JPH073102B2 - 建築物の面構造体及びその下地材 - Google Patents

建築物の面構造体及びその下地材

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JPH073102B2 JP26312090A JP26312090A JPH073102B2 JP H073102 B2 JPH073102 B2 JP H073102B2 JP 26312090 A JP26312090 A JP 26312090A JP 26312090 A JP26312090 A JP 26312090A JP H073102 B2 JPH073102 B2 JP H073102B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、コンクリートにて建築物の床面または屋根面
等を形成する面構造体と該構造体に使用する下地材に関
するものである。
〔従来の技術〕
従来この種の面構造体としては第14図に示したようなも
のが知られている。
これは下地材として金属製のデッキプレート(10)を使
用したコンクリート床構造であり、面板(1)及び補強
部(2)からなるデッキプレート(10)の両端に形成し
た偏平部(3)をH型鋼等からなる梁部材(6)上に支
持固定し、デッキプレート(10)上に鉄筋(7)を配し
たうえでコンクリート(8)を打設することにより建物
の床面を構築している。
デッキプレート(10)は亜鉛メッキ鋼板等の金属板から
なっており、第15図、第16図に示したように金属板を曲
げ加工して表面が平坦な面板(1)の裏面の幅方向複数
箇所に長手方向に沿う補強部(2)(下リブ)を二等辺
三角形状の閉断面状に形成してある。両端部には補強部
(2)の一部をプレス加工により押し潰すことにより偏
平部(3)が形成されると共に、両側部には隣接する他
のデッキプレートを連接するための係合部(4),
(5)が形成されている。
このようなデッキプレート(10)を下地材として使用し
たコンクリート床構造は、デッキプレート(10)によっ
て床面としての剛性が確保されるのでそれだけコンクリ
ート層の厚みが小さくて済み、従って建築物のコスト低
減と軽量化が可能になるという利点がある。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながらその反面、このような構造によるとコンク
リート層の厚みが薄いうえに下地材となるデッキプレー
ト(10)が金属板材料からなっているために制振性に乏
しく、従ってこれを事務所等の床面構造として適用した
場合には歩行者の靴音など上階からの騒音が床面を透過
して階下に響いてしまい、階下での会議や打ち合わせ等
に際して耳障りになるといった不具合が生じる。
このような不具合を解消するためにはコンクリート
(8)の打設厚を増せば良いが、そのようにすると今度
は床面重量が増大することになるので柱の設計変更等が
必要となって建築コストが上昇してしまう。
本発明はこのような従来の問題点に着目してなされたも
ので、重量増を招くことなく低コストで制振性に優れた
床面等が得られる建築物の面構造体及びこのような面構
造体を簡単に構築することのできる下地材を提供するこ
とを目的としている。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために本発明では、所定の間隔で配
設した梁部材の間に架設された金属板からなる下地材
と、該下地材の上面に打設されたコンクリート層とから
なる建築物の面構造体において、前記下地材とコンクリ
ート層との間に弾性材料からなる緩衝層を設けた建築物
の面構造体を構成する。
また、上記面構造体に適用する下地材として、略平板状
の面板の下面に幅方向に沿って所定の間隔で下リブとな
る補強部を配設すると共に、前記面板の上面に弾性材料
からなる緩衝層を形成する。
〔作用〕
本発明の面構造体では、床等の基礎構造をなす下地材と
その上に打設するコンクリートとの間に弾性材料からな
る緩衝層を設けたことから、コンクリート面側から下地
材へと向かって伝達される振動が緩衝層にて減衰され
る。即ち、階上または階下からの振動が緩衝層にて遮断
されて、静粛な室内空間が得られる。この場合、緩衝層
はゴムまたは樹脂等の大量生産される材質を適用すれば
良く、また制振効果を高めるためにコンクリート層の厚
さを増大する必要がないので、室内の静粛性を高めるの
に必要な建築費の上昇は最小限に抑えられる。
また、本発明の下地材は予め面板の上面に弾性材料から
なる緩衝層が形成してあるので、床面等の施工にあたっ
て現場にて緩衝層を施工する手間がなく、従って従来の
ものとまったく同様の手順で制振効果に優れた床構造等
が得られる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例につき図面に基いて説明する。
第1図に本発明の面構造体を適用したコンクリート床の
実施例を示す。図中(6)は梁部材、(7)は鉄筋、
(8)はコンクリート、(10)は下地材としてのデッキ
プレート、(11)はその面板、(12)は下リブとなる補
強部を示している。本発明はコンクリート床としての基
本的な構造は第14図に示した従来のものと同様である
が、デッキプレート(10)とコンクリート(8)との間
に、弾性材料からなる緩衝層(20)を設けてある点で大
きく異なる。
上記緩衝層(20)は、ゴム等の高弾性材料または合成樹
脂等の減衰性の高い材料から形成し、施工する際にこれ
を現場でデッキプレート(10)の面板(11)上に接着剤
を使用して貼付することにより敷設するか、またはデッ
キプレート(10)の工場段階での製作時に面板(11)の
上面に形成しておく。
緩衝層(20)は、上述したように予めシート状に形成し
た弾性材料を接着剤を使用して面板(11)上に貼付して
形成する他、熱硬化性あるいは化学反応により硬化する
流動性の弾性材料を面板(11)上に塗布及び硬化させる
ことにより形成するようにしても良い。なお、塗布によ
る形成方法は、面板(11)として凹凸の多い複雑な形状
のものを使用する場合に面板(11)の表面にむらなく緩
衝層(20)を形成できるので好都合である。
次に、このような緩衝層(20)を有するコンクリート床
構造に好適なデッキプレート(10)のいくつかの構成例
につき説明する。
第2図に示したデッキプレート(10)の面板(11)は、
板厚が0.8〜1.2mm程度の鋼板を曲げ加工して形成された
長方形状のもので、裏面の幅方向複数箇所に概略板厚相
当の深さを有する凹形状の取付部(13)が等間隔で形成
されている。これらの取付部(13)は2条で1組となっ
ており、面板(11)の長手方向に沿ってその全長にわた
って形成されている。また、面板(11)の互いに隣接す
る1組の取付部(13)間にはこれらと平行に上リブ(2
1)が形成されており、これにより面板(11)の剛性向
上を図っている。さらに、面板(11)の左右方向の両側
端部には、それぞれ裏面側および表面側の幅方向内方に
折り返された係合部(14)及び(15)が形成されてい
る。
補強部(12)は、上記面板(11)と同程度の板厚の鋼板
を曲げ加工して形成されており、底板部(16)の両側縁
から表面側に向かって両側板部(17)が立ちあげられ、
両側板部(17)の表面側縁部から両外側方向にフランジ
部(18)が曲げ加工されている。両フランジ部(18)は
上記1組の取付部(13)に係合する位置と幅に合わせて
寸法設定されている。補強部(12)の全長は面板(11)
と同一であり、そのフランジ部(18)を取付部(13)に
載置した状態でスポット溶接等により面板(11)に固着
される。
補強部(12)の両端部分は前述のようにして面板(11)
に取付けた状態でプレス加工により平坦に圧縮され、こ
れにより第1図に示したように梁部材(6)の上面に当
接する偏平部(19)が形成されている。このようにプレ
ス加工により偏平部(19)を形成する代わりに、取付部
(13)に取付けた状態で補強部(12)の両端部が面板
(13)の前後両端部よりも内側に位置するように寸法設
定して、補強部(12)の端部よりも突出した面板部分を
偏平部とするようにしても良い。この場合、補強部(1
2)の両端は開放した態様になるので、該開放部には図
示しない蓋部材を設けてこれを閉塞するのが強度及び美
観の点から望ましい。
補強部(12)の断面形状は第3図に示したように単純な
矩形状でも良いが、この例のように底板部(16)の幅が
両フランジ部(18)の基端部間隔よりも小さい台形状と
することにより、フランジ部(18)を面板(11)の取付
部(13)に溶接するときの作業性が向上する。また、補
強部(12)の端部をプレス加工により圧縮して偏平部
(19)を形成する場合には、第4図に示したように両側
板部(17)の高さ方向の中間部を内側に屈曲した形状と
することにより、プレス加工時の補強部(12)の挫屈を
容易にして加工性を改善することができる。
第5図〜第8図に補強部(12)の他の形状例を示す。こ
れらは第5図に示したように、幅方向複数箇所に比較的
幅の広い単一溝状の取付部(23)が形成された面板(1
1)に対応するもので、第5図の補強部(12)は円形の
閉断面部(24)の頂部から立ちあげた両側板部(25)を
その上縁にて外側に折り曲げてフランジ部(26)を形成
し、該フランジ部(26)を前記単一溝状の取付部(23)
に溶接してある。第6図に示した補強部(12)は前記第
5図のものの変形例であり、両側板部(25)の下端に二
等辺三角形状の閉断面部(24)を形成してある。第7図
は、相互に密着した両側板部(25)の下端を直角方向に
屈曲させてL字形断面形状としたもの、第8図は平坦な
底板部(27)から上方へと立ちあげた両側板部(25)を
その上端部で近接させ、該近接部から外側にフランジ部
(26)を折り曲げて形成することにより全体として二等
辺三角形の閉断面形状としたものである。
このように、補強部(12)には種々の形状及び構造のも
のがあり、デッキプレート(10)に要求される強度、剛
性及び美観に応じて任意に選択することができる。
一方、面板(11)についても第9図〜第11図に示したよ
うに各種の構成を採用することができる。第9図に示し
た面板(11)は基本的には第5図に示した単一溝状の取
付部(13)を有するものと同一であるが、各取付部(1
3)の間に長手方向に沿って略倒立三角形断面の上リブ
(21)を形成して剛性を高めた点において異なる。ま
た、第10図に示した面板(11)は、裏面側に突出する長
手方向に沿った突条(28)を2条1組として形成し、こ
れらの間に取付部(13)を形成することにより同じく剛
性の改善を図ったものである。さらに、第10図に示した
ものは、第3図または第4図に示した面板(11)を基本
として、その互いに隣接する取付部(13)の間に該取付
部(13)と直交する方向に複数の横上リブ(29)を突設
して補強したものである。なお、このように比較的凹凸
の多い面板(11)の上面に緩衝層(20)(第1図参照)
を形成するためには、既述したように流動性の弾性体素
材を塗布するようにすると良い。
更に、前記各種の緩衝層(20)については、鉄骨等の梁
部材(6)に載置され、溶接固定されるものであるか
ら、この梁部材(6)に当接する部分については、予め
緩衝層(20)を形成しないようにするか、或いは、その
部分を切削又は剥離させて使用することが溶接作業時に
しばしば生じやすい火災防止の点から好ましい。
次に、上述したようなデッキプレート(10)を使用して
コンクリート床を構築する手順につき説明すると、まず
下地材となるデッキプレート(10)は、面板(11)に補
強部(12)を取付けた状態で施工現場に搬入し、現場で
は互いに左右に隣接するものどうしを係合部(14),
(15)を介して必要なだけ連接する。次に、面板(11)
の両端部つまり蓋部材(20)のフランジ部(22)と同一
面となっている裏面側の端部を建物の梁部材上に載置し
たうえで面板(11)上にシート状のゴム等を敷設して緩
衝層(20)を形成する。さらに、その上方に鉄筋を配設
し、面板(11)の両端部を適宜の手段でシールして面板
(11)の上にコンクリートを流し込み鉄筋と一体化する
のである。この場合、デッキプレート(10)は捨て型枠
としてコンクリート硬化後も建物に残される。なお、既
述したようにデッキプレート(10)に予め工場段階で緩
衝層(20)を形成したものを使用する場合には現場にて
シート状ゴム等を敷設する必要はなく、従ってこの場合
は従来とまったく同様の作業手順でコンクリート床を構
築することができる。
ところで、上記各実施例のデッキプレート(10)は面板
(11)の裏面に補強部(12)を取付けることにより建物
の梁部材(6)上に架設した状態で平坦な基礎面を構成
するようにしたものであるが、こうした床構造に限られ
ることなく、本発明は例えば第12図及び第13図に示した
ような構造に適用することもできる。即ち、これらの図
に示したものは、梁部材(6)上に波板状のデッキプレ
ート(30)を架設し、該波板状デッキプレート(30)の
上面にゴム等の弾性材料からなる緩衝層(20)を挟んで
鉄筋(7)及びコンクリート(8)の床面を形成してあ
る。
なお、本発明の面構造体は上述したようなコンクリート
床のみならずコンクリート屋根としても適用することが
できる。
〔発明の効果〕
以上説明してきた通り、本発明の面構造体によれば、床
等の基礎構造をなす下地材とその上に打設するコンクリ
ートとの間に弾性材料からなる緩衝層を設けたので、階
上または階下からの振動が緩衝層にて遮断されて、静粛
な室内空間が得られる。
また、本発明の面構造体では、緩衝層を形成する弾性材
料はゴムまたは樹脂等の安価な量産品を使用でき、一方
緩衝層によって制振効果が得られる分だけコンクリート
層の厚さを抑えられるので、建築費の増大を招くことな
く室内空間の静粛化を図ることができる。
一方、本発明の下地材によれば、予め面板の上面に弾性
材料からなる緩衝層が形成してあるので、従来のものと
まったく同様の手順でコンクリート床等を構築すること
ができる。即ち、制振効果を得るために特別な作業や処
理を行う必要がなく、従って良好な作業性が得られると
同時に工賃を抑制することが可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の第1の実施例のコンクリート床構造を
示す側面断面図、第2図はそのデッキプレート(下地
材)の外観斜視図、第3図〜第4図は同じくデッキプレ
ートの他の例の横断面図である。第5図〜第8図は本発
明の面構造体に適用可能なデッキプレートの補強部に関
する形状例を示す横断面図、第9図と第10図は同じく面
板に関する形状例を示す横断面図、第11図は同じく面板
に関する形状例を示す外観斜視図である。第12図と第13
図は本発明の他の実施例のコンクリート床構造を示す横
断面図と側面断面図である。第14図は従来例のコンクリ
ート床構造を示す側面断面図、第15図と第16図は従来例
のデッキプレートの外観斜視図と横断面図である。 (1)……面板、(2)……補強部、(3)……偏平
部、(4),(5)……係合部、(6)……梁部材、
(7)……鉄筋、(8)……コンクリート、(10)……
デッキプレート、(11)……面板、(12)……補強部、
(13)……取付部、(14),(15)……係合部、(16)
……底板部、(17)……両側板部、(18)……フランジ
部、(19)……偏平部、(20)……緩衝層。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の間隔で配設した梁部材の間に架設さ
    れた金属板からなる下地材と、該下地材の上面に打設さ
    れたコンクリート層とからなる建築物の面構造体におい
    て、前記下地材とコンクリート層との間に弾性材料から
    なる緩衝層を設けたことを特徴とする建築物の面構造
    体。
  2. 【請求項2】下地材は、略平板の下面に幅方向に沿って
    所定の間隔で下リブとなる補強部を配設すると共に、前
    記面板の上面に弾性材料からなる緩衝層が塗布又は貼着
    によって形成されている請求項(1)に記載の建築物の
    面構造体。
  3. 【請求項3】略平板状の面板の下面に幅方向に沿って所
    定の間隔で下リブとなる補強部を配設すると共に、前記
    面板の上面に弾性材料からなる緩衝層を形成したことを
    特徴とする面構造体の下地材。
  4. 【請求項4】緩衝層は、予めシート状に形成した弾性材
    料を下地材の面板上に貼付して形成されることを特徴と
    する請求項(2)に記載の面構造体の下地材。
  5. 【請求項5】緩衝層は、流動性の弾性材料を面板上に塗
    布及び硬化して形成されることを特徴とする請求項
    (2)に記載の面構造体の下地材。
  6. 【請求項6】緩衝層は、鉄骨に載置、溶接固定される部
    分を除いて形成されることを特徴とする請求項(3)又
    は(4)に記載の面構造体の下地材。
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