JPH0731193B2 - 蛋白質結合ハプテン - Google Patents

蛋白質結合ハプテン

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JPH0731193B2
JPH0731193B2 JP6694186A JP6694186A JPH0731193B2 JP H0731193 B2 JPH0731193 B2 JP H0731193B2 JP 6694186 A JP6694186 A JP 6694186A JP 6694186 A JP6694186 A JP 6694186A JP H0731193 B2 JPH0731193 B2 JP H0731193B2
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繁 黒岡
信三 西村
泰雄 石井
準 宇野
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Sumitomo Pharma Co Ltd
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Dainippon Pharmaceutical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は下記式で表わされる抗てんかん剤の免疫分析、
特に酵素免疫分析(以下EIAという)に利用される蛋白
質結合ハプテンに関する。
従来技術および本発明が解決せんとする問題点 前記化合物[I]は有用な抗てんかん剤として知られて
いる[特開昭54−163823]。
化合物[I]の部分てんかん症の治療における血中有効
濃度は約6〜40μg/mlといわれている。各患者に体重当
り同量の化合物[I]を投与しても一定の血中濃度は得
られない。これは薬剤の吸収,分布,代謝,排泄等に固
体差があるためで、更に併用される他の薬剤との相互作
用による影響も考えられる。このために各患者における
血中濃度を測定して、上記した望ましいレベルを保ち、
できるだけ副作用の発生を少なくするように薬剤を投与
すること(therapeutic drug monitoring)が必要とな
る。
以上の理由から、迅速,正確かつ簡便な化合物[I]の
定量法の開発が望まれている。現在、その定量は高速液
体クロマトグラフィー法(以下HPLC法という)によって
行われているが、分析には多量の被検体(血清の場合0.
5〜1ml以上)が必要であること、抽出操作等の前処理お
よび特殊な専用機器を要するなどの欠点があり、日常の
臨床検査に用いるには問題が多い。
化合物[I]に特異的に結合する抗体を調製することが
できれば、少量の被検体で、前処理が不要な種々の免疫
分析法により化合物[I]を定量することが可能であ
る。化合物[I]に対する抗体は、化合物[I]を動物
に投与しても得られない。化合物[I]に対する抗体は
ハプテン、すなわち化合物[I]またはこれに類する化
合物とアルブミンの如き高分子蛋白質との結合物を動物
に非経口投与することにより得られる。しかし、化合物
[I]の3位のスルファモイル部分を介して結合した化
合物[I]と高分子蛋白質との結合物を動物に非経口投
与して得た抗体は、後記比較例1に示すように免疫分析
に適さないものであった。
免疫分析に用いる化合物[I]に対する抗体は、化合物
[I](非標識抗原)および標識された化合物[I]
(標識抗原)の双方とほぼ同じ強さで反応することが要
求される。更に、抗体は化合物[I]と類似する化合
物、例えば化合物[I]の代謝物と反応しないことが必
要である。抗体が非標識抗原よりも標識抗原とはるかに
強く反応するとか、化合物[I]以外の化合物と反応す
るときは、免疫分析そのものが成立しないこともある。
このような免疫分析に適した化合物[I]に対する抗体
は未だ調製されていない。
問題を解決するための手段 本発明は一般式 [式中、Tは蛋白質残基を意味し、Xは結合基を意味す
る] で表わされる蛋白質結合ハプテン(以下、単に結合物と
いう)に関する。
ここにおいて、Tで表わされる蛋白質残基の例として
は、ウシ血清アルブミン、グロブリン、ヘモシアニンな
どの免疫原としての蛋白質残基あるいはβ−D−ガラク
トシダーゼ、ペルオキシダーゼ、リパーゼ、アルカリフ
ォスファターゼ、グルコース−6−ホスフェートデヒド
ロゲナーゼ等の酵素標識剤としての酵素蛋白質残基が挙
げられる。
更に具体的な結合物[II]の例としては、一般式[II]
における結合基Xが次式で表わされる場合が挙げられ
る。
[(U)p(U1)q(U2)r−W−(CH2)n−Z−] (式中、Zは単結合、−NH−、−S−、−O−、−CO−
または低級アルキレン基を意味し、かつZはベンズイソ
キサゾール環の5、6または7位と結合している。
nは0ないし3の整数であり、Wは=N−、−NH−また
は−S−であり、Uは=CH−であり、U1は低級アルキレ
ン基であり、U2はフェニレン基または であり、p、qおよびrは0ないし2の整数である。但
し、U、U1、U2の順序は任意である。)特に好ましい結
合物[II]は、Zがベンズイソキサゾール環の5または
6位に結合している場合である。結合基Xを介して結合
している蛋白質残基Tと化合物[I]に対応する部分
(以下ハプテン部分という)との結合割合は、一般式
[II]には表示されていないが、前者1モル相当に対し
後者が1〜50モル相当である。両者の結合割合は結合反
応時において後述の化合物[III]や結合剤の種類を変
えるとか、これらの使用割合を変えるとか、または反応
条件を変えることにより調節できる。
結合物を常法によりウサギ,モルモット,ヤギの如き哺
乳動物に繰り返し非経口投与すれば化合物[I]に対す
る抗体が得られる。
本発明の結合物を抗体を得るための免疫原として用いる
ときには、ハプテンがより多くの割合で結合するように
条件を設定するのがよい。この場合の蛋白質残基Tは、
反応の結果少々変性していても特に問題はない。
蛋白質残基が酵素残基である本発明の結合物を免疫原と
して用いることは可能である。しかし、高価な酵素をこ
のような目的で用いることは好ましいことではない。か
かる結合物はEIA法における酵素標識抗原として用いる
のが好ましい。酵素標識抗原としての本発明の結合物
は、酵素残基1モル相当に対してハプテン部分が1〜10
モル相当、好ましくは1〜5モル相当から構成される。
この場合、両者の結合は酵素活性が失活しないような緩
和な条件下で行われる。
一般式[II]で表わされる本発明の結合物は、例えば次
の一般式[III] [式中、Yは直接あるいは結合剤により蛋白質と結合し
得る基を意味する] で表わされる化合物と先に挙げた蛋白質とを結合させる
ことにより得られる。通常、蛋白質と化合物[III]と
の結合は結合剤の助けをかりることにより行われる。化
合物[III]における官能基Yと結合剤の種類はこの分
野で通常用いられるものが選択される。なお、化合物
[III]と蛋白質とがスルファモイル部分を介して結合
することはできるだけ避るべきである。そのためには適
切な官能基Yおよび結合剤を選択するとか、化学当量よ
りも少い量の結合剤を用いるとか、あるいは緩和な結合
条件を選ぶ、とかが行われる。例えば、官能基Yとして
H−W′−(CH2)n−Z−(Zおよびnは前掲と同じであ
り、W′は−NH−または−S−である)で表わされる基
を選択し、そして結合剤としてグルタルアルデヒドや次
式で表われるマレイミド誘導体を選択すれば、不適当な
結合物の生成が少くてすむ。
(式中、Rはフェニレン基または低級アルキレン基を意
味する)。
なお、化合物[III]はジャーナル オブ メディシナ
ル ケミストリー(J.Medicinal Chem.)22、(2)180
(1979)に記載の方法またはこれに準ずる方法等により
製造できる。
かくして得られる本発明の結合物は化合物[I]の免疫
分析における抗体を得るための免疫原として、またEIA
法における酵素標識抗原として有用である。
具体例 次に実施例、参考例および比較例を挙げて本発明を更に
詳細に説明する。
実施例1 ウシ血清アルブミン結合物の調製 ウシ血清アルブミンの0.2Mリン酸緩衝溶液(pH7、50mg/
2.5ml)に5−アミノ−3−スルファモイルメチル−1,2
−ベンズイソオキサゾールの0.1N塩酸溶液(15mg/0.5m
l)を加え、さらに重炭酸水素ナトリウム粉末を添加しp
Hを7に調節する。攪拌下、0.02Mグルタルアルデヒド2.
5mlを滴下し、室温で2時間攪拌する。つぎに1Mリジン
溶液(pH7.5)0.25mlを添加して反応を停止し、0.9%塩
化ナトリウム水溶液2lに対し一昼夜透析し、さらに水2l
に対して一昼夜透析する。これを凍結乾燥して免疫原で
あるウシ血清アルブミン結合物39.2mgを得る。
参考例1 抗体の調製 実施例1で得た結合物を0.9%塩化ナトリウム水溶液に
溶解して1%溶液となす。これに等容量のフロインドの
完全アジュバントを加えて乳化したものをウサギの足蹠
左右1ケ所、背部皮下8ケ所にそれぞれ0.1mlずつ注射
する。2週間後に背部皮下5ケ所に0.1mlずる注射す
る。その後2週間毎に6回注射し、最終注射の10日後に
頸動脈から全血を採取し、常法により抗体(抗血清)を
得る。
実施例2 酵素結合物(酵素標識抗原)の調製 大腸菌由来β−D−ガラクトシダーゼ(ベーリンガー社
製)水溶液(10mg/ml)0.1mlを0.2Mリン酸緩衝液(pH
7)1mlと5−アミノ−3−スルファモイルメチル−1,2
−ベンズイソオキサゾールの0.1N塩酸溶液(5mg/ml)0.
1mlの混液に添加し混合する。これを攪拌しながら1.5%
グルタルデヒド水溶液0.1mlを添加し室温で30分間攪拌
する。この溶液を0.02Mリン酸緩衝液(pH7)−0.9%塩
化ナトリウム水溶液で平衡化したセファデックスG25
(ファルマシア社製)カラム(2×25cm)にかけ同緩衝
液で溶出し、5mlずつ分画する。酵素活性の高い6〜8
番目の分画を集め、pM30膜(アミコン社製)で限外濾過
し、膜上に残った残渣を同緩衝液100mlで洗浄後、8mlの
0.9%塩化ナトリウム−0.1%ウシ血清アルブミン−0.04
Mリン酸緩衝液(pH7)(以下緩衝液Aという)で洗い出
して最終容量8mlとなしたものを酵素標識抗原液として
冷所保存する。
参考例2 EIA法による化合物[I]の定量 試薬 標準抗原溶液 化合物[I]をメタノールに溶解し、100μg/mlの溶液
となす。用時、これを緩衝液Aで希釈して標準抗原溶液
となす。
酵素標識抗原溶液 実施例2で得た酵素標識抗原液を緩衝液Aで100倍希釈
する。
抗体溶液 参考例1で得た抗血清を緩衝液Aで1000倍希釈する。
不溶化第二抗体溶液 抗ウサギ1gGヤギ血清(マイルス社製)と乳酸菌(ラク
トバチルス プランタラム ATCC-8014)の細胞壁とを
グルタルアルデヒドを用いて特開昭52-117419号明細書
の実施例1に開示された方法に準じて結合し、調製す
る。
洗浄液 0.9%塩化ナトリウム水溶液 蛍光酵素基質溶液 0.15mM4−メチルウンベリフェリル β−D−ガラクト
ピラノシド−1mM塩化マグネシウム−緩衝液Aからなる
溶液。
反応停止溶液 0.1Mリン酸カリウム−水酸化ナトリウム溶液(pH11) 操作 試験管に被検体液100μl、試薬100μlおよび試薬
100μlをとり混合し、37℃で温置する。30分後、試薬
200μlを加え同温度でさらに温置する。15分後、試
薬4mlを加えた後、10分間遠心分離(3000rpm)する。
上清を除去後、沈殿に500μlの緩衝液Aおよび100μl
の試薬を加え、37℃で温置する。10分後、試薬2.5m
lを加え、励起波長365nm、蛍光波長448nmにおける蛍光
強度を測定する。
参考例3 交差反応と標準曲線 被検体として種々濃度の化合物[I]または種々濃度の
下記化合物aないしcを用い、参考例2同様のEIAを行
い第1図の結果を得た。第1図に示すように化合物
[I]と化合物a〜cの間には交差性は認められなかっ
た。なお、第1図における化合物[I]についての線は
標準曲線に相当する。
化合物a(化合物[I]の代謝物) 3−カルボキシ−1,2−ベンズイソオキサゾール 化合物b(化合物[I]の代謝物) 3−(N−アセチルスルファモイルメチル)−1,2−ベ
ンズイソオキサゾール 化合物c(化合物[I]の異性体) 2−スルファモイルメチル−1,3−ベンズイソオキサゾ
ール 参考例4 血清中の化合物[I]の定量 化合物[I]を含有するヒト血清の3検体を緩衝液Aで
50〜800倍まで希釈し、これを参考例2のEIA法で測定し
た。その結果、希釈倍数と測定値の間には原点を通る直
線関係が成立することが認められた。またこのヒト血清
検体に試験管あたり20ngの化合物[I]を添加したもの
についてEIA法で測定した。その結果、添加回収率は平
均99.8%と良好であった。
参考例5 HPLC法とEIA法との比較 34例のヒト血清中の化合物[I]をEIA法ならびにHPLC
法(高速液体クロマトグラフィー法)で測定した。その
結果、両法には良好な相関関係が成立すことが認められ
た。
比較例1 次の試薬を用いるほかは参考例2と同様な方法(比較
法)で患者血清中の化合物[I]を定量した。
抗体:次の結合物を動物に投与して得られた抗体; (式中BSAは牛血清アルブミン残基を意味する。) 酵素標識抗原; (式中β−D−Galはβ−D−ガラクトシダーゼ残基を
意味する。) また同一検体について参考例2のEIA法(本発明法)お
よびHPLC法によっても化合物[I]を定量した。その結
果を次表に示す。
前表に示すように、本発明法による定量結果はHPLC法の
それと極めてよく一致した。しかし比較法は、HPLC法と
必ずしも一致しなかった。
【図面の簡単な説明】 第1図は抗体に対する化合物[I]および化合物[I]
の構造類似化合物の交差性を表わす。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式 [式中、Tは蛋白質残基を意味し、Xは結合基を意味す
    る] で表わされる蛋白質結合ハプテン。
  2. 【請求項2】一般式 [式中、TおよびXは前掲と同じものを意味する] で表わされる特許請求の範囲第1項記載の蛋白質結合ハ
    プテン。
  3. 【請求項3】Tがウシ血清アルブミン残基である特許請
    求の範囲第1項記載の蛋白質結合ハプテン。
  4. 【請求項4】Tが酵素残基である特許請求の範囲第1項
    記載の蛋白質結合ハプテン。
  5. 【請求項5】酵素残基がβ−D−ガラクトシダーゼ残基
    である特許請求の範囲第4項記載の蛋白質結合ハプテ
    ン。
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