JPH07312311A - 微弱電流保持型ソレノイド - Google Patents

微弱電流保持型ソレノイド

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JPH07312311A
JPH07312311A JP6126855A JP12685594A JPH07312311A JP H07312311 A JPH07312311 A JP H07312311A JP 6126855 A JP6126855 A JP 6126855A JP 12685594 A JP12685594 A JP 12685594A JP H07312311 A JPH07312311 A JP H07312311A
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yoke
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solenoid
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気回路が形成される部材であるヨークやプ
ランジャ等を、鉄等の比較的安価な磁性材料で形成して
も、プランジャの吸引動作の立上がり時に生じる残留磁
気を小さくでき、以て上記部材を残留磁気の小さな高コ
ストの磁性材料で形成した場合と同様に、吸引状態保持
時の通電量の低減を図ることが可能な微弱電流保持型ソ
レノイドを提供する。 【構成】 コイル1の励磁開始時には、コイルスプリン
グ7の付勢力を上回る大きさの吸引力が生じるように大
きな第1電流が通電される。このとき切欠部29はヨー
ク13から離間した位置にあるので、発生した磁束は、
ヨーク13の全幅a1を通る。これによりプランジャ5
は、図1の一点鎖線より右側の領域で示す位置から上方
に吸引され、図1の一点鎖線より左側の領域で示す位置
へと変位する。プランジャ5が上記位置に達すると、切
欠部29は、ヨーク13と対向する位置にくることとな
るので、第1電流の通電による残留磁気は、前記幅a2
を通ることとなるので、絞り込まれる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は一般に微弱電流保持型ソ
レノイドに係り、より詳しくは自動水栓、自動便器洗浄
装置等の洗浄水流路開閉弁に取付けられる微弱電流保持
型ソレノイドの改良に係るものである。
【0002】
【従来の技術】この種の微弱電流保持型ソレノイドは、
図9に示すように、円環状コイル101の貫通空間に、
円筒状プランジャガイド103がヨーク113によって
支持されて設けられており、このプランジャガイド10
3の貫通空間上部には、ポールコア109が嵌挿されて
いる。そして、このプランジャガイド103の貫通空間
内には、円柱状プランジャ105が摺動自在に設けられ
ており、このプランジャ105の中空部には、図9の下
方に付勢されたコイルスプリング107が一端側をポー
ルコア109に、又、他端側をプランジャ105に夫々
当接された状態で設けられている。更に、上記プランジ
ャ105の図9下端部には、自動水栓、自動便器洗浄装
置等の洗浄水流路開閉弁として用いられるダイヤフラム
ユニット117と圧接する弁座パッキン111が設けら
れている。
【0003】上述したヨーク113、プランジャ105
及びポールコア109等の各部材は、例えば、鉄等の安
価な磁性材料によって構成される。
【0004】なお、ポールコア109とプランジャ10
5とは、プランジャ105が図9の一点鎖線より右側の
領域で示す位置にあるときに、図示のようにエアギャッ
プ130を形成する。このエアギャップ130は、プラ
ンジャ105が図9の一点鎖線より左側の領域で示す位
置にあるときは消滅する。
【0005】上記構成の微弱電流保持型ソレノイドで
は、プランジャ105を、図9の一点鎖線より右側の領
域で示す位置からその左側の領域で示す位置にまで吸引
するに際しては、吸引動作の立上がり時に比較的大きな
第1の電流が、コイル101に通電される。この第1の
電流の通電によって生じたプランジャ105の吸引状態
は、上記第1の電流と異なる微弱な第2の電流がコイル
101に通電されている間保持され、第2の電流の通電
が停止されることによって解消される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記構成の
従来の微弱電流保持型ソレノイドでは、上記第2の電流
の値は、コイル101に第1の電流を通電することによ
り生じた残留磁気や反吸引方向に付勢されたコイルスプ
リング107のバネ力により決定される。そのため、上
記第2の電流の値を小さくして消費電力の低減を図るに
は、上記バネ力を小さなものとする必要がある。
【0007】しかしながら、上記バネ力の大きさは、上
述した残留磁気の大きさにより決定されるため、結局残
留磁気を減少させることができなければ、上記第2の電
流の値を減少させることはできない。
【0008】そこで、上記第1の電流によって生じた残
留磁気を減少させるために、透磁率が高く(即ち、ヒス
テリシスの立上がりが急峻)且つ残留磁気の小さな磁性
材料を用いてヨーク113やプランジャ105等を形成
することが提案されたが、上記のような磁性材料は高価
であるので製品のコスト高を招来するという問題点があ
った。
【0009】従って本発明の目的は、磁気回路が形成さ
れる部材であるヨークやプランジャ等を、鉄等の比較的
安価な磁性材料で形成しても、プランジャの吸引動作の
立上がり時に生じる残留磁気を小さくでき、以て上記部
材を残留磁気の小さな高コストの磁性材料で形成した場
合と同様に、吸引状態保持時の通電量の低減を図ること
が可能な微弱電流保持型ソレノイドを提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、電磁石の磁気回路内に、一方向に付勢され
たプランジャを含み、電磁石へプランジャを付勢と逆方
向に吸引するための駆動電流の通電と、これに続く前記
駆動電流よりも小さな電流の通電とによりプランジャを
吸引完了位置に保持するようにしたソレノイドにおい
て、前記プランジャは、他の部分より透磁率の低い低透
磁率部分を有し、前記低透磁率部分のプランジャにおけ
る位置は、少なくともプランジャが前記吸引完了位置に
あるとき、保持及び吸引に寄与する前記磁気回路内に含
まれるように選定されている構成とした。
【0011】
【作用】上記構成によれば、電磁石への駆動電流の通電
によりプランジャの低透磁率部分は、少なくともプラン
ジャの保持及び吸引に寄与する前記磁気回路内に含まれ
る位置に達する。そのため、上記駆動電流の通電により
生じた残留磁気は、上記低透磁率部分にて絞られること
となる。よって、磁気回路が形成される部材を、鉄等の
比較的安価な磁性材料で形成しても、プランジャの吸引
動作の立上がり時に生じる残留磁気を小さくすることが
できる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面により詳細に
説明する。
【0013】図1は、本発明の一実施例に係る微弱電流
保持型ソレノイドを示した図である。
【0014】上記微弱電流保持型ソレノイドは、円環状
コイル1、円筒状プランジャガイド3、円柱状プランジ
ャ5、コイルスプリング7、ポールコア9、弁座パッキ
ン11及びヨーク13を備え、例えば、自動水栓、自動
便器洗浄装置等の洗浄水流路開閉弁として用いられるダ
イヤフラムのバルブ本体19に取付けられる。このバル
ブ本体19は、ダイヤフラム押え部材15及びダイヤフ
ラムユニット17を備えている。
【0015】ヨーク13は、鉄等の比較的安価な磁性材
料により図示のように断面がロ字形状を呈するように形
成された枠体である。図1で示す底部に位置する矩形状
の平板の略中心部には、円形穴(貫通孔)22が形成さ
れており、該平板の周縁部には、複数個のボルト取付孔
が形成されている。これらボルト取付孔には、上記微弱
電流保持型ソレノイドをバルブ本体19に取付固定する
ために夫々ボルト21等の締結部材が挿入されている
(図2参照)。
【0016】更に、ヨーク13は、その底部方向からバ
ルブ本体19と共に、ダイヤフラム押え部材15及びダ
イヤフラムユニット17をボルト21により押圧固定
し、水流路の水漏れを防止している。ヨーク13には、
図2の符号27で示す配線を介して電源からコイル1に
励磁電流(後述する第1電流及び第2電流)が通電され
ることにより磁気回路が形成される。
【0017】円筒状プランジャガイド3は、非磁性の金
属材料によって形成されており、その一端部(図1では
下端部)近傍部位が、上記ヨーク13の円形穴(貫通
孔)22に嵌挿された状態で、円環状コイル1の貫通空
間2内に設けられている。これにより、上記プランジャ
ガイド3の図1下端部は、上記ダイヤフラム押え部材1
5が有するフランジ部の内周方向に突出した段部と対向
することとなる。上記プランジャガイド3の下端部の外
周側と、ダイヤフラム押え部材15の段部とによって形
成される空隙部には、Oリング23(図2も併せて参
照)が介装されている。
【0018】上記プランジャガイド3の貫通空間4内の
他端部(図1では上方の端部)寄りの部位には、鉄等の
比較的安価な磁性材料から成る円柱状のポールコア9が
嵌挿されており、このポールコア9の外周部には、Oリ
ング25が介装されている。このポールコア9は、図1
に示すように、断面が凸字状に形成されており、ポール
コア9とともにプランジャガイド3の貫通空間4内に設
けられたプランジャ5の空隙部6に介装されている、プ
ランジャ5を図1下方に付勢するためのコイルスプリン
グ7の一端側が取付けられている。ポールコア9とプラ
ンジャ5とは、プランジャ5が図1の一点鎖線より右側
の領域で示す位置にあるときに、図示のようにエアギャ
ップ30を形成するが、このエアギャップ30は、プラ
ンジャ5が図1の一点鎖線より左側の領域で示す位置に
あるときは消滅する。
【0019】円柱状プランジャ5は、プランジャガイド
3の貫通空間4内を、図1上下方向に摺動自在に設けら
れているもので、鉄等の比較的安価な磁性材料により形
成されている。上記プランジャ5は、既述のように、図
1上端(図3では左端)に開口部を持つ同心状の空隙部
6を有し、この空隙部6には、前記コイルスプリング7
が、その他端部を固定された状態で介装されている。上
記プランジャ5の外周部の図1下端(図3では右端)寄
りの部位には、前記空隙部6と連通する一対の突抜孔2
8が形成されている。これらの突抜孔28は、上記プラ
ンジャ5と前記プランジャガイド3とのクリアランス
に、水、ゴミ、その他不純物が溜まるのを防止するため
に設けられたものである。プランジャ5の図1下端部
(図3では右端部)には、凹部が形成されており、この
凹部には、図2に示したような形状を呈するダイヤフラ
ムユニット17と当接する弁座パッキン11が設けられ
ている。
【0020】上記プランジャ5の外周部には、図4で示
すような先端が滑らかな曲線状に形成された複数個の突
条部、又は、図5で示すような先端が直線状に形成され
た複数個の突条部が略等間隔で形成されている。プラン
ジャ5の外周部を、このような形状とすることにより、
上記空隙部6と、プランジャ5とプランジャガイド3の
クリアランスとの間で水の循環を生じさせることが可能
となる。
【0021】なお、プランジャ5の外周部の符号Cで示
す角部は、図6に拡大して示すように角切りが施されて
いる。
【0022】更に、本実施例に係るプランジャ5では、
その図1下端部(図3では右端部)に、プランジャ5の
軸線方向と平行な方向にc1、プランジャ5の半径方向
にb2の長さを有した断面が矩形状の切欠部29が形成
されている。この切欠部29は、プランジャ5がダイヤ
フラムユニット15と圧接し、ダイヤフラムバルブが自
動水栓、自動便器洗浄装置等の洗浄水流路を閉じている
状態(即ち、プランジャ5の下端部がプランジャガイド
3から突出している状態)では、図1の一点鎖線より右
側の領域で示すようにヨーク13から離間した位置に存
在する。従って、この状態でコイル1から磁束が発生す
ると、この磁束は、ヨーク13の全幅a1を通ることと
なり、ヨーク13の全幅a1に亘る幅を有した磁気回路
が形成される。
【0023】一方、上記切欠部29は、プランジャ5が
ダイヤフラムユニット17から離間し、ダイヤフラムバ
ルブが上記洗浄水流路を開いている状態(即ち、プラン
ジャ5の下端部とヨーク13の底面とが面一の状態)で
は、図1の一点鎖線より左側の領域で示すようにヨーク
13と対向する位置に存在している。従って、この状態
でコイル1から磁束が発生すると、この磁束は、ヨーク
13の全幅a1から切欠部29の前記長さc1を差し引い
た幅a2を通ることとなるので磁束が絞り込まれること
となり、ヨーク13中の幅a2に亘る幅を有した磁気回
路が形成される。よって、磁気抵抗が等価的に増加した
こととなる。
【0024】上記構成の微電流保持型ソレノイドにおい
ても、図9に示した従来の微電流保持型ソレノイドにお
けると同様な通電が行われる。まず、時刻t1で、図7
の符号31で示す第1電流をコイル1に通電すると、前
記切欠部29は、ヨーク13から離間した位置にあるの
で、コイル1から発生した磁束は、ヨーク13の全幅a
1を通ることとなる。これによってプランジャ5は、図
1の一点鎖線より右側の領域で示す位置から上方に吸引
され、図1の一点鎖線より左側の領域で示す位置へと変
位する。
【0025】プランジャ5が上記位置に達すると、前記
切欠部29は、ヨーク13と対向する位置にくることと
なるので、コイル1から発生した磁束は、前記幅a2を
通ることとなる。
【0026】プランジャ5が上記位置へと変位した時点
(t2)で、コイル1への通電を上記第1電流31から
図7の符号33で示す第2電流に切換える。この第2電
流の値は、コイルスプリング7の付勢力に対抗できる大
きさの保持力をコイル1から得られるように設定されて
いる。
【0027】次に、時刻t3で上記第2電流の通電を停
止すれば、コイルスプリング7の付勢力により、プラン
ジャ5は、上記位置(即ち、図1の一点鎖線より左側の
領域で示す位置)から元の位置(即ち、図1の一点鎖線
より右側の領域で示す位置)へと復帰する。
【0028】〔1〕プランジャ5が、上記第2電流の通
電によって、図1の一点鎖線より左側の領域で示す位置
にて保持されているときには、下記の式で示す関係が
成立する。
【0029】Fi+Fr+Ff>Fs+Fg……(1) 但し、Fi:第2電流により発生するプランジャ5を吸
引する力 Fr:第1電流により発生した残留磁気によるプランジ
ャ5を吸引する力 Ff:プランジャ5とプランジャガイド3との間に生ず
る摩擦力 Fs:ラッチ時(ダイヤフラムバルブが上記洗浄水流路
を閉じているとき)におけるコイルスプリング7のバネ
力 Fg:プランジャ5の自重 ここで、本実施例に係る微電流保持ソレノイドが、図1
に示すように、垂直方向に動作するダイヤフラムバルブ
に取付けられており、プランジャ5が垂直方向に動作す
るときは、Ff=0となる。
【0030】又、本実施例に係る微電流保持ソレノイド
が、水平方向に動作するダイヤフラムバルブに取付けら
れていて、プランジャ5が水平方向に動作するときは、
Fg=0となる。
【0031】〔2〕プランジャ5が、図1の一点鎖線よ
り右側の領域で示す位置にあるときには、下記の(2)
式で示す関係が成立するようなバネ力Fsの設定が必要
である。
【0032】Fr+Ff<Fs+Fg……(2) 一般に、Fr》Ff、Fr》Fgであるため、Ff≒0、Fg
≒0と考えれば、上記式は、 Fi+Fr>Fs……(3) と簡単化できる。
【0033】ここで、上記吸引力Frとともにバネ力Fs
に対抗してプランジャ5の上記吸引状態の保持が可能な
吸引力Fiの最小値が得られる第2電流の値(即ち、第
2電流の最小値のこと。以下、「限界電流Ih」とい
う)を求めるために、 Fi+Fr=Fs (即ち、Fi=Fs−Fr)……(4) と想定する。
【0034】次に、バネ力Fsの、上記吸引力Frに対す
るマージンをm倍に設定すると、 Fs=mFr………………(5) で表現することができる。(5)式を(4)式のFsに代
入して整理すると、 Fi=Fs−Fr=(m−1)Fr……(6) が得られる。
【0035】ここで、Fi及びFrは、
【数1】
【数2】 のように表現される。
【0036】上記(6)式のFiに(7)式を代入し、且
つ上記(6)式のFrに(8)式を代入すると、
【数3】 が成立する。上記(9)式は、本実施例に係る微弱電流
保持型ソレノイドのような前記切欠部29を備えた微弱
電流保持型ソレノイドに対して適用される関係式であ
る。
【0037】一方、例えば、図9で示した従来の微弱電
流保持型ソレノイドのような、前記切欠部29のない微
弱電流保持型ソレノイドに対しては、限界電流をIh
´、磁気抵抗をQ´、残留磁束密度をBr´と表すこと
により,上記(9)式と同様な
【数4】 で表現することができる。
【0038】上記(9)式をIhについて解き、
【数5】 を得る。
【0039】同様に、上記(10)式をIh´について解
き、
【数6】 を得る。
【0040】ここで、切欠部29があるときの残留磁束
密度Brと、切欠部がないときの残留磁束密度Br´との
比をとり、 Br/Br´=b……(13) とし、切欠部29があるときの磁気抵抗Qと、切欠部が
ないときの磁気抵抗Q´との比、換言すれば、切欠部2
9があるときの透磁率μと、切欠部がないときの透磁率
μ´との比をとり、 Q/Q´=μ´/μ=q……(14) とする。
【0041】上記(11)式によって求められたIhを、
上記(12)式によって求められたIh´で除算し、その
商に対して(13)式のb及び(14)式のqを夫々代入す
ると、 Ih/Ih´=(QBr)/(Q´Br´)=qb……(15) が得られる。上記(15)式を解くことによってIh/Ih
´が求まる。ここで、上記(14)式で表現されたμ´
は、図8に示すように、磁界強度H1において生じる従
来の微電流保持型ソレノイドのB(磁束密度)−H(磁
界強度)特性曲線35と、該特性曲線35における最大
磁束密度を示す点47とを結ぶ線分48の横軸に対する
傾き(−tanθ´)で表現される。又、上記(14)式で
表現されたμは、上記と同様に磁界強度H1において生
じる本実施例の微電流保持型ソレノイドのB−H特性曲
線37と、該特性曲線37における最大磁束密度を示す
点49とを結ぶ線分50の横軸に対する傾き(−tan
θ)で表現される。
【0042】上記(13)式で表現されたBr´は、図8
に示すように、上記線分48を原点Oまで平行移動して
得られた線分52と上記特性曲線35との交点の縦軸の
座標値で表され、同様にBrは、上記線分50を原点O
まで平行移動して得られた線分54と上記特性曲線37
との交点の縦軸の座標値で表される。ここで、上記Ih
/Ih´(即ち、プランジャに切欠部を備えた微弱電流
保持型ソレノイドにおける限界電流値Ihと、プランジ
ャに切欠部を備えていない微弱電流保持型ソレノイドに
おける限界電流値Ih´との比)が1より小さいか否
か、即ち、Ih<Ih´であるか否かを、図8により確認
する。
【0043】上記(14)式より、q=μ´/μであるか
ら、q=μ´/μ=−tanθ´/−tanθとなり、図8よ
り|−tanθ´|>|−tanθ|であるから、|−tanθ
´|/|−tanθ|>1である。これは、前記最大磁束
密度を示す点49が、前記B−H特性曲線35によって
囲まれた領域内に存在し、前記B−H特性曲線37が前
記B−H特性曲線35によって囲まれた領域内に存在す
ることをも示している。又、図8よりBr<Br´、即
ち、b=Br/Br´<1である。つまり、図8のような
不飽和領域では、1/q>bであるため、1>qbとな
り、(15)式より、Ih/Ih´<1が成立する。
【0044】よって、本実施例に係る微弱電流保持型ソ
レノイドに通電する限界電流値Ihも、従来の微弱電流
保持型ソレノイドに通電する限界電流値Ih´より小さ
くすることが可能である。
【0045】従って、プランジャ5に切欠部29を設け
た方が、第1電流の通電により生じた残留磁気を抑制す
ることができ、それにより、コイルスプリング7の付勢
力を小さくできる。よって、第2電流を小さくできるの
で、消費電力量を低減することが可能となる。
【0046】上記内容は、あくまでも本発明の一実施例
に係るものであって、本発明が上記内容にのみ限定され
ることを意味するものではない。本実施例では、プラン
ジャ5の先端部に形成される切欠部29の形状を矩形状
として説明したが、テーパ形状としてもよい。いずれに
しても切欠部分を設けることにより、材料コストが軽減
する。又、切欠部29に、透磁率の小さな材料を充填す
ることとしても差支えない。
【0047】この場合は上述した実施例のように、プラ
ンジャ5の上端面201と符号202で示す部位との間
がプランジャガイド3に当接してなくても、上記プラン
ジャ5の上端面201からその近傍にかけての部位をプ
ランジャガイド3に当接させ、且つ、切欠部29に透磁
率の小さな材料をプランジャガイド3に当接可能な状態
で充填させることによってガタ防止効果を向上させるこ
とができる。なお、上記実施例では、切欠部29が吸引
開始時にはヨーク13に対向する位置い達する構造とし
たが、吸引開始時に少々ヨーク13に達しても、前述し
た条件Ih/Ih´を成立させることができる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
磁気回路が形成される部材であるヨークやプランジャ等
を、鉄等の比較的安価な磁性材料で形成しても、プラン
ジャの吸引動作の立上がり時に生じる残留磁気を小さく
でき、以て上記部材を残留磁気の小さな高コストの磁性
材料で形成した場合と同様に、吸引状態保持時の通電量
の低減を図ることが可能な微弱電流保持型ソレノイドを
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る微弱電流保持型ソレノ
イドを示す説明図。
【図2】図1の微弱電流保持型ソレノイドと、自動水
栓、自動便器洗浄装置等の洗浄水流路開閉弁として用い
られるダイヤフラムバルブとを示した説明図。
【図3】本発明の一実施例に係るプランジャの断面図。
【図4】図3のA−A線方向から見たプランジャの部分
断面図。
【図5】図3のB−B線方向から見たプランジャの部分
断面図。
【図6】図3の符号Cで示す部位の部分拡大断面図。
【図7】コイルに通電する励磁電流を示した説明図。
【図8】本実施例に係る微弱電流保持型ソレノイドのB
−H特性と、従来の微弱電流保持型ソレノイドのB−H
特性とを比較した図。
【図9】従来の微弱電流保持型ソレノイドを示す説明
図。
【符号の説明】
1 円環状コイル 2 貫通空間 3 円筒状プランジャガイド 5 円柱状プランジャ 13 ヨーク 22 貫通孔 29 切欠部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電磁石の磁気回路内に、一方向に付勢さ
    れたプランジャを含み、電磁石へプランジャを付勢と逆
    方向に吸引するための駆動電流の通電と、これに続く前
    記駆動電流よりも小さな電流の通電とによりプランジャ
    を吸引完了位置に保持するようにしたソレノイドにおい
    て、 前記プランジャは、他の部分より透磁率の低い低透磁率
    部分を有し、 前記低透磁率部分のプランジャにおける位置は、少なく
    ともプランジャが前記吸引完了位置にあるとき、保持及
    び吸引に寄与する前記磁気回路内に含まれるように選定
    されていることを特徴とする微弱電流保持型ソレノイ
    ド。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の微弱電流保持型ソレノイ
    ドにおいて、 前記低透磁率部分が、切欠部であることを特徴とする微
    弱電流保持型ソレノイド。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の微弱電流保持型ソレノイ
    ドにおいて、 前記低透磁率部分が、プランジャを形成する磁性材料よ
    りも透磁率の低い材料により形成されることを特徴とす
    る微弱電流保持型ソレノイド。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかの項記
    載の微弱電流保持型ソレノイドにおいて、 前記低透磁率部分のプランジャでの位置が、プランジャ
    が吸引開始時の位置にあるとき、前記磁気回路内に前記
    低透磁率部分が含まれないように選定されていることを
    特徴とする微弱電流保持型ソレノイド。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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