JPH07324059A - ベンジジン誘導体およびそれを用いた電子写真感光体 - Google Patents

ベンジジン誘導体およびそれを用いた電子写真感光体

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JPH07324059A
JPH07324059A JP6217539A JP21753994A JPH07324059A JP H07324059 A JPH07324059 A JP H07324059A JP 6217539 A JP6217539 A JP 6217539A JP 21753994 A JP21753994 A JP 21753994A JP H07324059 A JPH07324059 A JP H07324059A
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JP
Japan
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same
benzidine derivative
formula
general formula
alkyl group
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Application number
JP6217539A
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English (en)
Inventor
Yasushi Mizuta
泰史 水田
Masafumi Tanaka
雅史 田中
Nariaki Muto
成昭 武藤
Toshiyuki Fukami
季之 深見
Hideo Nakamori
英雄 中森
Mikio Kadoi
幹男 角井
Sakae Saito
栄 斎藤
Hiroshi Shiomi
宏 塩見
Keisuke Sumita
圭介 住田
Masanori Uchida
真紀 内田
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Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Publication date
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Publication of JPH07324059A publication Critical patent/JPH07324059A/ja
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E10/00Energy generation through renewable energy sources
    • Y02E10/50Photovoltaic [PV] energy
    • Y02E10/549Organic PV cells

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  • Luminescent Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Photovoltaic Devices (AREA)
  • Photoreceptors In Electrophotography (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式: 【化1】 (式中、R1 〜R6 、mおよびnは明細書に記載のとお
りである。)などで表されるベンジジン誘導体電子およ
びこれを含有した感光層を有する写真感光体である。 【効果】 上記ベンジジン誘導体は、高い正孔輸送能を
維持しつつ、これを含有した膜の耐久性、耐熱性を向上
させる。そのため、このベンジジン誘導体を含有した感
光層を有する電子写真感光体は感度が高く、耐久性、耐
熱性に優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば太陽電池、エ
レクトロルミネッセンス素子、電子写真感光体等におい
て、電荷輸送材料、とくに正孔輸送材料として好適に使
用される新規なベンジジン誘導体と、それを用いた電子
写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】電荷輸送材料としては、カルバゾール系
化合物、オキサジアゾール系化合物、ピラゾリン系化合
物、ヒドラゾン系化合物、スチルベン系化合物、フェニ
レンジアミン系化合物、ベンジジン系化合物等の種々の
有機化合物が知られている。これら電荷輸送材料は、通
常、適当な結着樹脂からなる膜中に分散された状態で使
用される。たとえば電子写真感光体の場合は、上記電荷
輸送材料を、光照射により電荷を発生させる電荷発生材
料とともに結着樹脂中に分散した単層型の感光層を備え
た単層型感光体や、上記電荷輸送材料を含有する電荷輸
送層と、電荷発生材料を含有する電荷発生層とを備えた
積層型感光体等の、いわゆる有機感光体(OPC)が多
く使用されている。かかる有機感光体は、加工性がよ
く、製造が容易であるとともに、機能設計の自由度が大
きいという利点がある。
【0003】これらの化合物の中でもとくに、ベンジジ
ン系化合物に属する、下記一般式:
【0004】
【化9】
【0005】〔式中Ra ,Rb ,Rc およびRd は同一
または異なって水素原子、低級アルキル基、低級アルコ
キシ基または塩素原子を示す。〕で表される3,3′−
ジメチルベンジジン誘導体が、高い正孔輸送能を有する
とともに、結着樹脂に対する相溶性にもすぐれているた
め、正孔輸送材料として好適に使用される(特公平5−
21099号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記3,
3′−ジメチルベンジジン誘導体は総じて融点が低い
(およそ180℃以下程度)ため、これを結着樹脂中に
分散させた膜はガラス転移温度(Tg)が低くなり、耐
久性、耐熱性等が不十分になるという問題がある。電子
写真感光体の場合、コロナ放電等による感光体表面の
帯電、露光による静電潜像の形成、トナー付着によ
る静電潜像の顕像化、トナー像の紙への転写、転写
後の感光体表面に残留するトナーの除去の各工程が繰り
返される。そのうちトナーの除去には、感光体表面に圧
接されたクリーニングブレードが使用される。そのた
め、従来のベンジジン誘導体を使用した感光体では、画
像形成装置の停止時に、クリーニングブレードが圧接さ
れていた部分に圧接痕が生じ、種々の画像不良の原因と
なる。また画像形成装置の運転時には、当該装置内部が
50℃程度まで温度上昇するため、感光体表面に凹みが
生じて、やはり種々の画像不良の原因となる。
【0007】本発明の主たる目的は、高い正孔輸送能を
維持しつつ、結着樹脂に対する相溶性に優れ、かつ結着
樹脂中に分散させて形成される膜の耐久性、耐熱性等が
向上した新規なベンジジン誘導体を提供することにあ
る。本発明の他の目的は、上記ベンジジン誘導体を正孔
輸送材料として用いた、高感度でかつ耐久性、耐熱性に
すぐれた高性能な電子写真感光体を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段および作用】上記課題を解
決するため、発明者らは、ベンジジン誘導体の融点を高
くすることを検討し、その方針に沿って分子設計を行っ
た。その結果、以下の条件のうち少なくとも1つを充足
すると、高い正孔輸送能と結着樹脂に対する良好な相溶
性を維持したまま、ベンジジン誘導体の融点を高くでき
ることを見いだし、本発明を完成するに至った。 ベンジジン誘導体の外側の4つのフェニル基のう
ち、少なくとも2つにアルキル基を2つまたは3つ置換
すること。 ベンジジン誘導体の外側の4つのフェニル基のう
ち、2つのフェニル基に炭素数3〜5の直鎖状または分
岐状アルキル基を置換すること。 ベンジジン誘導体の中心骨格であるビフェニルの
3,3′位と5,5′位にアルキル基などの置換基を導
入すること。 ベンジジン誘導体の中心骨格であるビフェニルの
2,2′位と5,5′位にアルキル基などの置換基を導
入すること。 ベンジジン誘導体の外側の2つまたは4つのフェニ
ル基のパラ位にフェニル基を結合させてビフェニリル基
とし、π電子共役系に空間的な広がりを持たせること。
【0009】すなわち、本発明のベンジジン誘導体は、
以下の一般式(1) 〜(5) で表される。 I.一般式(1) :
【0010】
【化10】
【0011】〔式中、R1 およびR2 は同一または異な
って水素原子またはアルキル基を示し、R3 およびR4
は同一または異なってアルキル基、アルコキシ基または
ハロゲン原子を示し、R5 およびR6 は同一または異な
って炭素数3〜5のアルキル基または置換基を有するこ
とのあるアリール基を示す。mおよびnは同一または異
なって2または3を示す。)好ましくは、一般式(1'):
【0012】
【化11】
【0013】(式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5
mおよびnは前記と同じである。) II.一般式(2) :
【0014】
【化12】
【0015】(式中、R7 ,R8 ,R9 ,R10,R11
12,R13,R14,R15およびR16は同一または異なっ
てアルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子を示
す。) III.一般式(3) :
【0016】
【化13】
【0017】(式中、R17,R18,R19およびR20は同
一または異なってアルキル基またはアルコキシ基を示
し、R21およびR22は同一または異なって水素原子、ア
ルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子を示し、R
23およびR24は同一または異なって水素原子、アルキル
基または置換基を有することのあるアリール基を示
す。)好ましくは、一般式(3') :
【0018】
【化14】
【0019】(式中、R17,R18,R19およびR20は前
記と同じ、R25およびR26は同一または異なって水素原
子またはアルキル基を示し、R27およびR28は同一また
は異なって炭素数が3〜5のアルキル基または置換基を
有することのあるアリール基を示す。) IV.一般式(4) :
【0020】
【化15】
【0021】(式中、R29,R30,R31およびR32は同
一または異なってアルキル基またはアルコキシ基を示
し、R33およびR34は同一または異なってアルキル基、
アルコキシ基またはハロゲン原子を示し、R35およびR
36は同一または異なって炭素数が3〜5のアルキル基を
示す。) V.一般式(5) :
【0022】
【化16】
【0023】(式中、R37,R38,R39およびR40は同
一または異なって水素原子またはアルキル基を示し、R
41およびR42は同一または異なってアルキル基を示
す。) 本発明の電子写真感光体は、導電性基体上に、前記一般
式(1) 〜(5) で表されるベンジジン誘導体の少なくとも
1種を正孔輸送材料として含有する感光層を備えてい
る。
【0024】本発明の他の電子写真感光体は、導電性基
体上に単層の感光層を設けたものであって、下記一般式
(6) で表されるベンジジン誘導体を正孔輸送材料として
含有する単層の感光層を備えた、正帯電型の感光体であ
る。
【0025】
【化17】
【0026】(式中、R43,R44,R45,R46,R47
よびR48は同一または異なって水素原子、アルキル基、
アルコキシ基またはハロゲン原子を示す。) 以下に本発明を詳細に説明する。上記一般式(1) 、
(3′) および(4) 中の基R5 、R6 、R27、R28、R35
およびR36によって表されるアルキル基の炭素数は、前
記のように3〜5に限定される。アルキル基の炭素数が
3未満では、結着樹脂に対する良好な相溶性を確保でき
ない。またアルキル基の炭素数が5を超えた場合には、
正孔輸送能の妨げとなる。
【0027】炭素数3〜5のアルキル基としては、例え
ばプロピル基(n−Pr)、イソプロピル基(i−P
r)、ブチル基(n−Bu)、イソブチル基(i−B
u)、tert−ブチル基(t−Bu)、ペンチル基等の直
鎖状または分枝状のアルキル基があげられる。また、炭
素数が特に限定されない他のアルキル基としては、例え
ばメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、
ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ペンチル
基、ヘキシル基等の炭素数1〜6の低級アルキル基があ
げられ、とくにメチル基またはエチル基が好適に採用さ
れる。
【0028】一般式(1) 中の置換基数を規定するm,n
は、前記のように2または3に限定される。R3 および
4 の置換基数が1では、ベンジジン誘導体の融点を向
上できず、また置換数が4以上では、結着樹脂に対する
良好な相溶性を確保できない。また、前記アルコキシ基
としては、例えばメトキシ基、エトキシ基、プロポキシ
基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、tert- ブトキシ
基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基などの炭素数
が1〜6の直鎖状または分枝状のアルコキシ基があげら
れる。
【0029】前記アリール基としては、例えばフェニル
基、トリル基、ナフチル基、ビフェニル基、アントリル
基、フェナントリル基などがあげられる。また、アリー
ル基に置換してもよい置換基としては、例えばアルキル
基、アルコキシ基、ハロゲン原子などがあげられる。前
記ハロゲン原子としては、塩素、臭素、沃素、フッ素が
あげられる。
【0030】一般式(1) で表されるベンジジン誘導体と
しては、たとえば下記の式(1-a) 〜(1-j) で表される化
合物があげられる。
【0031】
【化18】
【0032】
【化19】
【0033】
【化20】
【0034】一般式(2) で表されるベンジジン誘導体と
しては、たとえば下記の式(2-a) 〜(2-f) で表される化
合物があげられる。
【0035】
【化21】
【0036】
【化22】
【0037】一般式(3) で表されるベンジジン誘導体と
しては、基R21〜R24が同一でかつ置換位置が同じであ
り、しかも基R17〜R20が同一である対称型の化合物も
包含されるが、結着樹脂との相溶性、電荷輸送能等の、
電荷輸送材料としての性能を考慮すると、非対称型の化
合物がより好ましい。ここでいう非対称型の化合物と
は、 基R21〜R24が異なる、 基R21〜R24の置換位置が異なる、および 基R17〜R20が異なる、 のうち少なくとも1つを満たすものを指すが、とくに
の基R21〜R24が異なるという条件を満たすものが、前
記正孔輸送材料としての性能の点、製造の容易さ等の点
で好ましい。
【0038】上記非対称型のベンジジン誘導体の具体例
としては、基R17〜R20がいずれもメチル基であるとと
もに、基R21〜R24がいずれもフェニル基の4位に置換
しており、そのうち基R21,R22が水素原子または同じ
アルキル基で、かつ基R23,R24が同じアルキル基で上
記基R21,R22と異なっている化合物があげられる。一
般式(3) で表されるベンジジン誘導体の具体例として
は、下記の式(3-a) 〜(3-c) で表される化合物があげら
れる。これらの式から明らかなように、基R21,R22
水素原子で、基R23、R24がメチル基等のアルキル基で
ある化合物や、あるいは基R21,R22がメチル基で、基
23,R24がtert−ブチル基、n−ブチル基等の炭素数
2以上のアルキル基である化合物があげられる。とくに
電荷輸送能や結着樹脂への相溶性等を考慮すると、基R
21〜R24がいずれもアルキル基で、しかも基R21,R22
のアルキル基と基R23,R24のアルキル基の炭素数の差
が大きいほど好ましい。なお、式(3-c) 中の−C4 9
はn−ブチル基を表す。
【0039】
【化23】
【0040】これらの条件を勘案すると、式(3-b) で表
されるN,N′−ジ(4−メチルフェニル)−N,N′
−ジ(4−tert−ブチルフェニル)−3,3′,5,
5′−テトラメチルベンジジンが、最も好適なベンジジ
ン誘導体としてあげられる。また、一般式(3) で表され
るベンジジン誘導体の他の具体例としては、下記の式(3
-d) 〜(3-f) で表される化合物があげられる。
【0041】
【化24】
【0042】一般式(4) で表されるベンジジン誘導体と
しては、たとえば下記の式(4-a) および(4-b) で表され
る化合物があげられる。
【0043】
【化25】
【0044】一般式(5) で表されるベンジジン誘導体と
しては、たとえば下記の式(5-a) 〜(5-c) で表される化
合物があげられる。
【0045】
【化26】
【0046】
【化27】
【0047】一般式(6) で表されるベンジジン誘導体お
いて、ベンジジン骨格の窒素原子に結合したフェニル基
では、基R45およびR46は4位(パラ位)に置換してい
るのが好ましい。また、ビフェニリル基では、窒素原子
は2′乃至4′位の任意の位置に結合することができる
が、4′位に結合しているのが好ましい。ビフェニリル
基に置換する基R47およびR48はビフェニリル基の2〜
6位に結合できるが、4位に結合しているのが好まし
い。
【0048】本発明のベンジジン誘導体は、種々の方法
で合成することができる。たとえば上記式(1-a) のベン
ジジン誘導体は、下記反応工程式にしたがって合成する
ことができる。まず、下記式(7) で表されるN,N′−
ジアセチル−3,3′−ジメチルベンジジンと、式(8)
で表される3,4−ジメチルヨードベンゼンとを、モル
比で1:2の割合で、銅粉、酸化銅あるいはハロゲン化
銅などとともに混合し、塩基性物質の存在下で反応させ
て、式(9) で表されるN,N′−ジアセチル−N,N′
−ビス(3,4−ジメチルフェニル)−3,3′−ジメ
チルベンジジンを得る。
【0049】
【化28】
【0050】つぎに上記式(9) のN,N′−ジアセチル
−N,N′−ビス(3,4−ジメチルフェニル)−3,
3′−ジメチルベンジジンを、酸等のアミド分解触媒の
存在下で脱アセチル化反応を行い、下記式(10)で表され
るN,N′−ビス(3,4−ジメチルフェニル)−3,
3′−ジメチルベンジジンを得、それを、式(11)で表さ
れる4−n−ブチルヨードベンゼンとモル比で1:2の
割合で、上記と同様の方法によって反応させると、式(1
-a) のベンジジン誘導体が合成される。
【0051】
【化29】
【0052】また、上記合成法に代えて、下記の反応工
程式によっても本発明のベンジジン誘導体を合成するこ
とができる。下記の反応工程式は式(1-d) のベンジジン
誘導体の合成法を例示したものである。まず、下記式
(7′) で表される4,4′−ジヨードビフェニルと、式
(8′) で表されるp−イソプロピルアセトアニリドと
を、モル比で1:2の割合で、銅粉、酸化銅あるいはハ
ロゲン化銅などとともに混合し、塩基性物質の存在下で
反応させて、式(9′) で表されるN,N′−ジアセチル
−N,N′−ビス(4−イソプロピルフェニル)ベンジ
ジンを得る。
【0053】
【化30】
【0054】つぎに上記式(9′) のN,N′−ジアセチ
ル−N,N′−ビス(4−イソプロピルフェニル)ベン
ジジンを脱アセチル化反応させて、下記式(10 ′) で表
されるN,N′−ビス(4−イソプロピルフェニル)ベ
ンジジンを得、それを、式(11 ′) で表される2,4−
ジメチルヨードベンゼンと、モル比で1:2の割合で、
上記と同様の方法によって反応させると、式(1-d) のベ
ンジジン誘導体が合成される。
【0055】
【化31】
【0056】上記本発明のベンジジン誘導体は、前述の
ように、太陽電池、エレクトロルミネッセンス素子、電
子写真感光体等の電荷輸送材料、とくに正孔輸送材料と
して好適に使用される他、その他の種々の分野での利用
が可能である。本発明の電子写真感光体は、導電性基体
上に、前記一般式(1) 〜(6) で表されるベンジジン誘導
体の1種または2種以上を含有した感光層を備えたもの
である。感光層には、いわゆる単層型と積層型とがある
が、本発明の構成は、このいずれにも適用可能である。
ただし、一般式(6) のベンジジン誘導体は単層の感光体
にのみ使用される。
【0057】単層型の感光層を得るには、一般式(1) 〜
(6) で表されるベンジジン誘導体の少なくとも1種を正
孔輸送材料として、電荷発生材料、結着樹脂等とともに
適当な溶媒に溶解または分散した塗布液を、塗布等の手
段によって導電性基体上に塗布し、乾燥させればよい。
また積層型の感光層を得るには、まず導電性基体上に、
蒸着または塗布等の手段によって、電荷発生材料を含有
する電荷発生層を形成し、ついでこの電荷発生層上に、
一般式(1) 〜(5) で表されるベンジジン誘導体の少なく
とも1 種と結着樹脂とを含む塗布液を、塗布等の手段に
よって塗布し、乾燥させて電荷輸送層を形成すればよ
い。また上記とは逆に、導電性基体上に電荷輸送層を形
成し、その上に電荷発生層を形成してもよい。
【0058】電荷発生材料としては、たとえばセレン、
セレン−テルル、セレン−ヒ素、硫化カドミウム、α−
シリコン等の無機光導電材料の粉末、アゾ系顔料、ペリ
レン系顔料、アンサンスロン系顔料、フタロシアニン系
顔料、インジゴ系顔料、トリフェニルメタン系顔料、ス
レン系顔料、トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、キ
ナクリドン系顔料、ジチオケトピロロピロール系顔料等
があげられるが、これらに限定されるものではない。こ
れらの電荷発生材料は、電子写真感光体の感度領域等に
合わせて、それぞれ単独で使用される他、2種以上を併
用することもできる。
【0059】正孔輸送材料である一般式(1) 〜(6) で表
されるベンジジン誘導体は、単独で使用できる他、従来
公知の他の電荷輸送材料と組み合わせて使用することも
できる。他の電荷輸送材料としては、種々の電子輸送材
料および正孔輸送材料があげられる。
【0060】電子輸送材料としては、たとえばジフェノ
キノン系化合物、ベンゾキノン系化合物、ナフトキノン
系化合物、マロノニトリル、チオピラン系化合物、テト
ラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、クロル
アニル、ブロモアニル、2,4,7−トリニトロ−9−
フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フ
ルオレノン、2,4,7−トリニトロ−9−ジシアノメ
チレンフルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキ
サントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、ジ
ニトロベンゼン、ジニトロアントラセン、ジニトロアク
リジン、ニトロアントラキノン、ジニトロアントラキノ
ン、無水コハク酸、無水マレイン酸、ジブロモ無水マレ
イン酸等の電子吸引性材料や、これら電子吸引性材料を
高分子化したもの等があげられる。
【0061】また、正孔輸送材料としては、たとえば、
一般式(1) 〜(6) で表されるベンジジン誘導体以外のジ
アミン系化合物、2,5−ビス(4−メチルアミノフェ
ニル)−1,3,4−オキサジアゾール等のジアゾール
系化合物、9−(4−ジエチルアミノスチリル)アント
ラセン等のスチリル系化合物、ポリビニルカルバゾール
等のカルバゾール系化合物、1−フェニル−3−(p−
ジメチルアミノフェニル)ピラゾリン等のピラゾリン系
化合物、ヒドラゾン系化合物、トリフェニルアミン系化
合物、インドール系化合物、オキサゾール系化合物、イ
ソオキサゾール系化合物、チアゾール系化合物、チアジ
アゾール系化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール
系化合物、トリアゾール系化合物等で代表される含窒素
環式化合物、縮合多環式化合物などの電子供与性材料等
があげられる。
【0062】なお、ポリビニルカルバゾール等の成膜性
を有する電荷輸送材料を用いる場合には、結着樹脂は必
ずしも必要ではない。結着樹脂としては、たとえばスチ
レン系重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレ
ン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−マレイン酸
共重合体、アクリル系重合体、スチレン−アクリル系共
重合体、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合
体、塩素化ポリエチレン、ポリ塩化ビニル、ポリプロピ
レン、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステ
ル、アルキッド樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、ポリ
カーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ジアリ
ルフタレート樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール
樹脂、ポリエーテル樹脂等の熱可塑性樹脂や、シリコー
ン樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、尿素樹脂、メ
ラミン樹脂その他架橋性の熱硬化性樹脂、さらにエポキ
シ−アクリレート、ウレタン−アクリレート等の光硬化
性樹脂等があげられる。これら結着樹脂は単独で使用で
きるほか、2種以上を併用することもできる。
【0063】感光層には、上記各成分の他に、たとえば
増感剤、フルオレン系化合物、酸化防止剤、紫外線吸収
剤、可塑剤、界面滑性剤、レベリング剤等の種々の添加
剤を添加することもできる。また感光体の感度を向上さ
せるために、たとえばターフェニル、ハロナフトキノン
類、アセナフチレン等の増感剤を、電荷発生材料と併用
してもよい。
【0064】積層感光体において、電荷発生層を構成す
る電荷発生材料と結着樹脂とは、種々の割合で使用する
ことができるが、結着樹脂100重量部に対して、電荷
発生材料5〜1000重量部、とくに30〜500重量
部の割合で用いるのが好ましい。電荷輸送層を構成する
正孔輸送材料と結着樹脂とは、電荷の輸送を阻害しない
範囲および結晶化しない範囲で、種々の割合で使用する
ことができるが、光照射により電荷発生層で生じた電荷
が容易に輸送できるように、結着樹脂100重量部に対
して、一般式(1) 〜(5) で表されるベンジジン誘導体を
含む正孔輸送材料は10〜500重量部、とくに25〜
200重量部の割合で使用するのが好ましい。
【0065】また、積層型の感光層の厚さは、電荷発生
層が0.01〜5μm程度、とくに0.1〜3μm程度
に形成されるのが好ましく、電荷輸送層が2〜100μ
m、とくに5〜50μm程度に形成されるのが好まし
い。単層型の感光体においては、結着樹脂100重量部
に対して電荷発生材料は0.1〜50重量部、とくに
0.5〜30重量部、一般式(1) 〜(6) で表されるベン
ジジン誘導体を含む正孔輸送材料は10〜500重量
部、とくに25〜200重量部であるのが適当である。
また電子輸送材料を併用する場合には、結着樹脂100
重量部に対して、電子輸送材料は5〜100重量部、と
くに10〜80重量部の割合で用いるのが好ましい。さ
らに正孔輸送材料と電子輸送材料の総量は、結着樹脂1
00重量部に対して20〜500重量部、とくに30〜
200重量部が好ましい。
【0066】単層型感光体にあっては、導電性基体と感
光層との間に、また積層型感光体にあっては、導電性基
体と電荷発生層との間や、導電性基体と電荷輸送層との
間、または電荷発生層と電荷輸送層との間に、感光体の
特性を阻害しない範囲でバリア層(下引き層)が形成さ
れていてもよく、感光体の表面には、保護層が形成され
ていてもよい。
【0067】上記各層が形成される導電性基体として
は、導電性を有する種々の材料を使用することができ、
たとえばアルミニウム、銅、スズ、白金、銀、鉄、バナ
ジウム、モリブデン、クロム、カドミウム、チタン、ニ
ッケル、パラジウム、インジウム、ステンレス鋼、真鍮
等の金属単体や、上記金属が蒸着またはラミネートされ
たプラスチック材料、ヨウ化アルミニウム、酸化スズ、
酸化インジウム等で被覆されたガラス等が例示される。
【0068】導電性基体はシート状、ドラム状等のいず
れであってもよく、基体自体が導電性を有するか、ある
いは基体の表面が導電性を有していればよい。また、導
電性基体は、使用に際して、充分な機械的強度を有する
ものが好ましい。上記各層を、塗布の方法により形成す
る場合には、前記例示の電荷発生材料、電荷輸送材料、
結着樹脂等を、適当な溶剤とともに、公知の方法、たと
えば、ロールミル、ボールミル、アトライタ、ペイント
シェーカーあるいは超音波分散器等を用いて分散混合し
て塗布液を調整し、これを公知の手段により塗布、乾燥
すればよい。
【0069】塗布液をつくるための溶剤としては、種々
の有機溶剤が使用可能で、たとえばメタノール、エタノ
ール、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール
類、n−ヘキサン、オクタン、シクロヘキサン、等の脂
肪族系炭化水素、ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳
香族炭化水素、ジクロロメタン、ジクロロエタン、四塩
化炭素、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素、ジメ
チルエーテル、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラ
ン、エチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレン
グリコールジメチルエーテル等のエーテル類、アセト
ン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン
類、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル類、ジメチル
ホルムアルデヒド、ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシド等があげられる。これらの溶剤は1種又は2
種以上を混合して用いることができる。
【0070】さらに、電荷輸送材料や電荷発生材料の分
散性、感光層表面の平滑性をよくするために界面活性
剤、レベリング剤等を使用してもよい。
【0071】
【実施例】以下、合成例、実施例および比較例をあげて
本発明を説明する。 合成例1 N,N′−ジアセチル−3,3′−ジメチルベンジジン
14.8gと、3,4−ジメチルヨードベンゼン23.
2gとを、13.8gの炭酸カリウムおよび1gの銅粉
とともに、150mlのニトロベンゼン中に加え、強く攪
拌しつつ、この反応系に窒素ガスを吹き込みながら24
時間還流させた。反応中に生成する水分は、ニトロベン
ゼンと共沸させて反応系外へ取り出した。
【0072】反応液を冷却後、無機物をろ別し、さらに
水蒸気蒸留によってニトロベンゼンを留去した残渣を、
10%塩酸とともに100mlのテトラヒドロフラン中に
加え、2時間還流して脱アセチル化させ、N,N′−ビ
ス(3,4−ジメチルフェニル)−3,3′−ジメチル
ベンジジンを得た。このN,N′−ビス(3,4−ジメ
チルフェニル)−3,3′−ジメチルベンジジン10.
5gと、4−n−ブチルヨードベンゼン13.0gと
を、13.8gの炭酸カリウムおよび1gの銅粉ととも
に、150mlのニトロベンゼン中に加え、強く攪拌しつ
つ、この反応系に窒素ガスを吹き込みながら24時間、
還流させた。反応中に生成する水分は、先の場合と同様
に、ニトロベンゼンと共沸させて反応系外へ取り出し
た。
【0073】反応液を冷却後、無機物をろ別し、さらに
水蒸気蒸留によってニトロベンゼンを留去した残渣をシ
クロヘキサンに溶解し、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィーによって分離精製し、シクロヘキサンを留去して
白色沈澱を得た。この白色沈澱を、n−ヘキサンを用い
て再結晶させて、目的物である、前記式(1-a) で表され
るN,N′−ビス(3,4−ジメチルフェニル)−N,
N′−ビス(4−n−ブチルフェニル)−3,3′−ジ
メチルベンジジンを得た。収量は8.7g(収率27.
3%)であった。
【0074】生成物の赤外線分光分析の結果を図1に示
す。 元素分析結果 計算値(%) C:87.65 H:8.26 N:
4.09 実測値(%) C:87.60 H:8.24 N:
4.14 融点:180.6℃ 合成例2 3,4−ジメチルヨードベンゼンに代えて、2,4−ジ
メチルヨードベンゼン23.2gを使用し、かつ4−n
−ブチルヨードベンゼンに代えて4−イソプロピルヨー
ドベンゼン12.3gを使用したほかは、合成例1と同
様にして、前記式(1-b) で表されるN,N′−ビス
(2,4−ジメチルフェニル)−N,N′−ビス(4−
イソプロピルフェニル)−3,3′−ジメチルベンジジ
ンを得た。収量は8.4g(収率27.2%)であっ
た。
【0075】生成物の赤外線分光分析の結果を図2に示
す。 元素分析結果 計算値(%) C:87.74 H:7.99 N:
4.26 実測値(%) C:87.70 H:7.97 N:
4.31 融点:182.6℃ 合成例3 適当な出発原料を用いて合成例1と同様にして、前記式
(1-c) で表される化合物を得た。 融点:181.9℃ 合成例4 4,4′−ジヨードビフェニル20.3gと、p−イソ
プロピルアセトアニリド21.3gとを、13.8gの
炭酸カリウム、および1gの銅粉とともに、150mlの
ニトロベンゼン中に加え、強く攪拌しつつ、この反応系
に窒素ガスを吹き込みながら24時間、還流させた。反
応中に生成する水分は、ニトロベンゼンと共沸させて反
応系外へ取り出した。
【0076】反応液を冷却後、無機物をろ別し、さらに
水蒸気蒸留によってニトロベンゼンを留去した残渣を、
10%塩酸とともに100mlのテトラヒドロフラン中に
加えて2時間還流し、N,N′−ビス(4−イソプロピ
ルフェニル)ベンジジンを得た。つぎに、このN,N′
−ビス(4−イソプロピルフェニル)ベンジジン10.
5gと、2,4−ジメチルヨードベンゼン11.6gと
を、13.8gの炭酸カリウムおよび1gの銅粉ととも
に、150mlのニトロベンゼン中に加え、強く攪拌しつ
つ、この反応系に窒素ガスを吹き込みながら24時間還
流させた。反応中に生成する水分は、前記と同様に、ニ
トロベンゼンと共沸させて反応系外へ取り出した。
【0077】つぎに反応液を冷却後、無機物をろ別し、
さらに水蒸気蒸留によってニトロベンゼンを留去した残
渣をシクロヘキサンに溶解し、シリカゲルカラムクロマ
トグラフィーによって分離精製し、シクロヘキサンを留
去して白色沈澱を得た。そしてこの白色沈澱を、n−ヘ
キサンを用いて再結晶させて、前記式(1-d) で表される
N,N′−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−N,
N′−ビス(4−イソプロピルフェニル)ベンジジンを
得た。収量は8.3g( 収率29.0%) であった。
【0078】生成物の赤外分光分析の結果を図3に示
す。 元素分析結果 計算値(%) C:87.84 H:7.71 N:
4.45 実測値(%) C:87.83 H:7.66 N:
4.50 融点:187.6℃ 合成例5および6 適当な出発原料を用いて合成例4と同様にして、前記式
(1-e) および(1-f) で表される化合物をそれぞれ得た。
【0079】式(1-e) の化合物の融点:185.4℃ 式(1-f) の化合物の融点:183.9℃ 合成例7 N,N′−ジアセチル−3,3′−ジメチルベンジジン
14.8gと、2,4−ジメチルヨードベンゼン23.
2gとを、実施例1と同様にして反応させてN,N′−
ビス(2,4−ジメチルフェニル)−3,3′−ジメチ
ルベンジジンを得た。このN,N′−ビス(2,4−ジ
メチルフェニル)−3,3′−ジメチルベンジジン1
0.5gに、4−エチル−4′−ヨードビフェニル1
5.4gを実施例1と同様にして反応させ、前記式(1-
g) で表されるN,N′−ビス(2,4−ジメチルフェ
ニル)−N,N′−ビス(4′−エチルビフェニル−4
−イル)−3,3′−ジメチルベンジジンを得た。収量
は7.8g(収率21.3%)であった。
【0080】生成物の赤外分光分析の結果を図4に示
す。 元素分析結果 計算値(%) C:89.17 H:7.24 N:
3.59 実測値(%) C:88.98 H:7.22 N:
3.78 融点:204.4℃ 合成例8 2,4−ジメチルヨードベンゼンに代えて、3,4−ジ
メチルヨードベンゼン23.2gを使用したほかは、合
成例7と同様にして、前記式(1-h) で表されるN,N′
−ビス(3,4−ジメチルフェニル)−N,N′−ビス
(4′−エチルビフェニル−4−イル)−3,3′−ジ
メチルベンジジンを得た。収量は7.9g(収率22.
1%)であった。
【0081】生成物の赤外分光分析の結果を図5に示
す。 元素分析結果 計算値(%) C:89.17 H:7.24 N:
3.59 実測値(%) C:88.94 H:7.21 N:
3.83 融点:236.3℃ 合成例9および10 適当な出発原料を用いて合成例7と同様にして、前記式
(1-i) および(1-j) で表される化合物をそれぞれ得た。
【0082】式(1-i) の化合物の融点:218.4℃ 式(1-j) の化合物の融点:237.2℃ 実施例1〜10、比較例1〜7 (デジタル光源用単層型感光体)電荷発生材料としての
X型メタルフリーフタロシアニン5重量部、正孔輸送材
料(HTM)としてのベンジジン誘導体50重量部、電
子輸送材料としての式(12):
【0083】
【化32】
【0084】で表される3,5−ジメチル−3′,5′
−ジ−tert−ブチルジフェノキノン30重量部、ならび
に結着樹脂としてのポリカーボネート100重量部を8
00重量部のテトラヒドロフランとともに、ボールミル
にて50時間混合分散させて、単層型感光層用の塗布液
を作成した。この塗布液をアルミニウム素管上にディッ
プコート法にて塗布し、100℃で60分間、熱風乾燥
して、膜厚15〜20μmの単層型感光層を有するデジ
タル光源用の単層型感光体を製造した。
【0085】実施例1〜10で使用したベンジジン誘導
体は、表1中に、前記した化合物番号を用いて示した。
また比較例1〜7で使用した符合(13)〜(19)で表される
各ベンジジン誘導体は、下記の化合物である。
【0086】
【化33】
【0087】
【化34】
【0088】
【化35】
【0089】各比較例で使用したベンジジン誘導体(13)
〜(19)の融点を以下に示す。 ( 化合物番号 ) ( 融点) (13) 171.0℃ (14) 195.2℃ (15) 201.2℃ (16) 194.3℃ (17) 193.5℃ (18) 170.1℃ (19) 135.6℃ 上記各実施例および比較例で得た単層型感光体につい
て、以下の試験を行い、その特性を評価した。
【0090】初期電気特性試験(I) ジェンテック(GENTEC)社製のドラム感度試験機
を用いて感光体の表面に印加電圧を加え、その表面を+
700Vに帯電させた。そして、露光光源であるハロゲ
ンランプの白色光からバンドパスフィルターを用いて取
り出した、波長780nm(半値幅20nm)、光強度16
μW/cm2 の単色光を感光体の表面に照射(照射時間
80msec.)して、上記表面電位が1/2つまり+
350Vになるのに要した時間を測定し、半減露光量E
1/2 (μJ/cm2 )を算出した。また露光開始から3
30msec.経過した時点での表面電位を、露光後電
位VL (V)として測定した。
【0091】ガラス転移温度測定 感光体から感光層を約5mgはぎ取り、それを専用アル
ミニウムパンに入れてシールして測定サンプルを作製し
た。そして、このサンプルを、示差走査熱量測定装置
(理学電機社製の型番DSC8230D)を用いて、下
記の条件で測定を行い、測定結果から、JIS K 7
121「プラスチックの転移温度測定方法」に則って、
補外ガラス転移開始温度(Tig)を求めた。
【0092】雰囲気ガス:空気 昇温速度:20℃/分高温耐性試験 感光体を普通紙ファクシミリ(三田工業社製の型番LD
C−650)のイメージングユニットに装着し、当該感
光体表面に、1.5g/mmの線圧力で、クリーニング
ブレードを常時圧接した状態で、50℃の雰囲気温度
下、10日間保管した後、感光層の表面状態を万能表面
形状測定器(小坂研究所製の型番SE−3H)を用いて
測定して、凹みの最大の深さを記録した。なお下記表
中、凹みの欄に<0.3μmとあるのは、凹みのない通
常の感光体の表面粗さが約0.5μm前後であることか
ら、全く凹みが観察されなかったことを示している。
【0093】以上の結果を表1に示す。
【0094】
【表1】
【0095】表から明らかなように、従来のベンジジン
誘導体を用いた各比較例の感光体は、補外ガラス転移開
始温度(Tig)が低く、かつ高温耐性試験で大きな凹み
が観察されたことから、耐久性、耐熱性が不十分であっ
た。これに対し、各実施例の感光体はいずれも半減露光
量E1/2 (μJ/cm2 )が小さく、かつ露光後電位V
L (V)が低いことに加えて、比較例と比べて補外ガラ
ス転移開始温度(Tig)が高く、かつ高温耐性試験で凹
みが観察されなかった。このことから、各実施例の感光
体は耐久性、耐熱性にすぐれたものであることがわか
る。 実施例11〜40、比較例8〜31 (アナログ光源用単層型感光体)電荷発生材料(CG
M)として、下記式:
【0096】
【化36】
【0097】で表されるいずれかのアゾ顔料5重量部、
正孔輸送材料(HTM)としてベンジジン誘導体70重
量部、電子輸送材料として前記式(12)で表される3,5
−ジメチル−3′,5′−ジ−tert−ブチルジフェノキ
ノン20重量部、ならびに結着樹脂としてポリカーボネ
ート100重量部を、800重量部のテトラヒドロフラ
ンとともに、ボールミルにて50時間混合分散させて、
単層型感光層用の塗布液を作成した。この塗布液をアル
ミニウム素管上にディップコート法にて塗布し、100
℃で60分間熱風乾燥して、膜厚15〜20μmの単層
型感光層を有するアナログ光源用の単層型感光体を製造
した。
【0098】実施例、比較例で使用したベンジジン誘導
体は前記した化合物番号を用いて示した。得られた各単
層型感光体について、以下の初期電気特性試験(II)
を行い、その特性を評価した。初期電気特性試験(II) ジェンテック(GENTEC)社製のドラム感度試験機
を用いて、感光体の表面に印加電圧を加えて、その表面
を+700Vに帯電させた。そして、露光光源であるハ
ロゲンランプの白色光(光強度147μW/cm2 )を
感光体の表面に照射(照射時間50msec.)して、
上記表面電位が1/2つまり+350Vになるのに要し
た時間を測定し、半減露光量E1/2 (μJ/cm2 )を
算出した。また露光開始から330msec.経過した
時点での表面電位を、露光後電位VL (V)として測定
した。
【0099】以上の結果を表2〜表4に示す。なお、表
4には、前記と同様にして測定したガラス転移温度およ
び高温耐性の試験結果も併せて示す。
【0100】
【表2】
【0101】
【表3】
【0102】
【表4】
【0103】これらの表から明らかなように、各実施例
の感光体はいずれも半減露光量E1/ 2 (μJ/cm2
が小さく、かつ露光後電位VL (V)が低いことから、
感度特性にすぐれたものであった。また、表4から、実
施例の感光体は比較例と比べて補外ガラス転移開始温度
(Tig)が高く、かつ高温耐性試験で凹みが観察されな
かったことから、耐久性、耐熱性にすぐれたものである
ことがわかる。 実施例41〜46 (デジタル光源用積層型感光体)電荷発生材料としての
X型メタルフリーフタロシアニン2重量部と、結着樹脂
としてのポリビニルブチラール1重量部とを、120重
量部のジクロロメタンとともに、ボールミルにて混合分
散させて、電荷発生層用の塗布液を作成した。この塗布
液をアルミニウム素管上にディップコート法にて塗布
し、100℃で60分間熱風乾燥して、膜厚0.5μm
の電荷発生層を形成した。
【0104】つぎに、正孔輸送材料としてのベンジジン
誘導体80重量部と、結着樹脂としてのポリカーボネー
ト100重量部とを、800重量部のベンゼンととも
に、ボールミルにて混合分散させて、電荷輸送層用の塗
布液を作成した。そしてこの塗布液を上記電荷発生層上
にディップコート法にて塗布し、90℃で60分間熱風
乾燥して、膜厚15μmの電荷輸送層を形成して、デジ
タル光源用の積層型感光体を製造した。
【0105】得られた各積層型感光体について、下記の
初期電気特性試験(III) を行い、その特性を評価した。初期電気特性試験(III) ジェンテック(GENTEC)社製のドラム感度試験機
を用いて、両実施例の感光体の表面に印加電圧を加え
て、その表面を−700Vに帯電させた。そして、露光
光源であるハロゲンランプの白色光からバンドパスフィ
ルターを用いて取り出した、波長780nm(半値幅20
nm)、光強度16μW/cm2 の単色光を感光体の表面
に照射(照射時間80msec.)して、上記表面電位
が1/2つまり−350Vになるのに要した時間を測定
し、半減露光量E1/2 (μJ/cm 2 )を算出した。ま
た露光開始から330msec.経過した時点での表面
電位を、露光後電位VL (V)として測定した。
【0106】試験結果を表5に示す。
【0107】
【表5】
【0108】表5から明らかなように、各実施例の感光
体はいずれも、半減露光量E1/2 (μJ/cm2 )が小
さく、かつ露光後電位VL (V)が低いことから、感度
特性にすぐれたものであった。 合成例11 3,3′−ジメチルベンジジンの10.6gと2,4−
ジメチルヨードベンゼンの46.4gとを、27.6g
の炭酸カリウムおよび2gの銅粉とともに、150mlの
ニトロベンゼン中に加え、強く攪拌しつつ、この反応系
に窒素ガスを吹き込みながら24時間還流させた。反応
中に生成する水分は、ニトロベンゼンと共沸させて反応
系外へ取り出した。
【0109】反応液を冷却後、無機物をろ別し、さらに
水蒸気蒸留によってニトロベンゼンを留去した残渣をシ
クロヘキサンに溶解し、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィーによって分離精製し、シクロヘキサンを留去して
白色沈澱を得た。そしてこの白色沈澱を、n−ヘキサン
を用いて再結晶させて、前記式(2-a) で表されるN,
N,N′,N′−テトラキス(2,4−ジメチルフェニ
ル)−3,3′−ジメチルベンジジンを得た。収量は1
3.24g(収率42.1%)であった。
【0110】生成物の赤外分光分析の結果を図6に示
す。 元素分析結果 計算値(%) C:87.85 H:7.69 N:
4.45 実測値(%) C:87.76 H:7.81 N:
4.43 融点:239.9℃ 合成例12〜16 適当な出発原料を用いて合成例11と同様にして、前記
式(2-b) および(2-f)で表される化合物をそれぞれ得
た。
【0111】各ベンジジン誘導体の融点を以下に示す。 ( 化合物番号 ) ( 融点) (2-b) 210.3℃ (2-c) 201.4℃ (2-d) 217.8℃ (2-e) 210.0℃ (2-f) 199.2℃ 実施例47〜49、比較例32〜37 (デジタル用感光体)正孔輸送材料(HTM)として、
表6に化合物番号で示すベンジジン誘導体を用いたほか
は、実施例1と同様にして膜厚15〜20μmの単層型
感光層を有するデジタル用の電子写真感光体を製造し
た。比較例32〜37で使用した符号(20)〜(25)のベン
ジジン誘導体は、下記の化合物である。
【0112】
【化37】
【0113】
【化38】
【0114】
【化39】
【0115】 各ベンジジン誘導体(20)〜(25)の融点を以下に示す。 ( 化合物番号 ) ( 融点) (20) 220.1℃ (21) 219.7℃ (22) 204.2℃ (23) 195.9℃ (24) 203.3℃ (25) 201.0℃ 電子写真感光体について、実施例1と同様にして初期電
気特性試験(I)、ガラス転移温度および高温耐性試験
を測定した。その結果を表6に示す。また、比較のた
め、符号(13)で表されるベンジジン誘導体を用いた感光
体についての試験結果も併せて示す。
【0116】
【表6】
【0117】実施例50〜58、比較例38〜55 (アナログ光源用感光体)正孔輸送剤として表7、表8
に記載のベンジジン誘導体を用いたほかは、実施例11
と同様にしてアナログ光源用単層型感光体を製造した。
得られた電子写真感光体について、実施例11と同じ初
期電気特性試験(II)を行い、その特性を評価した。そ
の結果を表7、表8に示す。また、比較のため、符号(1
3)で表されるベンジジン誘導体を用いた感光体について
の試験結果も併せて示す。
【0118】
【表7】
【0119】
【表8】
【0120】合成例17 N,N′−ジアセチル−3,3′,5,5′−テトラメ
チルベンジジンの16.1gと、p−ヨードトルエンの
21.8gとを、13.8gの炭酸カリウムおよび1g
の銅粉とともに、150mlのニトロベンゼン中に加え、
強く攪拌しつつ、この反応系に窒素ガスを吹き込みなが
ら24時間還流させた。反応中に生成する水分は、ニト
ロベンゼンと共沸させて反応系外へ取り出した。
【0121】つぎに反応液を冷却後、無機物をろ別し、
さらに水蒸気蒸留によってニトロベンゼンを留去した残
渣を、10%塩酸とともに100mlのテトラヒドロフラ
ン中に加えて2時間、還流して脱アセチル化させて、
N,N′−ジ(4−メチルフェニル)−3,3′,5,
5′−テトラメチルベンジジンを得た。つぎに、この
N,N′−ジ(4−メチルフェニル)−3,3′,5,
5′−テトラメチルベンジジンの10.3gと、4−te
rt−ブチルヨードベンゼンの13.0gとを、13.8
gの炭酸カリウムおよび1gの銅粉とともに、150ml
のニトロベンゼン中に加え、強く攪拌しつつ、この反応
系に窒素ガスを吹き込みながら24時間、還流させた。
反応中に生成する水分は、先の場合と同様に、ニトロベ
ンゼンと共沸させて反応系外へ取り出した。
【0122】反応液を冷却後、無機物をろ別し、さらに
水蒸気蒸留によってニトロベンゼンを留去した残渣をシ
クロヘキサンに溶解し、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィーによって分離精製し、シクロヘキサンを留去して
白色沈澱を得た。そしてこの白色沈澱を、n−ヘキサン
を用いて再結晶させて、目的物である、前記式(3-b)で
表されるN,N′−ジ(4−メチルフェニル)−N,
N′−ジ(4−tert−ブチルフェニル)−3,3′,
5,5′−テトラメチルベンジジンを得た。収量は6.
71g(収率39.2%)であった。
【0123】生成物の赤外分光分析の結果を図7に示
す。 元素分析結果 計算値(%) C:87.67 H:8.24 N:
4.09 実測値(%) C:87.60 H:8.20 N:
4.20 融点:276.0℃ 合成例18 p−ヨードトルエンに代えて4−メチルヨードベンゼン
を、かつ4−tert−ブチルヨードベンゼンに代えて4−
エチル−4′−ヨードビフェニルをそれぞれ同モル量で
使用したほかは、合成例17と同様にして前記式(3-e)
で表されるN,N′−ビス(4−メチルフェニル)−
N,N′−ビス(4′−エチルビフェニル−4−イル)
−3,5,3′,5′−テトラメチルベンジジンを得
た。収量は9.2g(収率25.0%)であった。
【0124】生成物の赤外分光分析の結果を図8に示
す。 元素分析結果 計算値(%) C:89.17 H:7.24 N:
3.59 実測値(%) C:89.10 H:7.19 N:
3.61 融点:181.6℃ 合成例19〜22 適当な出発原料を用いて、合成例17と同様にして式(3
-a) 、(3-c) 、(3-d)、(3-f) の各ベンジジン誘導体を
得た。
【0125】 ( 化合物番号 ) ( 融点) (3-a) 280.5℃ (3-c) 277.3℃ (3-d) 198.7℃ (3-f) 200.7℃ 実施例59〜64、比較例56〜57 (デジタル用単層型感光体)正孔輸送材料(HTM)と
して、表9に示すベンジジン誘導体を用いたほかは、実
施例1と同様にして膜厚15〜20μmの単層型感光層
を有するデジタル用の電子写真感光体を製造した。
【0126】実施例で使用したベンジジン誘導体は、表
9中に各具体例の化合物番号を用いて示した。また、比
較例56、57で使用した符号(26)、(27)のベンジジン
誘導体は、下記の化合物である。
【0127】
【化40】
【0128】各ベンジジン誘導体(26)、(27)の融点を以
下に示す。 ( 化合物番号 ) ( 融点) (26) 224.1℃ (27) 301.5℃ 各実施例、比較例の電子写真感光体について、実施例1
と同様にして初期電気特性試験(I)、ガラス電位温度
測定および高温耐性試験を測定した。その結果を表9に
示す。また、比較のため、符号(13)、(18)で表されるベ
ンジジン誘導体を用いた各感光体についての試験結果も
併せて示す。
【0129】
【表9】
【0130】実施例65〜82、比較例58〜63 (アナログ光源用感光体)正孔輸送剤(HTM)として
表10、表11に記載のベンジジン誘導体を用いたほか
は、実施例11と同様にしてアナログ光源用単層型感光
体を製造した。各実施例、比較例の電子写真感光体につ
いて、実施例11と同じ初期電気特性試験(II)を行
い、その特性を評価した。その結果を表10、表11に
示す。また、比較のため、符号(13)、(18)で表されるベ
ンジジン誘導体を用いた各感光体についての試験結果も
併せて示す。
【0131】
【表10】
【0132】
【表11】
【0133】実施例83〜84 (デジタル光源用積層型感光体)正孔輸送材料(HT
M)として表12に示すものを使用したほかは、実施例
41と同様にしてデジタル光源用の積層型感光体を製造
した。得られた各積層型感光体について、実施例41と
同様にして初期電気特性試験(III) を行い、その特性を
評価した。その試験結果を表12に示す。
【0134】
【表12】
【0135】合成例23 N,N′−ジアセチル−2,5,2′,5′−テトラメ
チルベンジジン16.1gと、4−メチルヨードベンゼ
ン21.8gとを、合成例1と同様にして反応させて、
N,N′−ビス(4−メチルフェニル)−2,5,
2′,5′−テトラメチルベンジジンを得た。さらに、
このN,N′−ビス(4−メチルフェニル)−2,5,
2′,5′−テトラメチルベンジジン12.0gと、4
−tert−ブチルヨードベンゼン13.0gとを、合成例
1と同様にして反応させて、式(4-a)で表されるN,
N′−ビス(4−メチルフェニル)−N,N′−ビス
(4−tert−ブチルフェニル)−2,5,2′,5′−
テトラメチルベンジジンを得た。収量は9.0g(収率
27.1%)であった。
【0136】生成物の赤外分光分析の結果を図9に示
す。 元素分析結果 計算値(%) C:87.65 H:8.26 N:
4.09 実測値(%) C:87.61 H:8.19 N:
4.19 融点:180.9℃ 合成例24 適当な出発原料を用いて、式(4-b) で表されるベンジジ
ン誘導体を得た。
【0137】融点:191.5℃ 実施例85および86 (デジタル光源用単層型感光体)正孔輸送材料(HT
M)として表13に化合物番号で示すベンジジン誘導体
を使用したほかは実施例1と同様にしてデジタル光源用
単層型感光体を製造した。
【0138】各単層型感光体について、前記した初期電
気特性試験(I)、ガラス電位温度測定および高温耐性
試験を行い、その特性を評価した。その結果を表13に
示す。また、比較例として符号(13)、(18)、(26)のベン
ジジン誘導体をそれぞれ用いた感光体についての試験結
果も併せて示す。
【0139】
【表13】
【0140】実施例87〜92 (アナログ光源用感光体)正孔輸送材料(HTM)とし
て表14に記載のベンジジン誘導体を用いたほかは、実
施例11と同様にしてアナログ光源用単層型感光体を製
造した。各実施例、比較例の電子写真感光体について、
実施例11と同じ初期電気特性試験(II)を行い、その
特性を評価した。その結果を表14に示す。なお、比較
のため、正孔輸送材料として式(13)、(18)、(26)の各ベ
ンジジン誘導体を使用した感光体の試験結果も併せて示
す。
【0141】
【表14】
【0142】実施例93,94 (デジタル光源用積層型感光体)正孔輸送材料(HT
M)として表15に示すものを使用したほかは、実施例
41と同様にしてデジタル光源用の積層型感光体を製造
した。得られた各積層型感光体について、実施例41と
同様にして初期電気特性試験(III) を行い、その特性を
評価した。その試験結果を表15に示す。
【0143】
【表15】
【0144】合成例25 3,3′−ジメチルベンジジン10.6gと、4−エチ
ル−4′−ヨードビフェニル33.9gとを、27.6
gの炭酸カリウムおよび2gの銅粉とともに、150ml
のニトロベンゼン中に加え、強く攪拌しつつ、この反応
系に窒素ガスを吹き込みながら24時間還流させた。反
応中に生成する水分は、ニトロベンゼンと共沸させて反
応系外へ取り出した。
【0145】反応液を冷却後、無機物をろ別し、さらに
水蒸気蒸留によってニトロベンゼンを留去した残渣をシ
クロヘキサンに溶解し、シリカゲルカラムクロマトグラ
フィーによって分離精製し、シクロヘキサンを留去して
白色沈澱を得た。そしてこの白色沈澱を、n−ヘキサン
を用いて再結晶させて、前記式(5-b) で表されるN,
N,N′,N′−テトラキス(4′−エチルビフェニル
−4−イル)−3,3′−ジメチルベンジジンを得た。
収量は14.7g(収率31.5%)であった。
【0146】 生成物の赤外分光分析の結果を図10に示す。 元素分析結果 計算値(%) C:90.07 H:6.93 N:
3.00 実測値(%) C:89.98 H:6.91 N:
3.01 融点:270.4℃ 合成例26,27 適当な出発原料を用いて、式(5-a) 、(5-c) で表される
ベンジジン誘導体を得た。
【0147】 ( 化合物番号 ) ( 融点) (5-a) 203.3℃ (5-c) 281.3℃ 実施例95〜97 (デジタル光源用単層型感光体)正孔輸送材料(HT
M)として表16に化合物番号で示すベンジジン誘導体
を使用したほかは実施例1と同様にしてデジタル光源用
単層型感光体を製造した。
【0148】上記各実施例の単層型感光体について、前
記した初期電気特性試験(I)、ガラス電位温度測定お
よび高温耐性試験を行い、その特性を評価した。その結
果を表16に示す。また、比較のため、符号(13)、(1
8)、(19)のベンジジン誘導体をそれぞれ用いた感光体に
ついての試験結果も併せて示す。
【0149】
【表16】
【0150】実施例98〜106 (アナログ光源用感光体)正孔輸送材料(HTM)とし
て表17に記載のベンジジン誘導体を用いたほかは、実
施例11と同様にしてアナログ光源用単層型感光体を製
造した。各実施例、比較例の電子写真感光体について、
実施例11と同じ初期電気特性試験(II)を行い、その
特性を評価した。その結果を表17に示す。なお、比較
のため、式(13)、(18)、(19)の各ベンジジン誘導体を用
いた感光体の試験結果も併せて示す。
【0151】
【表17】
【0152】実施例107,108 (デジタル光源用積層型感光体)正孔輸送材料(HT
M)として表18に示すものを使用したほかは、実施例
41と同様にしてデジタル光源用の積層型感光体を製造
した。得られた各積層型感光体について、実施例41と
同様にして初期電気特性試験(III) を行い、その特性を
評価した。その試験結果を表18に示す。
【0153】
【表18】
【0154】合成例28 N,N′−ジアセチル−3,3′−ジメチルベンジジン
14.9gと、パラヨードベンゼン21.8gとを合成
例1と同様にして反応させ、N,N′−ジp−トリル−
3,3′−ジメチルベンジジンを得た。さらに、この
N,N′−ジp−トリル−3,3′−ジメチルベンジジ
ン12.0gと、4−エチル−4′−ヨードビフェニル
15.4gとを、合成例1と同様にして反応させ、N,
N′−ジ−p−トリル−N,N′−ジ(4′−エチルビ
フェニル−4−イル)−3,3′−ジメチルベンジジン
(以下、6-c という) を得た。収量は8.82g(収率
23.7%)であった。
【0155】上記化合物6-c の赤外分光分析の結果を図
11に示す。 元素分析結果 計算値(%) C:89.32 H:6.96 N:
3.72 実測値(%) C:88.99 H:6.90 N:
3.90 融点:135.6℃ 合成例29 4−エチル−4′−ヨードビフェニルに代えて、4−ヨ
ードビフェニルを使用したほかは、合成例28と同様に
してN,N′−ジ−p−トリル−N,N′−ジ(ビフェ
ニル−4−イル)−3,3′−ジメチルベンジジン(以
下、6-a という) を得た。
【0156】融点:181.5℃ 合成例30 4−エチル−4′−ヨードビフェニルに代えて、4−メ
チル−4′−ヨードビフェニルを使用したほかは、合成
例28と同様にしてN,N′−ジ−p−トリル−N,
N′−ジ(4−メチルビフェニル−4′−イル)−3,
3′−ジメチルベンジジン(以下、6-bという) を得
た。
【0157】融点:168.3℃ 実施例109〜111 (デジタル光源用単層型感光体)正孔輸送材料(HT
M)として表19に示すベンジジン誘導体を使用したほ
かは実施例1と同様にしてデジタル光源用単層型感光体
を製造した。得られた各感光体について、前記した初期
電気特性試験(I)を行い、その特性を評価した。その
結果を表19に示す。また、比較のため、式(13)、(18)
のベンジジン誘導体を用いた感光体についての試験結果
も併せて示す。
【0158】
【表19】
【0159】実施例112〜120 (アナログ光源用単層型感光体)正孔輸送剤(HTM)
として表20に記載のベンジジン誘導体を用いたほか
は、実施例11と同様にしてアナログ光源用単層型感光
体を製造した。各実施例、比較例の電子写真感光体につ
いて、実施例11と同じ初期電気特性試験(II)を行
い、その特性を評価した。その結果を表20に示す。ま
た、比較のため、符号(13)、(18)のベンジジン誘導体を
それぞれ用いた感光体についての試験結果を併せて示
す。
【0160】
【表20】
【0161】
【発明の効果】本発明のベンジジン誘導体は、高い正孔
輸送能を維持しつつ、結着樹脂に対する相溶性にもすぐ
れており、しかも従来のベンジジン誘導体に比べて融点
が高いので、結着樹脂中に分散させた際に、膜のガラス
転移温度を従来より高くして、膜の耐久性、耐熱性等を
向上させることができる。従って、本発明のベンジジン
誘導体は、たとえば太陽電池、エレクトロルミネッセン
ス素子、電子写真感光体等において、正孔輸送材料とし
て好適に使用することができる。
【0162】また本発明の電子写真感光体は、高感度で
かつ耐久性、耐熱性にすぐれている。
【図面の簡単な説明】
【図1】合成例1のベンジジン誘導体の赤外分光分析結
果を示すグラフである。
【図2】合成例2のベンジジン誘導体の赤外分光分析結
果を示すグラフである。
【図3】合成例4のベンジジン誘導体の赤外分光分析結
果を示すグラフである。
【図4】合成例7のベンジジン誘導体の赤外分光分析結
果を示すグラフである。
【図5】合成例8のベンジジン誘導体の赤外分光分析結
果を示すグラフである。
【図6】合成例11のベンジジン誘導体の赤外分光分析
結果を示すグラフである。
【図7】合成例17のベンジジン誘導体の赤外分光分析
結果を示すグラフである。
【図8】合成例18のベンジジン誘導体の赤外分光分析
結果を示すグラフである。
【図9】合成例23のベンジジン誘導体の赤外分光分析
結果を示すグラフである。
【図10】合成例25のベンジジン誘導体の赤外分光分
析結果を示すグラフである。
【図11】合成例28のベンジジン誘導体の赤外分光分
析結果を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03G 5/06 312 H01L 51/00 31/04 // C09K 11/06 Z 9280−4H (31)優先権主張番号 特願平5−257209 (32)優先日 平5(1993)10月14日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平5−304437 (32)優先日 平5(1993)12月3日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平5−304438 (32)優先日 平5(1993)12月3日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平6−70422 (32)優先日 平6(1994)4月8日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平6−70423 (32)優先日 平6(1994)4月8日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平6−70424 (32)優先日 平6(1994)4月8日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平6−70425 (32)優先日 平6(1994)4月8日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平6−70426 (32)優先日 平6(1994)4月8日 (33)優先権主張国 日本(JP) (31)優先権主張番号 特願平6−70427 (32)優先日 平6(1994)4月8日 (33)優先権主張国 日本(JP) (72)発明者 深見 季之 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (72)発明者 中森 英雄 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (72)発明者 角井 幹男 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (72)発明者 斎藤 栄 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (72)発明者 塩見 宏 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (72)発明者 住田 圭介 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内 (72)発明者 内田 真紀 大阪府大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田工業株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) : 【化1】 (式中、R1 ,R2 は同一または異なって水素原子また
    はアルキル基を示し、R 3 およびR4 は同一または異な
    ってアルキル基、アルコキシ基またはハロゲン原子を示
    し、R5 およびR6 は同一または異なって炭素数3〜5
    のアルキル基または置換基を有することのあるアリール
    基を示す。mおよびnは同一または異なって2または3
    を示す。)で表されるベンジジン誘導体。
  2. 【請求項2】一般式(1'): 【化2】 (式中、R1 、R2 、R3 、R4 、R5 、mおよびnは
    請求項1と同じである。)で表される請求項1記載のベ
    ンジジン誘導体。
  3. 【請求項3】一般式(2) : 【化3】 (式中、R7 ,R8 ,R9 ,R10,R11,R12,R13
    14,R15およびR16は同一または異なってアルキル
    基、アルコキシ基またはハロゲン原子を示す。)で表さ
    れるベンジジン誘導体。
  4. 【請求項4】一般式(3) : 【化4】 (式中、R17,R18,R19およびR20は同一または異な
    ってアルキル基またはアルコキシ基を示し、R21および
    22は同一または異なって水素原子、アルキル基、アル
    コキシ基またはハロゲン原子を示し、R23およびR24
    同一または異なって水素原子、アルキル基または置換基
    を有することのあるアリール基を示す。)で表されるベ
    ンジジン誘導体。
  5. 【請求項5】一般式(3') : 【化5】 (式中、R17,R18,R19およびR20は請求項4と同
    じ、R25およびR26は同一または異なって水素原子また
    はアルキル基を示し、R27およびR28は同一または異な
    って炭素数が3〜5のアルキル基または置換基を有する
    ことのあるアリール基を示す。)で表される請求項4記
    載のベンジジン誘導体。
  6. 【請求項6】一般式(4) : 【化6】 (式中、R29,R30,R31およびR32は同一または異な
    ってアルキル基またはアルコキシ基を示し、R33および
    34は同一または異なってアルキル基、アルコキシ基ま
    たはハロゲン原子を示し、R35およびR36は同一または
    異なって炭素数が3〜5のアルキル基を示す。)で表さ
    れるベンジジン誘導体。
  7. 【請求項7】一般式(5) : 【化7】 (式中、R37,R38,R39およびR40は同一または異な
    って水素原子またはアルキル基を示し、R41およびR42
    は同一または異なってアルキル基を示す。)で表される
    ベンジジン誘導体。
  8. 【請求項8】導電性基体上に、請求項1記載の一般式
    (1) で表されるベンジジン誘導体を含有する感光層を備
    えたことを特徴とする電子写真感光体。
  9. 【請求項9】前記ベンジジン誘導体が請求項2記載の一
    般式(1′) で表される請求項8記載の電子写真感光体。
  10. 【請求項10】導電性基体上に、請求項3記載の一般式
    (2) で表されるベンジジン誘導体を含有する感光層を備
    えたことを特徴とする電子写真感光体。
  11. 【請求項11】導電性基体上に、請求項4記載の一般式
    (3) で表されるベンジジン誘導体を含有する感光層を備
    えたことを特徴とする電子写真感光体。
  12. 【請求項12】前記ベンジジン誘導体が請求項5記載の
    一般式(3') で表される請求項11記載の電子写真感光
    体。
  13. 【請求項13】導電性基体上に、請求項6記載の一般式
    (4) で表されるベンジジン誘導体を含有する感光層を備
    えたことを特徴とする電子写真感光体。
  14. 【請求項14】導電性基体上に、請求項7記載の一般式
    (5) で表されるベンジジン誘導体を含有する感光層を備
    えたことを特徴とする電子写真感光体。
  15. 【請求項15】導電性基体上に単層の感光層を設けた電
    子写真感光体において、前記単層の感光層が、電荷発生
    材料とともに、下記一般式(6) で表されるベンジジン誘
    導体を含有したことを特徴とする、正帯電型の電子写真
    感光体。 【化8】 (式中、R43,R44,R45,R46,R47およびR48は同
    一または異なって水素原子、アルキル基、アルコキシ基
    またはハロゲン原子を示す。)
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