JPH07325092A - 集積型spmセンサーおよびその温度測定回路 - Google Patents

集積型spmセンサーおよびその温度測定回路

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JPH07325092A
JPH07325092A JP11940794A JP11940794A JPH07325092A JP H07325092 A JPH07325092 A JP H07325092A JP 11940794 A JP11940794 A JP 11940794A JP 11940794 A JP11940794 A JP 11940794A JP H07325092 A JPH07325092 A JP H07325092A
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cantilever
metal film
voltage
layer
sensor
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JP11940794A
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Katsuhiro Matsuyama
克宏 松山
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Olympus Optical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】カンチレバー部の温度を測定する機能を備えた
集積型SPMセンサーを提供する。 【構成】集積型SPMセンサーは、支持部110から延
出したU字状のカンチレバー124を有している。カン
チレバー124は、シリコン層114の下面にピエゾ抵
抗層116を、上面に金属膜132たとえば白金(P
t)薄膜を積層して構成されている。カンチレバー12
4の先端部には探針130が設けられている。ピエゾ抵
抗層116は、絶縁層112と118によって覆われ絶
縁されており、その端部に絶縁層に開けたコンタクトホ
ールを介して導通された電極120が設けられている。
金属膜132は、カンチレバー124の上面のみに留ま
らず、支持部110の斜面部を上って、上面の絶縁層1
22の上まで延びており、絶縁膜122上において電極
134と136となっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走査型プローブ顕微鏡
(SPM; Scanning Probe Microscope)において使用され
る集積型SPMセンサーに関する。
【0002】
【従来の技術】ビニッヒとローラーらによって発明され
た走査型トンネル顕微鏡(STM; Scanning Tunneling Mi
croscope)におけるサーボ技術を始めとする要素技術を
利用しながら、STMでは測定し難い絶縁性の試料を原
子オーダーの精度で観察することのできる顕微鏡として
原子間力顕微鏡(AFM; Atomic Force Microscope)が特
開昭62ー130302において提案されている。
【0003】AFMの構造はSTMに類似しており、走
査型プローブ顕微鏡の一つとして位置づけられる。AF
Mでは、カンチレバーの自由端に設けた鋭い突起部分
(探針部)を試料表面に近づけ、探針先端の原子と試料
表面の原子との間に働く相互作用力により変位するカン
チレバーの動きを電気的または光学的にとらえて測定し
つつ、試料をXY方向に走査するなどして、試料に対す
る探針部の位置を相対的に変化させる。これにより、カ
ンチレバーの動きに基づいて、試料表面の様々な位置に
おける高さ情報が得られ、この高さ情報を位置情報と合
わせて処理することで、試料の凹凸を表現した三次元像
等を構築することができる。
【0004】AFMでは、カンチレバーの変位を測定す
る変位測定センサーは、カンチレバーとは別途に設ける
のが一般的である。しかし最近では、カンチレバー自体
に変位を測定する機能を設けた集積型AFMセンサーが
トルトネーゼ(M.Tortonese)らにより提案されてい
る。この集積型AFMセンサーは、たとえば「M.Torton
ese, H.Yamada, R.C.Barrett and C.F.Quate, "Atomic
force microscopy usinga piezoresistive cantileve
r", Transducers and Sensors '91」やPCT出願WO
92/12398に開示されている。
【0005】この集積型AFMセンサーは、測定原理に
圧電抵抗効果を利用しており、カンチレバー部には抵抗
層が設けられていて、この抵抗層には一定の電圧が印加
されている。探針先端が測定試料に近接すると、探針と
試料の間に働く相互作用によりカンチレバー部がたわ
み、カンチレバー部に歪みが生じ、この歪みの大きさに
応じて抵抗層の抵抗値が変化し、その結果として抵抗層
を流れる電流が変化する。つまり、抵抗層を流れる電流
はカンチレバーの歪み量に応じて変化する。したがっ
て、この集積型AFMセンサーでは、抵抗層を流れる電
流の変化を検出することにより、カンチレバー部の変位
量が求められる。
【0006】このような集積型AFMセンサーは構成が
極めて簡単で小型であることから、カンチレバー側を走
査するいわゆるスタンドアロン型のAFMを構成できる
ようになると期待されている。これまでのAFMでは、
試料をXY方向に動かすことによって、カンチレバー先
端の探針の相対位置を変化させているため、試料の大き
さが最大数cm程度に限られるが、スタンドアロン型の
AFMにはこのような制限がなく大きな試料も取り扱え
るという利点がある。
【0007】次に集積型AFMセンサーについて図6を
参照して説明する。まず製造方法について説明する。ス
タートウェハー100として、図6(A)に示すよう
に、シリコンウェハー110の上に酸化シリコンの分離
層112を介してシリコン層114を設けたもの、たと
えば貼り合わせウェハーを用意する。このシリコン層1
14の極表面にイオンインプランテーションによりボロ
ン(B)を打ち込んでピエゾ抵抗層116を形成し、図
6(D)の形状にパターニングした後、表面を酸化シリ
コン膜118で覆う。そしてカンチレバーの固定端側に
ボンディング用の穴をあけ、アルミニウムをスパッタリ
ングして電極120を形成する。さらに、シリコンウェ
ハー112の下側にレジスト層122を形成し、このレ
ジスト層をパターニングし開口を形成して図6(B)と
なる。続いて、オーミックコンタクトをとるための熱処
理をした後、レジスト層122をマスクとして湿式異方
性エッチングにより分離層112までエッチングし、最
後にフッ酸でカンチレバー部124下部の分離層112
をエッチングしてカンチレバー部124を形成して集積
型AFMセンサーが完成する。その側断面図を図6
(C)に、上面図を図6(D)に示す。
【0008】この集積型AFMセンサーを用いて変位量
測定を行なうための回路を図7に示す。図7に示すよう
に、ピエゾ抵抗カンチレバーの端子120には、直流定
電圧電源126と電流計測用のオペアンプ128が接続
されている。たとえば、直流定電圧電源126の電位を
+5Vとすれば、図の上側のピエゾ抵抗カンチレバーの
端子120の電位は+5Vに保たれる。もう一方のピエ
ゾ抵抗カンチレバーの端子120は、オペアンプの非反
転入力端子(+)がGND電位に保たれていることか
ら、GND電位に保たれる。
【0009】カンチレバー部124の先端が試料に接近
し、カンチレバー部124の先端と試料表面の原子間に
相互作用力が働くと、カンチレバー部124が変位す
る。これに応じてピエゾ抵抗層116の抵抗値が変化す
るため、カンチレバー部124の変位が二つの電極12
0の間に流れる電流信号として得られる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】この測定手法において
は、AFM測定中、集積型AFMセンサーのピエゾ抵抗
層には常時電流が流し続けられる。このため、ピエゾ抵
抗層に熱が溜まり、変位信号であるピエゾ抵抗層の電流
信号に熱ドリフトによるノイズが混入し、このノイズは
AFM測定の時間経過とともに増大する。これはAFM
測定の分解能の低下と信頼性の低下を招く。このよう
に、集積型AFMセンサーを用いたこれまでのAFM測
定は、ピエゾ抵抗層の発熱およびそれに伴なう熱ドリフ
トによってAFM測定の分解能が低下するという問題を
抱えている。
【0011】本発明は、カンチレバー部の温度を測定す
る機能を備えた集積型SPMセンサーを提供することを
目的とする。
【0012】また本発明は、SPM測定に影響を与える
ことなく前述の集積型SPMセンサーの温度を測定する
回路を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明による集積型SP
Mセンサーは、支持部より延びる柔軟なカンチレバー
と、カンチレバーの歪みに応じて抵抗値が変化する、カ
ンチレバーの一方の面に設けられたほぼU字状の抵抗層
で、その湾曲部は先端部に位置し、端部は共に支持部ま
で延びていて、両端には電圧が印加され、内部を流れる
電流が測定される抵抗層と、温度に応じて抵抗値が変化
する、カンチレバーの他方の面に設けられたほぼU字状
の金属膜で、その湾曲部は先端部に位置し、端部は共に
支持部まで延びていて、両端には電圧が印加され、内部
を流れる電流が測定される金属膜とを備えている。
【0014】本発明による温度測定回路は、上記の集積
型SPMセンサーの金属膜の両端部の電圧を印加する電
圧印加手段を有し、電圧印加手段は、金属膜のそれぞれ
の端部に電位を与える電源と、カンチレバー上での抵抗
層と金属膜の電位差が好ましくは最小となるように、抵
抗層に印加される電圧に応じて電源の電位を設定する手
段をと含んでおり、また、金属膜を流れる電流を測定
し、その測定値に基づいてカンチレバーの温度を求める
手段を備えている。
【0015】また、本発明による別の集積型SPMセン
サーは、支持部より延びる柔軟なカンチレバーと、カン
チレバーの歪みに応じて抵抗値が変化する、カンチレバ
ーの一方の面に設けられたほぼU字状の抵抗層で、その
湾曲部は先端部に位置し、端部は共に支持部まで延びて
いて、両端には電圧が印加され、内部を流れる電流が測
定される抵抗層と、カンチレバーの他方の面と支持部の
一部に設けられた熱伝導性の良い金属膜で、支持部上の
一部に温度センサーに接触される金属膜とを備えてい
る。
【0016】
【作用】本発明の集積型SPMセンサーでは、金属膜の
両端には、抵抗層に与える電位に応じて所定の電位が与
えられる。これにより金属膜には電流が流れる。金属膜
は温度に応じて抵抗値が変化するため、金属膜を流れる
電流は温度に応じて変化する。したがって、金属膜を流
れる電流を調べることにより、カンチレバーの温度が求
められる。この温度を考慮して抵抗層に基づいて得られ
るカンチレバーの変位に補正を加えることでより正確な
変位が得られる。
【0017】集積型SPMセンサーでは、抵抗層に印加
される電圧は、抵抗層の特性やカンチレバーの形状など
の条件によって異なる。
【0018】本発明の温度測定回路では、金属膜の両端
部に印加される電圧は、カンチレバー上での抵抗層と金
属膜の電位差が好ましくは最小となるように、抵抗層に
印加される電圧に応じて自動的に設定される。これによ
り、抵抗層を流れる変位を示す電流信号が、金属膜に印
加された電圧の影響を受けるといった現象は防止され
る。
【0019】また、本発明の別の集積型SPMセンサー
では、抵抗層で発生した熱は、熱伝導性の良い金属膜の
全体にすぐに伝わる。したがって、金属膜はカンチレバ
ーを殆ど同じ温度となる。その温度は、金属膜に接して
設けられた温度センサーによって求められる。この温度
を考慮して抵抗層に基づいて得られるカンチレバーの変
位に補正を加えることでより正確な変位が得られる。
【0020】
【実施例】次に図面を参照しながら本発明の実施例につ
いて説明する。
【0021】<第一実施例>第一実施例の集積型SPM
センサーを図1と図2に示す。図1(A)は集積型SP
Mセンサーの斜視図、図1(B)は図1(A)の1B−
1B線による断面図、図2(A)は集積型SPMセンサ
ーの上面図、図2(B)は集積型SPMセンサーの下面
図である。
【0022】図に示すように、本実施例の集積型SPM
センサーは、支持部110から延出したU字状のカンチ
レバー124を有している。カンチレバー124は、シ
リコン層114の下面にピエゾ抵抗層116を、上面に
金属膜132たとえば白金(Pt)薄膜を積層して構成
されている。カンチレバー124の先端部には探針13
0が設けられている。ピエゾ抵抗層116は、絶縁層1
12と118によって覆われ絶縁されており、その端部
に絶縁層に開けたコンタクトホールを介して導通された
電極120が設けられている。金属膜132は、カンチ
レバー124の上面のみに留まらず、支持部110の斜
面部を上って、上面の絶縁層122の上まで延びてお
り、絶縁膜122上において電極134と136となっ
ている。
【0023】この集積型SPMセンサーは図6に示した
プロセスに準じて作られる。本実施例の集積型SPMセ
ンサーを製造するプロセスとしては、図6のプロセスの
途中に、カンチレバー124の先端部に探針130を形
成する工程が追加され、図6(C)の工程の後に金属膜
132が形成される工程が追加される。
【0024】図2(A)に示すように、電極134には
正の電位を与える直流電圧源a138が接続され、電極
136には負の電位を与える直流電圧源b140が電流
計142を介在させて接続される。電極134と136
に印加される電位は、ピエゾ抵抗層116に印加される
電位に応じて決まる。シリコン層114はn型半導体で
あり、ピエゾ抵抗層116はシリコンにボロン(B)を
打ち込んで作られたp型半導体であるため、電極120
と金属膜132の間にはpn接合が形成されている。p
n接合のI−V特性を図8に示す。このI−V特性から
明かなように、pn接合の両端にかかる電位差が、順バ
イアスの時は、p型半導体からn型半導体に電流が流
れ、電位差の増加に伴ない指数関数的に電流値が増加す
る。また、逆バイアスの場合は、微量の一定電流I0
n型半導体からp型半導体に流れる。更に、ある臨界電
圧VB で一定電圧I0 であった電流は、一気に増加す
る。ここで、一定電圧I0 は、ピエゾ抵抗層116に流
れる電流より十分小さいものであり、一般的に、ピエゾ
抵抗層116に流れる電流が10-4A程度であるのに対
して、一定電圧I0 は10-8〜10-9A程度の値を示
す。従って、ピエゾ抵抗層116に流れる電位を示す電
流信号と金属膜132を流れる温度を示す電流信号とが
互いに影響し合わないためには、ピエゾ抵抗層116の
内部に電位勾配が生じることを考慮すると、カンチレバ
ー124上においてピエゾ抵抗層116と金属膜132
の電位差が0もしくは、逆バイアスの状態であることが
好ましい。このように、カンチレバー124上の部分の
ピエゾ抵抗層116と金属膜132の間の電位差が、0
もしくは逆バイアス(0からVB の間)になるように、
2つの直流電圧源138、140が電極134と電極1
36に与える電位がそれぞれ決められる。具体的には、
一例として、2つの電極120にそれぞれ+3Vと−3
Vが印加され、支持部110を介して対向している電極
120と電極134または電極120と電極136が同
じ極性となるように、電極134と電極136にそれぞ
れ+3Vと0Vが印加される。
【0025】このように、電極134と136の各々に
所定の電位が与えられるため、金属膜132には常に電
流が流れることになる。金属膜132は温度に応じて抵
抗値が変化し、電流計142で検知される電流値が変化
する。したがって電流計142の出力から金属膜132
ひいてはカンチレバー124の温度が求められる。この
温度は、たとえば、ピエゾ抵抗層の抵抗値変化に基づい
て求められるカンチレバー124の変位に対して、温度
の影響によるずれを補正するために用いられる。
【0026】本実施例の集積型SPMセンサーによれ
ば、SPM測定中のピエゾ抵抗層の発熱によるプローブ
もしくはレバー部の温度変化が測定できる。これによ
り、熱ドリフトのよるSPM測定の分解能の低下ひいて
は信頼性の悪化が防がれる。
【0027】加えて、カンチレバー124は金属膜で覆
われているので、光学顕微鏡観察等による外部光が半導
体内部へ入射して光電効果により電流値が増加するよう
な現象が防止される。これにより、より信頼性の高いS
PM測定が可能になる。
【0028】本実施例では、温度測定用の金属膜132
として白金を用いたが、一般に熱電対として用いられて
いる白金とロジウムの合金等や測温抵抗材である他の金
属を用いても一向に構わない。
【0029】本実施例では、U字状のカンチレバーを持
つ集積型SPMセンサーについて説明したが、温度測定
用の金属膜が図に示すような形状でありさえすればよ
く、カンチレバーの形状は特にU字状に限らない。
【0030】<第二実施例>第二実施例の集積型SPM
センサーと温度測定回路を図4に示す。図中の集積型S
PMセンサーは第一実施例で説明したものと同じであ
る。
【0031】図に示すように、電極134には直流電圧
源c144が接続されており、電極136には電流計1
42を介在させて直流電圧源d146が接続されてい
る。直流電圧源c144と直流電圧源d146には、変
位計測用電位制御回路150からの入力を受けて、直流
電圧源c144と直流電圧源d146の電位を調整する
温度測定用電位制御回路148が接続されている。な
お、直流電圧源c144は直流電圧源d146よりも電
位が高く、電流は直流電圧源c144から金属膜132
を介して直流電圧源146dに流れる。
【0032】通常、ピエゾ抵抗層の電極120の間に数
ボルトの電圧が印加される。たとえば、B(ボロン)を
8×1014個/cm2 の濃度で打ち込んで形成した長さ
400μm、厚さ4μmのピエゾ抵抗層を持つ集積型S
PMセンサーの場合、抵抗値(約9kΩ)と変位検出回
路の感度から4Vの電圧が印加される。このように、ピ
エゾ抵抗層の形成条件と集積型SPMセンサーの形状、
変位検出回路の特性からピエゾ抵抗層に印加する電圧は
その都度異なる。
【0033】このピエゾ抵抗層に印加される電圧値は変
位計測用制御回路150から温度測定用電位制御回路1
48に入力される。温度測定用電位制御回路148は、
図3に示したpn接合のI−V特性を考慮してピエゾ抵
抗層の変位信号に影響がないように、すなわちカンチレ
バー上において金属膜132とピエゾ抵抗層の電位差が
最小となるように、直流電圧源c144と直流電圧源d
146がそれぞれ電極134と136に与える電位を制
御する。
【0034】本実施例は、第一実施例で得られる利点に
加えて、温度測定用電位制御によって正電圧源と負電圧
源の電位が集積型SPMセンサーの仕様すなわちピエゾ
抵抗層の特性に応じて自動的に決定されるという利点が
ある。
【0035】<第三実施例>第三実施例の集積型SPM
センサーを図5に示す。図5(A)は集積型SPMセン
サーの斜視図であり、図5(B)は集積型SPMセンサ
ーの側断面図である。
【0036】本実施例の集積型SPMセンサーは、図5
(A)に示すように、カンチレバー124の上面に金属
膜152が、支持部110の斜面部と上面に金属膜15
4が設けられている。金属膜152と154は熱伝導率
の良い金属材料たとえばアルミニウム(Al)などから
一体的に形成されている。
【0037】この集積型SPMセンサーは、図5(B)
に示すように、ホルダー156に取り付けられる。ホル
ダー156は、白金とロジウム等で形成された熱電対1
58を有しており、集積型SPMセンサーは金属膜15
4が熱電対158に接触した状態で保持される。
【0038】SPM測定において、ピエゾ抵抗層116
で発生した熱は、金属膜152に伝わり、続いて金属膜
154へ伝わる。金属膜152と154を構成している
アルミニウムは、熱伝導率が236W/mKとシリコン
より高く、加えて容量も小さいため、プローブ130や
カンチレバー124の温度変化は殆ど時間差無く金属膜
152と154の全体に伝わる。金属膜154の温度は
これに接触している熱電対158によって測定される。
【0039】このように、本実施例の集積型SPMセン
サーは、SPM測定中のピエゾ抵抗層の発熱によるプロ
ーブの温度変化が測定できる。これにより、熱ドリフト
のよるSPM測定の分解能の低下ひいては信頼性の悪化
を防ぐことができる。
【0040】加えて、カンチレバー124は金属膜で覆
われているので、光学顕微鏡観察等による外部光が半導
体内部へ入射して光電効果により電流値が増加するよう
な現象が防止される。これにより、より信頼性の高いS
PM測定が可能になる。
【0041】また本実施例では、前述の実施例とは異な
り、カンチレバーの上面に形成した金属膜には電圧を印
加していないので、ピエゾ抵抗層を流れる電流が金属膜
から影響を受けることはない。
【0042】本実施例では、温度測定用の金属膜として
アルミニウムを用いたが、熱伝導率の良い金属であれば
他の材料を用いても一向に構わない。
【0043】以上、実施例に沿って本発明について説明
したが、本発明は上述した実施例に限るものではなく、
発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々多くの変形
が可能である。
【0044】ここで、本発明の要旨をまとめると以下の
ようになる。
【0045】(1) <第一実施例に対応> 支持部より延びる柔軟なカンチレバーと、カンチレバー
の歪みに応じて抵抗値が変化する、カンチレバーの一方
の面に設けられたほぼU字状の抵抗層で、その湾曲部は
先端部に位置し、端部は共に支持部まで延びていて、両
端には電圧が印加され、内部を流れる電流が測定される
抵抗層と、温度に応じて抵抗値が変化する、カンチレバ
ーの他方の面に設けられたほぼU字状の金属膜で、その
湾曲部は先端部に位置し、端部は共に支持部まで延びて
いて、両端には電圧が印加され、内部を流れる電流が測
定される金属膜とを備えている、集積型SPMセンサ
ー。
【0046】(2)カンチレバーの一方の面すなわち抵
抗層が形成された面の先端部に更に探針を備えている前
項(1)に記載の集積型SPMセンサー。
【0047】(3)カンチレバーの他方の面すなわち金
属膜が形成された面の先端部に更に探針を備えている前
項(1)に記載の集積型SPMセンサー。
【0048】(4) <第三実施例に対応> 支持部より延びる柔軟なカンチレバーと、カンチレバー
の歪みに応じて抵抗値が変化する、カンチレバーの一方
の面に設けられたほぼU字状の抵抗層で、その湾曲部は
先端部に位置し、端部は共に支持部まで延びていて、両
端には電圧が印加され、内部を流れる電流が測定される
抵抗層と、カンチレバーの他方の面と支持部の一部に設
けられた熱伝導性の良い金属膜で、支持部上の一部に熱
センサーに接触される金属膜とを備えている、集積型S
PMセンサー。
【0049】(5)カンチレバーの一方の面すなわち抵
抗層が形成された面の先端部に更に探針を備えている前
項(4)に記載の集積型SPMセンサー。
【0050】(6)カンチレバーの他方の面すなわち金
属膜が形成された面の先端部に更に探針を備えている前
項(4)に記載の集積型SPMセンサー。
【0051】(7) <第二実施例に対応> 前項(1)に記載の集積型SPMセンサーの金属膜の両
端部の電圧を印加する電圧印加手段を有し、電圧印加手
段は、金属膜のそれぞれの端部に電位を与える電源と、
カンチレバー上での抵抗層と金属膜の電位差が好ましく
は最小となるように、抵抗層に印加される電圧に応じて
電源の電位を設定する手段をと含んでいて、金属膜を流
れる電流を測定し、その測定値に基づいてカンチレバー
の温度を求める手段を備えている温度測定回路。
【0052】(8)電源は、大きさが等しく逆極性の電
位を金属膜の端部に与える正電圧源と負電圧源とを有し
ている前項(7)に記載の温度測定回路。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、集積型SPMセンサー
がカンチレバーの温度測定機能を有しているので、SP
M測定においてピエゾ抵抗層の発熱による熱ドリフトに
よる分解能の低下ひいては信頼性の悪化を防止すること
ができる。
【0054】カンチレバーが金属膜で覆われているの
で、光学顕微鏡観察等による外部光の半導体内部への入
射を防ぎ、光電効果による電流値の増加が防がれる。こ
れによりSPM測定の信頼性が更に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施例の集積型SPMセンサーの構成を示
す図で、(A)はその斜視図、(B)はその側断面図で
ある。
【図2】第一実施例の集積型SPMセンサーの構成を示
す図で、(A)はその上面図、(B)はその下面図であ
る。
【図3】pn接合のI−V特性を説明するための図であ
る。
【図4】第二実施例の集積型SPMセンサーと温度測定
回路の構成を示す図である。
【図5】第三実施例の集積型SPMセンサーの構成を示
す図で、(A)はその斜視図、(B)はその側断面図で
ある。
【図6】従来の集積型SPMセンサーの製造工程を説明
する図である。
【図7】従来の集積型SPMセンサーにおいて変位を測
定する回路の構成を示す図である。
【符号の説明】
116…ピエゾ抵抗層、124…カンチレバー、132
…金属膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01J 37/28 Z

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持部より延びる柔軟なカンチレバー
    と、 カンチレバーの歪みに応じて抵抗値が変化する、カンチ
    レバーの一方の面に設けられたほぼU字状の抵抗層で、
    その湾曲部は先端部に位置し、端部は共に支持部まで延
    びていて、両端には電圧が印加され、内部を流れる電流
    が測定される抵抗層と、 温度に応じて抵抗値が変化する、カンチレバーの他方の
    面に設けられたほぼU字状の金属膜で、その湾曲部は先
    端部に位置し、端部は共に支持部まで延びていて、両端
    には電圧が印加され、内部を流れる電流が測定される金
    属膜とを備えている、集積型SPMセンサー。
  2. 【請求項2】 支持部より延びる柔軟なカンチレバー
    と、 カンチレバーの歪みに応じて抵抗値が変化する、カンチ
    レバーの一方の面に設けられたほぼU字状の抵抗層で、
    その湾曲部は先端部に位置し、端部は共に支持部まで延
    びていて、両端には電圧が印加され、内部を流れる電流
    が測定される抵抗層と、 カンチレバーの他方の面と支持部の一部に設けられた熱
    伝導性の良い金属膜で、支持部上の一部に温度センサー
    に接触される金属膜とを備えている、集積型SPMセン
    サー。
  3. 【請求項3】 請求項(1)に記載の集積型SPMセン
    サーの金属膜の両端部の電圧を印加する電圧印加手段を
    有し、電圧印加手段は、金属膜のそれぞれの端部に電位
    を与える電源と、カンチレバー上での抵抗層と金属膜の
    電位差が好ましくは最小となるように、抵抗層に印加さ
    れる電圧に応じて電源の電位を設定する手段をと含んで
    いて、 金属膜を流れる電流を測定し、その測定値に基づいてカ
    ンチレバーの温度を求める手段を備えている温度測定回
    路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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