JPH0894651A - 集積型spmセンサー及び測定方法 - Google Patents

集積型spmセンサー及び測定方法

Info

Publication number
JPH0894651A
JPH0894651A JP6225416A JP22541694A JPH0894651A JP H0894651 A JPH0894651 A JP H0894651A JP 6225416 A JP6225416 A JP 6225416A JP 22541694 A JP22541694 A JP 22541694A JP H0894651 A JPH0894651 A JP H0894651A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cantilever
beams
voltage
afm
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP6225416A
Other languages
English (en)
Inventor
Akitoshi Toda
明敏 戸田
Katsuhiro Matsuyama
克宏 松山
Nobutaka Kamiya
宜孝 神谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP6225416A priority Critical patent/JPH0894651A/ja
Publication of JPH0894651A publication Critical patent/JPH0894651A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices With Unspecified Measuring Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】簡単な構成で高分解能のAFM及びLFM測定
を可能とする。 【構成】中間ビームとしての第1のビーム22と、この
第1のビーム22の両側に配置された第2、第3の2本
のビーム21、23とからなる3本のビームの一端を一
致させて略E字型に形成され、一致部分に探針20が設
けられたカンチレバー200と、3本のビームのうち、
第1のビーム22に電圧を印加する正電圧源17と、上
記カンチレバーの変位に応じて発生した第2及び第3の
ビーム21、23からの電気信号をそれぞれ検出する電
圧検出回路15、19と、検出された第2及び第3のビ
ーム21、23からの電気信号の間で所定の演算を施し
て、カンチレバー200の変位量を測定する制御回路1
6とを具備する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、集積型SPMセンサー
及び測定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】BinnigやRohrer等によって発明された走
査型トンネル顕微鏡(STM;Scanning Tunneling Mic
roscope )は、試料を原子サイズオーダーの分解能で観
察できる装置としてよく知られている。ところが、ST
Mが観察できる試料は導電性のものに限られている。
【0003】そこでSTMにおけるサーボ技術を始めと
する要素技術を利用しながら、STMでは測定し難かっ
た絶縁性の試料を原子サイズオーダーの精度で観察する
ことのできる顕微鏡として原子間力顕微鏡(AFM)が
提案された。このAFMは、例えば、特開昭62−13
0302号公報(IBM、G.ビニッヒ、サンプル表面
の像を形成する方法及び装置)に開示されている。
【0004】AFMの構造はSTMに類似しており、走
査型プローブ顕微鏡の一つとして位置づけられる。AF
Mでは、自由端に鋭い突起部分(探針部)を持つカンチ
レバーを、試料に対向・近接してあり、探針の先端の原
子と試料原子との間に働く相互作用力により、変位する
カンチレバーの動きを電気的あるいは光学的にとらえて
測定しつつ、試料をXY方向に走査し、カンチレバーの
探針部との位置関係を相対的に変化させることによっ
て、試料の凹凸情報などを原子サイズオーダで三次元的
にとらえることができる。
【0005】ところで、AFMにおいては、カンチレバ
ーの変位を測定する変位測定センサーは、カンチレバー
とは別途に設けるのが一般的である。しかし最近では、
カンチレバー自体に変位を測定できる機能を付加した集
積型AFMセンサーがM.Tortonese らにより提案されて
いる。この集積型AFMセンサーは、例えば、M.Torton
ese,H.Yamada,R.C.Barrett and C.F.Quate:Transducers
and Sensors'91:Atomic force microscopy using a pi
ezoresistive cantilever やPCT出願WO92/12
398等に開示されている。
【0006】集積型AFMセンサーの測定原理としては
圧電抵抗効果を利用している。すなわち、探針先端を測
定試料に近接させると、探針と試料間に働く相互作用力
によりカンチレバー部がたわみ、歪みを生じる。カンチ
レバー部には抵抗層が積層されていて、カンチレバー部
の歪みに応じてその抵抗値が変化する。従って、抵抗層
に対して電極部より定電圧を加えておけば、カンチレバ
ーの歪み量に応じて抵抗層を流れる電流が変化し、電流
の変化を検出することにより、カンチレバーの変位量を
知ることが出来る。
【0007】この様な集積型AFMセンサーは、構成が
極めて簡単で小型であることから、カンチレバー側を走
査するいわゆるスタンドアロン型のAFMを構成できる
ようになると期待されている。従来のAFMでは試料を
XY方向に動かしてカンチレバー先端の探針との相対的
位置関係を変化させるため、試料の大きさが最大数cm
程度に限られるが、スタンドアロン型のAFMは、この
ような試料の大きさの制限を取り除くことができると言
う利点がある。
【0008】以下に、上記した集積型AFMセンサーの
製造方法について説明する。スタートウェハー100と
して、図4(a)に示すように、シリコンウェハー11
0の上に酸化シリコンの分離層112を介してシリコン
層114を設けたもの、例ええば貼り合わせウェハーを
用意する。このシリコン層114の極表面にイオンイン
プランテーションによりボロン(B)を打ち込んでピエ
ゾ抵抗層116を形成し、図4(d)に図示した形状に
パターニングした後、表面を酸化シリコン膜118で覆
う。
【0009】そしてカンチレバーの固定端側にボンディ
ング用の穴をあけ、アルミニウムをスパッタリングして
電極120を形成する。さらに、シリコンウェハー11
0の下側にレジスト層122を形成し、このレジスト層
に湿式異方性エッチングにより開口を形成して図4
(b)を得る。
【0010】続いて、オーミックコンタクトをとるため
の熱処理をした後、レジスト層122をマスクとしてフ
ッ酸により分離層112までエッチングしてカンチレバ
ー部124を形成して集積型AFMセンサーが完成す
る。その側断面図を図4(c)に、その上面図を図4
(d)に示す。
【0011】このようにして作製した集積型AFMセン
サーでは、測定の際に、2つの電極120の間に数ボル
ト以下のDC電圧を印加し、カンチレバー部124の先
端を試料に接近させる。カンチレバー部124の先端と
試表面の間に相互作用力が働くと、カンチレバー部12
4が変位する。これに応じてピエゾ抵抗層116の抵抗
値が変化するため、カンチレバー部124の変位が2つ
の電極120の間に流れる電流信号として得られる。
【0012】図5は上記した集積型AFMセンサーを用
いて変位量測定を行う回路を示す。カンチレバー部12
4の端子120には、直流定電圧電源302と電流計測
用のオペアンプ303が接続されている。例えば、直流
定電圧電源302の電位を+5Vとすれば、同図の上側
のカンチレバー部124の端子120の電位は+5Vに
保たれる。もう一方のカンチレバー部124の端子12
0は、オペアンプ303の非反転入力端子(+)がGN
D電位に保たれていることから、GND電位に保たれ
る。
【0013】また、特願平4ー256855号は、ねじ
れを検出できるカンチレバーとして一対のピエゾ抵抗層
を配置した構成を開示している。しかしながら、従来の
集積型AFMセンサーにおいては、ピエゾ抵抗層116
(図4)全体の歪みによる抵抗値の変化つまり電流値の
変化をZ方向の変位量として検出している。このため、
検出される変位量には、カンチレバー部124のZ方向
の変位にねじれ方向の変位が加算されており、従って、
実際の表面形状と得られたAFM像とが一致しないとい
う欠点があった。
【0014】また1対のピエゾ抵抗層を有するものにお
いては、ねじれ測定のために設けた2系統のピエゾ抵抗
層がカンチレバー型の集積型AFMセンサーの構成を複
雑にしている。
【0015】そこで、特願昭5−63547号は上記し
た問題を解決するために、カンチレバーの歪に応じて抵
抗値の変化するセンサ部を略E字型の形状に形成するこ
とによって、簡略な構成でカンチレバーのねじれ方向の
変位量が検出できる集積型SPMセンサーを開示してい
る。
【0016】図6はこのような集積型SPMセンサー1
00と、この集積型SPMセンサー100を用いてその
変位量測定を行う回路を示す図である。集積型SPMセ
ンサー100は、図4に示したプロセスに準じて作製さ
れるが、従来はU字型であったカンチレバー部(センサ
部)としてのピエゾ抵抗層101を、特願昭5−635
47号では、図6に示すようにE字型に形成するととも
に、その一端にはSPM駆動回路に接続される端子11
0、111、112を3個形成する。
【0017】端子110と112の間には、集積型SP
Mセンサー100がZ方向に反った時、その反り量(変
位量)を検出する為に所定の電位差が与えられ、電流計
113によりピエゾ抵抗層101に流れる電流の変化を
読み取る。その電位差は探針位置に於いて試料あるいは
試料台との間の電位差が0Vとなるように正電圧源11
5と負電圧源116からピエゾ抵抗層101に端子11
0と端子112を介して印加されており、例えば、+3
Vと−3Vがそれぞれ印加されている。
【0018】ピエゾ抵抗層101がねじれ方向の変位を
受けた場合、端子110と探針間の抵抗値と、端子11
2と探針間の抵抗値の変化量が異なるため、探針の電位
が0Vから変化する。この変化した電位量を電圧検出回
路117によって検出し、ピエゾ抵抗層101のねじれ
による変位信号、いわゆるLFM信号出力としてデータ
取り込みを行い、例えば、コンピュータのモニター上で
マッピングしてピエゾ抵抗層101のねじれに関する2
次元像を得る。
【0019】なお通常の変位信号は、いわゆるAFM信
号として電流計113から検出され先のねじれ像と同時
にコンピュータに取り込まれて、AFM像としてモニタ
ーに出力する。勿論、サーボ制御を行なう場合は、この
AFM信号はサーボ制御回路に取り込まれることにな
る。
【0020】このように、特願昭5−63547号で
は、センサ部を略E字型の形状に形成して、集積型カン
チレバーを流れる電流あるいはその変化をAFM信号と
して検出するとともに、探針付近の電位をLFM信号と
して同時に検知することを可能にしている。
【0021】また、ピエゾ抵抗層101を略E字型とし
たので、ピエゾ抵抗層101を表面に形成したカンチレ
バー部の構造が簡略化され、繁雑なモードの歪みが生じ
難くなって、より正確なAFM、LFM同時測定が可能
となっている。
【0022】なお、AFM測定のみを行なう場合は、カ
ンチレバーができるだけねじれないようにするため、X
走査方向はカンチレバーの長手方向にとられるが、LF
M測定の場合、それとは直角な方向にX走査方向が選ば
れる。このことはAFM/LFM同時測定においても同
様である。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た特願昭5−63547号は、AFM信号及びLFM信
号を検出するために、カンチレバーの探針位置の電位を
変化のない状態で0Vに保つような正負2つの電源が必
要になるという欠点がある。
【0024】本発明の集積型SPMセンサー及び測定方
法の目的とするところは、この点を改良しようとするも
のである。すなわち、単一電源を使用してAFM信号と
LFM信号とを検出し、測定回路を簡素化することにあ
る。
【0025】また、従来のピエゾ抵抗効果あるいはピエ
ゾ圧電効果等を用いた集積型SPMセンサーは、圧電効
果を最大限に発揮するため、できるだけ圧電層をカンチ
レバーの極表面に配置して、歪みが圧電層に集中するよ
うに設計される。具体的にはカンチレバー全体の厚さを
厚くしてカンチレバー厚み方向の中心位置から圧電層ま
での距離を長く取るようにするが、このようにするとカ
ンチレバーのバネ定数が大きくなり、バネ定数の小さな
カンチレバーとした時と比較して、同じ試料表面から相
互作用力を得た時にカンチレバーが変位する量が小さく
なり逆に感度が低下してしまう。すなわち、ここにトレ
ードオフが存在し、AFM測定及びLFM測定に適した
カンチレバー形状の最適化が施されることになる。
【0026】AFM測定については、カンチレバーを試
料表面に接触させ走査して表面の凹凸情報を得ようとす
るいわゆるコンタクトモードのAFM測定に加えて、カ
ンチレバーをZ方向に励振させるノンコンタクトモード
のAFM測定方法が提案されている。この方法はカンチ
レバーを励振させることからACモード測定とも呼ばれ
るが、この方法を用いればAFM測定については先に述
べたトレードオフを回避して高分解能にてAFM測定を
行なうことが可能である。ACモードAFM測定におい
ては、より機械的Q値の大きなカンチレバーすなわち厚
いバネ定数のカンチレバーを使うことにより、カンチレ
バー先端の探針と試料表面との相互作用力の検出感度が
向上することから、集積型SPMセンサーのカンチレバ
ー部の厚さを厚くし、カンチレバーの厚み方向中心位置
からその表面にある圧電層までの距離を長くとること
で、2つの相乗効果でAFM測定の感度を上げることが
できるからである。
【0027】しかしながら、LFM測定においては探針
と試料表面との摩擦等を測定するため、基本的に両者が
コンタクトした状態で測定せざるを得ず、AFM測定の
ように測定モードでトレードオフを回避することができ
ない。
【0028】本発明の集積型SPMセンサー及び測定方
法はこのような点に着目して、出力信号の演算方法を工
夫してこのトレードオフを小さくするべくLFM測定の
検出感度を向上させようとするものである。すなわち、
本発明の他の目的は、高感度なLFM測定を可能とした
修正型SPMセンサー及び測定方法を提供することにあ
る。
【0029】
【課題を解決するための手段及び作用】上記の目的を達
成するために、第1の発明に係る集積型SPMセンサー
は、中間ビームとしての第1のビームと、この第1のビ
ームの両側に配置された第2、第3の2本のビームとか
らなる3本のビームの一端を一致させて略E字型に形成
され、前記一致部分に探針が設けられたカンチレバー
と、上記3本のビームのうち、前記第1のビームに電圧
を印加する電圧印加手段と、上記カンチレバーの変位に
応じて変化した上記第2及び第3のビームからの電気信
号をそれぞれ検出する検出手段と、この検出手段によっ
て検出された上記第2及び第3のビームからの電気信号
の間で所定の演算を施して、上記カンチレバーの変位量
を測定する測定手段とを具備する。
【0030】また、第2の発明に係る集積型SPMセン
サーは、中間ビームとしての第1のビームと、この第1
のビームの両側に配置された第2、第3の2本のビーム
とからなる3本のビームの一端を一致させて略E字型に
形成され、前記一致部分に探針が設けられたカンチレバ
ーにおいて、上記3本のビームのうち、前記第1のビー
ムに電圧を印加する電圧印加工程と、上記カンチレバー
の変位に応じて変化した上記第2及び第3のビームから
の電気信号をそれぞれ検出する検出工程と、この検出工
程において検出された上記第2及び第3のビームからの
電気信号の間で所定の演算を施して、上記カンチレバー
の変位量を測定する測定工程とを具備する。
【0031】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。図1は本発明の第1実施例に係る集積型S
PMセンサーの構成を示す図であり、図2は、その等価
回路を示す図である。
【0032】図1に示すように、本実施例のカンチレバ
ー200は、中間ビームとしての第1のビーム22と、
この中間ビームの両側に配置された第2、第3の2本の
ビーム21、23とからなる3本のビームの一端を一致
させて略E字型に形成され、その表面部分にはピエゾ抵
抗層が形成され、また前記一致部分には探針20が設け
られている。第1のビーム22上のピエゾ抵抗層はその
他端に設けられた端子12を介して正電圧源17に接続
されている。第2のビーム21上のピエゾ抵抗層はその
他端に設けられた端子11を介して、I/V変換回路1
4に接続され、このI/V変換回路14は電圧検出回路
15を介して制御回路16に接続されている。また、第
3のビーム23上のピエゾ抵抗層はその他端に設けられ
た端子13を介してI/V変換回路18に接続され、こ
のI/V変換回路18は電圧検出回路19を介して制御
回路16に接続されている。
【0033】図からも理解されるように電源は1つであ
り、本実施例においては、検出回路が簡単に構成されて
いる。このような端子11を通ってI/V変換回路14
より出力される信号をVR、端子13を通ってI/V変
換回路18より出力される信号をVLとすると、AFM
測定のためにはVR+VLなる演算が施され、この信号
を基に探針と試料間の相互作用力が一定となるようにフ
ィードバック回路(図示せず)によりステージ駆動回路
(図示せず)を介して試料を保持するステージ(図示せ
ず)が駆動される。またそれと同時にAFM像をモニタ
ー上に表示するため、そのフィードバック信号がデータ
取り込みA/Dボード(図示せず)よりコンピュータに
送り込まれる。一方、LFM信号としてVR−VLなる
演算が施され、この信号は別のデータ取り込みA/Dボ
ード(図示せず)よりコンピュータに送り込まれ、AF
M像と同時にLFM像がモニター上に表示されるように
構成される。
【0034】なお、上述してきた実施例においては、カ
ンチレバー上にピエゾ抵抗層を形成する構成としてきた
が、特に、これに限定されるものではなく、図4に示し
たようなシリコン層114にイオンインプランテーショ
ンにより、ボロン(B)を打ち込んでピエゾ抵抗層11
6を形成しても、上述してきた実施例と同様の効果を奏
する略E字型のカンチレバーを得ることができる。
【0035】次に、同様な検出回路を用いてLFM信号
を高い感度で取り込むことを可能にする本発明の第2実
施例について説明する。第1実施例においては、LFM
信号がVR−VLなる演算より得たが、差分信号は線形
演算である。この演算に代えて非線形演算を施し、LF
M信号を高感度で得ることを可能にしたのが本実施例で
ある。具体的にはVR/VLのように除算演算を施す。
【0036】一般にy=xなる演算とz=1/xを比較
したとき、x<1においては、yよりもzの変化率(傾
き)が大きいが、本実施例ではこの考え方を利用してい
る。すなわち、除算演算を施し、z=1/xなる一般式
においてx<1となるような領域にて信号演算を行なう
ことにより、LFM測定の検出感度を向上させる。
【0037】このように、VR /VL の除算演算をして
高感度でLFM信号を得ようとする時、ピエゾ抵抗層の
タイプにより、分母と分子とを選んで除算がなされる。
例えば、シリコンをピエゾ抵抗材料として用いたとき、
n型とp型でそのふるまいが異なる。シリコンにボロン
をドープしてp型のピエゾ抵抗層としたときは、ピエゾ
抵抗層が圧縮されるようにカンチレバーが歪むと、ピエ
ゾ抵抗層の抵抗値が増加する。一方、リンをドープして
n型のピエゾ抵抗層としたときは逆の動作をする。
【0038】従って、図7(a)、(b)に示すよう
に、試料を固定し、集積型SPMセンサーの探針を試料
に接触させた状態でレバーの長手方向と直角な方向(X
走査方向)に走査すると、2番目と3番目のビーム上の
ピエゾ抵抗層の抵抗値は、ピエゾ抵抗層がn型の場合で
カンチレバーの材料側(探針側)に形成されている場合
は、走査方向の進行方向側のピエゾ抵抗層(RR )が後
側の抵抗層(RL )に比べ大きな圧縮応力を受けるの
で、RR >RL となる。したがって、除算演算はRR /
RL となるように選ぶことにより高感度のLFM信号を
得ることができる。ここで、ピエゾ抵抗層がp型の場合
や、ピエゾ抵抗層がカンチレバーの裏側に形成されてい
る場合はこの逆となる。なお、このように除算演算を行
なう本実施例の場合、X方向に往復動作した場合、往時
に感度が高ければ復時は感度が低くなったようなLFM
信号が得られる。しかし、これはデータ取り込みはX方
向に関しては通常、往時のみのデータが取り込まれ、コ
ンピュータのモニター上に表示されるので、往時と復時
とで感度が異なっていても全く問題なく、いずれか感度
が高くなる方向を選択してLFM信号とすればよい。
【0039】以下に上記した集積型SPMセンサーによ
るカンチレバーの変位測定動作を図3のPADを参照し
て説明する。まず、中間ビームとしての第1のビーム2
2上のピエゾ抵抗層に正電圧源17より定電圧を印加し
て、第2のビーム21上及び第3のビーム23上のそれ
ぞれのピエゾ抵抗層に定電流を流す(ステップ1)。次
に、探針20の先端が測定試料に近接したときに、この
探針20と試料間に働く相互作用力によってカンチレバ
ー200が変位する。この変位によって第2のビーム2
1上のピエゾ抵抗層には図2に示すように電流iR が流
れる。また、第3のビーム23上のピエゾ抵抗層には電
流iL が流れる。これらの電流iR 、iL はそれぞれ、
I/V変換回路14、18によって所定の電圧に変換さ
れて、電圧検出回路15、19において検出される(ス
テップS2)。検出された電圧VR 、VL は制御回路1
6に供給されて以下のような信号演算が行われる。
【0040】すなわち、まず、電圧検出回路15、19
からの電圧VR とVL とを加算することにより、合成電
圧Vcompを求めるとともに、電圧VR からVL を減算す
ることによって差分電圧Vsub を求める(ステップS
3)。ここで、合成電圧Vcompは試料表面の凹凸を表す
AFM信号として用いられ、フィードバック制御回路
(図示せず)に入力されて以下の処理が施される。すな
わち、フィードバック制御回路は合成電圧Vcompを試料
表面の凹凸信号としてPI制御回路等を経てデータ取り
込みA/Dボード(図示せぬ)に送信し、これをモニタ
(図示せず)上に2次元的に表示する。また、フィード
バック制御回路は、PI制御回路、ステージ駆動回路
(図示せず)を介して試料を保持するステージ(図示せ
ず)を駆動させ、探針20と試料表面との間に働く相互
作用もしくはそれらの関係を一定に保つ信号として合成
電圧Vcompを使用する。
【0041】次に、電圧検出回路15、19からの電圧
VR 、VL の間で除算演算を行い、VR /VL を求める
(ステップS4)。得られたVR /VL は前記したVco
mpとともに、各チャンネルCh1、Ch2を介してデー
タ取り込みA/Dボード(図示せず)にデジタル入力値
として取り込まれる。各チャンネルから入力された信号
は次のような信号として図示せぬモニター上に表示され
る。すなわち、合成電圧Vcompは前記したように試料表
面の凹凸を表す基信号として用いられ、VR /VL はね
じれ信号として、試料表面の凹凸に起因する摩擦力、ま
たは物質の相違に起因する摩擦力の違いを検出する信号
(LFM信号)として用いられる。
【0042】LFM測定は前述したように、カンチレバ
ーの長手方向に直角な方向をX軸方向にとって走査され
るが、探針を試料に接触させ走査する場合は、探針が試
料に接触せずにカンチレバーがねじれていない状態と比
較すると、X軸方向に1ライン走査している間は、必ず
1方向のねじれしか生ぜず、カンチレバーが左右にねじ
れることはない。しかも、このねじれ状態がねじれゼロ
の状態になることもなく必ず傾きのオフセットを持って
いるので、y=xのようなゼロ点に対して対称的な演算
すなわちVR−VLの代わりに、z=1/xのような演
算すなわち、VR/VL演算(除算演算)を行なうこと
ができる(ゼロで割ることがないから)。そしてこのよ
うな除算演算は前述のようにx<1となるような領域に
て、線形な減算演算よりも傾きが大きくなり、LFM測
定においては検出感度を向上させることができる。
【0043】また、VR/VLなる除算演算を行なうこ
とにより別の効果が期待できる。略E字型をした集積型
SPMセンサーからの出力信号及び演算信号は図2の等
価回路より以下の式で求めることができる。
【0044】 VR =E・RL /(RR ・RC +RC ・RL +RL ・RR ) …(1) VL =E・RR /(RR ・RC +RC ・RL +RL ・RR ) …(2) VR +VL =Vcomp=E・(RR +RL )/(RR ・RC +RC ・RL +RL ・RR )=E/Rcomp …(3) VR −VL =Vsub =E・(RR −RL )/(RR ・RC +RC ・RL +RL ・RR ) …(4) VR /VL =RL /RR …(5) なお、VR 、VL は、通常電流値として、iR 、iL と
表記されるべきであるが、I/V変換器を経た信号を最
終的に利用しているので、ここではそれぞれVR 、VL
と記す。
【0045】また、(5)式のように、除算演算VR/
VLは第2と第3のビーム上のピエゾ抵抗層の抵抗値の
みの比として表され、(4)式の差分信号VR−VLよ
り簡単な形になっている。すなわち、演算信号をLFM
信号として用いたとき、カンチレバー部分のねじれ方と
演算信号との対応付けがし易くなっている。
【0046】上記したように本実施例では単一電源を使
用するので構成が簡単になるとともに、AFM信号、L
FM信号ともにカンチレバーを流れる電流に基づいて加
算及び除算演算により求めているので2つの信号の対応
付けが容易になり、結果的に高分解能のAFM及びLF
M測定が可能となる。
【0047】なお、演算結果が簡単な式で表されるとい
う観点からはVsub /Vcomp=(RR −RL )/(RR
+RL ) …(6) をLFM信号として用いることも有効である。
【0048】
【発明の効果】以上、本発明によれば、単一電源を使用
するので構成が簡単になるとともに、除算演算を施した
場合はLFM信号を高感度に検出できる。しかも信号の
対応付けが容易になり、結果的に高分解能のAFM及び
LFM測定が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る集積型SPMセンサー
の構成を示す図である。
【図2】図1に示す集積型SPMセンサーの等価回路で
ある。
【図3】集積型SPMセンサーによるカンチレバーの変
位測定動作を説明するためのPADである。
【図4】従来の集積型AFMセンサーの製造方法を説明
するための図である。
【図5】従来の集積型AFMセンサーの構成を示す図で
ある。
【図6】他の従来例としての略E字型の集積型SPMセ
ンサーの構成を示す図である。
【図7】第2実施例における動作を説明するための図で
ある。
【符号の説明】
11、12、13…端子、14、18…I/V変換回
路、15、19…電圧変換回路、16…制御回路、20
…探針、22…第1のビーム、21、23…第2、第3
のビーム、200…カンチレバー。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中間ビームとしての第1のビームと、こ
    の第1のビームの両側に配置された第2、第3の2本の
    ビームとからなる3本のビームの一端を一致させて略E
    字型に形成され、前記一致部分に探針が設けられたカン
    チレバーと、 上記3本のビームのうち、前記第1のビームに電圧を印
    加する電圧印加手段と、 上記カンチレバーの変位に応じて変化した上記第2及び
    第3のビームからの電気信号をそれぞれ検出する検出手
    段と、 この検出手段によって検出された上記第2及び第3のビ
    ームからの電気信号の間で所定の演算を施して、上記カ
    ンチレバーの変位量を測定する測定手段と、 を具備することを特徴とする集積型SPMセンサー。
  2. 【請求項2】 中間ビームとしての第1のビームと、こ
    の第1のビームの両側に配置された第2、第3の2本の
    ビームとからなる3本のビームの一端を一致させて略E
    字型に形成され、前記一致部分に探針が設けられたカン
    チレバーにおいて、上記3本のビームのうち、前記第1
    のビームに電圧を印加する電圧印加工程と、 上記カンチレバーの変位に応じて変化した上記第2及び
    第3のビームからの電気信号をそれぞれ検出する検出工
    程と、 この検出工程において検出された上記第2及び第3のビ
    ームからの電気信号の間で所定の演算を施して、上記カ
    ンチレバーの変位量を測定する測定工程と、 を具備することを特徴とする集積型SPMセンサーの測
    定方法。
JP6225416A 1994-09-20 1994-09-20 集積型spmセンサー及び測定方法 Withdrawn JPH0894651A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6225416A JPH0894651A (ja) 1994-09-20 1994-09-20 集積型spmセンサー及び測定方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6225416A JPH0894651A (ja) 1994-09-20 1994-09-20 集積型spmセンサー及び測定方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0894651A true JPH0894651A (ja) 1996-04-12

Family

ID=16829034

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP6225416A Withdrawn JPH0894651A (ja) 1994-09-20 1994-09-20 集積型spmセンサー及び測定方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0894651A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007505324A (ja) * 2003-05-15 2007-03-08 フラウンホファー ゲセルシャフトツール フェールデルンク ダー アンゲヴァンテン フォルシュンク エー.ファオ. 原子間力顕微鏡の、片側が固定されたばねカンチレバー中にねじれ振動を非接触に励起する方法および装置
DE102014212311A1 (de) 2014-06-26 2015-12-31 Carl Zeiss Smt Gmbh Rastersondenmikroskop und Verfahren zum Untersuchen einer Oberfläche mit großem Aspektverhältnis

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007505324A (ja) * 2003-05-15 2007-03-08 フラウンホファー ゲセルシャフトツール フェールデルンク ダー アンゲヴァンテン フォルシュンク エー.ファオ. 原子間力顕微鏡の、片側が固定されたばねカンチレバー中にねじれ振動を非接触に励起する方法および装置
DE102014212311A1 (de) 2014-06-26 2015-12-31 Carl Zeiss Smt Gmbh Rastersondenmikroskop und Verfahren zum Untersuchen einer Oberfläche mit großem Aspektverhältnis
US10119990B2 (en) 2014-06-26 2018-11-06 Carl Zeiss Smt Gmbh Scanning probe microscope and method for examining a surface with a high aspect ratio

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5386720A (en) Integrated AFM sensor
Rogers et al. Improving tapping mode atomic force microscopy with piezoelectric cantilevers
JP2923813B2 (ja) カンチレバー型変位素子、及びこれを用いた走査型トンネル顕微鏡、情報処理装置
JPS63304103A (ja) 走査表面顕微鏡
JP2000065718A (ja) 走査型プロ―ブ顕微鏡(spm)プロ―ブ及びspm装置
JP3069923B2 (ja) カンチレバー型プローブ及び原子間力顕微鏡、情報記録再生装置
JPH0894651A (ja) 集積型spmセンサー及び測定方法
JP2001108605A (ja) 走査型プローブ顕微鏡用カンチレバー及びその製造方法、並びに走査型プローブ顕微鏡及び表面電荷測定顕微鏡
JP3204784B2 (ja) 集積型spmセンサー、及び、その駆動回路、及び、それを有する走査型プローブ顕微鏡
JPH06194157A (ja) 位置だし制御法および面合わせ方法およびそれを用いたトンネル顕微鏡および記録再生装置
JP3768639B2 (ja) カンチレバー型プローブ及び該プローブを備えた走査型プローブ顕微鏡
JPH06258072A (ja) 圧電体薄膜評価装置、原子間力顕微鏡
JP3188022B2 (ja) 集積型afmセンサー駆動回路
JPH085642A (ja) 集積型多機能spmセンサー
JPH0835976A (ja) 集積型spmセンサーおよび変位検出回路
JP3428403B2 (ja) フリクション・フォース・プローブ顕微鏡およびフリクション・フォース・プローブ顕微鏡を用いた原子種や材料の同定方法
JP3587572B2 (ja) 集積型spmセンサ
JPH0850872A (ja) 試料表面の観察方法、原子間力顕微鏡、微細加工方法および微細加工装置
JP3114902B2 (ja) 走査型トンネル顕微鏡を用いた高分解能・高精度測定装置
KR100706310B1 (ko) Pzt를 이용한 주사탐침 현미경 내의 캔틸레버와 그제조방법 및 상기 캔틸레버를 이용한 탐침형 정보 저장 장치
JPH07146301A (ja) 集積型spmセンサー
JP3084924B2 (ja) 原子間力顕微鏡
JPH07325092A (ja) 集積型spmセンサーおよびその温度測定回路
de Bem Active Cantilever With Integrated Actuation and Sensing For Use in Off-Resonance Tapping AFM
JPH09166608A (ja) 集積型spmセンサ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20011120