JPH07329331A - サーマルヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

サーマルヘッドおよびその製造方法

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JPH07329331A
JPH07329331A JP18020894A JP18020894A JPH07329331A JP H07329331 A JPH07329331 A JP H07329331A JP 18020894 A JP18020894 A JP 18020894A JP 18020894 A JP18020894 A JP 18020894A JP H07329331 A JPH07329331 A JP H07329331A
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JP
Japan
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mesa
substrate
thermal head
forming
heat
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JP18020894A
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Inventor
Kyoji Shirakawa
享志 白川
Hisafumi Nakatani
壽文 中谷
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Alps Alpine Co Ltd
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Alps Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高速印字における高精細化および高い印字品
質を長期間に亘り保持することができるとともに、歩留
まりを向上し生産性に優れたサーマルヘッドおよびその
製造方法を提供する。 【構成】 基板10を単結晶シリコンにより形成すると
ともに、この基板10を、平板部10Aと、この平板部
10A上にそれぞれ一体に形成されるとともに略V字又
はU字形状の溝部10cを介して相互に隣接配置され発
熱素子12aが設けられる発熱部用メサ10aおよびイ
ンクリボン引き剥がしエッジ部13が設けられるエッジ
用メサ10bからなるメサ部10Bとにより構成し、前
記基板10の表面にSiと遷移金属の低酸化物からなる
略一様な厚さの保温層11を形成し、かつ、前記溝部1
0c上の保温層11の表面に共通電極15を形成したこ
とを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱転写プリンタに搭載
されるサーマルヘッドおよびその製造方法に係り、特
に、印字性能が良好で高速印字に好適なサーマルヘッド
およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、熱転写プリンタに搭載されるサ
ーマルヘッドは、例えば、発熱素子からなる複数個の発
熱素子を基板上に1列もしくは複数列に配列し、所望の
印字情報にしたがって各発熱素子を選択的に通電加熱さ
せることにより、感熱記録紙に発色記録したり、あるい
は、インクリボンを介して用紙に転写記録するなどして
各種の記録媒体に印字を行っている。
【0003】以下、従来のサーマルヘッドについて図6
により説明する。
【0004】図6は従来のサーマルヘッドの要部を示す
拡大縦断面図である。
【0005】図6に示すように、従来のサーマルヘッド
1は、アルミナ等のセラミックスからなる絶縁性を有す
る基板2上に、保温層(蓄熱層)として機能するガラス
等からなる断面略円弧状のグレーズ層3が形成されてい
る。そして、グレーズ層3の略頂部3aには、後述する
発熱部4の形成予定領域に上面の断面形状が略台形状に
形成された台形状メサ3bが等方性エッチングにより形
成されており、この台形状メサ3bの上面には、Ta2
N等からなる所望の発熱抵抗体からなる発熱素子4a
が、蒸着、スパッタリングなどの適宜な方法により被着
された後、エッチングなどにより所望の分解能に対応す
るドットの数に応じて整列配置されて発熱部4が形成さ
れている。さらに、発熱部4の一側(右側)には、各発
熱素子4aに接続される所望の共通電極5が形成されて
いる。また、発熱部4の他側(左側)には、各発熱素子
4aに独立して通電を行う所望の個別電極6が形成され
ている。この両電極5,6は、例えば、アルミニウム、
銅あるいは金等を素材とし、蒸着、スパッタリング等の
所望の方法により被着した後、エッチングなどにより所
望形状のパターンに形成されている。
【0006】また、基板2の右側上方が記録媒体からイ
ンクリボン(共に図示せず)を引き剥がすインクリボン
引き剥がしエッジ部7とされている。
【0007】前記発熱素子4a、共通電極5および個別
電極6の表面には、これらを酸化あるいは摩耗等から保
護するために5〜10μm程度の膜厚とされた所望の保
護層8が形成されている。この保護層8は、前記各電極
5、6の端子部以外のすべての表面を被覆するようにし
て、耐酸化性および耐摩耗性の良いサイアロン等を素材
とし、スパッタリング等の所望の方法により積層形成さ
れている。
【0008】なお、この種の従来のサーマルヘッド1
は、図示しない一枚の大きな基板上に複数個のサーマル
ヘッド1を同時に形成し、その大きな基板を所望の位置
にて分割することにより所望のサーマルヘッド1が同時
に複数得られる製法が、生産効率などの理由により多用
されている。
【0009】そして、このような従来のサーマルヘッド
1を用いた熱転写プリンタ(図示せず)においては、サ
ーマルヘッド1をインクリボンを介してプラテンに搬送
される所望の記録媒体(共に図示せず)、例えば、用紙
に圧接させた状態で、所望の印字信号に基づいて選択さ
れた発熱素子4aに接続された個別電極6に通電を行
い、所望の発熱素子4aを発熱させることにより、発熱
させた発熱素子4aに対向する部位のインクリボンのイ
ンク(共に図示せず)を溶融させて用紙に転写し、用紙
上に文字や図形などの所望の印字を行うようになってい
る。
【0010】また、記録媒体として感熱記録紙を用いる
場合には、サーマルヘッド1をインクリボンを介さずに
プラテンに搬送される所望の感熱記録紙(共に図示せ
ず)に直接圧接させた状態で、所望の印字信号に基づい
て選択された発熱素子4aに接続された個別電極6に通
電を行い、所望の発熱素子4aを発熱させることによ
り、発熱させた発熱素子4aに対向する部位の感熱記録
紙を部分的に発色させ印字を行うようになっている。
【0011】そして、このような従来のサーマルヘッド
1においては、グレーズ層3の低熱伝導率(2.5×1
-3cal/cm・sec・℃)とアルミナ等からなる
基板2の熱伝導率(40×10-3cal/cm・sec
・℃)との組み合わせにより、発熱素子4aにおいて発
生するジュール熱の蓄熱効果を利用して、電力効率や印
字特性のバランスを得るようにされている。つまり、グ
レーズ層3の蓄熱効果は、発熱素子4aの冷却の時定数
を長くし、高速印字における印字の尾引き、にじみ、余
白汚れ等の印字品質の劣化をもたらすため、グレーズ層
3の厚さは、設計コンセプトにより電力効率と印字特性
との両者を勘案して決定されており、一般に、30〜6
0μm程度とされているとともに、基板2の端部(図6
に矢印にて示すサーマルヘッド1の走行方向上流側:右
側)に台形状メサ3bを片寄らせて設け、この台形状メ
サ3b上に発熱部4を配設した、いわゆるリアルエッジ
化が図られている。
【0012】また、近年においては、サーマルヘッド1
による印字速度の高速化および高精細化ならびに印字品
質の向上が図られており、印字分解能400dpi、印
字速度100cpsという熱転写プリンタ(図示せず)
が実用化されている。このような高速かつ高精細な熱転
写プリンタにおいては、発熱素子4aの駆動周期が、3
00μs以下という極めて短いパルス幅で通電制御がな
されている。そして、今後の熱転写プリンタにおいて
は、さらなる印字速度の高速化および高精細化ならびに
印字品質の向上が求められている。
【0013】このような高精細・高速印字の熱転写プリ
ンタにおいては、サーマルヘッド1の蓄熱が激しく、サ
ーマルヘッド1の蓄熱による印字品質の劣化を防止する
ために、グレーズ層3の厚さを30μm程度と薄くする
とともに、熱履歴補正LSIを用いて、発熱素子4aへ
の通電時間を補正することにより、サーマルヘッド1の
蓄熱による温度上昇を微細に制御するようにされてい
る。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た従来のサーマルヘッド1においては、高価な熱履歴補
正LSIを用いる必要があり、経済的負担が増加し、結
果として装置が高価になるという問題点を有しており、
一般的には高度の熱制御性能を除いたものが用いられ、
サーマルヘッド1の蓄熱による温度上昇を十分に制御で
きないという問題点があった。
【0015】また、従来のサーマルヘッド1における蓄
熱は、低熱伝導率のグレーズ層3のみが原因とされてい
たが、本発明者らが永年に亘り鋭意研究を行ってきた結
果、上述したように、発熱素子4aへの通電周期の短い
高速印字の場合には、基板2の熱伝導率が低いことが最
大の原因となっていることが判明した。
【0016】さらに、従来のサーマルヘッド1において
は、発熱素子4aの駆動周期が300μs以下という極
めて短いパルス幅で通電制御がなされており、高品位の
印字品質を得るためには、サーマルヘッド1の発熱素子
4aのピーク温度を高くして、短時間で高温の所定の印
字エネルギーをインクリボンあるいは感熱紙等(共に図
示せず)に付与する必要があるが、例えば、印字時の環
境温度を5〜35℃とした場合に、低温の5℃において
は、必要な発熱素子4aのピーク温度を得るために印加
エネルギーを最大にする必要があり、印字パターンによ
っては、発熱素子4aのピーク温度は、グレーズ層3お
よび発熱素子4aの耐熱温度である700℃程度より高
くなり、グレーズ層3が熱変形あるいは溶融し、また、
発熱素子4aの抵抗値が変化して低温環境における高速
印字を行うことができないという問題点があった。
【0017】さらにまた、従来のサーマルヘッド1にお
いては、Ta−SiO2 等のサーメット系の素材からな
る発熱素子4aは、高温の熱処理を施すことによりその
シート抵抗値が半減する特性を有しているため、実使用
温度以上の温度による熱処理(高温真空アニール処理)
が必須条件となっているが、前述したように、グレーズ
層3の耐熱温度が低いために、実使用温度以上の温度に
よる熱処理を施すことができないという問題点があっ
た。
【0018】さらにまた、従来のサーマルヘッド1にお
いては、前述したようにサーマルヘッド1を製造する際
に、一枚の大きな基板上に複数個のサーマルヘッド1を
同時に形成し、その基板を所望の位置にて分割すること
により所望のサーマルヘッド1が同時に複数得られる製
法が用いられており、この大きな基板の分割は、研削加
工により施されているので、特に、リアルエッジとされ
たサーマルヘッド1においては、グレーズ層3を含んで
研削加工が施されることとなり、研削加工により形成さ
れる分割部分のエッジ部が鋭利なものとなるとともに、
グレーズ層3にチッピングが生じて、歩留まりを低下さ
せ、かつ、印字品質を低下させるという問題点があっ
た。このため、基板2のエッジ部には、基板1を分割す
る研削加工と同時でなく、分割した後に別工程で、鋭利
なエッジ部をなだらかにする(丸める)研磨加工が施さ
れており、加工精度、歩留まりおよび生産性が低下する
という問題点があった。
【0019】さらにまた、従来のサーマルヘッド1にお
いては、グレーズ層3に形成された断面略台形状の台形
状メサ3bを、5〜10μm程度の高さで斜面の傾斜角
度αを大きくすることにより、ラフ紙に対する印字効率
および印字品質を向上させることができるが、グレーズ
層3に等方性エッチングを用いて台形状メサ3bを形成
すると、台形状メサ3bの角部3cに曲面が形成できず
段差を生じ(鋭利な角が形成される)、台形状メサ3b
の斜面の傾斜角度αを、例えば略15度以上に大きくし
た場合に、発熱素子4aおよび各電極5、6を形成する
フォトリソ工程にて、マスク形成不具合が多発して歩留
まりが著しく低下するという問題点があった。また、グ
レーズ層3に形成されている台形状メサ3bは、ガラス
からなる素材を等方性エッチングすることにより形成さ
れており、ガラスの等方性エッチングにおいては、台形
状メサ3bの斜面の傾斜角度αの制御性に劣り歩留まり
が低下するとともに、発熱素子4aと記録媒体との当た
りむらを生じて印字品質が低下するという問題点があっ
た。
【0020】さらにまた、従来のサーマルヘッド1にお
いては、さらなるリアルエッジ化を図ろうとすると、サ
ーマルヘッド1とプラテン(図示せず)との圧接力は、
発熱素子4aによる発熱部4と、その発熱部4に隣位す
る共通電極5とに集中し、共通電極5上の保護層8に早
期クラックや剥離が生じて、印字品質および印字寿命を
長期間に亘り保持することができないという問題点があ
った。また、発熱素子4aとインクリボン引き剥がしエ
ッジ部7との間に共通電極5が配設されているために、
さらなるリアルエッジ化を図ろうとすると、発熱部4が
基板2の端により近接し、これにより共通電極5の幅が
狭くなって電圧降下(コモンドロップ)が発生し、印字
濃度むら等の印字品質の低下を生じるとともに、印字寿
命が低下するという問題点があった。
【0021】さらにまた、従来のサーマルヘッド1にお
いては、ガラスからなるグレーズ層3の熱伝導率が常温
において小さく(2.5×10-3cal/cm・sec
・℃)、600℃においては、常温時の略2倍と大きく
なる特性を有しており、サーマルヘッド1に用いると印
字の熱効率が不足するという問題点があった。また、グ
レーズ層3は、ガラスペーストを厚膜印刷焼成方式する
ことにより形成されており、このような形成方法では、
長さ方向および高さ方向にうねりが生じて、印字時に発
熱素子4aと記録媒体との当たりむらが発生して印字品
質が低下するという問題点があった。
【0022】さらにまた、従来のサーマルヘッド1にお
いては、アルミナからなる基板2が、アルミナ粒子をグ
リーンシート化したものを焼成することにより形成され
ており、このような形成方法では、表面粗さが大きくな
り、ファインパターンの形成において、表面の凹凸の影
響でパターンショート、オープン等の不具合が多発し
て、歩留まりが低下するという問題点があった。また、
アルミナからなる基板2は、グリーンシートを焼成する
ことにより形成されており、焼成によって基板2に大き
な反りが生じて、歩留まりおよび製造品質が低下すると
いう問題点があった。
【0023】本発明はこれらの点に鑑みてなされたもの
であり、高速印字における高精細化および高い印字品質
を長期間に亘り保持することができるとともに、歩留ま
りを向上し生産性に優れたサーマルヘッドおよびその製
造方法を提供することを目的とする。
【0024】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため請求項1に記載の本発明のサーマルヘッドは、基板
の表面に保温層を形成し、この保温層の表面に、複数の
発熱素子と各発熱素子に接続される個別電極および共通
電極とを形成し、少なくとも前記保温層、発熱素子、個
別電極および共通電極の表面を保護層により被覆してな
るサーマルヘッドにおいて、前記基板を単結晶シリコン
により形成するとともに、この基板を、平板部と、この
平板部上にそれぞれ一体に形成されるとともに略V字又
はU字形状の溝部を介して相互に隣接配置され前記発熱
素子が設けられる発熱部用メサおよびインクリボン引き
剥がしエッジ部が設けられるエッジ用メサからなるメサ
部とにより構成し、前記基板の表面にSiと遷移金属の
低酸化物からなる略一様な厚さの保温層を形成し、か
つ、前記溝部上の保温層の表面に共通電極を形成したこ
とを特徴としている。
【0025】そして、請求項2に記載の本発明のサーマ
ルヘッドは、請求項1において、前記基板は、表面の結
晶方位が(100)の単結晶シリコンからなることを特
徴としている。
【0026】さらに、請求項3に記載の本発明のサーマ
ルヘッドは、請求項1または請求項2において、前記発
熱部用メサおよびエッジ用メサを前記基板の一側に片寄
らせたことを特徴としている。
【0027】また、請求項4に記載の本発明のサーマル
ヘッドは、請求項1乃至請求項3の何れか1項におい
て、前記エッジ用メサの斜面の傾斜角度が略55度であ
ることを特徴としている。
【0028】また、請求項5に記載の本発明のサーマル
ヘッドは、請求項1乃至請求項4の何れか1項におい
て、前記発熱部用メサの高さが5〜15μmであること
を特徴としている。
【0029】また、請求項6に記載の本発明のサーマル
ヘッドは、請求項1乃至請求項5の何れか1項におい
て、前記保温層は、柱状質に形成されているとともに、
その厚さが15〜35μmであることを特徴としてい
る。
【0030】また、請求項7に記載の本発明のサーマル
ヘッドは、請求項1乃至請求項6の何れか1項におい
て、前記保温層がSiおよびTaを主成分とする黒色の
低酸化物からなることを特徴としている。
【0031】また、請求項8に記載の本発明のサーマル
ヘッドの製造方法は、請求項1乃至請求項7の何れか1
項に記載のサーマルヘッドの製造方法であり、基板の表
面に保温層を形成し、この保温層の表面に、複数の発熱
素子からなる発熱部と各発熱素子に接続される個別電極
および共通電極とを形成し、少なくとも前記保温層、発
熱素子、個別電極および共通電極の表面を保護層により
被覆してなるサーマルヘッドの製造方法において、単結
晶シリコンからなる基板の表面にマスク層を形成するマ
スク形成工程と、前記マスク層に発熱部用メサを形成す
るためのマスクパターンを形成するマスクパターン形成
工程と、前記マスクパターンが形成された基板に発熱部
用メサを形成する発熱部用メサ形成工程と、前記発熱部
用メサが形成された基板にエッチングを施すことにより
残留したマスク層を除去する残留マスク除去工程と、前
記発熱部用メサの斜面の傾斜角度を小さくする発熱部用
メサ中間仕上げ工程と、前記発熱部用メサの斜面の傾斜
角度を所定値とするとともに角部を丸める発熱部用メサ
最終仕上げ工程と、前記最終仕上げが施された発熱部用
メサを有する基板の表面にマスク層を再び形成する再マ
スク形成工程と、前記マスク層が再び形成された発熱部
用メサを有する基板の表面に溝部およびエッジ用メサを
形成するためのマスクパターンを再び形成する再マスク
パターン形成工程と、前記マスクパターンが再び形成さ
れた発熱部用メサを有する基板に溝部およびエッジ用メ
サを形成する溝・エッジメサ形成工程と、前記発熱部用
メサおよび溝部ならびにエッジ用メサが形成された基板
上に前記保温層を形成する保温層形成工程と、前記保温
層形成工程により生じる基板の反りを除去する歪み除去
工程と、前記保温層の表面に形成した発熱素子の抵抗値
を安定化させる発熱素子安定化処理工程と、前記溝部上
の保温層の表面に共通電極を形成する共通電極形成工程
とをこの順に行うことを特徴としている。
【0032】また、請求項9に記載の本発明のサーマル
ヘッドの製造方法は、請求項8において、前記発熱部用
メサ形成工程および溝・エッジメサ形成工程が異方性エ
ッチングであることを特徴としている。
【0033】また、請求項10に記載の本発明のサーマ
ルヘッドの製造方法は、請求項8または請求項9におい
て、前記発熱部用メサ中間仕上げ工程が全面異方性エッ
チングおよび全面等方性エッチングであることを特徴と
している。
【0034】また、請求項11に記載の本発明のサーマ
ルヘッドの製造方法は、請求項8乃至請求項10の何れ
か1項において、前記保温層形成工程がO2 反応性スパ
ッタであることを特徴としている。
【0035】また、請求項12に記載の本発明のサーマ
ルヘッドの製造方法は、請求項8乃至請求項11の何れ
か1項において、前記歪み除去工程が800〜900℃
の熱処理であることを特徴としている。
【0036】また、請求項13に記載の本発明のサーマ
ルヘッドの製造方法は、請求項8乃至請求項12の何れ
か1項において、前記発熱素子安定化処理工程が800
〜900℃の熱処理であることを特徴としている。
【0037】また、請求項14に記載の本発明のサーマ
ルヘッドは、基板の表面に保温層を形成し、この保温層
の表面に、複数の発熱素子と各発熱素子に接続される個
別電極および共通電極とを形成し、少なくとも前記保温
層、発熱素子、個別電極および共通電極の表面を保護層
により被覆してなるサーマルヘッドにおいて、前記基板
を単結晶シリコンにより形成するとともに、この基板
を、平板部と、この平板部上にそれぞれ一体に形成され
るとともに底部が平坦面をなす共通電極用溝部を介して
相互に隣接配置され前記発熱素子が設けられる発熱部用
メサおよびインクリボン引き剥がしエッジ部が設けられ
るエッジ用メサからなるメサ部とにより構成し、前記基
板の表面にSiと遷移金属の低酸化物からなる略一様な
厚さの保温層を形成し、かつ、前記溝部上の保温層の表
面に共通電極を形成したことを特徴としている。
【0038】また、請求項15に記載の本発明のサーマ
ルヘッドは、請求項14において、前記基板は、表面の
結晶方位が(100)の単結晶シリコンからなることを
特徴としている。
【0039】また、請求項16に記載の本発明のサーマ
ルヘッドは、請求項14または請求項15において、前
記発熱部用メサおよびエッジ用メサを前記基板の一側に
片寄らせたことを特徴としている。
【0040】また、請求項17に記載の本発明のサーマ
ルヘッドは、請求項14至請求項16の何れか1項にお
いて、前記エッジ用メサの斜面の傾斜角度が略55度で
あることを特徴としている。
【0041】また、請求項18に記載の本発明のサーマ
ルヘッドは、請求項14乃至請求項17の何れか1項に
おいて、前記発熱部用メサの高さが5〜15μmである
ことを特徴としている。
【0042】また、請求項19に記載の本発明のサーマ
ルヘッドは、請求項14乃至請求項18の何れか1項に
おいて、前記保温層は、柱状質に形成されているととも
に、その厚さが15〜35μmであることを特徴として
いる。
【0043】また、請求項20に記載の本発明のサーマ
ルヘッドは、請求項19において、前記保温層がSiお
よび遷移金属を主成分とする低酸化物からなることを特
徴としている。
【0044】また、請求項21に記載の本発明のサーマ
ルヘッドの製造方法は、請求項14乃至請求項20の何
れか1項に記載のサーマルヘッドの製造方法であり、基
板の表面に保温層を形成し、この保温層の表面に、複数
の発熱素子からなる発熱部と各発熱素子に接続される個
別電極および共通電極とを形成し、少なくとも前記保温
層、発熱素子、個別電極および共通電極の表面を保護層
により被覆してなるサーマルヘッドの製造方法におい
て、単結晶シリコンからなる基板の表面にマスク層を形
成する第1のマスク形成工程と、前記マスク層に発熱部
用メサを形成するためのマスクパターンを形成する第1
のマスクパターン形成工程と、前記第1のマスクパター
ンが形成された基板にエッチングを施すことにより発熱
部用メサを形成する発熱部用メサ形成工程と、前記発熱
部用メサが形成された基板に残留したマスク層を除去す
る第1の残留マスク除去工程と、前記発熱部用メサの斜
面の傾斜角度を小さくする発熱部用メサ中間仕上げ工程
と、前記発熱部用メサの斜面の傾斜角度を所定値とする
とともに角部を丸める発熱部用メサ最終仕上げ工程と、
前記最終仕上げが施された発熱部用メサを有する基板の
表面にマスク層を再び形成する第2のマスク形成工程
と、前記第2のマスク層が形成された基板の表面に共通
電極を収容する底部が平坦面をなす共通電極用溝部を形
成するためのマスクパターンを形成する第2のマスクパ
ターン形成工程と、前記第2のマスクパターンが形成さ
れた基板にエッチングを施すことにより底部が平坦面を
なす共通電極用溝部を形成する共通電極用溝部形成工程
と、前記共通電極用溝部が形成された基板に残留したマ
スク層を除去する第2の残留マスク除去工程と、前記発
熱部用メサおよび共通電極用溝部が形成された基板の表
面にマスク層を再び形成する第3のマスク形成工程と、
前記第3のマスク層が形成された基板の表面にエッジ用
メサを形成するためのマスクパターンを形成する第3の
マスクパターン形成工程と、前記第3のマスクパターン
が形成された基板にエッチングを施すことによりエッジ
用メサを形成するエッジ用メサ形成工程と、前記エッジ
用メサが形成された基板に残留したマスク層を除去する
第3の残留マスク除去工程と、前記発熱部用メサおよび
共通電極用溝部ならびにエッジ用メサが形成された基板
上に前記保温層を形成する保温層形成工程と、前記保温
層形成工程により生じる基板のソリを除去する歪み除去
工程と、前記保温層の表面に形成した発熱素子の抵抗値
を安定化させる発熱素子安定化処理工程と、前記共通電
極用溝部上の保温層の表面に共通電極を形成する共通電
極形成工程とをこの順に行うことを特徴としている。
【0045】また、請求項22に記載の本発明のサーマ
ルヘッドの製造方法は、請求項21において、前記発熱
部用メサ形成工程が異方性エッチングであり、前記発熱
部用メサ中間仕上げ工程が全面異方性エッチングであ
り、発熱部用メサ最終仕上げ工程が等方性丸めエッチン
グであることを特徴としている。
【0046】また、請求項23に記載の本発明のサーマ
ルヘッドの製造方法は、請求項21または請求項22に
おいて、前記保温層形成工程がSiと遷移金属との合金
ターゲットを用いたO2 反応性スパッタであることを特
徴としている。
【0047】また、請求項24に記載の本発明のサーマ
ルヘッドの製造方法は、請求項21乃至請求項23の何
れか1項において、前記歪み除去工程が800〜900
℃の熱処理であることを特徴としている。
【0048】また、請求項25に記載の本発明のサーマ
ルヘッドの製造方法は、請求項21乃至請求項24の何
れか1項において、前記発熱素子安定化処理工程が80
0〜900℃の熱処理であることを特徴としている。
【0049】また、請求項26に記載の本発明のサーマ
ルヘッドの製造方法は、請求項14乃至請求項20の何
れか1項に記載のサーマルヘッドの製造方法であり、基
板の表面に保温層を形成し、この保温層の表面に、複数
の発熱素子からなる発熱部と各発熱素子に接続される個
別電極および共通電極とを形成し、少なくとも前記保温
層、発熱素子、個別電極および共通電極の表面を保護層
により被覆してなるサーマルヘッドの製造方法におい
て、単結晶シリコンからなる基板の表面にマスク層を形
成する第1のマスク形成工程と、前記マスク層に発熱部
用メサを形成するためのマスクパターンを形成する第1
のマスクパターン形成工程と、前記第1のマスクパター
ンが形成された基板にエッチングを施すことにより発熱
部用メサを形成する発熱部用メサ形成工程と、前記発熱
部用メサが形成された基板に残留したマスクを除去する
第1の残留マスク除去工程と、前記発熱部用メサの斜面
の傾斜角度を小さくする発熱部用メサ中間仕上げ工程
と、前記発熱部用メサの斜面の傾斜角度を所定値とする
とともに角部を丸める発熱部用メサ最終仕上げ工程と、
前記最終仕上げが施された発熱部用メサを有する基板の
表面に熱酸化SiO2 からなるマスク層を形成する第2
のマスク形成工程と、前記第2のマスク層が形成された
基板の表面に共通電極を収容する底部が平坦面をなす共
通電極用溝部を形成するためのマスクパターンを形成す
る第2のマスクパターン形成工程と、前記第2のマスク
パターンが形成された基板にエッチングを施すことによ
り底部が平坦面をなす共通電極用溝部を形成する共通電
極用溝部形成工程と、前記発熱部用メサおよび共通電極
用溝部が形成された基板の表面に熱酸化SiO2 からな
るマスク層を再び形成する第3のマスク形成工程と、前
記第3のマスク層が形成された基板の表面にエッジ用メ
サを形成するためのマスクパターンを形成する第3のマ
スクパターン形成工程と、前記第3のマスクパターンが
形成された基板にエッチングを施すことによりエッジ用
メサを形成するエッジ用メサ形成工程と、前記発熱部用
メサおよび共通電極用溝部ならびにエッジ用メサが形成
された基板上に前記保温層を形成する保温層形成工程
と、前記保温層形成工程により生じる基板のソリを除去
する歪み除去工程と、前記保温層の表面に形成した発熱
素子の抵抗値を安定化させる発熱素子安定化処理工程
と、前記共通電極用溝部上の保温層の表面に共通電極を
形成する共通電極形成工程とをこの順に行うことを特徴
としている。
【0050】また、請求項27に記載の本発明のサーマ
ルヘッドの製造方法は、請求項26において、前記発熱
部用メサ形成工程が異方性エッチングであり、前記発熱
部用メサ中間仕上げ工程が全面異方性エッチングであ
り、発熱部用メサ最終仕上げ工程が等方性丸めエッチン
グであることを特徴としている。
【0051】また、請求項28に記載の本発明のサーマ
ルヘッドの製造方法は、請求項26または請求項27に
おいて、前記保温層形成工程がSiと遷移金属との合金
ターゲットを用いたO2 反応性スパッタであることを特
徴としている。
【0052】また、請求項29に記載の本発明のサーマ
ルヘッドの製造方法は、請求項26乃至請求項28の何
れか1項において、前記歪み除去工程が800〜900
℃の熱処理であることを特徴としている。
【0053】また、請求項30に記載の本発明のサーマ
ルヘッドの製造方法は、請求項26乃至請求項29の何
れか1項において、前記発熱素子安定化処理工程が80
0〜900℃の熱処理であることを特徴としている。
【0054】
【作用】請求項1に記載の本発明のサーマルヘッドによ
れば、単結晶シリコンからなる基板を用いることによ
り、基板上に、発熱素子が形成される発熱部用メサおよ
びインクリボン引き剥がしエッジ部が形成されるエッジ
用メサならびに略V字又はU字形状の溝部を直接的に容
易に形成することができるとともに、加工精度および熱
特性を向上させることができる。そして、溝部上に共通
電極を形成することにより、共通電極の幅を広く形成す
ることができ、電圧降下を低減させることができる。さ
らに、保温層にSiと遷移金属の低酸化物を用いること
により、熱伝導率を小さくするとともに耐熱性を向上さ
せることができる。
【0055】請求項2に記載の本発明のサーマルヘッド
によれば、表面の結晶方位が(100)の単結晶シリコ
ンからなる基板を用いることにより、発熱部用メサおよ
びインクリボン引き剥がしエッジ部が形成されるエッジ
用メサならびに略V字又はU字形状の溝部を直接的に精
度よくかつ容易に形成することができる。
【0056】請求項3に記載の本発明のサーマルヘッド
によれば、共通電極の幅を狭くすることなく、発熱部用
メサおよびエッジ用メサを基板の一側に片寄らせること
により、リアルエッジ化を容易に図ることができる。
【0057】請求項4に記載の本発明のサーマルヘッド
によれば、エッジ用メサの斜面の角度を略55度とする
ことにより、インクリボンの引き剥がしに好適な角度の
インクリボンの引き剥がしエッジを容易に形成すること
ができる。
【0058】請求項5に記載の本発明のサーマルヘッド
によれば、発熱部用メサの高さを5〜15μmとするこ
とにより、ラフ紙に対する印字効率および印字品質を向
上させることができる。
【0059】請求項6に記載の本発明のサーマルヘッド
によれば、厚さが15〜35μmの柱状質に形成された
保温層を用いることにより、耐熱性を向上させることが
できる。
【0060】請求項7に記載の本発明のサーマルヘッド
によれば、SiおよびTaを主成分とする黒色の低酸化
物からなる保温層を用いることにより、熱伝導率が小さ
く、耐熱性に優れた保温層を容易に形成することができ
る。
【0061】請求項8に記載の本発明のサーマルヘッド
の製造方法によれば、請求項1乃至請求項7に記載のサ
ーマルヘッドを精度よく効率よく容易に製することがで
きる。
【0062】請求項9に記載の本発明のサーマルヘッド
の製造方法によれば、異方性エッチングにより、基板上
に、斜面の角度が略55度のエッジ用メサを精度よく効
率よく容易に製することができる。
【0063】請求項10に記載の本発明のサーマルヘッ
ドの製造方法によれば、全面異方性エッチングおよび全
面等方性エッチングにより、高さ5〜15μmで斜面の
傾斜角度が15〜20度の発熱部用メサを精度よく効率
よく容易に製することができる。
【0064】請求項11に記載の本発明のサーマルヘッ
ドの製造方法によれば、O2 反応性スパッタにより、柱
状質に形成された熱伝導率が小さく、耐熱性に優れた保
温層を容易に形成することができる。
【0065】請求項12に記載の本発明のサーマルヘッ
ドの製造方法によれば、800〜900℃の熱処理を施
すことにより、基板の反りを容易に除去することができ
る。
【0066】請求項13に記載の本発明のサーマルヘッ
ドの製造方法によれば、800〜900℃の熱処理を施
すことにより、使用状態における発熱素子の抵抗値の安
定化を確実に図ることができる。
【0067】請求項14に記載の本発明のサーマルヘッ
ドによれば、単結晶シリコンからなる基板を用いること
により、基板上に、発熱素子が形成される発熱部用メサ
およびインクリボン引き剥がしエッジ部が形成されるエ
ッジ用メサならびに発熱部用メサとエッジ用メサとの間
に底部が平坦面をなす共通電極用溝部を直接的に容易に
形成することができるとともに、加工精度および熱特性
を向上させることができる。そして、共通電極用溝部上
に共通電極を形成することにより、共通電極の幅を広く
形成することができ、電圧降下を低減させることができ
る。さらに、保温層にSiと遷移金属の低酸化物を用い
ることにより、熱伝導率を小さくするとともに耐熱性を
向上させることができる。
【0068】請求項15に記載の本発明のサーマルヘッ
ドによれば、表面の結晶方位が(100)の単結晶シリ
コンからなる基板を用いることにより、発熱部用メサお
よびインクリボン引き剥がしエッジ部が形成されるエッ
ジ用メサならびに発熱部用メサとエッジ用メサとの間に
底部が平坦面をなす共通電極用溝部を直接的に精度よく
かつ容易に形成することができる。
【0069】請求項16に記載の本発明のサーマルヘッ
ドによれば、共通電極の幅を狭くすることなく、発熱部
用メサおよびエッジ用メサを基板の一側に片寄らせるこ
とにより、リアルエッジ化を容易に図ることができる。
【0070】請求項17に記載の本発明のサーマルヘッ
ドによれば、エッジ用メサの斜面の角度を略55度とす
ることにより、インクリボンの引き剥がしに好適な角度
のインクリボンの引き剥がしエッジを容易に形成するこ
とができる。
【0071】請求項18に記載の本発明のサーマルヘッ
ドによれば、発熱部用メサの高さを5〜15μmとする
ことにより、ラフ紙に対する印字効率および印字品質を
向上させることができる。
【0072】請求項19に記載の本発明のサーマルヘッ
ドによれば、厚さが15〜35μmの柱状質に形成され
た保温層を用いることにより、耐熱性を向上させること
ができる。
【0073】請求項20に記載の本発明のサーマルヘッ
ドによれば、Siおよび遷移金属を主成分とする低酸化
物からなる保温層を用いることにより、熱伝導率が小さ
く、耐熱性に優れた保温層を容易に形成することができ
る。
【0074】請求項21に記載の本発明のサーマルヘッ
ドの製造方法によれば、請求項14乃至請求項20の何
れか1項に記載のサーマルヘッドを精度よく効率よく容
易に製することができる。
【0075】請求項22に記載の本発明のサーマルヘッ
ドの製造方法によれば、異方性エッチングおよび全面異
方性エッチングならびに等方性丸めエッチングにより、
高さ5〜15μmで斜面の傾斜角度が15〜20度の請
求項14乃至請求項20の何れか1項に記載のサーマル
ヘッドの発熱部用メサを基板上に精度よく効率よく容易
に製することができる。
【0076】請求項23に記載の本発明のサーマルヘッ
ドの製造方法によれば、Siと遷移金属との合金ターゲ
ットを用いたO2 反応性スパッタにより、柱状質に形成
された熱伝導率が小さく、耐熱性に優れた請求項14乃
至請求項20の何れか1項に記載のサーマルヘッドの保
温層を容易に形成することができる。
【0077】請求項24に記載の本発明のサーマルヘッ
ドの製造方法によれば、800〜900℃の熱処理を施
すことにより、請求項14乃至請求項20の何れか1項
に記載のサーマルヘッドの基板の反りを容易に除去する
ことができる。
【0078】請求項25に記載の本発明のサーマルヘッ
ドの製造方法によれば、800〜900℃の熱処理を施
すことにより、請求項14乃至請求項20の何れか1項
に記載のサーマルヘッドの使用状態における発熱素子の
抵抗値の安定化を確実に図ることができる。
【0079】請求項26に記載の本発明のサーマルヘッ
ドの製造方法によれば、請求項14乃至請求項20の何
れか1項に記載のサーマルヘッドを精度よくより効率よ
く容易に製することができる。
【0080】請求項27に記載の本発明のサーマルヘッ
ドの製造方法によれば、異方性エッチングおよび全面異
方性エッチングならびに等方性丸めエッチングにより、
高さ5〜15μmで斜面の傾斜角度が15〜20度の請
求項14乃至請求項20の何れか1項に記載のサーマル
ヘッドの発熱部用メサを基板上に精度よくより効率よく
容易に製することができる。
【0081】請求項28に記載の本発明のサーマルヘッ
ドの製造方法によれば、Siと遷移金属との合金ターゲ
ットを用いたO2 反応性スパッタにより、柱状質に形成
された熱伝導率が小さく、耐熱性に優れた請求項14乃
至請求項20の何れか1項に記載のサーマルヘッドの保
温層を容易に形成することができる。
【0082】請求項29に記載の本発明のサーマルヘッ
ドの製造方法によれば、800〜900℃の熱処理を施
すことにより、請求項14乃至請求項20の何れか1項
に記載のサーマルヘッドの基板の反りを容易に除去する
ことができる。
【0083】請求項30に記載の本発明のサーマルヘッ
ドの製造方法によれば、800〜900℃の熱処理を施
すことにより、請求項14乃至請求項20の何れか1項
に記載のサーマルヘッドの使用状態における発熱素子の
抵抗値の安定化を確実に図ることができる。
【0084】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例により説明
する。
【0085】図1は本発明に係るサーマルヘッドの第1
実施例の要部を示す拡大縦断面図である。
【0086】図1に示すように、本実施例のサーマルヘ
ッド9は、単結晶シリコンからなる基板10を有してい
る。この基板10は、平板部10Aと、この平板部10
A上にそれぞれ一体に形成されるとともに後述する保温
層11を介して発熱部12となる発熱素子12aが設け
られる発熱部用メサ10aおよびインクリボン引き剥が
しエッジ部13が設けられるエッジ用メサ10bを略V
字又はU字形状に形成された溝部10cを介して相互に
隣接配置したメサ部10Bとにより構成されている。そ
して、この基板2の表面には、Siと遷移金属の黒色の
低酸化物からなる略一様な厚さの保温層11が形成され
ている。さらに、発熱部用メサ10aの上方に位置する
保温層11の表面には、発熱部12を形成する発熱抵抗
体からなる発熱素子12aが配設されており、その一側
(左側)には、各発熱素子12aに独立して通電を行う
所望の個別電極14が形成されている。また、発熱部1
2の他側(右側)に位置する溝部10cの上方の保温層
11の表面には、各発熱素子12aに接続される所望の
共通電極15が形成されている。
【0087】前記発熱素子12a、共通電極15および
個別電極14の表面には、これらを酸化あるいは摩耗等
から保護するための保護層16が形成されている。
【0088】また、エッジ用メサ10bの頂部の右端部
上方に位置する保護層16の角部が記録媒体からインク
リボン(共に図示せず)を引き剥がすインクリボン引き
剥がしエッジ部13とされている。
【0089】本実施例のサーマルヘッド9についてさら
に説明する。
【0090】前記基板10は、単結晶シリコン、特に、
面方位(100)の単結晶シリコンにより形成されてい
る。そして、基板10の一端部側、図1において矢印に
て示すサーマルヘッド9の走行方向上流側(右側)の上
面に、高さHが5〜15μm程度で、斜面の傾斜角度β
が15〜20度程度に形成された断面略台形状の発熱部
用メサ10aが形成されており、この発熱部用メサ10
aの右側には、略V字又はU字形状に形成された溝部1
0cを介して斜面の傾斜角度γが55度程度とされた断
面略台形状のエッジ用メサ10bが形成されている。こ
の発熱部用メサ10aの高さおよび斜面の傾斜角度β
は、この範囲より小さいとラフ紙に対して十分な圧力が
得られず印字品質が低下する傾向があり、この範囲より
大きいと発熱素子12aおよび各電極14、15の電極
パターンのファインパターンの形成が困難となり歩留ま
りの低下を生じる傾向がある。また、エッジ用メサ10
bの斜面の傾斜角度γは、この傾斜角度γより小さいと
インクの切れ性が不安定となる傾向があり、この角度よ
り大きいとインクリボンからのインク落ちとなる傾向が
ある。そして、発熱部用メサ10aおよびエッジ用メサ
10bの上面は、ほぼ平坦な所望の幅の頂面とされてい
るとともに、発熱部用メサ10aの頂面の高さ位置は、
エッジ用メサ10bの頂面の高さ位置より高い上方に位
置している。
【0091】前記基板10の表面には、本実施例におい
ては、SiとTaとの黒色の低酸化物を主成分とした保
温層11が形成されている。そして、この保温層11
は、高速印字における保温性に好適な15〜35μm程
度の略一様な厚さに形成されるとともに、柱状質に形成
されている。なお、この保温層11の主成分としては、
Siと遷移金属、例えばTa、W、Cr、Mo等の低酸
化物を用いてもよく、特に、本実施例の構成に限定され
るものではない。
【0092】前記発熱部用メサ10aの上方に位置する
保温層11の表面には、Ta2 NまたはTa−SiO2
等からなる所望の発熱素子12aが、蒸着、スパッタリ
ング等の適宜な周知の方法により被着された後、周知の
エッチング等により、分解能に対応するようにして所望
のドットの数に応じて整列配置されており、これにより
発熱部12が形成されている。そして、発熱部12の一
側(走行方向下流側:左側)には、各発熱素子12aに
接続され独立して通電を行う所望の個別電極14が形成
されており、発熱部12の他側(走行方向上流側:右
側)の溝部10c内には、各発熱素子12aに接続され
る共通電極15が形成されている。この個別電極14お
よび共通電極15は、例えば、Al、Cu、Au等から
なり、周知の蒸着、スパッタリング等の方法により保温
層11の表面に被着された後、周知のエッチング等によ
り、所望形状のパターンに形成されている。
【0093】前記発熱素子12a、共通電極15および
個別電極14の表面には、これらを保護するために5〜
10μm程度の厚さの所望の保護層16が、共通電極1
5および個別電極14の端子部位外のすべての表面を被
覆するようにして形成されている。この保護層16は、
発熱素子12aを酸化による劣化から保護するととも
に、図示しないインクリボン等への当接による摩耗から
発熱素子12aおよび各電極14、15を保護するため
に、耐酸化性および耐摩耗性の良いサイアロン、Si−
O−N等を素材とし、スパッタリング等の周知の方法に
より形成されている。
【0094】また、エッジ用メサ10bの右端部の上方
(右側の頂面の右端部の上方)の保護層16の角部がイ
ンクリボン引き剥がしエッジ部13とされるとともに、
発熱部12の中心CLからインクリボン引き剥がしエッ
ジ部13までのインクリボン引き剥がし距離Lは、さら
なるリアルエッジ化を図るために極力短く形成されてい
る。このインクリボン引き剥がし距離Lは、設計コンセ
プトや熱解析シミュレーションの結果等から決定すれば
よい。
【0095】つぎに、本実施例のサーマルヘッド9の製
造方法について説明する。
【0096】図2は本発明に係る第1実施例のサーマル
ヘッドの製造方法の一実施例の要部を示す工程図であ
る。
【0097】本実施例のサーマルヘッド9の製造方法に
ついて、図2に示す工程図に沿って説明する。
【0098】まず、マスク形成工程において、鏡面仕上
げが施された単結晶シリコンからなる基板10の表面
に、0.5μm程度の厚みの熱酸化によるSiO2
膜、あるいはスパッタリング等によるSiO2 、Ta2
5 、Si3 4 等の膜を形成して所望のマスク層を形
成する。
【0099】つぎに、マスクパターン形成工程におい
て、マスク層の表面に、フォトレジストをスピンナー等
で塗布し、フォトリソ技術により所望のレジストパター
ンを形成した後、マスク層がSiO2 の場合にはバッフ
ァードフッ酸(BHF)でエッチングし、マスク層がT
2 5 、Si3 4 の場合にはRIE(Reacti
ve ion etching)またはCDE(Che
mical dry etching)でエッチングし
て所望のマスクパターンを形成する。
【0100】つぎに、発熱部用メサ形成工程において、
マスクパターンが形成された基板10を、KOH水溶液
等のアルカリ溶液を用いて異方性エッチングすることに
より、面方位(100)の単結晶シリコンからなる基板
10に、高さが5〜15μm程度で、斜面の傾斜角度が
略55度の発熱部用メサ10aを形成する。なお、面方
位(100)の単結晶シリコンを異方性エッチングする
ことにより、傾斜角度は必然的に略55度になる。
【0101】つぎに、残留マスク除去工程において、斜
面の傾斜角度が略55度の発熱部用メサ10aが形成さ
れた基板10にエッチングを施すことによりマスク層を
除去する。
【0102】つぎに、発熱部用メサ中間仕上げ工程にお
いて、斜面の傾斜角度が略55度の発熱部用メサ10a
が形成された基板10を、KOH水溶液等のアルカリ溶
液を用いて全面異方性エッチングすることにより、斜面
の傾斜角度を55度から25度程度に小さくする。
【0103】つぎに、発熱部用メサ最終仕上げ工程にお
いて、フッ硝酸エッチャント(HF:HNO3 :CH3
COOH=1:8:3)を用いて、全面等方性エッチン
グすることにより、発熱部用メサ10aの斜面の傾斜角
度を15〜20度程度とするとともに、発熱部用メサ1
0aの頂部と斜面とにより形成される角部を曲面状に形
成する。
【0104】つぎに、再マスク形成工程において、発熱
部用メサ10aを有する基板10の表面に、前記マスク
形成工程と同様にして、厚さ0.5〜1μm程度のマス
ク層を再び形成する。
【0105】つぎに、再マスクパターン形成工程におい
て、発熱部用メサ10aを有する基板10の表面に、前
記マスクパターン形成工程と同様にして、所望のマスク
パターンを再び形成する。
【0106】つぎに、溝・エッジメサ成型工程におい
て、マスクパターンが再び形成された基板10を、KO
H水溶液等のアルカリ溶液を用いて深さ20〜60μm
程度を異方性エッチングすることにより、発熱部用メサ
10aに隣接するようにして斜面の傾斜角度が略55度
のエッジ用メサ10bを形成するとともに、発熱部用メ
サ10aとエッジ用メサ10bとの間に異方性エッチン
グの特性を用いて略V字又はU字形状の溝部10cを形
成する。その後、前記残留マスク除去工程と同様にして
基板10から再び形成したマスク層を除去する。
【0107】つぎに、保温層形成工程において、所定形
状に形成された基板10の表面に、SiとTaとを主成
分とした黒色の低酸化物からなる低熱伝導率、低熱膨張
率、高耐熱の素材を、O2 反応性スパッタリング等の方
法により、15〜35μmの厚さで柱状質に蒸着するこ
とにより保温層11を形成する。
【0108】つぎに、歪み除去工程において、保温層1
1を有する基板10に、熱処理、本実施例においては、
真空または雰囲気アニール炉を用いて、800〜900
℃程度の高温アニール処理を施す。これにより基板10
の反りが除去(矯正)されるとともに、保温層11の安
定化が図られる。この熱処理温度は、この範囲より低い
と矯正不足となり、この温度範囲より高いと矯正過剰と
なる。
【0109】ついで、保温層11の表面に、従来と同様
にして、Ta−SiO2 等からなる発熱素子12aを蒸
着、スパッタ等により被着して、エッチングにより所望
のパターンに形成してから、本発明の発熱素子安定化処
理工程において、熱処理、本実施例においては、真空ア
ニール炉を用いて800〜900℃程度の高温アニール
処理を施す。これにより発熱素子12aの酸化による劣
化を防止しつつ発熱素子12aの抵抗値の安定化が図ら
れる。この熱処理温度は、この範囲より低いとサーマル
ヘッドの耐熱性不足になり、この範囲より高いと過剰品
質になる。
【0110】ついで、従来と同様に、発熱素子12a上
に、Al、Cu、Au等からなる素材を2μm程度の厚
さに蒸着またはスパッタリング等により被着た後、エッ
チングにより所望のパターンとすることにより、共通電
極15および個別電極14を形成する。このとき、共通
電極15は、本発明の共通電極形成工程により、前記略
V字又はU字形状の溝部10c内の上方に位置する保温
層11上に落とし込むようにして形成され、共通電極1
5の最も高い部位の高さ位置が発熱部12の最も高い部
位の高さ位置より低くされる。
【0111】その後、従来と同様に、サイアロン等から
なる素材を5〜10μm程度の厚さで積層することによ
り保護層16が形成され、本実施例のサーマルヘッド9
の製造が完了する。
【0112】つぎに、前述した構成からなる本実施例の
作用について説明する。
【0113】本実施例のサーマルヘッド9の発熱部用メ
サ10aは、異方性エッチング加工することにより、鏡
面仕上げされた平滑な単結晶シリコンからなる基板10
上に直接的に容易に形成されるので、従来のグレーズ層
(保温層)3を等方性エッチング加工するものと異な
り、加工精度を飛躍的に向上させることができる。そし
て、発熱部用メサ10aを等方性エッチングすることに
より、発熱部用メサ10aの角部に十分に大きな曲面を
形成する(角部を滑らかにする)ことができるので、発
熱部用メサ10aの斜面の傾斜角度βを、従来より大き
くした場合においても、フォトリソ工程における歩留ま
りの低下を確実に防止し、製造効率を確実に向上させる
ことができる。さらに、本実施例の発熱部用メサ10a
は、寸法ばらつきが小さく、うねりが生じないので、こ
の発熱部用メサ10aを有するサーマルヘッド9は、記
録媒体に対する当たりむらを解消することができるの
で、当たりむらによる印字品質の低下を確実に防止する
ことができる。
【0114】そして、インクリボン引き剥がしエッジ部
13が形成されるエッジ用メサ10bは、表面の結晶方
位が(100)の単結晶シリコンからなる基板10を異
方性エッチングすることにより、チッピングのない、イ
ンクリボンの引き剥がしに適した斜面の傾斜角度γ(略
55度)が必然的に形成されるので、従来の研削または
研磨加工では達成し得ない、高精度のインクリボン引き
剥がしエッジ部13を得ることができ、これによりイン
クリボンの走行状態が安定し、印字品質のばらつきを確
実に低減するすることができるとともに、従来と異な
り、別工程による研磨加工を施す必要がないので、歩留
まり、生産性、印字品質を確実に向上させることができ
る。
【0115】さらに、共通電極15が上部に形成される
V字又はU字形状の溝部10cは、単結晶シリコンから
なる基板10を異方性エッチングすることにより、容易
に形成することができるので、従来のグレーズ層3の等
方性エッチングによるサイドエッジがなく、また、加工
精度を飛躍的に向上させることができる。また、このV
字又はU字形状の溝部10cの上方に落とし込むように
して高さ位置の低い共通電極15を容易に形成すること
ができるので、共通電極15上の保護層16に加わるプ
ラテンの当接力が軽減され、保護層16のクラックや剥
離を確実に防止し、長期間に亘り良好な印字品質を保持
することができる。さらに、共通電極15の高さ位置が
低くなることにより、発熱部12にプラテンの当接力が
集中することとなり、印字品質を向上させることができ
る。また、共通電極15を、V字又はU字形状の溝部1
0cの上方に落とし込むようにして形成することによ
り、共通電極15の幅を大きくすることができ、従来と
異なり、共通電極15の幅が短くなることにより、抵抗
値の増加による電圧降下が発生し、印字濃度むら等の印
字品質の低下を生じるとともに、印字寿命が低下すると
いう不都合を確実に防止することができる。
【0116】また、発熱部12とインクリボン引き剥が
しエッジ部13との段差を小さくすることができるの
で、発熱部12にて加熱されて溶融状態とされたインク
リボンのインクを記録媒体(共に図示せず)に十分に押
圧することができ、定着性を確実に向上させることがで
きるとともに、発熱部12の中心CLからインクリボン
引き剥がしエッジ部13までの距離Lを短くすることが
できるので、さらなるリアルエッジ化を確実に図ること
ができ、また、高い熱応答性を有する樹脂系の薄膜リボ
ンを用いてラフ紙に対する良好な印字を行うこともでき
る。
【0117】また、基板10の素材として単結晶シリコ
ンを用いているので、基板10の熱伝導率(340×1
-3cal/cm・sec・℃程度)が高く、アルミナ
等のセラミックスを素材とした従来の基板2の熱伝導率
(40×10-3cal/cm・sec・℃程度)に対し
て略8倍となり、発熱素子12aへの通電周期が短い高
速印字の場合においても、基板10による蓄熱の影響を
解消することができ、印字品質の低下を確実に防止する
ことができる。
【0118】また、単結晶シリコンからなる基板10
は、表面を鏡面仕上げしたものを用いることができるの
で、基板10の表面の凹凸が著しく少なく、各電極1
4、15のファインパターン化に十分に追随することが
でき、製造品質、歩留まり等を確実に向上させることが
できる。
【0119】また、保温層11は、SiとTaの黒色の
低酸化物を主成分とした低熱伝導性の素材から形成され
ており、その製造方法は、SiとTaとを主成分とした
合金ターゲットを、O2 反応性スパッタによりガス圧を
略1.0Paとして、O2 ガス流量に対する成膜速度が
ほぼ最大となる条件で成膜することにより、黒色で15
〜35μm程度の厚さの柱状質を呈するものを簡単に得
ることができる。そして、この黒色で柱状質からなる保
温層11は、その熱伝導率(2×10-3cal/cm・
sec・℃)が従来のグレーズ層3より小さくなり、良
好な蓄熱性(断熱性)を得ることができる。この保温層
11は柱状質に形成されており、適宜なアニーリング処
理を施すことにより、柱状質を緻密化させるとともに、
保温層11の形成時に発生する歪みが除去され、基板1
0のそりを確実に除去することができるので、発熱素子
12a、共通電極15および個別電極14を形成する場
合の加工精度を確実に向上させることができる。さら
に、保温層11の熱膨張係数(略3×10-6/℃)は、
単結晶シリコンからなる基板10の熱膨張係数(2.6
×10-6/℃)と略同等の値であり、形成された保温層
11は、単結晶シリコンからなる基板10との密着性が
よい。また、この保温層11は、耐熱性が向上し、10
00℃程度の高温熱処理にともなう保温層11の剥離や
クラックや溶融変形を確実に防止することができる。さ
らにまた、発熱素子12aの印字におけるピーク温度が
700℃を越えても保温層11の熱変形が発生せず、低
温環境における高速印字品質の低下を防止することがで
きる。しかも、保温層11の耐熱性が略1000℃と高
いので、発熱素子12aを形成した後に、800〜90
0℃程度の高温真空アニール処理による発熱素子安定化
処理ができ、これにより、発熱素子12aに印字時の発
熱ピーク温度より高い熱履歴を付与し、印字時の熱変化
による発熱素子12aの抵抗値の変化を確実に防止する
ことができる。
【0120】したがって、本実施例のサーマルヘッド9
は、高速印字においても、長期間に亘り高い印字品質を
保持することができる。
【0121】図3は本発明に係るサーマルヘッドの第2
実施例の要部を示す拡大縦断面図である。なお、前述し
た第1実施例と同一ないしは相当する構成については、
図面中に同一の符号を付し、その説明は省略する。
【0122】図3に示すように、本実施例のサーマルヘ
ッド9aの共通電極15aは、前述した第1実施例の略
V字又はU字形状に形成された溝部10cの代わりに、
底部10eが平坦面をなす共通電極用溝部10dを用い
て形成したものである。つまり、発熱部用メサ10aと
エッジ用メサ10bとの間に底部10eが平坦面をなす
共通電極用溝部10dが形成されている。その他の構成
は前述した第1実施例の同様とされている。
【0123】つぎに、本実施例のサーマルヘッド9aの
製造方法の一実施例について説明する。
【0124】図4は本発明に係る第2実施例のサーマル
ヘッドの製造方法の一実施例の要部を示す工程図であ
る。
【0125】本実施例のサーマルヘッド9aの製造方法
について、図4に示す工程図に沿って説明する。
【0126】まず、第1のマスク形成工程において、鏡
面仕上げが施された単結晶シリコンからなる基板10の
表面に、0.5μm程度の厚みのスパッタリング等によ
るSiO2 、Ta2 5 、Si3 4 等の膜を成膜する
ことにより所望のマスク層を形成する。
【0127】つぎに、第1のマスクパターン形成工程に
おいて、マスク層の表面に、フォトレジストをスピンナ
ー等で塗布し、フォトリソ技術により所望のレジストパ
ターンを形成した後、マスク層がSiO2 の場合にはバ
ッファードフッ酸(BHF)でエッチングし、マスク層
がTa2 5 、Si3 4 の場合にはRIEまたはCD
Eでエッチングして発熱部用メサ10aを形成するため
のマスクパターンを形成する。
【0128】つぎに、発熱部用メサ形成工程において、
マスクパターンが形成された基板10を、KOH水溶液
等のアルカリ溶液を用いて異方性エッチングすることに
より、面方位(100)の単結晶シリコンからなる基板
10に、高さが5〜15μm程度で、斜面の傾斜角度が
略55度の発熱部用メサ10aを形成する。なお、面方
位(100)の単結晶シリコンを異方性エッチングする
ことにより、傾斜角度は必然的に略55度になる。
【0129】つぎに、第1の残留マスク除去工程におい
て、斜面の傾斜角度が略55度の発熱部用メサ10aが
形成された基板10に残留したマスク層をエッチングを
施すこと等により除去する。
【0130】つぎに、発熱部用メサ中間仕上げ工程にお
いて、斜面の傾斜角度が略55度の発熱部用メサ10a
が形成された基板10を、KOH水溶液等のアルカリ溶
液を用いて全面異方性エッチングすることにより、斜面
の傾斜角度を55度から25度程度に小さくする。
【0131】つぎに、発熱部用メサ最終仕上げ工程にお
いて、フッ硝酸エッチャント(HF:HNO3 :CH3
COOH=1:8:3)を用いて、等方性丸めエッチン
グすることにより、発熱部用メサ10aの斜面の傾斜角
度を15〜20度程度とするとともに、発熱部用メサ1
0aの頂部と斜面とにより形成される角部を曲面状に形
成する。
【0132】つぎに、第2のマスク形成工程において、
発熱部用メサ10aを有する基板10の表面に、前記第
1のマスク形成工程と同様にして、厚さ0.5〜1μm
程度のマスク層を再び形成する。
【0133】つぎに、第2のマスクパターン形成工程に
おいて、発熱部用メサ10aを有する基板10の表面
に、前記第1のマスクパターン形成工程と同様にして、
共通電極用溝部10dを形成するためのマスクパターン
を形成する。
【0134】つぎに、共通電極用溝部形成工程におい
て、第2のマスクパターンが形成された基板10を、K
OH水溶液等のアルカリ溶液を用いて深さ2〜10μm
程度を異方性エッチングすることにより、発熱部用メサ
10aに隣接するようにして底部10eが平坦面をなす
共通電極用溝部10dを形成する。
【0135】つぎに、第2の残留マスク除去工程におい
て、前記第1の残留マスク除去工程と同様にして、共通
電極用溝部10dが形成された基板10に残留したマス
ク層をエッチングを施すこと等により除去する。
【0136】つぎに、第3のマスク形成工程において、
発熱部用メサ10aおよび共通電極用溝部10dを有す
る基板10の表面に、前記第1のマスク形成工程および
第2のマスク形成工程と同様にして、厚さ0.5〜1μ
m程度のマスク層を再び形成する。
【0137】つぎに、第3のマスクパターン形成工程に
おいて、発熱部用メサ10aおよび共通電極用溝部10
dを有する基板10の表面に、前記第1のマスクパター
ン形成工程および第2のマスクパターン形成工程と同様
にして、エッジ用メサ10bを形成するためのマスクパ
ターンを形成する。
【0138】つぎに、エッジ用メサ成型工程において、
第3のマスクパターンが形成された基板10を、KOH
水溶液等のアルカリ溶液を用いて深さ20〜60μm程
度を異方性エッチングすることにより、共通電極用溝部
10dに隣接するようにしてエッジ用メサ10bを形成
する。
【0139】つぎに、第3の残留マスク除去工程におい
て、前記第1の残留マスク除去工程および第2の残留マ
スク除去工程と同様にして、エッジ用メサ10bが形成
された基板10に残留したマスク層をエッチングを施す
こと等により除去する。
【0140】つぎに、保温層形成工程において、所定形
状に形成された基板10の表面に、Siと遷移金属、例
えばTaとを主成分とした低酸化物からなる低熱伝導
率、低熱膨張率、高耐熱の素材を、O2 反応性スパッタ
リング等の方法により、15〜35μmの厚さで柱状質
に蒸着することにより保温層11を形成する。この保温
層11は、黒色の低酸化物とすることが好ましい。な
お、遷移金属としては、Taの他に、W、Cr、Mo等
の低酸化物を用いることができる。
【0141】つぎに、歪み除去工程において、保温層1
1を有する基板10に、熱処理、本実施例においては、
真空または雰囲気アニール炉を用いて、800〜900
℃程度の高温アニール処理を施す。これにより基板10
の反りが除去(矯正)されるとともに、保温層11の安
定化が図られる。この熱処理温度は、この範囲より低い
と矯正不足となり、この温度範囲より高いと矯正過剰と
なる。
【0142】ついで、保温層11の表面に、従来と同様
にして、Ta2 NまたはTa−SiO2 等からなる発熱
素子12aを蒸着、スパッタ等により被着して、エッチ
ングにより所望のパターンに形成してから、本発明の発
熱素子安定化処理工程において、熱処理、本実施例にお
いては、真空アニール炉を用いて800〜900℃程度
の高温アニール処理を施す。これにより発熱素子12a
の酸化による劣化を防止しつつ発熱素子12aの抵抗値
の安定化が図られる。この熱処理温度は、この範囲より
低いとサーマルヘッドの耐熱性不足になり、この範囲よ
り高いと過剰品質になる。
【0143】ついで、従来と同様に、発熱素子12a上
に、Al、Cu、Au等からなる素材を2μm程度の厚
さに蒸着またはスパッタリング等により被着した後、エ
ッチングにより所望のパターンとすることにより、共通
電極15aおよび個別電極14を形成する。このとき、
共通電極15aは、本発明の共通電極形成工程により、
前記底部10eが平坦面をなす共通電極用溝部10d内
の上方に位置する保温層11上に落とし込むようにして
形成され、共通電極15aの最も高い部位の高さ位置が
発熱部12の最も高い部位の高さ位置より低くされる。
【0144】その後、従来と同様に、サイアロン等から
なる素材を5〜10μm程度の厚さで積層することによ
り保護層16が形成され、本実施例のサーマルヘッド9
aの製造が完了する。
【0145】このような構成によっても前述した第1実
施例のサーマルヘッド9と同様の効果を奏することがで
きるとともに、共通電極15aは、前記第1実施例の略
V字又はU字形状に形成された溝部10cと異なり、鋭
角な角のない底部10eが平坦面をなす共通電極用溝部
10dの上方に位置する保温層11上に形成されるの
で、厚さが一様で、かつ、均質な共通電極15aが確実
に形成され、より信頼性の高い共通電極15aを得るこ
とができる。
【0146】つぎに、本実施例のサーマルヘッド9aの
製造方法の他の実施例について説明する。
【0147】図5は本発明に係る第2実施例のサーマル
ヘッドの製造方法の他の実施例の要部を示す工程図であ
る。
【0148】本実施例においては、前述した第2実施例
のサーマルヘッド9aの製造方法の第2のマスク形成工
程および第3のマスク形成工程におけるマスク層を熱酸
化SiO2 により形成し、第2の残留マスク除去工程お
よび第3の残留マスク除去工程を省略したものである。
その他の構成は前述した第2実施例のサーマルヘッド9
aの製造方法と同一である。
【0149】このような構成とすることにより、前述し
た第2実施例のサーマルヘッド9aの製造方法と比較し
た場合に、製造工程を少なくすることができるので、生
産効率を確実に向上させるとともに、経済的負担を確実
に低減することができる。
【0150】なお、本発明は、前記実施例に限定される
ものではなく、必要に応じて変更することができる。ま
た、シリアルおよびラインヘッドのいずれにも適用する
ことができる。
【0151】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、高
速印字における高精細化および高い印字品質を長期間に
亘り保持することができるとともに、歩留まりおよび生
産性を向上させることができるという極めて優れた効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るサーマルヘッドの第1実施例の要
部を示す縦断面図
【図2】本発明に係る第1実施例のサーマルヘッドの製
造方法の一実施例を示す工程図
【図3】本発明に係るサーマルヘッドの第2実施例の要
部を示す縦断面図
【図4】本発明に係る第2実施例のサーマルヘッドの製
造方法の一実施例を示す工程図
【図5】本発明に係る第2実施例のサーマルヘッドの製
造方法の他の実施例を示す工程図
【図6】従来のサーマルヘッドの要部を示す縦断面図
【符号の説明】
9、9a サーマルヘッド 10 基板 10A 平板部 10B メサ部 10a 発熱部用メサ 10b エッジ用メサ 10c 溝部 10d 共通電極用溝部 10e (共通電極用溝部)の底部 11 保温層 12 発熱部 12a 発熱素子 13 インクリボン引き剥がしエッジ部 14 個別電極 15、15a 共通電極 16 保護層 H (発熱部用メサの)高さ L インクリボン引き剥がし距離 β (発熱部用メサの斜面の)傾斜角度 γ (エッジ用メサの斜面の)傾斜角度

Claims (30)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の表面に保温層を形成し、この保温
    層の表面に、複数の発熱素子と各発熱素子に接続される
    個別電極および共通電極とを形成し、少なくとも前記保
    温層、発熱素子、個別電極および共通電極の表面を保護
    層により被覆してなるサーマルヘッドにおいて、前記基
    板を単結晶シリコンにより形成するとともに、この基板
    を、平板部と、この平板部上にそれぞれ一体に形成され
    るとともに略V字又はU字形状の溝部を介して相互に隣
    接配置され前記発熱素子が設けられる発熱部用メサおよ
    びインクリボン引き剥がしエッジ部が設けられるエッジ
    用メサからなるメサ部とにより構成し、前記基板の表面
    にSiと遷移金属の低酸化物からなる略一様な厚さの保
    温層を形成し、かつ、前記溝部上の保温層の表面に共通
    電極を形成したことを特徴とするサーマルヘッド。
  2. 【請求項2】 前記基板は、表面の結晶方位が(10
    0)の単結晶シリコンからなることを特徴とする請求項
    1に記載のサーマルヘッド。
  3. 【請求項3】 前記発熱部用メサおよびエッジ用メサを
    前記基板の一側に片寄らせたことを特徴とする請求項1
    または請求項2に記載のサーマルヘッド。
  4. 【請求項4】 前記エッジ用メサの斜面の傾斜角度が略
    55度であることを特徴とする請求項1乃至請求項3の
    何れか1項に記載のサーマルヘッド。
  5. 【請求項5】 前記発熱部用メサの高さが5〜15μm
    であることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか
    1項に記載のサーマルヘッド。
  6. 【請求項6】 前記保温層は、柱状質に形成されている
    とともに、その厚さが15〜35μmであることを特徴
    とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載のサー
    マルヘッド。
  7. 【請求項7】 前記保温層がSiおよびTaを主成分と
    する黒色の低酸化物からなることを特徴とする請求項6
    に記載のサーマルヘッド。
  8. 【請求項8】 基板の表面に保温層を形成し、この保温
    層の表面に、複数の発熱素子からなる発熱部と各発熱素
    子に接続される個別電極および共通電極とを形成し、少
    なくとも前記保温層、発熱素子、個別電極および共通電
    極の表面を保護層により被覆してなるサーマルヘッドの
    製造方法において、 単結晶シリコンからなる基板の表面にマスク層を形成す
    るマスク形成工程と、 前記マスク層に発熱部用メサを形成するためのマスクパ
    ターンを形成するマスクパターン形成工程と、 前記マスクパターンが形成された基板に発熱部用メサを
    形成する発熱部用メサ形成工程と、 前記発熱部用メサが形成された基板にエッチングを施す
    ことにより残留したマスク層を除去する残留マスク除去
    工程と、 前記発熱部用メサの斜面の傾斜角度を小さくする発熱部
    用メサ中間仕上げ工程と、 前記発熱部用メサの斜面の傾斜角度を所定値とするとと
    もに角部を丸める発熱部用メサ最終仕上げ工程と、 前記最終仕上げが施された発熱部用メサを有する基板の
    表面にマスク層を再び形成する再マスク形成工程と、 前記マスク層が再び形成された発熱部用メサを有する基
    板の表面に溝部およびエッジ用メサを形成するためのマ
    スクパターンを再び形成する再マスクパターン形成工程
    と、 前記マスクパターンが再び形成された発熱部用メサを有
    する基板に溝部およびエッジ用メサを形成する溝・エッ
    ジメサ形成工程と、 前記発熱部用メサおよび溝部ならびにエッジ用メサが形
    成された基板上に前記保温層を形成する保温層形成工程
    と、 前記保温層形成工程により生じる基板のソリを除去する
    歪み除去工程と、 前記保温層の表面に形成した発熱素子の抵抗値を安定化
    させる発熱素子安定化処理工程と、 前記溝部上の保温層の表面に共通電極を形成する共通電
    極形成工程と、 をこの順に行うことを特徴とする請求項1乃至請求項7
    の何れか1項に記載のサーマルヘッドの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項8に記載のサーマルヘッドの製造
    方法において、前記発熱部用メサ形成工程および溝・エ
    ッジメサ形成工程が異方性エッチングであることを特徴
    とするサーマルヘッドの製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項8または請求項9に記載のサー
    マルヘッドの製造方法において、前記発熱部用メサ中間
    仕上げ工程が全面異方性エッチングおよび全面等方性エ
    ッチングであることを特徴とするサーマルヘッドの製造
    方法。
  11. 【請求項11】 請求項8乃至請求項10の何れか1項
    に記載のサーマルヘッドの製造方法において、前記保温
    層形成工程がO2 反応性スパッタであることを特徴とす
    るサーマルヘッドの製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項8乃至請求項11の何れか1項
    に記載のサーマルヘッドの製造方法において、前記歪み
    除去工程が800〜900℃の熱処理であることを特徴
    とするサーマルヘッドの製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項8乃至請求項12の何れか1項
    に記載のサーマルヘッドの製造方法において、前記発熱
    素子安定化処理工程が800〜900℃の熱処理である
    ことを特徴とするサーマルヘッドの製造方法。
  14. 【請求項14】 基板の表面に保温層を形成し、この保
    温層の表面に、複数の発熱素子と各発熱素子に接続され
    る個別電極および共通電極とを形成し、少なくとも前記
    保温層、発熱素子、個別電極および共通電極の表面を保
    護層により被覆してなるサーマルヘッドにおいて、前記
    基板を単結晶シリコンにより形成するとともに、この基
    板を、平板部と、この平板部上にそれぞれ一体に形成さ
    れるとともに底部が平坦面をなす共通電極用溝部を介し
    て相互に隣接配置され前記発熱素子が設けられる発熱部
    用メサおよびインクリボン引き剥がしエッジ部が設けら
    れるエッジ用メサからなるメサ部とにより構成し、前記
    基板の表面にSiと遷移金属の低酸化物からなる略一様
    な厚さの保温層を形成し、かつ、前記溝部上の保温層の
    表面に共通電極を形成したことを特徴とするサーマルヘ
    ッド。
  15. 【請求項15】 前記基板は、表面の結晶方位が(10
    0)の単結晶シリコンからなることを特徴とする請求項
    14に記載のサーマルヘッド。
  16. 【請求項16】 前記発熱部用メサおよびエッジ用メサ
    を前記基板の一側に片寄らせたことを特徴とする請求項
    14または請求項15に記載のサーマルヘッド。
  17. 【請求項17】 前記エッジ用メサの斜面の傾斜角度が
    略55度であることを特徴とする請求項14至請求項1
    6の何れか1項に記載のサーマルヘッド。
  18. 【請求項18】 前記発熱部用メサの高さが5〜15μ
    mであることを特徴とする請求項14乃至請求項17の
    何れか1項に記載のサーマルヘッド。
  19. 【請求項19】 前記保温層は、柱状質に形成されてい
    るとともに、その厚さが15〜35μmであることを特
    徴とする請求項14乃至請求項18の何れか1項に記載
    のサーマルヘッド。
  20. 【請求項20】 前記保温層がSiおよび遷移金属を主
    成分とする低酸化物からなることを特徴とする請求項1
    9に記載のサーマルヘッド。
  21. 【請求項21】 基板の表面に保温層を形成し、この保
    温層の表面に、複数の発熱素子からなる発熱部と各発熱
    素子に接続される個別電極および共通電極とを形成し、
    少なくとも前記保温層、発熱素子、個別電極および共通
    電極の表面を保護層により被覆してなるサーマルヘッド
    の製造方法において、 単結晶シリコンからなる基板の表面にマスク層を形成す
    る第1のマスク形成工程と、 前記マスク層に発熱部用メサを形成するためのマスクパ
    ターンを形成する第1のマスクパターン形成工程と、 前記第1のマスクパターンが形成された基板にエッチン
    グを施すことにより発熱部用メサを形成する発熱部用メ
    サ形成工程と、 前記発熱部用メサが形成された基板に残留したマスク層
    を除去する第1の残留マスク除去工程と、 前記発熱部用メサの斜面の傾斜角度を小さくする発熱部
    用メサ中間仕上げ工程と、 前記発熱部用メサの斜面の傾斜角度を所定値とするとと
    もに角部を丸める発熱部用メサ最終仕上げ工程と、 前記最終仕上げが施された発熱部用メサを有する基板の
    表面にマスク層を再び形成する第2のマスク形成工程
    と、 前記第2のマスク層が形成された基板の表面に共通電極
    を収容する底部が平坦面をなす共通電極用溝部を形成す
    るためのマスクパターンを形成する第2のマスクパター
    ン形成工程と、 前記第2のマスクパターンが形成された基板にエッチン
    グを施すことにより底部が平坦面をなす共通電極用溝部
    を形成する共通電極用溝部形成工程と、 前記共通電極用溝部が形成された基板に残留したマスク
    層を除去する第2の残留マスク除去工程と、 前記発熱部用メサおよび共通電極用溝部が形成された基
    板の表面にマスク層を再び形成する第3のマスク形成工
    程と、 前記第3のマスク層が形成された基板の表面にエッジ用
    メサを形成するためのマスクパターンを形成する第3の
    マスクパターン形成工程と、 前記第3のマスクパターンが形成された基板にエッチン
    グを施すことによりエッジ用メサを形成するエッジ用メ
    サ形成工程と、 前記エッジ用メサが形成された基板に残留したマスク層
    を除去する第3の残留マスク除去工程と、 前記発熱部用メサおよび共通電極用溝部ならびにエッジ
    用メサが形成された基板上に前記保温層を形成する保温
    層形成工程と、 前記保温層形成工程により生じる基板のソリを除去する
    歪み除去工程と、 前記保温層の表面に形成した発熱素子の抵抗値を安定化
    させる発熱素子安定化処理工程と、 前記共通電極用溝部上の保温層の表面に共通電極を形成
    する共通電極形成工程と、をこの順に行うことを特徴と
    する請求項14乃至請求項20の何れか1項に記載のサ
    ーマルヘッドの製造方法。
  22. 【請求項22】 請求項21に記載のサーマルヘッドの
    製造方法において、前記発熱部用メサ形成工程が異方性
    エッチングであり、前記発熱部用メサ中間仕上げ工程が
    全面異方性エッチングであり、発熱部用メサ最終仕上げ
    工程が等方性丸めエッチングであることを特徴とするサ
    ーマルヘッドの製造方法。
  23. 【請求項23】 請求項21または請求項22に記載の
    サーマルヘッドの製造方法において、前記保温層形成工
    程がSiと遷移金属との合金ターゲットを用いたO2
    応性スパッタであることを特徴とするサーマルヘッドの
    製造方法。
  24. 【請求項24】 請求項21乃至請求項23の何れか1
    項に記載のサーマルヘッドの製造方法において、前記歪
    み除去工程が800〜900℃の熱処理であることを特
    徴とするサーマルヘッドの製造方法。
  25. 【請求項25】 請求項21乃至請求項24の何れか1
    項に記載のサーマルヘッドの製造方法において、前記発
    熱素子安定化処理工程が800〜900℃の熱処理であ
    ることを特徴とするサーマルヘッドの製造方法。
  26. 【請求項26】 基板の表面に保温層を形成し、この保
    温層の表面に、複数の発熱素子からなる発熱部と各発熱
    素子に接続される個別電極および共通電極とを形成し、
    少なくとも前記保温層、発熱素子、個別電極および共通
    電極の表面を保護層により被覆してなるサーマルヘッド
    の製造方法において、 単結晶シリコンからなる基板の表面にマスク層を形成す
    る第1のマスク形成工程と、 前記マスク層に発熱部用メサを形成するためのマスクパ
    ターンを形成する第1のマスクパターン形成工程と、 前記第1のマスクパターンが形成された基板にエッチン
    グを施すことにより発熱部用メサを形成する発熱部用メ
    サ形成工程と、 前記発熱部用メサが形成された基板に残留したマスクを
    除去する第1の残留マスク除去工程と、 前記発熱部用メサの斜面の傾斜角度を小さくする発熱部
    用メサ中間仕上げ工程と、 前記発熱部用メサの斜面の傾斜角度を所定値とするとと
    もに角部を丸める発熱部用メサ最終仕上げ工程と、 前記最終仕上げが施された発熱部用メサを有する基板の
    表面に熱酸化SiO2からなるマスク層を形成する第2
    のマスク形成工程と、 前記第2のマスク層が形成された基板の表面に共通電極
    を収容する底部が平坦面をなす共通電極用溝部を形成す
    るためのマスクパターンを形成する第2のマスクパター
    ン形成工程と、 前記第2のマスクパターンが形成された基板にエッチン
    グを施すことにより底部が平坦面をなす共通電極用溝部
    を形成する共通電極用溝部形成工程と、 前記発熱部用メサおよび共通電極用溝部が形成された基
    板の表面に熱酸化SiO2 からなるマスク層を再び形成
    する第3のマスク形成工程と、 前記第3のマスク層が形成された基板の表面にエッジ用
    メサを形成するためのマスクパターンを形成する第3の
    マスクパターン形成工程と、 前記第3のマスクパターンが形成された基板にエッチン
    グを施すことによりエッジ用メサを形成するエッジ用メ
    サ形成工程と、 前記発熱部用メサおよび共通電極用溝部ならびにエッジ
    用メサが形成された基板上に前記保温層を形成する保温
    層形成工程と、 前記保温層形成工程により生じる基板のソリを除去する
    歪み除去工程と、 前記保温層の表面に形成した発熱素子の抵抗値を安定化
    させる発熱素子安定化処理工程と、 前記共通電極用溝部上の保温層の表面に共通電極を形成
    する共通電極形成工程と、をこの順に行うことを特徴と
    する請求項14乃至請求項20の何れか1項に記載のサ
    ーマルヘッドの製造方法。
  27. 【請求項27】 請求項26に記載のサーマルヘッドの
    製造方法において、前記発熱部用メサ形成工程が異方性
    エッチングであり、前記発熱部用メサ中間仕上げ工程が
    全面異方性エッチングであり、発熱部用メサ最終仕上げ
    工程が等方性丸めエッチングであることを特徴とするサ
    ーマルヘッドの製造方法。
  28. 【請求項28】 請求項26または請求項27に記載の
    サーマルヘッドの製造方法において、前記保温層形成工
    程がSiと遷移金属との合金ターゲットを用いたO2
    応性スパッタであることを特徴とするサーマルヘッドの
    製造方法。
  29. 【請求項29】 請求項26乃至請求項28の何れか1
    項に記載のサーマルヘッドの製造方法において、前記歪
    み除去工程が800〜900℃の熱処理であることを特
    徴とするサーマルヘッドの製造方法。
  30. 【請求項30】 請求項26乃至請求項29の何れか1
    項に記載のサーマルヘッドの製造方法において、前記発
    熱素子安定化処理工程が800〜900℃の熱処理であ
    ることを特徴とするサーマルヘッドの製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008254243A (ja) * 2007-04-02 2008-10-23 Tdk Corp サーマルヘッド及び印画装置
JP2010000599A (ja) * 2008-06-18 2010-01-07 Toshiba Hokuto Electronics Corp サーマルプリントヘッド
JP2017170618A (ja) * 2016-03-18 2017-09-28 東芝ホクト電子株式会社 サーマルプリントヘッド及びサーマルプリンタ
JP2021011021A (ja) * 2019-07-03 2021-02-04 ローム株式会社 サーマルプリントヘッドおよびその製造方法

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