JPH0733053B2 - 熱可塑性ポリエステル系樹脂発泡体の製造方法 - Google Patents
熱可塑性ポリエステル系樹脂発泡体の製造方法Info
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- JPH0733053B2 JPH0733053B2 JP2174663A JP17466390A JPH0733053B2 JP H0733053 B2 JPH0733053 B2 JP H0733053B2 JP 2174663 A JP2174663 A JP 2174663A JP 17466390 A JP17466390 A JP 17466390A JP H0733053 B2 JPH0733053 B2 JP H0733053B2
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- B29C47/92—
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- Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
- Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
- Molding Of Porous Articles (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) この発明は、熱可塑性ポリエステル系樹脂発泡体の製造
方法に関するものである。
方法に関するものである。
(従来の技術) 熱可塑性ポリエステル系樹脂(以下、これをPATとい
う)は、芳香族ジカルボン酸と二価アルコールとが、縮
合反応を行つた結果得られた高分子量の鎖状ポリエステ
ルである。その代表的なものは、テレフタール酸とエチ
レングリコールとが縮合して生成されたポリエチレンテ
レフタレートである。
う)は、芳香族ジカルボン酸と二価アルコールとが、縮
合反応を行つた結果得られた高分子量の鎖状ポリエステ
ルである。その代表的なものは、テレフタール酸とエチ
レングリコールとが縮合して生成されたポリエチレンテ
レフタレートである。
PATは、他の樹脂では見られないようなすぐれた特性を
持つている。例えば、PATは機械的強度が大きくて、形
状安定性がよく、200℃に耐えるほどのすぐれた耐熱性
を持つている。また、PATは、結晶性の樹脂であつて、
成形方法の如何によつて結晶化度の異なる成形体を生
じ、結晶化度が大きくなるほど、耐熱性と剛性とが向上
するが、反面、印刷し易さ、接着し易さ、二次加工の容
易さなどが低下するので、目的に応じて成形体の性質を
或る程度変えることができる。
持つている。例えば、PATは機械的強度が大きくて、形
状安定性がよく、200℃に耐えるほどのすぐれた耐熱性
を持つている。また、PATは、結晶性の樹脂であつて、
成形方法の如何によつて結晶化度の異なる成形体を生
じ、結晶化度が大きくなるほど、耐熱性と剛性とが向上
するが、反面、印刷し易さ、接着し易さ、二次加工の容
易さなどが低下するので、目的に応じて成形体の性質を
或る程度変えることができる。
PATは、このように機械的強度が大きく耐熱性にすぐれ
ているので、これを発泡体にして軽量で強靭な熱絶縁材
を作ろうと企てられた。ところが、PATは発泡させにく
い特性を持つている。その理由は、PATが上述のように
結晶性の樹脂であるため、これを加熱して行くと、PAT
が急激に溶融して粘度の低い液体となり、従つてPATは
発泡に適した粘度となる温度領域が極めて狭いからであ
る。
ているので、これを発泡体にして軽量で強靭な熱絶縁材
を作ろうと企てられた。ところが、PATは発泡させにく
い特性を持つている。その理由は、PATが上述のように
結晶性の樹脂であるため、これを加熱して行くと、PAT
が急激に溶融して粘度の低い液体となり、従つてPATは
発泡に適した粘度となる温度領域が極めて狭いからであ
る。
しかし、発泡の困難性は、その後の改良によつて徐々に
解消された。その改良とは、主としてPATに色々の助剤
を加えて、PATの溶融粘度を上昇させ、PATに発泡に適し
た粘度を与えようとするものであつた。例えば、PATに
エポキシ化合物を加えたり、PATに周期律表の第I a族又
は、第II a族に属する金属の化合物を加えたり、PATに
ジグリシジルテレフタレートを加えたり、PATに炭酸ナ
トリウムを加えたりするのは、そのような考え方に即し
たものであつた。
解消された。その改良とは、主としてPATに色々の助剤
を加えて、PATの溶融粘度を上昇させ、PATに発泡に適し
た粘度を与えようとするものであつた。例えば、PATに
エポキシ化合物を加えたり、PATに周期律表の第I a族又
は、第II a族に属する金属の化合物を加えたり、PATに
ジグリシジルテレフタレートを加えたり、PATに炭酸ナ
トリウムを加えたりするのは、そのような考え方に即し
たものであつた。
PAT発泡体を得る方法としては、押し出し発泡法が知ら
れている。押し出し発泡法とは、PATを押出機に入れて
溶融し、溶融した樹脂に発泡剤を混入し、押出機の先端
に取り付けた口金から、樹脂を低圧領域へ押し出して発
泡体を作る方法である。しかし、この方法でもPATが発
泡させにくいものであることは変りがなかつた。
れている。押し出し発泡法とは、PATを押出機に入れて
溶融し、溶融した樹脂に発泡剤を混入し、押出機の先端
に取り付けた口金から、樹脂を低圧領域へ押し出して発
泡体を作る方法である。しかし、この方法でもPATが発
泡させにくいものであることは変りがなかつた。
発泡剤としては色々なものが使用できるとされて来た。
大きく分けると、化学発泡剤と物理発泡剤とがあつた。
化学発泡剤とは、加熱されると分解してガスを発生し、
発生したガスが樹脂に気泡を生成させる形式の発泡剤で
ある。これに対し、物理発泡剤とは、樹脂中でそのまま
気化するだけで、樹脂に気泡を生成させる形式の発泡剤
である。このうちでは、物理発泡剤が多く使用された。
大きく分けると、化学発泡剤と物理発泡剤とがあつた。
化学発泡剤とは、加熱されると分解してガスを発生し、
発生したガスが樹脂に気泡を生成させる形式の発泡剤で
ある。これに対し、物理発泡剤とは、樹脂中でそのまま
気化するだけで、樹脂に気泡を生成させる形式の発泡剤
である。このうちでは、物理発泡剤が多く使用された。
物理発泡剤にも色々なものがあつた。大まかに云うと、
有機化合物と無機化合物とに分けられた。無機化合物
は、窒素のような元素や二酸化炭素のような化合物や、
空気のような混合物を含んでいた。有機化合物は、ブタ
ンのような脂肪族炭化水素と、メチルクロライドのよう
なハロゲン化脂肪族炭化水素と、シクロヘキサンのよう
な脂環族炭化水素と、エチルエーテルのようなエーテル
類と、アセトンのようなケトン類とを含んでいた。この
うちでは、有機化合物が多く使用された。とくに、脂肪
族炭化水素ハロゲン化脂肪族炭化水素とが多く使用され
た。
有機化合物と無機化合物とに分けられた。無機化合物
は、窒素のような元素や二酸化炭素のような化合物や、
空気のような混合物を含んでいた。有機化合物は、ブタ
ンのような脂肪族炭化水素と、メチルクロライドのよう
なハロゲン化脂肪族炭化水素と、シクロヘキサンのよう
な脂環族炭化水素と、エチルエーテルのようなエーテル
類と、アセトンのようなケトン類とを含んでいた。この
うちでは、有機化合物が多く使用された。とくに、脂肪
族炭化水素ハロゲン化脂肪族炭化水素とが多く使用され
た。
これらの発泡剤が、すべてPATの発泡に際して好結果を
与えるわけではないのに、文献ではこれらがすべて同等
の効果をもたらすかのように記載された。すなわち、発
泡剤として、脂肪族炭化水素とハロゲン化脂肪族炭化水
素を用いた具体例を挙げるだけで、発泡剤としては窒素
や二酸化炭素のような無機ガスも同じように発泡剤とし
て使用できる記載されて来た。特開昭59−210955号公報
や特公昭61−48409号公報は、その例である。しかし、
窒素や二酸化炭素のような無機ガスと、ブタンやメチル
クロライドのような有機化合物とは、PATに対する親和
性が全く異なつているから、両者が同じようにPATに作
用すると考えるのは、余りにも皮相的である。云いかえ
ると、PATに対しては発泡剤の相違までも考えが及んで
いなかつた。
与えるわけではないのに、文献ではこれらがすべて同等
の効果をもたらすかのように記載された。すなわち、発
泡剤として、脂肪族炭化水素とハロゲン化脂肪族炭化水
素を用いた具体例を挙げるだけで、発泡剤としては窒素
や二酸化炭素のような無機ガスも同じように発泡剤とし
て使用できる記載されて来た。特開昭59−210955号公報
や特公昭61−48409号公報は、その例である。しかし、
窒素や二酸化炭素のような無機ガスと、ブタンやメチル
クロライドのような有機化合物とは、PATに対する親和
性が全く異なつているから、両者が同じようにPATに作
用すると考えるのは、余りにも皮相的である。云いかえ
ると、PATに対しては発泡剤の相違までも考えが及んで
いなかつた。
他方、ハロゲン化脂肪族炭化水素、とくに弗化脂肪族炭
化水素は、地球のオゾン層を破壊するという点で、問題
とされるに至つた。最近では弗化脂肪族炭化水素の使用
を全面的に禁止しようとしている。そこで、このような
発泡剤の使用を止めて、代わりに安全な発泡剤を使用し
て、PAT発泡体を得る方法を見出す必要が起こつた。
化水素は、地球のオゾン層を破壊するという点で、問題
とされるに至つた。最近では弗化脂肪族炭化水素の使用
を全面的に禁止しようとしている。そこで、このような
発泡剤の使用を止めて、代わりに安全な発泡剤を使用し
て、PAT発泡体を得る方法を見出す必要が起こつた。
(発明が解決しようとする課題) この発明は、有機物の代わりに無機ガスを発泡剤として
使用し、押し出し発泡法によつて良好なPAT発泡体を得
ようとしてなされたものである。
使用し、押し出し発泡法によつて良好なPAT発泡体を得
ようとしてなされたものである。
(課題解決のための手段) この発明者は、無機ガスを発泡剤として使用して、PAT
発泡体を得ようとした。実際に、この発明者は、PATの
押し出し発泡において、窒素を発泡剤として使用するこ
とを試みた。その結果、この発明者は、PATが押出機か
ら低圧領域へ押し出されるとすぐに窒素を放出し、従つ
て、発泡しにくいだけでなく、内部で一旦発泡しても、
気泡壁がすぐに破れて気泡が連続してしまい、良好な発
泡体とならないことを確認した。
発泡体を得ようとした。実際に、この発明者は、PATの
押し出し発泡において、窒素を発泡剤として使用するこ
とを試みた。その結果、この発明者は、PATが押出機か
ら低圧領域へ押し出されるとすぐに窒素を放出し、従つ
て、発泡しにくいだけでなく、内部で一旦発泡しても、
気泡壁がすぐに破れて気泡が連続してしまい、良好な発
泡体とならないことを確認した。
既に述べたように、PATは発泡するに適した粘度を示す
温度範囲が狭いために、これまではPATに発泡適正粘度
を保持させることひ腐心して来た。このために、PATは
温度の管理を厳格にする必要があるとされ、自然に押し
出し速度を小さくするという方向で検討が進められた。
とくに、無機ガスを発泡剤に用いた場合には、無機ガス
は有機化合物よりもPATに対する親和性に乏しいから、
有機化合物を発泡剤に用いた場合に比べて、一層押し出
し速度を小さくして押し出し発泡させるのが常識に適つ
ていた。
温度範囲が狭いために、これまではPATに発泡適正粘度
を保持させることひ腐心して来た。このために、PATは
温度の管理を厳格にする必要があるとされ、自然に押し
出し速度を小さくするという方向で検討が進められた。
とくに、無機ガスを発泡剤に用いた場合には、無機ガス
は有機化合物よりもPATに対する親和性に乏しいから、
有機化合物を発泡剤に用いた場合に比べて、一層押し出
し速度を小さくして押し出し発泡させるのが常識に適つ
ていた。
これに対し、この発明者は、無機ガスを発泡剤として用
いた場合に、上で述べた常識とは逆に、樹脂の押し出し
量を多くするように試みた。具体的には、口金における
押出孔の単位横断面積あたり、単位時間に押し出される
樹脂量を25Kg/cm2.hr以上にした。その結果、この発明
者は、発泡体内部での気泡壁の破裂が少なくなり、従つ
て独立した気泡の多い良好な発泡体の得られることを見
出した。この発明は、このような知見に基づいてなされ
たものである。
いた場合に、上で述べた常識とは逆に、樹脂の押し出し
量を多くするように試みた。具体的には、口金における
押出孔の単位横断面積あたり、単位時間に押し出される
樹脂量を25Kg/cm2.hr以上にした。その結果、この発明
者は、発泡体内部での気泡壁の破裂が少なくなり、従つ
て独立した気泡の多い良好な発泡体の得られることを見
出した。この発明は、このような知見に基づいてなされ
たものである。
(発明要旨) この発明は、PATを押出機に入れて溶融し、溶融したPAT
に発泡剤を混入し、押出機の先端に取り付けた口金から
PATを低圧領域へ押し出してPAT発泡体を作る方法におい
て、発泡剤として沸点が−50℃以下の無機ガスを用い、
PATの押し出し速度を早くして、口金における押出孔の
単位横断面積から単位時間に押し出されるPAT量を25Kg/
cm2.hr以上とすることを特徴とする、PAT発泡体の製造
方法を要旨とするものである。
に発泡剤を混入し、押出機の先端に取り付けた口金から
PATを低圧領域へ押し出してPAT発泡体を作る方法におい
て、発泡剤として沸点が−50℃以下の無機ガスを用い、
PATの押し出し速度を早くして、口金における押出孔の
単位横断面積から単位時間に押し出されるPAT量を25Kg/
cm2.hr以上とすることを特徴とする、PAT発泡体の製造
方法を要旨とするものである。
(要件の説明) この発明で用いられる樹脂はPATである。PATは、前述の
ように、芳香族のジカルボン酸を二価のアルコールでエ
ステル化して得らた高分子量の鎖状ポリエステルであ
る。ジカルボン酸としては、テレフタール酸のほかに、
イソフタール酸、2、6−ナフタレンジカルボン酸、ジ
フエニルエーテルジカルボン酸、ジフエノキシジカルボ
ン酸を用いることもできる。また、二価のアルコールと
しては、エチレングリコールのほかに、ジエチレングリ
コール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリ
コール、シクロヘキサンジメチロール、2、2−ビス
(4−β−ヒドロキシエトキシフエニル)プロパンを用
いることもできる。このようなPATは市販されている。
この発明では、このような市販のPATを用いることがで
きる。
ように、芳香族のジカルボン酸を二価のアルコールでエ
ステル化して得らた高分子量の鎖状ポリエステルであ
る。ジカルボン酸としては、テレフタール酸のほかに、
イソフタール酸、2、6−ナフタレンジカルボン酸、ジ
フエニルエーテルジカルボン酸、ジフエノキシジカルボ
ン酸を用いることもできる。また、二価のアルコールと
しては、エチレングリコールのほかに、ジエチレングリ
コール、トリメチレングリコール、テトラメチレングリ
コール、シクロヘキサンジメチロール、2、2−ビス
(4−β−ヒドロキシエトキシフエニル)プロパンを用
いることもできる。このようなPATは市販されている。
この発明では、このような市販のPATを用いることがで
きる。
この発明では、発泡剤として無機ガスを用いる。用いら
れる無機ガスは、沸点が−50℃以下のものである。その
例は、窒素、二酸化炭素、ヘリウム、ネオン、クリプト
ン、キセノン等である。これらのものは単独で又は混合
して用いることができる。
れる無機ガスは、沸点が−50℃以下のものである。その
例は、窒素、二酸化炭素、ヘリウム、ネオン、クリプト
ン、キセノン等である。これらのものは単独で又は混合
して用いることができる。
この発明方法において、押出機内で溶融したPATに発泡
剤を混入し、押出機の先端に取り付けた口金からPATを
低圧領域へ押し出す操作は、これまでの押し出し発泡の
操作と原理的に異ならない。異なるのは、発泡剤として
無機ガス用い、PATの押し出し速度を早くするために、
押出機の押し出し能力に比べて、口金における押出孔の
総横断面積を小さくする点だけである。
剤を混入し、押出機の先端に取り付けた口金からPATを
低圧領域へ押し出す操作は、これまでの押し出し発泡の
操作と原理的に異ならない。異なるのは、発泡剤として
無機ガス用い、PATの押し出し速度を早くするために、
押出機の押し出し能力に比べて、口金における押出孔の
総横断面積を小さくする点だけである。
PATの押し出し速度を早くして、口金における押出孔の
単位横断面積から単位時間内に押し出される樹脂量を25
kg/cm2・hrとするには色々な手段を取ることができる。
同じ口金を用いながら、押出機の押し出し能力を上げる
のも1つの手段であり、従って、例えば押出機のスクリ
ュ回転数を上げるという手段を取ることもできる。ま
た、口金における押出孔の横断面積を小さくするという
手段を取ることもできる。PATの発泡剤に無機ガスを使
用した場合も、発泡剤として有機化合物を使用した場合
と全く同じように作用するであろうと、これまではただ
漠然と考えられて来た。ところが、この発明では、無機
ガスを発泡剤に用いた場合に、他の有機発泡剤とは違っ
て、気泡壁が破れて気泡が連続しやすくなるという相違
があることが確認された。この確認に基づいて、気泡壁
の破壊を防止するには、樹脂の押し出し速度を早くする
ことが必要であることが見出されたのである。このよう
な関係は容易に予測できたことではない。とくに、口金
における押出孔の単位横断面積あたり、25kg/cm2・hrと
いう値を限界として、これ以上の押し出し速度とすると
き、独立気泡が生じやすくなって、良好なPAT発泡体が
得られやすくなるという事実は、全く目新しいことであ
る。
単位横断面積から単位時間内に押し出される樹脂量を25
kg/cm2・hrとするには色々な手段を取ることができる。
同じ口金を用いながら、押出機の押し出し能力を上げる
のも1つの手段であり、従って、例えば押出機のスクリ
ュ回転数を上げるという手段を取ることもできる。ま
た、口金における押出孔の横断面積を小さくするという
手段を取ることもできる。PATの発泡剤に無機ガスを使
用した場合も、発泡剤として有機化合物を使用した場合
と全く同じように作用するであろうと、これまではただ
漠然と考えられて来た。ところが、この発明では、無機
ガスを発泡剤に用いた場合に、他の有機発泡剤とは違っ
て、気泡壁が破れて気泡が連続しやすくなるという相違
があることが確認された。この確認に基づいて、気泡壁
の破壊を防止するには、樹脂の押し出し速度を早くする
ことが必要であることが見出されたのである。このよう
な関係は容易に予測できたことではない。とくに、口金
における押出孔の単位横断面積あたり、25kg/cm2・hrと
いう値を限界として、これ以上の押し出し速度とすると
き、独立気泡が生じやすくなって、良好なPAT発泡体が
得られやすくなるという事実は、全く目新しいことであ
る。
そればかりでなく、押し出し速度を上述の値以上にする
と、得られた発泡体の気泡が均一で微細となる。これも
全く予想外の事実である。気泡が均一微細であるため、
発泡体は外観が美麗となり、印刷性にすぐれ、また断熱
性にすぐれたものとなる。従って、この発明方法によっ
て得られた発泡体は、品質のすぐれた格調の高いものと
なる。
と、得られた発泡体の気泡が均一で微細となる。これも
全く予想外の事実である。気泡が均一微細であるため、
発泡体は外観が美麗となり、印刷性にすぐれ、また断熱
性にすぐれたものとなる。従って、この発明方法によっ
て得られた発泡体は、品質のすぐれた格調の高いものと
なる。
この発明方法を実施するにあたっては、これまで用いら
れて来た種々の助剤を用いることができる。例えば、気
泡調整剤として少量のタルク粉末を加えたり、PATの溶
融特性を改善するために、無水ピロメリット酸のような
酸二無水物、周期率表I a族又はII a族の金属の化合
物、炭酸ナトリウム等を単独で又は混合して加えること
ができる。その量は、PAT100重量部に対し、0.1−5重
量部の範囲内である。
れて来た種々の助剤を用いることができる。例えば、気
泡調整剤として少量のタルク粉末を加えたり、PATの溶
融特性を改善するために、無水ピロメリット酸のような
酸二無水物、周期率表I a族又はII a族の金属の化合
物、炭酸ナトリウム等を単独で又は混合して加えること
ができる。その量は、PAT100重量部に対し、0.1−5重
量部の範囲内である。
(発明の効果) この発明によれば、PATを押出機に入れて溶融し、溶融
した樹脂に発泡剤を混入し、押出機の先端に取り付けた
口金から樹脂を低圧領域へ押し出して樹脂発泡体を作
る、という押し出し発泡の方法を採るので、容易に連続
した一様な発泡体を得ることができ、さらに樹脂がPAT
であるために強靭で耐熱性の良好な発泡体を得ることが
できる。また、この発明では、発泡剤として沸点が−50
℃以下の無機ガスを用いるので、発泡剤が空気中に逃散
しても環境汚染を生じることがない。さらに、樹脂の押
し出し速度を早くして、口金における押出孔の単位横断
面積から単位時間内に押し出される樹脂量を25kg/cm2・
hr以上とするので、押し出されたPATの気泡壁が破壊さ
れにくく、従って連続気泡が少なく独立気泡の多い発泡
体を得ることができ、また気泡が均一で微細な発泡体を
得ることができる。このように独立気泡の多い発泡体を
得ることができるので、断熱性にすぐれ、吸水性、吸油
性が小さく、ガスバリア性にすぐれ、さらに圧縮強度も
大きいなど、良好な特性を持ったものとなり、さらに気
泡が均一微細であるため、外観が美麗であるなど良好な
発泡体を得ることができる。この発明は、このような利
点をもたらすものである。
した樹脂に発泡剤を混入し、押出機の先端に取り付けた
口金から樹脂を低圧領域へ押し出して樹脂発泡体を作
る、という押し出し発泡の方法を採るので、容易に連続
した一様な発泡体を得ることができ、さらに樹脂がPAT
であるために強靭で耐熱性の良好な発泡体を得ることが
できる。また、この発明では、発泡剤として沸点が−50
℃以下の無機ガスを用いるので、発泡剤が空気中に逃散
しても環境汚染を生じることがない。さらに、樹脂の押
し出し速度を早くして、口金における押出孔の単位横断
面積から単位時間内に押し出される樹脂量を25kg/cm2・
hr以上とするので、押し出されたPATの気泡壁が破壊さ
れにくく、従って連続気泡が少なく独立気泡の多い発泡
体を得ることができ、また気泡が均一で微細な発泡体を
得ることができる。このように独立気泡の多い発泡体を
得ることができるので、断熱性にすぐれ、吸水性、吸油
性が小さく、ガスバリア性にすぐれ、さらに圧縮強度も
大きいなど、良好な特性を持ったものとなり、さらに気
泡が均一微細であるため、外観が美麗であるなど良好な
発泡体を得ることができる。この発明は、このような利
点をもたらすものである。
以下に、実施例と比較例とを挙げて、この発明方法のす
ぐれている所以を具体的に明らかにする。なお、以下で
単に部というのは、重量部の意味である。また、平均気
泡径の測定はASTM D2842−69に従って行い、連続気泡径
の測定は、ASTM D2856に従って行った。
ぐれている所以を具体的に明らかにする。なお、以下で
単に部というのは、重量部の意味である。また、平均気
泡径の測定はASTM D2842−69に従って行い、連続気泡径
の測定は、ASTM D2856に従って行った。
実施例1 PATとしてポリエチレンテレフタレート(帝人社製、商
品名TR 8580)を用い、下記の組成物を作った。
品名TR 8580)を用い、下記の組成物を作った。
PAT 100部 タルク微粉末 0.6部 無水ピロメリット酸 0.4部 炭酸ナトリウム 0.1部 上記の組成物を65mmΦの押出機に入れ、押出機の供給部
温度を280℃とし、圧縮部の温度を285℃とし、溶融部の
温度とヘッド部の温度とを何れも275℃とし、口金の温
度を270℃とした。また、スクリュ回転数を40rpmとし、
樹脂の押し出し量を37.0kg/hrとした。押出機における
バレルの途中から、発泡剤として窒素(沸点−195.8
℃)を0.23重量%の割合で圧入して、口金から大気中へ
押し出した。
温度を280℃とし、圧縮部の温度を285℃とし、溶融部の
温度とヘッド部の温度とを何れも275℃とし、口金の温
度を270℃とした。また、スクリュ回転数を40rpmとし、
樹脂の押し出し量を37.0kg/hrとした。押出機における
バレルの途中から、発泡剤として窒素(沸点−195.8
℃)を0.23重量%の割合で圧入して、口金から大気中へ
押し出した。
口金には、円環状の押出孔を設け、押出孔の直径を60m
m、幅を0.6mmとした。このとき、押出孔の横断面積あた
り単位時間内に押し出されたPAT重量は33.0kg/cm2・hr
と計算された。
m、幅を0.6mmとした。このとき、押出孔の横断面積あた
り単位時間内に押し出されたPAT重量は33.0kg/cm2・hr
と計算された。
また、口金の先には、直径が205mmで、長さが740mmのプ
ラグを設け、プラグ内に冷水を循環させてプラグを冷却
し、プラグ上をPAT発泡体が摺動することにより、PAT発
泡体が急冷されるようにした。こうして得た環状シート
を切り開いて、平坦なPAT発泡シートとした。
ラグを設け、プラグ内に冷水を循環させてプラグを冷却
し、プラグ上をPAT発泡体が摺動することにより、PAT発
泡体が急冷されるようにした。こうして得た環状シート
を切り開いて、平坦なPAT発泡シートとした。
得られたPAT発泡シートは、密度が0.34g/cc、平均気泡
径は0.29mm、連続気泡率は10.9%で、均一微細に発泡し
た良質の発泡体と認められた。
径は0.29mm、連続気泡率は10.9%で、均一微細に発泡し
た良質の発泡体と認められた。
実施例2 実施例1において、発泡剤として窒素の代わりに二酸化
炭素(沸点−78.5℃)を用い、その圧入量を0.64重量%
の割合とした以外は、実施例1と全く同様に実施した。
このとき、口金における押出孔の単位横断面積から単位
時間内に押し出される樹脂量は、矢張り33.0kg/cm2・hr
であった。
炭素(沸点−78.5℃)を用い、その圧入量を0.64重量%
の割合とした以外は、実施例1と全く同様に実施した。
このとき、口金における押出孔の単位横断面積から単位
時間内に押し出される樹脂量は、矢張り33.0kg/cm2・hr
であった。
得られたPAT発泡シートは、密度が0.27g/ccであり、平
均気泡径は0.35mm、連続気泡率は7.0%であった。従っ
て、気泡が微細であり、連続気泡が少ないと認められ
た。
均気泡径は0.35mm、連続気泡率は7.0%であった。従っ
て、気泡が微細であり、連続気泡が少ないと認められ
た。
実施例3 実施例1において、押出機のスクリュ回転数を25rpmと
し、口金の押出孔からのPATの吐出量を21.7kg/hrとし、
窒素の圧入量を2.0重量%とし、口金としてフラット金
型を用い、これに伴いプラグの代わりに平板状の冷却板
を用いることとした以外は、実施例1と全く同様に実施
した。
し、口金の押出孔からのPATの吐出量を21.7kg/hrとし、
窒素の圧入量を2.0重量%とし、口金としてフラット金
型を用い、これに伴いプラグの代わりに平板状の冷却板
を用いることとした以外は、実施例1と全く同様に実施
した。
口金の押出孔は、幅が65mm、厚みが1mmとされた。従っ
て、このとき、押出孔の単位横断面積から単位時間内に
押し出されたPAT量は、33.4kg/cm2・hrであった。
て、このとき、押出孔の単位横断面積から単位時間内に
押し出されたPAT量は、33.4kg/cm2・hrであった。
また、冷却板は長さが400mm、幅が120mmとされ、ここに
30℃の水を循環させて冷却された。
30℃の水を循環させて冷却された。
得られたPAT発泡シートは、密度が0.18g/ccで、平均気
泡径が0.25mm、連続気泡率が13.2%であって、良好と認
められた。
泡径が0.25mm、連続気泡率が13.2%であって、良好と認
められた。
比較例1 実施例1において、発泡剤として窒素の代わりにイソブ
タン(有機化合物、沸点−0.5℃)を用い、これを1.1重
量%の割合で圧入することとした以外は、実施例1と全
く同様に実施した。なお、このとき、口金における押出
孔の単位横断面積から単位時間内に押し出される樹脂量
は、33.0kg/cm2・hrであった。
タン(有機化合物、沸点−0.5℃)を用い、これを1.1重
量%の割合で圧入することとした以外は、実施例1と全
く同様に実施した。なお、このとき、口金における押出
孔の単位横断面積から単位時間内に押し出される樹脂量
は、33.0kg/cm2・hrであった。
得られたPAT発泡シートは、密度が0.27g/ccで、平均気
泡径は0.47mm、連続気泡率は6.9%であった。この比較
例では、発泡剤として有機発泡剤を用いたために、気泡
の破れは少なかった。
泡径は0.47mm、連続気泡率は6.9%であった。この比較
例では、発泡剤として有機発泡剤を用いたために、気泡
の破れは少なかった。
比較例2 実施例1において、スクリュ回転数を10rpmとし、これ
によってPATの押出量を10.2kg/hrとした以外は、実施例
1と全く同様に実施した。このとき、口金における押出
孔の単位横断面積から単位時間内に押し出される樹脂量
は、19.6kg/cm2・hrであった。
によってPATの押出量を10.2kg/hrとした以外は、実施例
1と全く同様に実施した。このとき、口金における押出
孔の単位横断面積から単位時間内に押し出される樹脂量
は、19.6kg/cm2・hrであった。
得られたPAT発泡シートは、密度が0.34g/cc、平均気泡
径が0.42mm、連続気泡率は17.1%であった。従って気泡
が粗く、連続気泡が多いと認められた。
径が0.42mm、連続気泡率は17.1%であった。従って気泡
が粗く、連続気泡が多いと認められた。
比較例3 実施例1において、口金における押出孔の幅0.6mmを広
げて0.9mmとした以外は、実施例1と全く同様に実施し
た。このとき、押出孔の単位横断面積から単位時間内に
押し出される樹脂量は、22.2kg/cm2・hrであった。
げて0.9mmとした以外は、実施例1と全く同様に実施し
た。このとき、押出孔の単位横断面積から単位時間内に
押し出される樹脂量は、22.2kg/cm2・hrであった。
得られたPAT発泡シートは、密度が0.33g/ccで、平均気
泡径が0.61mm、連続気泡率が18.5%であった。従って気
泡が粗く、連続気泡が多いと認められた。
泡径が0.61mm、連続気泡率が18.5%であった。従って気
泡が粗く、連続気泡が多いと認められた。
比較例4 実施例1において、無水プロメリット酸の使用量を0.4
部から0.45部に増し、口金を円環状のものから平板状の
ものに変え、従って押出孔を幅75mm、厚み1.5mmのもの
とし、これに伴い押出孔から押し出される樹脂量を22.3
kg/hrとし、プラグの代わりに平板状の冷却板を用いる
こととした以外は、実施例1と全く同様にしてPAT発泡
シートを得た。このとき、押出孔の単位横断面積から単
位時間内に押し出された樹脂量は19.8kg/cm2・hrであっ
た。
部から0.45部に増し、口金を円環状のものから平板状の
ものに変え、従って押出孔を幅75mm、厚み1.5mmのもの
とし、これに伴い押出孔から押し出される樹脂量を22.3
kg/hrとし、プラグの代わりに平板状の冷却板を用いる
こととした以外は、実施例1と全く同様にしてPAT発泡
シートを得た。このとき、押出孔の単位横断面積から単
位時間内に押し出された樹脂量は19.8kg/cm2・hrであっ
た。
得られたPAT発泡シートは、密度が0.18g/ccで、平均気
泡径が0.71mm、連続気泡率が20.4%であった。従って気
泡が粗く、連続気泡が多いと認められた。
泡径が0.71mm、連続気泡率が20.4%であった。従って気
泡が粗く、連続気泡が多いと認められた。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 67:02
Claims (1)
- 【請求項1】熱可塑性ポリエステル系樹脂を押出機に入
れて溶融し、溶融した樹脂に発泡剤を混入し、押出機の
先端に取り付けた口金から樹脂を低圧領域へ押し出して
樹脂発泡体を作る方法において、発泡剤として沸点が−
50℃以下の無機ガスを用い、樹脂の押し出し速度を早く
して、口金における押出孔の単位横断面積から単位時間
内に押し出される樹脂量を25Kg/cm2・hr以上とすること
を特徴とする、熱可塑性ポリエステル系樹脂発泡体の製
造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2174663A JPH0733053B2 (ja) | 1990-07-02 | 1990-07-02 | 熱可塑性ポリエステル系樹脂発泡体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2174663A JPH0733053B2 (ja) | 1990-07-02 | 1990-07-02 | 熱可塑性ポリエステル系樹脂発泡体の製造方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0470321A JPH0470321A (ja) | 1992-03-05 |
| JPH0733053B2 true JPH0733053B2 (ja) | 1995-04-12 |
Family
ID=15982522
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2174663A Expired - Fee Related JPH0733053B2 (ja) | 1990-07-02 | 1990-07-02 | 熱可塑性ポリエステル系樹脂発泡体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0733053B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS644605A (en) * | 1987-06-27 | 1989-01-09 | Daiso Co Ltd | Thermosetting molding material |
| US5288764A (en) * | 1993-01-29 | 1994-02-22 | Amoco Corporation | Increased throughput in foaming and other melt fabrication of polyester |
| JP7014788B2 (ja) * | 2018-12-28 | 2022-02-01 | ヒューヴィス コーポレーション | スキン層を含む発泡シート、その製造方法およびこれを含む食品容器 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS59210955A (ja) * | 1983-05-16 | 1984-11-29 | Sekisui Chem Co Ltd | 熱可塑性ポリエステル樹脂発泡体の製法 |
| JPS621732A (ja) * | 1985-06-28 | 1987-01-07 | Teijin Ltd | ポリエステル発泡体の製造法 |
| JPH085108B2 (ja) * | 1987-01-23 | 1996-01-24 | 日本スチレンペ−パ−株式会社 | ポリオレフイン系樹脂板状発泡体の製造法 |
-
1990
- 1990-07-02 JP JP2174663A patent/JPH0733053B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH0470321A (ja) | 1992-03-05 |
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