JPH0733462U - グラビティ溶接機用ホルダー - Google Patents

グラビティ溶接機用ホルダー

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JPH0733462U
JPH0733462U JP6601793U JP6601793U JPH0733462U JP H0733462 U JPH0733462 U JP H0733462U JP 6601793 U JP6601793 U JP 6601793U JP 6601793 U JP6601793 U JP 6601793U JP H0733462 U JPH0733462 U JP H0733462U
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義輝 藤田
亨 岡田
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Kawasaki Motors Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶接棒に溶接開始時の衝撃を与えてもホルダ
ーからずれないように係止し、溶接棒とホルダーとを常
に線接触させることにより電流を安定させて溶接品質の
向上を計る。 【構成】 主保持部2と、この主保持部2から鋭角に設
けた副保持部4とにより溶接棒の係止部5を形成したグ
ラビティ溶接機用ホルダーHにおいて、前記主保持部2
の内面に凹溝3を形成し、この凹溝3の斜面3aに接す
ると共に前記溶接棒の心線径とほぼ一致した円柱形の一
部から成る係合部6を前記係止部5に設けた。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、グラビティ溶接機において溶接棒を保持するホルダーに関するもの であり、更に詳しくは、溶接開始時に溶接棒がずれないようにしたグラビティ溶 接機用ホルダーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、鉄工や造船等の組立現場で下向水平すみ肉溶接等を行う場合、グラ ビティ溶接法が多用されている。このグラビティ溶接法は、被覆アーク溶接棒が 被溶接材と一定角度を保ちながら溶接線に沿って溶接して行く方法であり、被覆 溶接棒が溶融するに従ってホルダーが重力により自動的に下降して連続溶接をす るものである。そして、ホルダーが最下点に達すると自動的にアークが切れるよ うになっている。
【0003】 この溶接法によれば、作業者が1台の器具をセットして溶接を開始すれば、1 本の溶接棒が終了するまでの間に他の溶接線に対して別の器具をセットすること が可能であり、例えば作業者1人で4〜8台の器具を使用することが可能となる 。従って、長尺の溶接棒を使用すれば、複数台の器具を同時に使用することがで きるため、作業者1人当たりのアークタイム率を向上させることができ、作業の 省力化,高能率化を計ることが可能となる。
【0004】 しかし、この溶接法の場合、複数台の器具を同時に使用して作業を行うため、 頻繁に溶接棒の挟持及び取外し作業を行う必要がある。この作業は、1日に挟持 作業が200回、取外し作業が200回で合計400回程度にもなり、しかも握 柄間にスプリングを介在させたはさみ状のホルダーにあっては、スプリングの反 力に抗して挟持/取外し作業を行うため、極めて煩雑で且つ握力を要する非常に 厳しい作業となっている。その上、溶接箇所により溶接棒の径を変更する必要が あるため、その作業も煩雑となる。
【0005】 このようなグラビティ溶接法において、ホルダーへの溶接棒の挟持及び取替作 業を簡略化した従来技術として、実開昭57−194788号公報記載のグラビティー溶 接機用ホルダー(以下、従来型ホルダーという。)がある。この考案のホルダー は、図5の斜視図に示すように、ホルダー支持部51から直線状に形成した主軸 52と、この主軸52に対して鋭角で中途より分岐する副軸55を設け、これら 両軸52,55の鋭角で向き合う面のうち少なくとも主軸52側に凹溝53を設 けることにより、これら両軸52,55間で心線径の異なる溶接棒Rを全て係止 させようとするものであり、このホルダーhは通常、鋳物により形成されている 。
【0006】 そして、このホルダーhの場合、通電することにより主軸52と副軸55との 間で溶接棒Rを係止しているので、ホルダーhが最下点に達すると自動的にアー クが切れて残棒は自重によりホルダーhから外れるようになっている。
【0007】
【考案が解決しようとする課題】
ところで、グラビティ溶接機においては、安全上、二次電源側に電撃防止機を 設けている。従って、溶接開始時には溶接棒の先端と被溶接材とを接触させるこ とによりアークを発生させ、その後、連続溶接を行うことになる。このため溶接 開始時には溶接棒の先端を複数回被溶接材へ突き当ててアークを発生させなけれ ばならない。
【0008】 しかし、このように溶接開始時に溶接棒の先端を被溶接材表面に複数回突き当 てた場合、上記従来型ホルダーにあっては、図6(a) の溶接棒がずれた状態を示 す断面図のように、突いた時の衝撃で主軸52側から溶接棒Rがずれてしまう場 合が多々ある。
【0009】 このように溶接棒Rがずれた状態でスパークが発生すると、溶接棒支持部が激 しく酸化してしまい、新たに溶接棒を係止しようとしても酸化皮膜によりホルダ ーhとの間に空間が生じて適切な線接触による係止ができないため、ホルダーh の交換を余儀なくされる。
【0010】 一方、スパークが発生しなかった場合でも、図6(a) に示すように溶接棒Rと ホルダーhの支持部とが点接触Vとなってしまい、この点接触V部における電流 抵抗により発熱し、図6(b) の溶接棒が曲がった状態を示す斜視図に示すように 、その熱で溶接棒Rの心線Raが曲がってしまう。このように心線Raが曲がっ てしまった状態でグラビティ溶接を行うと、図7の溶接状態を示す斜視図のよう に、グラビティ溶接機Wにセットした溶接棒Rが最初に設定した角度よりも低い 角度で下降するため、1本の溶接棒Rで被溶接材Mの所定溶接線Lが溶接できな いと共に残棒が長くなってしまい、所定の溶接線Lを溶接するために多くの溶接 棒Rと時間を要することとなる。しかも、ホルダー支持部51と主軸52とが直 線状に形成されているため残棒を更に長くしている。また、溶接棒Rの曲がりに よる溶接角度の不良と点接触による不安定な電流により、溶接部の欠陥やスパッ タS等を生じてしまう。このことは上述したような溶接箇所変更による溶接棒の 径を変更した場合でも同様に生じる。
【0011】 従って、所定の被溶接材Mを溶接するために多くの溶接棒Rと時間を要すると 共に、溶接欠陥を生じた箇所の手直し工事のために多大な労力と時間及び費用が 必要となる。
【0012】 本考案は上記課題に鑑みて、溶接棒に溶接開始時の衝撃を与えてもホルダーか らずれないように係止し、溶接棒とホルダーとを常に線接触させることにより電 流を安定させて溶接品質の向上を計ることができるグラビティ溶接機用ホルダー を提供することを主目的とし、また、心線径の異なる溶接棒であっても確実に係 止できるグラビティ溶接機用ホルダーを提供することを他の目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、第1考案におけるグラビティ溶接機用ホルダーは 、主保持部と、該主保持部から鋭角に設けた副保持部とにより溶接棒の係止部を 形成したグラビティ溶接機用ホルダーにおいて、前記主保持部の内面に凹溝を形 成し、該凹溝の斜面に接すると共に前記溶接棒の心線径とほぼ一致した円柱形の 一部から成る係合部を前記係止部に設けたことを特徴とするものである。
【0014】 また、第2考案におけるグラビティ溶接機用ホルダーは、上記第1考案におい て、径の異なる円柱形の一部から成る係合部を係止部に複数設けたことを特徴と するものである。
【0015】
【作用】
上記第1考案の構成によれば、主保持部と、この主保持部から鋭角に設けた副 保持部との間の係止部に溶接棒を挿入すると、主保持部の内面に形成した凹溝と 、この凹溝の斜面に接すると共に前記溶接棒の心線径とほぼ一致した円柱形の一 部から成る係合部とにより溶接棒が係止される。この時、溶接棒の端部の心線が 、この心線径とほぼ一致した円柱形の一部から成る係合部に挿入された状態で主 保持部の凹溝と線接触するため、溶接棒先端に衝撃を与えても溶接棒が主保持部 からずれることはない。
【0016】 また、上記第2考案の構成によれば、係止部に設けた径の異なる円柱形の一部 から成る複数の係合部により、異なった径の溶接棒であっても上記第1考案と同 様に係止することができる。
【0017】
【実施例】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 図1は本考案の一実施例を示すグラビティ溶接機用ホルダーの斜視図であり、 図2(a) は同ホルダーの中央縦断面図、(b) は(a) のA−A断面図である。
【0018】 図示するように、ホルダーHは、溶接機に固定するホルダー支持部1から略L 型の主保持部2を設けると共に、この主保持部2から鋭角に設けた副保持部4と により溶接棒を係止する側面視略V字状の係止部5を形成しており、この係止部 5の上記主保持部2側の内面には、全長にわたって断面略V字状の凹溝3を形成 している。この実施例では凹溝3を断面略V字状に形成することにより、それぞ れの斜面3aが溶接棒の心線と線接触できるようにしている。また、上記係止部 5は様々な径の溶接棒が係止できるように、上記主保持部2の内面と副保持部4 の内面とを、端部に向けて広がる所定の鋭角で対峙させている。そして、この係 止部5の副保持部4の内面4aには、上記主保持部2の内面に形成した凹溝3の 斜面3aに接すると共に溶接棒の心線径とほぼ一致した円柱形の一部からなる係 合部6を設けている。このホルダーHは、通常、鋳物で一体的に形成している。
【0019】 上記係合部6は、図2(a),(b) に示すように、この実施例では心線径が5mmと 7mmの溶接棒R2種類を係止できるように、複数段からなる小径係合部6Aと大 径係合部6Bとを形成している。つまり、係止部5に設けられた係合部6A,6 Bは、主保持部2から鋭角に設けた副保持部4の内面4aの平面に向かって形成 する円柱形端部の一部から形成されている。すなわち、係合部6Aは、側面視に おいては図2(a) に示すような円柱の端部である円柱状をなし、正面視において は図2(b) に示すような円状をなした形状となり、係合部6Bは、副保持部4の 内面4aの平面にのみ形成するため、側面視においては図2(a) に示すような円 柱の端部を斜めに切断した三角形状をなし、正面視においては図2(b) に示すよ うな円の一部からなる略半月状をなした形状となる。このような形状は、この実 施例では係止する心線径とほぼ一致した円柱形のドリルを用い、ドリルの外周が 凹溝3の斜面3aに接した状態で副保持部4の内面4a側へ穿設することにより 形成している。
【0020】 ところで、上述したようにこの種ホルダーにおいては、ホルダーが最下点に達 すると自動的にアークが切れて残棒は自重によりホルダーから外れるという機能 を有しているため、その機能を失わないように、上記係合部6の深さを、ホルダ ーHに係止する溶接棒Rの端部に露出した約25mm〜約30mmの心線の最適長さ に決定する必要がある。
【0021】 そこで、この実施例では図2(a) の断面図に示すように、主保持部2の端面か ら係合部6の底までの深さを、5mmの小径係合部6Aは主保持部2の縁部から約 27mmの深さで副保持部4の斜面からは約3mmの深さとなるように形成し、7mm の大径係合部6Bは主保持部2の縁部から約23mmの深さで副保持部4の斜面か らは約3mmの深さとなるように形成している。つまり、係合部6を設けない従来 型ホルダーによる溶接棒の係止状態に、約3mmの係合部6を付加したことになる 。この寸法にすることにより、いずれの心線径においてもアークが切れるとホル ダーHから自動的に残棒が外れるという機能を有しつつ、溶接棒Rの確実な係止 を可能にしている。なお、上記副保持部4に形成する深さの約3mmは最適な深さ であり、約2mm〜約4mmであれば同様の機能を持たせることができる。
【0022】 以上のように構成した本実施例のグラビティ溶接機用ホルダーHによれば、図 3(a),(b) 及び(c) に示す溶接棒を係止した状態を示す斜視図と断面図のように して異なった心線径の溶接棒を確実に係止する。
【0023】 すなわち、5mmの心線を係止する場合、(a) に示すように、2段に形成した係 合部6の小径係合部6Aに溶接棒Rの心線Raを差し込むことにより、主保持部 2の凹溝3の斜面3aと副保持部4の内面4aの小径係合部6Aとで係止し、7 mmの心線を係止する場合、(b) に示すように、係合部6の大径係合部6Bに心線 Raを差し込むことにより、主保持部2の凹溝3の斜面3aと副保持部4の内面 4aの係合部6Bとで係止する。このようにホルダーHに設けた係合部6に溶接 棒Rの心線Raを差し込んで係止することにより、心線Raの端部が副保持部4 側の係合部6に係合した状態で係止されるため、図5に示すような従来型ホルダ ーhにおける装着性を維持しつつ、衝撃によるずれを生じないような密着性を確 保でき、溶接開始時に溶接棒Rの先端に衝撃を与えても心線RaがホルダーHか らずれることなく通電するので、心線RaとホルダーHとが確実に線接触した状 態でグラビティ溶接を行うことができる。
【0024】 従って、図4の溶接状態を示す参考図のように、グラビティ溶接機Wに装着し た溶接棒Rは、当初設定した所定の溶接角度で被溶接材Mの溶接線Lに沿って連 続して溶接し、また、図3に示すように溶接棒RとホルダーHとが所定の接触面 積で線接触しているため、溶接電流による抵抗増加もないので、スパッタ等の発 生しない高品質のグラビティ溶接が可能となる。
【0025】 更に、ホルダーHに心線Raが確実に係止されているためホルダーHの損耗も 少なくなり、従来、頻繁に交換を余儀なくされていたホルダーHの交換時期も長 くなる。
【0026】 なお、上記実施例においては、ホルダーHの支持部1と主保持部2とをL形に 形成しているため、図5に示す従来型のホルダーhに比べてホルダー支持部1と 係止部5との直線距離が短くなるので、上述した従来型に比べて残棒を短くでき る。
【0027】 また、上記実施例では、心線径が5mmと7mmの溶接棒を係止できるホルダーH を例に説明したが、他の径の溶接棒であっても可能であり、溶接棒の径について は特に限定されるものではない。
【0028】
【考案の効果】
本考案は、以上説明したように構成しているので、以下に記載するような効果 を奏する。
【0029】 第1考案によれば、係止部に設けた係合部と主保持部の内面に形成した凹溝の 斜面とにより溶接棒の心線が確実に係止されるため、溶接開始時に溶接棒先端へ 衝撃を与えても心線がホルダーからずれることがないので、ホルダーと溶接棒の 心線との確実な線接触が保てる。従って、ホルダー部においてスパークを発生す ることがないので酸化皮膜が形成されることもなく、無用なホルダー交換がなく なると共に溶接棒の損失も低下し、更に、安定した電流により溶接が行えるため 、溶接部の品質も向上するので、手直し工事等を含めて大幅な労力と時間及び費 用の削減が可能となる。
【0030】 また、第2考案によれば、異なった径の溶接棒であっても複数段に設けた係合 部により確実に係止することができるため、溶接箇所等に応じた径の溶接棒を確 実に係止して溶接欠陥等の極めて少ないグラビティ溶接を効率良く行うことがで きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施例を示すグラビティ溶接機用ホ
ルダーの斜視図である。
【図2】(a) は図1に示すホルダーの中央縦断面図であ
り、(b) は(a) のA−A断面図である。
【図3】(a) は図1のホルダーで細い溶接棒を係止した
状態を示す斜視図、(b) は同ホルダーで太い溶接棒を係
止した状態を示す斜視図、(c) は同ホルダーで両溶接棒
を係止した状態を示す断面図である。
【図4】本考案のホルダーを装着したグラビティ溶接機
による溶接状態を示す斜視図である。
【図5】従来のグラビティ溶接機用ホルダーを示す斜視
図である。
【図6】(a) は従来のホルダーにより係止した溶接棒が
ずれた状態を示す断面図、(b)は同ホルダーの溶接棒が
曲がった状態を示す斜視図である。
【図7】従来のホルダーを装着したグラビティ溶接機に
よる溶接状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…ホルダー支持部 2…主保持部 3…凹溝 4…副保持部 5…係止部 6…係合部 6A…小径係合部 6B…大径係合部 H…ホルダー R…溶接棒 Ra…心線 M…被溶接材 L…溶接線 W…グラビティ溶接機

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 主保持部と、該主保持部から鋭角に設け
    た副保持部とにより溶接棒の係止部を形成したグラビテ
    ィ溶接機用ホルダーにおいて、 前記主保持部の内面に凹溝を形成し、該凹溝の斜面に接
    すると共に前記溶接棒の心線径とほぼ一致した円柱形の
    一部から成る係合部を前記係止部に設けたことを特徴と
    するグラビティ溶接機用ホルダー。
  2. 【請求項2】 径の異なる円柱形の一部から成る係合部
    を係止部に複数設けたことを特徴とする請求項1記載の
    グラビティ溶接機用ホルダー。
JP1993066017U 1993-12-10 1993-12-10 グラビティ溶接機用ホルダー Expired - Fee Related JP2596214Y2 (ja)

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