JPH073525A - 高強力ポリエチレン多孔質繊維及びその製造方法 - Google Patents

高強力ポリエチレン多孔質繊維及びその製造方法

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JPH073525A
JPH073525A JP14657193A JP14657193A JPH073525A JP H073525 A JPH073525 A JP H073525A JP 14657193 A JP14657193 A JP 14657193A JP 14657193 A JP14657193 A JP 14657193A JP H073525 A JPH073525 A JP H073525A
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JP
Japan
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mol
polyethylene
strength
porous fiber
fiber
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JP14657193A
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Jun Kamo
純 加茂
Takayuki Hirai
孝之 平井
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】軽量で、接着性に優れた高強力ポリエチレン多
孔質繊維を提供する。 【構成】エチレン10モル%〜60モル%、ビニルアル
コール10モル%〜60モル%、及び酢酸ビニル1モル
%〜80モル%を主成分とする親水性共重合体とポリエ
チレンからなり、空孔率が10%〜85%で引張り強度
が5g/d以上である高強力ポリエチレン多孔質繊維。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂強化材、セメント
強化材、ロープ、ケーブル、魚網等の機械的強度が要求
される分野の使用に適する新規な多孔質繊維及びその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレンの高強力繊維の製造方法と
しては次のような方法が知られている。第一はゲル延伸
方法であり、具体的にはpolymer Bullet
in,1巻,133ページ(1979年)に記載されて
いる。この方法は溶剤を使用するためコストが高く、ま
た溶剤が残存する問題がある。第二の方法はダイ延伸法
であり、英国特許第2060469号明細書に開示され
ている。この方法では溶剤を使用しない特徴を有するも
のの、非多孔質であるため、強化用材料として使用する
にはマトリックス材料との接着が不良と言う致命的欠点
がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】強化用材料として高強
力繊維に要求される重要な特性はマトリックス材料との
接着性である。接着力が不充分な繊維では強度の発現が
不充分である。従来の材料ではこの点に問題があり、接
着性を向上させるためにプラズマエッチング処理等の表
面処理を行なっておりコスト高の要因になっている。ポ
リエチレンは他のポリマー素材に比較して軽量であると
言う大きな特徴を有し強度材料として広く採用されてい
るが、更に軽量の材料が望まれている。本発明は、かか
る従来の問題点を解消し、軽量でかつ接着性に優れた高
強力ポリエチレン多孔質繊維の提供を課題とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために以下の手段を採る。すなわち本発明は、エ
チレン10モル%〜60モル%、ビニルアルコール10
モル%〜60モル%、及び酢酸ビニル1モル%〜80モ
ル%を主成分とする親水性共重合体とポリエチレンから
なり、空孔率が10%〜85%で引張り強度が5g/d
以上であることを特徴とする高強力ポリエチレン多孔質
繊維、
【0005】並びにエチレン10モル%〜60モル%、
ビニルアルコール10モル%〜60モル%、酢酸ビニル
1モル%〜80モル%からなる親水性共重合体とポリエ
チレンとの混合体を溶融紡糸し、得られた未延伸糸をア
ニール処理した後に冷延伸し、次いで、少なくとも1段
の熱延伸時の変形速度が1秒につき3%以上であるよう
に2段以上の多段熱延伸をおこない、総延伸量を400
%以上とすることを特徴とする高強力ポリエチレン多孔
質繊維の製造方法である。
【0006】以下本発明を更に詳しく説明する。本発明
で用いるポリエチレンは、分岐の少ない高密度ポリエチ
レンであることが好ましく、密度が0.960g/cm
3 以上好ましくは0.965g/cm3以上のものであ
る。このポリエチレンと特定の組成の親水性共重合体の
混合物を特定の条件下で溶融賦型し、さらに特定の条件
下で延伸することにより、微小空孔が相互につながった
高強力ポリエチレン多孔質繊維を得る。
【0007】本発明に用いるポリエチレンのMI値は
0.05〜1.2の範囲であり、より好ましくは0.0
5〜0.8の範囲である。MI値が1.2を越えるポリ
エチレンを用いた場合には、本発明の引張り強度が5g
/d以上の多孔質繊維は得られない。またMI値が0.
05未満のポリエチレンでは溶融粘度が高過ぎ、安定し
た紡糸が困難である。
【0008】本発明の多孔質繊維を構成する親水性共重
合体は、エチレン,ビニルアルコール,および酢酸ビニ
ルを主成分とし、好ましい組成比はエチレンが10モル
%〜60モル%で、ビニルアルコールが10モル%〜6
0モル%、酢酸ビニルが1モル%〜80モル%である。
ポリエチレンとの相溶性の点から、ランダ共重合体が好
ましく、又、この三成分以外にも、多孔質繊維の親水性
を阻害しない範囲で、他の成分を共重合してもさしつか
えない。
【0009】親水性共重合体とポリエチレンの重量組成
比は0.5/99.5〜20/80である。親水性共重
合体が1%未満では親水性の発現が不充分で、20%を
越えると5g/d以上の強力が達成されない。親水性共
重合体は、高強力多孔質繊維の表面の濡れ性を向上さ
せ、マトリックス材料との接着性を向上させるものであ
る。
【0010】本発明の高強力多孔質繊維の引張り強度は
5g/d以上である。特に高強力繊維の用途には8g/
d以上であることが好ましい。本発明の繊維の形態は中
実でも中空でも差し支えない。空孔率は85%を越える
と5g/d以上の強度の達成ができなくなる。耐圧縮潰
れを考慮すると80%以下であることがより好ましい。
【0011】またマトリックスとの接着性や軽量化効果
及び膜分離特性は発現から、空孔率は10%以上である
ことが好ましい。本発明の多孔質繊維は空隙が繊維表面
に開孔しており、かつ親水性共重合体が含有されている
ためアンカー効果と界面エネルギー差の減少効果により
マトリックスとの接着性は極めて良好である。繊維の寸
法は直径が5μm〜500μmであることが好ましい。
中空繊維の場合は内径が30μm〜1000μm、膜厚
は5μm〜300μmであることが好ましい。
【0012】本発明においては、かかる特定の高密度ポ
リエチレンと特定の親水性共重合体とを繊維製造用ノズ
ルを用いて溶融紡糸し、高配向結晶性の未延伸繊維を製
造する。中空繊維製造の場合には、ノズルは二重管構造
を有するものが偏肉が少なく望ましいが、馬蹄型その他
の構造を有するものでも差し支えない。二重管構造のノ
ズルにおいては中空繊維内部へ中空形態を保持すべく供
給する気体の供給は自然吸入であってもまた強制吸入で
あっても差し支えない。
【0013】本発明の多孔質繊維を安定して得るために
は、紡糸温度はポリエチレンの融点より20℃〜150
℃高い範囲の温度に設定するのが望ましい。この温度範
囲より低温領域で紡糸した場合は、ポリマーの溶融が不
完全となりメルトフラクチャーが起こりやすく、延伸工
程での安定性が低下する。また逆にこの温度範囲より高
い温度領域で紡糸を行なう場合は、多孔質化が困難とな
る。適当な紡糸温度で吐出されたポリマーは、紡糸ドラ
フト5〜6000の範囲で引き取るのが望ましい。紡糸
ドラフトが6000を越えると400%以上の総延伸が
可能な未延伸繊維が得られない。紡糸ドラフトが5未満
では高配向の未延伸繊維が得られず延伸多孔質化が不可
能である。
【0014】かくして得られた未延伸繊維は、ラメラ晶
が繊維軸方向に高度に配向積層した未延伸繊維である。
この未延伸繊維は100℃〜130℃、より好ましくは
115℃〜130℃の温度条件下で熱処理(アニール)
し延伸に供される。このアニール処理により結晶構造は
より完全なものとなり、50%伸長時の弾性回復率は4
0%以上が達成される。
【0015】本発明の製造方法においては、延伸は冷延
伸に引き続いて熱延伸を行なう。冷延伸では結晶構造を
破壊させ均一にミクロクレーズを発生させるために延伸
点を固定させることが好ましく、結晶構造を緩和させる
ことなく破壊させ、ミクロクレーズを発生させるために
は冷延伸温度は40℃以下とするのが望ましい。このよ
うにして5%〜150%程度の冷延伸を行なった後、9
0℃〜130℃の温度領域において熱延伸を行なう。熱
延伸温度が130℃を超えると繊維が透明化し、望まし
い多孔質構造は得られ難く、また90℃を下回ると多孔
質構造が細かくなって10%以上の空孔率が達成されな
い。
【0016】本発明の製造方法においては、熱延伸は2
段以上の多段で行なう必要がある。好ましくは3段以上
である。更に、少なくとも1段の熱延伸工程が熱延伸時
の変形速度が1秒につき3%以上になるように設定する
ことが重要である。より好ましい変形速度は1秒につき
5%以上である。総延伸量は400%以上とする必要が
ある。より好ましくは600%以上である。
【0017】得られた多孔質繊維は熱延伸によってほぼ
形態の安定性が確保されており、必ずしも多孔質構造の
固定を目的とした熱セット工程を必要としない。しかし
前述の熱延伸温度と同じ温度領域で必要に応じて緊張下
に定長でまたは収縮させつつ熱セットを行なってもよ
い。かくして得られる高強力ポリエチレン多孔質繊維
は、引張り強度が5g/d以上でかつ空孔率が10%〜
85%である。
【0018】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。尚、ポリエチレンの「密度」は、ASTMD−15
05に示される測定法により測定した。ポリエチレンの
「MI値(メルトインデックス)」は、ASTMD−1
238に示される測定法により測定した。「変形速度」
は、延伸区間における延伸量(%)を、糸が該延伸区間
を通過する時間(秒)で除して求めた値である。
【0019】〔親水性共重合体の合成〕エチレン含量が
26モル%であるエチレンとビニルアルコール共重合体
100部(エチレンとビニルアルコールがランダム共重
合体であることは、NMRにより確認した)に対し、水
120部、氷酢酸650部、10N塩酸30部を容器に
混合し、温度50℃で3時間反応させた後、水で親水性
共重合体を回収した。乾燥後NMRにより組成の定量評
価を行った。得られた結果は、エチレン25.4モル
%、酢酸ビニル32.4モル%、ビニルアルコール4
2.2モル%であった。得られた親水性共重合体は、ラ
ンダム共重合体であることをNMRにより確認した。
【0020】[実施例1]上記の如く合成した親水性の
ランダム共重合体と密度0.969g/cm3 、MI値
0.35の高密度ポリエチレン(三菱化成株式会社 N
OVATEC BU004U)を5/95の比で混合
し、230℃で2軸押し出し機にて混練し、ペレットを
作製した。このペレットを紡糸温度225℃でノズルか
ら押し出しドラフト比140で直径が40μmの繊維を
巻き取った。この未延伸繊維を120℃で1時間アニー
ル処理を施した後、室温で90%延伸し、120℃に加
熱した4つの加熱函中で、1段目は1秒につき6.5%
の変形速度で未延伸繊維に対し7倍まで延伸し、2段目
では4.7%の変形速度で12倍まで延伸し、3段目で
は2.0%の変形速度で15倍まで延伸し、4段目では
1.5%の変形速度で16倍まで延伸した。更に120
℃に加熱した加熱函中で25秒間熱セットをおこない連
続的に多孔質繊維を製造した。総延伸量は1500%で
あり、得られた繊維は直径が24μmで、空孔率は62
%で、引張り強度は10.5g/dであった。
【0021】[実施例2]実施例1と同一のペレットを
用いて、紡糸温度230℃で中空糸賦形用ノズルから押
し出しドラフト比170で、内径が370μm、膜厚が
85μmの未延伸中空繊維を巻き取った。この未延伸中
空繊維を125℃で40分間熱処理し、ついで室温で1
00%延伸した後、118℃に加熱した3つの加熱函中
で、1段目は1秒につき6.2%の変形速度で未延伸繊
維に対して8倍まで延伸し、2段目では3.8%の変形
速度で12倍まで延伸し、3段目では2.1%の変形速
度で14倍まで延伸した。更に120℃の加熱函中で3
0秒間緩和熱セットをおこない連続的に多孔質の中空繊
維を製造した。総延伸量は1250%であり、内径は3
00μm、膜厚は55μmであった。空孔率は58%
で、引張り強度は9.2g/dであった。
【0022】[実施例3]親水性共重合体とポリエチレ
ンとの混合比を1/99とした以外は実施例1と全く同
一の条件で多孔質繊維を製造した。得られた繊維は直径
が26μmで、空孔率は65%、引張り強度は11.2
g/dであった。
【0023】[実施例4]親水性共重合体とポリエチレ
ンとの混合比を20/80とした以外は実施例1と全く
同一の条件で多孔質繊維を製造した。得られた繊維は直
径が22μmで、空孔率は57%で、引張り強度は7.
4g/dであった。
【0024】
【発明の効果】本発明の高強力ポリエチレン多孔質繊維
は、親水性共重合体成分を含みかつ空隙が存在するた
め、軽量でかつマトリックス材料との接着性に優れる高
強度の補強用繊維として極めて優れたものである。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エチレン10モル%〜60モル%、ビニ
    ルアルコール10モル%〜60モル%、及び酢酸ビニル
    1モル%〜80モル%を主成分とする親水性共重合体と
    ポリエチレンからなり、空孔率が10%〜85%で引張
    り強度が5g/d以上であることを特徴とする高強力ポ
    リエチレン多孔質繊維。
  2. 【請求項2】 親水性共重合体とポリエチレンの重量組
    成比が0.5/99.5〜20/80の範囲である請求
    項1記載の高強力ポリエチレン多孔質繊維。
  3. 【請求項3】 ポリエチレンのMI値が0.05〜1.
    2、密度が0.960g/cm3以上である請求項1又
    は2記載の高強力ポリエチレン多孔質繊維。
  4. 【請求項4】 エチレン10モル%〜60モル%、ビニ
    ルアルコール10モル%〜60モル%、酢酸ビニル1モ
    ル%〜80モル%からなる親水性共重合体とポリエチレ
    ンとの混合体を溶融紡糸し、得られた未延伸糸をアニー
    ル処理した後に冷延伸し、次いで少なくとも1段の熱延
    伸時の変形速度が1秒につき3%以上であるように2段
    以上の多段熱延伸を行い、総延伸量を400%以上とす
    ることを特徴とする高強力ポリエチレン多孔質繊維の製
    造方法。
JP14657193A 1993-06-17 1993-06-17 高強力ポリエチレン多孔質繊維及びその製造方法 Pending JPH073525A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000256915A (ja) * 1999-01-06 2000-09-19 Kuraray Co Ltd 水硬性材料補強用繊維及び硬化体
JP2013216990A (ja) * 2012-04-06 2013-10-24 Toray Monofilament Co Ltd 高強度ポリエチレンモノフィラメント及びその製造方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000256915A (ja) * 1999-01-06 2000-09-19 Kuraray Co Ltd 水硬性材料補強用繊維及び硬化体
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