JPH0735607B2 - 弾性複合繊維およびその製造方法 - Google Patents

弾性複合繊維およびその製造方法

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JPH0735607B2
JPH0735607B2 JP2179486A JP2179486A JPH0735607B2 JP H0735607 B2 JPH0735607 B2 JP H0735607B2 JP 2179486 A JP2179486 A JP 2179486A JP 2179486 A JP2179486 A JP 2179486A JP H0735607 B2 JPH0735607 B2 JP H0735607B2
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composite
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泰三 杉原
正康 鈴木
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Chisso Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明は弾性回復率が秀れかつ伸長時の応力が小さいポ
リプロピレン系弾性複合繊維に関する。本発明の弾性複
合繊維は織布、編布あるいは不織布に加工して包帯、サ
ポーター、スポーツウエア等の用途に好ましく用いられ
る。
ポリプロピレン繊維は安価、低比重、高強力で耐薬品性
に秀れる等の長所を有するため、ロープ、綱等の産業資
材、布団綿、カーペツト等の家庭用品、ダイアパー表面
材等の衛生用品等多くの用途に用いられている。近年ポ
リプロピレン繊維の疎水性に着目し、この繊維を肌着、
スポーツウエア等の衣料に使用する試みがなされるよう
になり、身体の動きに良くフイツトさせるため適度な伸
縮性を有するポリプロピレン製布地が要求されるように
なつた。伸縮性衣料用繊維としては100%伸長時の弾性
回復率が80%以上でかつ伸長応力が0.6g/d程度以下のも
のが適当である。
従来のポリプロピレン繊維は紡糸温度220〜300℃、紡糸
速度500〜800m/minで紡糸し、110〜120℃で3〜6倍に
延伸し、約100℃で200〜300秒熱処理して得られ、一般
に伸び率は20〜60%、弾性回復率は50%以下であり伸縮
性の乏しい繊維であり、織編の組織を工夫し、ポリウレ
タン等の弾性樹脂で後加工する等の手段がとられてきた
が、コスト高となりかつ性能も充分ではないため、繊維
自身に伸縮性を持たせることが要望されてきた。
ポリプロピレンを1000m/min以上の高速で紡糸した後、
約105〜160℃で30〜60分間アニーリングすることにより
弾性回復率の優れた繊維が得られることが知られてい
る。このような繊維はハードエラスチック繊維と呼ば
れ、100%伸長時において100%近くの弾性回復率を示す
伸縮性に富んだものであるが、伸長時の伸長応力が1g/d
以上であり、伸縮性衣料材料としては柔軟性が不充分で
はある。たとえば、ハードエラスチック繊維を用いたニ
ードルパンチ法あるいは接着剤による不織布を伸ばそう
とすると、繊維が充分伸びる以前に繊維の交絡点や接着
点の破断が起り、充分な伸縮効果が発揮できない。また
編織物に用いる場合でも、身体の動きに応じた柔軟な伸
縮性を持たせるにはハードエラスチックフイラメントの
密度を極く小さなものにする必要があり、実用的でな
い。
本発明者等は弾性回復率に優れかつ伸長応力の小さなポ
リプロピレン系繊維の製造のため鋭意研究の結果、結晶
性ポリプロピレンから成る第1成分と繊維形成性熱可塑
性樹脂から成る第2成分を複合比(第1成分/第2成
分)60/40〜40/60で鞘芯型あるいは並列型に配して複合
紡糸した未延伸糸を延伸温度10〜50℃で延伸倍率2倍以
下に延伸した後、熱処理温度(T)が100ないし150℃で
熱処理時間(t)が0.913T-170以上の条件で熱処理する
ことにより、100%伸長時の弾性回復率が80%以上でか
つ伸長応力が0.6g/d以下の弾性複合繊維が得られること
を知り本発明を完成するに到つた。
本発明で第1成分として用いる結晶性ポリプロピレンと
はプロピレンの単独重合体のみならずプロピレンを主成
分としエチレンあるいはその他のα−オレフインとの共
重合体であり、結晶化度が40%以上のものを意味する。
結晶化度が40%未満では繊維の弾性回復率が不充分とな
る。
本発明で第2成分として用いる熱可塑性樹脂としては結
晶性ポリプロピレン以外のポリオレフイン、ポリエステ
ル、ポリアミド等合成繊維の製造に通常用いられる熱可
塑性樹脂の他、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン
プロピレンラバー等の熱可塑性樹脂の中から適宜選択す
ることができる。
これら第1成分と第2成分の組み合せは紡糸して得られ
る複合繊維に成分剥離が生じないことを基準に選択すれ
ば良いが、各成分がいずれも60wt%を超さない範囲で複
合させねばならない。第1成分が60wt%を超すと、複合
繊維は100%伸長時の伸長応力が0.6g/d以上となり、第
2成分が60wt%を超すと100%伸長時の弾性回復率が80
%未満となり、いずれも好ましくない。
選択された両成分は並列型あるいは鞘芯型に配して複合
紡糸される。第1成分を芯成分側に配したものは伸長応
力が相対的に小さく、第1成分を鞘側に配したものは弾
性回復率が相対的に大きい。
このようにして得られた未延伸糸は延伸温度10ないし50
℃で2倍以下の延伸比で延伸された後、熱処理温度
(T)が100〜150℃で熱処理時間(t)が0.913T-170秒
以上の条件で熱処理される。延伸温度が10℃未満では延
伸性が悪るく、50℃を超すと得られる複合繊維の弾性回
復率が低下するため好ましくない。延伸比が2倍を超す
と弾性回復率は低下し、伸長応力は増加するため好まし
くない。熱処理温度が100℃未満では有効な熱処理に要
する時間が30分を超すようになり実用的ではなく、150
℃を超すと第1成分である結晶性ポリプロピレンの軟化
点以上となり複合繊維に熱収縮が発生し好ましくない。
熱処理時間(t)が0.913T-170秒(Tは熱処理温度、
℃)未満では得られる複合繊維の弾性回復率が不充分と
なる。熱処理には熱風、蒸気、赤外線等任意の加熱手段
が利用できるが、迅速、均質かつ簡便な熱処理が可能な
ことから熱風吸引式乾燥機が好適である。
第2成分に第1成分の融点より20℃以上低い融点を有す
る熱可塑性樹脂を用いた本発明の弾性繊維は熱接着法に
より伸縮性の優れた不織布の素材として有用であり、更
にこの第2成分を鞘成分に用いた弾性複合繊維は捲縮が
少く、熱接着法による接着点が多いことから柔軟でかつ
強度の大きな伸縮性不織布の素材として有用である。
本発明の弾性複合繊維は100%伸長時の弾性回復率が80
%以上あり、通常のポリプロピレン繊維に比べて非常に
伸縮性に富むと共に、100%伸長時の伸長応力が0.6g/d
以下であり、ハードエラスチツク構造のポリプロピレン
繊維に比べて柔軟性に富んでおり、柔らかな伸縮性を有
する織布あるいは不織布等の素材として好適である。
以下に本発明を実施例および比較例により具体的に説明
する。
100%伸長時の弾性回復率:JIS L 1015に準じ、自記記録
式定速伸長形引張試験機を用い、初期荷重1g/15dのもと
で、握み間隔100mmで試料を取り付け、引張速度50%/mi
nで100%まで伸長した後直ちに同じ速度で除重し、握み
間隔が100mmに達した時から2分間停止する。停止期間
経過後ふたたび同じ速度で除重し、伸長応力が初期荷重
に達した時点の伸度(l%)を測定し、弾性回復率
(%)=100−lを算出する。
100%伸長時の伸長応力:上記伸長試験の記録から読み
取る。
実施例1〜5、比較例1〜5 第1成分として比重0.905メルトフローレート8の結晶
性ポリプロピレン(PP−1)または比重0.910メルトフ
ローレート8の結晶性ポリプロピレン(PP−2)、第2
成分として比重0.918メルトフローレート18の低密度ポ
リエチレン(PE−1)、分子量(n)9700のナイロン
−6(Ny1−6)、比重0.880メルトフローレート30エチ
レン含量20wt%のエチレン・プロピレン共重合体を用い
て鞘芯型に紡糸し、ゴデツトロールにより延伸し、熱風
吸引式乾燥器で熱処理して複合繊維を得た。紡糸延伸、
熱処理の各条件と繊維物性を第1表に示した。実施例に
示されるように本発明の条件を満足する繊維は優れた弾
性回復率と低い伸長応力を有するが、比較例で示される
ように、本発明の条件を満足しない繊維はこれらの物性
のいずれかあるいはいずれもが劣つたものであつた。
実施例6、7、比較例6 第1成分として前記PP−1またはPP−2を用い、第2成
分として前記PE−1またはメルトフローレート32酢酸ビ
ニル含量5wt%のエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)を
用い、並列型に紡糸し、前記同様に延伸、熱処理して複
合繊維を得た。紡糸、延伸、熱処理の各条件と繊維物性
を第2表に示した。並列型複合繊維であつても本発明の
条件を満足する繊維は優れた弾性回復率と低い伸長応力
を有していた。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】結晶性ポリプロピレンから成る第1成分と
    結品性ポリプロピレン以外の熱可塑性樹脂から成る第2
    成分とを複合比(第1成分/第2成分)60〜40/40〜60
    で鞘芯型あるいは並列型に配して得た複合未延伸糸を延
    伸温度10〜50℃で延伸倍率2倍以下に延伸し、次いで 熱処理温度(T)が100ないし150℃で 熱処理時間(t)が0.913T-170(秒)以上 で熱処理して得られる、100%伸長時の弾性回復率およ
    び伸長応力がそれぞれ80%以上および0.6g/d以下である
    ことを特徴とする弾性複合繊維。
  2. 【請求項2】第2成分が第1成分の融点より20℃以上低
    い融点の熱可塑性物質である特許請求の範囲第1項記載
    の弾性複合繊維。
  3. 【請求項3】第2成分を鞘成分側に配した特許請求の範
    囲第2項記載の弾性複合繊維。
  4. 【請求項4】結晶性ポリプロピレンから成る第1成分と
    結晶性ポリプロピレン以外の熱可塑性樹脂から成る第2
    成分とを複合比(第1成分/第2成分)60〜40/40〜60
    で鞘芯型あるいは並列型に配して得た複合未延伸糸を延
    伸温度10〜50℃で延伸倍率2倍以下に延伸し、次いで 熱処理温度(T)が100ないし150℃で 熱処理時間(t)が0.913T-170(秒)以上 で熱処理することを特徴とする、100%伸長時の弾性回
    復率および伸長応力がそれぞれ80%以上および0.6g/d以
    下である弾性複合繊維の製造方法。
JP2179486A 1986-02-03 1986-02-03 弾性複合繊維およびその製造方法 Expired - Lifetime JPH0735607B2 (ja)

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JPS62184118A JPS62184118A (ja) 1987-08-12
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