JPH0739336B2 - 安定化された包接化合物及びそれを含有してなる化粧料 - Google Patents

安定化された包接化合物及びそれを含有してなる化粧料

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JPH0739336B2
JPH0739336B2 JP61180846A JP18084686A JPH0739336B2 JP H0739336 B2 JPH0739336 B2 JP H0739336B2 JP 61180846 A JP61180846 A JP 61180846A JP 18084686 A JP18084686 A JP 18084686A JP H0739336 B2 JPH0739336 B2 JP H0739336B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はサイクロデキストリンをホストとし香料成分を
ゲストとする包接化合物を、油分でコーティングしてな
る安定化された包接化合物、及び該包接化合物を配合し
た化粧料に関する。
[従来の技術] 従来、香料とサイクロデキストリンとから得られる包接
化合物が、香料の揮散性を抑制し安定性を向上させ、製
剤化を容易にすることはよく知られている(特公昭52−
21573号、特開昭53−56313号、55−38338号公報)。ま
た、該包接化合物を配合する応用例として、浴剤、クリ
ーム、シャンプー等が挙げられる(特公昭52−21573
号、特開昭59−10323号公報)。また、香料とサイクロ
デキストリンとの包接化合物そのままでは、香料の揮散
性を十分抑制できないとして、包接化合物を親水性高分
子化合物で被覆する方法も提案されている(特公昭56−
44905号公報)。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、これら従来の技術は香料とサイクロデキ
ストリンとの包接化合物も固型、粉末状あるいはペース
ト状の製品に添加することに限定したものであり、水を
含む基剤に配合した場合には次第にホストである香料が
基剤中に放出されるため、香料を安定に存在させること
はできないという欠点を有していた。
本発明者らはこうした事情にかんがみ、水を含む基剤な
ど、いかなる保存条件下においも安定な香料−サイクロ
デキストリン包接化合物を得るべく鋭意研究を重ねた結
果、香料とサイクロデキストリンとの包接化合物をさら
に油分でコーティングすれば、香料の揮散性を抑制する
と同時に、いかなる保存状態でも香料とサイクロデキス
トリンとの包接化合物が安定に存在することを見出し
た。さらに、酸性あるいはアルカリ性の製品系において
も、油分をコーティングしたサイクロデキストリン包接
化合物は安定に存在することを見出した。
本発明による香料とサイクロデキストリンとの包接化合
物をさらに油分でコーティングした安定な包接化合物
は、保存状態では香料を安定に保存するのみでなく、皮
膚への塗布、塗擦、あるいは洗顔、洗浄、洗髪時などの
摩擦と水や汗などの水分により、すみやかに香料を揮散
させることを見出し、これらの知見をもとづいて本発明
を完成するに至った。
[問題点を解決するための手段] すなわち、本発明は、香料をサイクロデキストリンに包
接させ、ついでこの包接化合物を油分でコーティングし
て得られる安定化された包接化合物及びそれを配合した
化粧料である。
本発明でいう香料とは、合成香料、天然香料あるいはそ
れらの混合物である調合香料をさす。
また、油分としては、例えばアボガド油、ツバキ油、タ
ートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミン
ク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシ
ック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ
油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生
油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キ
リ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン、トリオクタ
ン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン等の
液体油脂、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パー
ム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨
脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒ
マシ油等の固体油脂、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロ
ウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨
ロウ、モンタロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロ
ウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラ
ノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元
ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロ
ウ、ポリオキシエチレン(以下、POEという)ラノリン
アルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテー
ト、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリ
エチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコール
エーテル等のロウ類、流動パラフィン、オゾケライト、
スクワレン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スク
ワラン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等の
炭化水素、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチ
ル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチル酸イソ
プロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、
ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチル
オクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチ
ル、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセ
チル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、ジ−
2−エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエ
リスリトール脂肪酸エステル、モノイソステアリン酸N
−アルキルグリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリ
コール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチル
ウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキシル酸
トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメ
チロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ペン
タンエリスリトール、トリ−2−エチルヘキシル酸グリ
セリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパ
ン、セチル−2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘ
キシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、ト
リ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油
脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オイル、セトステア
リルアルコール、アセトグリセライド、パルミチン酸2
−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−
ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシル
エステル、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、エ
チルラウレート、セバチン酸ジ−2−エチルヘキシル、
ミリスチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸2−ヘ
キシルデシル、アジピン酸2−ヘキシルデシル、セバチ
ン酸ジイソプロピル、コハク酸2−エチルヘキシル、酢
酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、クエン酸トリエチ
ル等の合成エステル、メチルポリシロキサン、メチルフ
ェニルポリシロキサン、メチルハイドロジエンポリシロ
キサン、デカメチルポリシロキサン(シリコンエマルジ
ョン)、メチルポリシロキサン(シリコンエマルジョ
ン)等のシリコン等が挙げられる。その中でも、特に好
ましいのは、液状で無極性の油分、たとえば、流動パラ
フィン、スクワラン等である。
また、サイクロデキストリン(以下CDという)とは、6
〜12個のグルコース分子がα−1、4−グルコシド結合
で環状に結合した非還元性のマルトオリゴ糖の一種であ
る。本発明では、これらのうちどれを用いてもよい。
本発明に係わる油分でコーティングされた香料とCDの包
接化合物を調製する法は、2つの段階から成る。第1段
階は香料とCDの包接化合物(以下CD包接化合物という)
を調製する段階であり、第2段階は得られたCD包接化合
物を油分でコーティングする段階である。
第1段階のCD包接化合物を調製するには種々の方法があ
るが、たとえば、混練法は工業的な方法である。市販の
β−CD(分子量1134)はゲスト分子とほぼ等モルで包接
化合物を形成するため、香料1重量部に対してβ−CDを
2〜20重量部用いるのがよい。さて実際の調製である
が、β−CDを1重量部に対して0.5〜5重量部程度の水
を加えてペースト状にしてよく混練する。そこに香料を
加えてさらに混練する。混練する時間は5〜60分が適当
である。包接が終わったペーストはスプレー式ドライヤ
ー、通風乾燥機、または室温で一夜放置することによ
り、乾燥したCD包接化合物になる。これを粉砕機で粉砕
して用いる。
第2段階においては、得られたCD包接化合物に油分をコ
ーティングする。ここでは液状の油分に(室温で固体の
油分は加熱する)CD包接化合物を添加し、攪拌して分散
させる。油分とCD包接化合物との重量比は、10:1〜1:10
0が適当である。
本方法によれば、極めて容易にCD包接化合物を油分でコ
ーティングすることができ、保存時には製品中で安定に
存在し、使用時にはすみやかに香料成分を揮散させる物
質を得ることができる。以下、たとえば、流動パラフィ
ン、重量比は1:10でコーティングされたCD包接化合物
を、コーティングCD包接化合物(流動パラフィン;1:1
0)と表わす。
本発明において、コーティングCD包接化合物は、合計で
化粧料全量中の0.1〜90重量%(以下、%という)配合
されるが、化粧料としてベタツキ等の弊害を有しない点
で1〜10%程度が好ましい。
本発明の化粧料には上記した必須成分に加えて、必要に
より、化粧料のタイプに応じて、油分、水、界面活性
剤、保湿剤、低級アルコール、増粘剤、香料、酸化防止
剤、キレート剤、色素、防腐防黴剤等、通常化粧料に用
いられる成分を配合することができる。
本発明の化粧料の剤型な任意であり、固体系、溶液系、
可溶化系、乳化系、粉末分散系、水−油二層系、水−油
−粉末三層系等、どのような剤型でも構わない。
また、本発明の化粧料の用途も任意であり、化粧水、乳
液、クリーム、パック等のフェーシャル化粧料やヘアト
ニック、ヘアクリーム、シャンプー、ヘアリンス等の頭
髪化粧料はもちろん、ファンデーション、口紅、アイシ
ャドー等のメーキャップ化粧料やボディー化粧料、芳香
化粧料等に用いることができる。
[実施例] つぎに実施例および比較例をあげて、本発明を具体的に
明らかにする。本発明はこれにより限定されるものでは
ない。配合量は重量%である。
実施例1 β−CD100gに水100gを加え混練したのち、さらにレモン
油25gを添加し、ペースト状になるまで10分間混練す
る。この処理で得られたCD包接化合物を、室温で1夜放
置し乾燥させる。得られたCD包接化合物は120gであっ
た。これを粉砕機で粉砕する。
次に流動パラフィン100gに粉砕されたCD包接化合物120g
を添加し、10分間CD包接化合物が均等に分散するまで混
練する。この処理により得られたコーティングされたCD
包接化合物(流動パラフィン;10:12)は220gであった。
なお、以後とくに断らない限り、β−CDをCDという。
実施例2 CD100gに水80gを加え混練したのち、さらに調合香料15g
を添加し、ペースト状になるまで20分間混練する。この
処理で得られたCD包接化合物を、室温で1夜放置し乾燥
させる。得られたCD包接化合物は110gであった。これを
粉砕機で粉砕する。
次にワセリンと流動パラフィンの等量混合物110gに粉砕
されたCD包接化合物110gを添加し、10分間CD包接化合物
が均等に分散するまで混練する。この処理により得られ
たコーティングCD包接化合物(ワセリン−流動パラフィ
ン;1:1)は220gであった。
実施例3(室温放置での比較) CD100gに水100gを加え混練したのち、さらにオレンジ油
20gを添加し、ペースト状になるまで30分間混練する。
この処理で得られたCD包接化合物を、室温で1夜放置し
乾燥させる。得られたCD包接化合物は118gであった。こ
れを粉砕機で粉砕する。
次に流動パラフィン5gに粉砕されたCD包接化合物50gを
添加し、10分間CD包接化合物が均等に分散するまで混練
する。この処理により得られるコーティングされたCD包
接化合物(粉体Aとする)は55gであった。そこで、コ
ーティングしないCD包接化合物(粉体Bとする)と粉体
Aを室温に放置した後のオレンジ油の含有量の変化を調
べた。含有量の変化は、それぞれの粉体をエチルエーテ
ルに分散させ、よく攪拌することにより、包接されたオ
レンジ油を抽出し、エチルエーテルを除いた重量を測定
して調べた。なお、粉体Aはヘキサンに分散させること
により流動パラフィンを予め除いておいた。その結果を
表1に示す(なお、放置直後の含有量を100とした)。
表1から、粉体Aは粉体Bに比較して包接した香料成分
をより確実に保持することが明らかになった。
実施例4(クレンジングフォーム) (1)牛脂 40.0 (2)ヤシ油 15.0 (3)セタノール 1.0 (4)オレイルアルコール 0.8 (5)精製ラノリン 1.1 (6)防腐剤 適量 (7)水酸化ナトリウム 2.0 (8)水酸化カリウム 6.5 (9)精製水 残余 (10)コーティングCD包接化合物 5.0 (レモン油、流動パラフィン;1:1) 製法 精製水に水酸化ナトリウム及びカリウムを加えて加熱し
て70℃に保つ。(10)以外の他の成分を70℃に加熱融解
混合し、そこに70℃に保たれている水相部を攪拌しつつ
添加して、けん化反応を行う。これにコーティングCD包
接化合物を攪拌しなが添加し、以後冷却することによ
り、クリーム状のクレンジングフォームを得た。
比較例1 実施例4において(10)のコーティングCD包接化合物の
代りにコーティングしていない同一のCD包接化合物(配
合量2.5)を用いた以外は全て実施例4と同様にして比
較例1を得た。
実施例4及び比較例1の経時安定性を下記の試験で判断
した。一般にレモン油は、アルカリ性の基剤において著
しい変臭を引き起こす。そこで、この試験において変臭
が確認されれば、CD包接化合物はレモン油を放出したと
判断した。試料10ccを50mlスクリュー管に入れ、50℃恒
温槽に30日放置した後、ビン口からの香りを専門家の嗅
覚テストにより判定した。
結果を表2に示す。
表2から明らかなように、CDの保持能力は水を含む製品
系においてはコーティングして始めて維持される。しか
も、実施例4は使用時においては新鮮なレモンの香りを
楽しむことができた。
実施例5(石けん) (1)石けん素地 95.0 (2)コーティングCD包接化合物 5.0 (調合香料A、ワセリン;2:3) (3)色素 適量 製法 (2)及び(3)を石けん素地に添加後、機械練り、あ
るいは枠練りして石けんを製造した。
実施例6(石けん) (1)石けん素地 95.0 (2)コーティングCD包接化合物(シトラール) 5.0 (シトラール、ワセリン;2:3 (3)色素 適量 製法 実施例5に準じる。
比較例2 実施例6において(2)のコーティングCD包接化合物の
代りにコーティングしていない同一のCD包接化合物(配
合量3.0)を用いた以外は全て実施例6と同様にして比
較例2を得た。
実施例6及び比較例2の経時安定性を下記の試験で判断
した。一般にシトラールは、アルカリ性の基剤において
著しい変臭、変色を引き起こす。そこで、この試験にお
いて変臭、変色が確認されれば、CD包接化合物はシトラ
ールを放出したと判断した。石けんをラップに包み、50
℃恒温槽に30日放置した後、石けんの香り及び色を専門
家により判定した。
結果を表3に示す。
表3から明らかなように、CDの保持能力は石けんにおい
ては油分によりコーティングして始めて発揮される。し
かも、実施例6は使用時においては新鮮なシトラールの
香りを楽しむことができた。
実施例7(シャンプー) (1)アルキル硫酸トリエタノールアミン塩 15.0 (2)ヤシ脂肪酸モノエタノールアミド 5.0 (3)エチレングリコールモノステアレート 2.0 (4)防腐剤 適量 (5)色素 適量 (6)香料 0.1 (7)コーティングCD包接化合物 3.0 (調合香料B、ワセリン;1:1) (8)精製水 残余 製法 (1)〜(6)を(8)中に攪拌溶解し、さらに(7)
を混合溶解して、シャンプーを得た。
実施例8(ヘアリンス) (1)塩化アルキルトリメチルアンモニウム 3.0 (2)セチルアルコール 1.0 (3)防腐剤 0.1 (4)グリセリン 5.0 (5)香料 0.1 (6)色素 適量 (7)POE(8モル)ステアリルエーテル 0.6 (8)精製水 残余 (9)コーティングCD包接化合物 2.0 (調合香料C、ワセリン;3:2) 製法 (1)〜(8)を80℃にて混合溶解し、室温まで放冷
し、さらに(9)を混合溶解してヘアリンスを得た。
実施例9(バスパウダー) (1)タルク 80.0 (2)コーティングCD包接化合物 20.0 (調合香料D、流動パラフィン;1:20) 製法 (1)、(2)を混合攪拌してバスパウダーを得た。
実施例10(練香水) (1)コーティングCD包接化合物 90.0 (調合香料E、ワセリン;5:4) (2)トリミリスチン酸グリセリン 8.0 (3)香料 2.0 製法 (1)〜(3)を混合攪拌して練香水を得た。
[発明の効果] 本発明のコーティングされたCD包接化合物は、室温で長
期間放置しても包接した香料を放出しないだけでなく、
水分を含む酸性あるいはアルカリ性の製品系中において
も、包接した香料を放出しない。したがって、製品とし
て保存される期間においては香料を安定に存在させるこ
とができる。しかも、その使用時においては香料を放出
するという従来の技術にない特性を有している。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】香料をサイクロデキストリンに包接させた
    包接化合物をこれに対し1/100倍から10倍量(重量比)
    の油分でコーティングして得られる安定化された包接化
    合物を0.1〜20重量%含有することを特徴とする化粧
    料。
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