JPH0740918B2 - 新規変異株及びこれを用いる醤油の製造法 - Google Patents
新規変異株及びこれを用いる醤油の製造法Info
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- JPH0740918B2 JPH0740918B2 JP63053773A JP5377388A JPH0740918B2 JP H0740918 B2 JPH0740918 B2 JP H0740918B2 JP 63053773 A JP63053773 A JP 63053773A JP 5377388 A JP5377388 A JP 5377388A JP H0740918 B2 JPH0740918 B2 JP H0740918B2
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- yeast
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は醤油中の重要な香気成分の1種であるイソアミ
ルアルコールを高生成する新規変異株及びこれを用いる
香気の優れた醤油の製造法に関する。
ルアルコールを高生成する新規変異株及びこれを用いる
香気の優れた醤油の製造法に関する。
酵母によりエタノールと共に生成される高級アルコール
とそのエステルは、醤油中の重要な香気成分の一つであ
る。それら高級アルコールの中で、中心的役割をはたす
ものにイソアミルアルコールがある。これら高級アルコ
ールは、酵母の発酵過程で生成するが、その生成につい
ては、清酒酵母、ビール酵母等にて検討され、イソアミ
ルアルコールについても、アミノ酸の一つであるロイシ
ンより生成するエールリッヒ(Ehrlich)経路とグルコ
ースよりロイシンを生合成する経路の途中の中間体より
生成する生合成経路が知られている。グルコースより生
合成されるイソアミルアルコール生合成経路の律速酵素
はα−イソプロピルリンゴ酸合成酵素であることが知ら
れている。そしてこのα−イソプロピルリンゴ酸合成酵
素はロイシン等の制御を受けており、その一つは、ロイ
シンによる酵素阻害である。この阻害について清酒酵
母、ビール酵母、ワイン酵母、焼酎酵母等のサッカロミ
セス.セレビシエ(Saccharomyces.cerevisiae)、サッ
カロミセス.カールスベルゲンシス(Saccharomyces.ca
rlsbergensis)においてα−ケトバレリアン酸からα−
イソプロピルリンゴ酸に変る反応に関与するα−イソプ
ロピルリンゴ酸合成酵素が蓄積したロイシンにより阻害
を受けることが知られている。そしてロイシンが蓄積し
てもロイシン生合成経路が阻害を受けない変異株を得
て、これを用いたアルコール飲料を製造する方法が知ら
れている。(特開昭62-6669号公報、Ashida.S Agr.Bio
l.C 51(8).2061.(1987)) 一方サッカロミセス.セレビシエでは、もう一つの制御
としてロイシンとスレオニン、或いはペプトンによるα
−イソプロピルリンゴ酸合成酵素の抑制が知られてい
る。
とそのエステルは、醤油中の重要な香気成分の一つであ
る。それら高級アルコールの中で、中心的役割をはたす
ものにイソアミルアルコールがある。これら高級アルコ
ールは、酵母の発酵過程で生成するが、その生成につい
ては、清酒酵母、ビール酵母等にて検討され、イソアミ
ルアルコールについても、アミノ酸の一つであるロイシ
ンより生成するエールリッヒ(Ehrlich)経路とグルコ
ースよりロイシンを生合成する経路の途中の中間体より
生成する生合成経路が知られている。グルコースより生
合成されるイソアミルアルコール生合成経路の律速酵素
はα−イソプロピルリンゴ酸合成酵素であることが知ら
れている。そしてこのα−イソプロピルリンゴ酸合成酵
素はロイシン等の制御を受けており、その一つは、ロイ
シンによる酵素阻害である。この阻害について清酒酵
母、ビール酵母、ワイン酵母、焼酎酵母等のサッカロミ
セス.セレビシエ(Saccharomyces.cerevisiae)、サッ
カロミセス.カールスベルゲンシス(Saccharomyces.ca
rlsbergensis)においてα−ケトバレリアン酸からα−
イソプロピルリンゴ酸に変る反応に関与するα−イソプ
ロピルリンゴ酸合成酵素が蓄積したロイシンにより阻害
を受けることが知られている。そしてロイシンが蓄積し
てもロイシン生合成経路が阻害を受けない変異株を得
て、これを用いたアルコール飲料を製造する方法が知ら
れている。(特開昭62-6669号公報、Ashida.S Agr.Bio
l.C 51(8).2061.(1987)) 一方サッカロミセス.セレビシエでは、もう一つの制御
としてロイシンとスレオニン、或いはペプトンによるα
−イソプロピルリンゴ酸合成酵素の抑制が知られてい
る。
本発明者は、醤油香気成分のなお一層豊富な生成を目指
し、グルコースより生合成されるイソアミルアルコール
を高生成するチゴサッカロミセス属に属する酵母異変株
を取得することを目的とし検索を開始した。即ち、本発
明の目的は、チゴサッカロミセス酵母のグルコースより
生合成されるイソアミルアルコール生合成経路の律速酵
素であるα−イソプロピルリンゴ酸合成酵素活性がロイ
シン等により阻害されないか、或いは阻害されないこと
に加え酵素生成が抑制を受けないことにより醤油中にイ
ソアミルアルコールを高生成するチゴサッカロミセス属
に属する酵母変異株を取得し、この変異酵母を用いて香
気の優れた醤油を得ることである。
し、グルコースより生合成されるイソアミルアルコール
を高生成するチゴサッカロミセス属に属する酵母異変株
を取得することを目的とし検索を開始した。即ち、本発
明の目的は、チゴサッカロミセス酵母のグルコースより
生合成されるイソアミルアルコール生合成経路の律速酵
素であるα−イソプロピルリンゴ酸合成酵素活性がロイ
シン等により阻害されないか、或いは阻害されないこと
に加え酵素生成が抑制を受けないことにより醤油中にイ
ソアミルアルコールを高生成するチゴサッカロミセス属
に属する酵母変異株を取得し、この変異酵母を用いて香
気の優れた醤油を得ることである。
本発明者等は、種々のチゴサッカロミセス属に属する酵
母を対象として、これに種々の変異処理を加えることに
より、イソアミルアルコールを多量に生成する能力を有
する変異株を検索した結果、親株であるチゴサッカロミ
セスMA−1を変異処理することにより目的とするイソア
ミルアルコールを高生成する、チゴサッカロミセス属に
属する新規変異株を得ることに成功した。
母を対象として、これに種々の変異処理を加えることに
より、イソアミルアルコールを多量に生成する能力を有
する変異株を検索した結果、親株であるチゴサッカロミ
セスMA−1を変異処理することにより目的とするイソア
ミルアルコールを高生成する、チゴサッカロミセス属に
属する新規変異株を得ることに成功した。
即ち、本発明はチゴサッカロミセス・ルキシー属に属
し、5′,5′,5′−トリフルオロ−D,L−ロイシン耐性
を有する新規変異株であり、又本発明は該新規変異株を
醤油の諸味製造工程中に用いることを特徴とする醤油製
造法である。
し、5′,5′,5′−トリフルオロ−D,L−ロイシン耐性
を有する新規変異株であり、又本発明は該新規変異株を
醤油の諸味製造工程中に用いることを特徴とする醤油製
造法である。
以下、本発明を詳述する。
先ず、本発明の親株として使用する菌株としては、例え
ばチゴサッカロミセスMA−1は、チゴサッカロミセス・
ルキシーATCC13356を親株とし、これに通常の変異処理
を行なって得ることが出来、該チゴサッカロミセスMA−
1に変異処理を行なって本発明の変異株であるチゴサッ
カロミセスTFL−44を得ることが出来る。
ばチゴサッカロミセスMA−1は、チゴサッカロミセス・
ルキシーATCC13356を親株とし、これに通常の変異処理
を行なって得ることが出来、該チゴサッカロミセスMA−
1に変異処理を行なって本発明の変異株であるチゴサッ
カロミセスTFL−44を得ることが出来る。
次に、上記チゴサッカロミセスTFL−44株の菌学的性質
を以下に示す。
を以下に示す。
(a) 各培地における生育 YM寒天培地でクリーム色コロニーを形成し、栄養細
胞は主径3〜7μの球形ないし卵形で出芽により増殖す
る。YM液体培地では薄膜を形成しない。
胞は主径3〜7μの球形ないし卵形で出芽により増殖す
る。YM液体培地では薄膜を形成しない。
バレイショ抽出液寒天培地で偽菌糸は形成しない。
(b) 一般酵母用胞子形成培地では子のうを形成し難
いが、0.9%食塩を含むYM培地で接合子型子のうを形成
する。
いが、0.9%食塩を含むYM培地で接合子型子のうを形成
する。
(c) YM寒天平面培養で射出胞子を形成せず。
(d) 各生理的性質 15〜37℃でよく生育し最適温度は30℃、pH3〜7で
よく生育し最適pHは5である。
よく生育し最適pHは5である。
硝酸塩の同化性…なし。
塩化ナトリウム耐性…18%(W/W)以上の塩化ナト
リウム存在下でよく生育する。
リウム存在下でよく生育する。
ビタミン要求性…ビオチン、パントテン酸。
(e) 資化性、発酵性の有無 資化性 発酵性 D−アラビノース − − D−キシロース − − D−グルコース + + D−ガラクトース + − 麦芽糖 − − ショ糖 + + 乳糖 − − ラフィノース − − α−メチル−D−グルコシド − − アルブチン − − コハク酸塩 − − メリビオース − − セロビオース − − トレハロース − − エタノール − − D−マンニット + + (f) イソアミルアルコール生成量 親株(チゴサッカロミセスMA−1)と本発明(チゴサッ
カロミセスTFL−44)を対比し、以下の試験を行なっ
た。チゴサッカロミセスMA−1とチゴサッカロミセスTF
L−44の両株を夫々窒素源としてL−プロリン2mMを含む
培養培地で5日間前培養し、次いでこれらをディフコ・
イーストナイトロジェンベース(アミノ酸及び硫酸アン
モニウムを含まない)0.2%(W/V)、ディフコ・バクト
・ソイトーン10%(W/V)、硫酸アンモニウム、75mM、
グルコース5%(W/V)、食塩5%(W/V)よりなる培養
培地で10日間静置培養した結果、培養培地中のイソアミ
ルアルコールの生成量は、親株であるチゴサッカロミセ
スMA−1が31.98(ppm/mg dry cell weight)であるに
対し、チゴサッカロミセスTFL−44は81.74(ppm/mg dry
cell weight)であった。
カロミセスTFL−44)を対比し、以下の試験を行なっ
た。チゴサッカロミセスMA−1とチゴサッカロミセスTF
L−44の両株を夫々窒素源としてL−プロリン2mMを含む
培養培地で5日間前培養し、次いでこれらをディフコ・
イーストナイトロジェンベース(アミノ酸及び硫酸アン
モニウムを含まない)0.2%(W/V)、ディフコ・バクト
・ソイトーン10%(W/V)、硫酸アンモニウム、75mM、
グルコース5%(W/V)、食塩5%(W/V)よりなる培養
培地で10日間静置培養した結果、培養培地中のイソアミ
ルアルコールの生成量は、親株であるチゴサッカロミセ
スMA−1が31.98(ppm/mg dry cell weight)であるに
対し、チゴサッカロミセスTFL−44は81.74(ppm/mg dry
cell weight)であった。
(g) α−イソプロピルリンゴ酸合成酵素活性 チゴサッカロミセス・ルキシーATCC13356、チゴサッカ
ロミセスMA−1と本発明(チゴサッカロミセスTFL−4
4)を比較すると、チゴサッカロミセスTFL−44より得ら
れたα−イソプロピルリンゴ酸合成酵素は、チゴサッカ
ロミセス・ルキシーATCC13356とチゴサッカロミセスMA
−1より得られたα−イソプロピルリンゴ酸合成酵素と
異なりロイシンによる活性障害が脱感作されていた。ま
たα−イソプロピルリンゴ酸合成酵素が抑制される培地
に於いて、チゴサッカロミセスTFL−44のイソプロピル
リンゴ酸合成酵素量は、チゴサッカロミセス・ルキシー
ATCC13356のα−イソプロピルリンゴ酸合成酵素量と比
べ5〜8倍程度に増加した。
ロミセスMA−1と本発明(チゴサッカロミセスTFL−4
4)を比較すると、チゴサッカロミセスTFL−44より得ら
れたα−イソプロピルリンゴ酸合成酵素は、チゴサッカ
ロミセス・ルキシーATCC13356とチゴサッカロミセスMA
−1より得られたα−イソプロピルリンゴ酸合成酵素と
異なりロイシンによる活性障害が脱感作されていた。ま
たα−イソプロピルリンゴ酸合成酵素が抑制される培地
に於いて、チゴサッカロミセスTFL−44のイソプロピル
リンゴ酸合成酵素量は、チゴサッカロミセス・ルキシー
ATCC13356のα−イソプロピルリンゴ酸合成酵素量と比
べ5〜8倍程度に増加した。
以上の菌学的性質はクレガー編(N.J.W.Kreger−vanRi
j)の「ザ イースト」(「The Yeast a toxonomy Stud
y」Elsevier Science pub.)第3版により、いずれもチ
ゴサッカロミセス・ルキシーに属する菌株の有する性質
であり、各菌株間の違いは、以下に示す通りである。
j)の「ザ イースト」(「The Yeast a toxonomy Stud
y」Elsevier Science pub.)第3版により、いずれもチ
ゴサッカロミセス・ルキシーに属する菌株の有する性質
であり、各菌株間の違いは、以下に示す通りである。
チゴサッカロミセス・ルキシー(ATCC13356)と違いチ
ゴサッカロミセスMA−1とチゴサッカロミセスTFL−44
は、100mM程度以上の塩酸モノメチルアミンを含む培地
に生育でき、チゴサッカロミセスMA−1と違いチゴサッ
カロミセスTFL−44は、1mM程度以上の5′,5′,5′−ト
リフルオロ−D,L−ロイシンを含む培地に生育できる。
このことより本菌株チゴサッカロミセスTFL−44は新菌
株であると同定した。
ゴサッカロミセスMA−1とチゴサッカロミセスTFL−44
は、100mM程度以上の塩酸モノメチルアミンを含む培地
に生育でき、チゴサッカロミセスMA−1と違いチゴサッ
カロミセスTFL−44は、1mM程度以上の5′,5′,5′−ト
リフルオロ−D,L−ロイシンを含む培地に生育できる。
このことより本菌株チゴサッカロミセスTFL−44は新菌
株であると同定した。
なお、チゴサッカロミセスMA−1とチゴサッカロミセス
TFL−44は、それぞれ工業技術院微生物工業技術研究所
に微工研菌寄第9904号(FERM P−9904),第9905号(FE
RM P−9905)として寄託されている。
TFL−44は、それぞれ工業技術院微生物工業技術研究所
に微工研菌寄第9904号(FERM P−9904),第9905号(FE
RM P−9905)として寄託されている。
上記変異処理としては、如何なる方法でもよい。例えば
化学的方法としてN−メチル−N′−ニトロ−N−ニト
ロソグアニジン(以下、MNNGと略称する)、エチルメタ
ンサルホネート、メチルメタンサルホネート、4−ニト
ロソキノン、亜硝酸、ブロモウラシル等の変異誘発剤を
用い、物理的方法として紫外線照射、X線照射、放射線
照射処理を行う。培地としては、酵母が利用し得る炭素
源、窒素源、無機塩類、その他酵母の生育に必要な成分
を、適宜配合した合成培地、天然培地が用いられる。な
お醤油の如く、高塩濃度の諸味への添加を意図する場合
には、該培地の食塩濃度を6−18%(W/V)程度に調整
することが望ましい。そして塩酸モノメチルアミン、或
いは5′,5′,5′−トリフルオロ−D,L−ロイシン耐性
を付与するため、前記酵母培養培地に塩酸モノメチルア
ミン、5′,5′,5′−トリフルオロ−D,L−ロイシンを
例えばそれぞれ200mM,1mM程度添加する。酵母の培養
は、振盪培養、通気培養、撹拌培養、静置培養等の好気
的、嫌気的培養等の適宜な方法が採用される。培養温度
は酵母菌体が生育し得る範囲内で可能であるが通常25−
30℃であり、培養時間は好気的培養の場合には10−50時
間、嫌気的培養の場合には120−170時間程度培養する。
化学的方法としてN−メチル−N′−ニトロ−N−ニト
ロソグアニジン(以下、MNNGと略称する)、エチルメタ
ンサルホネート、メチルメタンサルホネート、4−ニト
ロソキノン、亜硝酸、ブロモウラシル等の変異誘発剤を
用い、物理的方法として紫外線照射、X線照射、放射線
照射処理を行う。培地としては、酵母が利用し得る炭素
源、窒素源、無機塩類、その他酵母の生育に必要な成分
を、適宜配合した合成培地、天然培地が用いられる。な
お醤油の如く、高塩濃度の諸味への添加を意図する場合
には、該培地の食塩濃度を6−18%(W/V)程度に調整
することが望ましい。そして塩酸モノメチルアミン、或
いは5′,5′,5′−トリフルオロ−D,L−ロイシン耐性
を付与するため、前記酵母培養培地に塩酸モノメチルア
ミン、5′,5′,5′−トリフルオロ−D,L−ロイシンを
例えばそれぞれ200mM,1mM程度添加する。酵母の培養
は、振盪培養、通気培養、撹拌培養、静置培養等の好気
的、嫌気的培養等の適宜な方法が採用される。培養温度
は酵母菌体が生育し得る範囲内で可能であるが通常25−
30℃であり、培養時間は好気的培養の場合には10−50時
間、嫌気的培養の場合には120−170時間程度培養する。
このようにして固体培養の場合には生じたコロニーを分
離し、液体培養の場合には遠心分離、濾過等の通常の操
作方法に従い分離し、必要により洗浄して本変異株を得
る。
離し、液体培養の場合には遠心分離、濾過等の通常の操
作方法に従い分離し、必要により洗浄して本変異株を得
る。
次に本変異株を用いて醤油を製造する方法について述べ
る。
る。
まず、通常の蛋白質原料及び炭水化物原料を常法により
変性処理し、これに種麹を接種し、製麹を行って醤油麹
を得る。これに通常の仕込割合にて適当濃度の塩水を加
え、諸味を調製する。この諸味を発酵熟成させ、適宜の
時期に、ベルに調製した本菌株もしくはその培養液を適
量添加し通常の仕込管理を行って得られる熟成諸味を、
常法により圧搾、規格、火入を行い、火入醤油を得る。
変性処理し、これに種麹を接種し、製麹を行って醤油麹
を得る。これに通常の仕込割合にて適当濃度の塩水を加
え、諸味を調製する。この諸味を発酵熟成させ、適宜の
時期に、ベルに調製した本菌株もしくはその培養液を適
量添加し通常の仕込管理を行って得られる熟成諸味を、
常法により圧搾、規格、火入を行い、火入醤油を得る。
この様にして香気の優れた火入醤油をえることが出来
る。
る。
本発明の新規変異株は、従来のチゴサッカロミセスルキ
シーに属する菌株に比し、著しくイソアミルアルコール
の生成能が優れたものであり、本菌株を用いて醤油醸造
を行なった場合、得られた醤油はイソアミルアルコール
等の高級アルコール成分を著しく多量に含み、顕著に香
気の優れたものである。
シーに属する菌株に比し、著しくイソアミルアルコール
の生成能が優れたものであり、本菌株を用いて醤油醸造
を行なった場合、得られた醤油はイソアミルアルコール
等の高級アルコール成分を著しく多量に含み、顕著に香
気の優れたものである。
以下実施例により本発明を具体的に示す。
実施例1 チゴサッカロミセス・ルキシーATCC13356株を、窒素源
としてL−プロリンを含む以下のプロリン培地50mlで (プロリン培地) ディフコイーストナイトロジエンベース 0.2%(W/V)
(アミノ酸と硫酸アンモニウムを含まない) L−プロリン 2mM NaCl(食塩) 5%(W/V) 5日静置培養した後遠心分離して、食塩5%含有100mM
リン酸バッファー(pH=7.0)にて洗浄した。この洗浄
菌体を食塩5%、グルコース5%含有100mMリン酸バッ
ファー(pH=7.0)に懸濁し、MNNG(N−メチル−N′
−ニトロ−N−ニトロソグアニジン)を1mg/lになるよ
うに加えた後、30℃1時間ゆっくりと振盪しながら変異
処理を行い、その菌体を遠心分離し、プロリン培地にて
20時間、30℃で培養後、塩酸モノメチルアミン(最終濃
度200mM)を含むプロリン寒天培地に塗沫し、生育した
多数の耐性株よりチゴサッカロミセスMA−1(FERM P−
9904)を得た。次にチゴサッカロミセスMA−1を窒素源
としてL−プロリンを含むプロリン培地50mlで (プロリン培地) ディフコイーストナイトロジエンベース 0.2%(W/V)
(アミノ酸と硫酸アンモニウムを含まない) L−プロリン 2mM NaCl(食塩) 5%(W/V) グルコース 5%(W/V) 5日静置培養した後遠心分離し、食塩5%含有100mMリ
ン酸バッファー(pH=7.0)にて洗浄した。この洗浄菌
体を食塩5%、グルコース5%含有100mMリン酸バッフ
ァー(pH=7.0)に懸濁し、MNNG1mg/lになるように加え
た後、30℃1時間ゆっくりと振盪しながら変異処理を行
い、その菌体を遠心分離し、プロリン培地にて20時間、
30℃で培養後、5′−5′−5′−トリフルオロ−DL−
ロイシン(最終濃度1mM)を含むプロリン寒天培地に塗
沫し、生育した多数の耐性株よりチゴサッカロミセスTF
L−44(FERM P−9905)を得た。
としてL−プロリンを含む以下のプロリン培地50mlで (プロリン培地) ディフコイーストナイトロジエンベース 0.2%(W/V)
(アミノ酸と硫酸アンモニウムを含まない) L−プロリン 2mM NaCl(食塩) 5%(W/V) 5日静置培養した後遠心分離して、食塩5%含有100mM
リン酸バッファー(pH=7.0)にて洗浄した。この洗浄
菌体を食塩5%、グルコース5%含有100mMリン酸バッ
ファー(pH=7.0)に懸濁し、MNNG(N−メチル−N′
−ニトロ−N−ニトロソグアニジン)を1mg/lになるよ
うに加えた後、30℃1時間ゆっくりと振盪しながら変異
処理を行い、その菌体を遠心分離し、プロリン培地にて
20時間、30℃で培養後、塩酸モノメチルアミン(最終濃
度200mM)を含むプロリン寒天培地に塗沫し、生育した
多数の耐性株よりチゴサッカロミセスMA−1(FERM P−
9904)を得た。次にチゴサッカロミセスMA−1を窒素源
としてL−プロリンを含むプロリン培地50mlで (プロリン培地) ディフコイーストナイトロジエンベース 0.2%(W/V)
(アミノ酸と硫酸アンモニウムを含まない) L−プロリン 2mM NaCl(食塩) 5%(W/V) グルコース 5%(W/V) 5日静置培養した後遠心分離し、食塩5%含有100mMリ
ン酸バッファー(pH=7.0)にて洗浄した。この洗浄菌
体を食塩5%、グルコース5%含有100mMリン酸バッフ
ァー(pH=7.0)に懸濁し、MNNG1mg/lになるように加え
た後、30℃1時間ゆっくりと振盪しながら変異処理を行
い、その菌体を遠心分離し、プロリン培地にて20時間、
30℃で培養後、5′−5′−5′−トリフルオロ−DL−
ロイシン(最終濃度1mM)を含むプロリン寒天培地に塗
沫し、生育した多数の耐性株よりチゴサッカロミセスTF
L−44(FERM P−9905)を得た。
実施例2 脱脂大豆100kgを蒸煮変性したものと、小麦105kgを炒熬
割砕したものを混合し、これに種麹を接種し、42時間の
通風製麹を行い醤油麹を得た。
割砕したものを混合し、これに種麹を接種し、42時間の
通風製麹を行い醤油麹を得た。
これに食塩90kgを含む15℃に冷却した塩水360lを加え60
0l密閉仕込タンクに仕込んだ。その際、ペディオコッカ
ス.ハロフィルスIAM1693を生菌数が諸味1g当り1×105
個となるように添加した。添加後ときどき撹拌し、仕込
後14日目より加温し、仕込後60日目に、別に仕込後20日
目の醤油諸味液汁を食塩15%に調製した後、無菌濾過し
て得た培地(pH=5.2)に、実施例1で得たチゴサッカ
ロミセスTFL−44(FERM P−9905)を接種し、30℃で4
日間好気培養した培養液を、生菌数が諸味1g当り1×10
5個となるように添加した。その後6カ月通常の仕込管
理を行って熟成諸味を得た。これを常法により圧搾した
後、NaC117.0%,T.N1.57%に調製し、80℃で4時間の火
入を行い、火入醤油(本製品)を得た。
0l密閉仕込タンクに仕込んだ。その際、ペディオコッカ
ス.ハロフィルスIAM1693を生菌数が諸味1g当り1×105
個となるように添加した。添加後ときどき撹拌し、仕込
後14日目より加温し、仕込後60日目に、別に仕込後20日
目の醤油諸味液汁を食塩15%に調製した後、無菌濾過し
て得た培地(pH=5.2)に、実施例1で得たチゴサッカ
ロミセスTFL−44(FERM P−9905)を接種し、30℃で4
日間好気培養した培養液を、生菌数が諸味1g当り1×10
5個となるように添加した。その後6カ月通常の仕込管
理を行って熟成諸味を得た。これを常法により圧搾した
後、NaC117.0%,T.N1.57%に調製し、80℃で4時間の火
入を行い、火入醤油(本製品)を得た。
一方上記チゴサッカロミセスTFL−44の代わりに、チゴ
サッカロミセスMA−1を添加する以外は、上記と全く同
様にして火入醤油(対照製品)を得た。
サッカロミセスMA−1を添加する以外は、上記と全く同
様にして火入醤油(対照製品)を得た。
上記火入醤油の一般分析を醤油技術会編「しょうゆ基準
分析法」に従って行い、併せてイソアミルアルコール量
の測定結果を表1に示す。また上記火入醤油について、
26名のパネルによりトライアングル法で官能検査を実施
したところ、表2に示す結果を得た。
分析法」に従って行い、併せてイソアミルアルコール量
の測定結果を表1に示す。また上記火入醤油について、
26名のパネルによりトライアングル法で官能検査を実施
したところ、表2に示す結果を得た。
Claims (2)
- 【請求項1】チゴサッカロミセス・ルキシーに属し、
5′,5′,5′−トリフルオロ−D,L−ロイシン耐性を有
する新規変異株。 - 【請求項2】請求項(1)記載の新規変異株を醤油諸味
製造工程中に用いることを特徴とする醤油の製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63053773A JPH0740918B2 (ja) | 1988-03-09 | 1988-03-09 | 新規変異株及びこれを用いる醤油の製造法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63053773A JPH0740918B2 (ja) | 1988-03-09 | 1988-03-09 | 新規変異株及びこれを用いる醤油の製造法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01228462A JPH01228462A (ja) | 1989-09-12 |
| JPH0740918B2 true JPH0740918B2 (ja) | 1995-05-10 |
Family
ID=12952135
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63053773A Expired - Lifetime JPH0740918B2 (ja) | 1988-03-09 | 1988-03-09 | 新規変異株及びこれを用いる醤油の製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0740918B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012095596A (ja) * | 2010-11-02 | 2012-05-24 | Kikkoman Corp | 醤油様調味料 |
-
1988
- 1988-03-09 JP JP63053773A patent/JPH0740918B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01228462A (ja) | 1989-09-12 |
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