JPH0743314B2 - 塗膜の密着性能の劣化促進試験方法 - Google Patents
塗膜の密着性能の劣化促進試験方法Info
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- JPH0743314B2 JPH0743314B2 JP15761392A JP15761392A JPH0743314B2 JP H0743314 B2 JPH0743314 B2 JP H0743314B2 JP 15761392 A JP15761392 A JP 15761392A JP 15761392 A JP15761392 A JP 15761392A JP H0743314 B2 JPH0743314 B2 JP H0743314B2
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- coating
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】塗装された物体の塗膜面と素地と
の密着性能を試験する劣化促進試験方法に関するもので
ある。
の密着性能を試験する劣化促進試験方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】塗膜の素地に対する密着性の良否は防錆
の良否に直接関係し、素地が金属の場合は密着性が悪い
と錆の発生となって現れる。
の良否に直接関係し、素地が金属の場合は密着性が悪い
と錆の発生となって現れる。
【0003】一般に腐食促進試験方法として塩水噴霧試
験、キャス試験が用いられてきたが、発錆の実状が屋外
暴露によるものと異なること、促進性がないなど欠点が
あった。最近はこれらの欠点を補う試験方法として塩水
噴霧試験、熱風乾燥試験、湿潤試験の順に試験を行い、
この一連の試験を1サイクルとして繰り返して行う複合
腐食サイクル試験が用いられるようになり、促進性を大
いに改善した試験方法として、耐食性を求められる塗膜
などの試験に盛んに使用されるようになって来た。
験、キャス試験が用いられてきたが、発錆の実状が屋外
暴露によるものと異なること、促進性がないなど欠点が
あった。最近はこれらの欠点を補う試験方法として塩水
噴霧試験、熱風乾燥試験、湿潤試験の順に試験を行い、
この一連の試験を1サイクルとして繰り返して行う複合
腐食サイクル試験が用いられるようになり、促進性を大
いに改善した試験方法として、耐食性を求められる塗膜
などの試験に盛んに使用されるようになって来た。
【0004】 又、実開昭49−62090号公報には、
大気暴露(屋外暴露)と相関性を取りつつ金属試験片の
腐食を促進させる装置として、試験片を短時間湿らせる
過程と、この状態から空気温度を30〜40℃に保ちつ
つ、赤外線ランプなどの光輻射エネルギーによって試験
片を一定時間乾燥させる過程とを繰り返して行うための
装置が開示されている。
大気暴露(屋外暴露)と相関性を取りつつ金属試験片の
腐食を促進させる装置として、試験片を短時間湿らせる
過程と、この状態から空気温度を30〜40℃に保ちつ
つ、赤外線ランプなどの光輻射エネルギーによって試験
片を一定時間乾燥させる過程とを繰り返して行うための
装置が開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の複合腐食サイク
ル試験方法の場合は、塩水噴霧試験後の塗膜の濡れから
乾燥に至る経過は、例えば試験片に熱風を吹き付けるな
どの空気加熱による乾燥で行われる。この場合塗膜試験
片は、図3に示すように塗膜面温度と素地温度は一致し
て上昇する傾向にある。
ル試験方法の場合は、塩水噴霧試験後の塗膜の濡れから
乾燥に至る経過は、例えば試験片に熱風を吹き付けるな
どの空気加熱による乾燥で行われる。この場合塗膜試験
片は、図3に示すように塗膜面温度と素地温度は一致し
て上昇する傾向にある。
【0006】一方、自然環境下(屋外暴露)では太陽の
強い光(光輻射エネルギー)を受けて乾燥が行われるた
め、図4に示すように塗膜面の温度が素地より高く、両
者に温度差があり、特に照射直後はその差が大で、塗膜
面の温度上昇に伴ってその差は少しずつ小さくなり、日
没後両者が同一温度になる傾向にある。
強い光(光輻射エネルギー)を受けて乾燥が行われるた
め、図4に示すように塗膜面の温度が素地より高く、両
者に温度差があり、特に照射直後はその差が大で、塗膜
面の温度上昇に伴ってその差は少しずつ小さくなり、日
没後両者が同一温度になる傾向にある。
【0007】従って、従来の複合腐食サイクル試験方法
と屋外暴露とは、試験片の乾燥過程が大きく異なるた
め、特に塗膜の素地に対する密着性の評価においては両
者の結果に著しい相違があった。この実例として例え
ば、塗膜にナイフエッジを入れて屋外暴露した場合、エ
ッヂ部に塗膜の剥離が生じ錆が進行する状況が生じる
が、複合腐食サイクル試験ではその状況が明確に再現出
来ず、又、屋外暴露で発生する塗膜の膨れ現象が再現出
来ないなどがある。これは、上記空気加熱による乾燥過
程における素地(例えば鉄板)と塗膜(例えばアクリル
樹脂)の線膨張係数の違いによって生じるストレスに対
して、光輻射エネルギーによる乾燥過程の場合のストレ
スは、この線膨張係数に塗膜と素地間の温度差が乗じら
れるのでより大きく、空気温度による乾燥に比べて数倍
となるためである。
と屋外暴露とは、試験片の乾燥過程が大きく異なるた
め、特に塗膜の素地に対する密着性の評価においては両
者の結果に著しい相違があった。この実例として例え
ば、塗膜にナイフエッジを入れて屋外暴露した場合、エ
ッヂ部に塗膜の剥離が生じ錆が進行する状況が生じる
が、複合腐食サイクル試験ではその状況が明確に再現出
来ず、又、屋外暴露で発生する塗膜の膨れ現象が再現出
来ないなどがある。これは、上記空気加熱による乾燥過
程における素地(例えば鉄板)と塗膜(例えばアクリル
樹脂)の線膨張係数の違いによって生じるストレスに対
して、光輻射エネルギーによる乾燥過程の場合のストレ
スは、この線膨張係数に塗膜と素地間の温度差が乗じら
れるのでより大きく、空気温度による乾燥に比べて数倍
となるためである。
【0008】 又、実開昭49−62090号公報に開示
の装置を用いた方法では、乾燥過程において常に試験片
に光輻射エネルギーを与えているため、図5に示すよう
に塗膜試験片では塗膜面と素地との温度差は小さくなる
が、なくならない。このため、屋外暴露において両者の
温度が一致する条件を再現できないことになり、複合腐
食サイクル試験方法と同じく、特に塗膜の素地に対する
密着性の評価においては両者の結果に著しい相違を生じ
る場合もあった。
の装置を用いた方法では、乾燥過程において常に試験片
に光輻射エネルギーを与えているため、図5に示すよう
に塗膜試験片では塗膜面と素地との温度差は小さくなる
が、なくならない。このため、屋外暴露において両者の
温度が一致する条件を再現できないことになり、複合腐
食サイクル試験方法と同じく、特に塗膜の素地に対する
密着性の評価においては両者の結果に著しい相違を生じ
る場合もあった。
【0009】
【課題を解決するための手段】 上記の課題を解決するた
めに、塗膜試料の塗膜面に対し、(a)最初に、一定時
間塩水噴霧試験を行い、(b)第2に、光源を点灯して
光輻射エネルギーを塗膜面に与えて塗膜面と素地との間
に温度差を生じさせながら塗膜面を所定温度に到達さ
せ、(c)第3に、光源を消灯すると同時に塗膜面の温
度と同じ温度の熱風を所定時間塗膜試料に吹き付けて塗
膜面と素地との温度差をなくし、(d)最後に、湿潤試
験(30〜70℃間のある一定温度で湿度95%以上)
を一定時間行う、上記(a)、(b)、(c)、(d)
一連の条件を1サイクルの試験として所定回数繰り返
し、塗膜の膨れ及び剥離を促進させ、塗膜の密着性能を
調べる塗膜の密着性能の劣化促進試験方法をその手段と
した。
めに、塗膜試料の塗膜面に対し、(a)最初に、一定時
間塩水噴霧試験を行い、(b)第2に、光源を点灯して
光輻射エネルギーを塗膜面に与えて塗膜面と素地との間
に温度差を生じさせながら塗膜面を所定温度に到達さ
せ、(c)第3に、光源を消灯すると同時に塗膜面の温
度と同じ温度の熱風を所定時間塗膜試料に吹き付けて塗
膜面と素地との温度差をなくし、(d)最後に、湿潤試
験(30〜70℃間のある一定温度で湿度95%以上)
を一定時間行う、上記(a)、(b)、(c)、(d)
一連の条件を1サイクルの試験として所定回数繰り返
し、塗膜の膨れ及び剥離を促進させ、塗膜の密着性能を
調べる塗膜の密着性能の劣化促進試験方法をその手段と
した。
【0010】
【作用】 上記の手段を採用したことにより、特に塗膜試
験片の乾燥過程において、屋外暴露における塗膜試験片
の乾燥過程、即ち、太陽の強い光(光輻射エネルギー)
を塗膜試験片が受けるため、塗膜面の温度が素地より高
く、両者に温度差が生じ、塗膜面の温度上昇に伴ってそ
の差は少しずつ小さくなり、日没後両者が同一温度にな
る状態を再現できることになる。
験片の乾燥過程において、屋外暴露における塗膜試験片
の乾燥過程、即ち、太陽の強い光(光輻射エネルギー)
を塗膜試験片が受けるため、塗膜面の温度が素地より高
く、両者に温度差が生じ、塗膜面の温度上昇に伴ってそ
の差は少しずつ小さくなり、日没後両者が同一温度にな
る状態を再現できることになる。
【0011】
【実施例】本発明は上記したように、最初に塩水噴霧試
験を行い、第2に光源の光輻射エネルギーを塗膜面に与
えて塗膜面と素地との間に温度差を生じさせながら塗膜
面を所定の温度に到達させ、第3に光源を消灯すると同
時に塗膜面温度の熱風を所定時間塗膜試料に吹き付けて
塗膜面と素地との温度差をなくしながら試験片の乾燥を
行い、最後に湿潤試験を所定時間行う、この一連の条件
を1サイクルとして所定回数繰り返す試験方法である。
験を行い、第2に光源の光輻射エネルギーを塗膜面に与
えて塗膜面と素地との間に温度差を生じさせながら塗膜
面を所定の温度に到達させ、第3に光源を消灯すると同
時に塗膜面温度の熱風を所定時間塗膜試料に吹き付けて
塗膜面と素地との温度差をなくしながら試験片の乾燥を
行い、最後に湿潤試験を所定時間行う、この一連の条件
を1サイクルとして所定回数繰り返す試験方法である。
【0012】以下図面に基づき具体的な実施例を説明す
る。
る。
【0013】図1は本発明の試験方法を実施するための
装置の構成図である。図において、試験槽1内は、塩水
噴霧試験時には試験槽1を覆った加熱槽2によって35
℃にコントロールされ、試験槽1に設置された塗膜試験
片3の塗膜面は噴霧塔4から噴霧される濃度5%塩水の
降霧を受けて均一に濡れる。
装置の構成図である。図において、試験槽1内は、塩水
噴霧試験時には試験槽1を覆った加熱槽2によって35
℃にコントロールされ、試験槽1に設置された塗膜試験
片3の塗膜面は噴霧塔4から噴霧される濃度5%塩水の
降霧を受けて均一に濡れる。
【0014】コントロールボックス5にプログラムされ
た所定時間(例えば2時間)に到達すると塩水の噴霧は
停止し、試験槽1の上部に配した光源6(例えば赤外線
ランプ)が点灯され、光源6の光輻射エネルギーが塗膜
試験片3に放射されて塗膜面の温度は急上昇する。この
塗膜面の温度は塗膜面温度検出素子7によって検知され
所定温度(例えば60℃)に到達すると光源6は消灯す
る。同時に、予めこの塗膜面の温度と同じ温度に調整さ
れていた熱風槽8の熱風を送風機9を動作させバルブA
10を開いて、試験槽1内の下部に設けた熱風・湿気吹
出口11より試験槽1の上方に送気して、塗膜試験片3
の乾燥を行う。
た所定時間(例えば2時間)に到達すると塩水の噴霧は
停止し、試験槽1の上部に配した光源6(例えば赤外線
ランプ)が点灯され、光源6の光輻射エネルギーが塗膜
試験片3に放射されて塗膜面の温度は急上昇する。この
塗膜面の温度は塗膜面温度検出素子7によって検知され
所定温度(例えば60℃)に到達すると光源6は消灯す
る。同時に、予めこの塗膜面の温度と同じ温度に調整さ
れていた熱風槽8の熱風を送風機9を動作させバルブA
10を開いて、試験槽1内の下部に設けた熱風・湿気吹
出口11より試験槽1の上方に送気して、塗膜試験片3
の乾燥を行う。
【0015】光照射の時間プラス熱風送風の時間がコン
トロールボックス5にプログラムされた所定時間(例え
ば4時間)に到達すると、バルブA10を閉じ、送風機
9を停止して熱風の送風を中止する。同時に、バルブB
12を開き加湿器13を動作させて熱風・湿気吹出口1
1より蒸気を送って試験槽1内を加湿する。
トロールボックス5にプログラムされた所定時間(例え
ば4時間)に到達すると、バルブA10を閉じ、送風機
9を停止して熱風の送風を中止する。同時に、バルブB
12を開き加湿器13を動作させて熱風・湿気吹出口1
1より蒸気を送って試験槽1内を加湿する。
【0016】試験槽1内の温度は乾球温度検出素子14
で検出し、コントロールボックス5を介して加熱槽2を
コントロールして行われ、湿度は湿球温度検出素子15
で検出される湿球温度が所定湿度となるようにコントロ
ールボックス5を介して加湿器13をコントロールして
行われ、湿潤試験の条件(例えば50℃、95%RH以
上)を作り出し維持される。
で検出し、コントロールボックス5を介して加熱槽2を
コントロールして行われ、湿度は湿球温度検出素子15
で検出される湿球温度が所定湿度となるようにコントロ
ールボックス5を介して加湿器13をコントロールして
行われ、湿潤試験の条件(例えば50℃、95%RH以
上)を作り出し維持される。
【0017】湿潤試験が所要時間行われると、再度塩水
噴霧試験の条件に移行する。こうした塩水噴霧試験、乾
燥試験(光照射後熱風送風)、湿潤試験の一連の試験を
1サイクルとして、所定回数(例えば15回)繰り返す
ようにコントロールボックス5にプログラムされされて
いる。又、16は本装置の排気管、17はドレインであ
る。
噴霧試験の条件に移行する。こうした塩水噴霧試験、乾
燥試験(光照射後熱風送風)、湿潤試験の一連の試験を
1サイクルとして、所定回数(例えば15回)繰り返す
ようにコントロールボックス5にプログラムされされて
いる。又、16は本装置の排気管、17はドレインであ
る。
【0018】次に、本実施例における試験時間と温度の
関係を図2に示す。各試験の温度条件は、塩水噴霧時が
試験槽1内を35℃、乾燥試験前半の光照射による塗膜
面温度の上限が60℃、後半の熱風送風温度を同じく6
0℃、湿潤試験時が試験槽1内を50℃とする。
関係を図2に示す。各試験の温度条件は、塩水噴霧時が
試験槽1内を35℃、乾燥試験前半の光照射による塗膜
面温度の上限が60℃、後半の熱風送風温度を同じく6
0℃、湿潤試験時が試験槽1内を50℃とする。
【0019】上述したように、この装置における温度の
制御は、試験槽1内は乾球温度検出素子14の信号によ
ってコントロールボックス5を介して加熱槽2、熱風槽
8を制御して行われるもので、乾燥試験前半の光照射時
は、塗膜面温度検出素子7に切り替わり、塗膜面の温度
が予め設定した温度の60℃に到達すると、塗膜面温度
検出素子7からの信号でコントロールボックス5を介し
て光源6を消灯し、後半の熱風送風に切り替わるように
したものである。
制御は、試験槽1内は乾球温度検出素子14の信号によ
ってコントロールボックス5を介して加熱槽2、熱風槽
8を制御して行われるもので、乾燥試験前半の光照射時
は、塗膜面温度検出素子7に切り替わり、塗膜面の温度
が予め設定した温度の60℃に到達すると、塗膜面温度
検出素子7からの信号でコントロールボックス5を介し
て光源6を消灯し、後半の熱風送風に切り替わるように
したものである。
【0020】 さて、図2において、塗膜試験片の塗膜面
の温度と素地の温度は、両者とも塩水噴霧試験時には3
5℃で一致している。乾燥試験に入り光源が点灯されて
光輻射エネルギーが塗膜面に放射されると、塗膜面の温
度は急上昇する。一方素地の温度の上昇は緩やかであ
り、両者に温度差が生じる。塗膜面の温度が60℃に到
達すると光源は消灯され、同時に60℃の熱風の送風が
開始されるため、塗膜面は60℃に維持され、素地の温
度も徐々に上昇して塗膜面の温度と同じ60℃になる。
乾燥試験が終了すると湿潤試験に移行するが、このとき
塗膜面および素地の温度は一致した状態で50℃まで降
下し、安定している。
の温度と素地の温度は、両者とも塩水噴霧試験時には3
5℃で一致している。乾燥試験に入り光源が点灯されて
光輻射エネルギーが塗膜面に放射されると、塗膜面の温
度は急上昇する。一方素地の温度の上昇は緩やかであ
り、両者に温度差が生じる。塗膜面の温度が60℃に到
達すると光源は消灯され、同時に60℃の熱風の送風が
開始されるため、塗膜面は60℃に維持され、素地の温
度も徐々に上昇して塗膜面の温度と同じ60℃になる。
乾燥試験が終了すると湿潤試験に移行するが、このとき
塗膜面および素地の温度は一致した状態で50℃まで降
下し、安定している。
【0021】 ここで、特に乾燥試験時における塗膜面お
よび素地の温度が温度差をもって移行する状態は、図4
の屋外暴露における日中の状態と対応していることがわ
かる。又、屋外暴露では夜間になると、塗膜面及び素地
の温度は一致した状態で低下するが、本実施例では、塩
濃度の濃縮を増進して試験の促進を増大させるため、熱
風乾燥の時間を一定時間高温で維持するようにした。
尚、湿潤試験に移行する際に、その試験温度(例えば5
0℃)に降下するまで加湿を開始しなければ、屋外暴露
における夜間の温度降下状態を再現できることになり、
図4と近似した温度勾配を得ることができる。
よび素地の温度が温度差をもって移行する状態は、図4
の屋外暴露における日中の状態と対応していることがわ
かる。又、屋外暴露では夜間になると、塗膜面及び素地
の温度は一致した状態で低下するが、本実施例では、塩
濃度の濃縮を増進して試験の促進を増大させるため、熱
風乾燥の時間を一定時間高温で維持するようにした。
尚、湿潤試験に移行する際に、その試験温度(例えば5
0℃)に降下するまで加湿を開始しなければ、屋外暴露
における夜間の温度降下状態を再現できることになり、
図4と近似した温度勾配を得ることができる。
【0022】又、塗膜面の温度上昇勾配は光源の光輻射
エネルギーによって左右されため、自然環境下の夏の強
烈な太陽光による急上昇条件を作り出す時は、光輻射エ
ネルギーが大きくなるように光源の電力を大とし、逆に
冬季の弱い光を受けて緩慢な温度上昇条件を作り出す時
は、輻射エネルギーが小さくなるように光源の電力を小
として行うことも可能であり、さらに、光源として本実
施例では赤外線ランプを用いたが、他の光源として、例
えば紫外線カーボンアーク灯、サンシャインカーボンア
ーク灯、キセノンアークランプなどの耐候性試験機用の
光源を用いてもよい。
エネルギーによって左右されため、自然環境下の夏の強
烈な太陽光による急上昇条件を作り出す時は、光輻射エ
ネルギーが大きくなるように光源の電力を大とし、逆に
冬季の弱い光を受けて緩慢な温度上昇条件を作り出す時
は、輻射エネルギーが小さくなるように光源の電力を小
として行うことも可能であり、さらに、光源として本実
施例では赤外線ランプを用いたが、他の光源として、例
えば紫外線カーボンアーク灯、サンシャインカーボンア
ーク灯、キセノンアークランプなどの耐候性試験機用の
光源を用いてもよい。
【0023】
【発明の効果】本発明の試験方法によれば、塩水噴霧後
の濡れ状態を光照射によって急速に乾燥すると、塗膜面
と素地との間に温度差が生じて、塗膜の密着に大きな物
理的ストレス与える。さらに塗膜面の塩濃度は急速に濃
縮される。この両効果が相乗して、例えば塗膜にナイフ
エッジを入れた試料ではエッジ部の塗膜の剥離、あるい
は塗膜面中に膨れの発生などを発生させることができ
る。
の濡れ状態を光照射によって急速に乾燥すると、塗膜面
と素地との間に温度差が生じて、塗膜の密着に大きな物
理的ストレス与える。さらに塗膜面の塩濃度は急速に濃
縮される。この両効果が相乗して、例えば塗膜にナイフ
エッジを入れた試料ではエッジ部の塗膜の剥離、あるい
は塗膜面中に膨れの発生などを発生させることができ
る。
【0024】一度剥離、膨れが発生すると、乾燥後の湿
潤時に塗膜と素地との剥離空間に湿気が浸透し、再度の
塩水噴霧時に塩溶液はこの剥離空間に入り易くなる。そ
して光照射による急速な乾燥時及び熱風乾燥時には塩折
出による物理的破壊力も加えられるので塗膜の剥離は一
層進行する結果となる。
潤時に塗膜と素地との剥離空間に湿気が浸透し、再度の
塩水噴霧時に塩溶液はこの剥離空間に入り易くなる。そ
して光照射による急速な乾燥時及び熱風乾燥時には塩折
出による物理的破壊力も加えられるので塗膜の剥離は一
層進行する結果となる。
【0025】密着性能の良い塗膜はこの進行を防御でき
るが、密着性能の悪い塗膜は剥離の進行が著しく、その
差は本試験方法による試験の結果加速して現れる。その
試験結果の外観の比較を図6、図7及び図8に示す。
るが、密着性能の悪い塗膜は剥離の進行が著しく、その
差は本試験方法による試験の結果加速して現れる。その
試験結果の外観の比較を図6、図7及び図8に示す。
【0026】 図6は塗膜試料の屋外暴露の結果、図7は
本発明の試験方法で、塩水噴霧(35℃)2時間、乾燥
(光照射+60℃の熱風乾燥)4時間、湿潤(50℃、
95%RH)2時間を1サイクルとして15サイクル
(120時間)行った結果、図8は従来の複合腐食サイ
クル試験方法で、塩水噴霧(35℃)2時間、乾燥(6
0℃の熱風のみ)4時間、湿潤(50℃、95%RH)
2時間を1サイクルとして15サイクル(120時間)
行った結果である。
本発明の試験方法で、塩水噴霧(35℃)2時間、乾燥
(光照射+60℃の熱風乾燥)4時間、湿潤(50℃、
95%RH)2時間を1サイクルとして15サイクル
(120時間)行った結果、図8は従来の複合腐食サイ
クル試験方法で、塩水噴霧(35℃)2時間、乾燥(6
0℃の熱風のみ)4時間、湿潤(50℃、95%RH)
2時間を1サイクルとして15サイクル(120時間)
行った結果である。
【0027】さて、図6の屋外暴露1年の結果ではエッ
ジ部に剥離部分が発生し、又塗膜面に膨れが2ヶ所見ら
れる。図7の本発明試験方法にもほぼ同等の剥離、膨れ
の結果が生じている。これに対し、図8の従来の複合腐
食サイクル試験方法の結果ではわずかに剥離が見られる
が、膨れは生じていないことがわかる。
ジ部に剥離部分が発生し、又塗膜面に膨れが2ヶ所見ら
れる。図7の本発明試験方法にもほぼ同等の剥離、膨れ
の結果が生じている。これに対し、図8の従来の複合腐
食サイクル試験方法の結果ではわずかに剥離が見られる
が、膨れは生じていないことがわかる。
【0028】従って、本発明の試験方法によれば、屋外
暴露における劣化との近似性のある結果を得ることがで
き、かつ短時間で塗膜の密着性能の良否が、例えばナイ
フエッジ部の剥離面積の大小と膨れの数、面積などで正
確に評価できることになる。
暴露における劣化との近似性のある結果を得ることがで
き、かつ短時間で塗膜の密着性能の良否が、例えばナイ
フエッジ部の剥離面積の大小と膨れの数、面積などで正
確に評価できることになる。
【図1】本発明の試験方法を実施するための装置の構成
図。
図。
【図2】本発明の実施例の試験方法で、1サイクルの時
間と温度及び試験条件との関係を示す図。
間と温度及び試験条件との関係を示す図。
【図3】従来の複合腐食サイクル試験方法による乾燥時
の塗膜面と素地の温度関係を説明する図。
の塗膜面と素地の温度関係を説明する図。
【図4】屋外暴露における塗膜試験片の塗膜面と素地の
温度関係を説明する図。
温度関係を説明する図。
【図5】 実開昭49−62090号公報に開示の装置を
用いた場合の塗膜試験片の塗膜面と素地の温度関係を説
明する図。
用いた場合の塗膜試験片の塗膜面と素地の温度関係を説
明する図。
【図6】 塗膜試験片の屋外暴露1年の試験結果。
【図7】 塗膜試験片の本発明の方法15サイクルの試験
結果。
結果。
【図8】 塗膜試験片の従来の複合腐食サイクル試験方法
15サイクルの試験結果。
15サイクルの試験結果。
【符号の説明】 1 試験槽 3 塗膜試験片 4 噴霧塔 5 コントロールボックス 6 光源 7 塗膜面温度検出素子 8 熱風槽 11 熱風・湿気吹出口 13 加湿器 14 乾球温度検出素子 15 湿球温度検出素子
Claims (1)
- 【請求項1】 塗膜試料の塗膜面に対し、(a)最初
に、一定時間塩水噴霧試験を行い、(b)第2に、光源
を点灯して光輻射エネルギーを塗膜面に与えて塗膜面と
素地との間に温度差を生じさせながら塗膜面を所定温度
に到達させ、(c)第3に、光源を消灯すると同時に塗
膜面の温度と同じ温度の熱風を所定時間塗膜試料に吹き
付けて塗膜面と素地との温度差をなくし、(d)最後
に、湿潤試験(30〜70℃間のある一定温度で湿度9
5%以上)を一定時間行う、上記(a)、(b)、
(c)、(d)一連の条件を1サイクルの試験として所
定回数繰り返し、塗膜の膨れ及び剥離を促進させ、塗膜
の密着性能を調べる塗膜の密着性能の劣化促進試験方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15761392A JPH0743314B2 (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | 塗膜の密着性能の劣化促進試験方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP15761392A JPH0743314B2 (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | 塗膜の密着性能の劣化促進試験方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
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| JPH0743314B2 true JPH0743314B2 (ja) | 1995-05-15 |
Family
ID=15653561
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP15761392A Expired - Lifetime JPH0743314B2 (ja) | 1992-05-25 | 1992-05-25 | 塗膜の密着性能の劣化促進試験方法 |
Country Status (1)
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| JP (1) | JPH0743314B2 (ja) |
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-
1992
- 1992-05-25 JP JP15761392A patent/JPH0743314B2/ja not_active Expired - Lifetime
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|---|---|
| JPH05322741A (ja) | 1993-12-07 |
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