JPH0744911A - 光磁気記録媒体および記録再生方法 - Google Patents

光磁気記録媒体および記録再生方法

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JPH0744911A
JPH0744911A JP18838693A JP18838693A JPH0744911A JP H0744911 A JPH0744911 A JP H0744911A JP 18838693 A JP18838693 A JP 18838693A JP 18838693 A JP18838693 A JP 18838693A JP H0744911 A JPH0744911 A JP H0744911A
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JP18838693A
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Inventor
Yoichi Osato
陽一 大里
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Canon Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 適宜中間層を介して交換結合力が働き、垂直
磁気異方性を示す第一磁性層および第二磁性層が基板上
にこの順に積層された構造を有し、第二磁性層の方が保
磁力が大きく、その2層間の界面磁界が安定に存在し、
第二磁性層が補償温度を持ち外部磁界と記録磁界の方向
が同一でキュリー温度記録が可能である光磁気記録媒体
を用い、一方向にバイアス磁界をかけながら記録信号に
対応させて2値にパワーを変調させたレーザ光を照射し
て記録を行ない、再生ビームによって再生を行なう。 【効果】 光磁気記録媒体に2値のパワーでオーバーラ
イトした後、外部磁界と反対方向の磁界を加え、第一磁
性層に第二磁性層の記録情報を転写して読み出すことが
可能となり、さらに、再生時の磁界と再生パワーを適正
に選択することで、ビームの中央部だけを使って高密度
記録情報をC/N比良く再生することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、レーザ光を用いて情報
の記録、再生、消去を行なう光磁気記録再生方法および
光磁気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】現在行なわれている光磁気記録方法で
は、情報記録時に、消去、記録、照合の3行程が必要で
あるため時間がかかるという問題がある。この問題を解
決するために、次のようなオーバーライトの方式が提案
されている。
【0003】(1)磁界変調方式 この方式は、照射レーザビームの強度を一定に保ち、記
録情報に応じて加える磁界の極性を高速に反転させて記
録を行なうものである(特開昭63−204532、特
開昭63−76135号公報など)。
【0004】(2)交換結合2層膜方式 これは、希土類−遷移金属非晶質合金の2層膜を記録膜
とする光磁気記録媒体を使用し、2層間の交換結合を利
用してオーバーライトを行なう方式である(特開昭62
−175948号公報など)。具体的には、例えばTb
Feからなる記録層とTbFeCoからなる補助層を備
えた光磁気媒体を用い、補助層の磁化を揃える初期化を
行なった後、記録バイアス磁界を加え、2値のパワーの
レーザビームを照射してオーバーライトを実現するもの
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
(1)の磁界変調方式では、加える磁界の極性を高速に
反転させなければならないため、磁界発生用記録ヘッド
と媒体面がぶつからないようにしながら、ある程度離れ
た位置から記録磁界を発生させなければならないため大
きな電力の投入が必要で、技術的困難を伴う。またそれ
に対して、磁気ヘッドを媒体面に非常に近接させる方法
も提案されているが、その方法では光ディスク本来の非
接触での記録再生というメリットが生かされない。
【0006】次に、(2)の交換結合2層膜方式では、
情報を記録した時に2層間に磁壁が存在する場合があ
り、記録情報の安定性に問題があったり、初期化に大き
な磁界が必要であるなどの問題が残されている。
【0007】本発明は、このような従来技術の問題点を
解決するためになされたものであって、交換結合2層膜
を利用してオーバーライトを行なう方式であって、記録
情報の安定性が改善され、同時に再生特性が向上した光
磁気記録再生方法および光磁気記録媒体を提供すること
を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成すべく検討を重ねた結果、本発明に至ったものであ
る。
【0009】すなわち本発明は、透明基板上に2層以上
の磁性層を積層してなる光磁気記録媒体において、基板
上に、記録温度では垂直磁気異方性を示す第一磁性層
と、垂直磁気異方性を示す第二磁性層がこの順に積層さ
れ、該第一磁性層と該第二磁性層とが、式
【0010】
【数10】 Hc2>Hc1 (I)
【0011】
【数11】 Hc2>σw/(2Ms2・h2) (II)
【0012】
【数12】 Hc1>σw/(2Ms1・h1) (III) および
【0013】
【数13】 RT<Tcomp1<Tc1 (IV) (式中、Hc1は第一磁性層の保磁力、Tc1は同層のキ
ュリー温度、Tcomp1は同層の補償温度、Ms1は同
層の飽和磁化、h1は同層の膜厚であり、Hc2は第二磁
性層の保磁力、Tc2は同層のキュリー温度、Ms2は同
層の飽和磁化、h2は同層の膜厚、σwは第一および第二
磁性層間の界面磁壁エネルギー、RTは室温を表す。)
の条件を満足していることを特徴とする光磁気記録媒
体、およびその光磁気記録媒体を用い、 (1)記録信号に対応させて、(a)低パワーのレーザ
光の照射により第二磁性層の磁気モーメントの方向を、
バイアス磁界の方向に配向した第一磁性層からの交換結
合力により反転させて、2層間に界面磁壁が存在しない
状態とするか、もしくは(b)高パワーのレーザ光の照
射により第一磁性層の補償温度より高い温度まで加熱
し、バイアス磁界で磁気モーメントの方向を反転させ、
その後第二磁性層の磁気モーメントを第一磁性層からの
交換結合力により2層間に磁壁が存在しない状態に向か
せて、情報の記録を行ない、 (2)記録情報を再生するためのレーザビームを照射
し、再生ビームスポットの中心の温度の高い部分だけ
で、昇温で垂直磁気異方性を示す第一磁性層の磁気モー
メントの方向を第一、第二磁性層間に磁壁が存在しない
ように変えながら記録情報を再生させる、光磁気記録再
生方法を提供する。
【0014】すなわち本発明においては、基板上に2層
以上の磁性層を積層してなり、そのうち少なくとも2つ
の層の間には交換結合力が働いている光磁気記録媒体を
使用し、その2層をレーザ光の入射側からそれぞれ第一
磁性層および第二磁性層としたとき、記録を行なう場合
は、一方向にバイアス磁界をかけながら、記録信号に対
応させて、2値にパワーを変調させたレーザ光を照射し
て、第一磁性層の磁気モーメントを反転させるか反転さ
せないかを選択し、その際、第二磁性層の磁気モーメン
トは第一磁性層と界面磁壁を形成しないように配向させ
る。室温まで降温すると、第一磁性層は面内方向に磁化
が向いて、界面には大きな磁壁エネルギーが蓄積され
ず、記録ビットは安定である。
【0015】次に、記録情報を再生する場合、再生ビー
ムを照射する。その場合、垂直磁気異方性を示す第一磁
性層と第二磁性層が積層されている光磁気記録媒体で、
照射ビームの中心部分では、その周囲と比較して温度が
高くなり、その中心部分の磁壁の形成されている部分で
第一磁性層の磁気モーメントが反転して磁壁が解消され
て記録情報が再生される。
【0016】この場合の光磁気記録媒体では、上記の第
一磁性層と第二磁性層が希土類元素と遷移金属の非晶質
合金からなる垂直磁化膜であり、上記の2層について、
室温付近での保磁力は第二磁性層の方が大きく、キュリ
ー温度は第一磁性層の方が高く、しかも第一磁性層は面
内磁気異方性を示し、室温とキュリー温度の間に補償温
度を有する。さらに、第一磁性層が室温で面内磁気異方
性を示すことから、第一および第二磁性層間の界面磁壁
が形成されても、磁壁エネルギーは小さく、記録ビット
は安定に保持される。
【0017】さらに、本発明は、透明基板上に2層以上
の磁性層を積層してなる光磁気記録媒体において、基板
上に第一磁性層、第三磁性層および第二磁性層がこの順
に積層され、該第一磁性層、該第二磁性層および該最該
第三磁性層が、前記式IおよびIVならびに下記式V〜
VII、すなわち
【0018】
【数14】 Hc2>σw */(2Ms2・h2) (V)
【0019】
【数15】 Hc1>σw */(2Ms1・h1) (VI)
【0020】
【数16】 σw>σw * (VII) (式中、σw *は第三磁性層が挿入された場合の第一およ
び第二磁性層間の見かけの界面磁壁エネルギーを表し、
その他は前記式I〜IVの場合と同様である。)の条件
を満足していることを特徴とする光磁気記録媒体、およ
びその光磁気記録媒体を使用して、 (1)外部の磁界により第一磁性層の磁気モーメントの
方向を一定方向に揃え、 (2)前記磁界と同一方向に記録バイアス磁界をかけな
がら、記録信号に対応させて、(a)低パワーのレーザ
光の照射により、第二磁性層の磁気モーメントの方向
を、第三磁性層を介して第一磁性層からの交換結合力に
より反転させて、各層間に界面磁壁が存在しない状態と
するか、もしくは(b)高パワーのレーザ光の照射によ
り、先ず第一磁性層の磁気モーメントの方向を反転さ
せ、その後第二磁性層の磁気モーメントを第三磁性層を
介して第一磁性層からの交換結合力により各層間に磁壁
が存在しない状態に向かせて、情報の記録を行ない、 (3)(a)前記(a)または(b)の記録後に、前記
記録バイアス磁界とは逆方向の磁界をかけて第一磁性層
の磁気モーメントの方向を、第一、第二磁性層間に磁壁
が存在しない状態に変えた後に記録情報を再生するか、
あるいは(b)前記(a)または(b)の記録後に、前
記記録バイアス磁界とは逆方向の磁界をかけながら、記
録情報再生のためのレーザビームを照射し、再生ビーム
スポットの中心の温度の高い部分だけで、第一磁性層の
磁気モーメントの方向を、第一、第二磁性層間に磁壁が
存在しないように変えながら、記録情報を再生する光磁
気記録再生方法を提供する。
【0021】すなわち、基板上に3層以上の磁性層を積
層してなり、そのうち少なくとも3層の磁性層の間には
交換結合力が働いている光磁気記録媒体を使用し、その
3層をレーザ光の入射側から順に第一磁性層、第三磁性
層および第二磁性層とした場合、記録を行なう場合は、
記録を行なう以前に外部磁界により第一磁性層の磁気モ
ーメントを一方向に揃えておき、その外部磁界と同一方
向に磁界をかけながら、記録信号に対応させて2値にパ
ワーを変調させたレーザ光を照射して、第一磁性層の磁
気モーメントを反転させるか反転させないかを選択し、
その際、第二磁性層の磁気は、第三磁性層を介して第一
磁性層と界面磁壁を形成しないように配向させる。さら
に、その後、外部磁界により第一磁性層の磁気モーメン
トは一方向に揃えられるが、その際、第一、第二磁性層
間で副格子磁化の方向が一致しない場合は界面磁壁が形
成される。
【0022】記録の過程では、外部磁界で第一磁性層の
磁気モーメントを一方向に揃えた時に第二磁性層との間
に磁壁が形成されるが、第三磁性層は、その磁壁エネル
ギーを減少させ、安定に磁化を向ける効果を持つ。さら
に記録中、第一、第二磁性層は強く交換結合し、安定な
記録を行なうことができるようになるという効果があ
る。
【0023】次に、記録情報を再生する場合、前記記録
磁界とは逆方向の磁界を加えて、第一磁性層と第二磁性
層の間に磁壁が存在する部分のみで、第一磁性層の磁気
モーメントを反転させ磁壁を解消して再生を行なう。
【0024】また、記録情報再生において、記録磁界と
は逆方向の磁界を加えて再生ビームを照射する方法を用
いることもできる。この場合、ビームの中心部分では周
囲と比較して温度が高くなり、第三磁性層を介して第
一、第二磁性層間の交換結合が強くなり、そのビームの
中心部分だけで、第一磁性層と第二磁性層との間に磁壁
が存在する部分における第一磁性層の磁気モーメント反
転が生じて磁壁が解消され、記録情報の再生が行なわれ
る。
【0025】この場合の光磁気記録媒体では、上記3層
は希土類元素と遷移金属との非晶質合金からなる垂直磁
化膜であり、第一磁性層と第二磁性層は第三磁性層を介
して交換結合しており、室温付近での保磁力は第一磁性
層より第二磁性層の方が大きく、キュリー温度は第二磁
性層より第一磁性層の方が高い。さらに、第一磁性層は
室温とキュリー温度の間に補償温度を持つ。そして第三
磁性層は、見かけの界面磁壁エネルギーを低下させて、
室温で第一、第二磁性層間の界面磁壁が安定に存在する
ようにする効果(特に第三磁性層が面内磁気異方性を示
す場合は、交換結合を阻害することから、その見かけの
界面磁壁エネルギー低下はさらに顕著である。)、およ
び記録中に両層を強く結合させる効果を有する。
【0026】
【実施例】以下、本発明の光磁気記録媒体および光磁気
記録再生方法について説明する。 (実施例1)図1は、本発明で使用される光磁気記録媒
体の層構成を示す模式図である。図中、基板1上に第一
磁性層2および第二磁性層3が積層され、記録再生用レ
ーザ光は基板1側から入射されるようになっている。
【0027】第一磁性層2と第二磁性層3はそれぞれ希
土類(Tb、Dy、Gd、Nd、Hoなど)と鉄族遷移
金属(Fe、Co、Niなど)との非晶質合金からなる
垂直磁化膜で構成され、両層2および3の間には交換結
合力が働いている。
【0028】ここで、第一磁性層と第二磁性層は、下記
式I〜IVを満たしている。
【0029】
【数17】 Hc2>Hc1 (I)
【0030】
【数18】 Hc2>σw/(2Ms2・h2) (II)
【0031】
【数19】 Hc1>σw/(2Ms1・h1) (III) および
【0032】
【数20】 RT<Tcomp1<Tc1 (IV) ただし式中、Hc1、Tc1、Tcomp1、Ms1および
1は、それぞれ第一磁性層の保磁力、キュリー温度、
補償温度、飽和磁化および膜厚であり、Hc2、Tc2
Ms2およびh2は、それぞれ第二磁性層の保磁力、キュ
リー温度、飽和磁化および膜厚であって、σwは第一・
第二磁性層間の界面磁壁エネルギー、RTは室温を表
す。
【0033】上記式IIおよびIIIは、2層間の界面
磁壁が安定に存在するための条件である。式IVは、第
二磁性層が補償温度を持ち、外部磁界と記録磁界が同一
方向の場合にキュリー温度記録が可能な条件を示す。す
なわち、補償温度を越えて温度が上昇し、自発磁化が逆
転した後、記録磁界によりキュリー温度付近で磁化反
転、すなわち記録が行なわれる。
【0034】基板1としては、ガラス、紫外線硬化樹脂
によるガイドトラックを設けたガラス、ポリカーボネイ
ト、ポリメチルメタクリレート、エポキシ系樹脂などを
用いることができる。
【0035】また、層構成としては、図1に示すものの
ほか、図2に例示するように、第一磁性層と第二磁性層
の間に設けて交換結合力の調整機能を有する中間層、磁
性層に隣接して設けられる保護層、反射層、ガイドトラ
ック層などを設けてもよい。さらに、これらの構造のも
のを2枚貼り合わせて両面記録可能な媒体としてもよ
い。
【0036】次に、上記構成の光磁気記録媒体を用いた
記録再生方法について説明する。記録過程は図3に示し
た状態遷移図に従って説明する。
【0037】ここでは、第一磁性層の副格子磁化は希土
類元素が優位、第二磁性層の副格子磁化は遷移金属が優
位の場合を考える。この場合は両層の磁気モーメントが
反平行の場合、界面磁壁は形成されないことになる。
【0038】記録は、外部磁界と同一方向(上向き)に
50〜500 Oe程度の記録磁界Hbを加えながら記
録信号に対応させレーザパワーを2値レベルで変化させ
て行なう。
【0039】図3の(a)および(b)の状態は、記録
後または記録前の状態を示す。
【0040】室温の記録媒体に、低レベルPBのレーザ
光を照射する(Lプロセス)ことにより、第二磁性層の
温度はキュリー温度Tc2以上まで上昇し、第二磁性層
3の磁気モーメントは消失して状態(b)となる。この
時、第一磁性層2の磁化は記録磁界Hbの方向に向く。
【0041】レーザスポットが移動して室温まで降温す
れば、第二磁性層3の磁化は、第一磁性層2(上向き磁
化)と界面磁壁を形成しないように発生し(下向き磁
化)、状態(a)となる。
【0042】次に、室温の記録媒体に高レベルPAのレ
ーザ光を照射する(Hプロセス)と、温度が上昇して第
一磁性層の補償温度Tcomp1以上となり、第一磁性
層2は遷移金属の副格子磁化が優位となり磁気モーメン
トは逆転する(状態(c))。ここで、第一磁性層では
記録バイアス磁界Hbによって磁化反転が起こって状態
(d)に変わる。
【0043】レーザスポットが移動し、第一磁性層2の
補償温度Tcomp1以下まで降温すると、第一磁性層
2では希土類元素の副格子磁化が再び優位となり、磁気
モーメントは逆転する(状態(e))。
【0044】さらに降温が進み第二磁性層のキュリー温
度Tc2以下まで温度が下がると第一磁性層の副格子磁
化と同方向に(界面磁壁を形成しないように)第二磁性
層の磁化が生じる。さらに降温が進み室温付近になる
と、第一磁性層の磁化は面内方向に配向し、状態(f)
となる。
【0045】図5の状態遷移図には、別の記録過程を示
した。
【0046】ここでは、第一磁性層の副格子磁化は希土
類元素が優位、第二磁性層も希土類元素の副格子磁化が
優位の場合を考える。その場合、両層の磁気モーメント
が平行の場合界面磁壁は形成されないことになる。
【0047】次に、再生過程を図4の状態遷移図に従っ
て説明する。
【0048】記録が終了し、記録部分は状態(a)のよ
うに第一磁性層は全て面内方向を向く。再生ビームを照
射すると、ビームスポットの中心部分の温度が最も高く
なり、スポット周辺では温度上昇が小さい。
【0049】スポット周辺では第一磁性層の磁化が面内
方向であることから、第二磁性層に形成されたビットを
見えなくなっているが、スポットの中心部分では第一磁
性層の磁化は垂直磁化となり、交換結合により、第二磁
性層と界面磁壁を形成しないように、第二磁性層の形成
ビットが第一磁性層に転写されて、見えるようになる。
【0050】図4(a)は、上記再生過程において、小
さなパワーのビームで再生する場合である。(b)は再
生パワーおよび加える磁界の両方を適正な大きさにした
場合で、スポット中央部分だけで、第二磁性層の記録情
報の第一磁性層への転写が起こる。このような再生法方
式では、隣接トラックからの再生信号の漏れ込み、前後
の記録ビットからの再生時の漏れ込みなどが減少し、高
密度記録を行なった場合にも良好な再生信号を得ること
が期待できる。
【0051】図6に、温度tを変えたときに得られる第
一磁性層の垂直方向の角形比(残留磁化/飽和磁化)変
化を示す。測定サンプルは、次のような構成である。
【0052】測定サンプルとしては、スライドガラス基
板上にGd29Fe51Co20膜(at%:副格子磁
化Gd優位、保磁力Hc1は100 Oe、補償温度17
0℃、キュリー温度265℃)を1800Åの厚さに設
け、さらに保護膜としてSi 34膜を800Åの厚さに
設けたものを用いた。
【0053】測定は次のように行なう。
【0054】まず、測定温度を変えられるVSM(試料
振動型磁化測定器)にサンプルをセットし、15k O
e以上の磁界を加え、GdFeCo(第一磁性層に相
当)を上向きに着磁して、飽和磁化を測定する。次に、
印加磁界をゼロとし、残留磁化を測定する。ここでの残
留磁化/飽和磁化の比が角形比である。
【0055】このような測定を温度を変えながら行なっ
て得られた結果が図6である。
【0056】このグラフを見ると、室温ではほぼゼロで
あった角形比(垂直方向には磁化が残らない)が、90
〜110℃からほぼ1となり、垂直磁化膜となっている
ことがわかる。
【0057】そこで、再生レーザビームのスポット中心
部分で、磁性層の温度が90〜110℃まで昇温し、そ
のスポットの周辺部分では例えば70℃以下であれば、
再生ビームの中心部分だけ第二磁性層の磁化を転写させ
て読み出すことが可能となる。
【0058】(実施例2)厚さ1.2mm、直径130
mmのポリカーボネイト基板上にスパッタリング法によ
って、厚さ約80nmのSi34からなる誘電体保護膜
を、次にGd29Fe51Co20(at%)の第一磁
性層を約180nmの厚さに設け、次にTb22Fe7
0Co8(at%)の第二磁性層を約40nmの厚さに
設けた。さらに、厚さ約80nmのSi34から成る誘
電体保護膜を設けてスパッタリングを終了した。最後に
スピンナーにより、アクリレート系樹脂をコートし、保
護コートとした。
【0059】次に、サンプルディスク媒体を1800r
pmで回転させ、半径35nmの位置で、周波数3.7
MHzで2値の記録パワー(PB:5mW、PA:12m
W)で上向きに400 Oeの磁界を加えながら記録を
行なった。
【0060】次に、1mWの連続ビームで記録信号の再
生を試みたが、再生信号の確認はできなかった。
【0061】次に、1mWの連続ビームで記録信号を再
生しながら、下向きに磁界を加えていったところ、約1
00 Oeから第二磁性層の記録情報の転写が始まり、
150〜350 Oeの磁界でC/N比47dBの再生
信号が確認できた。さらに磁界を強くしていくと、50
0 Oe以上では、C/N比が45dBに低下した。
【0062】同様に、200 Oeの磁界を下向きに加
えながら、再生ビームのパワーを1mWから大きくして
いくと、再生パワー2.5mWまではC/N比が47d
Bであったが、3mWまで上げると44dBに低下し
た。
【0063】次に、磁界を加えずに、再生ビームのパワ
ーを1mWから大きくしていくと、C/N比は大きくな
り、再生パワー2mWでは42dB、2.5mWから
3.5mWまでは47dBであった。それ以上の再生パ
ワーではC/N比は低下した。 (実施例3)本実施例では、3層の光磁気記録媒体を用
いた光磁気記録再生方法について説明する。
【0064】本実施例の光磁気記録媒体の層構成を図7
に模式的に示した。図のように、この記録媒体は、基板
1上に第一磁性層2、第三磁性層4および第二磁性層3
をこの順に積層してなり、記録再生用レーザ光は基板1
側から入射されるようになっている。
【0065】第一磁性層2、第二磁性層3および第三磁
性層4はそれぞれ希土類元素(Tb、Dy、Gd、N
d、Hoなど)と鉄族遷移元素(Fe、Co、Niな
ど)との非晶質合金からなる垂直磁化膜で構成され、第
一磁性層2、第二磁性層3間には、第三磁性層4を介し
て交換結合力が働いている。
【0066】この記録媒体の第一〜第三磁性層は、実施
例1の式IおよびIVならびに下記式V〜VIIIの条
件を満たしている。
【0067】
【数21】 Hc2>σw */(2Ms2・h2) (V)
【0068】
【数22】 Hc1>σw */(2Ms1・h1) (VI)
【0069】
【数23】 σw>σw * (VII)
【0070】
【数24】 Hc2−σw/(2Ms2・h2)>Hi>Hc1+σw/(2Ms1・h1) (VIII) ただし上記式中、σw *は第三磁性層が挿入された場合の
第一および第二磁性層間の見かけの界面磁壁エネルギ
ー、Hiは外部磁界の強さを表し、その他は実施例1の
式I〜IVの場合と同様である。
【0071】これらの式のうち、式VIIIは、外部磁
界Hiによって第一磁性層だけを一方向に着磁できる条
件を示す。式VおよびVIは、2層間の界面磁壁が安定
に存在する条件を示す。式VIIは、第三磁性層を挿入
することで第一、第二磁性層間の界面磁壁エネルギーが
σwからσw *に減少したことを示す式である。
【0072】基板1としては、ガラス、紫外線硬化樹脂
によるガイドトラックを設けたガラス、ポリカーボネイ
ト、ポリメチルメタクリレート、エポキシ系樹脂などを
用いることができる。
【0073】また層構成としては、図7に示すもののほ
か、図8に例示するように、磁性層に隣接する保護層、
反射層、ガイドトラック層などを設けてもよいし、さら
に機能を付加するための第四磁性層などを設けてもよ
い。さらに、これらの構造のものを2枚張り合わせて両
面記録可能な媒体としてもよい。
【0074】次に、上記構成の光磁気記録媒体を用いた
記録再生方法について説明する。記録過程は図9に示す
状態遷移図に従って説明する。
【0075】ここでは、第一磁性層、第二磁性層とも希
土類元素の副格子磁化が優位の場合を考える。ここでは
両層の磁気モーメントが平行の場合、界面磁壁は形成さ
れないことになる。
【0076】さらにこの場合は、第三磁性層も希土類元
素の副格子磁化が優位の場合を考える。第三磁性層は、
他の2層に比べて飽和磁化は大きく、保磁力は小さい。
【0077】まず光磁気記録を行なう前に、200〜5
000 Oe程度の外部磁界Hiを加え、第一磁性層2
の磁気モーメントを一方向に揃える(初期化;この場合
は上向き)。ここで必要なHiの大きさが例えば500
Oeより小さい場合は、外部磁界Hiの代わりに記録
磁界Hbで兼用することも可能である。
【0078】次に、外部磁界と同一方向(上向き)に5
0〜500 Oe程度の記録磁界Hbを加えながら記録
信号に対応させレーザパワーを2値レベルで変化させて
記録する。
【0079】図9の(a)および(b)の状態は、記録
後または記録前の状態を示す。
【0080】室温の記録媒体に、低レベルPBのレーザ
光を照射する(Lプロセス)ことにより、磁性層の温度
はTc2以上まで上昇し、第二磁性層3の磁気モーメン
トは消失し、状態(b)となる。レーザスポットが移動
して室温まで降温すれば、状態(a)となる。
【0081】高レベルPAのレーザ光を照射する(Hプ
ロセス)ことにより、第一磁性層の補償温度Tcomp
1以上まで上昇し、第一磁性層2は遷移金属の副格子磁
化が優位となり磁気モーメントは逆転する(状態
(c))。ここで、記録バイアス磁界Hbによって磁化
反転して状態(d)に変わる。
【0082】レーザスポットが移動し、第一磁性層2の
補償温度Tcomp1以下まで降温すると、再び第一磁
性層2は希土類元素の副格子磁化が優位となり磁気モー
メントは逆転する(状態(e))。
【0083】さらに降温が進み第二磁性層のキュリー温
度Tc2以下まで温度が下がると第一磁性層の副格子磁
化と同方向に(界面磁壁を形成しないように)、同様に
配向した第三磁性層を介して、第二磁性層の磁化が生じ
る。さらに光磁気記録媒体は回転し、外部磁界Hiを通
過すると、第一磁性層の磁化は上向きに揃えられて状態
(f)となる。
【0084】図10には、第三磁性層の希土類元素の副
格子磁化がさらに大きく、室温で面内磁気異方性を有す
る場合における、同様の記録過程の状態遷移図を示す。
【0085】次に、再生過程を図11の状態遷移図に従
って説明する。
【0086】記録が終了し、外部磁界Hiを通過した記
録部分では、状態(a)のように第一磁性層は全て上向
きとなり、再生ビームを照射しても第二磁性層の記録情
報は見えない。そこで、再生ビームを照射する際、記録
磁界Hbの向きを下向きに反転させ、その大きさを、
【0087】
【数25】 Hc1+σw */(2Ms1・h1)>Hb>Hc1−σw */(2Ms1・h1) の条件を満たすように設定すると、界面磁壁が形成され
ている部分では、第一磁性層の磁気モーメントが下向き
に反転し、界面磁壁が形成されていない部分では、第一
磁性層の磁気モーメントは上向きのままとなる。すなわ
ち状態(b)となり、第二磁性層の記録情報が第一磁性
層に転写され、再生可能となった。さらに、この状態
(b)では界面磁壁は存在しないことから、再生レーザ
パワーを大きくしても記録ビットが不安定になることは
ない。
【0088】(実施例4)次に、別の記録再生過程の例
を挙げる。
【0089】ここでは、第一磁性層、第三磁性層の副格
子磁化は希土類元素が優位、第二磁性層では遷移金属の
副格子磁化が優位の場合を考える。ここでは、第一、第
二磁性層の磁気モーメントが反平行の場合、界面磁壁は
形成されないことになる。
【0090】記録過程は実施例3の場合と同様であっ
て、その状態遷移図は図12のようになる。
【0091】次に、再生過程を図11の状態遷移図を用
いて説明する。
【0092】記録が終了し、外部磁界Hiを通過した記
録部分は、状態(a)のように第一磁性層は全て上向き
となり、再生ビームを照射しても、第二磁性層の記録情
報は見えない。そこで、再生ビームを照射する際、記録
磁界Hbの向きを下向きに反転させ、その大きさを、
【0093】
【数26】 Hc1−σw */(2Ms1・h1)>Hb>Hc1(t) −σw *(t)/(2Ms1(t)・h1) の条件を満たすように設定する。
【0094】式中、Hc1(t)、σw *(t)およびM
1(t)は、それぞれ温度tにおける第一磁性層の保
磁力、界面磁壁エネルギー、飽和磁化を表す。
【0095】この式における
【0096】
【数27】Hc1−σw */(2Ms1・h1)>Hb の条件により、再生時に加えられる磁界だけで第一磁性
層の磁気モーメントが反転することはない。
【0097】さらに、
【0098】
【数28】 Hb>Hc1(t)−σw *(t)/(2Ms1(t)・h1) の条件により、次のことが示される。
【0099】再生ビームにより、ビームスポットの中心
部分が最も高温となり、スポット周辺では温度上昇が小
さい。そこで、再生ビームのパワーを徐々に高くして上
記式の温度tを高くすると、tが室温の場合には、{H
1(t)−σw *(t)/(2Ms1(t)・h1)}は
{Hc1−σw */(2Ms1・h1)}に等しくなり、そ
の値は、磁壁が安定に存在するためのマージンを表し、
その値は正の値(例えば200〜500 Oe)であ
る。そこで、室温の場合の{Hc1−σw */(2Ms1
1)}の値よりHbをわずかに小さく設定しておく
と、温度が上昇して{Hc1(t)−σw *(t)/(2
Ms1(t)・h1)}の値がわずかでも低下した場合、
【0100】
【数29】 Hb>Hc1(t)−σw *(t)/(2Ms1(t)・h1) となって、加えられる磁界Hbで第一磁性層の磁気モー
メントは反転し、第二磁性層の記録情報が第一磁性層に
転写できるようになる。
【0101】図14に、温度tを変化させて{Hc
1(t)−σw *(t)/(2Ms1(t)・h1)}の値
を測定した例を示す。
【0102】測定サンプルとしては、スライドガラス基
板上に第一磁性層として、Gd25Fe75膜(at
%:副格子磁化Gd優位、保磁力Hc1は1000 O
e、補償温度150℃、キュリー温度245℃)を18
00Åの厚さに設け、次に、第三磁性層としてGd32
Fe68膜(at%:副格子磁化Gd優位、保磁力は1
00 Oe、キュリー温度190℃、室温で面内異方性
を示す。)を200Åの厚さに設け、さらに、第二磁性
層としてTb22Fe70Co8膜(at%:副格子磁
化FeCo優位、保磁力Hc2は15000 Oe、キュ
リー温度175℃)を400Åの厚さに設け、最後に保
護膜として、Si34膜を800Åの厚さに設けたもの
を用いた。
【0103】測定方法は次の通りである。
【0104】まず、測定温度を変えられるVSM(試料
振動型磁化測定器)にサンプルをセットし、15k O
e以上の磁界を加え、TbFeCo膜(第二磁性層に相
当)を上向きに着磁する。次に、例えば3k Oe程度
の大きさの、TbFeCo膜の磁化は反転させない程度
の磁界を極性を変えながら加え、GdFe膜(第一磁性
層に相当)を上向きに着磁した後(界面磁壁を形成)、
下向きの磁界を加えながらGdFe膜の磁化が反転する
磁界の大きさを調べた。すなわち、{Hc1(t)−σw
(t)/(2Ms1(t)・h1)}に相当する値を測定
した。
【0105】その測定を温度を変えて行なった結果が図
14である。
【0106】この図を見ると、室温では約600 Oe
であったマージンすなわち{Hc1(t)−σw(t)/
(2Ms1(t)・h1)}が、90〜110℃では約1
00Oeに低下していることがわかる。
【0107】そこで、再生レーザビームのスポット中心
部分での磁性層が90〜110℃まで昇温し、スポット
周辺部分では例えば70℃以下であれば、加える下向き
磁界を例えば200 Oeとすると、再生ビームの中心
部分だけTbFeCo第二磁性層の磁化を転写させて読
み出すことが可能となる。
【0108】図13(a)は上記の再生過程において、
第一磁性層を上向きに着磁後、小さなパワーのビームで
再生する場合である。図13(b)は再生パワーおよび
加える磁界を適正な大きさにした場合で、スポット中央
部分だけ第二磁性層の記録情報が第一磁性層に転写され
る。この場合、隣接トラックからの再生信号の漏れ込
み、前後の記録ビットからの再生時の漏れ込みなどが減
少し、高密度記録をした場合にも良好な再生信号を得る
ことが期待できる。
【0109】(実施例5)厚さ1.2mm、直径130
mmのポリカーボネイト基板上にスパッタリング法によ
って、厚さ約80nmのSi34からなる誘電体保護膜
を、次にGd25Fe75(at%)の第一磁性層を約
180nmの厚さに設け、さらに、Gd20Tb15C
o65(at%)の第三磁性層を約10nmの厚さに設
けた。
【0110】次に、Tb22Fe63Co10Cr5
(at%)の第二磁性層を約35nmの厚さに設けた。
さらに、厚さ約80nmのSi34からなる誘電体保護
膜を設け、スパッタリングを終了した。最後に、スピン
ナーにより、アクリレート系樹脂をコートし、保護コー
トとした。
【0111】次に、このサンプルディスク媒体を180
0rpmで回転させ、半径35mmの位置で周波数8.
0MHzで2値の記録パワー(PB:5mW、PA:12
mW)で上向きに300 Oeの磁界を加えながら記録
を行なった。なお、第一磁性層を上向きに着磁させる
(初期化)外部磁界の大きさは2K Oeであった。
【0112】次に、1mWの連続ビームで記録信号の再
生を試みたが、再生信号は確認できなかった。
【0113】次に、1mWの連続ビームで記録信号を再
生しながら、下向きに600 Oeの磁界を加えたとこ
ろ、第二磁性層の記録情報が第一磁性層に転写され、C
/N比47dBの良好な再生信号が得られた。
【0114】次に1mWの連続ビームで記録信号を再生
しながら、下向きの磁界を加えていった。約100 O
eから第二磁性層の記録情報の転写が始まり、150〜
350 Oeの磁界でC/N比50dBの再生信号が確
認できた。500 Oe以上の磁界では、C/N比が4
5dBに低下した。
【0115】同様に、200 Oeの磁界を下向きに加
えながら、再生ビームのパワーを1mWから大きくして
いくと、2.5mWまではC/N比が52dBであった
が、3mWとなったところで45dBに低下した。
【0116】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明の光磁気記録
媒体に2値のパワーでオーバーライトした後、外部磁界
と反対方向の磁界を加え、第一磁性層に第二磁性層の記
録情報を転写して読み出すことが可能となる。
【0117】さらに、再生時の磁界と再生パワーを適正
に選択することで、ビームの中央部だけを使って高密度
記録情報をC/N比良く再生することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光磁気記録媒体の1例の基本構成を示
す模式断面図である。
【図2】本発明の光磁気記録媒体の他の例の基本構成を
示す模式断面図である。
【図3】本発明の記録再生方法の記録過程の1例におけ
る磁性層の状態遷移図である。
【図4】本発明の記録再生方法の再生過程の1例におけ
る磁性層の状態遷移図である。
【図5】本発明の記録再生方法の記録過程の他の例にお
ける磁性層の状態遷移図である。
【図6】本発明の記録再生方法の再生過程における、第
一磁性層角形比の温度依存性を示すグラフである。
【図7】本発明の光磁気記録媒体のさらに別の例の基本
構成を示す模式断面図である。
【図8】本発明の光磁気記録媒体のさらに別の例の基本
構成を示す模式断面図である。
【図9】本発明の記録再生方法の記録過程のさらに別の
例における磁性層の状態遷移図である。
【図10】本発明の記録再生方法の記録過程のさらに別
の例における磁性層の状態遷移図である。
【図11】本発明の記録再生方法の再生過程の別の例に
おける磁性層の状態遷移図である。
【図12】本発明の記録再生方法の記録過程のさらに別
の例における磁性層の状態遷移図である。
【図13】本発明の記録再生方法の再生過程のさらに別
の例における磁性層の状態遷移図である。
【図14】本発明の記録再生方法の再生過程における、
第一磁性層安定性マージンの温度依存性を示すグラフで
ある。
【符号の説明】
1 基板 2 第一磁性層 3 第二磁性層 4 第三磁性層 5 ガイドトラック層 6 保護層 7 保護層 8 反射層

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明基板上に2層以上の磁性層を積層し
    てなる光磁気記録媒体において、基板上に、記録温度で
    は垂直磁気異方性を示す第一磁性層と、垂直磁気異方性
    を示す第二磁性層がこの順に積層され、該第一磁性層と
    該第二磁性層とが、式 【数1】 Hc2>Hc1 (I) 【数2】 Hc2>σw/(2Ms2・h2) (II) 【数3】 Hc1>σw/(2Ms1・h1) (III) および 【数4】 RT<Tcomp1<Tc1 (IV) (式中、Hc1は第一磁性層の保磁力、Tc1は同層のキ
    ュリー温度、Tcomp1は同層の補償温度、Ms1は同
    層の飽和磁化、h1は同層の膜厚であり、Hc2は第二磁
    性層の保磁力、Tc2は同層のキュリー温度、Ms2は同
    層の飽和磁化、h2は同層の膜厚、σwは第一および第二
    磁性層間の界面磁壁エネルギー、RTは室温を表す。)
    の条件を満足していることを特徴とする光磁気記録媒
    体。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光磁気記録媒体を用い、 (1)記録信号に対応させて、(a)低パワーのレーザ
    光の照射により第二磁性層の磁気モーメントの方向を、
    バイアス磁界の方向に配向した第一磁性層からの交換結
    合力により反転させて、2層間に界面磁壁が存在しない
    状態とするか、もしくは(b)高パワーのレーザ光の照
    射により第一磁性層の補償温度より高い温度まで加熱
    し、バイアス磁界で磁気モーメントの方向を反転させ、
    その後第二磁性層の磁気モーメントを第一磁性層からの
    交換結合力により2層間に磁壁が存在しない状態に向か
    せて、情報の記録を行ない、 (2)記録情報を再生するためのレーザビームを照射
    し、再生ビームスポットの中心の温度の高い部分だけ
    で、昇温で垂直磁気異方性を示す第一磁性層の磁気モー
    メントの方向を該第一、第二磁性層間に磁壁が存在しな
    いように変えながら記録情報を再生させる、光磁気記録
    再生方法。
  3. 【請求項3】 透明基板上に2層以上の磁性層を積層し
    てなる光磁気記録媒体において、基板上に第一磁性層、
    第三磁性層および第二磁性層がこの順に積層され、該第
    一磁性層、第二磁性層および第三磁性層が、式 【数5】 Hc2>Hc1 (I) 【数6】 Hc2>σw */(2Ms2・h2) (V) 【数7】 Hc1>σw */(2Ms1・h1) (VI) 【数8】 RT<Tcomp1<Tc1 (IV) および 【数9】 σw>σw * (VII) (式中、Hc1は第一磁性層の保磁力、Tc1は同層のキ
    ュリー温度、Tcomp1は同層の補償温度、Ms1は同
    層の飽和磁化、h1は同層の膜厚であり、Hc2は第二磁
    性層の保磁力、Tc2は同層のキュリー温度、Ms2は同
    層の飽和磁化、h2は同層の膜厚、σwは第一および第二
    磁性層が直接積層された場合の両層間の室温における界
    面磁壁エネルギー、σw *は第三磁性層が挿入された場合
    の第一、第二磁性層間の見かけの界面磁壁エネルギー、
    RTは室温を表す。)の条件を満足していることを特徴
    とする光磁気記録媒体。
  4. 【請求項4】 第三磁性層が室温で面内磁気異方性を有
    し、Tc2付近の温度で垂直磁気異方性を示す請求項3
    記載の光磁気記録媒体。
  5. 【請求項5】 請求項3または4記載の光磁気記録媒体
    を使用して、 (1)外部の磁界により第一磁性層の磁気モーメントの
    方向を一定方向に揃え、 (2)該磁界と同一方向に記録バイアス磁界をかけなが
    ら、記録信号に対応させて、(a)低パワーのレーザ光
    の照射により、第二磁性層の磁気モーメントの方向を、
    第三磁性層を介して第一磁性層からの交換結合力により
    反転させて、各層間に界面磁壁が存在しない状態とする
    か、もしくは(b)高パワーのレーザ光の照射により、
    先ず第一磁性層の磁気モーメントの方向を反転させ、そ
    の後第二磁性層の磁気モーメントを第三磁性層を介して
    第一磁性層からの交換結合力により各層間に磁壁が存在
    しない状態に向かせて、情報の記録を行ない、 (3)前記(a)または(b)の記録後に、前記記録バ
    イアス磁界とは逆方向の磁界をかけて第一磁性層の磁気
    モーメントの方向を、該第一、第二磁性層間に磁壁が存
    在しない状態に変えた後に、記録情報を再生する、光磁
    気記録再生方法。
  6. 【請求項6】 請求項3または4記載の光磁気記録媒体
    を使用して、 (1)外部の磁界により第一磁性層の磁気モーメントの
    方向を一定方向に揃え、 (2)該磁界と同一方向に記録バイアス磁界をかけなが
    ら、記録信号に対応させて、(a)低パワーのレーザ光
    の照射により、第二磁性層の磁気モーメントの方向を、
    第三磁性層を介して第一磁性層からの交換結合力により
    反転させて、各層間に界面磁壁が存在しない状態とする
    か、もしくは(b)高パワーのレーザ光の照射により、
    先ず第一磁性層の磁気モーメントの方向を反転させ、そ
    の後第二磁性層の磁気モーメントを第三磁性層を介して
    第一磁性層からの交換結合力により各層間に磁壁が存在
    しない状態に向かせて、情報の記録を行ない、 (3)前記(a)または(b)の記録後に、前記記録バ
    イアス磁界とは逆方向の磁界をかけながら、記録情報再
    生のためのレーザビームを照射し、再生ビームスポット
    の中心の温度の高い部分だけで、第一磁性層の磁気モー
    メントの方向を、該第一、第二磁性層間に磁壁が存在し
    ないように変えながら、記録情報を再生する、光磁気記
    録再生方法。
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EP94305603A EP0637019A3 (en) 1993-07-29 1994-07-28 Magneto-optical recording medium and recording / reproducing method therefor.
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