JPH0747503B2 - 珪酸カルシウム成形体 - Google Patents

珪酸カルシウム成形体

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JPH0747503B2
JPH0747503B2 JP5047571A JP4757193A JPH0747503B2 JP H0747503 B2 JPH0747503 B2 JP H0747503B2 JP 5047571 A JP5047571 A JP 5047571A JP 4757193 A JP4757193 A JP 4757193A JP H0747503 B2 JPH0747503 B2 JP H0747503B2
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molded body
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crystals
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輝 高橋
数雄 柴原
豊彦 迫田
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Description

【発明の詳細な説明】本発明は珪酸カルシウム成形体に
関する。
【0001】珪酸カルシウム成形体は工業的には耐火
物、耐火断熱材、吸着材、建材等の多方面に応用されて
おり、これ等は珪酸カルシウム成形体の特徴とする非強
度が高いこと、耐火性の高いこと、断熱性のあること、
軽量であること、高誘電体であること等から各方面への
発展が期待される無機材料である。その特徴的な性質の
基因する主な点は珪酸カルシウム結晶によって構成され
る成形体の構造にあると考えられる。
【0002】本発明者らは、従来から上記の観点から珪
酸カルシウムにつき研究を続けてきたが、この研究にお
いて珪酸カルシウム結晶を極めて特異な二次凝集構造と
する時には、これが軽量にして且つ強度の大きい成形体
を与えることを見い出し、この知見に基づく発明を完成
した(特許第818975号)。
【0003】この特許に係る珪酸カルシウム二次凝集粒
子は、珪酸カルシウム結晶が三次元的に絡合して形成さ
れたほぼ球状の二次粒子であって、その外径が10〜1
50μmであり、その表面には珪酸カルシウムの結晶に
基づく多数のひげが突出している構造を有するものであ
り、これから得られる珪酸カルシウム成形体は低密度に
して高強度のものであった。更にはまた本発明者らはこ
の特許に基づく各種の改良された新しい発明を完成し、
そのうちの一つに特公昭56−40109号の発明があ
る。この発明はトベルモライト結晶の成形体に係るもの
である。
【0004】本発明者等は珪酸カルシウム二次粒子の構
造と珪酸カルシウム成形体との関係について更に研究を
続けた結果、トベルモライト結晶から成る特異な構造を
有する球状二次粒子の開発に成功すると共に上記球状二
次粒子の結晶スラリーから球状二次粒子を圧縮変形させ
て製造されるトベルモライト成形体が極めて優れた物性
を有することを見出し、ここに本発明を完成するに至っ
た。
【0005】即ち本発明は、トベルモライト結晶または
これと少量のその他の珪酸カルシウム結晶が三次元的に
絡合して成るほぼ球状の二次粒子と必要に応じ添加され
る添加材とを含み、該二次粒子が圧縮変形されて相互に
連結して構成される成形体であって、 (1) 添加材を含有しない原成形体の密度が実質的に
0.3g/cm3以上の時或いは添加材を添加した成形
体に対応する原成形体の密度が実質的に0.3g/cm
3以上の時は、該成形体を構成する個々の球状二次粒子
は、成形体の研磨面を走査電子顕微鏡(600倍)で観
察した時、その存在を確認できない程度に圧縮変形され
て扁平化されており、且つ原成形体又は対応する原成形
体は、式 P≧20x−3 (但し、xは原成形体の密度である。)で表わされる優
先配向度(P)を有し、また (2) 添加材を含有しない原成形体の密度が実質的に
0.3g/cm3未満の時或いは添加材を添加した成形
体に対応する原成形体の密度が実質的に0.3g/cm
3未満の時は、該成形体を構成する個々の球状二次粒子
は、成形体の研磨面を走査電子顕微鏡(600倍)で観
察した時、球状二次粒子の存在が確認できる程度に圧縮
変形されており、 (3) 上記(1)及び(2)の何れの場合も、該球状
二次粒子は成形前にはその外径が10〜120μm、そ
の中空率が30%以下で且つその自然沈降成形体密度が
0.12g/cm3以下であったことを特徴とする珪酸
カルシウム成形体に係るものである。
【0006】本明細書に於いて球状なる語には球状ばか
りでなくだ円形球状も包含し、またこれ等球状やだ円形
球状にはその表面の少なくとも一部が凹凸状になってい
るものも包含する。
【0007】本明細書に於て、「原成形体」とは、球状
二次粒子の結晶スラリーから添加材を添加することなく
球状二次粒子を圧縮変形させて成形して得られた成形体
を指し、「添加材を添加した成形体に対応する原成形
体」或いは簡略に「対応する原成形体」とは、添加材を
添加した成形体を得た結晶スラリーから添加材を除いた
同一の結晶スラリーを添加材を添加した場合と同一の成
形条件で成形して得た原成形体をいう。
【0008】本発明者等の研究に依れば、上記本発明成
形体を構成するトベルモライト球状二次粒子はその成形
前にはその内部は粗乃至中空であって、その自然沈降成
形体密度も比較的小さく、かなり軽量でありこれから製
造される成形体は従来の特公昭56−40109号の成
形体に比し次の点で優れたものであることが明らかとな
った。 (イ)密度0.1g/cm3程度の軽量な成形体であっ
てしかも3kg/cm2以上の実用的曲げ強度を有する
こと。 (ロ)優先配向度が原成形体の密度が実質的に0.3g
/cm3以上で特に大きいこと。
【0009】本発明は上記新事実に基づいて完成されて
いる。
【0010】本発明成形体はトベルモライト結晶単独ま
たはこれと少量の他の珪酸カルシウム結晶例えばゾーノ
トライト結晶との混合物からなる球状二次粒子が相互に
圧縮変形された状態で連結して構成されたものである。
【0011】本発明成形体を構成する上記特定の球状二
次粒子は、その成形前には外径が10〜120μmであ
り、且つその内部は粗乃至30%以下の中空率を有する
二次凝集構造を有するものである。
【0012】このことは例えば本発明実施例1に示され
る成形前の上記二次粒子の顕微鏡観察の結果から明らか
である。即ち上記二次粒子はその光学顕微鏡写真(図
1、倍率100倍)から球状体であり、外径が約10〜
120μm、その平均粒子径が38μmにあることが判
る。該二次粒子が水に分散したスラリーに界面活性剤を
添加混合し、48時間静置、自然沈降せしめ次いでこれ
を100℃で48時間乾燥して得られた自然沈降成形体
の一部を切り出し、これをカナダバルサムで固定し、次
いでこれを研磨した後キシレンで上記カナダバルサムを
除去して研磨試料を得る。この試料を走査型電子顕微鏡
で観察すると図3に示す通りトベルモライト結晶が粗に
集合して球状二次粒子を形成していることが判明する。
【0013】またこの二次粒子を分散して電子顕微鏡で
観察すると図2から明らかな通り長さ0.1〜10μ
m、巾0.1〜2μmの板状結晶と長さ0.1〜10μ
m、巾0.05〜0.5μmの針状結晶が認められる。 <二次粒子の外径の測定方法> 反射光で撮影した100倍のトベルモライト結晶を主体
とする球状2次粒子の光学顕微鏡写真より、定方向径を
測定し、粒子径の範囲及び平均粒子径(メジアン径)を
求めた。
【0014】本発明の上記球状二次粒子は、その粒子一
個の破壊荷重が100mg以下であるという特徴を有す
る。
【0015】上記破壊荷重とは、珪酸カルシウム結晶の
球状二次粒子に荷重を加えていったとき該二次粒子の球
殻の少なくとも一部にひび割れが生ずるときの荷重を云
い、たとえば破壊荷重が10〜100mgであるという
ことは、該二次粒子に荷重を加えていったとき、該二次
粒子が10〜100mgの間の一定の荷重が加えられた
ときに該二次粒子の球殻の少なくとも一部にひび割れが
生ずるということを表わし、また破壊荷重が1000m
gというときは1000mgの荷重が加えられたときに
該二次粒子の球殻の少くとも一部にひび割れが生ずると
いうことを表わす。 <破壊荷重の測定方法> 該二次粒子三個を正三角形状にスライドグラス上にの
せ、その上にカバーグラスを載置しカバーグラス上に荷
重を加えながら600倍の光学顕微鏡にて観察し、該二
次粒子の球殻の一部にひび割れが生じるか否かを観察し
て測定し、ひび割れが生じたときの荷重で表わす。
【0016】その他上記球状二次粒子の大きな特徴とし
ては (イ)内部が粗乃至中空であって、その中空率が30%
以下であるということであり、この中空率とは次の方法
で測定されたものである。
【0017】自然沈降成形体の一部を切り出し、これを
カナダバルサム(米山薬品工業製)で固定し、次いでこ
れを研磨した後キシレンで上記カナダバルサムを除去し
て研磨試料を得た。この試料を走査型電子顕微鏡にて写
真撮影し、球状二次粒子の断面より半径(r)及び中空
部の半径(r′)を測定し次式より中空率を求めた。
【0018】
【化1】 中空率が30%以下ということは、球状二次粒子の内部
が中空であってもその中空部は特に大きくはないことを
示している。しかも小さな中空部が随所に存在して所謂
内部が粗になっている場合も包含される。
【0019】図3に示された球状二次粒子の内部は粗で
あり、中空率は0%であり、図4に示された球状二次粒
子の中空率は0〜25%である。
【0020】たとえば特開昭53−146997号の実
施例に記載のワラストナイト族珪酸カルシウム結晶から
なる球状二次粒子の中空率は60%以上であり、本発明
の球状二次粒子と根本的に異なる構造を有している。 (ロ)自然沈降成形体密度が0.12g/cm3以下好
ましくは0.10g/cm3以下である特徴を有する。
この自然沈降成形体密度は次の方法により測定した。
【0021】300ccトールビーカーにスラリー20
0ccと非イオン、アニオン界面活性剤(グランアップ
NF−50、三洋化成製、濃度20%)0.4ccを投
入混合後、48時間放置して自然沈降させ次いでこれを
100℃で48時間乾燥させて自然沈.成形体を得た。
これの体積及び重さを測定し密度を求めた。
【0022】この自然沈降成形体の密度が小さいという
ことは球状二次粒子自体がかなり軽量であり、該二次粒
子からは、密度0.1g/cm3程度で実用的強度を有
する成形体を製造できることを示している。
【0023】たとえば特公昭56−40109号に記載
のトベルモライト結晶の球状二次粒子は自然沈降成形体
密度が大きく、このため上記公知のトベルモライト結晶
の二次粒子からは密度0.1g/cm3程度の成形体を
製造することはできない。
【0024】更に本発明の好ましい球状二次粒子はその
平均見掛密度は成形前に0.14〜0.21g/cm3
就中主に0.16〜0.20g/cm3の範囲にある。
即ち該二次粒子はそれ自体軽量なものである。
【0025】上記平均見掛密度は次の様な方法で測定し
たものである。 <平均見掛密度の測定方法> トベルモライト結晶のスラリーをアセトンによりスラリ
ー中の水と置換させ、90℃で24時間乾燥させ、球状
二次粒子を破損することなく粉体となす。この粉体Wg
を測定し、ビーカー中に入れる。次にビュレットを使用
し水を該球状二次粒子に含浸させ、ちょうど水が球状二
次粒子に含浸した時(球状二次粒子の粘性が急に増加す
るとき)の水の量を読みとりVmlとする。この測定か
ら球状二次粒子の平均見掛密度(ρ)を次式により算出
したものである。
【0026】
【化2】 但しρtはトベルモライトの真比重であって2.576
である。
【0027】本発明の成形体はこの様な球状二次粒子が
成形時の圧力により圧縮された形状で相互に連結して構
成されている。本発明の成形体はその成形時の圧力が大
きくなるに従い、換言すればその成形体の密度が大きく
なるに従い該球状二次粒子の形状が圧縮方向に偏平化す
る。即ち、添加材を添加していない原成形体の密度が実
質的に0.3g/cm3未満の場合は本発明成形体の一
部を切り出し、これをカナダバルサムで固定し、次いで
研磨後キシレンで上記カナダバルサムを除去して得た研
磨面を走査型電子顕微鏡で見ると球状二次粒子は成形時
の圧力により圧縮方向に圧縮変形されているがその存在
が確認出来る。たとえば本発明実施例2に示される密度
0.201g/cm3の成形体の研磨面の走査型電子顕
微鏡写真を示す図5(倍率600倍)では球状二次粒子
が圧縮変形され相互に連結しているが明確に球状二次粒
子の存在が確認できる状態にある。
【0028】原成形体の密度が実質的に0.3g/cm
3を越えて大きくなるに従い球状二次粒子の存在が電子
顕微鏡では直接明確には確認できなくなり、該密度が増
加するに従い、その偏平化は更に激しくなる。この事実
はトベルモライト結晶が優先配向していることを示し、
特に原成形体の密度が実質的に0.3g/cm3以上に
なると該結晶の優先配向が特に大きくなり、後記の第2
表No.2〜4、第5表No.2〜3、第8表No.2
〜4、第11表No.2〜3、第14表No.2〜3及
び第17表No.2〜3から明らかな様に、密度が実質
的に0.3g/cm3以上の成形体は、3以上の顕著な
優先配向度を示す。一方、上記各表No.1、No.2
の試料から明らかな様に密度が実質的に0.3g/cm
3に満たない成形体は、上述の様に顕微鏡観察可能な二
次粒子の存在が確認できる状態で圧縮変形されている。
球状二次粒子の圧縮変形の状態及び程度は、球状二次粒
子結晶スラリーの成形条件により定まる。添加材の添加
は成形体の密度に影響するが、成形体を構成する球状二
次粒子の圧縮変形の状態及び程度に影響を与えない。従
って、球状二次粒子結晶スラリーに添加材を添加し、成
形して得られる成形体を構成する球状二次粒子の圧縮変
形の状態及び程度は、上記添加材を添加した結晶スラリ
ーから添加材を除いた同一の結晶スラリーを添加材を添
加した場合と同一の成形条件で成形して得た成形体を構
成する球状二次粒子の圧縮変形の状態及び程度と実質的
に相違しない。
【0029】原成形体の優先配向性は、配向度をP、密
度をxとして次式により示される一定の関係を満足す
る。
【0030】P≧ax−b (但し0.3≦xである。またa及びbはいずれも添加
量によって変化し、添加材なしのときはaは20及びb
は3を示す)。
【0031】尚上記優先配向度は次の方法で測定され
る。成形体の一部を採取して微粉砕し無配向粉末試料を
作り、一方上記成形体からプレス方向に直角な面をもつ
別の試料を作る(配向試料)、次いで2つの試料のトベ
ルモライト結晶の(002)及び(220)面のX線回
折強度をそれぞれ測定する。
【0032】優先配向度(P)は
【0033】
【化3】 なる式によって与えられる。
【0034】ここでI(002)とI(220)は無配
向粉末試料の回折強度でI′(002)とI′(22
0)は配向試料の回折強度である。
【0035】本発明成形体は上記した優先配向度が非常
に大きい点において特徴付けられる。該配向性とは前述
した通り成形体中に存在するトベルモライト結晶が成形
時の圧力によって一定方向に配列する度合であり、球状
二次粒子が相互に連結して構成される成形体にのみ認め
られる特有のものであるが、特に成形時の圧力により圧
縮変形を受ける二次粒子の単位面積当りの個数及び各二
次粒子の表面部分の結晶の充填密度の大きさによりその
優先配向性は異なる。本発明成形体は従来公知のトベル
モライト球状二次粒子からなる成形体に比し密度が実質
的に0.3g/cm3以上で特に該優先配向性が著しく
大きいという特徴を有するものであるが、これは本発明
成形体は、密度が小さく(即ち上記単位面積当りの個数
が多く)且つ内部の中空率が30%以下の中空又は粗と
なっている球状二次粒子から構成されているが故に、同
一密度で著しく優先配向度が大きいのである。
【0036】以上の通り本発明成形体は、トベルモライ
ト結晶から成り、しかもこれら結晶が上記した特異な球
状二次粒子を形成し、これら二次粒子が相互に連結して
構成されているため、前記した従来のトベルモライト成
形体に比し極めて低密度にして且つ充分成る実用強度を
有する。
【0037】以下本発明成形体をその製造方法により説
明する。
【0038】本発明成形体は例えば上記成形前の球状二
次粒子即ちトベルモライト結晶が三次元的に絡合して形
成された球状二次粒子であって、その外径が約10〜約
120μmで平均見掛密度が0.14〜0.21g/c
m3で内部が粗乃至中空の球状二次粒子が水に分散した
水性スラリーを成形し乾燥することにより製造出来る。
上記のように水性スラリーから製造されることにより、
所望の特徴が発揮される。即ち上記スラリーを成形すれ
ば二次粒子間に存在する水は容易に粒子間より抜け、ス
ラリー全体に均一に成形圧力が作用する。粒子内中空乃
至粗の部分に存在する水は上記圧力に抗し、粒子形状を
破壊することなく保持しつつ、相互に圧縮連結される。
この粒子間水の減少に引き続き粒子内部の水が徐々に排
出される。従って脱水成形後得られる成形体を乾燥すれ
ば上記粒子内部の水が完全に排出されかくして所望の低
密度にして且つ高強度の成形体を収得できる。
【0039】上記方法において用いられる水性スラリー
の水対固形分の比は特に制限はないが3倍(重量)以
上、好ましくは5〜30倍(重量)程度とするのがよ
い。また、この水性スラリーには必要に応じて各種の添
加材を含有せしめることができる。これにより各種の添
加材を複合してなる本発明のトベルモライト成形体を収
得できる。ここで添加材としては、例えば石綿、岩綿、
ガラス繊維、セラミックファイバー、炭素繊維、金属繊
維等の無機繊維、パルプ、木綿、麻、羊毛、木質繊維等
の動植物繊維、レーヨン、ポリアクリロニトリル、ポリ
プロピレン、ポリアミド、ポリエステル等の有機合成繊
維等の補強材を例示出来、これ等繊維物質により成形体
の機械的強度、硬度、その他の特性を一段と改善すると
共に、成形性をより向上させることが出来る。特に繊維
物質は成形体の機械的強度を高めるのに役立つ。また耐
熱性向上のため各種の粘土類が使用出来、更にはまた成
形後の乾燥時の収縮を小さくまたは無くするため、或い
は成形体の表面強度を増大させるためセメント類、石
膏、コロイダルシリカ、アルミナゾル、リン酸系ないし
水ガラス系結合剤等を添加することも出来る。また金
網、金属筋等を介在せしめることも可能である。本発明
に於いて水性スラリーを成形して成形体とする際の成形
手段としては、自然沈降法、鋳型注入法、プレス脱水成
形法、遠心成形法等を挙げることが出来る。
【0040】また、上記の如くして製造されるトベルモ
ライト成形体を焼成してこれを構成するトベルモライト
結晶をβ−ワラストナイト結晶に転移させてβ−ワラス
トナイト成形体と出来る。
【0041】上記焼成はトベルモライトがβ−ワラスト
ナイトに転移する温度以上の温度条件に容易に行われ
る。通常800℃以上例えば、850℃で3時間程度加
熱すればよい。また上記β−ワラストナイト結晶から成
る成形体は、加熱を必須とするため、これに添加される
添加材としては、上記した無機繊維、粘土結合剤等加熱
によっても実質的に変化を受けない無機質のものとする
必要がある。かくして成形体を構成する結晶がβ−ワラ
ストナイト結晶に転移し、必要に応じて各種無機質の添
加材が複合された成形体が収得される。
【0042】上記本発明成形体を製造するための球状二
次粒子の水性スラリーは、たとえば次の様な方法により
容易に製造出来る。即ち沈降容積5ml以上の石灰乳と
結晶質を主として含む珪酸とを固形分に対する水の量が
15倍(重量)以上となる様に混合して原料スラリーと
なし、これを加圧下加熱撹拌しながら水熱合成反応せし
めて、トベルモライト結晶から成る球状二次粒子の水性
スラリーを収得出来る。この際の沈降容積5ml以上と
は水対石灰の固形分の比を120倍に調製した石灰乳5
0mlを直径1.3cmで容積が50ml以上の円柱状
容器に入れ、20分間静置した後に石灰が沈降した容量
をmlで示すものである。この様に沈降容積が大きいと
いうことは石灰が良く水に分散して安定な状態にあるこ
と即ち極端に細かい粒子より成り、従って高い反応性を
示すことを意味する。本発明の成形体は上記のように反
応性の高い石灰を用いて前記の如き特性を有する球状二
次粒子を製造しこれから製造されるため、低密度にして
且つ充分なる実用強度を有するのである。
【0043】上記製造法に於いて石灰乳として沈降容積
5ml以上の極めて分散安定性の優れたものを用いるこ
とを必須とする。沈降容積が5mlに達しない石灰乳を
使用すると上記特異な球状二次粒子を得ることは出来な
い。使用される沈降容積5ml以上の石灰乳を製造する
方法自体は二義的なものであり、特に制限されない。こ
の石灰乳の沈降容積は、原料とする石灰石自体、石灰製
造時の焼成温度、石灰を水に消和するときの水の量、そ
のときの温度、そのときの撹拌条件等に左右され、就中
消和時の温度並びに撹拌条件により大きく影響を受ける
が、いずれにせよ通常の石灰乳の製造方法では目的とす
る沈降容積5ml以上の石灰乳を得ることは出来ない。
而して沈降容積5ml以上の石灰乳は例えば代表的に
は、水対石灰分(固形分)比を5倍(重量)以上として
好ましくは60℃以上の温度で高速乃至強力撹拌すれば
よい。例えばホモミクサーの如き激しい撹拌によって上
記所望の石灰乳を収得できる。撹拌速度並びに撹拌強さ
は撹拌時の温度並びに時間を長くすれば一般に下げるこ
とが出来る。また撹拌機としては各種のものが使用され
邪魔板を有しているものでも又はこれの無いものでも使
用出来る。石灰乳を製造するために使用される石灰原料
としては各種の石灰が使用でき、例えば生石灰、消石灰
が最も沈降容積を大きくし易く適当である。
【0044】また本発明に於いて球状二次粒子の水性ス
ラリーを製造するために使用される珪酸原料としては、
結晶質の珪酸原料が使用される。例えば珪岩、石英、砂
岩質珪岩、膠結性珪岩、再晶性珪岩、複合珪岩、珪砂、
珪石等を例示出来る。これらの珪酸原料は一般に平均粒
子径が30μm好ましくは1〜20μm以下であるのが
よい。なお上記珪酸原料は、結晶質の珪酸原料を主成分
とするかぎり、これに更に無定形珪酸を含有していても
よく、また無定形珪酸を50%(重量)以下の量で結晶
質珪酸に混合して使用することも出来る。なお該珪酸原
料としてAl2O3含量がかなり高いものも使用でき、
通常5%以下程度のものなら充分に使用できる。石灰と
珪酸との配合モル比は、トベルモライトまたはこれとそ
の他の珪酸カルシウム結晶とが生成するに望ましいモル
比であり0.70〜0.95である。
【0045】上記石灰乳と珪酸原料とを混合して水対固
形分比を15倍(重量)以上として原料スラリーを調製
し、これを次いで加圧下加熱撹拌しながら水熱合成反応
させる。この際の圧力、温度及び撹拌速度等の反応条件
は該反応に用いる反応容器、撹拌機、或いは反応生成物
の種類等により適宜に決定される。水熱反応に於ける温
度及び圧力としては通常5kg/cm2以上である。時
間は温度、圧力を高めることにより短縮できるが、経済
的には反応時間は短い方がよいが操業時の安全性を加味
すると10時間以内が望ましい。好ましい条件を例示す
ると、例えば飽和水蒸気圧として12kg/cm2で3
時間、同8kg/cm2で6時間程度である。この水熱
合成反応時に於ける撹拌は、使用原料や反応容器や反応
条件に従って適宜に決定する。例えば直径150mm、
容量3lの反応容器で摺形撹拌翼を使用する場合、石灰
乳の沈降容積が30ml、平均粒子径が5μm程度の珪
石粉を水比24倍で使用して原料スラリーとして使用す
るとき、撹拌速度は100r.p.m程度である。撹拌
操作としては反応容器自身を回転したり、振動したり、
気体や液体を圧入したりする各種の撹拌操作を例示出来
る。上記水熱反応はバッチ式反応でも連続反応でも良
く、連続反応を行う場合には連続的に原料スラリーを反
応容器に圧入し反応が終了した合成スラリー(珪酸カル
シウム結晶スラリー)を常圧下に排出すれば良い。この
排出の際に二次粒子が損なわれないようにする必要があ
る。また原料スラリーの水比をさげて反応容器中で反応
せしめ、反応後所定量の水を圧入して排出する方法を行
なっても良い。
【0046】この珪酸カルシウムの合成に際しては、反
応促進剤、触媒、沈殿防止剤等を適宜に原料スラリーに
添加できる。これ等としてはワラストナイト、珪酸カル
シウム水和物をはじめ苛性ソーダや苛性カリ等のアルカ
リやアルカリ金属の各種塩類を例示出来る。上記添加剤
の添加量は、目的とする珪酸カルシウム結晶の球状二次
粒子が得られる限り特に制限はないが、ワラストナイト
等は通常30重量%程度までとするのがよい。
【0047】上記特定の石灰乳と珪酸原料とから調製し
た原料スラリーから水熱合成反応によって、本発明成形
体を製造するための球状二次粒子の水性スラリーを得る
に当っては、原料スラリーに、石綿、耐アルカリガラス
繊維、セラミックファイバー、岩綿等の無機繊維や耐ア
ルカリ性パルプ等の有機繊維を更に添加することが出来
る。この操作により、球状二次粒子と繊維とが均一に水
に分散した水性スラリーが得られる。この水性スラリー
は、上記原料スラリーを水熱合成反応せしめて得られる
球状二次粒子の水性スラリーに繊維を添加したものとは
次の点で異なる。即ち前者の場合は、繊維上で原料スラ
リー中の珪酸原料と石灰原料とが結晶化すると同時に球
状二次粒子を形成するので、繊維に絡み合い乃至結合し
た球状二次粒子が生成し易い。一方後者では結晶化並び
に球状二次粒子化が終了した後で繊維を添加するため繊
維と球状二次粒子とは原則として結合していない。この
様な差により、この種水性スラリーから得られる本発明
成形体の機械的強度は前者の方が若干大きくなる傾向が
ある。
【0048】以下に本発明の特徴とする所をより明瞭に
するための実施例を示す。但し下記実施例に於いて部又
は%とあるは特に断らない限り、重量部又は重量%を示
すものとする。 実施例1 生石灰(CaO 95.0%)42.25部を80℃の
温湯507部中で消和し、ホモミクサーにて3分間水中
で分散させて得た石灰乳の沈降容積は18.9mlであ
った。上記石灰乳に平均粒子径約9μmの珪石粉末(S
iO2 97.37%、Al2O3 0.99%)5
3.21部を加えて全体の水量を固形分の22重量倍と
なるように混合して原料スラリーを得、これを飽和水蒸
気圧12kg/cm2、温度191℃で容積3000c
c、内径15cmのオートクレーブで回転数174r.
p.mで撹拌翼を回転しながら3時間水熱合成反応を行
なって結晶スラリーを得た。この結晶スラリーを100
℃で24時間乾燥してX線回折分析した所、トベルモラ
イト結晶であることを確認した。
【0049】この結晶スラリーをスライドグラス上で乾
燥して光学顕微鏡で観察すると図1に示される通り外径
が平均38μmの球状二次粒子が認められた。また該ス
ラリーに界面活性剤を添加混合し、48時間静置自然沈
降せしめ次いでこれを100℃で48時間乾燥して得ら
れた自然沈降成形体の一部を切り出し、これをカナダバ
ルサムで固定し、次いでこれを研磨した後キシレンで上
記カナダバルサムを除去して研磨試料を得た。この試料
を走査型電子顕微鏡で観察すると図3に示される通りト
ベルモライト結晶が粗に集合して球状二次粒子を形成し
ていることが判明した。
【0050】またこの二次粒子を分散して電子顕微鏡で
観察すると図2に示される通り長さ0.1〜10μm、
巾0.1〜2μmの板状結晶と長さ0.1〜10μm、
巾0.05〜0.5μmの針状結晶が認められた。
【0051】上記二次粒子の各特性は第1表の通りであ
った。
【0052】
【表1】 また上記で得た結晶スラリーをプレス成形し、120℃
で20時間乾燥して得た原成形体の優先配向度は第2表
の通りであった。
【0053】
【表2】 次いで上記で得た結晶スラリー85部(固形分)に添加
材としてガラス繊維7部、パルプ5部及びポルトランド
セメント3部を加えて、同様にプレス成形し、120℃
で20時間乾燥して成形体を得た。得られた成形体の物
性は第3表の通りであった。
【0054】
【表3】 実施例2 生石灰(CaO 95.1%)41.42部を80℃の
温湯497部中で消和し、ホモミクサーにて5分間水中
で分散させて得た石灰乳の沈降容積は17.5mlであ
った。上記石灰乳に平均粒子径約8.5μmの珪石粉末
(SiO2 94.03%、Al2O3 2.37%)
54.04部を加えて全体の水量を固形分の22重量倍
となるように混合して原料スラリーを得、これを飽和水
蒸気圧12kg/cm2、温度191℃で容積3000
cc、内径15cmのオートクレーブで回転数174
r.p.mで撹拌翼を回転しながら3時間水熱合成反応
を行なって結晶スラリーを得た。この結晶スラリーを1
00℃で24時間乾燥してX線回折分析した所、トベル
モライト結晶であることを確認した。この結晶スラリー
をスライドグラス上で乾燥して光学顕微鏡で観察すると
外径が平均52μmの球状二次粒子が認められた。また
該スラリーに界面活性剤を添加混合し、48時間静置、
自然沈降せしめ次いでこれを100℃で48時間乾燥し
て得られた自然沈降成形体の一部を切り出し、これをカ
ナダバルサムで固定し、次いでこれを研磨した後キシレ
ンで上記カナダバルサムを除去して研磨試料を得た。こ
の試料を走査型電子顕微鏡で観察すると図4に示される
通りトベルモライト結晶が粗に集合したもの及び内部が
中空の球状二次粒子を形成していることが判明した。
【0055】またこの二次粒子を分散して電子顕微鏡で
観察すると長さ0.1〜10μm、巾0.1〜2μmの
板状結晶と長さ0.1〜10μm、巾0.05〜0.5
μmの針状結晶が認められた。
【0056】上記二次粒子の各特性は第4表の通りであ
った。
【0057】
【表4】 また上記で得た結晶スラリーをプレス成形し、120℃
で20時間乾燥して得た原成形体の優先配向度は第5表
の通りであった。
【0058】
【表5】 また上記第5表の成形体(試料No.1)の一部を切り
出し、これをカナダバルサムで固定し、次いで研磨した
後、キシレンで上記カナダバルサムを除去して得た研磨
試料を走査型電子顕微鏡で観察すると、図5に示す通
り、球状二次粒子が相互に連結しているのが判る。
【0059】次いで上記で得た結晶スラリー85部(固
形分)に添加材としてガラス繊維7部、パルプ5部及び
ポルトランドセメント3部を加えて、同様にプレス成形
し、120℃で20時間乾燥して成形体を得た。得られ
た成形体の物性は第6表の通りであった。
【0060】
【表6】 実施例3 生石灰(CaO 95.6%)45.56部を80℃の
温湯547部中で消和し、ホモミクサーにて6分間水中
で分散させて得た石灰乳の沈降容積は28.0mlであ
った。上記石灰乳に平均粒子径約8.5μmの珪石粉末
(SiO2 94.03%、Al2O3 2.37%)
59.44部を加えて全体の水量を固形分の20重量倍
となるように混合して原料スラリーを得、これを飽和水
蒸気圧8kg/cm2、温度175℃で容積3000c
c、内径15cmのオートクレーブで回転数174r.
p.mで撹拌翼を回転しながら6時間水熱合成反応を行
なって結晶スラリーを得た。この結晶スラリーを100
℃で24時間乾燥してX線回折分析した所、トベルモラ
イト結晶であることを確認した。この結晶スラリーをス
ライドグラス上で乾燥して光学顕微鏡で観察すると外径
が平均45μmの球状二次粒子が認められた。また該ス
ラリーに界面活性剤を添加混合し、48時間静置、自然
沈降せしめ次いでこれを100℃で48時間乾燥して得
られた自然沈降成形体の一部を切り出し、これをカナダ
バルサムで固定し、次いでこれを研磨した後キシレンで
上記カナダバルサムを除去して研磨試料を得た。この試
料を走査型電子顕微鏡で観察するとトベルモライト結晶
が粗に集合して球状二次粒子を形成していることが判明
した。
【0061】またこの二次粒子を分散して電子顕微鏡で
観察すると長さ0.1〜10μm、巾0.1〜2μmの
板状結晶と長さ0.1〜10μm、巾0.05〜0.5
μmの針状結晶が認められた。
【0062】上記二次粒子の各特性は第7表の通りであ
った。
【0063】
【表7】 また上記で得た結晶スラリーをプレス成形し、120℃
で20時間乾燥して得た原成形体の優先配向度は第8表
の通りであった。
【0064】
【表8】 次いで上記で得た結晶スラリー85部(固形分)に添加
材としてガラス繊維7部、パルプ5部及びポルトランド
セメント3部を加えて、同様にプレス成形し、120℃
で20時間乾燥して成形体を得た。得られた成形体の物
性は第9表の通りであった。
【0065】
【表9】 実施例4 生石灰(CaO 95.0%)45.83部を80℃の
温湯550部中で消和し、ホモミクサーにて7分間水中
で分散させて得た石灰乳の沈降容積は31.6mlであ
った。上記石灰乳に平均粒子径約1.6μmの珪石粉末
(SiO2 95.01%、Al2O3 3.27%)
59.17部を加えて全体の水量を固形分の20重量倍
となるように混合して原料スラリーを得、これを飽和水
蒸気圧12kg/cm2、温度191℃で容積3000
cc、内径15cmのオートクレーブで回転数112
r.p.mで撹拌翼を回転しながら3時間水熱合成反応
を行なって結晶スラリーを得た。この結晶スラリーを1
00℃で24時間乾燥してX線回折分析した所、トベル
モライト結晶であることを確認した。この結晶スラリー
をスライドグラス上で乾燥して光学顕微鏡で観察すると
外径が平均24μmの球状二次粒子が認められた。また
該スラリーに界面活性剤を添加混合し、48時間静置、
自然沈降せしめ次いでこれを100℃で48時間乾燥し
て得られた自然沈降成形体の一部を切り出し、これをカ
ナダバルサムで固定し、次いでこれを研磨した後キシレ
ンで上記カナダバルサムを除去して研磨試料を得た。こ
の試料を走査型電子顕微鏡で観察するとトベルモライト
結晶が粗に集合したもの及び内部が中空の球状二次粒子
を形成していることが判明した。
【0066】またこの二次粒子を分散して電子顕微鏡で
観察すると長さ0.1〜10μm、巾0.1〜2μmの
板状結晶と長さ0.1〜10μm、巾0.05〜0.5
μmの針状結晶が認められた。
【0067】上記二次粒子の各特性は第10表の通りで
あった。
【0068】
【表10】 また上記で得た結晶スラリーをプレス成形し、120℃
で20時間乾燥して得た原成形体の優先配向度は第11
表の通りであった。
【0069】
【表11】 次いで上記で得た結晶スラリー85部(固形分)に添加
材としてガラス繊維7部、パルプ5部及びポルトランド
セメント3部を加えて、同様にプレス成形し、120℃
で20時間乾燥して成形体を得た。得られた成形体の物
性は第12表の通りであった。
【0070】
【表12】 実施例5 生石灰(CaO 95.0%)42.23部を80℃の
温湯507部中で消和し、ホモミクサーにて6分間水中
で分散させて得た石灰乳の沈降容積は26.0mlであ
った。上記石灰乳に平均粒子径約1.6μmの珪石粉末
(SiO2 95.01%、Al2O3 3.27%)
53.23部を加えて全体の水量を固形分の20重量倍
となるように混合して原料スラリーを得、これを飽和水
蒸気圧12kg/cm2、温度191℃で容積3000
cc、内径15cmのオートクレーブで回転数112
r.p.mで撹拌翼を回転しながら3時間水熱合成反応
を行なって結晶スラリーを得た。この結晶スラリーを1
00℃で24時間乾燥してX線回折分析した所、トベル
モライト結晶に少量のゾーノトライト結晶が混合したも
のであることを確認した。この結晶スラリーをスライド
グラス上で乾燥して光学顕微鏡で観察すると外径が平均
31μmの球状二次粒子が認められた。また該スラリー
に界面活性剤を添加混合し、48時間静置、自然沈降せ
しめ次いでこれを100℃で48時間乾燥して得られた
自然沈降成形体の一部を切り出し、これをカナダバルサ
ムで固定し、次いでこれを研磨した後キシレンで上記カ
ナダバルサムを除去して研磨試料を得た。この試料を走
査型電子顕微鏡で観察するとトベルモライト結晶と少量
のゾーノトライト結晶が粗に集合したもの及び内部が中
空の二次粒子を形成していることが判明した。
【0071】上記二次粒子の各特性は第13表の通りで
あった。
【0072】
【表13】 また上記で得た結晶スラリーをプレス成形し、120℃
で20時間乾燥して得た原成形体の優先配向度は第14
表の通りであった。
【0073】
【表14】 次いで上記で得た結晶スラリー85部(固形分)に添加
材としてガラス繊維7部、パルプ5部及びポルトランド
セメント3部を加えて、同様にプレス成形し、120℃
で20時間乾燥して成形体を得た。得られた成形体の物
性は第15表の通りであった。
【0074】
【表15】 実施例6 生石灰(CaO 95.0%)42.25部を80℃の
温湯507部中で消和し、ホモミクサーにて2分間水中
で分散させて得た石灰乳の沈降容積は8.1mlであっ
た。上記石灰乳に平均粒子径約9μmの珪石粉末(Si
O2 97.37%、Al2O3 0.99%)53.
21部を加えて全体の水量を固形分の22重量倍となる
ように混合して原料スラリーを得、これを飽和水蒸気圧
12kg/cm2、温度191℃で容積3000cc、
内径15cmのオートクレーブで回転数174r.p.
mで撹拌翼を回転しながら3時間水熱合成反応を行なっ
て結晶スラリーを得た。この結晶スラリーを100℃で
24時間乾燥してX線回折分析した所、トベルモライト
結晶であることを確認した。この結晶スラリーをスライ
ドグラス上で乾燥して光学顕微鏡で観察すると外径が平
均47μmの球状二次粒子が認められた。また該スラリ
ーに界面活性剤を添加混合し、48時間静置、自然沈降
せしめ次いでこれを100℃で48時間乾燥して得られ
た自然沈降成形体の一部を切り出し、これをカナダバル
サムで固定し、次いでこれを研磨した後キシレンで上記
カナダバルサムを除去して研磨試料を得た。この試料を
走査型電子顕微鏡で観察するとトベルモライト結晶が粗
に集合して球状二次粒子を形成していることが判明し
た。
【0075】またこの二次粒子を分散して電子顕微鏡で
観察すると長さ0.1〜10μm、巾0.1〜2μmの
板状結晶と長さ0.1〜10μm、巾0.05〜0.5
μmの針状結晶が認められた。
【0076】上記二次粒子の各特性は第16表の通りで
あった。
【0077】
【表16】 また上記で得た結晶スラリーをプレス成形し、120℃
で20時間乾燥して得た原成形体の優先配向度は第17
表の通りであった。
【0078】
【表17】 次いで上記で得た結晶スラリー85部(固形分)に添加
材としてガラス繊維7部、パルプ5部及びポルトランド
セメント3部を加えて、同様にプレス成形し、120℃
で20時間乾燥して成形体を得た。得られた成形体の物
性は第18表の通りであった。
【0079】
【表18】 比較例1 生石灰(CaO 95.0%)42.25部を80℃の
温湯507部中で消和して得た石灰乳の沈降容積は4.
0mlであった。上記石灰乳に平均粒子径約9μmの珪
石粉末(SiO2 97.37%、Al2O3 0.9
9%)53.21部を加えて全体の水量を固形分の22
重量倍となるように混合して原料スラリーを得、これを
飽和水蒸気圧12kg/cm2、温度191℃で容積3
000cc、内径15cmのオートクレーブで回転数1
74r.p.mで撹拌翼を回転しながら3時間水熱合成
反応を行なって結晶スラリーを得た。この結晶スラリー
を100℃で24時間乾燥してX線回折分析した所、ト
ベルモライト結晶であることを確認した。この結晶スラ
リーをスライドグラス上で乾燥して光学顕微鏡で観察す
ると外径が平均48μmの球状二次粒子が認められた。
また該スラリーに界面活性剤を添加混合し、48時間静
置、自然沈降せしめ次いでこれを100℃で48時間乾
燥して得られた自然沈降成形体の一部を切り出し、これ
をカナダバルサムで固定し、次いでこれを研磨した後キ
シレンで上記カナダバルサムを除去して研磨試料を得
た。この試料を走査型電子顕微鏡で観察するとトベルモ
ライト結晶が密に集合して球状二次粒子を形成している
ことが判明した。
【0080】またこの二次粒子を分散して電子顕微鏡で
観察すると長さ0.1〜10μm、巾0.1〜2μmの
板状結晶と長さ0.1〜10μm、巾0.05〜0.5
μmの針状結晶が認められた。
【0081】上記二次粒子の各特性は第19表の通りで
あった。
【0082】
【表19】 また上記で得た結晶スラリーをプレス成形し、120℃
で20時間乾燥して得た原成形体の優先配向度は第20
表の通りであった。
【0083】
【表20】 次いで上記で得た結晶スラリー85部(固形分)に添加
材としてガラス繊維7部、パルプ5部及びポルトランド
セメント3部を加えて、同様にプレス成形し、120℃
で20時間乾燥して成形体を得た。得られた成形体の物
性は第21表の通りであった。
【0084】
【表21】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のトベルモライト結晶球状二次粒子の
100倍の光学顕微鏡写真を示す。
【図2】実施例1のトベルモライト結晶球状二次粒子を
分散した7500倍の電子顕微鏡写真を示す。
【図3】実施例1の自然沈降成形体の研磨面の走査型電
子顕微鏡写真(600倍)を示す。
【図4】実施例2の自然沈降成形体の研磨面の走査型電
子顕微鏡写真(600倍)を示す。
【図5】実施例2の本発明トベルモライト成形体(密度
0.201g/cm3)の研磨面の走査型電子顕微鏡写
真(600倍)を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 14:42 Z 16:02) A 111:28 111:40

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トベルモライト結晶またはこれと少量のそ
    の他の珪酸カルシウム結晶が三次元的に絡合して成るほ
    ぼ球状の二次粒子と必要に応じ添加される添加材とを含
    み、該二次粒子が圧縮変形されて相互に連結して構成さ
    れる成形体であって、(1) 添加材を含有しない原成形体の密度が実質的に
    0.3g/cm 3 以上の時或いは添加材を添加した成形
    体に対応する原成形体の密度が実質的に0.3g/cm
    3 以上の時は、該成形体を構成する個々の球状二次粒子
    は、成形体の研磨面を走査電子顕微鏡(600倍)で観
    察した時、その存在を確認できない程度に圧縮変形され
    て扁平化されており、且つ原成形体又は対応する原成形
    体は、式 P≧20x−3 (但し、xは原成形体の密度である。)で表わされる優
    先配向度(P)を有し、また (2) 添加材を含有しない原成形体の密度が実質的に
    0.3g/cm 3 未満の時或いは添加材を添加した成形
    体に対応する原成形体の密度が実質的に0.3g/cm
    3 未満の時は、該成形体を構成する個々の球状二次粒子
    は、成形体の研磨面を走査電子顕微鏡(600倍)で観
    察した時、球状二次粒子の存在が確認できる程度に圧縮
    変形されており、 (3) 上記(1)及び(2)の何れの場合も 、該球状
    二次粒子は成形前にはその外径が10〜120μm、そ
    の中空率が30%以下で且つその自然沈降成形体密度が
    0.12g/cm3以下であったことを特徴とする珪酸
    カルシウム成形体。
  2. 【請求項2】成形体中に繊維物質及び結合剤の少くとも
    1種の添加材が含有されている請求項1記載の成形体。
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