JPH0747633B2 - 官能基を含むポリフェニレンエーテル樹脂組成物 - Google Patents
官能基を含むポリフェニレンエーテル樹脂組成物Info
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- JPH0747633B2 JPH0747633B2 JP5370389A JP5370389A JPH0747633B2 JP H0747633 B2 JPH0747633 B2 JP H0747633B2 JP 5370389 A JP5370389 A JP 5370389A JP 5370389 A JP5370389 A JP 5370389A JP H0747633 B2 JPH0747633 B2 JP H0747633B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、官能基を含むポリフェニレンエーテル樹脂に
関し、より詳しくは、臭素およびプロパルギル基を部分
的に導入することにより難燃性と硬化性が同時に付与さ
れたポリフェニレンエーテル樹脂、その製造法および該
官能基を含むポリフェニレンエーテル樹脂を硬化して得
られる難燃性、耐薬品性、耐熱性に優れた官能基を含む
ポリフェニレンエーテル樹脂硬化体に関する。
関し、より詳しくは、臭素およびプロパルギル基を部分
的に導入することにより難燃性と硬化性が同時に付与さ
れたポリフェニレンエーテル樹脂、その製造法および該
官能基を含むポリフェニレンエーテル樹脂を硬化して得
られる難燃性、耐薬品性、耐熱性に優れた官能基を含む
ポリフェニレンエーテル樹脂硬化体に関する。
近年、通信用、民生用、産業用等の電子機器の分野にお
ける実装方法の小型化、高密度化への指向は著しいもの
があり、それに伴って材料の面でもより優れた耐熱性、
寸法安定性、電気特性、難燃性が要求されつつある。例
えばプリント配線基板としては、従来からフェノール樹
脂やエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を基材とした銅張
り積層板が用いられてきた。これらは各種の性能をバラ
ンスよく有するものの、電気特性、特に高周波領域での
誘電特性が悪いという欠点を持っている。この問題を解
決する新しい材料としてポリフェニレンエーテルが近年
注目をあび銅張り積層板への応用が試みられている。
ける実装方法の小型化、高密度化への指向は著しいもの
があり、それに伴って材料の面でもより優れた耐熱性、
寸法安定性、電気特性、難燃性が要求されつつある。例
えばプリント配線基板としては、従来からフェノール樹
脂やエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を基材とした銅張
り積層板が用いられてきた。これらは各種の性能をバラ
ンスよく有するものの、電気特性、特に高周波領域での
誘電特性が悪いという欠点を持っている。この問題を解
決する新しい材料としてポリフェニレンエーテルが近年
注目をあび銅張り積層板への応用が試みられている。
ポリフェニレンエーテルの機械的特性と電気的特性に優
れたエンジニアリングプラスチックであり、耐熱性も比
較的高い。しかしながらプリント基板材料として利用し
ようとした場合、極めて高いハンダ耐熱性が要求される
ため、ポリフェニレンエーテル本来の耐熱性では決して
十分とは言えない。即ち、ポリフェニレンエーテルは20
0℃以上の高温に曝されると変形を起こし、機械的強度
の著しい低下や、樹脂表面に回路用として形成された銅
箔の剥離を引き起こす。またポリフェニレンエーテル
は、酸、アルカリ、熱水に対しては強い抵抗性を有する
ものの芳香族炭化水素化合物やハロゲン置換炭化水素化
合物に対する抵抗性が極めて弱く、これらの溶媒に溶解
する。
れたエンジニアリングプラスチックであり、耐熱性も比
較的高い。しかしながらプリント基板材料として利用し
ようとした場合、極めて高いハンダ耐熱性が要求される
ため、ポリフェニレンエーテル本来の耐熱性では決して
十分とは言えない。即ち、ポリフェニレンエーテルは20
0℃以上の高温に曝されると変形を起こし、機械的強度
の著しい低下や、樹脂表面に回路用として形成された銅
箔の剥離を引き起こす。またポリフェニレンエーテル
は、酸、アルカリ、熱水に対しては強い抵抗性を有する
ものの芳香族炭化水素化合物やハロゲン置換炭化水素化
合物に対する抵抗性が極めて弱く、これらの溶媒に溶解
する。
難燃性という観点から見てもポリフェニレンエーテルは
プリント基板材料としての要求に耐えうるだけの十分な
難燃性を持つとは言い難い。
プリント基板材料としての要求に耐えうるだけの十分な
難燃性を持つとは言い難い。
ポリフェニレンエーテルの耐熱性と耐薬品性を改善する
方法の一つとして、ポリフェニレンエーテルの鎖中に架
橋性の官能基を導入しさらに硬化させて硬化ポリフェニ
レンエーテルとして利用する方法が提案されている。
方法の一つとして、ポリフェニレンエーテルの鎖中に架
橋性の官能基を導入しさらに硬化させて硬化ポリフェニ
レンエーテルとして利用する方法が提案されている。
具体例を挙げると、2−アリル−6−メチルフェノール
または2,6−ジアリルフェノールの重合体がJournal of
Polymer Science誌、第49巻、267頁(1961)に開示され
ている。米国特許第3281393号および同3422062号には、
2,6−ジメチルフェノールと2−アリル−6−メチルフ
ェノールまたは2,6−ジアリルフェノールとの共重合体
が開示されている。また米国特許第4634742号には、ビ
ニル基置換ポリフェニレンエーテルが開示されている。
さらには本発明者らは、先にプロパルギル基あるいはア
リル基で置換されたポリフェニレンエーテル、ならびに
三重結合あるいは二重結合を含むポリフェニレンエーテ
ルを発明し、これらが硬化可能であること、そして得ら
れる硬化体は芳香族炭化水素溶媒やハロゲン置換炭化水
素溶媒に不溶である優れた誘電特性を持つことを見い出
した(特願昭62−224146号、同62−224147号、同62−26
9459号、同62−269460号、同63−271983号を参照)。し
かし以上のいずれの硬化性ポリフェニレンエーテルも難
燃性という点ではまったく改良が行われていなかった。
または2,6−ジアリルフェノールの重合体がJournal of
Polymer Science誌、第49巻、267頁(1961)に開示され
ている。米国特許第3281393号および同3422062号には、
2,6−ジメチルフェノールと2−アリル−6−メチルフ
ェノールまたは2,6−ジアリルフェノールとの共重合体
が開示されている。また米国特許第4634742号には、ビ
ニル基置換ポリフェニレンエーテルが開示されている。
さらには本発明者らは、先にプロパルギル基あるいはア
リル基で置換されたポリフェニレンエーテル、ならびに
三重結合あるいは二重結合を含むポリフェニレンエーテ
ルを発明し、これらが硬化可能であること、そして得ら
れる硬化体は芳香族炭化水素溶媒やハロゲン置換炭化水
素溶媒に不溶である優れた誘電特性を持つことを見い出
した(特願昭62−224146号、同62−224147号、同62−26
9459号、同62−269460号、同63−271983号を参照)。し
かし以上のいずれの硬化性ポリフェニレンエーテルも難
燃性という点ではまったく改良が行われていなかった。
一方ポリフェニレンエーテルの難燃性を改善する方法と
しては、ポリフェニレンエーテルの鎖中に臭素を導入し
て臭素化ポリフェニレンエーテルとして利用する方法が
公知であり、ACS Symposium Series No.6,178頁、Amer.
Chem.Soc.,Washington,D.C.,1975に開示されている。し
かし当然のことながら、この臭素化ポリフェニレンエー
テルは溶媒に可溶であり、耐薬品性をまったく持たな
い。
しては、ポリフェニレンエーテルの鎖中に臭素を導入し
て臭素化ポリフェニレンエーテルとして利用する方法が
公知であり、ACS Symposium Series No.6,178頁、Amer.
Chem.Soc.,Washington,D.C.,1975に開示されている。し
かし当然のことながら、この臭素化ポリフェニレンエー
テルは溶媒に可溶であり、耐薬品性をまったく持たな
い。
以上のようにポリフェニレンエーテルに耐薬品性、耐熱
性、難燃性を同時に付与する技術は、今日までまったく
知られていなかった。
性、難燃性を同時に付与する技術は、今日までまったく
知られていなかった。
本発明は以上の事情に鑑みて、ポリフェニレンエーテル
の優れた誘電特性を保持しつつ、耐薬品性、耐熱性、難
燃性を兼備した新規な官能基を含むポリフェニレンエー
テル樹脂を提供しようとするものである。
の優れた誘電特性を保持しつつ、耐薬品性、耐熱性、難
燃性を兼備した新規な官能基を含むポリフェニレンエー
テル樹脂を提供しようとするものである。
本発明者らは上述のような課題を解決するため鋭意検討
を重ねた結果、本発明の目的に沿った新規な構造の官能
基を含むポリフェニレンエーテル樹脂を発明するに至っ
た。
を重ねた結果、本発明の目的に沿った新規な構造の官能
基を含むポリフェニレンエーテル樹脂を発明するに至っ
た。
すなわち本発明は、 (a) ポリフェニレンエーテル樹脂および (b) プロパルギルブロマイドの反応生成物である官
能基を含むポリフェニレンエーテル樹脂であって、以下
の構造式で表される単位(I)および/または(II)と
単位(III)と単位(IV)から構成され、臭素の含有量
が1重量%以上30重量%以下であり、かつ次式で定義さ
れるプロパルギル基の含有量が0.1モル%以上100モル%
以下であることを特徴とする官能基を含むポリフェニレ
ンエーテル樹脂、である。
能基を含むポリフェニレンエーテル樹脂であって、以下
の構造式で表される単位(I)および/または(II)と
単位(III)と単位(IV)から構成され、臭素の含有量
が1重量%以上30重量%以下であり、かつ次式で定義さ
れるプロパルギル基の含有量が0.1モル%以上100モル%
以下であることを特徴とする官能基を含むポリフェニレ
ンエーテル樹脂、である。
発明について以下に詳しく説明する。
本発明において用いられるポリフェニレンエーテル樹脂
とは、次の一般式で表わされるものである。
とは、次の一般式で表わされるものである。
QJ−H〕m (V) 式中、mは1または2の整数であり、Jは次の一般式で
表わされる単位から実質的に構成されるポリフェニレン
エーテル鎖であり、 Qは、mが1のとき水素原子を表わし、mが2のときは
一分子中に2個のフェノール性水酸基を持ち、フェノー
ル性水酸基のオルト位およびパラ位に重合不活性な置換
基を有する2官能性フェノール化合物の残基を表わす。
Qの代表的な例としては、次の2種の一般式で表わされ
る化合物群が挙げられる。
表わされる単位から実質的に構成されるポリフェニレン
エーテル鎖であり、 Qは、mが1のとき水素原子を表わし、mが2のときは
一分子中に2個のフェノール性水酸基を持ち、フェノー
ル性水酸基のオルト位およびパラ位に重合不活性な置換
基を有する2官能性フェノール化合物の残基を表わす。
Qの代表的な例としては、次の2種の一般式で表わされ
る化合物群が挙げられる。
〔式中、A1,A2は同一または異なる炭素数1〜4の直鎖
状アルキル基を表わし、Xは脂肪族炭化水素残基および
それらの置換誘導体、芳香族炭化水素残基およびそれら
の置換誘導体、アラルキル基およびそれらの置換誘導
体、酸素、硫黄、スルホニル基、カルボニル基等を表わ
し、A2と直接結合した2つのフェニル基、A2とXの結合
位置はすべてフェノール性水酸基のオルト位およびパラ
位を示す。〕 具体例として、 等が挙げられる。
状アルキル基を表わし、Xは脂肪族炭化水素残基および
それらの置換誘導体、芳香族炭化水素残基およびそれら
の置換誘導体、アラルキル基およびそれらの置換誘導
体、酸素、硫黄、スルホニル基、カルボニル基等を表わ
し、A2と直接結合した2つのフェニル基、A2とXの結合
位置はすべてフェノール性水酸基のオルト位およびパラ
位を示す。〕 具体例として、 等が挙げられる。
一般式(V)のポリフェニレンエーテル樹脂の特に好ま
しい例は、2,6−ジメチルフェノールを単独で酸化重合
して得られるポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエ
ーテル)である。また、2,6−ジメチルフェノールと2,
3,6−トリメチルフェノールの共重合から得られるコポ
リマーも好ましい例の一つである。
しい例は、2,6−ジメチルフェノールを単独で酸化重合
して得られるポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエ
ーテル)である。また、2,6−ジメチルフェノールと2,
3,6−トリメチルフェノールの共重合から得られるコポ
リマーも好ましい例の一つである。
一般式(V)のポリフェニレンエーテル樹脂の分子量に
ついては特に制限されず、低分子量体から高分子量体ま
で使用できるが、特に30℃、0.5g/dlのクロロホルム溶
液で測定した粘度数ηsp/Cが0.2〜1.0の範囲にあるもの
が良好に使用できる。
ついては特に制限されず、低分子量体から高分子量体ま
で使用できるが、特に30℃、0.5g/dlのクロロホルム溶
液で測定した粘度数ηsp/Cが0.2〜1.0の範囲にあるもの
が良好に使用できる。
本発明において用いられるプロパルギルブロマイドと
は、次の構造式で表わされる化合物である。
は、次の構造式で表わされる化合物である。
CH≡CCH2Br 本発明の官能基を含むポリフェニレンエーテル樹脂を製
造する方法は、一般式(V)のポリフェニレンエーテル
樹脂を有機金属でメタル化し、続いてプロパルギルブロ
マイドで置換反応する工程より成る。有機金属として
は、メチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチ
ルリチウム、tert−ブチルリチウム、フェニルリチウム
等を挙げることができ、特にn−ブチルリチウムが良好
に使用できる。
造する方法は、一般式(V)のポリフェニレンエーテル
樹脂を有機金属でメタル化し、続いてプロパルギルブロ
マイドで置換反応する工程より成る。有機金属として
は、メチルリチウム、n−ブチルリチウム、sec−ブチ
ルリチウム、tert−ブチルリチウム、フェニルリチウム
等を挙げることができ、特にn−ブチルリチウムが良好
に使用できる。
本反応はテトラヒドロフラン(以下THFと略称す
る。)、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン等のエー
テル系溶媒中で行える他、N,N,N′,N′−テトラメチル
エチレンジアミンの共存下にシクロヘキサン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒を用いて行
うこともできる。実際の反応に際してはこれらの溶媒は
精製、脱水等の前処理を施した後に用いることが好まし
く、またこれらを適宜な割合で混合しても、反応阻害し
ない上記以外の一種または二種以上の溶媒を共存せしめ
てもよい。本反応は窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲
気下で行うことが特に好ましい。
る。)、1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン等のエー
テル系溶媒中で行える他、N,N,N′,N′−テトラメチル
エチレンジアミンの共存下にシクロヘキサン、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の炭化水素系溶媒を用いて行
うこともできる。実際の反応に際してはこれらの溶媒は
精製、脱水等の前処理を施した後に用いることが好まし
く、またこれらを適宜な割合で混合しても、反応阻害し
ない上記以外の一種または二種以上の溶媒を共存せしめ
てもよい。本反応は窒素、アルゴン等の不活性ガス雰囲
気下で行うことが特に好ましい。
本反応を行うにあたっての反応温度および反応時間は特
に限定されるものではないが、メタル化反応について
は、温度が−78℃(凝固するものについては系の凝固
点)〜系の沸点の間、より好ましくは−78℃(凝固する
ものについては系の凝固点)〜50℃の間、時間が1秒〜
5時間の間、より好ましくは1分〜3時間の間で行われ
る。またプロパルギルブロマイドによる置換反応につい
ても、温度が−78℃(凝固するものについては系の凝固
点)〜系の沸点の間、より好ましくは−78℃(凝固する
ものについては系の凝固点)〜50℃の間、時間が1秒〜
5時間の間、より好ましくは1分〜3時間の間で行われ
る。
に限定されるものではないが、メタル化反応について
は、温度が−78℃(凝固するものについては系の凝固
点)〜系の沸点の間、より好ましくは−78℃(凝固する
ものについては系の凝固点)〜50℃の間、時間が1秒〜
5時間の間、より好ましくは1分〜3時間の間で行われ
る。またプロパルギルブロマイドによる置換反応につい
ても、温度が−78℃(凝固するものについては系の凝固
点)〜系の沸点の間、より好ましくは−78℃(凝固する
ものについては系の凝固点)〜50℃の間、時間が1秒〜
5時間の間、より好ましくは1分〜3時間の間で行われ
る。
上述の方法によって得られる本発明の官能基を含むポリ
フェニレンエーテル樹脂の構造について述べると、核磁
気共鳴(以下NMRと略称する。)スペクトルの測定によ
れば本発明の官能基を含むポリフェニレンエーテル樹脂
は、少なくとも次の3種ないし4種の構造式で表わされ
る単位より実質的に構成される。
フェニレンエーテル樹脂の構造について述べると、核磁
気共鳴(以下NMRと略称する。)スペクトルの測定によ
れば本発明の官能基を含むポリフェニレンエーテル樹脂
は、少なくとも次の3種ないし4種の構造式で表わされ
る単位より実質的に構成される。
また、同じくNMRスペクトルの測定によれば本発明の官
能基を含むポリフェニレンエーテル樹脂中に含まれるプ
ロパルギル基および臭素は、共にポリフェニレンエーテ
ル樹脂骨格に共有的に結合しており、プロパルギル基は
実質的に上記(I)および(II)の構造に由来し、臭素
は実質的に上記(III)の構造に由来することが判明し
ている。
能基を含むポリフェニレンエーテル樹脂中に含まれるプ
ロパルギル基および臭素は、共にポリフェニレンエーテ
ル樹脂骨格に共有的に結合しており、プロパルギル基は
実質的に上記(I)および(II)の構造に由来し、臭素
は実質的に上記(III)の構造に由来することが判明し
ている。
プロパルギル基および臭素がポリフェニレンエーテル樹
脂骨格に共有的に結合していることの傍証としては、NM
R以外にソックスレー抽出や再沈澱による精製結果が挙
げられる。すなわち、本発明の官能基を含むポリフェニ
レンエーテル樹脂を該樹脂を実質的に溶解させない溶
媒、例えばエタノールや水でソックスレー抽出したが、
1H−および13C−NMRの測定においてスペクトルの変化は
まったく認められず、後述する蛍光X線法による臭素の
定量においても臭素の含量に変化はなかった。また該樹
脂をクロロホルム等の溶媒に完全に溶解させた後、メタ
ノール中に投じて再沈澱させたが、同様にNMRスペクト
ルおよび臭素の含量に変化はまったく認められなかっ
た。
脂骨格に共有的に結合していることの傍証としては、NM
R以外にソックスレー抽出や再沈澱による精製結果が挙
げられる。すなわち、本発明の官能基を含むポリフェニ
レンエーテル樹脂を該樹脂を実質的に溶解させない溶
媒、例えばエタノールや水でソックスレー抽出したが、
1H−および13C−NMRの測定においてスペクトルの変化は
まったく認められず、後述する蛍光X線法による臭素の
定量においても臭素の含量に変化はなかった。また該樹
脂をクロロホルム等の溶媒に完全に溶解させた後、メタ
ノール中に投じて再沈澱させたが、同様にNMRスペクト
ルおよび臭素の含量に変化はまったく認められなかっ
た。
上述の反応において(I)〜(III)で表わされる構造
が生成する機構については、今のところ正確にはわかっ
ていない。しかしながら、例えば次のように説明するこ
とが可能である。
が生成する機構については、今のところ正確にはわかっ
ていない。しかしながら、例えば次のように説明するこ
とが可能である。
HayらはJournal of Polymer Science:PART A−1,第7
巻、691頁(1969)においてポリ(2,6−ジメチル−1,4
−フェニレンエーテル)のメタル化について詳細な報告
を行っている。その知見によると、例えばポリ(2,6−
ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)とn−ブチルリ
チウムの反応においては、リチウム化はポリフェニレン
エーテル鎖のメチル基と、フェニル基の3.5位の2通り
の位置に起こりうる。その様子を反応式で示すと次のよ
うになる。
巻、691頁(1969)においてポリ(2,6−ジメチル−1,4
−フェニレンエーテル)のメタル化について詳細な報告
を行っている。その知見によると、例えばポリ(2,6−
ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)とn−ブチルリ
チウムの反応においては、リチウム化はポリフェニレン
エーテル鎖のメチル基と、フェニル基の3.5位の2通り
の位置に起こりうる。その様子を反応式で示すと次のよ
うになる。
反応の初期の段階においては(VII)が優先的に生成す
るが、反応時間の経過につれて熱力学的により安定な
(VIII)の生成量の方が優勢となる。
るが、反応時間の経過につれて熱力学的により安定な
(VIII)の生成量の方が優勢となる。
本発明の方法に従ってここでプロパルギルブロマイドを
反応せしめること、(VII)の構造に起因するものとし
て(II)、(III)が、(VIII)の構造に起因するもの
として(I)がそれぞれ生成するものと考えられる。す
なわち、(VII)とプロパルギルブロマイドが求核置換
反応を起こすことにより(II)が生成し、(VII)とプ
ロパルギルブロマイドの間で臭素−リチウム交換反応が
起こることにより(III)が生成すると考えられる。ま
た(VIII)とプロパルギルブロマイドが求核置換反応す
ることにより(I)が生成すると考えられる。
反応せしめること、(VII)の構造に起因するものとし
て(II)、(III)が、(VIII)の構造に起因するもの
として(I)がそれぞれ生成するものと考えられる。す
なわち、(VII)とプロパルギルブロマイドが求核置換
反応を起こすことにより(II)が生成し、(VII)とプ
ロパルギルブロマイドの間で臭素−リチウム交換反応が
起こることにより(III)が生成すると考えられる。ま
た(VIII)とプロパルギルブロマイドが求核置換反応す
ることにより(I)が生成すると考えられる。
本反応において臭素およびプロパルキル基の導入量を支
配する因子としは、反応温度、反応時間、溶媒の種類、
反応せしめる有機金属の量およびプロパルギルブロマイ
ドの量等が挙げられる。どの因子によっても導入量を制
御することは可能であるが、特に有機金属の量を制御し
これと当量以上のプロパルギルブロマイドを添加する方
法をとることが好ましい。ここで用いられる有機金属の
量およびプロパルギルブロマイドの量は、ポリフェニレ
ンエーテルのフェニル基1モルに対し0.001モル〜5モ
ルの範囲が好ましい。
配する因子としは、反応温度、反応時間、溶媒の種類、
反応せしめる有機金属の量およびプロパルギルブロマイ
ドの量等が挙げられる。どの因子によっても導入量を制
御することは可能であるが、特に有機金属の量を制御し
これと当量以上のプロパルギルブロマイドを添加する方
法をとることが好ましい。ここで用いられる有機金属の
量およびプロパルギルブロマイドの量は、ポリフェニレ
ンエーテルのフェニル基1モルに対し0.001モル〜5モ
ルの範囲が好ましい。
また、特に臭素の導入量を支配する因子としては、上述
の反応機構から反応温度および反応時間が重要であると
考えられる。すなわち、反応温度を低く保ち、反応時間
を短くすることによって、(VIII)に対する(VII)の
生成を促し、臭素の導入量を増大させることができる。
より具体的には、所望する臭素およびプロパルギル量が
達成できる範囲内において、上述した反応温度および反
応時間の範囲でできる限り低温かつ短時間で反応を行う
ことによって、臭素含量の高い官能基を含むポリフェニ
レンエーテル樹脂を得ることができる。
の反応機構から反応温度および反応時間が重要であると
考えられる。すなわち、反応温度を低く保ち、反応時間
を短くすることによって、(VIII)に対する(VII)の
生成を促し、臭素の導入量を増大させることができる。
より具体的には、所望する臭素およびプロパルギル量が
達成できる範囲内において、上述した反応温度および反
応時間の範囲でできる限り低温かつ短時間で反応を行う
ことによって、臭素含量の高い官能基を含むポリフェニ
レンエーテル樹脂を得ることができる。
本発明の官能基を含むポリフェニレンエーテル樹脂にお
ける臭素の含量は、該樹脂を基準として1重量%以上30
重量%以下の範囲であり、より好ましくは1重量%以上
20重量%以下の範囲である。また次式によって定義され
るプロパルギル基の含量は、0.1モル%以上100モル%以
下の範囲、より好ましくは0.5モル%以上50モル%以下
の範囲である。
ける臭素の含量は、該樹脂を基準として1重量%以上30
重量%以下の範囲であり、より好ましくは1重量%以上
20重量%以下の範囲である。また次式によって定義され
るプロパルギル基の含量は、0.1モル%以上100モル%以
下の範囲、より好ましくは0.5モル%以上50モル%以下
の範囲である。
臭素の含量が1重量%を下まわると難燃性の改善が不十
分であり好ましくない。逆に30重量%を越えると熱安定
性が低下するので好ましくない。またプロパルギル基の
含量が0.1モル%を下まわると硬化後の耐薬品性の改善
が不十分となるので好ましくない。逆に100モル%を越
えると硬化後において非常に脆くなるので好ましくな
い。
分であり好ましくない。逆に30重量%を越えると熱安定
性が低下するので好ましくない。またプロパルギル基の
含量が0.1モル%を下まわると硬化後の耐薬品性の改善
が不十分となるので好ましくない。逆に100モル%を越
えると硬化後において非常に脆くなるので好ましくな
い。
本発明の官能基を含むポリフェニレンエーテル樹脂中の
臭素の含量を求める方法としては、例えば蛍光X線法が
挙げられる。また該樹脂を熱、酸等で分解した後、滴定
やイオンクロマトグラフ等の手法を用いて定量すること
も可能である。一方、プロパルギル基の含量を求める方
法としては、NMRスペクトル法や赤外吸収(以下IRと略
称する。)スペクトル法等が挙げられる。
臭素の含量を求める方法としては、例えば蛍光X線法が
挙げられる。また該樹脂を熱、酸等で分解した後、滴定
やイオンクロマトグラフ等の手法を用いて定量すること
も可能である。一方、プロパルギル基の含量を求める方
法としては、NMRスペクトル法や赤外吸収(以下IRと略
称する。)スペクトル法等が挙げられる。
本発明の官能基を含むポリフェニレンエーテル樹脂の分
子量については特に制限されず、低分子量体から高分子
量体まで使用できるが、特に30℃、0.5g/dlのクロロホ
ルム溶液で測定した粘度数ηsp/Cが0.2〜1.0の範囲にあ
るものが良好に使用できる。
子量については特に制限されず、低分子量体から高分子
量体まで使用できるが、特に30℃、0.5g/dlのクロロホ
ルム溶液で測定した粘度数ηsp/Cが0.2〜1.0の範囲にあ
るものが良好に使用できる。
本発明の官能基を含むポリフェニレンエーテル樹脂を硬
化させる方法は任意であり、熱、光、電子線等による方
法を採用することができる。加熱による場合、特に限定
するものではないが、温度は240℃〜350℃、より好まし
くは260〜300℃の範囲であり、時間は1分〜5時間、よ
り好ましくは1分〜3時間の範囲である。
化させる方法は任意であり、熱、光、電子線等による方
法を採用することができる。加熱による場合、特に限定
するものではないが、温度は240℃〜350℃、より好まし
くは260〜300℃の範囲であり、時間は1分〜5時間、よ
り好ましくは1分〜3時間の範囲である。
また硬化の際の温度を低くしたり、硬化反応を促進する
目的で触媒としてラジカル開始剤を併用することもでき
る。開始剤の好ましい量は該樹脂100重量部に対して0.1
〜10重量部の範囲であり、より好ましくは0.1〜5重量
部の範囲である。開始剤が0.1重量%未満では開始剤の
効果が十分現われないので好ましくない。逆に10重量%
を越えると開始剤が残存して誘電特性を低下させたり、
脆い材料となるので好ましくない。ラジカル開始剤の代
表的な例を挙げると、ベンゾイルパーオキサイド、クメ
ンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−
2,5−ジハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル2,5−
ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、ジ−t−ブ
チルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイ
ド、α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソ
プロビル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド、
ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブチル
パーオキシベンゾエート、2,2−ビス(t−ブチルパー
オキシ)ブタン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)
オクタン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオ
キシ)ヘキサン、ジ(トリメチルシリル)パーオキサイ
ド、トリメチルシリルトリフェニルシリルパーオキサイ
ド等の過酸化物があるが、これらに限定されない。また
過酸化物ではないが2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブ
タンもラジカル開始剤として利用できる。これらの開始
剤を用いて加熱により硬化を行う場合、温度は100〜350
℃、より好ましくは150〜300℃の範囲であり、開始剤の
分解温度に応じて選ばれる。時間は1分〜5時間、より
好ましくは1分〜3時間である。
目的で触媒としてラジカル開始剤を併用することもでき
る。開始剤の好ましい量は該樹脂100重量部に対して0.1
〜10重量部の範囲であり、より好ましくは0.1〜5重量
部の範囲である。開始剤が0.1重量%未満では開始剤の
効果が十分現われないので好ましくない。逆に10重量%
を越えると開始剤が残存して誘電特性を低下させたり、
脆い材料となるので好ましくない。ラジカル開始剤の代
表的な例を挙げると、ベンゾイルパーオキサイド、クメ
ンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−
2,5−ジハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル2,5−
ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、ジ−t−ブ
チルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイ
ド、α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソ
プロビル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド、
ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレート、t−ブチル
パーオキシベンゾエート、2,2−ビス(t−ブチルパー
オキシ)ブタン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)
オクタン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオ
キシ)ヘキサン、ジ(トリメチルシリル)パーオキサイ
ド、トリメチルシリルトリフェニルシリルパーオキサイ
ド等の過酸化物があるが、これらに限定されない。また
過酸化物ではないが2,3−ジメチル−2,3−ジフェニルブ
タンもラジカル開始剤として利用できる。これらの開始
剤を用いて加熱により硬化を行う場合、温度は100〜350
℃、より好ましくは150〜300℃の範囲であり、開始剤の
分解温度に応じて選ばれる。時間は1分〜5時間、より
好ましくは1分〜3時間である。
以上述べた硬化反応の程度は、示差走査熱量計やIRスペ
クトル法により追跡することが可能である。
クトル法により追跡することが可能である。
本発明の官能基を含むポリフェニレンエーテル樹脂は、
上記の開始剤の他に、その用途に応じて所望の性能を付
与する目的で本来の性能を損わない範囲の量の充填材や
添加剤を配合して用いることができる。充填材は維持状
であっても粉末状であってもよく、ガラス繊維、アラミ
ド繊維、カーボン繊維、ボロン繊維、セラミック繊維、
アスベスト繊維、カーボンブラック、シリカ、アルミ
ナ、タルク、雲母、ガラスビース,ガラス中空球などを
挙げることができる。添加剤としては、酸化防止剤、熱
安定剤、帯電防止剤、可塑剤、顔料、染料、着色剤など
が挙げられる。また難燃性の一層の向上を図る目的で難
燃剤や難燃助剤を併用することもできる。さらには架橋
性のモノマーや他の熱可塑性および熱硬化性樹脂を一種
または二種以上配合することも可能である。
上記の開始剤の他に、その用途に応じて所望の性能を付
与する目的で本来の性能を損わない範囲の量の充填材や
添加剤を配合して用いることができる。充填材は維持状
であっても粉末状であってもよく、ガラス繊維、アラミ
ド繊維、カーボン繊維、ボロン繊維、セラミック繊維、
アスベスト繊維、カーボンブラック、シリカ、アルミ
ナ、タルク、雲母、ガラスビース,ガラス中空球などを
挙げることができる。添加剤としては、酸化防止剤、熱
安定剤、帯電防止剤、可塑剤、顔料、染料、着色剤など
が挙げられる。また難燃性の一層の向上を図る目的で難
燃剤や難燃助剤を併用することもできる。さらには架橋
性のモノマーや他の熱可塑性および熱硬化性樹脂を一種
または二種以上配合することも可能である。
本発明の官能基を含むポリフェニレンエーテル樹脂を単
独で、あるいは上記の成分と配合して賦形する方法とし
ては、例えば溶媒キャスティング法や加熱溶融法を挙げ
ることができる。キャスティングに用いられる溶媒とし
ては、ジクロロメタン、クロロホルム、トリクロロエチ
レンなどのハロゲン置換炭化水素やベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素などのうちから選ん
だ単独または混合溶媒が挙げられる。また加熱溶融によ
る方法としては、インジェクション成形、トランスファ
ー成形、押出成形、プレス成形等の方法が利用できる。
加熱溶融の際の温度は、該樹脂のガラス転移温度以上硬
化開始温度以下の範囲で選ばれる。本発明の官能基を含
むポリフェニレンエーテル樹脂の場合、鎖中に導入され
た臭素およびプロパルギル基の効果により、これらの官
能基を持たないポリフェニレンエーテルと比較してガラ
ス転移温度が約140〜200℃と大旨低く、熱成形に有利で
ある。
独で、あるいは上記の成分と配合して賦形する方法とし
ては、例えば溶媒キャスティング法や加熱溶融法を挙げ
ることができる。キャスティングに用いられる溶媒とし
ては、ジクロロメタン、クロロホルム、トリクロロエチ
レンなどのハロゲン置換炭化水素やベンゼン、トルエ
ン、キシレンなどの芳香族炭化水素などのうちから選ん
だ単独または混合溶媒が挙げられる。また加熱溶融によ
る方法としては、インジェクション成形、トランスファ
ー成形、押出成形、プレス成形等の方法が利用できる。
加熱溶融の際の温度は、該樹脂のガラス転移温度以上硬
化開始温度以下の範囲で選ばれる。本発明の官能基を含
むポリフェニレンエーテル樹脂の場合、鎖中に導入され
た臭素およびプロパルギル基の効果により、これらの官
能基を持たないポリフェニレンエーテルと比較してガラ
ス転移温度が約140〜200℃と大旨低く、熱成形に有利で
ある。
以上述べてきた本発明の官能基を含むポリフェニレンエ
ーテル樹脂の特徴をまとめると、第1に臭素の導入によ
って得られる難燃性が挙げられる。また特徴の第2は、
キャスティング法による成膜性に優れている点である。
通常のポリフェニレンエーテルでは溶媒成膜性がほとん
ど認められないのに対し、本発明の樹脂では平滑で強度
の十分なフィルムが得られ、取り扱いが容易であった。
特徴の第3は、貯蔵安定性に優れている点であり、溶液
状またはフィルム状でゲル化することなく長期間保存可
能であった。そして特徴の第4は、通常のポリフェニレ
ンエーテルよりもガラス転移温度が低く熱成形が行いや
すい点である。すなわち、臭素およびプロパルギル基の
導入の効果によって、これらの含量が増大するにつれて
ガラス転移温度が低下する現象を示した。
ーテル樹脂の特徴をまとめると、第1に臭素の導入によ
って得られる難燃性が挙げられる。また特徴の第2は、
キャスティング法による成膜性に優れている点である。
通常のポリフェニレンエーテルでは溶媒成膜性がほとん
ど認められないのに対し、本発明の樹脂では平滑で強度
の十分なフィルムが得られ、取り扱いが容易であった。
特徴の第3は、貯蔵安定性に優れている点であり、溶液
状またはフィルム状でゲル化することなく長期間保存可
能であった。そして特徴の第4は、通常のポリフェニレ
ンエーテルよりもガラス転移温度が低く熱成形が行いや
すい点である。すなわち、臭素およびプロパルギル基の
導入の効果によって、これらの含量が増大するにつれて
ガラス転移温度が低下する現象を示した。
上記官能化ポリフェニレンエーテル樹脂の製造法の特徴
を述べると、工業的に安価な原料を用い、低温かつ短時
間のうちに、一段の反応により、既存のポリフェニレン
エーテルに対して難燃性と硬化性を同時に付与できると
いう点である。
を述べると、工業的に安価な原料を用い、低温かつ短時
間のうちに、一段の反応により、既存のポリフェニレン
エーテルに対して難燃性と硬化性を同時に付与できると
いう点である。
次に官能基を含むポリフェニレンエーテル樹脂硬化体に
ついて説明する。この官能基を含むポリフェニレンエー
テル樹脂硬化体は、本発明の官能基を含むポリフェニレ
ンエーテル樹脂を加熱等の方法により硬化することによ
って得られるものである。
ついて説明する。この官能基を含むポリフェニレンエー
テル樹脂硬化体は、本発明の官能基を含むポリフェニレ
ンエーテル樹脂を加熱等の方法により硬化することによ
って得られるものである。
このことは、例えばIRスペクトル法、固体の高分解能NM
Rスペクトル法(いわゆるCP−MAS)、熱分解ガスクロマ
トグラフィー等の分析手法により実証することができ
る。
Rスペクトル法(いわゆるCP−MAS)、熱分解ガスクロマ
トグラフィー等の分析手法により実証することができ
る。
また硬化体は臭素を含有しており、その含量は該硬化体
を基準として1重量%以上30重量%以下の範囲であり、
より好ましくは1重量%以上20重量%以下の範囲であ
る。臭素含量が1重量%未満であると難燃性に劣り好ま
しくない。逆に30重量%を越えると熱安定性に劣り好ま
しくない。この臭素はポリフェニレンエーテル骨格に共
有的に結合した臭素であり、前記の構造式(III)の構
造に実質的に由来するものである。このことは後述する
クロロホルム抽出物の解析により実証できる。
を基準として1重量%以上30重量%以下の範囲であり、
より好ましくは1重量%以上20重量%以下の範囲であ
る。臭素含量が1重量%未満であると難燃性に劣り好ま
しくない。逆に30重量%を越えると熱安定性に劣り好ま
しくない。この臭素はポリフェニレンエーテル骨格に共
有的に結合した臭素であり、前記の構造式(III)の構
造に実質的に由来するものである。このことは後述する
クロロホルム抽出物の解析により実証できる。
硬化体に含有せられる臭素を定量する方法としては、例
えば蛍光X線法が挙げられる。また該硬化体を熱、酸等
で分解した後、滴定やイオンクロマトグラフ等の手法を
用いて定量することも可能である。
えば蛍光X線法が挙げられる。また該硬化体を熱、酸等
で分解した後、滴定やイオンクロマトグラフ等の手法を
用いて定量することも可能である。
硬化体のクロロホルム抽出率は、0.01重量%以上20重量
%以下の範囲であり、より好ましくは0.01重量%以上10
重量%以下の範囲である。抽出率が0.01重量%未満の場
合は硬化体が脆くなり好ましくない。逆に20重量%を越
えると耐薬品性の改善が不十分でありやはり好ましくな
い。ここで言うクロロホルム抽出率とは、該硬化体をク
ロロホルム中に23℃で12時間浸漬して得られる値であ
り、該硬化体のクロロホルム浸漬前の重さを基準として
次式に従って計算される。
%以下の範囲であり、より好ましくは0.01重量%以上10
重量%以下の範囲である。抽出率が0.01重量%未満の場
合は硬化体が脆くなり好ましくない。逆に20重量%を越
えると耐薬品性の改善が不十分でありやはり好ましくな
い。ここで言うクロロホルム抽出率とは、該硬化体をク
ロロホルム中に23℃で12時間浸漬して得られる値であ
り、該硬化体のクロロホルム浸漬前の重さを基準として
次式に従って計算される。
クロロホルムに浸漬される硬化体の形状としてはクロロ
ホルムの除去しやすさ考慮してフィルム状または粉末状
が最も好ましい。
ホルムの除去しやすさ考慮してフィルム状または粉末状
が最も好ましい。
クロロホルム抽出率の測定は、クロロホルムの代りに重
クロロホルムを用いて行うこともできるが、この場合抽
出物の重クロロホルム溶液のNMRスペクトルを測定する
ことにより、抽出物の成分およびその構造を知ることが
できる。この抽出物は、本発明の官能基を含むポリフェ
ニレンエーテル樹脂のうち硬化過程において硬化反応に
十分寄与できなかった成分が抽出されたものである。従
って該抽出物中には、本発明の官能基を含むポリフェニ
レンエーテル樹脂の場合と同様、前述の式(I)および
/または(II)、および(III)で表わされる構造が確
認される。
クロロホルムを用いて行うこともできるが、この場合抽
出物の重クロロホルム溶液のNMRスペクトルを測定する
ことにより、抽出物の成分およびその構造を知ることが
できる。この抽出物は、本発明の官能基を含むポリフェ
ニレンエーテル樹脂のうち硬化過程において硬化反応に
十分寄与できなかった成分が抽出されたものである。従
って該抽出物中には、本発明の官能基を含むポリフェニ
レンエーテル樹脂の場合と同様、前述の式(I)および
/または(II)、および(III)で表わされる構造が確
認される。
抽出物の構造確認の手段としては、前述の通りNMRスペ
クトル法が有効であるが、その中でも特に1H−NMRが有
効である。またIRスペクトル法も利用できる。
クトル法が有効であるが、その中でも特に1H−NMRが有
効である。またIRスペクトル法も利用できる。
以上に述べてきた官能基を含むポリフェニレンエーテル
樹脂硬化体の特徴をまとめると、第1の特徴は硬化によ
って得られる耐薬品性と耐熱性である。すなわち、ハロ
ゲン置換炭化水素溶媒や芳香族炭化水素溶媒に対する抵
抗性が著しく増大し、260℃のハンダ浴で加熱しても外
観に変化は認められなかった。第2の特徴は、臭素の効
果による難燃性である。また第3の特徴は、ポリフェニ
レンエーテルの優れた誘電特性(低誘電率、低誘電正
接)が損われていないことである。さらに本発明におけ
る硬化反応は、官能基を含むポリフェニレンエーテル樹
脂中のプロパルギル基の付加反応によって起こるため、
ポリイミド樹脂の様に縮合反応に起因する水、ガス等の
副生物が生成せず、均一でボイドのない硬化体となると
いう特徴も有する。
樹脂硬化体の特徴をまとめると、第1の特徴は硬化によ
って得られる耐薬品性と耐熱性である。すなわち、ハロ
ゲン置換炭化水素溶媒や芳香族炭化水素溶媒に対する抵
抗性が著しく増大し、260℃のハンダ浴で加熱しても外
観に変化は認められなかった。第2の特徴は、臭素の効
果による難燃性である。また第3の特徴は、ポリフェニ
レンエーテルの優れた誘電特性(低誘電率、低誘電正
接)が損われていないことである。さらに本発明におけ
る硬化反応は、官能基を含むポリフェニレンエーテル樹
脂中のプロパルギル基の付加反応によって起こるため、
ポリイミド樹脂の様に縮合反応に起因する水、ガス等の
副生物が生成せず、均一でボイドのない硬化体となると
いう特徴も有する。
以下、本発明を一層明確にするために実施例を挙げて説
明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するも
のではない。
明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するも
のではない。
実施例1 官能基を含むポリフェニレンエーテル樹脂 30℃、0.5g/dlのクロロホルム溶液で測定した粘度数ηs
p/Cが0.55であるポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレ
ンエーテル)10.0gをテトラヒドロフラン200mlに溶解さ
せ、n−ブチルリチウム(1.5モル/、ヘキサン溶
液)55.5mlを加えて窒素雰囲気下、25℃で5分間反応さ
せた。続いてプロパルギルブロマイド10gを加え、25℃
のままさらに30分間撹拌した。最後にメタノール500ml
の混合溶液を加え、ポリマーを析出させた。濾過とメタ
ノール洗浄を5回繰り返した後、80℃で14時間真空乾燥
させ、粉末状のポリマーを得た。このポリマーの分析値
を第1表にまとめた。各値は次の方法により求めた。
p/Cが0.55であるポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレ
ンエーテル)10.0gをテトラヒドロフラン200mlに溶解さ
せ、n−ブチルリチウム(1.5モル/、ヘキサン溶
液)55.5mlを加えて窒素雰囲気下、25℃で5分間反応さ
せた。続いてプロパルギルブロマイド10gを加え、25℃
のままさらに30分間撹拌した。最後にメタノール500ml
の混合溶液を加え、ポリマーを析出させた。濾過とメタ
ノール洗浄を5回繰り返した後、80℃で14時間真空乾燥
させ、粉末状のポリマーを得た。このポリマーの分析値
を第1表にまとめた。各値は次の方法により求めた。
1.粘度数ηsp/C:30℃、0.5g/dl、クロロホルム溶液 2.臭素含量:蛍光X線法 3.プロパルギル基含量:1H−NMR 次にこのポリマーをトリクロロエチレンに溶解させ、キ
ャスティング法により成膜した。得られたフィルムの厚
みは約100μmで、表面の平滑性に優れ、強度も十分で
あった。フィルムの一部を切り出し、熱機械的分析装置
(以下TMAと略称する。)で測定したところ、ガラス転
移温度は187℃であった。またこのフィルムは、室温で
3ケ月間放置してもゲル化は起こらず、長期保存性に優
れたものであった。
ャスティング法により成膜した。得られたフィルムの厚
みは約100μmで、表面の平滑性に優れ、強度も十分で
あった。フィルムの一部を切り出し、熱機械的分析装置
(以下TMAと略称する。)で測定したところ、ガラス転
移温度は187℃であった。またこのフィルムは、室温で
3ケ月間放置してもゲル化は起こらず、長期保存性に優
れたものであった。
官能基を含むポリフェニレンエーテル樹脂硬化体 上記の方法で得られたフィルムを18枚重ね合わせ真空プ
レスにより室温から280℃まで加熱圧縮し、280℃で30分
間保持後、冷却して厚さ約1.6mmのシート状硬化体を得
た。この硬化体の物性を表にまとめた。各物性の測定は
次に述べる方法により行った。
レスにより室温から280℃まで加熱圧縮し、280℃で30分
間保持後、冷却して厚さ約1.6mmのシート状硬化体を得
た。この硬化体の物性を表にまとめた。各物性の測定は
次に述べる方法により行った。
1.クロロホルム抽出率 シート状硬化体の一部をヤスリで削って微粉末化し、ク
ロロホルム中に23℃で12時間浸漬して、その前後の重さ
から次式に従って求めた。
ロロホルム中に23℃で12時間浸漬して、その前後の重さ
から次式に従って求めた。
2.燃焼性 長さ127mm、幅12.7mmの試験片を切り出し、UL−94の試
験法に準じて行った。
験法に準じて行った。
3.ハンダ耐熱性 10mm角の試験片を260℃のハンダ浴中に120秒間浮かべ、
外観の変化を目視により観察した。
外観の変化を目視により観察した。
4.誘電率、誘電正接 1MHzで測定を行った。
一方この硬化体の構造を確認するため以下のような解析
を行った。まず微粉末化した硬化体のFT−IR(拡散反射
法)を測定し、ポリフェニレンエーテルの骨格を確認し
た。その主要なピークの帰属は次の通りであった。
を行った。まず微粉末化した硬化体のFT−IR(拡散反射
法)を測定し、ポリフェニレンエーテルの骨格を確認し
た。その主要なピークの帰属は次の通りであった。
νs,νas CH3,CH2(3027〜2862cm-1) νsC=C(1603cm-1) δsCH3(1381cm-1) νasO−C(1190cm-1) また、熱分解ガスクロマトグラフィーの測定では(熱分
解条件:590℃、4秒)、ポリフェニレンエーテル特有の
熱分解生成物である2−メチルフェノール、2,6−ジメ
チルフェノール、2,4−ジメチルフェノールおよび2,4,6
−トリメチルフェノールが確認された。なおガスクロマ
トグラフのピークの同定は、市販の試薬を標準として用
い、保持時間、質量スペクトル、およびFT−IRスペクト
ルを比較することにより行った。
解条件:590℃、4秒)、ポリフェニレンエーテル特有の
熱分解生成物である2−メチルフェノール、2,6−ジメ
チルフェノール、2,4−ジメチルフェノールおよび2,4,6
−トリメチルフェノールが確認された。なおガスクロマ
トグラフのピークの同定は、市販の試薬を標準として用
い、保持時間、質量スペクトル、およびFT−IRスペクト
ルを比較することにより行った。
次に硬化体の微粉末を重クロロホルム(CDCl3)中に23
℃で12時間浸漬し、抽出を行った。この重クロロホルム
溶液をNMRサンプル管に移し1H−NMRを測定したところ、
前述の構造(I)〜(III)に特徴的ピークが確認され
た。主要なピークの帰属は次の通りである。
℃で12時間浸漬し、抽出を行った。この重クロロホルム
溶液をNMRサンプル管に移し1H−NMRを測定したところ、
前述の構造(I)〜(III)に特徴的ピークが確認され
た。主要なピークの帰属は次の通りである。
1.8〜1.9ppm((I)〜(II)の−C≡CH*) 2.0〜2.15ppm((I)〜(III)のメチル基) 実施例2 官能基を含むポリフェニレンエーテル樹脂 実施例1において、n−ブチルリチウムの反応条件を25
℃、5分から25℃、15分に変えて、他はまったく同様に
反応を行った。得られたポリマーの分析値を第1表に示
した。
℃、5分から25℃、15分に変えて、他はまったく同様に
反応を行った。得られたポリマーの分析値を第1表に示
した。
次にこのポリマー100重量部と,開始剤として2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3
(日本油脂(株))製パーヘキシン25B)3重量部をト
リクロロエチレンに溶解させ、キャスティング法により
成膜した。得られたフィルムの厚みは約100μmで、表
面の平滑性に優れ、強度も十分であった。またこのフィ
ルムは、室温で3ケ月間放置してもゲル化は起こらず、
長期保存性に優れたものであった。
チル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3
(日本油脂(株))製パーヘキシン25B)3重量部をト
リクロロエチレンに溶解させ、キャスティング法により
成膜した。得られたフィルムの厚みは約100μmで、表
面の平滑性に優れ、強度も十分であった。またこのフィ
ルムは、室温で3ケ月間放置してもゲル化は起こらず、
長期保存性に優れたものであった。
官能基を含むポリフェニレンエーテル樹脂硬化体 上記の方法で得たフィルムを18枚重ね合わせ真空プレス
により室温から280℃まで加熱圧縮し、280℃で30分間保
持後、冷却して厚さ約1.5mmのシート状硬化体を得た。
この硬化体の物性を表にまとめた。各物性の測定は実施
例1と同様に行った。
により室温から280℃まで加熱圧縮し、280℃で30分間保
持後、冷却して厚さ約1.5mmのシート状硬化体を得た。
この硬化体の物性を表にまとめた。各物性の測定は実施
例1と同様に行った。
硬化体の構造解析についても実施例1と同様に行った。
すなわち、FT−IRおよび熱分解ガスクロマトグラフィー
を用いてポリフェニレンエーテル骨格を確認した。さら
に重クロロホルム抽出物の1H−NMRを測定し、前述の構
造式(I)〜(III)に特徴的なピークを確認した。
すなわち、FT−IRおよび熱分解ガスクロマトグラフィー
を用いてポリフェニレンエーテル骨格を確認した。さら
に重クロロホルム抽出物の1H−NMRを測定し、前述の構
造式(I)〜(III)に特徴的なピークを確認した。
実施例3 官能基を含むポリフェニレンエーテル樹脂 2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロパンの存在下で2,6−ジメチルフェノールを酸化重
合して得られる両末端に水酸基を有する粘度数0.40のポ
リフェニレンエーテル樹脂10gをテトラヒドフラン200ml
に溶解させ、n−ブチルリチウム(1.5モル/、ヘキ
サン溶液)110mlを加えて窒素雰囲気下、25℃で20分間
反応させた。続いてプロパルギルブロマイド20gを加
え、25℃のままさらに30分間撹拌した。最後にこの反応
混合物をメタノール1.0中に注ぎ、ポリマーを析出さ
せた。濾過とメタノール洗浄を3回繰り返した後、80℃
で14時間真空乾燥させ、粉末状のポリマーを得た。この
ポリマーの分析値を第1表にまとめた。
プロパンの存在下で2,6−ジメチルフェノールを酸化重
合して得られる両末端に水酸基を有する粘度数0.40のポ
リフェニレンエーテル樹脂10gをテトラヒドフラン200ml
に溶解させ、n−ブチルリチウム(1.5モル/、ヘキ
サン溶液)110mlを加えて窒素雰囲気下、25℃で20分間
反応させた。続いてプロパルギルブロマイド20gを加
え、25℃のままさらに30分間撹拌した。最後にこの反応
混合物をメタノール1.0中に注ぎ、ポリマーを析出さ
せた。濾過とメタノール洗浄を3回繰り返した後、80℃
で14時間真空乾燥させ、粉末状のポリマーを得た。この
ポリマーの分析値を第1表にまとめた。
またこのポリマーをトリクロロエチレンに溶解させ、キ
ャスティング法により成膜したところ、表面の平滑な十
分な強度を持ったフィルムが得られた。さらにこのフィ
ルムは、室温で3ケ月間放置してもゲル化は起こらず、
長期保存性に優れたものであった。
ャスティング法により成膜したところ、表面の平滑な十
分な強度を持ったフィルムが得られた。さらにこのフィ
ルムは、室温で3ケ月間放置してもゲル化は起こらず、
長期保存性に優れたものであった。
官能基を含むポリフェニレンエーテル樹脂硬化体 上記の方法で得たフィルムを用い、実施例1とまったく
同様にしてシート状硬化体を作製し、物性を測定した。
結果を表にまとめた。
同様にしてシート状硬化体を作製し、物性を測定した。
結果を表にまとめた。
硬化体の構造解析についても実施例1と同様に行った。
すなわち、FT−IRおよび熱分解ガスクロマトグラフィー
を用いてポリフェニレンエーテル骨格を確認した。さら
に重クロロホルム抽出物の1H−NMRを測定し、前述の構
造を(I)〜(III)に特徴的なピークを確認した。
すなわち、FT−IRおよび熱分解ガスクロマトグラフィー
を用いてポリフェニレンエーテル骨格を確認した。さら
に重クロロホルム抽出物の1H−NMRを測定し、前述の構
造を(I)〜(III)に特徴的なピークを確認した。
実施例1においてn−ブチルリチウムの反応条件を25
℃、5分から40℃、1時間に変えて、他はまったく同様
に反応を行った。得られたポリマーの分析値を第1表に
示した。蛍光X線法による測定では、このポリマー中に
は臭素は検出されなかった。
℃、5分から40℃、1時間に変えて、他はまったく同様
に反応を行った。得られたポリマーの分析値を第1表に
示した。蛍光X線法による測定では、このポリマー中に
は臭素は検出されなかった。
このポリマーを用いて実施例1と同様にシート状硬化体
を作製し、物性を測定した。結果を第1表にまとめた。
臭素の効果がまったくないため難燃性に劣るものであっ
た。
を作製し、物性を測定した。結果を第1表にまとめた。
臭素の効果がまったくないため難燃性に劣るものであっ
た。
〔発明の効果〕 本発明の官能基を含むポリフェニレンエーテル樹脂の特
徴は、第1に臭素の導入によって得られる難燃性であ
る。また特徴の第2は、キャスティング法による成膜性
に優れている点である。通常のポリフェニレンエーテル
では溶媒成膜性がほとんど認められないのに対し、本発
明の樹脂では平滑で強度の十分なフィルムが得られ、取
り扱いが容易であった。特徴の第3は、貯蔵安定性に優
れている点であり、溶液状またはフィルム状でゲル化す
ることなく長期間保存可能であった。そして特徴の第4
は、通常のポリフェニレンエーテルよりもガラス転移温
度が低く熱成形が行いやすい点である。すなわち、臭素
およびプロパルギル基の導入の効果によって、これらの
含量が増大するにつれてガラス転移温度が低下する現象
を示した。
徴は、第1に臭素の導入によって得られる難燃性であ
る。また特徴の第2は、キャスティング法による成膜性
に優れている点である。通常のポリフェニレンエーテル
では溶媒成膜性がほとんど認められないのに対し、本発
明の樹脂では平滑で強度の十分なフィルムが得られ、取
り扱いが容易であった。特徴の第3は、貯蔵安定性に優
れている点であり、溶液状またはフィルム状でゲル化す
ることなく長期間保存可能であった。そして特徴の第4
は、通常のポリフェニレンエーテルよりもガラス転移温
度が低く熱成形が行いやすい点である。すなわち、臭素
およびプロパルギル基の導入の効果によって、これらの
含量が増大するにつれてガラス転移温度が低下する現象
を示した。
上記官能化ポリフェニレンエーテル樹脂の製造法の特徴
は、工業的に安価な原料を用い、低温かつ短時間のうち
に、一段の反応により、既存のポリフェニレンエーテル
に対し難燃性と硬化性を同時に付与できるという点であ
る。
は、工業的に安価な原料を用い、低温かつ短時間のうち
に、一段の反応により、既存のポリフェニレンエーテル
に対し難燃性と硬化性を同時に付与できるという点であ
る。
官能基を含むポリフェニレンエーテル樹脂硬化体の特徴
は、第1に硬化によって得られる耐薬品性と耐熱性であ
る。すなわち、ハロゲン置換炭化水素溶媒や芳香族炭化
水素溶媒に対する抵抗性が著しく増大し、260℃のハン
ダ浴で加熱しても外観に変化は認められなかった。第2
の特徴は、臭素の効果による難燃性である。また第3の
特徴は、ポリフェニレンエーテルの優れた誘電特性(低
誘電率、低誘電正接)が損われていないことである。さ
らに本発明における硬化反応は、官能化ポリフェニレン
エーテル樹脂中のプロパルギル基の付加反応によって起
こるため、ポリイミド樹脂の様に縮合反応に起因する
水、ガス等の副生成物が生成せず、均一でボイドのない
硬化体となるという特徴も有する。
は、第1に硬化によって得られる耐薬品性と耐熱性であ
る。すなわち、ハロゲン置換炭化水素溶媒や芳香族炭化
水素溶媒に対する抵抗性が著しく増大し、260℃のハン
ダ浴で加熱しても外観に変化は認められなかった。第2
の特徴は、臭素の効果による難燃性である。また第3の
特徴は、ポリフェニレンエーテルの優れた誘電特性(低
誘電率、低誘電正接)が損われていないことである。さ
らに本発明における硬化反応は、官能化ポリフェニレン
エーテル樹脂中のプロパルギル基の付加反応によって起
こるため、ポリイミド樹脂の様に縮合反応に起因する
水、ガス等の副生成物が生成せず、均一でボイドのない
硬化体となるという特徴も有する。
以上述べてきた本発明の特徴はいずれも、本発明が難燃
性低誘電率プリント基板材料として有利に使用できるこ
とを示している。すなわち、片面または両面銅張積層
板、多層基板用プリプレグ、フレキシブル基板、射出成
形による三次元プリント基板等の材料として有用であ
る。これら以外の用途としては、半導体封止材料、衛星
放送用アンテナ基材、VLSI用絶縁膜、電子レンジ用材
料、耐熱性接着剤等が挙げられる。
性低誘電率プリント基板材料として有利に使用できるこ
とを示している。すなわち、片面または両面銅張積層
板、多層基板用プリプレグ、フレキシブル基板、射出成
形による三次元プリント基板等の材料として有用であ
る。これら以外の用途としては、半導体封止材料、衛星
放送用アンテナ基材、VLSI用絶縁膜、電子レンジ用材
料、耐熱性接着剤等が挙げられる。
Claims (1)
- 【請求項1】(a)ポリフェニレンエーテル樹脂および (b)プロパルギルブロマイドの反応生成物である官能
基を含むポリフェニレンエーテル樹脂であって、以下の
構造式で表される単位(I)および/または(II)と単
位(III)と単位(IV)から構成され、臭素の含有量が
1重量%以上30重量%以下であり、かつ次式で定義され
るプロパルギル基の含有量が0.1モル%以上100モル%以
下であることを特徴とする官能基を含むポリフェニレン
エーテル樹脂。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5370389A JPH0747633B2 (ja) | 1989-03-08 | 1989-03-08 | 官能基を含むポリフェニレンエーテル樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5370389A JPH0747633B2 (ja) | 1989-03-08 | 1989-03-08 | 官能基を含むポリフェニレンエーテル樹脂組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02233759A JPH02233759A (ja) | 1990-09-17 |
| JPH0747633B2 true JPH0747633B2 (ja) | 1995-05-24 |
Family
ID=12950189
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5370389A Expired - Lifetime JPH0747633B2 (ja) | 1989-03-08 | 1989-03-08 | 官能基を含むポリフェニレンエーテル樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0747633B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2026070890A1 (ja) * | 2024-09-25 | 2026-04-02 | 旭化成株式会社 | 置換ポリフェニレンエーテル、アミノ基含有ポリフェニレンエーテル及び熱硬化性ポリフェニレンエーテル |
-
1989
- 1989-03-08 JP JP5370389A patent/JPH0747633B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02233759A (ja) | 1990-09-17 |
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