JPH0747664B2 - 滑剤被覆発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法 - Google Patents

滑剤被覆発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法

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JPH0747664B2
JPH0747664B2 JP4155790A JP4155790A JPH0747664B2 JP H0747664 B2 JPH0747664 B2 JP H0747664B2 JP 4155790 A JP4155790 A JP 4155790A JP 4155790 A JP4155790 A JP 4155790A JP H0747664 B2 JPH0747664 B2 JP H0747664B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (イ)産業上の利用分野 この発明は、滑剤被覆発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の
製造方法に関し、さらに詳しくは発泡性ポリスチレン系
樹脂粒子の表面処理の改良に関する。
(ロ)従来の技術 一般にポリスチレン系樹脂発泡体の製造において、発泡
性ポリスチレン系樹脂粒子を水蒸気等により予備発泡す
る際、この粒子が相互に融着し塊になる(ブロッキング
という)傾向がある。
このブロッキングは、予備発泡粒子の空気輸送を困難に
して作業性、生産性を低下させる、金型内への充填を阻
害して不良品の発生率を高くする、さらに予備発泡機内
でほとんどの粒子が強固に結合した塊となって予備発泡
機の攪拌装置に損傷を与える等の障害を起こすので、こ
れを防止するために、金属石鹸、無機塩、多価アルコー
ルの高級脂肪酸エステル等の滑剤を、樹脂粒子の表面に
被覆させるという方法が従来からとられてきた。この被
覆方法としては大別して2つの方法が用いられている。
1つの方法は、一般にタンブラー、リボンブレンダー、
ナウターミキサー、レーディゲミキサー、ヘンシェルミ
キサー等で樹脂粒子と滑剤とを固体のまま混合する方法
であり、他の方法は、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子を
反応器内でバッチシステムにより製造後、洗滌槽と称す
る容器に移した後、この洗滌槽内で水系中で樹脂粒子に
滑剤を被覆させる方法である。
(ハ)発明が解決しようとする課題 上記前者の方法では、数10μmの微粉状の滑剤を、200
〜2000μmの発泡性樹脂粒子に混合するのであるが、該
樹脂粒子の表面に微粉状滑剤を短時間で均一に被覆させ
ることは難しい。そのため、滑剤量を増やしたり、長時
間かけてブレンドしなければならない。またこの方法
は、高級脂肪酸エステルのうちで、融点が60℃以下の微
粉状滑剤の場合、樹脂粒子とのブレンドによる摩擦熱で
温度が上昇し、微粉状滑剤が融けて塊状になる結果、樹
脂表面への被覆が不完全になり、滑剤の効果が発揮され
なくなる。そして、完全に被覆されなかった粉体状の滑
剤は、樹脂粒子の空気輸送時に大気中に逸散したり、輸
送配管内やブロワーに付着堆積して、さらなる輸送トラ
ブルを引起こすこととなる。
上記後者の方法は、洗滌槽内に移した樹脂粒子と反応母
液のうち、反応母液のみ分離排出し、必要があれば水洗
して、母液中に浮遊している反応分散剤を実質的に除去
した後、ほぼ同量の水を加え、この水系に上記滑剤を投
入し、攪拌し、脱水することにより、滑剤を樹脂粒子に
付着させる方法であるが、この方法では、まず滑剤が水
面下に巻込まれるのに時間がかかること、また脱水工程
で滑剤が水と共に流出してしまい、滑剤の付着効率が悪
くなること、さらに使用する滑剤の種類によっては、攪
拌途中で粒子の流れが悪くなり、浮上して止まってしま
い、工程がスムーズに流れない等の問題がある。
この発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、滑剤
による表面被覆処理が良好に達成されうる滑剤被覆発泡
性ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法を提供しようとす
るものである。
(ニ)課題を解決するための手段 かくしてこの発明によれば、発泡性ポリスチレン系樹脂
粒子の水分散液に、予め微粉末状で水不溶性の滑剤をア
ニオン又はカチオン界面活性剤で分散させた水分散液を
添加、混合し、次いでこの混合分散液に上記界面活性剤
と逆性の界面活性剤を上記界面活性剤を中和するに足る
量を添加し、上記滑剤で上記樹脂粒子表面を被覆するこ
とを特徴とする滑剤被覆発泡性ポリスチレン系樹脂粒子
の製造方法が提供される。
この発明に用いられるアニオン界面活性剤としては、脂
肪酸塩型、硫酸エステル塩型、スルホン酸塩型等公知の
もののいずれをも用いることができ、たとえばドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウム、オクチル硫酸ナトリウ
ム、オレイン酸ナトリウム、ドデシル−1−エン−スル
ホン酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウ
ム等を例示することができる。上記アニオン界面活性剤
は2種以上併用されてもよい。
この発明に用いられるカチオン界面活性剤としては、ア
ミン塩型、第4級アンモニウム塩型等公知のもののいず
れかをも用いることができ、好ましくは水溶性カチオン
界面活性剤がその取り扱い上から有利である。例えば、
ヘキサデシルトリメチルアンモニウムクロライド、アル
キル(ヤシ)トリメチルアンモニウムクロライド、ドデ
シルトリメチルアンモニウムクロライド等のアルキルト
リメチルアンモニウムクロライド、ヘキサデシルジメチ
ルベンジルアンモニウムクロライド、ラウリルジメチル
ベンジルアンモニウムクロライド等のアルキルジメチル
ベンジルクロライド等がある。上記カチオン界面活性剤
についても2種以上で併用されてもよい。
この発明に用いられる滑剤としては、水不溶性であって
水系で後述する微粉末形状を維持し得るものが選択して
用いられる。このような滑剤としては、多価アルコール
の高級脂肪酸エステル、高級脂肪酸アミド、無機塩、金
属石鹸等が挙げられる。具体的には、多価アルコールの
高級脂肪酸エステルとしては、ラウリン酸、ステアリン
酸、ヒドロキシステアリン酸、ベヘン酸等の飽和脂肪族
カルボン酸や、オレイン酸、エルカ酸、リノール酸等の
不飽和カルボン酸から選ばれる1種又は2種以上と、グ
リセリン、ソルビタン、ペンタエリスリトール等の多価
アルコールとのエステルが挙げられる。高級脂肪酸アミ
ドとしては上記飽和脂肪族カルボン酸、不飽和カルボン
酸のアミドが挙げられる。無機塩としては、炭酸カルシ
ウム、炭酸マグネシウム等が挙げられる。金属石鹸とし
ては、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウム、
ステアリン酸カルシウム等が挙げられる。上記滑剤は1
種または2種以上で用いられてもよい。
なお、上記滑剤にはアニオン系界面活性剤として分類さ
れるものも含まれるが、このようなものを滑剤として用
いた場合は、これの水分散液の調製にはアニオン系界面
活性剤が使用される。
上記滑剤は、平均粒径、数10μmの微粉末状で用いられ
る。
この発明に用いられるポリスチレン系樹脂としては、ポ
リスチレン樹脂、少なくとも50重量%以上のスチレン成
分と他の重合可能な不飽和化合物との共重合体、及びこ
れらの混合樹脂、並びに、これらの樹脂に適量のゴム状
物質を添加した強化樹脂等が挙げられる。前記の共重合
可能な不飽和化合物としては、α−メチルスチレン、ア
クリロニトリル、無水マイレン酸や、アクリル酸、メタ
クリル酸、マレイン酸、フマル酸及びそれらと1〜8個
の炭素数を有するアルコールとのエステル等が挙げられ
る。また、上記ポリスチレン系樹脂には、さらに架橋剤
が少量用いられてもよい。該架橋剤としては、ジビニル
ベンゼン、ブタジエン、ポリエチレングリコールジメタ
クリレート等を挙げることができる。上記ポリスチレン
系樹脂の発泡に用いられる発泡剤としては、沸点がポリ
スチレン系樹脂の軟化点以下であって、常圧でガス状も
しくは液状の有機化合物で、プロパン、ブタン、ペンタ
ン、ヘキサン、石油エーテル等の炭化水素、又はジメチ
ルエーテル、ジプロピルエーテル等の低沸点のエーテル
化合物があり、1種又は2種以上で用いられる。又、発
泡助剤として、トルエン、エチルベンゼンのごとき芳香
族炭化水素や、シクロヘキサン等の環状脂肪族炭化水素
等の溶剤を用いることもできる。さらに、上記発泡性ポ
リスチレン系樹脂粒子には、難燃剤、難燃助剤として高
温になって分解し始める有機過酸化物や、前記粒子を着
色させるための染料、顔料等が含有されていてもよい。
上記発泡性ポリスチレン系樹脂粒子は、約200〜2000μ
m程度の平均粒径を有するものが好ましい。
この発明の方法において、発泡性ポリスチレン系樹脂粒
子及び微粉末状滑剤は、それぞれ別々に水分散液として
調製される。このように予め上記微粉末状滑剤を水分散
液として調製しておくことにより、これを上記樹脂粒子
の水分散液に添加した際水系への微粉末状滑剤の均一分
散がたやすく達成されることとなる。
上記微粉末状滑剤の水分散液の調製には、前記アニオン
又はカチオン界面活性剤が用いられる。ここで微粉末状
滑剤の使用量としては、発泡性ポリスチレン系樹脂粒子
に対して、0.01〜2.00重量%の割合で用いられる。0.01
重量%よりも少ない場合は、樹脂表面への被覆不十分の
ため予備発泡時のブロッキング防止効果を発揮できない
点で不適であり、2.00重量%よりも多いときは、樹脂表
面への被覆過剰となり樹脂粒子の空気輸送時に大気中に
散逸したり、輸送配管内やブロワーに付着堆積して輸送
トラブルを引き起こす点で好ましくない。また、上記ア
ニオンまたはカチオン界面活性剤(以下滑剤分散用界面
活性剤という)の使用量は、発泡性ポリスチレン系樹脂
粒子に対して、0.001〜0.050重量%の割合で用いられ
る。0.001重量%未満であるときは、後述する滑剤が水
に均一微細に分散せず、最初から凝集ぎみになってお
り、滑剤の効果が充分に発揮できず、上記樹脂粒子を予
備発泡する際に該粒子同志の結合量が増える点で不適で
ある。一方、0.05重量%よりも多い場合は、後述する中
和により生成する化合物が、成形の際の予備発泡粒同志
の融着を阻害する点で好ましくない。上記界面活性剤の
より好ましい使用量としては0.002〜0.030重量%であ
る。
この発明の方法において、前記発泡性ポリスチレン系樹
脂粒子の水分散液と上記微粉末状滑剤の水分散液とは互
いに和され、均一な混合水系とされる。この水系におい
て微粉末状滑剤は個々の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子
の回りに均一微細に分散することとなる。
上記得られる混合分散液には、上記滑剤の水分散を調製
する際に用いられた界面活性剤と逆性の界面活性剤が用
いられる。すなわち滑剤分散用界面活性剤がアニオン界
面活性剤であればカチオン界面活性剤が選択され、滑剤
分散用界面活性剤がカチオン界面活性剤であればアニオ
ン界面活性剤が選択される。この逆性の界面活性剤は水
分散液から混合分散液に持ち込まれた界面活性剤を中和
するに足る量で用いられる。従って前記滑剤として用い
たものがアニオン系界面活性剤としての性質も具備して
いる場合、この滑剤と分散剤として用いられた界面活性
剤との合計による界面活性効果を中和するに足る量が用
いられる。このように逆性の界面活性剤を所定量添加す
ることにより、混合分散液内で均一微細に分散していた
微粉末状滑剤は、近傍の発泡性ポリスチレン系樹脂粒子
の表面に微細に凝集し付着することとなり、その結果滑
剤被覆発泡性ポリスチレン系樹脂粒子(以下滑剤被覆発
泡性粒子という)が得られる。なお、上記逆性の界面活
性剤の添加においても、予め水に溶解しておき、溶液と
して前記混合分散液に添加することが好ましい。
以上の方法により得られた滑剤被覆発泡性粒子は、常法
に従って分離、脱水、乾燥され、必要に応じて熟成され
る。
(ホ)作用 この発明によれば、微粉末状滑剤が予めアニオン又はカ
チオン界面活性剤で均一に分散された滑剤水分散液を、
発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の水分散液に添加・混合
すると、即座に微粉末状滑剤が個々の樹脂粒子の回りに
均一微細に分散することとなる。
次いで、この状態の分散混合液に、上記アニオン又はカ
チオン界面活性剤と逆性のカチオン又はアニオン界面活
性剤を、上記滑剤水分散液により持ち込まれた界面活性
剤を中和するに足る量で添加すると、両方の界面活性剤
同志が中和反応をして、界面活性効果が消失する。
その結果、今迄、均一微細に分散していた微粉末状滑剤
は、安定を欠き、近傍の樹脂粒子の表面に微細に凝集
し、付着することとなる。
以下実施例によりこの発明を詳細に説明するが、これに
よりこの発明は限定されるものではない。
(ヘ)実施例 実施例1 a) 発泡性ポリスチレン粒子の調製 オートクレーブに、水100重量部、分散剤としてピロリ
ン酸マグネシウム0.3重量部、アルキルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム0.02重量部を入れ、粒子径0.7〜0.9mmの
ポリスチレン粒子100重量部を加えて密閉した。
次いで攪拌しながら発泡剤としてブタン9重量部と、発
泡助剤としてシクロヘキサン2重量部の混合液を圧入し
た。圧入後100℃に昇温して3時間含浸した後、30℃迄
冷却し、オートクレーブから取出して、得られた発泡性
ポリスチレン粒子を篩網で反応母液から分離し、水洗せ
ずに脱水した。
b) 滑剤水分散液の調製 一方、500mlビーカーに、滑剤として平均粒径60μmの1
2−ヒドロキシステアリン酸トリグリセライド1.0g及び
平均粒径70μmのエチレンビスステアリン酸アミド0.7g
と、アニオン系界面活性剤であるアルキルベンゼンスル
ホン酸ナトリウムを後で計量する発泡性ポリスチレン粒
子に対して0.005%と、水300mlを計量し、攪拌機を使っ
て十分に分散させた。
c) 滑剤被覆樹脂粒子の調製 次に、2ビーカーに、上記滑剤水分散液、前記発泡性
ポリスチレン粒子1kg、水650mlを入れ、直径6cmかき下
げ4枚羽根の攪拌機を使い、650rpm.で5分間攪拌し
た。続いて、カチオン系界面活性剤であるアルキルジメ
チルベンジルアンモニウムクロライドを、先程のアルキ
ルベンゼンスルホン酸ナトリウムと等モルで、50mlの水
に溶解してから投入し、さらに25分間攪拌した。これを
篩網で分離し、粒子を脱水し、送風して乾燥し、滑剤被
覆樹脂粒子を得た。
d) 発泡成形体の製造及び評価 上記被覆樹脂粒子を4日間熟成させた後、500gをバッチ
式発泡機によって蒸気で加熱し、約50倍のかさ倍率に予
備発泡させた。この予備発泡粒子を目開き15mmの篩にか
け、篩上に残留した結合塊の重量を測定して、ブロッキ
ングの度合いを表わす結合量X(g)とした。
次いで、この予備発泡粒子を1日放置して熟成させた後
に成形し、300×400×50mmの成形体を作製した。成形条
件は、スチーム調節圧0.6kg/cm2、一次加熱時間8秒、
二次加熱時間8秒、三次加熱時間15秒、水冷15秒とし、
その後は放冷して、成形体の内部発泡圧が0.3kg/cm2迄
減少した後、その成形体を取出した。
融着の度合いは、得られた成形体を割り、その破断面に
おいて、粒界からではなく、粒子自体が破断されている
ものの割合を測定し、融着度Y(%)で表わした。以上
の結果を、下記の第1表に示す。
実施例2 滑剤水分散液の調製(b)において、500mlビーカー
に、滑剤として平均粒径60μmの12−ヒドロキシステア
リン酸トリグリセライド1.0g及び平均粒径70μmのエチ
レンビスステアリン酸アミド0.7g、アルキルベンゼンス
ルホン酸ナトリウムを発泡性ポリスチレン粒子に対して
0.001%、水300mlを入れ、攪拌機を使って充分に攪拌し
て調製する以外は、実施例1と同様の手順で滑剤被覆樹
脂粒子及び発泡成形体を製造し、結合量X及び融着度Y
を評価した。結果を第1表に合わせて示す。(なお、上
記分散液を調製した際、滑剤は約半分が水に浮いたまま
で、水中に分散しきらなかった。) この結果によれば、滑剤分散のためのアニオン界面活性
剤量が少ないと、結合量Xは増加することが分かる。
実施例3,4 滑剤水分散液の調製(b)において、アニオン系界面活
性剤であるアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムを発
泡性ポリスチレン粒子に対して0.030%及び0.100%の2
種類の分散液を調製する以外は、実施例1と同様の手順
で滑剤被覆樹脂粒子及び発泡成形体を製造し、結合量X
及び融着度Yを評価した。結果を第1表に合わせて示
す。
この結果によれば、アニオン系界面活性剤量が多すぎる
ことは、融着度Yにとっては不適当であることがわか
る。
比較例1 滑剤水分散液の調製(b)において、500mlビーカー
に、滑剤として平均粒径60μmの12−ヒドロキシステア
リン酸トリグリセライド0.1g及び平均粒径70μmのエチ
レンビスステアリン酸アミド0.7g、アニオン系界面活性
剤であるアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムを発泡
性ポリスチレン粒子に対して0.0005%、水300mlを入
れ、攪拌機を使って充分に攪拌して調製する以外は、実
施例1と同様の手順で滑剤被覆樹脂粒子及び発泡成形体
を製造し、結合量X及び融着度Yを評価した。結果を第
1表に合わせて示す。
なお、滑剤水分散液の調製においては、滑剤は微細には
分散せず、粗粒状で全量が水に浮いたまま、水中に分散
しなかった。
上記結果において結合量Xが大きいのは、予め滑剤を分
散させるためのアニオン界面活性剤量が少なすぎたため
と考えられる 比較例2 滑剤被覆樹脂粒子の調製(c)において、カチオン系界
面活性剤であるアルキルジメチルベンジルアンモニウム
クロライドを加えないこと以外は、実施例1と同様の手
順で滑剤被覆樹脂粒子及び発泡成形体を製造し、結合量
X及び融着度Yを評価した。結果を第1表に合わせて示
す。
上記結果を実施例1と比較すれば、カチオン系界面活性
剤による中和処理は、結合量Xを小さくする効果のある
ことがわかる。
比較例3 アニオン系及びカチオン系界面活性剤のいずれも使用し
なく、実施例1で得られた発泡性ポリスチレン粒子1kg
及水1を2ビーカーに入れ、そこへ滑剤として平均
粒径60μmの12−ヒドロキシステアリン酸トリグリセラ
イド1.0g及び平均粒径70μmのエチレンビスステアリン
酸アミド0.7gを、粉体のまま添加、攪拌する以外は実施
例1と同様の手順で滑剤被覆樹脂粒子及び発泡成形体を
製造し、結合量X及び融着度Yを評価した。結果を第1
表に合わせて示す。
この結果を実施例1と比較すれば、予めアニオン系界面
活性剤で滑剤を分散しておき、かつ被覆時にカチオン系
界面活性剤で中和処理を施すことは、結合量Xを小さく
する効果のあることがわかる。
比較例4 発泡性ポリスチレン粒子の調製(a)で得られた発泡性
ポリスチレン粒子を送風乾燥し、1kgをとってポリエチ
レン袋に入れた。そこへ、滑剤として平均粒径60μmの
12−ヒドロキシステアリン酸トリグリセライド1.0g及び
平均粒径70μmのエチレンビスステアリン酸アミド0.7g
を添加し、手で振って、粒子表面に滑剤を塗布した。そ
の後は実施例1と同様の手順で発泡、成形し、結合量X
及び融着度Yを評価した。結果を第1表に合わせて示
す。
この結果から、実施例1で得られた発泡性ポリスチレン
の方が結合量Xが少なく、従来方法よりも優れているこ
とがわかる。
比較例5 カチオン系界面活性剤であるアルキルジメチルベンジル
アンモニウムクロライドを加えないこと以外は、実施例
3と同様の手順で評価した。結果を第1表に合わせて示
す。
この結果を実施例3と比較すれば、カチオン系界面活性
剤による中和処理を施さないと、多量のアニオン系界面
活性剤による分散効果はかえって結合量Xにとっては悪
い影響を与えていることが分かる。
実施例5 発泡性ポリスチレン粒子の調製(a)において、オート
クレーブに、発泡剤としてブタン7重量部と発泡助剤と
してトルエン1.8重量部の混合液を圧入すること、及び
滑剤水分散液の調製(b)において、エチレンビスステ
アリン酸アミドのかわりに平均粒径30μmのステアリン
酸トリグリセライド1.0g及び平均粒径10μmのステアリ
ン酸マグネシウム1.0gを用い、かつアルキルベンゼンス
ルホン酸ナトリウムを後で計量する発泡性ポリスチレン
粒子に対して0.015%を用いる以外は、実施例1と同様
の方法で発泡性ポリスチレン粒子、滑剤被覆樹脂粒子及
び発泡成形体を製造し、結合量X及び融着度Yを評価し
た。結果を第2表に合わせて示す。
比較例6 カチオン系界面活性剤であるアルキルジメチルベンジル
アンモニウムクロライドを加えないこと以外は、実施例
5と同様の手順で滑剤被覆樹脂粒子及び発泡成形体を製
造し、結合量X及び融着度Yを評価した。結果を第2表
に合わせて示す。
この結果を実施例5と比較すれば、カチオン系界面活性
剤により中和処理を施さないと、結合量Xが大きくなる
ことがわかる。
比較例7 実施例5の発泡性ポリスチレン粒子の調製過程で得られ
た発泡性ポリスチレン粒子1kg及び水1を2ビーカ
ーに入れ、そこへ平均粒径60μmの12−ヒドロキシステ
アリン酸トリグリセライド1.0g、平均粒径30μmのステ
アリン酸トリグリセライド1.0g及び平均粒径10μmのス
テアリン酸マグネシウム1.0gを、それぞれ粉体のまま添
加、攪拌し、界面活性剤は使用しなかった。攪拌の15分
目位から、ビーカー内の粒子の流れが悪くなりだし、約
25分目には粒子が浮き上がって止まってしまい、攪拌さ
れなくなった。
比較例8 実施例5で得られた発泡性ポリスチレン粒子を送風乾燥
し、1kgをとってポリエチレン袋に入れた。そこへ平均
粒径60μmの12−ヒドロキシステアリン酸トリグリセラ
イド1.0g、平均粒径30μmのステアリン酸トリグリセラ
イド1.0g及び平均粒径10μmのステアリン酸マグネシウ
ム1.0gを添加し、手で振って、粒子表面に滑剤を塗布し
て滑剤被覆樹脂粒子を得た。その後は、実施例5と同様
の手順で発泡成形し、結合量X及び融着度Yを評価し
た。結果を第2表に合わせて示す。
この結果を実施例5と比較すれば、滑剤を予めアニオン
系界面活性剤で分散し滑剤水分散液を調製しておき、発
泡性ポリスチレン粒子との混合において逆性の界面活性
剤で中和処理を施すことにより、結合量Xを小さくする
ことができる。
実施例6及び比較例9 実施例1及び比較例3で得られた滑剤被覆発泡性ポリス
チレン粒子を、それぞれ2kgずつ、穴径2cmの漏斗を通し
て、1m下のメタクリル樹脂板上に落下させ、板に付着し
た滑剤量を測定して、滑剤の剥離量を求めた。この結果
を下記第3表に示す。
この結果によれば、実施例1の方法により得られる滑剤
被覆樹脂粒子からの滑剤の剥離量が少なく、被覆状態が
良好なことがわかる。
また、実施例1と比較例3のそれぞれの滑剤被覆樹脂粒
子の電子顕微鏡写真(500倍)を、第1図及び第2図に
示す。
これらの図から、実施例1で得られた滑剤被覆樹脂粒子
の方が、滑剤が均一微細に付着していることがわかる。
(ト)発明の効果 滑剤を予め界面活性剤で水に分散させておくことによ
り、滑剤の均一分散が容易になり、生産性が向上する。
又、滑剤を分散させている界面活性剤を中和して界面活
性効果を打ち消すために、途中で逆性の界面活性剤を添
加することにより、滑剤を発泡性ポリスチレン系樹脂粒
子に均一微細に塗布でき、これにより、予備発泡時の結
合量を減少できる、さらに、粒子の空気輸送時の滑剤剥
がれによる粉末飛散量や、機器への付着量を減少でき
る。
【図面の簡単な説明】
第1図は、この発明の方法の一実施例により得られた滑
剤被覆発泡性ポリスチレン系樹脂粒子の粒子構造、とく
に粒子の表面構造を示す電子顕微鏡による拡大写真図、
第2図は比較例の第1図相当図である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】発泡性ポリスチレン型樹脂粒子の水分散液
    に、予め微粉末状で水不溶性の滑剤をアニオン又はカチ
    オン界面活性剤で分散させた滑剤水分散液を添加、混合
    し、次いでこの混合分散液に上記界面活性剤と逆性の界
    面活性剤を、上記滑剤水分散液により持ち込まれた界面
    活性剤を中和するに足る量を添加し、上記滑剤で上記樹
    脂粒子表面を被覆することを特徴とする滑剤被覆発泡性
    ポリスチレン系樹脂粒子の製造方法。
  2. 【請求項2】滑剤を水に分散させるアニオン又はカチオ
    ン界面活性剤の使用量が、発泡性ポリスチレン系樹脂粒
    子に対して、0.001%〜0.05重量%である請求項1記載
    の製造方法。
  3. 【請求項3】滑剤の使用量が、発泡性ポリスチレン系樹
    脂粒子に対して、0.01%〜2.00重量%である請求項1又
    は2記載の製造方法。
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