JPH0747714Y2 - トルク測定装置 - Google Patents

トルク測定装置

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JPH0747714Y2
JPH0747714Y2 JP1989016929U JP1692989U JPH0747714Y2 JP H0747714 Y2 JPH0747714 Y2 JP H0747714Y2 JP 1989016929 U JP1989016929 U JP 1989016929U JP 1692989 U JP1692989 U JP 1692989U JP H0747714 Y2 JPH0747714 Y2 JP H0747714Y2
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晴久 山下
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Description

【考案の詳細な説明】 (a)技術分野 本考案は、トルク測定装置に関し、より詳細には、第1
の要素として車輪取付ボルトが植設される取付穴の配設
位置を示す仮想円であるピッチサークルの径および第2
の要素としてこのピッチサークル上に略等配される上記
取付穴の数量によってその種類が決定される車輪取付部
と車輪との間に介挿され、該車輪に作用するトルクを電
気量に変換して測定するトルク測定装置に関するもので
ある。
(b)従来技術 自動車等の車両の車輪に作用するトルクを測定するトル
ク測定装置として、例えば円板状を呈する起歪板の所定
半径の仮想円周上に多数の孔を形成することによりこれ
らの孔の半径方向に延びるスポーク状の起歪片を形成
し、この起歪片にひずみゲージを添着し、さらに駆動軸
の軸心と直交するように固定された上記起歪板を、車輪
のディスクに固定してなり、上記ひずみゲージをもって
構成したホイートストンブリッジによって、車輪に作用
するトルクを電気量に変換して測定するトルク測定装置
が既にいくつか実用に供されている。
その一例として特公昭60−13453号公報にて提案された
トルク測定装置(以下「従来装置」という)がある。
しかしながら、この従来装置には、次のような問題点が
ある。
第1に、上記従来装置の起歪板は、これを駆動軸の車輪
取付部に取付けるための被取付部とトルクを検出する上
記起歪片とが一体的に形成されており、一方上記車輪取
付部の種類は、上記第1の要素と上記第2の要素との組
合せ、つまりピッチサークル径と取付穴の数量との組合
せによって十数種類にも及ぶ。仮に、上記取付穴の数量
が4箇のものに限定しても上記ピッチサークル径(以下
「PCD」と略記する)は、100mm、110mm、114.3mmの三種
類あり、該車輪取付部が異なる車両に対しては、トルク
測定装置全体を交換しなければ対応できず、取付穴の数
量を限定してもまだ上記車輪取付部の種類に対応して三
台のトルク測定装置を用意しておかねばならず、不経済
であるという問題がある。
第2に、上記従来装置の場合、トルクを電気量に変換す
るひずみゲージを、起歪片の中心より外方に配設してい
るが、この配設位置は、トルク検出のためには最適な位
置といえるものではなく、従って、起歪片の幅寸法によ
っては所要の出力が得られない場合がある。
第3に、上記従来装置においては、トルク測定装置を車
輪に装着した状態では、正規の車輪のオフセットが確保
されず、従って、オフセット変化が測定に誤差を与える
ような条件でトルク測定を行うときには致命的な欠陥と
なる。
第4に、上記従来装置にあっては、起歪板の起歪片が過
負荷等の予測しない力を受けてすべて破壊した場合、車
軸と車輪のディスクとが分離された状態になって回転力
が伝達されず、従って逆に言えば、ブレーキをかけても
制動力が得られず、大変危険な状態となる。
(c)目的 本考案は、上述の事情に鑑みてなされたもので、その目
的とするところは、第1に、車輪の種類および駆動軸の
車輪取付部の構造に関係なく特に車輪取付ボルトが植設
される取付穴のピッチサークルが異なっても共通の部材
を用いて対応できるため装置全体として安価に製作で
き、第2に、軸重等のトルク以外の作用力の影響を実質
的に受けることなく車輪に作用するトルクを忠実に電気
量に変換することができ、第3に、正規のオフセットを
保持することができ、従って、オフセット変化が測定に
誤差を与えるような条件でのトルク測定を精度よく行う
ことができるトルク測定装置を提供することにある。
(d)構成 本考案は、上述の目的を達成するために、複数の車輪取
付ボルトが植設される取付穴のピッチサークルの径およ
びこのピッチサークル上に略等配される上記取付穴の数
量によってその種類が決定される車輪取付部と車輪との
間に介挿され該車輪に作用するトルクを電気量に変換し
て測定するトルク測定装置において、駆動軸の端に設け
られ、上記取付穴のピッチサークルおよび数量が異なる
複数の上記車輪取付部のそれぞれに上記車輪取付ボルト
をもって択一的に着脱可能に装着される複数の車軸アダ
プタと、ディスクの中心部に大きな円形孔が形成された
車輪と、この車輪の上記円形孔に嵌合され且つ正規の車
輪と同じオフセットを保持する状態で上記車輪に強固に
固着されたディスクスペーサと、全体形状が略円板状を
呈し、任意の上記車軸アダプタが中心寄り部位に、上記
ディスクスペーサが周縁寄り部位にそれぞれ同心的に重
合され、上記中心寄り部位と上記周縁寄りの部位との間
を通る所定半径の円周上に少なくとも4で割り切れる数
の孔が均一に形成されることによって互いに相隣る上記
孔間に放射方向に延びるスポーク状の起歪片が複数形成
され、上記起歪片の軸心方向の厚みが放射方向の最小幅
より大きく形成され、半径方向に長軸を持ち短軸が上記
車輪取付ボルトが通過し得る大きさで長軸が上記ピッチ
サークルの最小径から最大径をカバーする大きさの長円
貫通孔が形成され、上記取付穴の数量分用意された中か
ら択一的に選択され上記起歪片の内方近傍において第1
ボルトをもって該車軸アダプタに強固に固定された起歪
板と、略円板状を呈すると共に、上記長円貫通孔の大き
さに略一致して連通する貫通孔を有し、上記起歪片より
も外方の部位にて上記起歪板に重合され且つ第2のボル
トをもって上記ディスクスペーサに上記起歪板と共に強
固に固定されたカバーと、上記起歪板の所定の起歪片を
挟んで対をなる上記孔の一方側の第1添着予定面および
他方側の第2添着予定面にそれぞれ添着されたひずみケ
ージとを具備し、上記対の一方をなす第1添着予定面に
添着されたひずみゲージを、2つの対向する第1および
第2のブリッジ辺にそれぞれ回路接続し、上記対の他方
をなす第2添着予定面に添着されたひずみケージを、上
記第1および第2のブリッジ辺にそれぞれ隣接する第3
および第4のブリッジ辺にそれぞれ回路接続してトルク
検出用のホイートストンブリッジを構成したことを特徴
とするものである。
また、上記ホイートストンブリッジは、対の一方をなす
第1添着予定面に添着され且つ上記起歪板の半周部に添
着されたひずみケージを該半周分づつ2つの対向する第
1および第2のブリッジ辺にそれぞれ回路接続し、上記
対の他方をなす第2の添着予定面に添着され且つ上記起
歪板の半周部に添着されたひずみケージを該半周分づつ
上記第1および第2のブリッジ辺にそれぞれ隣り合う第
3および第4のブリッジ辺にそれぞれ回路接続すること
により構成したことを特徴とするものである。
以下、本考案の一実施例を添付図面に基づいて具体的に
説明する。
第1図は、本考案に係るトルク測定装置の全体の外観構
成を一部破断して示す側面図、第2図は、第1図に示す
実施例の正面図(ただし車輪を省略)、第3図は、第1
図に示す実施例の構成部材である車軸アダプタを第2図
の背面側から見た背面図、第4図は、第1図をより詳し
く示し、特に脱輪防止機構部の構成を一部破断して示す
側面図である。尚、第1図の破断部は第2図のA−A′
矢視による。
第1図〜第3図において、1は車輪を駆動する回転軸と
して駆動軸、1aは、この駆動軸1の車輪を取付ける車輪
取付部、1bはこの車輪取付部1aに形成された取付穴に植
設され且つ、後述するハブナットが螺合する雄ねじが螺
設された車輪取付ボルトとしての取付ねじで、この図に
示す車輪取付部1aは第2の要素としての取付ねじ1bの数
量が4個、取付ねじ1bが略等配される第1の要素として
のピッチサークル直径(以下「PCD」と略記する)が110
mmのものである。
2はブレーキドラム等から成るキャリパー、3は上記車
輪(ただしタイヤ部分は省略)、3aはこの車輪3のリ
ム、4はこのリム3aと溶接により一体化された車輪3の
ディスク、第1図中2点鎖線で示す4aは、詳しくは後述
するが、本例では既にディスク4が大きな円形状に繰り
抜かれて、存在しない切断部、5は略円環状をなすディ
スクスペーサ、5aはこのディスクスペーサ5に設けられ
た雌ねじを有する取付ねじ孔、6はディスクスペーサ5
と上記ディスク4とを強固に固着してなる溶接部、7は
上記車輪取付部1aに装着される車軸アダプタ、7aおよび
7bはこの車軸アダプタ7を着脱可能に装着する車輪取付
ボルトとしてのハブボルト用の座繰り穴および挿通孔、
8および8aは後述する起歪板と結合するために車軸アダ
プタ7に穿設された座繰り孔および挿通穴、9は同じく
車軸アダプタ7の中心部を貫通する貫通孔で、上記車軸
アダプタ7は、図示の実施例では上記車輪取付部1aに対
応させて、ハブボルトの座繰り穴7aおよび挿通穴7bはそ
れぞれ4個、PCD=110mmに構成されているが、他の車輪
取付部1aの構成、つまり、PCDが上記110mm以外の100mm
または114.3mmのいずれにも対応できる車軸アダプタ7
が用意されているものとする。尚、第1図および第2図
中、PCD1、PCD2、PCD3は、それぞれ114.3mm、110mm、10
0mmのPCDを示す。
10は、全体形状が略円板状を呈し、上記車軸アダプタ7
および上記ディスクスペーサ5とが互いに接触しない状
態で、これらがそれぞれ左端面の中心寄りの部位および
外周寄り部位に重合される起歪板(詳しくは後述)、10
aは上記座繰り穴7aに連通するように該起歪板10に穿設
され、半径方向に長軸を有し、短軸の径が上記座繰り穴
7aの径に略等しい長円孔、11は起歪片、12は上記車軸ア
ダプタ7の挿通孔8aと連通する部位に穿設された貫通孔
に雌ねじが螺設された取付ねじ孔、13は上記車軸アダプ
タ7が嵌入し得るように、所定の深さで円形に凹設され
た円形凹状部である。尚、この円形凹状部13は、車軸ア
ダプタ7のPCDにかかわりなく一定の直径を有してい
る。一方、車軸アダプタ7の外周の径は、上記円形凹状
部13と嵌合し得る所定の直径を有し、任意の車軸アダプ
タ7が嵌合可能なように構成されている。14は上記取付
ねじ孔5aと連通する位置に穿設された貫通する取付孔、
15は起歪片11近傍の右端面を全周にわたって断面凹状に
削成された環状溝である。16は上記起歪片11の内方にお
いて、挿通孔8aに挿通されて取付ねじ孔12と螺合し、上
記車軸アダプタ7と起歪板10とを強固に固定する第1の
ボルトとしての取付ボルトである。
17は略円板状を呈し、上記起歪板10の右端面側に重合さ
れるカバー、18は上記長円孔10aと略同一形状にカバー1
7に穿設され、しかも連通する貫通孔としてのカバー貫
通孔、19はカバー17が起歪板10(特に起歪片11)に接触
しないように、その外周縁部を残して所定の深さで左端
面側に円形状の凹設した円形凹状部、19aは取付ボルト1
6のカバー17側への突出部16aがカバー17に接触しないよ
うに設けられた逃げ穴、20および20aは上記取付孔14に
連通する位置に設けられた座繰り穴および挿通孔であ
る。21は上記起歪片11の外方において座繰り穴20および
挿通孔20a、取付孔14に挿通されて取付ねじ孔5aと螺合
し、上記ディスクスペーサ5、起歪板10、カバー17を一
体的に強固に固定する第2のボルトとしてのカバー取付
ボルトである。
22は詳しくは後述する脱輪防止機構部、23は速度検出用
の歯車、23aはこの歯車23を取付けるための歯車取付ね
じ、24は回転する本実施例装置と図示しない不動部、例
えば上記駆動軸1を有する自動車の車体と、との間にお
ける信号の授受を行うスリップリング装置、25は上記歯
車23の回転を検出する磁気センサ、25aはこの磁気セン
サを支持する支持アーム、26はタイヤセンター位置であ
る。27は車輪3の正規のオフセット位置である。
尚、上記歯車23、磁気センサ25および支持アーム25aを
もって速度検出装置を構成し、さらに起歪板10、カバー
17、脱輪防止機構部22、スリップリング装置24および上
記速度検出装置をもって、以下、トルク検出器28とい
う。
尚、以下の図面において、上記第1図〜第3図と同一部
材には同一符号を付して重複した説明は省略する。
第4図において、29は車軸アダプタ7を車軸取付部1aに
装着するためのハブナット、30〜37は駆動軸1からの回
転力が車輪3、つまり、ディスク4にまで伝達される経
路を模式的に示す矢印(ただし、同図の上半分と下半分
では断面が異なるので、見かけ上、上記矢印30〜37は連
続しない)、38は脱輪の方向に加わる力の方向を示す矢
印である。
39は上記環状溝15および上記円形凹状部19に連通する配
線斜穴、40は起歪板10の中央部に形成された連結部、41
は、同軸的に穿設されたパイプ状の連絡穴、42は上記連
結部40の右方に該連結部40が略円柱状に突出した柱状部
である。
43はこの柱状部42の右端面に取付けられる、上記柱状部
40よりも直径の大きい略円板状の脱輪ストッパ、44はこ
の脱輪ストッパ43を取付けるストッパ取付ボルト、45は
カバー17と脱輪ストッパ43と接触しないための間隙、46
はカバー17の右方中央部にフランジ状に突出して上記起
歪板10の柱状部42が同心的に、かつトルクの測定に影響
を与えない程度に緩く嵌合するカバーフランジ部であ
る。47はこのカバーフランジ部46と上記柱状部42との間
に介挿されるベアリング、47aはこのベアリング47を固
定するスナップリング、47bは上記柱状部42と上記カバ
ーフランジ部46との嵌合端部に配設された防塵・防滴用
のパッキンである。23は第1図の説明で触れた歯車であ
るが、この歯車23の左端面側に筒状部が形成されてお
り、カバーフランジ部46の外周に同心的に嵌入された該
筒状部を歯車取付ねじ23aで固定することで歯車23は上
記カバー17(すなわち車輪3)と一体的に回転し、これ
を磁気センサ25が検出することで速度が測定できるよう
に構成されている。48は連結用のフランジ部48aが上記
歯車23と取付ねじ48bで連結され、該歯車23と同心的に
回的自在に支持される上記スリップリング装置24の回転
体部である。上記速度検出装置の動作は公知なので省略
する。
第5図および第6図は、起歪板10の構成を詳しく示した
図で、第5図は正面図、第6図は第5図のB−B′矢視
方向断面図である。
第5図およひ第6図において、14はすでに述べたが、同
一半径上に穿設され、第1図のカバー取付ボルト21が挿
通される16個の挿通孔、15もすでに述べたが、この挿通
孔14よりも少し内側の半径位置の周回方向に穿設された
断面凹状の環状溝、50はこの環状溝15から上記配線斜穴
39に連通する断面凹状の配線溝、51は上記ストッパ取付
ボルト44が螺合する取付穴、52はこの環状溝15の内方に
均等に配設された多数の孔としての32個の起歪片形成
孔、11はすでに述べたが、この起歪片形成孔52の相隣れ
る両孔間に最小幅Sを有し、軸心方向に厚みtを有して
形成されるスポーク状の起歪片で、最小幅Sに比べて厚
みtが大きくなるように形成されている。53は上記各起
歪片11のうち周回方向に1つ置きに選ばれたトルク用起
歪片、54および55は起歪板10のトルク用起歪片53に設け
られ、後述するひずみゲージが添着されるひずみゲージ
添着予定面(以下、単に「添着予定面」という)であ
る。
尚、各起歪片11は時計回り方向から見える面と反時計回
り方向から見える面とを有するが、この例では前者を第
1添着予定面、後者を第2添着予定面と呼ぶことにす
る。従って、上記添着予定面54および55は、それぞれ第
1添着予定面55および第2添着予定面54となる。A1,A2,
A3,……,A16は各トルク用起歪片53の第1添着予定面に
添着されたトルク検出用のひずみゲージ、B1,B2,B3,…
…,B16は同じく各トルク用起歪片53の第2添着予定面に
添着されたトルク検出用のひずみゲージである。
第7図は、第5図に示した第2添着予定面54の部分を代
表としてトルク検出用のひずみゲージの添着状態を示す
拡大断面図である。
第7図において、56は各トルク検出用起歪片53の最小幅
Sの位置を示し、この例では、起歪片形成孔52の中心と
略一致する起歪片53の中心である。57はひずみゲージB1
1のベース、58は上記曲げ応力を検出する受歪部(いわ
ゆるゲージクリッド)、59はゲージタブ、60はゲージリ
ードである。
同図からわかるようにひずみゲージB11の受歪部58は、
中心56よりも距離Pだけ内方側の最大曲げ応力が発生す
る位置になるようにベース57を第2予定面54に添着して
ある。尚、上記位置が最大曲げ応力を発生することは本
出願人が実験的に確認している。
第8図は、トルク検出用のブリッジ(ホイートストンブ
リッジ)の一実施例を示す回路図である。
同図において、61〜64は上記ブリッジの接続端子、65は
起歪板10の半周分に対応する部位に添着されたひずみゲ
ージA1〜A8が直列接続された直列枝路が接続端子61,63
間に接続されて成る第1辺、66はこの第1辺64と対向
し、上記半周分の残りの半周分に対応する部位に添着さ
れたひずみゲージA9〜A16の直列枝路が接続端子62,64間
に接続されて成る第2辺、67および68は共に第1辺65お
よび第2辺66の隣辺で、しかも互いに対向しており、こ
のうち、67は起歪板10の半周分のひずみゲージB1〜B8の
直列枝路が接続端子61,64間に接続されて成る第3辺、6
8は起歪板10の残りの半周分に対応する部位に添着され
たひずみゲージB9〜B16の直列枝路が接続端子62,63間に
並列接続されて成る第4辺である。尚、この例では接続
端子61,62が上記ブリッジの出力端子、接続端子63,64が
ブリッジ電源入力端子である。
第9図は、トルク検出動作を説明するために、第2添着
予定面54を有するトルク用起歪片53の近傍を誇張して示
す拡大平面図である。
同図において、69および70は、力の作用方向および反力
の作用方向を示す矢印、71はトルク用起歪片53の外力
部、72は同じく内方部、73は例えば第2添着予定面54上
の曲げ応力の分布を示す線図である。
このように構成された本実施例の組立手順を簡略に説明
する。まず、ひずみゲージを第5図に示す位置に、より
具体的には、第7図に示す状態で、添着する。これらの
ひずみゲージの結線は、第8図に示したように起歪板10
の半周分づつの直列接続であるから、例えばひずみゲー
ジA1〜A8を代表として述べると、A1からA2、A2からA3へ
とそれぞれのケージリードを順次直列に結線し、この結
線されたゲージリードを環状溝15内に沿わせる。また、
ひずみゲージA1およびB1のそれぞれ接続端子61に接続さ
れる側のゲージリードは、それぞれ最寄りの配線溝50内
を沿わせて接続し、さらにこの接続点から別のリード線
をもって、順次、配線溝51、配線斜穴39、連絡穴41を経
て、スリップリング部24と接続できるように準備してお
く。
一方、車輪3の一次加工を行う。すなわち、市販されて
いる一般的な車輪3は、第1図に示すようにディスク4
が一点鎖線で示す切断部4aまで一体成形されているの
で、この切断部4aを大きな円形状に切断して取り除き、
これによってできた円形孔にディスクスペーサ5を嵌入
し、溶接部6にて溶接してディスク4とディスクスペー
サ5とを強固に固着する。この一次加工によって正規の
オフセット27が保持できるのである。
このように形成された起歪板10を、車輪3と一体になっ
たディスクスペーサ5に重合し、該起歪板10の柱状部42
および連結部40にそれぞれベアリング47およびパッキン
47bを嵌入した上で、カバーフランジ部46を上記ベアリ
ング47に嵌合させるようにしてカバー17を上記起歪板10
に重合させ、手で回して起歪板10の長円孔10aとカバー1
7の同形状の貫通孔18の位置を合せる。そして、カバー
取付ボルト21をカバー17の座繰り穴20、挿通穴20a、起
歪板10の取付孔14に順次挿通し、ディスクスペーサ5の
取付ねじ孔5aに螺合させて強固に固定する。
そして、次に、上記柱状部42の右端面に脱輪ストッパ43
をストッパ取付ボルト44にて取付ける。
そして、予め、スリップリング装置24の回転体部48のフ
ランジ部48aに歯車23を取付ねじ48bで固定した上で、上
述の連絡穴41まで来ていた上記リード線をスリップリン
グ装置24の回転体部48のスリップリング側と接続すると
共に、上記歯車23の上記筒状部をカバーフランジ部46の
外周に嵌入して歯車取付ねじ23aで固定することでカバ
ー17および起歪板10と上記回転体部48とが同心的に連結
される。
このように歯車3と一体的になったトルク検出器28にお
ける起歪板10の長円孔10aと車軸アダプタ7の座繰り穴7
aとが連通するように位置を合わせ、車軸アダプタ7を
起歪板10の円形凹状部13に嵌入してトルク検出器28に車
軸アダプタ7を重合させ、取付ボルト16を、順次、車軸
アダプタ7の座繰り穴8、挿通孔8aに挿通させて起歪板
10の取付ねじ孔12にねじ込み且つ締付けて該トルク検出
器28を車軸アダプタ7に強固に連結する。
次にハブナット29をカバー17側から、貫通孔18、長円孔
10a、座繰り穴7a、挿通孔7bの順に挿通して車輪取付部1
aの取付ねじ1bに螺合させて駆動軸1に車軸アダプタ7
を取付ける。以上で組立てが完成する。従って、車輪取
付部1aの種類(特にPCD)に対応する数の車軸アダプタ
7を交換するだけで、トルク検出器28は共通に使えるの
で、トルク検出器は1個あればよく、経済的メリットが
極めて大きい。
次に、このように組立てられた本実施例の動作を説明す
る。まず、トルク検出動作を述べる。
第5図において、起歪板10の外周側が固定されていると
し、内周側が矢印Mに示す時計方向に回転力が与えられ
るものとする。このときの起歪片53の変形の態様をひず
みゲージA11およびB11が添着してあるものを代表として
第9図に基づいて述べる。
矢印69の方向に力を受けて、起歪片53の内方部72の第1
添着予定面55側は圧縮され、その反対の第2添着予定面
54側は伸長する。従ってひずみゲージA11は抵抗値が減
少し、ひずみゲージB11は抵抗値が増加する。つまり、
起歪板10の第2添着予定面54に添着したひずみゲージB1
〜B16の抵抗値が増大し、第1添着予定面55に添着した
ひずみゲージA1〜A16の抵抗値が減少する。つまり第8
図のブリッジにおいては、第1辺65および第2辺66が抵
抗値減少となり、第3辺67および第4辺68が抵抗値増大
となって、接続端子61から62に向かって検出電流が流れ
る。また、回転力Mの方向が逆になれば該検出電流の方
向が逆になることはいうまでもない。
次に、このトルク検出動作における干渉の除去について
述べる。まず、駆動軸1の軸心方向の力、すなわちサイ
ドフォースの干渉は、第1に、起歪片11の幅Sに比べて
厚みtを十分大きくすることによって減少せしめ、第2
に、トルク検出用のひずみゲージA1〜A16、B1〜B16を第
9図の線図73に示すように大きな曲げ応力が発生する内
方側に添着し、しかも第7図に示すようにひずみゲージ
の受感軸をサイドフォースの影響が最も少ない直交方向
に選んであり、第3に、わずかに発生する影響もトルク
検出用ブリッジの各辺へのひずみゲージの分布によって
電気的に打消すので、最終的にサイドフォースの影響は
実用上皆無となる。
次に、第5図の矢印Vで示す垂直方向の力、すなわち輪
荷重を受けたとする。説明を煩雑にしないために、この
輪荷重を最も大きく受けるひずみゲージA15,B15の対、A
7,B7の対を代表として説明する。上記力Vによって、ひ
ずみゲージA7,B15が伸長し、逆にひずみゲージB7,A15が
圧縮される。従って、第8図のブリッジは、第1辺65お
よび第4辺68が抵抗増大、第3辺67および第2辺66が抵
抗減少となり、接続端子61,62間の電位は変化せず、輪
荷重はキャンセルされる。
また、矢印Vで示す垂直方向Vの力(輪荷重)を受けた
場合、駆動軸1を通る水平線より上方に位置する起歪片
11は伸長されるが、該水平線より下方に位置する起歪片
11は圧縮され、その伸長量と圧縮量が等量であるため、
垂直方向の力の影響は電気的にキャンセルされる。
次に、何らかの理由(例えば過負荷等)で起歪片11が破
壊された場合の作用、すなわち上記脱輪防止機構部22の
作用を述べる。
第4図に示すように駆動軸1の回転力は、車輪取付部1a
からハブナット29を介して、矢印30,31の順で車軸アダ
プタ7に伝達され、さらに取付ボルト16を介して、矢印
32,33の順に起歪片11の内方部に伝達され、起歪片11を
介してその外方部に伝達され(このときトルクが検出さ
れる)、カバー取付ボルト21を介して矢印34,35,36の順
に伝達され、最終的に矢印37で示すようにディスクスペ
ーサ5からディスク4へと伝達されて、車輪3が回転す
る。
さて、ここで、起歪片11が破壊されたとする。尚、説明
をわかりやすくするために、起歪片11は、すべて破壊さ
れたものとし、従って、起歪片11の内方側と外方側が完
全に分離しているものとする。そして、以下、車輪3と
起歪板10の外周縁部(起歪片11の外方側の部位)とカバ
ー17とから成る結合体を分離体部と呼ぶこととする。
このような状態において、回転力は矢印33までしか伝わ
らず車輪3は回転しないことになる。逆に言うと、ブレ
ーキをかけても制動力が得られないということであり、
非常に危険な状態となる。第4図の例では、このような
場合、回転方向に関しては、取付ボルト16の突出部16a
(第1図参照)がカバー17の逃げ穴19aに規制されて、
この逃げ穴19aと突出部16aとの間にあるわずかな間隙分
しか自由な回転ができず、実質上、上記分離体部は、車
軸アダプタ7の回転力を伝えることができ、ブレーキも
有効となる。
また、起歪片11が上述のように破壊した場合、起歪片形
成孔52の直径の長さを限度として上記分離体部の軸心、
すなわち車輪3の軸心と駆動軸1の軸心とがずれようと
するが、カバー17のフランジ部46がベアリング47を介し
て起歪板10の柱状部44と同心的に嵌合しているから、上
記述のように軸心がずれることがない。
また、軸心方向に関しては、上記分離体部は、起歪板10
の中央部に当接するので、駆動軸1の方向(第1図にお
いて左方向)には移動できないから、矢印38で示すよう
に脱輪する方向に移動しようとする。しかし、本実施例
では、矢印38の方向に移動しようとするカバーフランジ
部46を脱輪ストッパ43が規制するので、脱輪することは
ない。
尚、間隙45は、カバーフランジ部46と脱輪ストパ43とが
接触してトルク測定に影響を与えないためのわずかなも
のであるから、上記規制に関してはその影響を無視でき
る。いわゆるガタが発生することはない。
また、他の作用を簡略に述べると、パッキン47bは、貫
通孔18から円形凹状部19を介してベアリング47等に塵や
水などが侵入するのを防止する。
また、環状溝15、円形凹状部19、取付ボルト16の突出部
16aと逃げ穴19aとの間隙、カバーフランジ部46と脱輪ス
トッパ43との間隙45bおよびベアリング47によって測定
すべきトルクを受けて変形する起歪片11の、この変形を
カバー17が規制しないので、つまり、トルク検出の動作
に関してカバー17は起歪板10に緩く重合しているのでト
ルク検出に影響を与えない。
このように、本実施例によれば、駆動軸1の車輪取付部
1aの種類、即ち取付ねじ1bの本数およびPCDに対応した
数(種類)の車軸アダプタ7を用意し、上記車輪取付部
1aの種類のうち、取付ねじ1bの本数に対応した種類(即
ち、PCDには関係なく)の起歪板10を用意し、車軸3の
ディスク4にディスクスペーサ5を溶接部6にて固着
し、これに起歪板10およびカバー17を、起歪板10のカバ
ー17と反対側の中央部に車軸アダプタ7をそれぞれ重合
して固定し、起歪板10の柱状部42に脱輪ストッパ43を設
けて脱輪防止機構部22を構成し、これにストップリング
装置24および速度検出装置を連結して成るトルク検出器
28を上記車軸アダプタ7をもって車輪取付部1aに固定す
るように構成したから、1つの上記トルク検出器28で、
車輪取付部1aのPCDおよび車輪3の種類に関係なく対応
でき、トルクを測定することができるという利点があ
る。
また、起歪片11が万一破壊した場合でも、脱輪防止機構
部22によって脱輪が防止できると共に取付ボルト16およ
びカバー17によって回転力の伝達が保持できるので、駆
動力および制動力が保持され、上述した危険を防止する
ことができる。
また、ひずみゲージA1〜A16、B1〜B16の添着位置を、そ
の受歪部58が起歪片11の最小幅Sの位置よりPだけ内方
側に設定したから、最大出力が得られてトルク検出の感
度が高いという利点がある。
尚、本考案は、上述の実施例に限定されるものではな
く、その要旨を逸脱しない範囲内で種々の変形実施がで
きるものである。
例えば、取付ボルト16の長さは、第1図に示すように突
出部16aを有するに限らず、第4図に示すように起歪板1
0内にとどまる長さに設定してもよい。
(e)効果 以上詳述したように、本考案によれば、 第1に、車輪の種類および駆動軸の車輪取付部の構造に
対応させて、構成も簡単で容易に製作し得る車軸アダプ
タを複数準備すると共に、特に車輪取付ボルトの本数に
対応させてその本数分の種類の起歪板を準備しておくだ
けで、あらゆる種類の車輪に本装置を共通的に取付ける
ことができるから、従来のように車輪の種類や車輪取付
部の構造が異なる毎に、これと対応する効果は起歪板と
か、検出部が設けられたディスクや連結部材を多数製作
しておかなければならないものと比較し、製作が容易で
構成部品点数が少なく、従って、極めて経済的なトルク
測定装置を提供することができる。
第2に、軸重や駆動軸の軸心方向の力、すなわちサイド
フォースの影響を実質的に受けることなく、車輪に作用
するトルクを忠実に電気量に変換し得るトルク測定装置
を提供することができる。
第3に、正規のオフセットを保持することができ、従っ
て、オフセット変化が測定に誤差を与えるような条件で
のトルク測定を実車に殆んど近い条件で、精度よく測定
し得るトルク測定装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本考案に係るトルク測定装置の一実施例の全
体の外観構成を一部破断(第2図A−A′矢視方向断
面)して示す側面図、第2図は、第1図に示す実施例の
車輪を省略した正面図、第3図は、第1図に示す車軸ア
ダプタを上記正面図の背面側から見た背面図、第4図
は、第1図の実施例が有する脱輪防止機構部の構成を一
部破断して示す側面図、第5図および第6図は、起歪板
の構成を詳しく示した図で、第5図は正面図、第6図は
第5図のB−B′矢視方向断面図、第7図は、第5図に
示した第2添着予定面の1つを代表示としてトルク検出
用のひずみゲージの添着状態を示す拡大断面図、第8図
は、トルク検出用のホイートストンブリッジの一実施例
を示す回路図、第9図は、トルク検出動作を説明するた
めに第2添着予定面を有するトルク用起歪片の近傍を誇
張して示す拡大平面図である。 1……駆動軸、1a……車輪取付部、1b……取付ねじ穴、
2……キャリパー、3……車輪、3a……リム、4……デ
ィスク、4a……切断部、5……ディスクスペーサ、5a,1
2……取付ねじ孔、6……溶接部、7……車軸アダプ
タ、7a,8,20……座繰り穴、7b,8a,20a……挿通孔、9…
…貫通穴、10……起歪板、10a……長円孔、11……起歪
片、13,19……円形凹状部、15……環状溝、16……取付
ボルト、16a……突出部、17……カバー、18……カバー
貫通孔、19a……逃げ穴、21……カバー取付ボルト、22
……脱輪防止機構部、23……歯車、23a……歯車取付ね
じ、24……スリップリング装置、25……磁気センサ、27
……正規のオフセット位置、28……トルク検出器。

Claims (2)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数の車輪取付ボルトが植設される取付穴
    のピッチサークルの径およびこのピッチサークル上に略
    等配される上記取付穴の数量によってその種類が決定さ
    れる車輪取付部と車輪との間に介挿され該車輪に作用す
    るトルクを電気量に変換して測定するトルク測定装置に
    おいて、駆動軸の端部に設けられ、上記取付穴のピッチ
    サークルおよび数量が異なる複数の上記車輪取付部のそ
    れぞれに上記車輪取付ボルトをもって択一的に着脱可能
    に装着される複数の車軸アダプタと、ディスクの中心部
    に大きな円形孔が形成された車輪と、この車輪の上記円
    形孔に嵌合され且つ正規の車輪と同じオフセットを保持
    する状態で上記車輪に強固に固着されたディスクスペー
    サと、全体形状が略円板状を呈し、任意の上記車軸アダ
    プタが中心寄り部位に、上記ディスクスペーサが周縁寄
    り部位にそれぞれ同心的に重合され、上記中心寄り部位
    と上記周縁寄り部位との間を通る所定半径の円周上に少
    なくとも4で割り切れる数の孔が均一に形成されること
    によって互いに相隣る上記孔間に放射方向に延びるスポ
    ーク状の起歪片が複数形成され、上記起歪片の軸心方向
    の厚みが放射方向の最小幅より大きく形成され、半径方
    向に長軸を持ち短軸が上記車輪取付ボルトが通過し得る
    大きさで長軸が上記ピッチサークルの最小径から最大径
    をカバーする大きさの長円貫通孔が形成され、上記取付
    穴の数量分用意された中から択一的に選択され上記起歪
    片の内方近傍において第1のボルトをもって該車軸アダ
    プタに強固に固定された起歪板と、略円板状を呈すると
    共に、上記長円貫通孔の大きさに略一致して連通する貫
    通孔を有し、上記起歪片よりも外方の部位にて上記起歪
    板に重合され且つ第2のボルトをもって上記ディスクス
    ペーサに上記起歪板と共に強固に固定されたカバーと、
    上記起歪板の所定の起歪片を挟んで対をなす上記孔の一
    方側の第1添着予定面および他方側の第2添着予定面に
    それぞれ添着されたひずみケージとを具備し、上記対の
    一方をなす第1添着予定面に添着されたひずみゲージ
    を、2つの対向する第1および第2のブリッジ辺にそれ
    ぞれ回路接続し、上記対の他方をなす第2添着予定面に
    添着されたひずみケージを、上記第1および第2のブリ
    ッジ辺にそれぞれ隣接する第3および第4のブリッジ辺
    にそれぞれ回路接続してトルク検出用のホイートストン
    ブリッジを構成したことを特徴とするトルク測定装置。
  2. 【請求項2】ホイートストンブリッジは、対の一方をな
    す第1添着予定面に添着され且つ上記起歪板の半周部に
    添着されたひずみケージを該半周分づつ2つの対向する
    第1および第2のブリッジ辺にそれぞれ回路接続し、上
    記対の他方をなす第2の添着予定面に添着され且つ上記
    起歪板の半周部に添着されたひずみケージを該半周分づ
    つ上記第1および第2のブリッジ辺にそれぞれ隣り合う
    第3および第4のブリッジ辺にそれぞれ回路接続するこ
    とにより構成したことを特徴とする請求項1記載のトル
    ク測定装置。
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