JPH0747836Y2 - 導電膜を有するelランプ - Google Patents

導電膜を有するelランプ

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JPH0747836Y2
JPH0747836Y2 JP1989068816U JP6881689U JPH0747836Y2 JP H0747836 Y2 JPH0747836 Y2 JP H0747836Y2 JP 1989068816 U JP1989068816 U JP 1989068816U JP 6881689 U JP6881689 U JP 6881689U JP H0747836 Y2 JPH0747836 Y2 JP H0747836Y2
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Description

【考案の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
この考案は、蛍光層の表面が導電膜で覆われているELラ
ンプに関する。とくに、発熱が少なく、面積当りの供給
電力を大きくして、明るくできるELランプを提供するに
ある。
【従来の技術】 ELランプは、供給電力を大きくすると明るくなる。しか
しながら、供給電力が大きくなると、発熱量も増加す
る。従って、ELランプの発熱量が、供給電力を制限して
いる。ELランプは、蛍光層の表面に使用される導電膜に
通過する電流でジュール熱が発生する。ここで発生する
熱量は、導電膜の電気抵抗に比例し、電流の自乗に比例
する。 従来のELランプは、電気抵抗が200〜300Ω/口で、厚さ
が20〜30nmの導電膜を使用している。この導電膜は、透
光性を良くするために、極めて薄くしている。しかしな
がら、この導電膜は、電気抵抗が高く、通電電流による
ジュール熱の発生量が多い。 ELランプは液晶のバック照明に多く使用されている。こ
の用途に使用するELランプは、温度上昇を、5℃以下に
制限することを目標としている。このため、液晶のバッ
ク照明に使用するELランプは、1cm角当りの消費電力を8
mW程度に制限しているのが実状である。また、ELランプ
は、表面温度が90〜100℃に加温されると、発光斑がで
きる欠点もある。
【考案が解決しようとする課題】
導電膜の電気抵抗を低くできると、ELランプの発生熱量
は少なくなる。導電膜の電気抵抗は厚さに反比例して低
くなる。導電膜は、スパッタリング、あるいは、イオン
プレーティング等の方法で作られる。これ等の方法で作
られる導電膜は、厚いほど電気抵抗が低下する。しかし
ながら、困ったことに、厚い導電膜は透光性が低下す
る。透光性が低下すると、ELランプにとって極めて大切
な発光出力が低下する。このため、ELランプの供給電力
を大きくするために、導電膜に、電気抵抗が低くて、透
光性に優れたものが要求される。しかしながら、導電膜
の電気抵抗と透光性とは互いに相反する物性であって、
両者を同時に満足させることが極めて難しい。 本考案者は、互いに相反する特性を改善することを目的
に、種々の実験を繰り返した結果、極めて簡単な構造
で、両特性を満足することに成功した。したがって、こ
の考案の重要な目的は、発光出力の低下を少なくできる
にもかかわらず、温度上昇を低くできるELランプを提供
するにある。
【従来の課題を解決する為の手段】
この考案のELランプは、前述の目的を達成するために下
記の構成を備えている。ELランプは、蛍光体粒子を分散
している蛍光層1の表面を、透明の導電膜3Aで被覆して
いる。ELランプの導電膜3Aは、厚さを100〜200nm、抵抗
を30〜100Ω/口とするフィルムである。さらに、ELラ
ンプの蛍光層1は、発光ピーク波長を導電膜3Aの厚さの
約4倍とする硫化亜鉛蛍光体である。
【作用】
この考案のELランプの特性を第1図ないし第3図に示し
ている。これ等の図は、この考案のELランプと、従来の
ELランプとの点灯してから温度が上昇する状態を示して
いる。ただし、第1図ないし第3図は、下記の条件で測
定している。 第1図の測定条件 電源電圧 ……180ボルト、 電源周波数 ……1kHz、 ELランプ供給電力……35.4mW、 輝度 ……約350ニット、 第2図の測定条件 電源電圧 ……200ボルト、 電源周波数 ……1kHz、 ELランプ供給電力……57.5mW、 輝度 ……約450ニット、 第3図の測定条件 電源電圧 ……220ボルト、 電源周波数 ……1kHz、 ELランプ供給電力 ……91.5mW、 輝度 ……約550ニット、 第1図ないし第3図において、実線Aはこの考案のELラ
ンプの温度上昇を示し、鎖線Bは、従来のELランプの温
度上昇を示している。 ただし、この考案のELランプには、導電膜の電気抵抗を
40Ω/口、厚さを130nmとし、従来のELランプは、導電
膜の抵抗を250Ω/口、厚さを25nmとしている。また、
蛍光層には、発光ピーク波長が511nmであるZnS:Cu,Br蛍
光体を使用した。 これ等の図の曲線Aで示すように、この考案のELランプ
は、従来のELランプ(曲線B)に比較して、極めて温度
上昇が少ない。それは、この考案のELランプは、電気抵
抗が4分の1と低く、ジュール熱の発生量が少ない導電
膜を有することが理由である。 さらに、この考案のELランプは、このように発生熱量が
少なくなるにもかかわらず、発光出力が改善される。そ
れは、第4図に示すように、このELランプに使用される
導電膜は、電気抵抗が低いにもかかわらず、特定の範囲
において、従来の導電膜よりも光の透過率が改善される
ことが理由である。 第4図は、膜厚が異なる導電膜を付着したPETフィルム
の光の透過率を示している。この図に使用したPETフィ
ルムには、同一厚さのPETフィルムに、膜厚が異なる導
電膜を付着したものを使用した。曲線Aは、この考案の
ELランプに使用する導電膜として膜厚が130nmである合
成樹脂フィルムの光の透過率を示している。曲線Bは、
膜厚が25nmである導電膜を有する合成樹脂フィルムの光
の透過率を示している。この図から明らかなように、こ
の考案のELランプに使用する導電膜は、厚くて電気抵抗
が低いにもかかわらず、特定の波長領域で、優れた光線
透過率を有する。したがって、蛍光層に使用する硫化亜
鉛蛍光体の発光ピーク波長を、導電膜の光線透過率が高
い領域に設定することによって、ELランプは、電気抵抗
が低く、しかも、発光出力が高い優れた特性を実現す
る。
【実施例】
以下、この考案の一実施例を図面に基づいて説明する。 但し、以下に示す実施例は、この考案の技術思想を具体
化する為のELランプを例示するものであって、この考案
のELランプは、構成部品の材質、形状、構造、配置を下
記の構造に特定するものでない。この考案のELランプ
は、実用新案登録請求の範囲に記載の範囲に於て、種々
の変更が加えられる。 更に、この明細書は、実用新案登録請求の範囲が理解し
易いように、実施例に示される部材に対応する番号を、
「実用新案登録請求の範囲の欄」、「従来の課題を解決
する為の手段の欄」に示される部材に付記している。た
だ、実用新案登録請求の範囲に示される部材を、実施例
の部材に特定するものでは決してない。 第5図に示すELランプは、発光層1と、その背面に位置
する絶縁層2と、これら発光層1及び絶縁層2を挟持す
ると共に相対向して配置された一対の電極層3、4と、
これら電極層3、4を包囲して外気を遮断するための防
湿フィルム5、6と、これら全体を気密に包囲する防湿
外皮フィルム7、8とで構成されている。 図において絶縁層2の下面に位置する電極層4は、銅や
アルミニウム板が使用される。この電極には透光性が要
求されないからである。 発光層1の上面である蛍光面に位置する電極3は、ここ
を光が透過するので、透光性が要求される。この電極3
には、第6図に示すように、透光性の合成樹脂フィルム
3Bの下面に、導電膜3Aが付着されたものが使用される。
透光性の合成樹脂フィルムには、PETやポリエステルフ
ィルムが使用できる。導電膜3Aには、例えば、In2O3、S
nO2、Sb2O3等が使用できる。 導電膜3Aは、厚さが100〜200nmで、電気抵抗が30〜100
Ω/口の範囲に調整される。導電膜3Aを構成する酸化金
属は、スパッタリング、あるいは、イオンプレーティン
グ等の方法で透光性の合成樹脂フィルムに付着されてい
る。 電極層3、4には、リード線(図示せず)が接続されて
いる。リード線は、互いに絶縁されて、防湿外皮フィル
ム7、8の間に気密に挟着されて外部に導かれている。
電極層3、4には、リード線を介して交流電力が供給さ
れる。 発光層1は、蛍光体粒子が、バインダーに均一に分散さ
れて、光を反射する絶縁層2の表面に塗布されている。
バインダーには、シアノエチルセルローズ等の有機バイ
ンダーが使用される。 蛍光体粒子は、ここで発光した光が導電膜を良く透過す
るように、発光ピークが導電膜の厚さの約4倍波長とな
るものが使用される。蛍光体粒子には、発光ピーク波長
が導電膜3Aの厚さの約4倍である硫化亜鉛蛍光体が使用
される。この硫化亜鉛蛍光体は、例えば、発光ピーク波
長が400〜700nmである硫化亜鉛蛍光体が使用される。こ
の硫化亜鉛蛍光体は、硫化亜鉛に対する銅の含有量を0.
15〜0.16重量%、臭素の含有量を0.15重量%に調整す
る。 発光層には、ZnS:Cu、Br蛍光体が使用できる。この蛍光
体は、例えば、次の工程で製造できる。 ZnS粉末800gに対し、Cu(CH3COO)2・H2Oを10g、NH4Brを2
0g添加して混合する。これを乾燥した後、温度900℃で
6時間焼成する。冷却後湿式粉砕し、充分水洗してろ過
乾燥する。 この考案のELランプは、蛍光層に使用する硫化亜鉛蛍光
体の発光ピークを、導電膜の約4倍に特定している。そ
れは、蛍光体の発光ピークと導電膜の厚さとをこの範囲
に特定することによって、ELランプの発光輝度を高くし
て、発熱を低くできるからである。 第4図は、導電膜の波長に対する光の透過率を示してい
る。この図において、曲線Aは、厚さが130nmである導
電膜の光透過率を示し、鎖線Bは、厚さが25nmである導
電膜の光減衰率を示している。この図に示すように、特
定の厚さの導電膜を有する合成樹脂フィルムは、特定の
領域の光透過率を高くできる。曲線Aに示すように、導
電膜の厚さの4倍±0.5倍nmの範囲において、光の透過
率は、薄い膜厚の導電膜の合成樹脂フィルムと同等にな
る。したがって、この明細書において、蛍光体の発光ピ
ーク波長が、導電膜の厚さの約4倍とは、導電膜の厚さ
をTとし、硫化亜鉛蛍光体の発光ピーク波長をλとする
時、下記の条件を満足する範囲を意味するものとする。 λ=4T±0.5T すなわち、発光ピークが、導電膜厚さの4倍±0.5倍で
ある状態を意味するものとする。 硫化亜鉛蛍光体は、付活剤とその含有量で発光色と発光
輝度とが変化する。硫化亜鉛蛍光体の発光色は、要求さ
れる発光ピークと輝度とを考慮して最適値に調整され
る。 銅と臭素とで付活された硫化亜鉛蛍光体は、付活剤の含
有量が高くなると発光色の緑色に近付いてピーク波長が
長くなり、反対に付活剤が減少すると、青色に近付くと
ピーク波長が短くなる。 また、硫化亜鉛蛍光体に含まれる銅の含有量によって、
EL発光素子は発光輝度が変化する。銅の含有量が特定の
範囲で硫化亜鉛蛍光体の発光輝度が最大となり、多すぎ
ても、あるいは、少なすぎても発光輝度は低下する。 従って、CuとBrの含有率は、発光色と発光輝度とを考慮
して、通常10×10-4≦Cu/ZnS≦50×10-4の範囲に調整さ
れる。 また、銅と臭素とで付活された硫化亜鉛蛍光体は、Cuと
Brのモル量がほぼ等しく、例えば臭素に対する銅のモル
比が、0.6≦Cu/Br≦1.5の範囲に調整される。 絶縁層2は、発光層1の有機バインダー溶液と同様な有
機バインダー溶液に、BaTiO3等の強誘電物質の粉末を溶
解させたものを電極層4に塗布乾燥して形成されてい
る。 防湿フィルム5、6は、上下の層が電極層3、4の周縁
で連結されて閉鎖空間を形成し、この閉鎖空間内に、電
極層3、4と発光層1と絶縁層2とが気密に収納されて
いる。 防湿外皮フィルム7、8は、例えば、その内面をポリエ
チレンでコーティングした三フッ化塩化エチレンフィル
ム等の防湿特性及び透光特性のよいフィルムで、周縁部
は加熱によってヒートシールされている。 このように構成されたEL発光素子は、外部交流電源から
引き出し線を介して電極層3、4に交流電界を印加する
と、発光層1の蛍光体が電界発光する。
【考案の効果】
この考案のELランプは、互いに相反する特性であって、
両特性を同時に満足するのが極めて難しい、発光特性と
温度特性の両方を改善できる優れた特長がある。それ
は、本考案のELランプが、導電膜の電気抵抗及び膜圧
と、発光層の発光ピークとを特定の範囲に特定している
からである。ELランプの導電膜は、厚くすると、電気抵
抗が低下してELランプの温度上昇を低くできるが、導電
膜の透光性が低下して光の減衰が大きくなる。反対に導
電膜を薄くすると、発光出力の低下は少なくできるが、
電気抵抗が増加してELランプの温度上昇が大きくなる。
この考案のELランプは、導電膜を厚くして電気抵抗を低
くし、これによって温度上昇を低くできるにもかかわら
ず、発光出力を高くできる極めて優れた特長がある。そ
れは、厚い導電膜の膜厚と、発光層の発光ピーク波長と
を特定の範囲に特定しているからである。発光ピーク波
長を導電膜の膜圧の4倍、いいかえると、導電膜の膜圧
を発光ピーク波長の1/4にすると、導電膜はフィルター
に類似する作用をして光の減衰を少なくする性質が現れ
る。すなわち、導電膜が厚いにもかかわらず、光は極め
て少ない減衰で導電膜を透過する特異な現象を示す。こ
の考案のELランプは、この現象を巧妙に利用して、互い
に相反する特性である温度上昇と発光出力の低下を極限
することに成功したものである。
【図面の簡単な説明】
第1図ないし第3図はELランプの温度上昇特性を示すグ
ラフ、第4図は膜厚が異なる導電膜を有する合成樹脂フ
ィルムの光透過率を示すグラフ、第5図はELランプの断
面図、第6図は電極層の拡大断面図である。 1……発光層、2……絶縁層、3……電極層、3A……導
電膜、3B……合成樹脂フィルム、4……電極層、5……
防湿フィルム、6……防湿フィルム、7……防湿外皮フ
ィルム、8……防湿外皮フィルム。

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】蛍光体粒子が分散されている蛍光層(1)
    の表面を覆う状態に透明の導電膜(3A)が設けられてい
    るELランプにおいて、 導電膜(3A)が、厚さを100〜200nm、抵抗を30〜100Ω
    /口とするフィルムで、蛍光層(1)が、発光ピーク波
    長を導電膜(3A)の厚さの約4倍とする硫化亜鉛蛍光体
    であることを特徴とする導電膜を有するELランプ。
JP1989068816U 1989-06-12 1989-06-12 導電膜を有するelランプ Expired - Lifetime JPH0747836Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP0163351B1 (en) * 1984-05-31 1988-04-27 Koninklijke Philips Electronics N.V. Thin film electroluminescent device
JPS63221591A (ja) * 1987-03-09 1988-09-14 富士通株式会社 透明導電膜の形成方法

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