JPH0752833A - 自動車のアンダーフロア構造 - Google Patents

自動車のアンダーフロア構造

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JPH0752833A
JPH0752833A JP5200883A JP20088393A JPH0752833A JP H0752833 A JPH0752833 A JP H0752833A JP 5200883 A JP5200883 A JP 5200883A JP 20088393 A JP20088393 A JP 20088393A JP H0752833 A JPH0752833 A JP H0752833A
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  • Cooling, Air Intake And Gas Exhaust, And Fuel Tank Arrangements In Propulsion Units (AREA)
  • Body Structure For Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 床下流れを最適にしてフロア下側の発熱部の
冷却効果の向上と操縦安定性の向上とを可能とする。 【構成】 車両前部に隔成されたエンジンルーム25等
の高圧部の下側を平板状の床部材で閉塞し、この床部材
の車両中心線に対して略対称位置に、前記高圧部に連通
して該高圧部内の空気を後輪に指向して流出させる一対
の熱気排出部35を形成すると共に、これら一対の熱気
排出部間に、車両前方から床部材の下側に沿って流れる
空気流を縮流して床部材後方のフロア下側の発熱部を指
向して流出させる絞り部37を形成し、フロントホイー
ルハウス15とリヤホイールハウス19との間に位置す
るフロア下面の、すくなくとも前記ホイールハウス延長
線より車幅方向外側で、かつ車両重心点より前方部分の
領域にフラット面を形成し、他の領域は非フラット面と
したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、自動車のアンダーフ
ロア構造に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、自動車のアンダーフロア構造とし
て、床下をフラット化して空力特性を向上するようにし
たものが知られている。これを図20によって説明する
と、1は車体本体、3はセンターフロアでその中央部に
フロアトンネル5を車体前後方向に形成してあり、この
フロアトンネル5からリヤフロア7に亘って、トランス
ミッション9,プロペラシャフト11,リヤデフ13等
の駆動伝達系を配設してある。15はフロントホイール
ハウスで、このフロントホイールハウス15には前輪1
7が配置されている。19はリヤホイールハウスで、こ
のリヤホイールハウス19には後輪21が配置されてい
る。前記フロントホイールハウス15及びダッシュロア
パネル23で隔成されたエンジンルーム25の下側開放
部を平板状のアンダーカバー27で閉塞し、該エンジン
ルーム25の下側を極力フラットに構成することにより
床下部の空気流の流速を向上させ、空気抵抗の揚力の低
減を図るようにしている。
【0003】一方、このように、エンジンルーム25の
下側開放部をアンダーカバー27で閉塞した場合、図外
のラジエータを通過した高温の空気がエンジンルーム2
5の下側から排出されにくくなって、エンジンルーム2
5内に高温空気がとどまり、エンジンルーム25内の雰
囲気温度が上昇したり、また、ルーム25内が高圧とな
るためにラジエータ開口部より冷却空気を導入しづらく
なって、ラジエータ性能が悪化してしまうため、前記の
アンダーカバー27には左右のフロントホイールハウジ
ング15,15間の領域の略全面に多数のルーバ27a
を開設し、これらルーバ27aからエンジンルーム25
内の熱気を排出するようにしている。この類似構造は、
例えば実開昭60−105526号公報に示されてい
る。
【0004】また、横風によるヨーイングモーメントを
低減して走行安定性を向上させるようにしたものとし
て、例えば実開平2−61792号公報に記載されたも
のがある。
【0005】すなわち、自動車のサイドエアダムを前方
部分と後方部分とで下端の地上高を異え、後方部分を低
く形成している。
【0006】このように後方部分の下端を前方部分の下
端よりも低くした結果、後方部分の横風受圧面積が広が
り、ここでの横力が増加し、これによりヨーイングをモ
ーメントとは逆方向に働く反ヨーイングモーメントが強
く発生するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】図20に示す従来例で
は、アンダーカバー27の略全面から多数のルーバ27
aを通してエンジンルーム25内からの流速の遅い空気
流が流出するため、このアンダーカバー27の下方で車
両前方からの高速の床下流れが減速して、センターフロ
ア3,リヤフロア7の床流れは図のU1 ,U2 ,U3 ,
U4 で示すような流速分布となり、フロア中央部分の流
速が低くなってしまう。
【0008】これは、例えば、車速120km/h相当
の風洞実験によると、フロア下側の発熱部であるトラン
スミッション9部分,リヤデフ13部分では、何も冷却
風速が比較的低くなり、これらトランスミッション9,
リヤデフ13の十分な冷却効果が得られなくなってしま
う一方、サイドフロアの流速の高い空気流がそのまま後
輪21に当るため、後輪21での抗力が大きくなってし
まう。
【0009】また、前輪揚力に対して後輪揚力が大きく
なって操縦安定性に影響を及ぼしてしまう。
【0010】更に、渋滞時等にはアンダーカバー27の
略全面に設けたルーバ27aから排出されたエンジンル
ーム25内の熱気がアンダーカバー27の後方に十分に
換気されず、該アンダーカバー27の下部付近にとどま
るため、この高温空気が再び図外のラジエータより循環
するおそれがある。
【0011】また、実開平2−61792号公報に示す
従来例では、後輪前方でサイドエアダムの後方部分,下
端の地上高が低いため、縁石等と干渉し易い他、車両重
心点後方での風下側で、ボディサイド面の床下流れの巻
き上げがサイドエアダムによって阻害されるため、風下
側の車両重心点後方でボディサイドの負圧が小さくな
り、結果として十分に反ヨーイングモーメントの発生が
困難であった。
【0012】そこで、この発明は、車両前部の高圧部か
ら流出する空気で、床下流れを最適にすることができ
て、揚力および抗力の低減効果を向上できると共に、フ
ロア下側の発熱部の冷却効果を高めることができ、さら
に、横風による車両の回転性を弱めて操縦性安定性を向
上することができる自動車のアンダーフロア構造の提供
を目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1の発明は車両前部に隔成されたエンジンル
ーム等の高圧部の下側を平板状の床部材で閉塞し、この
床部材の車両中心線に対して略対称位置に、前記高圧部
に連通して該高圧部内の空気を後輪に指向して流出させ
る一対の熱気排出部を形成すると共に、これら一対の熱
気排出部間に、車両前方から床部材の下側に沿って流れ
る空気流を縮流して床部材後方のフロア下側の発熱部に
指向して流出させる絞り部を形成し、フロントホイール
ハウスとリヤホイールハウスとの間に位置するフロア下
面の、すくなくとも前記ホイールハウス延長線より車幅
方向外側で、かつ、車両重心点より前方部分の領域にフ
ラット面を形成し、他の領域は非フラット面としたこと
を特徴とする。
【0014】請求項2の発明は、車両前部に隔成された
エンジンルーム等の高圧部の下側を平板状の床部材で閉
塞し、この床部材の車両中心線に対して略対称位置に、
前記高圧部に連通して該高圧部内の空気を後輪に指向し
て流出させる一対の熱気排出部を形成すると共に、これ
ら一対の熱気排出部間に車両前方から床部材の下側に沿
って流れる空気流を縮流して床部材後方のフロア下側の
発熱部に指向して流出させる絞り部を形成し、フロント
ホイールハウスとリヤホイールハウスとの間に位置する
フロア下側の、すくなくとも前記ホイールハウス延長線
より車両中心線側で、かつ、車両重心点より後方部分へ
の領域にフラット面を形成し、他の領域は非フラット面
としたことを特徴とする。
【0015】請求項3の発明は、車両前部に隔成された
エンジンルーム等の高圧部の下側を平板状の床部材で閉
塞し、この床部材の車両中心線に対して略対称位置に、
前記高圧部に連通して該高圧部内の空気を後輪に指向し
て流出させる一対の熱気排出部を形成すると共に、これ
ら一対の熱気排出部間に、車両前方から床部材の下側に
沿って流れる空気流を縮流して床部材後方のフロア下側
の発熱部に指向して流出させる絞り部を形成し、フロン
トホイールハウスとリヤホイールハウスとの間に位置す
るフロア下面の、前記ホイールハウス延長線より車幅方
向外側で、かつ、車両重心点より前方部分の領域にフラ
ット面を形成すると共に、前記ホイールハウス延長線よ
り車両中心線側で、かつ、車両重心点より後方部分の領
域にフラット面を形成し、他の領域は非フラット面とし
たことを特徴とする。
【0016】請求項4の発明は、請求項1,2又は3記
載の自動車のアンダーフロア構造において、車両重心点
より前方部分におけるサイドシルの車幅方向の断面形状
を他の部分におけるサイドシルの車幅方向の断面形状よ
り小さく形成したことを特徴とする。
【0017】
【作用】請求項1の発明によれば、熱気排出部からは後
輪に向けて、車両前方からの高速の床下流れに比較して
十分に流速が遅く、かつ、高圧の空気流が流出する。こ
の空気流は車両後方に進むにつれて徐々に車幅方向に拡
大するため、後輪位置ではこれを覆う程度に拡大し、か
つ、車両中心線付近の流れは相対的に縮流されるので後
輪での抗力が低減すると共に、絞り部からは車両前方か
らの床下流れが縮流されて後方の発熱部に向けて高速の
空気流が供給されるため、該発熱部を効果的に冷却する
ことができると共に、床下流れを高速にできるため揚力
を低減することができる。
【0018】また、熱気排出部から後輪に向けて流出さ
れる高圧の空気流より外側でフロントホイールハウスを
通過する際に縮流された空気流は、ホイールハウス延長
線より車幅方向外側で、かつ車両重心点より前方部分の
領域にフラット面が形成されているので、さらに流速が
増し、床下流れを高速に出来る。
【0019】請求項2の発明によれば、請求項1の発明
と同様に、熱気排出部からは後輪に向けて流速が遅く、
かつ高圧の空気流が流出する。また、絞り部からは発熱
部に向けて高速の空気流が供給され発熱部を効果的に冷
却することができると共に、床下流れを高速に出来る。
【0020】また、熱気排出部から流出され、相対的に
縮流された車両中心線付近の流れは、ホイールハウス延
長線より車両中心線側で、かつ車両重心点より後方部分
の領域において、緩やかに拡散し減速しようとするが、
この領域をフラット面とすることにより拡散を少なくす
ることが出来る。
【0021】請求項3の発明によれば、請求項1、2の
発明と同様に、熱気排出部からは後輪に向けて流速が遅
く、かつ高圧の空気流が流出する。また、絞り部からは
発熱部に向けて高速の空気流が供給され発熱部を効果的
に冷却することができると共に、床下流れを高速に出来
る。
【0022】また、熱気排出部から後輪に向けて流出さ
れる高圧の空気流より外側でフロントホイールハウスを
通過する際に縮流された空気流は、ホイールハウス延長
線より車幅方向外側で、かつ車両重心点より前方部分の
領域にフラット面が形成されているので、さらに流速が
増し、床下流れを高速に出来る。
【0023】さらに、熱気排出部から流出され、相対的
に縮流された車両中心線付近の流れは、ホイールハウス
延長線より車両中心線側で、かつ車両重心点より後方部
分の領域において、緩やかに拡散し減速しようとする
が、この領域をフラット面とすることにより拡散を少な
くすることが出来る。
【0024】請求項4の発明によれば、請求項1,2及
び3の作用と合せて、横風時に車両重心点より前方では
床下流れの風下側ボディサイドへの巻き上げが抑制され
て、車両重心点より後方ではボディサイドへの巻き上げ
が大きくなるため、ボディサイドに発生する負圧が大き
くなり、車両に作用する回頭モーメント(ヨーイングモ
ーメント)を低減することができる。
【0025】
【実施例】以下、この発明の第1実施例を図面に基づい
て説明する。
【0026】図1はこの発明の、実施例に係る車両の底
面図を示すもので、従来の構成と同一構成部分には同符
号を付してある。
【0027】図1において、車体本体1のセンターフロ
ア3の中央部にはフロアトンネル5を車体前後方向に形
成してあり、このフロアトンネル5からリヤフロアに亘
って、トランスミッション9,プロペラシャフト11,
リヤデフ13等の駆動伝達系を配設してある。そして、
車体本体1の左右フロントホイールハウス15間及びダ
ッシュフロアパネル23で隔成された車両高圧部である
エンジンルーム25の下側開放部を床部材,例えば樹脂
材もしくは鋼板材からなる平板状のアンダーカバー27
及び閉塞してある点等の基本的構造は前記従来例と同様
である。
【0028】ここで、前記アンダーカバー27には、左
右のフロントホイールハウス15,15間の領域で車両
中心線Y(車両重心点COGを通過する車体前後方向の
軸線)に対して略対称位置に、エンジンルーム25に連
通して該エンジンルーム25内の空気を後輪21に指向
して流出させる一対の熱気排出部35を形成してあると
共に、これら一対の熱気排出部35,35間に、車両前
方からアンダーカバー27の下側に沿って流れる空気流
を縮流して、アンダーカバー27後方のセンターフロア
3,リヤフロア7下側の発生部、すなわち、トランスミ
ッション9,リヤデフ13に指向して流出させる絞り部
37を形成してある。
【0029】この実施例にあっては前記熱気排出部35
を図2に示すようにアンダーカバー27を車両後方に向
けて下方に傾斜して床面から凹設したダクト39として
形成し、このダクト33の開口部、すなわち、エンジン
ルーム25内からの熱気の出口39aを、アンダーカバ
ー27の後端縁に設定し、これらダクト39,39の車
両中心線Y側の相対向する側壁間を絞り部37としてあ
る。この絞り部37は左右フロントホイールハウス1
5,15間の寸法の略1/3程度にして、絞り部37直
後のフロア下側発熱部であるトランスミッション9の略
左右相当に設定してある。
【0030】さらに、この実施例では、左右のフロンホ
イールハウス15と左右のリヤホイールハウス19間に
位置するセンターフロア3のフロアトンネル7によって
隔てらりた左右各々に対し、前記左右のフロントホイー
ルハウス15及びリヤホイールハウス19の各車幅方向
で最内側となる延長線上に配置された左右のサイドメン
バ41を通る車体前後方向の軸線LH,RHと、車両の
重心点COGを通る車幅方向の軸線Xとにより4つの領
域に区分して、図3に示す第1領域、第2領域、第3領
域及び第4領域となし、第1領域及び第4領域に樹脂
材、鋼材等からなる平板状のアンダーカバー43,45
を設けてフラット面を形成してある。
【0031】ここで、第1領域は左右のサイドメンバ4
1を通る車体前後方向の軸線LH,RHと車幅方向の最
外側となる左右のサイドシル47間で車両重心点COG
を通る車幅方向の軸線Xより車体前後方向前方となる領
域で形成され、第2領域は左右のサイドメンバ41を通
る車体前後方向の軸線LH,RHと車幅方向の内側とな
るフロアトンネル7間で車両重心点COGを通る車幅方
向の軸線Xより車体前後方向前方となる領域で形成され
ている。また、第3領域は左右のサイドメンバ41を通
る車体前後方向の軸線LH,RHと車幅方向の最外側と
なる左右のサイドシル47間で車両重心点COGを通る
車幅方向の軸線Xより単体前後方向となる領域で形成さ
れ、第4領域は左右のサイドメンバ41を通る車体前後
方向の軸線LH,RHと車幅方向の内側となるフロアト
ンネル7間で車両重心点COGを通る車幅方向の軸線X
より車体前後方向となる領域で形成されている。
【0032】第1領域におけるセンターフロア3の下側
に配設されたアンダーカバー43は、フロントホイール
ハウス15の後端と車両重心点COGを通る車幅方向の
軸線X間において、図4に示すように、サイドシル47
に設けたステー49とサイドメンバ41にボルト等によ
って取付けられている。
【0033】第4領域におけるセンターフロア3の下側
に配設されたアンダーカバー45は、車両重心点COG
を通る車幅方向の軸線Xとリヤホイールハウス19の前
端との間において、図5に示すようにサイドメンバ41
とフロアトンネル5に設けたステー51にボルト等によ
って取付けられている。
【0034】つぎに、上記第1実施例の作用を図6及び
図7を用いて説明する。
【0035】図6は、例えば車速120km/h(3
3.3m/sec)相当の風胴実験によって得られた直
進時のセンターフロアにおける空気の流れの様相を示す
図であり、図7は同様の実験によって得られた横風時
(揺角20°)のセンターフロアにおける空気の流れの
様相を示す図である。
【0036】まず初めに、直進時のセンターフロアの空
気の流れを大別すると、図6に示すように第1の流れ
A,第2の流れB及び第3の流れCの3つに区分するこ
とができる。
【0037】ここで、第1の流れAはエンジンルーム2
5の下側開放部を閉塞したアンダーカバー27のダクト
33,33間の絞り部31を通過する車両中心線Y上の
流れで、該絞り部31による絞り作用とダクト33,3
3の出口33a,33aから流出するエンジンルーム2
5内の高圧で流れの遅い空気流によって縮流され増速さ
れた流速30m/sec以上の流れである。
【0038】第2の流れBはダクト33,33の出口3
3a,33aから流出するエンジンルム25内の空気の
流れであり、その流速は20m/sec以下の遅い流れ
で後輪21を指向し、車両後方へ行くにつれて拡大する
流れである。
【0039】第3の流れCは、第2の流れBより更に車
体外側に位置する流れで、この流れはフロントホイール
ハウス15を通過する際、前輪17で縮流され更に第2
の流れBによって縮流され増速された流速30m/se
c以上の流れである。
【0040】以下、図3に示すように区分したセンター
フロア3の各領域ごとにおける空気の流れと作用につい
て説明する。
【0041】まず、図6により直進時の空気の流れと作
用を説明する。
【0042】第1領域における床下流れは流速の高い第
3の流れCであるが、この領域はセンターフロア3の下
面がアンダーカバー37によってフラット化されている
ため、フロア下面の空気抵抗が小さくさらに流速が増速
される。従って、この領域では、センターフロア3での
空気抵抗を低減することができ、車両に作用する揚力を
低減させることができる。
【0043】第2領域における床下流れは流速の高い第
1の流れAと流速の遅い第2の流れBであるが、この領
域ではセンターフロア3の下面がフラット化されていな
いため、床下空間を確保できることになり、ダクト3
3,33の出口33a,33aから流出するエンジンル
ーム25内の空気の第2の流れBをよりスムーズな流れ
にすることができ、これによりラジエータなどエンジン
ルーム25内におかれた熱交換器の性能を向上させるこ
とができる。
【0044】また、第2の流れBによって第1の流れA
はさらに縮流され流速が増速されて、トランスミッショ
ン9,リヤデフ13等の発熱部の表面冷却風速が向上す
るため、これらトランスミッション9,リヤデフ13の
冷却効果を高めることができ、該トランスミッション
9,リヤデフ13の油温の低下を大きくして耐熱性能を
向上させることができると同時に床下流速の増加により
車両に作用する揚力を低下させることができる。
【0045】第3領域における床下流れは流速の遅い第
2の流れBであるが、この領域ではセンターフロア3の
下面がフラット化されていないため、フロア下面の空気
抵抗によって流速がさらに減少され後輪21を指向して
流れ、第1領域を流れる流速の高い第3の流れCが後輪
21に当たるのを回避できるため、該後輪21での抗力
を小さくし、後輪21のフェアリング効果をより著るし
いものとして車両の受ける空気抵抗を低減することがで
きる。
【0046】第4領域における床下流れは、流速の高い
第1の流れAが緩かに拡散し減速する領域であるが、こ
の領域はセンターフロア3の下面がアンダーカバー39
によってフラット化されているため、フロア下面の空気
抵抗が小さく第1の流れAの流速の低下及び拡散が防止
され、トランスミッション9,リヤデフ13の冷却効果
を高めることができると同時に、ダウンフォースを向上
させることができる。
【0047】つぎに、図7により横風時の空気の流れと
作用を説明する。
【0048】第1領域は車両重心点COGより前方に位
置するため、この領域での床下流れに対するフロア抵抗
は、車両の頭を風下側へ向ける回頭モーメント(車両重
心点COGまわりのヨーイングモーメント)として作用
するが、この領域ではセンターフロア3の床下がアンダ
ーカバー37によってフラット化されているため、フロ
ア抵抗を受けることがなくヨーイングモーメントが低減
される。また、この領域のフラット化により風下側のサ
イドシル41下部での流速が増加され、さらに、該サイ
ドシル41の車幅方向の断面形状を小さくすれば、流速
増加に伴って剥離が生じるため、ボディサイドへの巻き
込みが抑制される。この結果、風下側ボディサイド面の
負圧が低減され、よりヨーイングモーメントが低減され
る。
【0049】第2領域も車両重心点COGより前方に位
置するため、この領域での床下流に対するフロア抵抗も
車両の頭を風下側へ向ける回頭モーメントとして作用す
るが、この領域での床下流れは他の領域の空気流と比較
して流速が低いため、フラット化されていないことによ
るフロア抵抗が小さく、回頭モーメントの増加は非常に
小さく、ここでの回頭モーメント増加分は無視できる。
【0050】第3領域は車両重心点COGより後方の位
置にあり、この領域はセンターフロア3に対してフラッ
ト化されていないため、床下流れに対するフロア抵抗が
大きく、このフロア抵抗により横力が増加する。これに
よりヨーイングモーメントとは逆の方向に働く反ヨーイ
ングモーメントが発生し、ヨーイングモーメントが低減
される。
【0051】また、この領域では前記フロア抵抗で床下
流れの流速が低下することにより、この領域に連続する
サイドシル41での流れの剥離が防止され、床下流れを
ボディサイド面に巻き上げるこにより、ボディサイド面
に効率よく負圧が発生し、これによりヨーイングモーメ
ントが低減される。さらにこの領域に連続するサイドシ
ル41のX断面Rを大きくすれば、より一層床下流れを
ボディサイドに巻き上げることが可能となり、ボディサ
イドに発生する負圧をより大きくすることができ、さら
にヨーイングモーメントを低減することができる。
【0052】第4領域は車両重心点COGより後方に位
置しており、この領域での床下流れは後輪21に衝突す
る流れとなる。この領域はセンターフロア3に対してア
ンダーカバー39によりフラット化されているため、流
速が増加され流速の高い床下流れが後輪21に当ること
になり、後輪21での抗力が大きくなり、これによって
反ヨーイングモーメントが発生し、ヨーイングモーメン
トが低下される。
【0053】従って、車両の揚力低減効果、抗力低減効
果を高めることができると共に、車両中心線付近のフロ
ア下側発熱部の冷却効果を高めることができる。
【0054】図8及び図9は、この発明の第2実施例を
示すものである。図8は図4と同様の断面を示し、図9
は図5と同様の断面を示している。
【0055】この実施例は、前述の第1実施例と同様
に、エンジンルーム25の下側にアンダーカバー27を
装着すると共に、センターフロア3の第1領域及び第4
領域にアアンダーカバー43,45を装着してある。
【0056】さらに、この実施例では、サイドシル47
の車幅方向断面形状を、車両重心点COGより前方と後
方とで異なる構成をしている。すなわち、車両重心点C
OGより先方では、図8に示すようにサイドシル47の
断面R1 を示さく形成し、車両重心点COGより後方で
は、図9に示すように、サイトシル47の断面R2 を前
記断面R1 に比較して十分大きく形成している。
【0057】この実施例によれば、横風時に車両重心点
COGより前方では床下流れの風下側ボディサイドへの
巻き上げが抑制され、車両重心点COGより後方では床
下流れのボディサイドへの巻き上げが大きくなる。これ
によりボディサイドに発生する負圧を大きくすることが
でき、車両に作用するヨーイングモーメントを低減する
ことができる。
【0058】従って、車両の揚力低減効果、抗力低減効
果を高めることができると共に、車両中心線付近のフロ
ア下側発熱部の冷却効果を高めることができ、さらに、
横風時には上記効果と合せて、同様にヨーイングモーメ
ントの低減効果を高めることができる。
【0059】さらに、この発明の効果の優位性を証明す
るめに、他のアンダーフロア構造を例示し、これらと比
較して説明する。
【0060】図10及び図11は、第1例としてのアン
ダーフロアの構造における空気の流れの様相を示すもの
である。
【0061】このアンダーフロア構造は、エンジンルー
ム25の下側に前述の第1実施例と同様なアンダーカバ
ー27を装着してフラット面が形成され、センターフロ
ア3にはフラット面を形成せず車体ビード等が露出した
ままの状態となっている。このようなアンダーフロア構
造では、直進時は図10に示すような空気の流れの様相
(流れ方向と流速)を呈し、横風時には図11に示すよ
うな空気の流れの様相を呈している。
【0062】図12は第2実施例としてのアンダーフロ
ア構造を示すもので、これはエンジンルーム25の下側
に前述の第1実施例と同様なアンダーカバー27を設け
てフラット面を形成すると共に、センターフロア3の第
1領域〜第4領域(図3参照)の下面全体にアンダーカ
バー53を装着してフラット面を形成したものである。
アンダーカバー53は、平板状の樹脂材もしくは鋼材状
からなり、図13及び図14に示すように、フロントホ
イールハウス15の後端とリヤホイールハウス19の前
端との間において、サイドシル47に設けたステー49
とフロアトンネル5に設けたステー51とサイドメンバ
41とにそれぞれボルト等によって取付けられている。
このようなアンダーフロア構造では、直進時は図5に示
すような空気の流れの様相を呈し、横風時には図16に
示すような空気の流れの様相を呈している。
【0063】ここで、アンダーカバーを装着していない
基準車をa、エンジンルーム下側にのみアンダーカバー
を装着した第1例の車をb、エンジンルーム下側とセン
ターフロア下側全面にアンダーカバーを装着した第2例
の車をc、本発明の第1実施例車をd、本発明の第2実
施例車をeとして、実験結果によって得られたCD 低減
効果、Cym低減効果及び冷却効果について比較して説
明する。
【0064】図17はCD 低減効果の比較を示す図表
で、aは基準車、bは第1例の車、cは第2例の車、d
は本発明の第1実施例車の特性をそれぞれ示しており、
エンジンルーム下側をフラット化した第1例の車bでは
基準車aに比べてCD 低減効果は小さいが、センターフ
ロア全面をフラット化した第2例の車cでは基準車aに
比べてCD を大巾に低減することができ、さらに本発明
の第1実施例車dによれば、第2実施例の車cよりも更
にCD を低減することができる。従って、CD 低減効果
を著るしく高めることができる。
【0065】図18はCym低減効果の比較を示す図
で、Cymの変化を基準車aの偏揺角特性を基準として
比較している。第1例の車bでは標準車aに比べてCy
mが悪くなり、第2例の車bでは更に悪くなるが、第1
実施例車dでは標準車aを略同等であり、第2実施例車
eでは、Cymと良くすることができる。従って、ヨー
イングモーメントの低減効果を高めることができる。
【0066】図19はトランスミッション系の発熱部の
冷却風速の比較を示す図表で、標準車aを100として
比較してある。第1例の車b及び第2例の車cでは標準
車aに比べて150まて風速を増加させることができ
る。この発明の第1実施例車dでは更に風速を増加(約
170)させることができ、フロア下側発熱部の冷却効
果をより高めることができる。
【0067】
【発明の効果】以上の説明より明らかなように、請求項
1の発明によれば、車両前部の熱気排出部を通して流出
する空気流および絞り部の縮流作用によって、床下流れ
を後輪に向けては流速の遅い流れに、および車両中心線
付近には高速の流れを現出できて、車両の揚力低減効
果、抗力低減効果を高めることができると共に、車両中
心線付近のフロア下側発熱部の冷却効果を高めることが
出来る。
【0068】また、ホイールハウス延長線より車幅方向
外側で、かつ車両重心点より前方部分の領域にフラット
面が形成されているので、この領域の空気流れはさらに
流速が増し、床下流れを高速に出来る。
【0069】さらに、横風時には、ホイールハウス延長
線より車幅方向外側で、かつ車両重心点より前方部分の
領域に作用するフロア抵抗が車両を風下側に向ける回頭
モーメント(ヨーモーメント)として作用するが、この
領域がフラット面とされているので、この抵抗を受ける
ことがなく、ヨーモーメントを低減することが出来る。
【0070】請求項2の発明によれば、上記請求項1の
発明と同様に、車両の揚力低減効果、抗力低減効果を高
めることができると共に、車両中心線付近のフロア下側
発熱部の冷却効果を高めることが出来る。
【0071】また、ホイールハウス延長線より車両中心
線側で、かつ車両重心点より後方部分の領域において、
熱気排出部から流出され、相対的に縮流された車両中心
線付近の流れは緩やかに拡散し減速しようとするが、こ
の領域をフラット面とすることによりこの拡散を出来る
限り防止することが出来る。
【0072】さらに、横風時には、この領域をフラット
面とすることにより、速い流れを後輪に当てて後輪の形
状抵抗を増加させることにより、反ヨーモーメントを発
生させることが出来る。
【0073】請求項3の発明によれば、請求項1、2の
発明と同様に、車両の揚力低減効果、抗力低減効果を高
めることができると共に、車両中心線付近のフロア下側
発熱部の冷却効果を高めることが出来る。
【0074】また、ホイールハウス延長線より車幅方向
外側で、かつ車両重心点より前方部分の領域にフラット
面が形成されているので、さらに流速が増し、床下流れ
を高速に出来る。また、ホイールハウス延長線より車両
中心線側で、かつ車両重心点より後方部分の領域におい
て、熱気排出部から流出され、相対的に縮流された車両
中心線付近の流れが緩やかに拡散し減速しようとする
が、この領域をフラット面とすることによりこの拡散を
出来る限り防止することが出来る。
【0075】さらに、横風時には、ホイールハウス延長
線より車幅方向外側で、かつ車両重心点より前方部分の
領域に作用するフロア抵抗が車両を風下側に向ける回頭
モーメント(ヨーモーメント)として作用するが、この
領域がフラット面とされているので、この抵抗を受ける
ことがなく、ヨーモーメントを低減することが出来、ホ
イールハウス延長線より車両中心線側で、かつ車両重心
点より後方部分の領域をフラット面とすることにより、
速い流れを後輪に当てて後輪の形状抵抗を増加させるこ
とにより、反ヨーモーメントを発生させることが出来
る。
【0076】請求項4の発明によれば、請求項1、2及
び3の効果と合わせて、前方部分のサイドシルの断面形
状を他の部分におけるサイドシルの断面形状より小さく
することにより、横風時に車両重心点より前方では床下
流れの風下側ボディサイドへの巻き上げが抑制されて、
車両重心点より後方ではボディサイドへの巻き上げが大
きくなるので、ボディサイドに発生する負圧が大きくな
り、ヨーイングモーメントを低減することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例を示す車両の底面図であ
る。
【図2】第1実施例のエンジンルーム部のアンダーカバ
ーの斜視図である。
【図3】センターフロアの領域分割説明図である。
【図4】図1のIV−IV線矢視断面図である。
【図5】図1のV −V 線矢視断面図である。
【図6】第1実施例の実験結果による直進時のセンター
フロアでの空気の流れの様相を示す図である。
【図7】第1実施例の実験結果による横風時のセンター
フロアでの空気の流れの様相を示す図である。
【図8】この発明の第2実施例を示す図4と同様の断面
図である。
【図9】第2実施例の図5と同様の断面図である。
【図10】第1例の実験結果による直進時のセンターフ
ロアでの空気の流れの様相を示す図である。
【図11】第1例の実験結果による横風時のセンターフ
ロアでの空気の流れの様相を示す図である。
【図12】第2例を示す車両の底面図である。
【図13】図12のVIII−VIII線矢視断面図である。
【図14】図12のXIII−VIII線矢視断面図である。
【図15】第2例の実験結果による直進時のセンターフ
ロアでの空気の流れの様相を示す図である。】
【図16】第2例の実験結果による横風時のセンフーフ
ロアでの空気の流れの様相を示す図である。
【図17】CD 低減効果の比較を示す図表である。
【図18】Cym低減効果の比較を示す図表である。
【図19】トランスミッション等の発熱部の冷却風速の
比較を示す図表である。
【図20】従来例の構造を示す車両の底面図である。
【符号の説明】
1 車体本体 3 センターフロア 5 フロアトンネル 7 リヤフロア 9 トランスミッション(発熱部) 13 リヤデフ(発熱部) 15 フロントホイールハウス 17 前輪 19 リヤホイールハウス 21 後輪 25 エンジンルーム 27 床部材(アンダーカバー) 35 熱気排出部 37 絞り部 39 ダクト 39a 出口 41 サイドメンバ 43 アンダーカバー(フラット面) 45 アンダーカバー(フラット面) 47 サイドシル COG 車両重心点 Y 車体前後方向の軸線 X 車軸方向の軸線

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両前部に隔成されたエンジンルーム等
    の高圧部の下側を平板状の床部材で閉塞し、この床部材
    の車両中心線に対して略対称位置に、前記高圧部に連通
    して該高圧部内の空気を後輪に指向して流出させる一対
    の熱気排出部を形成すると共に、これら一対の熱気排出
    部間に、車両前方から床部材の下側に沿って流れる空気
    流を縮流して床部材後方のフロア下側の発熱部に指向し
    て流出させる絞り部を形成し、フロントホイールハウス
    とリヤホイールハウスとの間に位置するフロア下面の、
    すくなくとも前記ホイールハウス延長線より車幅方向外
    側で、かつ車両重心点より前方部分の領域にフラット面
    を形成し、他の領域は非フラット面としたことを特徴と
    する自動車のアンダーフロア構造。
  2. 【請求項2】 車両前部に隔成されたエンジンルーム等
    の高圧部の下側を平板状の床部材で閉塞し、この床部材
    の車両中心線に対して略対称位置に、前記高圧部に連通
    して該高圧部内の空気を後輪にて指向して流出させる一
    対の熱気排出部を形成すると共に、これら一対の熱気排
    出部間に、車両前方から床部材の下側に沿って流れる空
    気流を縮流して床部材後方のフロア下側の発熱部を指向
    して流出させる絞り部を形成し、フロントホイールハウ
    スとリヤホイールハウスとの間に位置するフロア下面
    の、すくなくとも前記ホイールハウス延長線より車両中
    心線側で、かつ、車両重心点より後方部分の領域にフラ
    ット面を形成し、他の領域は非フラット面としたことを
    特徴とする自動車のアンダーフロア構造。
  3. 【請求項3】 車両前部に隔成されたエンジンルーム等
    の高圧部の下側を平板状の床部材で閉塞し、この床部材
    の車両中心線に対して略対称位置に、前記高圧部に連通
    して該高圧部内の空気を後輪に指向して流出させる一対
    の熱気排出部を形成すると共に、これら一対の熱気排出
    部間に、車両前方から床部材の下側に沿って流れる空気
    流を縮流して床部材後方のフロア下側の発熱部を指向し
    て流出させる絞り部を形成し、フロントホイールハウス
    とリヤホイールハウスとの間に位置するフロア下面の、
    前記ホイールハウス延長線より車幅方向外側で、かつ、
    車両重心点より前方部分の領域にフラット面を形成する
    と共に、前記ホイールハウス延長線より車両中心線側
    で、かつ、車両重心点より後方部分の領域にフラット面
    を形成し、他の領域は非フラット面としたことを特徴と
    する自動車のアンダーフロア構造。
  4. 【請求項4】 請求項1,2又は3記載の自動車のアン
    ダーフロア構造において、車両重心点より前方部分にお
    けるサイドシルの車幅方向の断面形状を他の部分におけ
    るサイドシルの車幅方向の断面形状より小さく形成した
    ことを特徴とする自動車のアンダーフロア構造。
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