JPH075323B2 - 塩化第二鉄廃液のスラツジ処理方法 - Google Patents

塩化第二鉄廃液のスラツジ処理方法

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JPH075323B2
JPH075323B2 JP4954989A JP4954989A JPH075323B2 JP H075323 B2 JPH075323 B2 JP H075323B2 JP 4954989 A JP4954989 A JP 4954989A JP 4954989 A JP4954989 A JP 4954989A JP H075323 B2 JPH075323 B2 JP H075323B2
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恵一 立花
良一 立花
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播磨化学工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
〈産業上の利用分野〉 本発明は、塩化第二鉄廃液、即ちエッチング廃液などの
再生過程の一部としてのスラッジ処理方法に関し、溶存
金属をスラッジとして析出させる効率を高めて、スラッ
ジ排除後の廃液中の塩化第一鉄濃度を増し、廃液を効率
良く再生できるものを提供する。 〈従来技術〉 本発明の対象になる塩化第二鉄廃液のスラッジ処理の基
本方法は、鉄以外の重金属が溶存する塩化第二鉄廃液
に、処理剤として少なくとも金属鉄を添加して、溶存金
属イオンを重金属に還元し、析出した重金属をスラッジ
として上記廃液より除去する形式のものである。 上記形式の従来技術としては、特公昭61-44814号公報に
示すように、 処理剤が塊状の金属鉄単独であり、 廃液が鉄以外の重金属としてニッケルを初め、クロ
ム、マンガンなどを含み、 上記廃液を加温状態に保ち且つ攪拌することで、重
金属の析出を有効に促進するものがある。 一般に、塩化第二鉄溶液は、鋼、銅、ステンレス鋼、ニ
ッケル合金などを材質とする金属板を精密加工するエッ
チング液として汎用される外、下水処理の無機系凝集剤
としても用いられる。 そして、上記エッチング液は処理回数が増すにつれて腐
食力が低下してゆき、ついには廃液となるが、この廃液
にアルカリ中和処理などを施しただけで廃棄すると公害
上の問題が多いので、再生して複数回以上リサイクルす
ることが望まれる。 そこで、より簡便な処理方法として、このままの状態
で、塩素ガスを廃液に吹き込み、廃液中の二価Feを三価
Feに酸化して塩化第二鉄溶液を再生しようとすることが
考えられるが、 当該廃液には、大部分の三価Feと二価Feの外に、上記金
属板より溶出したNi、Cr、Zn、Mn、Co、Cuその他の重金
属イオンが多量に含まれていて、これらの溶存金属イオ
ンが酸化反応を妨害すると推測されることから、 実際に上記簡便処理を施しても当該再生処理溶液の腐食
力は回復しない。 このため、前記従来技術のように、まず、塊状の金属鉄
で溶存金属イオンを金属に還元して析出沈殿させ、廃液
からこの沈殿した重金属をスラッジとして固液分離し、
不純物の少ない塩化第一鉄溶液を得たのちに、塩素ガス
を吹き込めば、腐食力に富む塩化第二鉄溶液を再生する
ことができる。 〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながら、上記従来技術では、冒述の簡便方法に比
較すると廃液の腐食力の回復は良好である反面、実際問
題として、廃液と処理剤との反応速度が遅く、重金属の
析出に時間を要する。 しかも、例えば、生成するスラッジ中の重金属濃度、例
えば、ニッケル濃度は余り高くはなく、スラッジからニ
ッケルを初めとする重金属を回収して再利用を図ろうと
しても、得られたスラッジの経済的価値は低い。 本発明は、廃液の処理反応速度を高めることを技術的課
題とする。 〈課題を解決するための手段〉 本発明者は、ステンレス鋼板のエッチング廃液に金属鉄
を添加して、廃液中のニッケルイオンなどの溶存金属イ
オンを金属として析出させる工程で、他の廃液処理で得
られた銅を含むスラッジが混入したときに、金属の析出
が促進されることを発見し、この発見に基づいて本発明
を完成した。 即ち、本第1発明は、前記基本方法としての塩化第二鉄
廃液のスラッジ処理方法において、 塩化第二鉄廃液に添加する処理剤が、金属鉄並びに金属
銅であって、処理剤の第二成分として金属銅の混入によ
り、重金属の析出を促進することを特徴とするものであ
る。 第2発明は、上記第1発明において、上記処理剤の第二
成分として、金属銅に代えて、 前回の処理で生じた金属銅を多く含むスラッジを、次回
の処理に使用することを特徴とするものである。 また、第3発明は、上記第1発明において、上記処理剤
の第二成分として、金属銅に代えて、 鉄以外の重金属として少なくとも銅が多量に溶存する塩
化第二鉄廃液に、金属鉄を添加した場合に析出する、金
属銅を多く含むスラッジを使用したことを特徴とするも
のである。 上記第1〜3発明の塩化第二鉄廃液は、例えば、鋼板、
ステンレス鋼板、ニッケル合金、銅板などのエッチング
廃液であって、鉄以外にニッケル、クロム、鉛、銅、マ
ンガン、コバルトなどの重金属が溶存するものをいう。 また、上記第1〜3発明にいう還元とは、処理剤の添加
で、溶存金属イオンが置換、吸着、共沈、或いは他の反
応などで、結果的に金属になることをいう。 上記処理剤の添加方法は、鉄と銅の二成分を同時に廃液
に加えても、また、多少の時間差を設けて別々に加えて
も良く、添加時には従来技術のように加温、振蕩、攪拌
などを行っても差し支えない。 上記スラッジとは、還元されて析出した重金属の沈殿
物、前回の処理で加えた銅成分などを初めとする、広義
の沈殿物をいう。 〈作用〉 (1)金属銅を混入した場合の反応メカニズムは不明で
あるので、ステンレス鋼板のエッチング廃液を例にとっ
て、第1発明の作用を現象的に述べる。 エッチング廃液では、第一鉄、第二鉄、ニッケル、
クロムなどの金属イオンが溶存しているが、これらは金
属鉄並びに金属銅の二成分から成る処理剤の添加によ
り、金属ニッケル、金属クロムなどに還元される(但
し、第一鉄イオンはそのまま)。 これらの析出沈殿した金属はスラッジとして、フィ
ルタープレス機などでろ過されて、エッチング廃液から
分離され、高純度の塩化第一鉄溶液が得られる。 上記スラッジ処理により本発明の処理過程は終了する
が、実際的には、下記の処理工程を経て廃液は再生され
る。 不純物の少ない上記分離廃液に塩素ガスを吹き込
み、塩化第一鉄を塩化第二鉄に酸化して、エッチング液
を再生する。 (2)第2発明では、塩化第二鉄廃液に第1発明を適用
した場合に、結果として発生するスラッジには、少なく
とも金属銅が多く含まれているので、次回の処理に際し
て、前回の処理で添加した金属銅の代替物として、この
スラッジを再利用しようとするものである。 (3)第1発明では、塩化第二鉄廃液の処理剤の第二成
分が金属銅であるが、 第3発明では、この第2成分として、金属銅に代えて、
例えば、銅板のエッチング廃液に金属鉄を添加した場合
に析出沈殿するスラッジを利用しようとするものであ
る。 従って、実際の工場における各種材料板のエッチング廃
液を再生処理しようとする場合、本第三発明によれば、
ステンレス鋼板のエッチング廃液の再生処理に、銅板の
エッチング廃液の処理で発生するスラッジを利用でき
る。 〈実施例〉 以下、金属鉄単独を処理剤に使用した場合を比較例とし
て本発明の実験例を示すとともに、銅の添加割合を変化
させた場合の溶存金属濃度の変化を調べた。
【実験例1】 ステンレス鋼板をエッチングした塩化第二鉄廃液250g
に、塩化第一鉄の結晶化を防ぐために水50ccを加えたも
のを原液として、この原液を予め80℃に加温したのち、
金属鉄の切削屑(即ち、鋳物屑)30g、銅粉18gからなる
処理剤を原液に添加して(即ち、略5wt%の銅含有処理
液を調製して)、原液に溶存している金属イオン濃度の
経時変化をNi、Cr、Cu、Co、Cdの各イオンを例に採って
測定した。 上記測定は、処理剤を添加した原液を湯煎により80〜85
℃の液温に保ちながら、10分加温したのちに取り出して
は1分間振蕩する操作を繰り返して、所定時間毎に行っ
た。 但し、比較例には、上記原液に鋳物屑30gのみを添加し
た溶液を用い、本発明の測定方法と同様の操作でNi、Cr
を初めとする各種の金属イオン濃度を測定した。 また、測定時間は、処理剤を加えた時点をスタートにし
たものである。 第1図及び第3図はその結果を示し、時間を経るにつれ
て本発明と比較例とのニッケルイオン濃度の差異は広が
り、3時間後では本発明は比較例の1/3以下になった。 従って、金属銅を処理剤の第二成分として廃液に添加す
ると、金属鉄を単独で添加した場合に比べて、溶存金属
イオン濃度がより減少することが判る。 このことは、析出沈殿する金属濃度が増すとともに、当
該金属の還元反応速度が速まることを意味する。 このため、工場での現実的なエッチング廃液の再生処理
においては、処理操作を迅速化できるうえ、生成するス
ラッジの含有金属濃度を向上してその経済的価値を高め
られる。
【実験例2】 上記実験例1の実験終了後の溶液(即ち、処理剤の添加
後3時間経過した実験液)から塩化第一鉄の液相分を除
去して得られた沈殿物(実験例1で当初に加えた金属鉄
及び金属銅を含む)を、実験例1と同様な組成に調製し
た原液(廃液250g+水50cc)に加え、且つ、実験例1と
同様に加温して、溶液中のニッケル、クロムを初めとす
る各金属イオン濃度の経時変化を測定した。 但し、比較例には、実験例1の比較例で得られた沈殿物
(金属鉄を含む)を上記原液に加えたのち、加温したも
のを用いた。 即ち、本第2実施例では、実験例1の金属粉を、実験で
生成する沈殿物で代替させたものである。 第2図及び第3図はその結果を示し、銅を含む沈殿物を
用いても、溶存金属濃度を有効に低減できることが判
る。 このため、工場などでの現実的なエッチング廃液の再生
処理においては、一旦、金属銅を添加して再生処理を行
えば、そのときに発生した沈殿物を次回の再生処理に効
率的に再利用できる。 尚、30分後のニッケルイオン濃度が急増しているのは、
新たに添加された沈殿物中の金属ニッケルが原液中の塩
化第二鉄で再びニッケルイオンに酸化されるためと推測
される。
【実験例3】 エッチング廃液への銅の添加量を変化させて、廃液中の
溶存Niイオン濃度の経時変化を調べた。 即ち、実験例1を基本実験例として、銅粉の添加割合を
変えて、各々1、3、5、10wt%の銅含有処理液を調製
して第1次実験を行うとともに、処理剤添加後の原液の
振蕩時間を1分から2分に増やして第2次実験を行っ
た。 第4図及び第5図はその結果を示し、銅濃度を5乃至1w
t%に変化させても、Niイオン濃度に大きな影響はない
ことが判る。 一方、振蕩時間を1分から2分に増すと、Niイオン濃度
は微増する傾向にある。 従って、実際の処理に当たっては、銅の添加割合を低く
抑えても、充分な金属析出効果を達成できるとともに、
振蕩操作もそれほど長く行う必要はないと推測できる。 〈発明の効果〉 (1)第1〜3発明では、塩化第二鉄廃液に添加する処
理剤の第二成分として金属銅が加わるので、上記実験結
果からも判るように、金属鉄を単独で添加した場合に比
べて、溶存金属イオン濃度がより減少し、析出沈殿する
金属濃度が上昇するとともに、当該金属の還元反応速度
が速まる。 このため、工場での現実的なエッチング廃液の再生処理
にあっては、再生処理時間を短縮して、エッチングの生
産性を向上できる。 また、生成するスラッジの含有金属濃度を高めて、その
経済的価値を向上するので、スラッジの廃棄に無駄なコ
ストを要することもない。 (2)第2発明では、前回の処理で生じた金属銅を多く
含むスラッジを再利用するので、銅の添加量を節減し
て、廃液をより効率的に再生できる。 (3)第3発明を実際の工場における各種材料板のエッ
チング処理廃液処理などに適用すると、ステンレス鋼板
などのエッチング廃液の再生処理に、銅板のエッチング
処理で発生するスラッジを利用でき、廃液処理に伴う既
存の廃棄物であるこのスラッジを積極的に活用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は実験例1に対応する廃液中の重金属溶存濃度の
経時変化を示す図表、第2図は実験例2の結果を示す第
1図相当図、第3図はニッケルイオン濃度の経時変化を
示すグラフ、第4図は実験例3の結果を示すニッケルイ
オン濃度の図表、第5図は第4図に対応する第1次実験
結果を示すグラフである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄以外の重金属が溶存する塩化第二鉄廃液
    に、処理剤として少なくとも金属鉄を添加して、溶存金
    属イオンを重金属に還元し、析出した重金属をスラッジ
    として上記廃液より除去する塩化第二鉄廃液のスラッジ
    処理方法において、 塩化第二鉄廃液に添加する処理剤が、金属鉄並びに金属
    銅であって、処理剤の第二成分として金属銅を混入する
    ことにより、重金属の析出を促進することを特徴とする
    塩化第二鉄廃液のスラッジ処理方法
  2. 【請求項2】請求項1に記載の塩化第二鉄廃液のスラッ
    ジ処理方法において、上記処理剤の第二成分として、金
    属銅に代えて、 前回の処理で生じた金属銅を多く含むスラッジを、次回
    の処理に使用することを特徴とする塩化第二鉄廃液のス
    ラッジ処理方法
  3. 【請求項3】請求項1に記載の塩化第二鉄廃液のスラッ
    ジ処理方法において、上記処理剤の第二成分として、金
    属銅に代えて、 鉄以外の重金属として少なくとも銅が多量に溶存する塩
    化第二鉄廃液に、金属鉄を添加した場合に析出する、金
    属銅を多く含むスラッジを使用したことを特徴とする塩
    化第二鉄廃液のスラッジ処理方法
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