JPH0754286A - ゴム物品補強用スチールコード - Google Patents

ゴム物品補強用スチールコード

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JPH0754286A
JPH0754286A JP5203235A JP20323593A JPH0754286A JP H0754286 A JPH0754286 A JP H0754286A JP 5203235 A JP5203235 A JP 5203235A JP 20323593 A JP20323593 A JP 20323593A JP H0754286 A JPH0754286 A JP H0754286A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 空気入りタイヤや工業用ベルトなどのゴム物
品を補強するのに優れたスチールコードを提供すること
である。 【構成】 コード1において、シースストランド5内の
コアフィラメント3aとシースフィラメント4aの撚り
方向および撚りピッチを同一とし、コアストランド2内
のコアフィラメント3およびシースフィラメント4の撚
りピッチをそれぞれPc、Psとし、ケーブルピッチを
Pkとしたときに、次式(I)および(II) 0.5<Pc/Ps<1.0 ………… (I) 2.6≦Pk/Pc ………… (II) を満足するゴム物品補強用スチールコード。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空気入りタイヤや工業
用ベルトなどのゴム物品の補強材として使用されるスチ
ールコードに関する。
【0002】
【従来の技術】スチールコードで補強されたゴム物品、
例えばタイヤなどに関しては、近年の環境問題やエネル
ギーの高効率化に応えて軽量化、低転がり抵抗化が望ま
れている。特に、低燃費タイヤにおいては、より軽量に
して強力の大きいスチールコードが要求されている。
【0003】これまで、スチールコードの構造として種
々の提案がなされている(特開昭59−1790号公
報、特開昭61−1552号公報など)。しかしなが
ら、これらはスチールコードへのゴム浸透性を高めるこ
とにより、ゴム物品の耐久性の向上を図ろうとするもの
であり、スチールコードの強力に関しては、ほとんど検
討されていない。
【0004】また、特開平2−154086号公報に
は、スチールコードで補強された空気入りラジアルタイ
ヤに及ぼす撚りピッチの効果が詳細に検討されている。
しかし、これも上記と同様、スチールコードへのゴム浸
透性を高めることにより耐久性の向上を図ろうとするも
のであり、スチールコードの強力と撚りピッチとの相関
関係については、検討されていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】一般に、コアストラン
ド内のコアフィラメントの撚りピッチPcとシースフィ
ラメントの撚りピッチPsとの比Pc/Psを大きくす
ると、コアフィラメントの撚りロスが大きくなるという
問題点がある。逆に、Pc/Psを小さくすると、コー
ド長手方向に引っ張り応力を受けた場合、コアストラン
ド内のコアフィラメントが他のフィラメントに比べて撚
り角度が高いために、先行破断を起こし、フィラメント
強力のロスが大きくなるという問題点がある。
【0006】本発明は、従来の技術が有するこのような
問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とすると
ころは、空気入りタイヤや工業用ベルトなどのゴム物品
を補強するのに優れたスチールコードを提供することで
ある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記問題を
解決すべく鋭意研究した結果、スチールコードの高強力
化をもたらす新規な構造を見いだし、本発明を完成する
に至った。
【0008】すなわち、本発明はコアストランドと、該
コアストランドの周囲に複数のシースストランドを同心
に撚り合わせたコードにおいて、それぞれのストランド
はコアフィラメントと該コアフィラメントの周囲にシー
スフィラメントを撚り合わせた2層以上の層撚り構造を
有し、前記コアストランドとコードの撚り方向を同一と
し、前記シースストランド内のコアフィラメントとシー
スフィラメントの撚り方向および撚りピッチを同一とす
るコードであって、コアストランド内のコアフィラメン
トおよびシースフィラメントの撚りピッチをそれぞれP
c、Psとし、ケーブルピッチをPkとしたときに、 0.5<Pc/Ps<1.0 2.6≦Pk/Pc 好ましくは 0.54≦Pc/Ps≦0.90 2.6≦Pk/Pc≦6.0 で表されるゴム物品補強用スチールコードである。
【0009】補強材として、複合体の強度を確保し、軽
量化するためには、炭素含有量が0.80〜0.85w
t%の範囲にあるスチールコードが有利に適合する。
【0010】また、コードの破断を抑制し、適度な伸長
性をコードに与えるために、ストランド内のコアフィラ
メントの外径dcと該コアフィラメントの周囲に撚り合
わされたシースフィラメントの外径dsとの比dc/d
sが 1.00≦dc/ds≦1.25 の範囲にある異線径撚りスチールコードが望ましい。
【0011】
【作用】コアストランド内のコアフィラメントの撚りピ
ッチPcとシースフィラメントの撚りピッチPsとの比
を 0.5<Pc/Ps<1.0 好ましくは 0.54≦Pc/Ps≦0.90 としたのは、Pc/Ps比の値が0.5以下になると、
コアフィラメントの撚りロスが大きくなるため、コード
の強力が低下し、補強材として好ましい強力が得られな
くなる。逆に、Pc/Ps比の値が1.0以上の場合、
コアフィラメントの撚りロスは小さくなるが、コードの
長手方向に引っ張り応力を受けた際に、コアストランド
内のコアフィラメントが、他のフィラメントに比べて撚
り角度が高いために先行破断してしまい、コード強力の
低下をもたらす。
【0012】次に、ケーブルピッチPkとコアストラン
ド内のコアフィラメントの撚りピッチPcとの比を 2.6≦Pk/Pc 好ましくは 2.6≦Pk/Pc≦6.0 としたのは、Pk/Pc比の値が2.6より小さくなる
と、シースストランドの撚りロスが大きくなり、コード
強力が低下する。また、Pk/Pc比の値が6.0より
大きくなるにつれて、シースストランドの撚り角が高く
なり、コアストランド内のコアフィラメントの撚りピッ
チをシースフィラメントの撚りピッチより短く撚った効
果が低減する。
【0013】シースストランドに関しては、シーススト
ランド自体のらせん軌道を大きくすると、コードの長手
方向に引っ張り応力を受けた場合、シースストランド内
のコアフィラメントは周囲のシースフィラメントに比べ
て撚り角度が高いが、その大きならせん軌道によりその
差は相殺されてフィラメントの強力のロスが大きくなら
ない。また、フィラメントに対する撚り等の捻り加工を
適当に抑えることにより、フィラメント自体の撚りロス
が小さくなり、コード強力は向上する。
【0014】ストランドを構成するコアフィラメントの
外径dcと該コアフィラメントの周囲に撚り合わされた
シースフィラメントの外径dsとの比を 1.00≦dc/ds≦1.25 としたのは、dc/dsの比を1.00より小さくする
と、シースフィラメントどうしの接触圧が高くなり、コ
ードが破断しやすくなる。一方、dc/dsの比を1.
25より大きくすると、シースフィラメント間距離が大
きくなり、隣接しあうストランドどうしが落ち込み合っ
て伸長性を阻害し、又は、部分的に接触圧が上がるため
破断しやすくなる。
【0015】
【実施例】以下に、本発明を実施例、比較例に基づいて
図面を参照して説明するが、本発明はこれら実施例に限
定されるものではない。 (実施例1〜6、比較例1〜4)ここで、実施例に示さ
れるスチールコードは、コアストランド2と、該コアス
トランド2の周囲に複数のシースストランド5を同心に
撚り合わせたコード1において、それぞれのストランド
はコアフィラメント3、3aと該コアフィラメント3,
3aの周囲にシースフィラメント4、4aを撚り合わせ
た2層以上の層撚り構造を有し、前記コアストランド2
とコード1の撚り方向を同一とし、前記シースストラン
ド5内のコアフィラメント3aとシースフィラメント4
aの撚り方向および撚りピッチを同一とするコード1で
あって、コアストランド2内のコアフィラメント3およ
びシースフィラメント4の撚りピッチをそれぞれPc、
Psとし、ケーブルピッチをPkとしたときに、次式
(I)および(II) 0.5<Pc/Ps<1.0 ………… (I) 2.6≦Pk/Pc ………… (II) を満足するものである。実施例および比較例のスチール
コードは、同一のフィラメント配列数7×(3+9)+
1を有する。図1に本発明に係るスチールコードの一例
の断面構造を示し、また、図2および図3には、Pc/
Psの比が0.5および1.0であるスチールコードの
断面構造をそれぞれ示す。
【0016】下記表1にストランド内のフィラメントの
撚りピッチおよびケーブルピッチ、フィラメント径、炭
素含有量を変えた各試作スチールコードについて、それ
らのコード強力を測定した結果を示す。コード強力はJ
IS G3510の「スチールタイヤコード試験法」に
定める6.4項の「切断荷重」の測定法に基づいて測定
した。また、測定値はコントロール(比較例1)の成績
を100とする指数表示を用いた。
【0017】
【表1】
【0018】上記表1の結果から次のことが判明した。
実施例1は、比較例1よりもコアフィラメントの撚りピ
ッチを長くしたものであり、これにより撚りピッチ比
(Pc/Ps)は増加し、それに伴ってコード強力は増
加している。実施例2は、さらにコアストランド内のコ
アフィラメントの撚りピッチを長くしたものであり、上
記と同様、撚りピッチ比(Pc/Ps)の増加に伴って
コード強力は増加している。実施例3は、実施例2より
もさらにコアストランド内のコアフィラメントの撚りピ
ッチを長くしたものであり、コード強力の向上が見られ
る。実施例4は、ケーブルピッチを長くしたものであ
り、それにより撚りピッチ比(Pk/Pc)が増加し、
コード強力も向上している。実施例5は、炭素含有量を
0.82wt%に増加したものであり、これによりコー
ド強力は顕著に増大している。実施例6は、炭素含有量
を0.82wt%に増加し、シースストランド内のコア
フィラメントの外径を増加させたものであり、これによ
り外径比dc/dsは増加し、コード強力が顕著に増大
している。
【0019】比較例2は、比較例1に比してコアストラ
ンド内のコアフィラメントの撚りピッチを短くし、シー
スストランド内のコアフィラメントの撚りピッチを長く
したものであり、これにより撚りピッチ比(Pc/P
s)は0.33に減少し(本発明の範囲外)、コード強
力が減少している。比較例3は、実施例3よりもコアス
トランド内のコアフィラメントの撚りピッチを長くした
ものであり、撚りピッチ比(Pc/Ps)は1.00に
増加し(本発明の範囲外)、コード強力が減少してい
る。比較例4は、ケーブルピッチを短くしたものであ
り、これにより撚りピッチ比(Pk/Pc)は2.40
に減少し(本発明の範囲外)、コード強力が減少してい
る。
【0020】
【発明の効果】本発明は、上述のとおり構成されている
ので、スチールコードの強力を向上することができ、該
スチールコードを補強材として用いたゴム物品の性能を
大幅に改良することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】スチールコードの断面図である。
【図2】スチールコードの断面図である。
【図3】スチールコードの断面図である。
【符号の説明】
1 コード 2 コアストランド 3、3a コアフィラメント 4、4a シースフィラメント 5 シースストランド 6 スパイラルフィラメント

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コアストランドと、該コアストランドの
    周囲に複数のシースストランドを同心に撚り合わせたコ
    ードにおいて、それぞれのストランドはコアフィラメン
    トと該コアフィラメントの周囲にシースフィラメントを
    撚り合わせた2層以上の層撚り構造を有し、前記コアス
    トランドとコードの撚り方向を同一とし、前記シースス
    トランド内のコアフィラメントとシースフィラメントの
    撚り方向および撚りピッチを同一とするコードであっ
    て、コアストランド内のコアフィラメントおよびシース
    フィラメントの撚りピッチをそれぞれPc、Psとし、
    ケーブルピッチをPkとしたときに、次式(I)および(I
    I) 0.5<Pc/Ps<1.0 ………… (I) 2.6≦Pk/Pc ………… (II) を満足するゴム物品補強用スチールコード。
  2. 【請求項2】 コアストランド内のコアフィラメントの
    撚りピッチPcとシースフィラメントの撚りピッチPs
    との比Pc/Psが 0.54≦Pc/Ps≦0.90 で表される請求項1記載のゴム物品補強用スチールコー
    ド。
  3. 【請求項3】 コアストランド内のコアフィラメントの
    撚りピッチPcとケーブルピッチPkとの比Pk/Pc
    が 2.6≦Pk/Pc≦6.0 で表される請求項1または2記載のゴム物品補強用スチ
    ールコード。
  4. 【請求項4】 スチールコード中の炭素含有率が0.8
    0〜0.85wt%の範囲にある高炭素鋼を用いた請求
    項1〜3の何れか1項に記載のゴム物品補強用スチール
    コード。
  5. 【請求項5】 ストランド内のコアフィラメントの外径
    dcと該コアフィラメントの周囲に撚り合わされたシー
    スフィラメントの外径dsとの比dc/dsが 1.00≦dc/ds≦1.25 で表される請求項1〜4の何れか1項に記載のゴム物品
    補強用スチールコード。
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