JPH075506A - 光波長変換素子 - Google Patents
光波長変換素子Info
- Publication number
- JPH075506A JPH075506A JP34416592A JP34416592A JPH075506A JP H075506 A JPH075506 A JP H075506A JP 34416592 A JP34416592 A JP 34416592A JP 34416592 A JP34416592 A JP 34416592A JP H075506 A JPH075506 A JP H075506A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- crystal
- wavelength conversion
- laser beam
- inversion region
- conversion element
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 230000003287 optical effect Effects 0.000 title claims abstract description 50
- 238000006243 chemical reaction Methods 0.000 title claims abstract description 39
- 239000013078 crystal Substances 0.000 claims abstract description 67
- 239000000463 material Substances 0.000 claims description 17
- 230000010287 polarization Effects 0.000 abstract description 13
- 230000015572 biosynthetic process Effects 0.000 abstract description 2
- 238000000034 method Methods 0.000 description 5
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 3
- 230000000737 periodic effect Effects 0.000 description 3
- 238000005086 pumping Methods 0.000 description 3
- 229910052779 Neodymium Inorganic materials 0.000 description 2
- 239000011248 coating agent Substances 0.000 description 2
- 238000000576 coating method Methods 0.000 description 2
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 2
- 238000010894 electron beam technology Methods 0.000 description 2
- QEFYFXOXNSNQGX-UHFFFAOYSA-N neodymium atom Chemical compound [Nd] QEFYFXOXNSNQGX-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 230000007547 defect Effects 0.000 description 1
- 238000005342 ion exchange Methods 0.000 description 1
- 230000001678 irradiating effect Effects 0.000 description 1
- 230000010355 oscillation Effects 0.000 description 1
- 238000005498 polishing Methods 0.000 description 1
- 239000004065 semiconductor Substances 0.000 description 1
- 238000004904 shortening Methods 0.000 description 1
- 238000002834 transmittance Methods 0.000 description 1
Abstract
(57)【要約】
【目的】 非線形光学材料の結晶からなり、基本波とし
てのレーザービームを第2高調波等の波長変換波に変換
する光波長変換素子において、上記結晶による基本波の
位相差あるいはウォークオフを安価な手段により確実に
補償し、比較的低コストで形成可能とし、該素子による
損失も低く抑えて高い波長変換効率を実現する。 【構成】 基本波としてのレーザービーム11が入射する
KTP結晶10に、その全長の一部(最も好ましくは全長
の半分)に亘ってドメイン反転領域10Bを形成する。
てのレーザービームを第2高調波等の波長変換波に変換
する光波長変換素子において、上記結晶による基本波の
位相差あるいはウォークオフを安価な手段により確実に
補償し、比較的低コストで形成可能とし、該素子による
損失も低く抑えて高い波長変換効率を実現する。 【構成】 基本波としてのレーザービーム11が入射する
KTP結晶10に、その全長の一部(最も好ましくは全長
の半分)に亘ってドメイン反転領域10Bを形成する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、非線形光学材料の結晶
からなり、そこに入射した基本波を第2高調波等に変換
する光波長変換素子に関し、特に詳細には、基本波と波
長変換波との間でタイプIまたはタイプIIの位相整合が
取られる光波長変換素子に関するものである。
からなり、そこに入射した基本波を第2高調波等に変換
する光波長変換素子に関し、特に詳細には、基本波と波
長変換波との間でタイプIまたはタイプIIの位相整合が
取られる光波長変換素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、例えば特開平2-77181 号公報
に示されるように、非線形光学材料を利用して、レーザ
ー光を第2高調波等に波長変換(短波長化)する試みが
種々なされている。このようにして波長変換を行なう光
波長変換素子の一つとして、バルク結晶型のものが広く
知られている。
に示されるように、非線形光学材料を利用して、レーザ
ー光を第2高調波等に波長変換(短波長化)する試みが
種々なされている。このようにして波長変換を行なう光
波長変換素子の一つとして、バルク結晶型のものが広く
知られている。
【0003】ところで上記非線形光学材料の結晶として
は、例えばKTPのような2軸性結晶が用いられること
も多い。J.Appl .Phys .Vol.55,p65(1984)
にはYaoらによって、2軸性結晶であるKTPの第2高
調波への位相整合方法に関する内容が詳細に記述されて
いる。以下、ここに記述されている2軸性結晶における
第2高調波位相整合方法を例にとって説明する。図3に
示すようにθを光の進行方向と結晶の光学軸Zとのなす
角度とし、φを光学軸X、Yを含む面においてX軸から
の光の進行方向の角度とする。ここで、任意の角度で入
射したときの基本波および第2高調波に対する結晶の屈
折率を各々
は、例えばKTPのような2軸性結晶が用いられること
も多い。J.Appl .Phys .Vol.55,p65(1984)
にはYaoらによって、2軸性結晶であるKTPの第2高
調波への位相整合方法に関する内容が詳細に記述されて
いる。以下、ここに記述されている2軸性結晶における
第2高調波位相整合方法を例にとって説明する。図3に
示すようにθを光の進行方向と結晶の光学軸Zとのなす
角度とし、φを光学軸X、Yを含む面においてX軸から
の光の進行方向の角度とする。ここで、任意の角度で入
射したときの基本波および第2高調波に対する結晶の屈
折率を各々
【0004】
【数1】
【0005】とし、基本波および第2高調波の光学軸
X、Y、Z各方向の偏光成分に対する結晶の屈折率をそ
れぞれ、
X、Y、Z各方向の偏光成分に対する結晶の屈折率をそ
れぞれ、
【0006】
【数2】
【0007】とする。次に、 kX =sin θ・cos φ kY =sin θ・sin φ kZ =cos θ としたとき、
【0008】
【数3】
【0009】
【数4】
【0010】上記(数3)および(数4)の解が位相整
合条件となる。
合条件となる。
【0011】
【数5】
【0012】とおいたとき(数3)および(数4)式の
解は、
解は、
【0013】
【数6】
【0014】
【数7】
【0015】(複号はi=1のとき+、i=2のとき
−)となる。
−)となる。
【0016】ここで、
【0017】
【数8】
【0018】なる条件が満足されるとき、基本波と第2
高調波との間で位相整合が取られ、これはタイプIの位
相整合と称されている。また、
高調波との間で位相整合が取られ、これはタイプIの位
相整合と称されている。また、
【0019】
【数9】
【0020】なる条件が満たされるときにも、基本波と
第2高調波との間で位相整合が取られ、これは一般にタ
イプIIの位相整合と称されている。
第2高調波との間で位相整合が取られ、これは一般にタ
イプIIの位相整合と称されている。
【0021】ところで、上記のような2軸性結晶を用い
てタイプIIの位相整合を取る場合、結晶に入射させる基
本波が該結晶に関して2つの屈折率を感じるようにな
る。例えば結晶の非線形光学定数d24を利用する場合、
すなわち図4に示すように結晶10の光学軸YからZ軸側
に45°傾いた矢印P方向に直線偏光した(つまりY軸方
向の直線偏光成分とZ軸方向の直線偏光成分とを有す
る)基本波11を入射させて、Y軸方向に直線偏光した第
2高調波12を取り出す場合、基本波11は屈折率
てタイプIIの位相整合を取る場合、結晶に入射させる基
本波が該結晶に関して2つの屈折率を感じるようにな
る。例えば結晶の非線形光学定数d24を利用する場合、
すなわち図4に示すように結晶10の光学軸YからZ軸側
に45°傾いた矢印P方向に直線偏光した(つまりY軸方
向の直線偏光成分とZ軸方向の直線偏光成分とを有す
る)基本波11を入射させて、Y軸方向に直線偏光した第
2高調波12を取り出す場合、基本波11は屈折率
【0022】
【数10】
【0023】つまりZ軸方向の偏光成分が感じる屈折率
と、屈折率
と、屈折率
【0024】
【数11】
【0025】つまり光の進行方向とZ軸に直角なY’方
向の偏光成分が感じる屈折率の双方を感じる。
向の偏光成分が感じる屈折率の双方を感じる。
【0026】なお図4のように結晶10がカットされてい
る場合、厳密に言えば、基本波11はY’方向(Y軸から
X軸側に傾いた方向)およびZ軸方向に直線偏光した状
態で入射され、第2高調波12はY’方向に偏光した状態
で取り出されることになるが、実用上は上記のように考
えて差支えない。
る場合、厳密に言えば、基本波11はY’方向(Y軸から
X軸側に傾いた方向)およびZ軸方向に直線偏光した状
態で入射され、第2高調波12はY’方向に偏光した状態
で取り出されることになるが、実用上は上記のように考
えて差支えない。
【0027】上述のように基本波が2つの屈折率を感じ
ると、それぞれの屈折率に対する偏光成分の間に下記の
位相差Δが生じる。
ると、それぞれの屈折率に対する偏光成分の間に下記の
位相差Δが生じる。
【0028】
【数12】
【0029】この位相差Δが生じると、基本波の直線偏
光方向が位相差Δの値に応じて変化する。こうして基本
波の直線偏光方向が変化すると、非線形光学材料結晶の
光学軸に対する基本波偏光方向の角度が、最大波長変換
効率を得る所定角度からずれてしまい、第2高調波の出
力が低下することになる。このようにして生じる第2高
調波の出力変動は周期性を有するものであり、これに
は、上記の式の各パラメータの温度依存性に由来して図
5のように現われる温度依存性のものと、図6のように
現われる結晶長依存性のものとがある。以上第2高調波
を例にとって説明した。同様にこれらのことは和周波や
第3高調波においても生じる問題である。
光方向が位相差Δの値に応じて変化する。こうして基本
波の直線偏光方向が変化すると、非線形光学材料結晶の
光学軸に対する基本波偏光方向の角度が、最大波長変換
効率を得る所定角度からずれてしまい、第2高調波の出
力が低下することになる。このようにして生じる第2高
調波の出力変動は周期性を有するものであり、これに
は、上記の式の各パラメータの温度依存性に由来して図
5のように現われる温度依存性のものと、図6のように
現われる結晶長依存性のものとがある。以上第2高調波
を例にとって説明した。同様にこれらのことは和周波や
第3高調波においても生じる問題である。
【0030】そこで、第2高調波のような波長変換波の
最大出力を得るために、本出願人による特願平3-33954
号明細書に示されるように、タイプIIの位相整合が取ら
れる非線形光学材料の結晶を2個、光学軸の向きが相異
なる状態に配置して、上記位相差Δを補償することが提
案されている。
最大出力を得るために、本出願人による特願平3-33954
号明細書に示されるように、タイプIIの位相整合が取ら
れる非線形光学材料の結晶を2個、光学軸の向きが相異
なる状態に配置して、上記位相差Δを補償することが提
案されている。
【0031】またタイプIIの位相整合が取られる非線形
光学材料の結晶を用いる際、上述のように2個の結晶を
配設すると、各結晶によるウォーク角を互いに補償し
て、波長変換波のビーム断面を正円形に近付けることも
可能となる。なお、このように2個の結晶を用いてウォ
ークオフを補償する方法は、タイプIの位相整合が取ら
れる非線形光学材料の結晶を用いる場合にも同様に適用
可能である。
光学材料の結晶を用いる際、上述のように2個の結晶を
配設すると、各結晶によるウォーク角を互いに補償し
て、波長変換波のビーム断面を正円形に近付けることも
可能となる。なお、このように2個の結晶を用いてウォ
ークオフを補償する方法は、タイプIの位相整合が取ら
れる非線形光学材料の結晶を用いる場合にも同様に適用
可能である。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
2個の結晶を用いる場合は、結晶端面における基本波や
波長変換波の反射損失が増大し、それが波長変換波の出
力低下につながるという問題が認められている。
2個の結晶を用いる場合は、結晶端面における基本波や
波長変換波の反射損失が増大し、それが波長変換波の出
力低下につながるという問題が認められている。
【0033】また、各結晶は端面を研磨したり、そこに
所定のコーティングを施す必要があるが、上記のように
2個の結晶を用いるとこの端面加工のコストも当然高く
つき、それが光波長変換素子のコストアップを招くこと
になる。
所定のコーティングを施す必要があるが、上記のように
2個の結晶を用いるとこの端面加工のコストも当然高く
つき、それが光波長変換素子のコストアップを招くこと
になる。
【0034】さらに、2個の結晶を用いる場合は、互い
を厳密に位置合せする必要があり、この位置合せが極め
て精度良く行なわれないと、位相差補償あるいはウォー
クオフ補償が良好になされないという問題がある。
を厳密に位置合せする必要があり、この位置合せが極め
て精度良く行なわれないと、位相差補償あるいはウォー
クオフ補償が良好になされないという問題がある。
【0035】本発明は上記のような事情に鑑みてなされ
たものであり、基本波と波長変換波との間でタイプIIの
位相整合が取られる非線形光学材料の結晶を用い、位相
差およびウォークオフを良好に補償して、低損失で効率
良く波長変換波を得ることができ、しかも安価に形成可
能な光波長変換素子を提供することを目的とするもので
ある。
たものであり、基本波と波長変換波との間でタイプIIの
位相整合が取られる非線形光学材料の結晶を用い、位相
差およびウォークオフを良好に補償して、低損失で効率
良く波長変換波を得ることができ、しかも安価に形成可
能な光波長変換素子を提供することを目的とするもので
ある。
【0036】また本発明は、基本波と波長変換波との間
でタイプIの位相整合が取られる非線形光学材料の結晶
を用い、ウォークオフを良好に補償して、低損失で効率
良く波長変換波を得ることができ、しかも安価に形成可
能な光波長変換素子を提供することを目的とするもので
ある。
でタイプIの位相整合が取られる非線形光学材料の結晶
を用い、ウォークオフを良好に補償して、低損失で効率
良く波長変換波を得ることができ、しかも安価に形成可
能な光波長変換素子を提供することを目的とするもので
ある。
【0037】
【課題を解決するための手段】本発明による光波長変換
素子は、前述した非線形光学材料の結晶からなり、そこ
に入射した基本波とタイプIまたはタイプIIの角度位相
整合および/または温度位相整合を取って第2高調波等
の波長変換波を出射させる光波長変換素子において、該
素子の全長の一部に亘ってドメイン反転領域が形成され
ていることを特徴とするものである。なおこの構成にお
いて最も好ましくは、上記ドメイン反転領域が素子全長
のちょうど半分の長さに亘って形成される。
素子は、前述した非線形光学材料の結晶からなり、そこ
に入射した基本波とタイプIまたはタイプIIの角度位相
整合および/または温度位相整合を取って第2高調波等
の波長変換波を出射させる光波長変換素子において、該
素子の全長の一部に亘ってドメイン反転領域が形成され
ていることを特徴とするものである。なおこの構成にお
いて最も好ましくは、上記ドメイン反転領域が素子全長
のちょうど半分の長さに亘って形成される。
【0038】
【作用および発明の効果】上記のようなドメイン反転領
域では、その他の非反転領域に対して光学軸が反転した
状態となる。したがって、これら2種の領域における基
本波の位相差の向きは互いに逆向きとなり、これにより
位相差補償がなされる。特に、上記ドメイン反転領域の
長さが素子全長の半分である場合には、該領域と非反転
領域の長さが相等しくなっているので、各領域における
基本波の位相差の絶対値が互いに等しくなり、これによ
り各領域における基本波の位相差が互いに打ち消し合っ
て、完全な位相差補償がなされる。
域では、その他の非反転領域に対して光学軸が反転した
状態となる。したがって、これら2種の領域における基
本波の位相差の向きは互いに逆向きとなり、これにより
位相差補償がなされる。特に、上記ドメイン反転領域の
長さが素子全長の半分である場合には、該領域と非反転
領域の長さが相等しくなっているので、各領域における
基本波の位相差の絶対値が互いに等しくなり、これによ
り各領域における基本波の位相差が互いに打ち消し合っ
て、完全な位相差補償がなされる。
【0039】以上説明した位相差補償は、タイプIIの角
度位相整合および/または温度位相整合が取られる非線
形光学材料の結晶を用いる場合になされるものである
が、この場合、同様にして前述のウォークオフ補償もな
され得る。またこのウォークオフ補償は、タイプIの角
度位相整合および/または温度位相整合が取られる非線
形光学材料の結晶を用いる場合にも、同様になされる得
るものである。
度位相整合および/または温度位相整合が取られる非線
形光学材料の結晶を用いる場合になされるものである
が、この場合、同様にして前述のウォークオフ補償もな
され得る。またこのウォークオフ補償は、タイプIの角
度位相整合および/または温度位相整合が取られる非線
形光学材料の結晶を用いる場合にも、同様になされる得
るものである。
【0040】そして上記構成の光波長変換素子は、結晶
1個からなるものであるから、光通過端面は2面のみで
あり、よって2個の結晶を用いる場合と比べれば、端面
反射による損失を低く抑え、効率良く波長変換波を発生
させることができる。
1個からなるものであるから、光通過端面は2面のみで
あり、よって2個の結晶を用いる場合と比べれば、端面
反射による損失を低く抑え、効率良く波長変換波を発生
させることができる。
【0041】また、上記のように光通過端面が2面のみ
であれば、その研磨およびコーティングに要するコスト
も低くなり、それによりこの光波長変換素子は、2個の
結晶からなるものと比べて安価に形成可能となる。
であれば、その研磨およびコーティングに要するコスト
も低くなり、それによりこの光波長変換素子は、2個の
結晶からなるものと比べて安価に形成可能となる。
【0042】さらに、本発明の光波長変換素子は結晶1
個からなるものであるから、2個の結晶の位置合せ精度
不足による位相差補償あるいはウォークオフ補償の不良
を無くし、これらの補償を良好に行なえるものとなる。
個からなるものであるから、2個の結晶の位置合せ精度
不足による位相差補償あるいはウォークオフ補償の不良
を無くし、これらの補償を良好に行なえるものとなる。
【0043】なお、非線形光学材料の結晶にドメイン反
転領域を形成すること自体は、従来より、基本波と波長
変換波との間でいわゆる疑似位相整合を取るタイプの光
波長変換素子において行なわれている。しかしその種の
従来装置は、ドメイン反転領域と非反転領域とを極めて
微小なピッチで周期的に並べ、この周期構造により上記
疑似位相整合が実現されるようにしたものであり、タイ
プIIまたはタイプIの角度位相整合および/または温度
位相整合が取られる本発明の光波長変換素子とは位相整
合の仕組みが全く異なるものである。
転領域を形成すること自体は、従来より、基本波と波長
変換波との間でいわゆる疑似位相整合を取るタイプの光
波長変換素子において行なわれている。しかしその種の
従来装置は、ドメイン反転領域と非反転領域とを極めて
微小なピッチで周期的に並べ、この周期構造により上記
疑似位相整合が実現されるようにしたものであり、タイ
プIIまたはタイプIの角度位相整合および/または温度
位相整合が取られる本発明の光波長変換素子とは位相整
合の仕組みが全く異なるものである。
【0044】
【実施例】以下、図面に示す実施例に基づいて本発明を
詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施例による光
波長変換素子を示すものである。この光波長変換素子は
一例として、レーザーダイオードポンピング固体レーザ
ーに組み込まれたものである。このレーザーダイオード
ポンピング固体レーザーは、ポンピング光としてのレー
ザービーム13を発する半導体レーザー(フェーズドアレ
イレーザー)14と、発散光である上記のレーザービーム
13を集束させる集光レンズ15と、ネオジウム(Nd)が
ドーピングされた固体レーザーロッドであるYVO4 ロ
ッド(以下、Nd:YVO4 ロッドと称する)16と、こ
のNd:YVO4 ロッド16の前方側(図中右方側)に配
された共振器ミラー18と、Nd:YVO4 ロッド16およ
び共振器ミラー18の間に配されたKTP結晶10とからな
る。
詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施例による光
波長変換素子を示すものである。この光波長変換素子は
一例として、レーザーダイオードポンピング固体レーザ
ーに組み込まれたものである。このレーザーダイオード
ポンピング固体レーザーは、ポンピング光としてのレー
ザービーム13を発する半導体レーザー(フェーズドアレ
イレーザー)14と、発散光である上記のレーザービーム
13を集束させる集光レンズ15と、ネオジウム(Nd)が
ドーピングされた固体レーザーロッドであるYVO4 ロ
ッド(以下、Nd:YVO4 ロッドと称する)16と、こ
のNd:YVO4 ロッド16の前方側(図中右方側)に配
された共振器ミラー18と、Nd:YVO4 ロッド16およ
び共振器ミラー18の間に配されたKTP結晶10とからな
る。
【0045】以上述べた各要素は、共通の筐体(図示せ
ず)にマウントされて一体化されている。なおフェーズ
ドアレイレーザー14は、図示しないペルチェ素子と温調
回路により、所定温度に温調される。
ず)にマウントされて一体化されている。なおフェーズ
ドアレイレーザー14は、図示しないペルチェ素子と温調
回路により、所定温度に温調される。
【0046】このフェーズドアレイレーザー14として
は、波長λ1 =809 nmのレーザービーム13を発するも
のが用いられている。一方Nd:YVO4 ロッド16は、
上記レーザービーム13によってネオジウム原子が励起さ
れることにより、波長λ2 =1064nmの直線偏光したレ
ーザービーム11を発する。
は、波長λ1 =809 nmのレーザービーム13を発するも
のが用いられている。一方Nd:YVO4 ロッド16は、
上記レーザービーム13によってネオジウム原子が励起さ
れることにより、波長λ2 =1064nmの直線偏光したレ
ーザービーム11を発する。
【0047】Nd:YVO4 ロッド16の光入射端面16a
には、波長1064nmのレーザービーム11は良好に反射さ
せ(反射率99.9%以上)、波長809 nmのポンピング用
レーザービーム13は良好に透過させる(透過率99%以
上)コーティングが施されている。一方共振器ミラー18
のミラー面18aには、波長809 nmのレーザービーム13
および波長1064nmのレーザービーム11は良好に反射さ
せ、そして後述する波長532 nmの第2高調波12は良好
に透過させるコーティングが施されている。したがって
波長1064nmのレーザービーム11は、上記の面18a、10
a間に閉じ込められて、レーザー発振を引き起こす。
には、波長1064nmのレーザービーム11は良好に反射さ
せ(反射率99.9%以上)、波長809 nmのポンピング用
レーザービーム13は良好に透過させる(透過率99%以
上)コーティングが施されている。一方共振器ミラー18
のミラー面18aには、波長809 nmのレーザービーム13
および波長1064nmのレーザービーム11は良好に反射さ
せ、そして後述する波長532 nmの第2高調波12は良好
に透過させるコーティングが施されている。したがって
波長1064nmのレーザービーム11は、上記の面18a、10
a間に閉じ込められて、レーザー発振を引き起こす。
【0048】このレーザービーム11は、非線形光学材料
であるKTP結晶10により、波長が1/2すなわち532
nmの第2高調波12に波長変換される。共振器ミラー18
のミラー面18aには前述した通りのコーティングが施さ
れているので、この共振器ミラー18からは、ほぼ第2高
調波12のみが取り出される。
であるKTP結晶10により、波長が1/2すなわち532
nmの第2高調波12に波長変換される。共振器ミラー18
のミラー面18aには前述した通りのコーティングが施さ
れているので、この共振器ミラー18からは、ほぼ第2高
調波12のみが取り出される。
【0049】図2に詳しく示すように、2軸性結晶であ
るKTP結晶10は、YZ面をZ軸周りに24°回転させた
面でカットされ、これら2つのカット面が光通過端面10
a、10bとされている。この構成においては、矢印Pで
示すレーザービーム11の直線偏光方向とZ軸とが45°の
角度をなす場合に、大きな非線形光学定数d24が利用さ
れた上で、基本波としてのレーザービーム11と第2高調
波12との間で良好にタイプIIの位相整合が取られ、最大
強度の第2高調波12が得られる。
るKTP結晶10は、YZ面をZ軸周りに24°回転させた
面でカットされ、これら2つのカット面が光通過端面10
a、10bとされている。この構成においては、矢印Pで
示すレーザービーム11の直線偏光方向とZ軸とが45°の
角度をなす場合に、大きな非線形光学定数d24が利用さ
れた上で、基本波としてのレーザービーム11と第2高調
波12との間で良好にタイプIIの位相整合が取られ、最大
強度の第2高調波12が得られる。
【0050】しかし、KTP結晶10によりレーザービー
ム11に前述のような位相差Δが生じると、その値に応じ
てレーザービーム11の直線偏光方向が変化するので、波
長変換効率が低下してしまう。以下、この位相差Δを補
償する点について説明する。KTP結晶10には、その光
通過方向全長の半分の長さに亘って、ドメイン反転領域
10Bが形成されている。このドメイン反転領域10Bにお
いてはZ軸が、非反転領域10Aのそれに対して逆向きと
なっている。このような構造は、例えば電子ビーム描画
装置を用いて、KTP結晶10の半分にその−c面から電
子線を照射することによって形成することができる。
ム11に前述のような位相差Δが生じると、その値に応じ
てレーザービーム11の直線偏光方向が変化するので、波
長変換効率が低下してしまう。以下、この位相差Δを補
償する点について説明する。KTP結晶10には、その光
通過方向全長の半分の長さに亘って、ドメイン反転領域
10Bが形成されている。このドメイン反転領域10Bにお
いてはZ軸が、非反転領域10Aのそれに対して逆向きと
なっている。このような構造は、例えば電子ビーム描画
装置を用いて、KTP結晶10の半分にその−c面から電
子線を照射することによって形成することができる。
【0051】上記構成のKTP結晶10に基本波としての
レーザービーム11を入射させると、非反転領域10Aによ
り生じるレーザービーム11の位相差と、ドメイン反転領
域10Bにより生じるレーザービーム11の位相差とが、向
きは互いに反対で絶対値が相等しいものとなって、打ち
消し合う。以上のようにしてレーザービーム11の位相差
Δが補償されれば、その直線偏向方向がKTP結晶10の
Z軸に対してなす角度が前述の45°に保たれ、最大効率
で第2高調波12が発生するようになる。
レーザービーム11を入射させると、非反転領域10Aによ
り生じるレーザービーム11の位相差と、ドメイン反転領
域10Bにより生じるレーザービーム11の位相差とが、向
きは互いに反対で絶対値が相等しいものとなって、打ち
消し合う。以上のようにしてレーザービーム11の位相差
Δが補償されれば、その直線偏向方向がKTP結晶10の
Z軸に対してなす角度が前述の45°に保たれ、最大効率
で第2高調波12が発生するようになる。
【0052】次に図7を参照して、本発明の第2実施例
について説明する。この第2実施例の光波長変換素子
は、KN(KNbO3 )結晶20に各々結晶全長の半分の
長さのドメイン反転領域20B、非反転領域20Aが形成さ
れてなるものである。このドメイン反転領域20Bは、K
N結晶20の全長の半分に亘ってc面および−c面に電極
21、22を設け、KN結晶20のキューリー点以上の温度下
でこれらの電極21、22から電圧を印加してポーリングを
行ない、この電圧印加部分の分極を反転させて形成され
たものである。
について説明する。この第2実施例の光波長変換素子
は、KN(KNbO3 )結晶20に各々結晶全長の半分の
長さのドメイン反転領域20B、非反転領域20Aが形成さ
れてなるものである。このドメイン反転領域20Bは、K
N結晶20の全長の半分に亘ってc面および−c面に電極
21、22を設け、KN結晶20のキューリー点以上の温度下
でこれらの電極21、22から電圧を印加してポーリングを
行ない、この電圧印加部分の分極を反転させて形成され
たものである。
【0053】この構造のKN結晶20においても、ドメイ
ン反転領域20Bと非反転領域20AとでZ軸の向きが互い
に逆向きになるので、このKN結晶20に対して、第1実
施例と同様に両領域20A、20Bの並び方向に基本波を入
射させることにより、該基本波とタイプIの位相整合を
取って第2高調波を発生させることができる。そしてそ
の際、ウォークオフが補償される。
ン反転領域20Bと非反転領域20AとでZ軸の向きが互い
に逆向きになるので、このKN結晶20に対して、第1実
施例と同様に両領域20A、20Bの並び方向に基本波を入
射させることにより、該基本波とタイプIの位相整合を
取って第2高調波を発生させることができる。そしてそ
の際、ウォークオフが補償される。
【0054】次に図8を参照して、本発明の第3実施例
について説明する。この第3実施例の光波長変換素子
は、第1実施例の光波長変換素子と同様にKTP結晶30
からなるが、ドメイン反転領域30Bと非反転領域30Aが
それぞれ2カ所ずつ形成されている点が第1実施例の光
波長変換素子とは異なる。このような構造のKTP結晶
30を用いても、第1および第2実施例と同様に基本波の
位相差Δを補償することができる。
について説明する。この第3実施例の光波長変換素子
は、第1実施例の光波長変換素子と同様にKTP結晶30
からなるが、ドメイン反転領域30Bと非反転領域30Aが
それぞれ2カ所ずつ形成されている点が第1実施例の光
波長変換素子とは異なる。このような構造のKTP結晶
30を用いても、第1および第2実施例と同様に基本波の
位相差Δを補償することができる。
【0055】以上説明した3つの実施例の光波長変換素
子は、ともに基本波と第2高調波との間でタイプIもし
くはタイプIIの位相整合が取られるものであり、それら
を用いる場合には、同時に、前述したウォークオフ補償
もなされ得る。
子は、ともに基本波と第2高調波との間でタイプIもし
くはタイプIIの位相整合が取られるものであり、それら
を用いる場合には、同時に、前述したウォークオフ補償
もなされ得る。
【0056】また非線形光学材料の結晶にドメイン反転
領域を形成するためには、以上述べた方法の他に、イオ
ン交換法等を適用することもできる。
領域を形成するためには、以上述べた方法の他に、イオ
ン交換法等を適用することもできる。
【0057】さらに本発明は、第2高調波以外の波長変
換波、例えば第3高調波や和周波等を発生させる場合に
も、同様に適用可能である。
換波、例えば第3高調波や和周波等を発生させる場合に
も、同様に適用可能である。
【図1】本発明の第1実施例による光波長変換素子を備
えたレーザーダイオードポンピング固体レーザーの側面
図
えたレーザーダイオードポンピング固体レーザーの側面
図
【図2】上記第1実施例の光波長変換素子の要部を示す
概略斜視図
概略斜視図
【図3】本発明に関連する結晶内部での基本波進行方向
と光学軸Zとがなす角度θ、および基本波進行方向と光
学軸Xとがなす角度φを説明する概略図
と光学軸Zとがなす角度θ、および基本波進行方向と光
学軸Xとがなす角度φを説明する概略図
【図4】非線形光学材料の光学軸と基本波の直線偏光方
向との関係を説明するための概略図
向との関係を説明するための概略図
【図5】第2高調波出力の温度変化に依存する周期的変
動を示すグラフ
動を示すグラフ
【図6】第2高調波出力の結晶長に依存する周期的変動
を示すグラフ
を示すグラフ
【図7】本発明の第2実施例による光波長変換素子の斜
視図
視図
【図8】本発明の第3実施例による光波長変換素子の斜
視図
視図
10、30 KTP結晶 10A、20A、30A 非反転領域 10B、20B、30B ドメイン反転領域 11 レーザービーム(基本波) 12 第2高調波 13 レーザービーム(ポンピング光) 14 フェーズドアレイレーザー 16 Nd:YVO4 ロッド 20 KN結晶
Claims (2)
- 【請求項1】 非線形光学材料の結晶からなり、そこに
入射した基本波とタイプIまたはタイプIIの角度位相整
合および/または温度位相整合を取って波長変換波を出
射させる光波長変換素子において、該素子の全長の一部
に亘ってドメイン反転領域が形成されていることを特徴
とする光波長変換素子。 - 【請求項2】 前記ドメイン反転領域が素子全長の半分
の長さに亘って形成されていることを特徴とする請求項
1に記載の光波長変換素子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34416592A JPH075506A (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | 光波長変換素子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP34416592A JPH075506A (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | 光波長変換素子 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH075506A true JPH075506A (ja) | 1995-01-10 |
Family
ID=18367134
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP34416592A Pending JPH075506A (ja) | 1992-12-24 | 1992-12-24 | 光波長変換素子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH075506A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015035469A (ja) * | 2013-08-08 | 2015-02-19 | 株式会社島津製作所 | 固体レーザ装置 |
-
1992
- 1992-12-24 JP JP34416592A patent/JPH075506A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2015035469A (ja) * | 2013-08-08 | 2015-02-19 | 株式会社島津製作所 | 固体レーザ装置 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JPH07507882A (ja) | 広い位相整合領域を有する空洞内高調波副共振器 | |
| US5243611A (en) | Optical wavelength converting apparatus | |
| EP1441251A2 (en) | Multipass second harmonic generation | |
| JP3683360B2 (ja) | 偏光制御素子および固体レーザー | |
| JP2824884B2 (ja) | 偏光制御素子および固体レーザー装置 | |
| EP1180717B1 (en) | Optical harmonic generator | |
| CN102165366B (zh) | 光波长变换元件、波长变换激光装置以及图像显示装置 | |
| JP2005275095A (ja) | 光源装置、半導体露光装置、レーザー治療装置、レーザー干渉計装置およびレーザー顕微鏡装置 | |
| EP0820130B1 (en) | Laser beam emitting apparatus | |
| JP2671335B2 (ja) | レーザ光源 | |
| JPH0922037A (ja) | レーザビーム発生装置 | |
| JPH075506A (ja) | 光波長変換素子 | |
| Tsunekane et al. | Continuous-wave, broadband tuning from 788 to 1640 nm by a doubly resonant, MgO: LiNbO 3 optical parametric oscillator | |
| JPH04137775A (ja) | 半導体レーザ励起固体レーザ | |
| JP2727260B2 (ja) | 光波長変換装置 | |
| JP2651632B2 (ja) | 光波長変換装置 | |
| JPH0595144A (ja) | 半導体レーザ励起固体レーザ | |
| JP2006065222A (ja) | 光学素子及びその製造方法 | |
| JP2000114633A (ja) | 波長変換固体レーザ装置 | |
| JP2000131724A (ja) | 波長変換素子及び波長変換装置 | |
| JP3322724B2 (ja) | 光パラメトリック発振器 | |
| JP2754991B2 (ja) | 波長変換装置 | |
| JPH06265951A (ja) | 光波長変換装置 | |
| JPH0794818A (ja) | 固体レーザー | |
| JPH05188421A (ja) | 光波長変換装置 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 19990601 |