JPH0758621B2 - 燃料電池用セパレータ及び該セパレータを用いた燃料電池 - Google Patents

燃料電池用セパレータ及び該セパレータを用いた燃料電池

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JPH0758621B2
JPH0758621B2 JP2238874A JP23887490A JPH0758621B2 JP H0758621 B2 JPH0758621 B2 JP H0758621B2 JP 2238874 A JP2238874 A JP 2238874A JP 23887490 A JP23887490 A JP 23887490A JP H0758621 B2 JPH0758621 B2 JP H0758621B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、燃料電池用セパレータ、特に、耐蝕性に優
れ、かつ電池外雰囲気との反応による電解質の移動を防
止する、信頼性の高いウェットシール部を有する燃料電
池のセパレータ、及びそのセパレータを用いた燃料電池
に関する。
〔従来の技術〕
従来、燃料電池用セパレータのウェットシール部の電気
絶縁及び耐蝕性を向上させる手段としては、例えば、第
4図に示される様にバイポーラプレート(セパレータ)
のレール部材(ウェットシール部)10にAl2O3,MgO,Zr
O2,LiAlO2,Y2O3等のセラミックス材をプラズマスプレ
ー等によりコーティング11する方法が提案されている
(特開昭61−101965号公報参照)。なお、同図におい
て、12は電解質板、13はアノード、14はガス流路を示し
ている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記従来技術のものは、レール部(ウェットシール部)
にプラズマスプレー等によるセラミックスコーティング
層を形成したことにより、電解質による腐食を低減し、
リーク電流も除去するという利点があるものの、そのコ
ーティング部分の強度については特に考慮されておら
ず、セパレータを取り扱う際の衝撃及び電池昇温及び運
転時の母材との熱伸び差(例えば、100kw級の燃料電池
で使用される1m2級電池のセパレータサイズは約1.5m角
程度になるものであり、この場合、一般的なオーステナ
イト系ステンレス鋼(SUS304)と通常用いられるセラミ
ックス材(Al2O3)との熱伸び差は、650℃の時で約9.5m
mに達する)による熱応力等により、コーティング層に
割れ及び剥離等が発生し、当該部にて母材の腐蝕が進行
したり、ガスリークを誘発する怖れがあるなどの問題が
あった。
一般に、燃料電池のウェットシール部は直接電解質板と
接しているため腐蝕が進行し易く、電池発電時にウェッ
トシール部を流れる電流も腐蝕を促進する原因になって
いると考えられる。又、電解質の消耗について見てみる
と、ウェットシール部が導体であり、電池外部に炭酸ガ
ス及び酸素が存在した場合、電池外部においても電池反
応 CO2+1/202+2e→▲CO2 3 -▼ が進行し、アノード側での反応 H2+▲CO2 3 -▼→H2O+CO2+2e と組み合わさり、局部的に電池を形成し、電池内部の炭
酸イオンを電池外部へ移動してしまう。
又セパレータ材の腐蝕によっても次式 2Fe+Li2CO3+3/202→2LiFeO2+CO2 の様な反応により電解質であるLi2CO3を消費してしまう
といった問題を有している。
本発明の目的は上記の様な問題点に対して、耐蝕性に優
れかつ電解質の移動及び消耗を防止する、信頼性の高い
ウェットシール部を有する、燃料電池用セパレータ、及
びそのセパレータを用いた燃料電池を提供することにあ
る。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために、本発明は、セパレータを主
としてガス流路に面しているガス流路用部材、及び周囲
のウェットシールとしての機能を果たすウエットシール
部材、の2部材から構成し、両者を適宜の手段により一
体に接合することによりセパレータ本体を形成するとと
もに、前記ウェットシール部分は、その全体を耐電解質
性のセラミックス材、又は高抵抗金属材により形成した
セパレータを、開示しかつ提供するものであり、また、
そのようなセパレータを用いた燃料電池をも開示するも
のである。本発明により、耐食性があり、電解質の移動
・消耗を十分に防止し得るセパレータ、及びそのセパレ
ータを用いた寿命の長い燃料電池を得ることが可能とな
った。
ウエットシール部を構成する材料として、Fe−Cr−Al材
に高温酸化処理を施した高抵抗金属材、あるいは、SUS
金属母材表面にAl拡散及び酸化処理を行い高抵抗とした
金属材を用いることは特に好ましいものである。
〔作用〕
本発明においては、ウェットシール部を構成する部材そ
れ自体が絶縁物及び高抵抗金属材であるため、従来の様
なコーティング層の剥離や割れの発生といった怖れがな
い。又、ウェットシール部の抵抗が高いためウェットシ
ール部を流れる電流が従来のオーステナイト系ステンレ
ス鋼に較べ格段に小さくなりウェットシール部の耐蝕性
が向上し、腐蝕による電解質の消耗も低減できる。又、
電池外部雰囲気との局部電池の形成による電解質の移動
についても、ウェットシール部を流れる電流が少なくな
るため移動量を低減する事ができる。
〔実施例〕
本発明におけるセパレータ構造を第1図に、そのセパレ
ータを用いた溶融炭酸塩型燃料電池の斜視図を第2図に
示す。
第1図において、aは、本発明によるセパレータを示し
ており、主としてガス流路に面するガス流路用部材1、
及び周囲のウェットシールとしての機能を果たすシール
部材2から構成されている。この実施例においては、ガ
ス流路用部材1は通常のセパレータ構成材料からなる一
枚の薄板1aからなり、その発電域である中央部分には、
その表裏両面に酸化剤ガス及び燃料ガスの流路となる波
板1b、1b(図ではその一方のみが示されている)が設け
られている。この例ではこの波板の溝方向が表裏で直交
する直交流方式としているが、その形態は任意である。
薄板1aの周辺部の表裏両面には、薄板の外寸と同一外寸
のウェットシール部材2が、適宜の手段により接合され
ている。このウェットシール部材2の形状及び大きさは
通常の燃料電池のセパレータのものと同様であるが、そ
の全体を耐電解質性のセラミックス材、又は高抵抗金属
材により形成されている。
セパレータaは、第2図に示すように複数個組み込まれ
て通常の手段により一つの燃料電池を構成する。なお、
第2図において3a及び3bはそれぞれ酸化剤ガス及び燃料
ガスを給排するガスヘッダであり、4は電解質板、aは
本発明によるセパレータである。電解質板4は特に限定
するものではないが炭酸リチウム(Li2CO3)と炭酸カリ
ウム(K2CO3)の混合塩をリチウムアルミネート(LiAlO
2)粉末成形体中に含浸させたものを用いている。
第3図は本発明によるセパレータを用いた燃料電池の一
部断面を示しており、前記したように直交する二つのガ
ス通路1b,1bがガス流路用部材1の薄板1aの表裏面に設
けられており、電解質板4,4が各セパレータの間に介在
されている。また、セパレータの表裏面と前記のガス通
路との間には、アノード5a、カソード5bの両電極が挟持
されているが、この構成は通常の燃料電池におけるもの
と同じである。
このような構成による本発明のセパレータにあっては、
そのウエットシール部全体が耐電解質性のセラミックス
材、又は高抵抗金属材により形成されているので、耐食
性があり、電解質の移動・消耗を十分に防止することが
可能となる。さらに、そのウエットシール部材2は、電
解質板4に直接接しており、電池運転時には電池温度が
高温となるため融解した混合塩(電解質)により電池内
部を気密に保ち、電池内部の燃料ガス及び酸化剤ガスが
電池外へ洩れない様にする役目を果たしている。
電池発電時にはアノード5a側では燃料ガス中の水素が電
解質板4中の炭酸イオンと反応して H2+▲CO2 3 -▼→H2O+CO2+2e なる反応が進行し、カソード5a側では酸化剤ガス中の酸
素と炭酸ガスとが反応して 1/202+CO2+2e→▲CO2 3 -▼ なる反応が進行するため、電解質板4を挟み隣接するセ
パレータa間でこれらの反応が組み合わさり単電池を形
成する。これら単電池を第2図の如く多数積層する事に
より大出力の発電を行うことができる。
本発明によるセパレータは、ガス流路用部材1とウェッ
トシール部材2とを、例えばろう付けにより接合一体化
する構造としている。この時、ウェットシール部2に電
解質(Li2CO3,K2CO3の混合塩)に対する耐蝕性に優
れ、かつ電気抵抗の高いセラミックス材及び高抵抗金属
材等を用いることにより、ウェットシール部を流れる電
流を低減しウェットシール部の耐蝕性の向上、及び電池
外部雰囲気との局部電池の形成による電解質の電池外部
への移動を防ぐ事ができる。
使用するセラミックス材としてはAl2O3,MgO,LiAlP2,Zr
O2,Y2O3等が適当であるが、これらのセラミックス材は
ガス流路に用いられるオーステナイト系ステンレス鋼に
較べ線膨張係数が小さいため、接合時には比較的線膨張
係数の近いセラミックス材を用いるか、間に中間的線膨
張係数を有する層を設けて接合することはきわめて望ま
しいことではある。
又、高抵抗金属材としては、5%Al,20%Cr、Fe残部の
合金材を酸化雰囲気下で900℃の温度で加熱し、抵抗値
を増大させたものは電解質の耐蝕性にも優れ有効であ
る。又、耐電解質性に優れたオーステナイト系ステンレ
ス材の表面にAlを付着させた状態で酸化雰囲気中1100℃
に加熱した、表面にAl拡散処理した金属材料を用いても
同様な効果が得られる。
〔発明の効果〕
本発明によれば、電解質板の上下に燃料ガス側電極(ア
ノード)及び酸化剤ガス側電極(カソード)を配し、又
更にこれら各電極へ燃料ガス及び酸化剤ガスを流すガス
流路を有するセパレータを配した単電池、又はこの単電
池を複数積層した溶融炭酸塩型燃料電池において、セパ
レータのウェットシール部の全体を耐電解質性に優れた
セラミックス等の絶縁材及び高抵抗の金属材料とする事
により、ウェットシール部における腐蝕の進行や局部電
池反応による電解質の移動を低減することができるとい
った効果がある。結果として耐用年限の長い燃料電池を
得ることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明におけるセパレータ構造の斜視図、第2
図は本発明における溶融炭酸塩型燃料電池の積層構造を
示す斜視図、第3図は第2図におけるセパレータ外周部
の断面図、第4図は従来技術におけるセパレータ断面図
である。 a…セパレータ,1…ガス流路用部材,1a…薄板,1b…ガス
流路,2…ウェットシール部材,3…ガスヘッダ,4…電解質
板,5…電極板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】主としてガス流路に面しているガス流路用
    部材、及び周囲のウェットシールとしての機能を果たす
    ウェットシール部材、の2部材を有し、両者を適宜の手
    段により一体に接合することによりセパレータ本体を形
    成するとともに、前記ウェットシール部材はその全体を
    耐電解質性の電気絶縁材により形成したことを特徴とす
    る燃料電池用セパレータ。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の燃料電池用セパレータに
    おいて、該絶縁材としてFe−Cr−Al材に高温酸化処理を
    施した高抵抗金属材を用いた燃料電池用セパレータ。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の燃料電池用セパレータに
    おいて、該絶縁材としてSUS金属母材表面にAl拡散及び
    酸化処理を行い高抵抗とした金属材を用いた燃料電池用
    セパレータ。
  4. 【請求項4】請求項1ないし3のいずれかに記載の燃料
    電池用セパレータを持つ燃料電池。
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