JPH0758704B2 - ラジカル反応式精密切断装置用ガス供給ノズル - Google Patents

ラジカル反応式精密切断装置用ガス供給ノズル

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JPH0758704B2
JPH0758704B2 JP32211091A JP32211091A JPH0758704B2 JP H0758704 B2 JPH0758704 B2 JP H0758704B2 JP 32211091 A JP32211091 A JP 32211091A JP 32211091 A JP32211091 A JP 32211091A JP H0758704 B2 JPH0758704 B2 JP H0758704B2
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健 吉田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ラジカル(遊離基)反
応を利用して、例えば、半導体デバイス製造用シリコン
単結晶やゲルマニウム単結晶、ガリウム−ひ素化合物、
或いは通常の機械的方法では切断が困難なセラミック
ス、ガラスなどの比較的厚肉の材料を精度よく切断する
精密切断装置に用いられるラジカル反応式精密切断装置
用ガス供給ノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】シリコン単結晶等の切断には、従来、ダ
イヤモンドホイールによるダイシング加工方法が採用さ
れているが、この方法による切断では、表面に塑性加工
層の残留、微細クラックが発生し、製造されたウェハー
の歩留りが低下する原因となっている。
【0003】このような問題点を解消するために、ラジ
カル反応を利用した精密加工方法が提案されている(特
開平1−125829号公報)。このラジカル反応によ
る精密加工方法は、反応ガスの雰囲気中に配した被加工
物近傍で、放電又はレーザ光励起により反応ガスを活性
化させてラジカルを生成し、該ラジカルと被加工物の構
成原子又は分子とをラジカル反応させて被加工物を加工
するものである。
【0004】そして、上記の公開公報には、加工方法の
一例として、ワイヤ供給用ボビンに巻かれたワイヤ電極
をワイヤ引取りボビンに巻き取りながら該ワイヤ電極に
電圧を印加し、ワイヤ電極と被切断物間に放電を発生さ
せて反応ガスを活性化させ、該反応ガスによりラジカル
を生成して該ラジカルと被切断物の構成原子又は分子と
をラジカル反応させ、被切断物をワイヤ電極に対して該
ワイヤ電極を横切る方向に相対的に移動させて被切断物
を切断するラジカル反応による精密切断方法が開示され
ている。
【0005】ところが、上記の開示技術では、薄い被切
断物であれば、チャンバ内にある反応ガスによりラジカ
ル反応を継続してこれを切断することができるが、厚さ
の厚い被切断物を狭い切断幅で切断する場合、切断溝の
溝底への反応ガスの供給が不十分になりやすい上、反応
生成物が溝底から除去されず、プラズマが消滅するおそ
れがあるため厚肉の被切断物を円滑に切断することがで
きない。
【0006】このため、本出願人は、上記ラジカル反応
によって形成される切断溝よりも薄く形成されるととも
に切断溝の溝底に反応ガスを噴出する噴出口を側縁に有
するガス供給ノズルを用いて、ワイヤ電極に向けて反応
ガスを噴出し、切断溝の溝底に供給するラジカル反応式
精密切断装置を開発した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ラ
ジカル反応式精密切断装置のワイヤ電極は、通常0.0
5〜0.3mm程度の極細径のものが使用されるため、
これにより形成される被切断物の切断溝の幅もかなり狭
いものとなり、この切断溝に入り込むことができるガス
供給ノズルの製作は非常に困難なものであった。
【0008】したがって、本発明の目的は、容易に製作
することができる極薄幅のラジカル反応式精密切断装置
用ガス供給ノズルを提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1記載のラジカル反応式精密切断装
置用ガス供給ノズルは、ワイヤ電極に電圧を印加し、該
ワイヤ電極と被切断物間に放電を発生させて反応ガスを
活性化させ、該反応ガスによりラジカルを生成して該ラ
ジカルと被切断物の構成原子又は分子とをラジカル反応
させ、被切断物を前記ワイヤ電極に対して該ワイヤ電極
を横切る方向に相対的に移動させて被切断物を切断する
ラジカル反応式精密切断装置に用いられ、上記ラジカル
反応によって形成される被切断物の切断溝よりも薄く形
成されるとともに、該切断溝の溝底に反応ガスを噴出す
る噴出口を側縁に有するものであって、エッチングによ
り対称なガス流路が形成された2枚の金属製薄板を相互
に固着することを特徴としている。
【0010】また、本発明の請求項2記載のラジカル反
応式精密切断装置用ガス供給ノズルは、上記請求項1記
載のものに加えて、前記ガス流路が複数の分流路からな
っており、該各分流路は、反応ガスが通過する際の該各
分流路における圧損が等しくなるよう配置されているこ
とを特徴としている。
【0011】
【作用】本発明の請求項1記載のラジカル反応式精密切
断装置用ガス供給ノズルによれば、エッチングにより対
称なガス流路を2枚の金属製薄板にそれぞれ形成し、こ
れらをそれぞれのガス流路を対向させるようにして相互
に固着することにより製作することになる。
【0012】また、本発明の請求項2記載のラジカル反
応式精密切断装置用ガス供給ノズルによれば、上記請求
項1記載のものの作用に加えて、ガス流路が複数の分流
路からなり、しかもこれら各分流路が、反応ガスが通過
する際の該各分流路における圧損が等しくなるよう配置
されているため、各分流路を通過する反応ガスの流量が
一定となり、噴出口におけるガス噴出量の部分的な偏り
を生じることがない。
【0013】
【実施例】本発明の一実施例によるラジカル反応式精密
切断装置用ガス供給ノズル(以下ガス供給ノズルと称
す)について図面を参照して以下に説明する。まず、本
実施例のガス供給ノズルが用いられるラジカル反応式精
密切断装置の全体構成について図5〜図10を参照して
説明する。
【0014】これら図において符号1はフレームであ
り、三つのチャンバCa,Cb,Ccを有する。第1の
チャンバCaにはワイヤ電極Wの供給機構2が、また中
央の第2のチャンバCbには切断機構3が、更に第3の
チャンバCcにはワイヤ電極Wの引取り機構4がそれぞ
れ設けられている。
【0015】ワイヤ電極Wの供給機構2は、ワイヤ電極
Wが巻かれているワイヤ供給用ボビン5、ダンサーロー
ラ6、ブレーキドラム7、及び位置決めローラ8を主体
とする。ワイヤ供給用ボビン5のワイヤ電極Wは、ダン
サーローラ6、ブレーキドラム7、外部ローラ10、ブ
レーキドラム7の順に巻き付けられ、位置決めローラ8
に引き出される。ワイヤ供給用ボビン5は逆相ブレーキ
用モータ11の回転軸12に着脱自在に取り付けられて
おり、ワイヤ電極Wの引出し供給時における回転に逆相
ブレーキ用モータ11で抵抗が掛けられる。
【0016】ダンサーローラ6はエンコーダ13の回動
アーム14に取り付けられている。エンコーダ13は、
回動アーム14の回動角からワイヤ供給用ボビン5とブ
レーキドラム7間のワイヤ電極Wの張力を検出し、その
検出信号を逆相ブレーキ用モータ11に出力する。逆相
ブレーキ用モータ11はエンコーダ13の検出信号に従
ってブレーキ力を変え、ワイヤ供給用ボビン5とブレー
キドラム7間のワイヤ電極Wの張力を一定に保つ。ブレ
ーキドラム7には電極ブレーキ15が付設されており、
ブレーキドラム7の回転に抵抗を掛ける。
【0017】切断機構3は、前後(図1では左右)各一
対の案内ローラ16,17、18,19と、各案内ロー
ラ16,17、18,19の間に配設された給電ブラシ
21,22と、反応ガス供給ノズル23と、被切断物2
4を保持する保持板25とを主体とする。チャンバCb
内には、基台26が底板1aに下から挿通された固定ピ
ン27に固定されて設けられている。そしてこの基台2
6の垂直板28には、上下部材29が調節ねじ30によ
って上下に調節自在に取り付けられ、また、この上下部
材29には、横移動部材31が調節ねじ32によって、
案内ローラ16,17,18,19の並び方向と直交す
る水平方向(図1で紙面に垂直な方向)に調節自在に取
り付けられている。各案内ローラ16,17,18,1
9は外周面に案内溝を有する。
【0018】切断機構3の案内ローラ16,17、1
8,19は、横移動部材31に取り付けられており、供
給機構2の位置決めローラ8から隔壁1bに設けられた
シール機構34を通してチャンバCb内に送り込まれた
ワイヤ電極Wを水平に案内し、他の隔壁1cに設けられ
たシール機構35を通してチャンバCcに送り出す。ま
た各給電ブラシ21,22は、取付部材36に揺動自在
に取り付けられた揺動部材37に固定され、案内ローラ
16,17、及び案内ローラ18,19の中間において
ワイヤ電極Wに接触している。揺動部材37はブラシ揺
動用モータ38によって給電ブラシ21,22と一緒に
ワイヤ電極Wと直交する水平方向に動かされる。取付部
材36はワイヤ電極Wの長さ方向に調節自在とされてい
る。
【0019】ガス供給ノズル23は案内ローラ17,1
8の間において取付部材36に水平に取り付けられてい
る。ガス供給ノズル23は、後述するように、ラジカル
反応で被切断物24に形成される切断溝24aの溝幅よ
りも薄く形成され、その側縁(下縁)にスリット状の噴
出口23aを有する。ガス供給ノズル23の噴出口23
aは案内ローラ17,18間のワイヤ電極Wと平行とさ
れている。また、ガス供給ノズル23は、塩素やフッ素
等の反応ガスのボンベ(図示せず)にパイプを介して連
結されており、反応ガスを噴出口23aから切断溝24
aの溝底24bに噴出する。
【0020】また、被切断物24の保持板25は上下用
サーボモータ40によって上下に動かされるロッド41
に支えられている。上下用サーボモータ40は、切断の
進行に合わせて被切断物24をロッド41と保持板25
を介して上昇させる。ロッド41が貫通された底板1a
の部分にはベローズ42が設けられ、その部分を気密に
している。
【0021】ワイヤ電極Wの引取り機構3は、ガイドロ
ーラ43,44,45,46と、引取りローラ47と、
引取り用モータ48と、ピンチローラ49とを主体とす
る。引取り用モータ48は引取りローラ47を回転させ
る。ピンチローラ49は上下に回動自在とされたレバー
51の先端に取り付けられ、ばね52によって引取りロ
ーラ47に圧接されている。
【0022】中央のワイヤ電極Wはガイドローラ43,
45に、また両側のワイヤ電極Wはガイドローラ43,
44,46にそれぞれ案内されて引取りローラ47とピ
ンチローラ49の間にそれぞれ挟み込まれており、引取
り用モータ48による引取りローラ47の回転でワイヤ
供給用ボビン5から引取りローラ47に引き取られる。
引取りローラ47の下にはロールカッタ53が設けられ
ている。ロールカッタ53は引取りローラ47には引き
取られた用済みのワイヤ電極Wを所定の長さに切断す
る。
【0023】符号55は吸引ノズルである。吸引ノズル
55はその先端を案内ローラ17,18間のワイヤ電極
Wの下に配した状態で各隔壁1b,1cを貫通して設け
られ、水平移動用ステッピングモータ56によって動か
される支承部材57に取り付けられている。水平移動用
ステッピングモータ56は、上下用サーボモータ40に
同期して作動し、上下用サーボモータ40によって上昇
させられる被切断物24の切断溝24aの端部に吸引ノ
ズル55の先端を常時一致させる。各隔壁1b,1cと
吸引ノズル55との間にはベローズ58が設けられ、そ
の部分を気密にしている。
【0024】吸引ノズル55には真空ポンプ(図示せ
ず)が連結されている。真空ポンプは、ラジカル反応で
生じた反応生成物(SiF4 ,S,C等)と余剰反応ガ
スを切断溝24aの溝底24bから吸引ノズル55を介
して吸い取る。真空ポンプによる吸引は、中央のチャン
バCb内の気圧が左右のチャンバCa,Ccの気圧より
僅かに低くて反応ガスがチャンバCbから外に洩れない
程度とされる。各チャンバCa,Cb,Ccの外壁には
適宜点検窓59が設けられる。
【0025】なお、上記ラジカル反応式精密切断装置で
は、供給機構2、切断機構3、引取り機構4等が各3組
宛設けられ、被切断物24の3個所を同時に切断する構
成とされているが、それらの組数を増減させることがで
きる。また、ワイヤ供給用ボビン5やダンサーローラ
6、ブレーキドラム7、シール機構34,35等のワイ
ヤ電極Wの移送系はすべて絶縁されていることは言うま
でもない。ワイヤ電極Wの移送系の絶縁はその静電容量
をなるべく小さくする。また、チャンバ内で発生した電
磁波により、モータ類の誤動作、焼損などの危険性があ
るため、モータ類及び配線には電磁波防止のシールド対
策が施される。
【0026】次に上記ラジカル反応式精密切断装置の作
動を説明する。引取り用モータ48で引取りローラ47
を回転駆動し、ワイヤ供給用ボビン5に巻かれたワイヤ
電極Wを引取りローラ47に引き取りながら、ガス供給
ノズル23から反応ガスを供給するとともに、給電ブラ
シ21,22を通じてワイヤ電極Wに電圧を印加し、ワ
イヤ電極Wと被切断物24との間に放電を発生させる。
放電によって反応ガスが活性化してラジカルを生成し、
該ラジカルは被切断物の構成原子又は分子とラジカル反
応する。この結果、被切断物24に溝24aが穿設さ
れ、被切断物24が切断されるようになる。給電に際
し、ブラシ揺動用モータ38は給電ブラシ21,22を
ワイヤ電極Wと直交する水平方向に揺動させ、給電ブラ
シ21,22の局部摩耗を防止する。
【0027】被切断物24の切断の進行に従って上下用
サーボモータ40を作動させ、被切断物24を上昇させ
る。また、吸引ノズル55で溝底24bの余剰反応ガス
と該ガスによって排出される反応生成物を吸引し、中央
のチャンバCbの気圧をチャンバCa,Ccよりも僅か
に低くする。このため、反応生成物によって放電が止る
ことがなく、ラジカル反応、つまり切断が円滑に行われ
るとともに、反応ガスの外部への漏洩が防止される。こ
の際、吸引ノズル55は、被切断物24の外周面に沿っ
て相対移動するように、被切断物24の上昇に同期して
ステッピングモータ56で水平に動かすようになってい
る。そしてこの切断時に、ガス供給ノズル23は被切断
物24の上昇に伴ってワイヤ電極Wと一緒に切断溝24
a内に入り込むことになるため、被切断物24の肉厚が
大で、切断溝24aがどのように深くなっても溝底24
bに反応ガスを十分に供給して均一な切断加工を継続す
ることができる。
【0028】なお、ワイヤ電極Wには、通常、0.05
〜0.3mm径の各種材質のワイヤが使用される。ワイヤ
電極Wの供給移送速度は、ワイヤ電極Wの強度等を勘案
して決定する。各種のワイヤ電極Wに対応するため、引
取り用モータ48の回転速度、逆相ブレーキモータ11
と電極ブレーキ15のブレーキ力は調節自在とされてい
る。
【0029】次いで、上述したラジカル反応式精密切断
装置に用いられる本発明に係わるガス供給ノズル23の
一実施例について、図1〜図4等を参照して説明する。
本実施例のガス供給ノズル23は、切断時に被切断物が
その中央部分を通過するノズル本体60と、このノズル
本体60の両端部に固定された、ラジカル反応式精密切
断装置への固定用治具61とを有しており、ノズル本体
60には、その一方の側縁にスリット状に開口し被切断
物24の切断溝24aの溝底24bに対向し該溝底24
bに反応ガスを噴出する噴出口23aを有するガス流路
62が内部に設けられている。ここで、上記噴出口23
aの長さは、最大の被切断物24の切断幅よりも所定量
長くなるように設けられており、これにしたがってノズ
ル本体60の長さは噴出口23aの長さより固定用治具
61の取付分を含む所定量長く形成されている。また、
両固定用治具61には垂直方向に延在する円筒状のガス
導入口63がそれぞれ設けられている。これらガス導入
口63は一端がノズル本体60のガス流路62に開口連
通しており、外側の他端が反応ガスのボンベ(図示せ
ず)にパイプ等を介して連結されている。そして、上記
のように構成することにより、両固定用治具61および
両ガス導入口63は切断中に被切断物24に干渉するこ
とがない。なお、ノズル本体60の厚さは、通常、0.
15〜0.3mm程度である。
【0030】ここで、上記ノズル本体60は、図1およ
び図2に示すように2枚の金属製薄板60a,60bか
らなっており、各金属製薄板60a,60bにエッチン
グにより対称な図3(a)および図4(a)に示すよう
な形状のガス流路62をそれぞれ片面形成し、これらを
ガス流路62側を対向させるようにして相互に固着する
ことにより製作されている。したがって、複雑困難な製
作方法をとることなく、容易に製作することができるの
である。
【0031】図3(a)に示すガス流路62は、ガスノ
ズル本体60の外形にほぼ沿った空洞部62xと、該空
洞部62xを側縁より外部開口する噴出口形成部62y
と、該噴出口形成部62yの近くに、その長手方向に沿
って適宜間隔をあけて配置され、前記空洞部62xを複
数の区域に分割する整流部材62zとより形成されてお
り、ガス流路62として、図3(a)に示す流路からな
るものを採用した場合、両側のガス導入口63から導入
される反応ガスは、図3(b)に示すように各ガス導入
口63に近い端側の噴出口23aの風速が高く、噴出口
23aの中央部分の風速はこれより極端に少ないことに
なるため、切断部分全域にわたって均一な切断加工状態
を維持するのが困難となる可能性がある。そこで、図4
(a)に示すガス流路62は、ガスノズル本体60に形
成された空洞部62xの内側に、ガスノズル本体60の
長手方向に沿ってその両端部側から内方側に向けて延長
され、内方端部が噴出口形成部62yの側に向けて斜め
に折曲されている整流部材62z’が、複数個、噴出口
形成部62yの側からその反対側に向けて、間隔を徐々
に広げて平行に配設されて複数に分割されており、すな
わち、各端のガス導入口63側から噴出口23aの各ガ
ス導入口63に近い端側に導く第1の分流路62a、各
ガス導入口63側から噴出口23aの前記各第1の分流
路62aより内側に導く第2の分流路62b、各ガス導
入口63側から噴出口23aの前記各第2の分流路62
bより内側に導く第3の分流路62cおよび各ガス導入
口63側から噴出口23aの前記各第3の分流路62c
より内側の中央部近傍に導く第4の分流路62dに分割
し、反応ガスが通過する際の各分流路62a〜62dに
おける圧損が等しくなるよう該各分流路62a〜62d
の流路面積の設定および配置を適宜行なっている。この
ため、各分流路62a〜62dを通過する反応ガスの流
量が一定となり、図4(b)に示すように噴出口23a
に部分的なガス噴出量の偏りを生じることがなく噴出口
23aの全域にわたってほぼ均一な反応ガスの風速が得
られることになる。したがって、切断部分全域にわたっ
て均一な切断加工状態を維持することができ、加工精度
等をさらに向上させることができる。なお、噴出口23
aの全域からほぼ一定して反応ガスが噴出するように設
定するものであれば、上記分流路の数、各分流路の流路
面積およびその配置等は任意である。なお、図4(a)
に示すガス流路62の空洞部62xの噴出口形成部62
yと反対側の中央壁部は該噴出口形成部62yの側に突
出されており、第4の分流路62dの内方側が噴出口形
成部62yの側に向けられるようになっている。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の請求項1
記載のラジカル反応式精密切断装置用ガス供給ノズルに
よれば、エッチングにより対称なガス流路を2枚の金属
製薄板にそれぞれ形成し、これらをそれぞれのガス流路
を対向させるようにして相互に固着することにより製作
されるものであるので、複雑困難な製作方法をとること
なく、容易に製作することができる。
【0033】また、本発明の請求項2記載のラジカル反
応式精密切断装置用ガス供給ノズルによれば、上記請求
項1記載のものの効果に加えて、ガス流路が複数の分流
路からなり、しかもこれら各分流路が、反応ガスが通過
する際の該各分流路における圧損が等しくなるよう配置
されているため、各分流路を通過する反応ガスの流量が
一定となり、噴出口におけるガス噴出量の部分的な偏り
を生じることがない。したがって、切断部分全域にわた
って均一な切断加工状態を維持することができ、加工精
度等をさらに向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例によるラジカル反応式精密
切断装置用ガス供給ノズルを示す斜視図である。
【図2】 同ノズルのノズル本体を図1に示すX方向か
ら見た図である。
【図3】 同ノズルのノズル本体を示すものであって、
(a)はその正面図、(b)はその噴出口の各位置(横
軸)における反応ガスの風速(縦軸)を示すグラフであ
る。
【図4】 本発明の別の実施例によるラジカル反応式精
密切断装置用ガス供給ノズルのノズル本体を示すもので
あって、(a)はその正面図、(b)はその噴出口の各
位置(横軸)における反応ガスの風速(縦軸)を示すグ
ラフである。
【図5】 本発明の一実施例によるラジカル反応式精密
切断装置用ガス供給ノズルが用いられるラジカル反応式
精密切断装置を示す正断面図である。
【図6】 同装置を示す平断面図である。
【図7】 同装置を示す側断面図である。
【図8】 同装置の案内ローラと給電ブラシ等の関係を
示す斜視図である。
【図9】 同装置のワイヤ電極と供給ノズル、及び被切
断物の関係を示す側面図である。
【図10】 図9に示すVI−VI線に沿う断面図である。
【符号の説明】
23 供給ノズル(ラジカル反応式精密切断装置用ガス
供給ノズル) 23a 噴出口 24 被切断物 24a 切断溝 24b 溝底 60a,60b 金属製薄板 62 ガス流路 62a〜62d 分流路 W ワイヤ電極

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤ電極に電圧を印加し、該ワイヤ電
    極と被切断物間に放電を発生させて反応ガスを活性化さ
    せ、該反応ガスによりラジカルを生成して該ラジカルと
    被切断物の構成原子又は分子とをラジカル反応させ、被
    切断物を前記ワイヤ電極に対して該ワイヤ電極を横切る
    方向に相対的に移動させて被切断物を切断するラジカル
    反応式精密切断装置に用いられ、上記ラジカル反応によ
    って形成される被切断物の切断溝よりも薄く形成される
    とともに、該切断溝の溝底に反応ガスを噴出する噴出口
    を側縁に有するガス供給ノズルであって、 エッチングにより対称なガス流路が形成された2枚の金
    属製薄板を相互に固着することを特徴とするラジカル反
    応式精密切断装置用ガス供給ノズル。
  2. 【請求項2】 前記ガス流路は複数の分流路からなって
    おり、該各分流路は、反応ガスが通過する際の該各分流
    路における圧損が等しくなるよう配置されていることを
    特徴とする請求項1記載のラジカル反応式精密切断装置
    用ガス供給ノズル。
JP32211091A 1991-12-05 1991-12-05 ラジカル反応式精密切断装置用ガス供給ノズル Expired - Lifetime JPH0758704B2 (ja)

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