JPH0762310B2 - 異方伸長性不織シ−ト - Google Patents

異方伸長性不織シ−ト

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JPH0762310B2
JPH0762310B2 JP61156286A JP15628686A JPH0762310B2 JP H0762310 B2 JPH0762310 B2 JP H0762310B2 JP 61156286 A JP61156286 A JP 61156286A JP 15628686 A JP15628686 A JP 15628686A JP H0762310 B2 JPH0762310 B2 JP H0762310B2
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岩崎  博文
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旭化成工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は伸長性および収縮性に異方性を有する不織シー
トに関する。
〔従来の技術〕
収縮性フィルムとしては1軸方向により多く熱収縮する
フィルムと2軸方向に熱収縮するフィルムの2種類があ
る。フィルムの収縮性を利用して被包装物を包装するた
めのフィルムとしては一般に1軸方向により多く熱収縮
するフィルムが用いられる。これは収縮性包装材として
2軸方向に熱収縮するフィルムを用いるときにはそのフ
ィルムを袋状にしてから被包装物をその袋の中に入れ、
その上で熱収縮をさせないと被包装物の被覆が充分に行
われなかったり、又被包装物が立体構造体の時にはその
立体構造体にかぶせた袋状フィルムの要所要所をクリッ
プ等で仮止めをしておかないとフィルムが立体構造体の
表面に均等に収縮しないといった問題が生じ、一般に2
軸方向に熱収縮するフィルムは収縮加工の工程が複雑に
なってコスト高をまねくといった問題点をかかえてい
る。
一方包装材としてのフィルムは、引裂強力や引張強度が
弱く、又、衝撃に対するクッション性が弱い。そこで、
被包装体の保護が特に重要な場合にはこれら物性におい
て優れている不織シートを用いることが要望されてい
る。その場合にも包装用不織シートが前述のように1軸
方向により多く収縮する性質すなわち異方性熱収縮性を
有せば、包装工程を非常に効率良く実施することができ
ることになり好ましい。しかし不織シートは一般に2軸
方向に熱収縮する傾向を有し、1軸方向により多く熱収
縮する、すなわち異方性熱収縮性を有する不織シートは
現在出現していない。勿論不織シートの製造時における
繊維の分散状態を製造時における不織シートのシートの
流れ方向(以下タテ方向という)とそのシート流れ方向
と直角方向(以下ヨコ方向という)を変えることによっ
てタテ方向とヨコ方向とで熱収縮性を変えることはでき
る。例えば、単繊維で20%程度の熱収縮性を有する繊維
を用いて特定方向だけ10%程度の熱収縮率を有する不織
シートは作れるが、その場合繊維を極端に薄くしなけれ
ばならず、その結果強力等の物性が悪くなって実用性の
ある不織シートは得られない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
本発明は従来公知の包装用シート状物の有する問題点を
解決して、異方性熱収縮性、異方伸長性を有する不織シ
ートを提供することを目的とする。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明の目的は収縮率が製造時における流れ方向と該流
れ方向と直角方向で異なり、且つ部分熱圧着部を有する
芳香族ポリエステル長繊維不織シートであって、該不織
シートの収縮率の低い方の方向での120℃乾熱収縮率が2
0%以下、その収縮率と収縮率の高い方の方向での収縮
率の差が120℃乾熱収縮率で20%以上であり、且つ延伸
方向での3%伸長応力が50kg/cm3以上であることを特徴
とする異方伸長性不織シートによって達成される。
前記異方伸長性不織シートを得る好ましい製造方法とし
ては、破断伸度が80〜300%、120℃の乾熱収縮率が20%
以上、複屈折率が0.01以上の半延伸芳香族ポリエステル
長繊維から成るウエブを、ポリエステルの二次転移点
(Tg)以上、Tg+50℃以下の温度で部分熱圧着し、次に
一方のロール温度をTg+50℃以上、融点−60℃以下、他
方のロール温度をTg+50℃以下として温度差を設けたロ
ール対で部分熱圧着した後、流れ方向に加熱延伸するこ
とを特徴とする製造方法をあげることができる。
本発明の不織シートにおける芳香族ポリエステルとは、
Tgが室温以上で、実質的に非結晶の半延伸糸が安定して
製造でき、又、熱処理により結晶化がすすむポリエステ
ルであり、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレート、及びイソフタル酸、メチルテレフタル
酸などの2塩基酸と、エチレングリコール、プロピレン
グリコールなどの2価アルコールを共重合成分した共重
合ポリエステルである。又、前記ポリエステルに少量の
ポリアミド、ポリオレフイン、ポリカーボネートなどの
異種ポリマーを添加してもよい。
更に、不織シートに特殊な性質を付与するために顔料、
艶消剤、帯電防止剤、難燃剤、樹脂等を含むこともでき
る。
本発明における不織シートを構成する繊維は、0.1〜30
デニールである。その繊維は同一又は、異繊度の繊維を
混合してもよい。
次に、本発明の異方伸長性を有する不織シートの代表的
な製造例について以下詳述する。
公知のスパンボンド方法により、ポリエステル長繊維ウ
エブを形成させる。その単繊維の破断伸度は、80%〜30
0%、120℃の乾熱収縮率が20%以上であり、かつ複屈折
率が0.01以上であることが必要である。
前記ウエブを少なくとも一方の表面に凹凸模様を有する
一対のエンボスロールを用いてロール温度Tg以上、Tg+
50℃以下、で線圧5〜90kg/cm2、の下で部分熱圧着を行
なって不織シートを得る。部分熱圧着比率は3〜50%で
あることが好ましい。
このように第1段階の部分熱圧着を施して得た不織シー
トに、一方のロール温度をTg+50℃以上、融点−60℃以
下、他方のロール温度をTg+50℃以下として温度差を設
けたロール対で第2段階の部分熱圧着を施す。その際圧
着面積比率が3〜40%、圧着点が、実質的に均等に分布
しているエンボスロール(好ましくは、圧着点の大きさ
が0.1〜5mm2、隣接するエンボス模様までの距離が1〜1
0mm)で行なう。
以上2段階に分けて、行なうことは、それぞれ理由があ
る。第1段階の熱圧着は、収縮率を保持して、シート状
物の取扱いを容易にしつつ、部分的に交絡部を設け、機
械的強度を与える目的がある。
第2段階の熱圧着は、本発明の目的とする、機械的強
度、耐摩耗性、及び、次に行なわれる加熱延伸に耐える
強力を得る為に行われる。
次に、熱ロール、熱風、等により加熱されながら、延伸
加工を行なう。
本発明の芳香族ポリエステルは、Tg以上に加熱すること
により、容易に延伸することができる為、ニップロール
間、クリップテンター等によりフィルムの延伸加工と同
様に延伸加工できる。
延伸倍率として、1.2〜3.5倍延伸することにより本発明
の目的とする異方伸長性の不織シートを得ることができ
る。
本発明の不織シートは、上記方法により得ることができ
る。これは、半延伸ポリエステルが、加熱延伸すること
により、配向性、結晶性が向上して、収縮性が低下する
ことによる。又、延伸することにより、構成繊維の配列
が、延伸方向に多く繊維配列をすることにより、延伸方
向の伸長応力が大きくなり、伸びが小さくなる。つま
り、加熱延伸方向の3%伸長応力が50kg/cm2以上とな
る。
本発明の不織シートは、加熱延伸の程度により収縮性、
3%伸長応力が変わる。延伸の程度が大となると共に、
収縮性が小さくなり、3%伸長応力が増大する。
このようにして1軸方向に多く熱収縮する異方性熱収縮
性と、異方伸長性を有する不織シートが得られ、収縮包
装分野、テープ類等に優れた性能を発揮する。
〔実施例〕
以下本発明の異方伸長性不織シートを具体的実施例に基
づいて説明する。
尚、本発明で用いられる定義及び測定方法を以下に示
す。
・目付;試験片20cm×20cmを取り、その重量を測り、目
付に換算して表わす。
・厚み;ダイヤゲージ(測定子10mmφ,重さ80g)を用
いて、少なくとも3点以上測り、その平均値で表わす。
・120℃乾熱収縮率 (単繊維)0.1g/d荷重下での試料長さL0とし、荷重を取
り除き、120℃乾熱中に5分間処理した後、再度、同じ
荷重下で測定した試料長をLとし、乾熱収縮率を下記式
で求める (不織シート)試料30cm×30cmを取り、そのタテ方向、
ヨコ方向にそれぞれ20cm間隔にマークして、120℃乾熱
処理を5分間行ない、前後の寸法変化から収縮率を算出
する。
・強伸度;島津製作所Auto Graph DSS−2000型万能引張
試験機により、把握長10cm,引張速度20cm/分で測定し
た。
・耐摩耗性;タテ20cm×ヨコ3cmの試験片を、摩擦試験
機II型(学振型)を用いて荷重500gで100往復摩擦させ
た後、試験片の外観変化を下記の判定基準に照らして判
定し耐摩耗性の目安とした。
(判定基準) A級:まったく毛羽立ちがない。
B級:少し毛羽立ちがあるが目立たない。
C級:毛羽立ちが目立つ。
・通気性;JIS−L−1079のフラジュール形試験機で行な
う。
・引裂強力;(ベンジュラム法) 6.5cm×10cmの試験片をタテ、ヨコ方向に各3枚以上採
取し、エレメードルフ形試験機を用いて、測定しタテ・
ヨコ方向各々の平均値で表わす。
・クッション性;コンクリート床の上に厚さ2mmのガラ
ス板を置き、その上に試料を置いて、重さ10gの鋼球を
上方から落下させその時に下のガラスが割れる高さでク
ッション性(cm)を表わす。
・複屈折率(Δn);白色光下で偏光顕微鏡ベレックス
コンペンセーターを用いてΔnを測定する。
・3%伸長応力;島津製作所製Auto Grap DSS−2000型
万能引張試験機により把握長10cm,引張速度20cm/分で、
3%伸長応力を測定、その値を試料の断面積で除した値
で表わす。
実施例1〜3;比較例4,5 孔径0.25mm、孔数1000個の矩型紡糸口金を用い吐出量85
0g/分で固有粘度0.75のポリエチレンテレフタレートを
溶融温度290℃で紡出し、紡糸口金から牽引用エアーサ
ッカーまでの距離を1000mmとして、紡出糸条を紡糸速度
2600m/minで金網上に捕集して均一なウエブを取り出し
た。
上記ウエブ(構成する繊維の性能:繊度3.3d、破断伸度
260%,Δn0.03,単繊維熱収縮率62%,ウエブ目付80g/c
m2)を一方の表面に凹凸模様を有する一対のエンボスロ
ールを用いて、部分熱圧着を行なった。尚、熱圧着面積
比率は12%、融着部面積は5mm2の長方形を千鳥状に配列
しているエンボスロールを用いて凹凸形状の深さを0.6m
mとする。上下ロール表面温度は、80℃、圧力は20kg/cm
で熱圧着した。(以下シートAという)このシートA
を、次に、上部が2mmピッチ、直径1mm、深さ0.4mmピン
状模様を有するエンボスロールと、表面が平滑なロール
との間で、上ロール温度150℃、下ロール温度90℃で、
加工速度15m/minで熱圧着し、その直後、ニップロール
で、流れ方向に延伸倍率を1.6,1.8,2.0と変えて、本発
明の不織シート(実施例1,2,3)を得た。
比較例4としてシートAを加熱延伸しないで、熱圧着を
再度したものを示す。
比較例5として市販の1軸収縮性のポリエチレンフィル
ムを示す。
第1表に示すように、実施例1,2,3の不織シートは、タ
テ方向の破断伸度が小さく、ヨコ方向の破断伸度が大き
い。且つ、タテ方向の3%伸長応力が大きく、ヨコ方向
の3%伸長応力が小さい、すなわちタテ方向に伸びにく
く、ヨコ方向に伸び易く、タテ方向の120℃乾熱収縮率
が小さく、ヨコ方向の120℃乾熱収縮率が大きく、タテ
方向とヨコ方向の収縮率の差が20%以上を有する異方熱
収縮性の不織シートである。更に、引裂強力が大きく、
引張強力も大きいことから破れにくい強靭な不織シート
で、耐摩耗性、通気性を有する特徴の不織シートが得ら
れることが判った。
第1図に、本発明の不織シートと、1軸収縮性のポリエ
チレンフィルムの120℃乾熱収縮性を比較して示す。第
1図から本発明の不織シートは1軸フィルムに似た、収
縮性を示すことが判った。
次に比較例4は、3%伸長応力、破断伸度、120℃乾熱
収縮性のいずれも、タテ方向、ヨコ方向の差が少なく、
本発明の目的とする異方性は得られない。
又、比較例5は、1軸収縮のフィルムであり、収縮性に
関しては本発明の目的をみたすことができるが、厚みが
小さく、クッション性に劣り、通気性がなく、引裂強力
が極端に小さく、破れ易いことから、本発明の目的をみ
たすことができない。
〔発明の効果〕 本発明による不織シートは、従来の不織シートにない特
性と、従来の不織シートの持っている特性を両面がかね
そなえられた新規な不織シートであり、以下の優れた特
徴を有する。
タテ方向とヨコ方向の伸び易さが異なる異方伸長性の
不織シートである。
タテ方向とヨコ方向の120℃乾熱収縮に20%以上の差
がある異方熱収縮性の不織シートである。
厚みが大きいため、フィルムと比較してクッション性
に富むことである。
引裂強度が大きいため、フィルムと比較して極めて破
れ難い強靭性である。
不織シートであることから、通気性を有する。
芳香族ポリエステル繊維から成るため、耐熱性、耐候
性に優れている。
以上の特徴を有するために、フィルムにない性能をもっ
ており、収縮包装材として、従来にない包装加工の応用
分野、特に工業資材、精密機械部品、ガラス、陶器、等
の分野に用いて収縮包装を効率良く実施することができ
る。
更に、一方に伸びにくいという特性から、粘着テープ、
電線押えテープ、等のテープ分野にも広く活用できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明による不織シートとポリエチレン収縮
フィルムの収縮率特性を示すグラフである。 a,a′は本発明の不織シート、b,b′は比較例のフィルム
の曲線をそれぞれ示す。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】収縮率が製造時における流れ方向と該流れ
    方向と直角方向で異なり、且つ部分熱圧着部を有する芳
    香族ポリエステル長繊維不織シートであって、該不織シ
    ートの収縮率の低い方の方向での120℃乾熱収縮率が20
    %以下、その収縮率と収縮率の高い方の方向での収縮率
    の差が120℃乾熱収縮率で20%以上であり、且つ延伸方
    向での3%伸長応力が50kg/cm3以上であることを特徴と
    する異方伸長性不織シート。
  2. 【請求項2】破断伸度が80〜300%、120℃の乾熱収縮率
    が20%以上、複屈折率が0.01以上の半延伸芳香族ポリエ
    ステル長繊維から成るウエブを、ポリエステルの二次転
    移点(Tg)以上、Tg+50℃以下の温度で部分熱圧着し、
    次に一方のロール温度をTg+50℃以上、融点−60℃以
    下、他方のロール温度をTg+50℃以下として温度差を設
    けたロール対で部分熱圧着した後、流れ方向に加熱延伸
    することを特徴とする異方伸長性不織シートの製造方
    法。
JP61156286A 1986-07-04 1986-07-04 異方伸長性不織シ−ト Expired - Fee Related JPH0762310B2 (ja)

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