JPH0765114B2 - 延性及び深絞り性にすぐれる極薄冷延軟鋼板の低温焼鈍による製造方法 - Google Patents

延性及び深絞り性にすぐれる極薄冷延軟鋼板の低温焼鈍による製造方法

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JPH0765114B2
JPH0765114B2 JP61294520A JP29452086A JPH0765114B2 JP H0765114 B2 JPH0765114 B2 JP H0765114B2 JP 61294520 A JP61294520 A JP 61294520A JP 29452086 A JP29452086 A JP 29452086A JP H0765114 B2 JPH0765114 B2 JP H0765114B2
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Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、延性及び深絞り性にすぐれる極薄冷延軟鋼板
の製造方法に関し、詳しくは、2回冷延焼鈍法におい
て、一次焼鈍を連続焼鈍にて行い、二次焼鈍を低温箱焼
鈍にて行なう延性及び深絞り性にすぐれる板厚0.5mm以
下の極薄冷延軟鋼板の製造方法に関する。
従来の技術 近年、冷延鋼板の利用はますます多様化すると共に、そ
の要求特性もまた、過酷さを増しつつある。従来、プレ
ス成形用の軟鋼板は、板厚が0.6〜1.0mmの範囲が大部分
を占め、これが多量に用いられている。しかし、近年に
おいては、自動車部材の分野において、車体の軽量化要
求が一層高まりつつあり、同時に、騒音や振動防止を目
的として、鋼板間に樹脂層を積層した所謂制振鋼板の利
用が試みられるに至つている。このように制振鋼板は、
通常、樹脂層の厚さが約0.1mmであつて、この樹脂層に
対する鋼板の板厚比率が比較的高いものであるが、最近
においては、鋼板の板厚が0.5mm以下であつて、樹脂層
厚さの比率の高い所謂ラミネート鋼板又は軽量鋼板の適
用も試みられるに至つている。このようなラミネート鋼
板も、上記制振鋼板の一種ではあるが、鋼板の板厚が極
度に薄いために、前記した自動車車体の軽量化に好適で
あり、ボンネツトやトランクリツド等への適用が試みら
れている。
このようなプレス成形に用いるには、かかる軟鋼板は、
深絞り性は勿論、引張試験より求まる全伸び、n値(加
工硬化指数)、更には、伸びフランジ性(極限変形能)
にすぐれることが要求される。特に、かかる特性にすぐ
れるラミネート鋼板を得るためには、その原板である極
薄鋼板の全伸び及びr値がすぐれていなければならな
い。しかしながら、ラミネート鋼板の原板は、通常、0.
2mm程度と極度に薄いために、従来の技術によれば、全
伸びは約40%が限界とみられている。ここに、この全伸
びを45%以上とすることができ、しかも、深絞り用鋼板
として具備すべきr値1.6以上の極薄原板を得ることが
できれば、ラミネート鋼板の成形性も著しく改善するこ
とができる。
かかる観点から、既に、特公昭52−50723号公報には、T
iNb等の強力な炭窒化物成元素を添加することなく、高
深絞り性を有するAlキルド鋼板を製造するために、2回
冷延焼鈍法、即ち、一次冷延、一次焼鈍、二次冷延及び
二次焼鈍を行なうことが提案されている。
発明が解決しようとする問題点 一般に、650℃以下のような低温度にて焼鈍を行なう場
合は、冷間圧延後の加工歪が十分に除去されない結果、
プレス成形性が損なわれるので、従来、焼鈍には650℃
以上の温度が必要であるとされており、上記2回冷延焼
鈍法もこれに沿うものである。
しかしながら、板厚0.5mm以下の極薄鋼板の場合には、
二次焼鈍温度を650℃以上として箱焼鈍を行なうとき、
鋼板が相互に接着する焼付現象が生じる。これを防止す
るために、スペーサを用いるオープンコイル焼鈍によれ
ば、腰折れと称されるコイル変形による不良が生じる。
他方、コイル焼鈍によらない連続焼鈍法の採用も可能で
あるが、この場合は、板厚が薄い軟鋼板は、炉内通板中
に板幅が減少する所謂絞り込みが発生し、コイルの破断
をきたすという問題を有しいる。
本発明者らは、既に、低炭素アルミキルド鋼及び極低炭
素アルミキルド鋼を素材として、2回冷延焼鈍法を適用
するに際して、二次焼鈍を650℃以下の低温箱焼鈍とす
ることによつて、上述したような問題を解決している。
しかし、この方法においても、一次焼鈍に箱焼鈍を採用
しているため、その準備から製品完成に至るまでに多数
の日数を要するうえに、エネルギー費用も高くなること
から、製品コスト増や生産性低下等の問題が生じてい
る。
本発明者らは、板厚0.5mm以下であつて、延性及び深絞
り性にすぐれる極薄冷延軟鋼板の製造における上記した
問題を解決するために鋭意研究した結果、一次焼鈍に連
続焼鈍を採用すると共に、二次焼鈍を650℃以下低温箱
焼鈍とすることによつて、前述したような不良現象を生
じることなしに、また、製品コスト増や生産性低下を招
くことなしに、延性及び深絞り性にすぐれる板厚0.5mm
以下の極薄冷延軟鋼板を製造し得ることを見出して、本
発明に至つたものである。
問題点を解決するための手段 本発明による延性及び深絞り性にすぐれる板厚0.5mm以
下の極薄冷延軟鋼板の低温焼鈍による製造方法は、重量
%で C 0.001〜0.020%、 Mn 0.03〜0.20%、 S 0.001〜0.010%、 Al 0.01〜0.070%、 N 0.0010〜0.0050%、 O 0.001〜0.005%、 残部鉄及び不可避的不純物よりなる鋼片を仕上温度Ar3
点以上で熱間仕上圧延し、600〜750℃の温度で巻取り、
この熱延コイルを酸洗した後、冷延率50〜85%で一次冷
間圧延し、これに引き続く一次焼鈍を連続焼鈍にて行な
い、次いで、冷延率60〜95%にて二次冷間圧延し、タイ
トコイル箱焼鈍にて550〜650℃の温度にて二次焼鈍を行
なうことを特徴とする。
先ず、一次焼鈍について説明する。C量の異なる鋼A
(C量0.002%)、鋼B(C量0.015%)及び鋼A(C量
0.045%)であつて、その他の化学成分が本発明で規定
する範囲内にある鋼片を仕上温度920℃、板厚3.2mmに仕
上げ、720℃の温度で巻取り、かくして得られた熱延鋼
板を第1表に示すように、製造方法Iにおいては、冷延
率84%での一次冷延、箱焼鈍、冷延率60%での二次冷延
にて冷間圧延板とし、二次焼鈍を20℃/時で昇温し、60
0℃で3時間加熱する箱焼鈍にて行つた。他方、製造方
法IIにおいては、上記と同じ鋼A、B及びCをそれぞれ
冷延率84%での一次冷延、第1表に示す条件での連続焼
鈍、冷延率60%での二次冷延にて冷間圧延板とし、二次
焼鈍を20℃/時で昇温し、600℃で3時間加熱する箱焼
鈍を行つた。このようにして得られたそれぞれの板厚0.
2mmの冷延板についての機械的性質を第1表に示す。
鋼板IAとII Aとを比較すれば、両者共に前記した所望の
高延性及び高深絞り性を有するが、連続焼鈍を行なう鋼
板II Aの製造方法によれば、一次焼鈍に要する時間が格
段に短く、且つ、均熱時間も短いことが理解される。即
ち、一次焼鈍に連続焼鈍を採用しても、延性及び深絞り
性を損なうことなく、省エネルギーと生産性の向上を図
り得ることが示される。しかし、鋼板が本発明で規定す
る範囲の化学成分を有しない鋼II Cの場合は、一次焼鈍
として連続焼鈍を採用しても、延性及び深絞り性共に劣
ることが明らかである。
アルミキルド鋼では、連続焼鈍を行なう場合は、箱焼鈍
に比べて延性及び深絞り性に劣ることが既に知られてい
るが、本発明によれば、延性及び深絞り性のいずれもす
ぐれている。これは、本発明において用いる鋼のC量が
少ないために、深絞り 性に好ましい集合組織が発達すること、及び炭化物の析
出量が減少し、主として延性の向上に寄与するためであ
るとみられる。
更に、本発明の方法によれば、Cのみならず、S、Mn及
びO量の低減と共に、二次焼鈍を650℃以下の低温箱焼
鈍とすることによつて、高延性及び高深絞り性を兼ね備
えた板厚0.5mm以下の極薄冷延軟鋼板を製造することが
できるのである。
上記のような化学成分の低減規制によつて、延性が改善
される理由は明確ではないが、鋼板中に存在するMn及び
S等の非金属介在物や析出物及び固溶S量が減少するこ
とによつて、フエライト地の延性が改善されるためであ
るとみられる。更に、上記化学成分の低減規制は、再結
晶温度の上昇を妨げるため、二次焼鈍温度を従来法に比
べて低温としても、十分な再結晶を行なうことができ、
かくして、焼付等の不良のない安定した材質の極薄軟鋼
板を得ることができる。
次に、本発明の方法において用いる鋼の化学成分につい
て説明する。
Cは、一般に、その添加量が増すとき、延性及び深絞り
性が劣化することが知られている。本発明の方法による
鋼板は、通常、板厚0.2mmにて用いられることが多いの
で、板厚減少による圧延劣化が生じるが、C量が増すと
きは、一層の延性の劣化を免れない。従つて、本発明に
おいては、冷延鋼板の高深絞り性を確保し、また、再結
晶温度の上昇を防止して、低温焼鈍を行ない得るよう
に、極低C化が必要であるので、Cの添加量は0.020%
以下とする。しかし、0.001%よりも少ないときは、深
絞り性の改善や再結晶温度の低下効果が飽和し、しか
も、製鋼技術経済的にも好ましくない。従つて、C量は
0.001〜0.020%の範囲とする。
Mnは、その添加量を低減させることによつて、深絞り性
に寄与する(111)面を有する結晶粒の生成を促すと共
に、粒成長がよくなるため、深絞り性が改善され、ま
た、延性も高められる。本発明の方法においては、Mn量
の低減は、上記効果に加えて、再結晶温度の低下にも寄
与し、かくして、本発明によれば、低温焼鈍が容易であ
る。しかし、その添加量が余りに少ないときは、MnSと
して固定されないSによる熱間脆性の問題が生じるの
で、その添加量の下限を0.03%とする。他方、過剰量の
添加は、再結晶温度を上昇させるのみならず、鋼板を硬
質化して、延性及び深絞り性を劣化させるので、添加量
の上限を0.20%とする。
Sは、前述したように、延性及び再結晶温度を左右する
成分であるので、本発明の方法において、その含有量を
低減規制することは重要である。極薄鋼板において、高
延性を得ると共に、再結晶温度の上昇を防止するために
は、その含有量は0.010%以下とすることが必要であ
る。しかし、その含有量を余りに少なくしても、上記効
果が飽和するのみならず、脱硫処理に長時間を要して、
鋼製造の技術経済的観点から好ましくないので、Sの下
限量は0.001%とする。
sol Alは、脱酸剤として添加される。本発明の方法にお
いては、後述するO量の低減のために、添加量は少なく
とも0.01%を必要とする。しかし、過多に添加するとき
は、Al2O3やAlN等の析出物の量を増加させ、フエライト
地の延性を劣化させるので、その上限を0.070%とす
る。
Nは、一般には、鋼中に多量に残存するときは、歪時効
による延性の劣化を引き起こすので、0.0050%以下とす
ることが必要である。しかし、余りに少なくするとき
は、製鋼上の困難を生じるので、その下限を0.0010%と
する。
Oは、含有量が多いとき、延性を劣化させると共に、再
結晶温度の上昇を招き、更に、O量が増大すると、酸化
物介在量が増し、その部分は、再結晶核生成場所となる
ために、そこで再結晶粒が多量に発生し、結晶粒の細粒
化が生じる。しかし、本発明の方法においては、低温焼
鈍によつて高延性を達成するため、結晶粒の細粒化は好
ましくない。通常、Alキルド鋼におけるO量は0.0030〜
0.0080%であるので、本発明においては、O量は0.001
〜0.005%の範囲とする。
尚、上記以外の化学成分としては、Pは、鋼板を高強度
化し、また、延性を劣化させるので、0.010%以下とす
ることが好ましい。
本発明においては、上記した化学成分を有する鋼の溶製
法は、何ら制限されるものではなく、転炉、平炉、電気
炉いずれによつて溶製されてもよい。本発明の方法にお
いては、かかる鋼を分塊圧延又は連続鋳造によつてスラ
ブ化し、これを所定の条件下に熱間圧延した後、所定の
条件下に2回冷延焼鈍する。
次に、本発明の方法における熱間圧延条件、冷間圧延条
件及び焼鈍条件について説明する。
本発明の方法においては、鋼片を仕上温度Ar3点以上で
熱間仕上圧延し、600〜750℃の温度で巻取り、この熱延
コイルを酸洗した後、冷延率50〜85%で一次冷間圧延
し、これに引き続く一次焼鈍を連続焼鈍にて行ない、次
いで、冷延率60〜95%にて二次冷間圧延し、タイトコイ
ル箱焼鈍にて550〜650℃の温度にて二次焼鈍を行なう。
本発明の方法において、仕上温度はAr3点以上である。
仕上温度は、深絞り性に影響を及ぼす重要な因子の一つ
であつて、仕上温度がAr3点よりも低いときは、深絞り
性に不利な集合組織が発達する。従つて、本発明の方法
においては、仕上温度はAr3点以上とし、好ましくは880
〜950℃の範囲とする。
次に、一次焼鈍として連続焼鈍を行なう本発明の方法に
おいては、巻取温度を比較的高温とし、600〜750℃の範
囲とすることが必要である。即ち、連続焼鈍板の深絞り
性を向上させるには、熱延板状態において、結晶粒を大
きくし、炭化物を凝集させ、固溶Nをなくすこと等が必
要であるからである。プ巻取温度を600℃以下とすると
きは、上記を達成することができず、得られる鋼板が延
性及び深絞り性に劣ることとなる。他方、巻取温度が余
りに高いときは、鋼板表面のスケールを除去し難くなつ
て、酸洗性が低下するのみならず、その後の冷却に長時
間を要して、生産性を低下させるので、本発明の方法に
おいては、巻取温度の上限を750℃とする。
このようにして、巻取られたコイルは、酸洗後、冷間圧
延される。本発明においては、二次焼鈍温度を低温とし
ても、高延性及び高深絞り性を確保するために、2回冷
延法が採用され、ここに、一次冷延率は50〜85%、二次
冷延率は60〜95%の範囲である。一次及び二次冷延率が
それぞれ上記下限値よりも小さい場合は、高延性及び高
深絞り性を得ることができないうえに、再結晶温度の上
昇を招くので、低温焼鈍による上記特性の確保が困難と
なる。一方、冷延率を上記上限値よりも大きくしても、
効果が飽和する。
本発明の方法においては、一次冷間圧延後の一次焼鈍に
連続焼鈍を、また、二次冷間圧延後の二次焼鈍にタイト
コイル箱焼鈍を行なう。アルミキルド鋼を素材とした従
来の2回冷延焼鈍法によれば、一次焼鈍に箱焼鈍を適用
するものが殆どであり、そのためにコスト高や生産性を
低めている。本発明の方法によれば、鋼に所定の化学成
分を添加すると共に、一次焼鈍に連続焼鈍を施すことに
よつて、製品の延性及び深絞り性を損なうことなく、上
記問題点を解決したものである。
一次冷間圧延後の一次焼鈍の温度は、再結晶を十分に行
なうために700〜800℃の範囲が好ましい。この温度が余
りに高いときは、通板速度を減少させ、生産性を低下さ
せる。均熱後の冷却条件は、水冷、ロール冷却いずれで
もよく、更に、必要に応じて、過時効処理を行なう。
本発明の方法においては、板厚0.5mm以下の極薄鋼板を
対象としており、かかる極薄鋼板の場合は、二次冷間圧
延後の二次焼鈍にオープンコイル焼鈍を行なうときは、
コイル形状に不良を生じるので、タイトコイル焼鈍が採
用される。しかし、このタイトコイル焼鈍においても、
焼鈍温度が余りに高いときは、鋼板の焼付が発生し、操
業を困難にして、生産性を低下させ、場合によつては、
製品を得ることができない。従つて、本発明の方法にお
いては、二次焼鈍温度は、従来の深絞り用鋼板において
必要とされている高温焼鈍とは反対に、650℃以下の低
温とすることが必要である。好ましくは620℃以下であ
る。しかし、この焼鈍温度も余りに低いときは、焼鈍に
よる十分な再結晶が起こらず、得られる鋼板が成形性に
劣ることとなるので、焼鈍温度は550℃以上とする。こ
の二次焼鈍において、加熱速度は、特に限定されるもの
ではないが、通常、20〜40℃/時の範囲の低速加熱が好
ましい。
焼鈍後の冷延鋼板は、形状調整、降伏点伸びの消去のた
めに、調質圧延、レベラー掛け等、適宜の手段が施され
る。因みに、本発明の方法による冷延鋼板は、表面処理
を施されても前記したすぐれた特徴を何ら失なわないの
で、ブリキ、亜鉛めつき、ターンめつき鋼板にも適用す
ることができる。
発明の効果 以上のように、本発明の方法によれば、C量を0.020%
以下に低減し、且つ、Mn、S及びO量を低減すると共
に、かかる化学組成を有する鋼片の熱間圧延後の熱処理
において、一次焼鈍として連続焼鈍を採用し、二次焼鈍
として低温箱焼鈍を採用することによつて、低コスト、
高生産性にて延性及び深絞り性にすぐれる板厚0.5mm以
下の材質の均一な極薄冷延鋼板を得ることができる。
実施例 以下に実施例を挙げて本発明の方法を説明するが、本発
明はこれら実施例によつて何ら限定されるものではな
い。
実施例 第2表に示す化学成分を有する本発明鋼及び比較鋼を小
型溶解炉にて溶製し、これを鍛造、粗圧延して、30mm厚
さのスラブとした。これを加熱温度1200℃以上で30分間
保持した後、所定の仕上温度で板厚2〜4mmに仕上げ、
冷却後、500〜720℃で30分間の巻取シミユレート処理を
行なつた。
この熱延鋼板に第2表に示す条件にて一次冷間圧延、一
次焼鈍、二次冷間圧延及び二次焼鈍を行ない、最終的に
板厚0.2mm又は0.4mmの極薄冷延鋼板を製造し、この極薄
鋼板に0.8〜1.0%の調質圧延を施した後、材質を調査し
た。引張試験結果、値(深絞り性)、穴拡げ試験(伸
びフランジ性)及び焼付性を第3表に示す。
鋼A1〜A6及びBは本発明鋼であり、鋼C〜H及び鋼A7〜
A11は比較鋼である。即ち、鋼CはC量、鋼DはMn量、
鋼EはS量、鋼FはAl量、鋼GはN量、鋼HはO量がそ
れぞれ本発明で規定する範囲にない。鋼A7〜A11は、そ
の化学成分は本発明にて規定する範囲にあるが、製造方
法が本発明で規定する条件を満たしていない比較鋼であ
る。即ち、鋼A7は仕上温度、鋼A8は巻取温度、鋼A9は一
次冷延率、鋼A10は二次冷延率、鋼A11は二次焼鈍温度が
それぞれ本発明で規定する範囲にない。
第3表に示す試験結果から、本発明の方法による極薄冷
延鋼板は、560℃又は600℃のような低温焼鈍によつて
も、19kgf/mm2以下の低降伏応力、45%以上の高い全伸
び、0.230以上の高いn値及び1.6以上の高いr値を有
し、更に、伸びフランジ性も高いので、延性及び深絞り
性を兼備していることが理解される。
これに対して、製造条件は本発明で規定する範囲にある
が、化学成分組成が本発明で規定する範 囲にない比較鋼C〜H、及び化学成分組成が本発明で規
定する範囲内にあるが、製造条件が本発明で規定する条
件を満たしていない比較鋼A7〜A10は、全伸び、n値、
値、穴拡げ率のうち、少なくとも一つが目標値に達し
ておらず、鋼A11は、目標値を満足していても、高温焼
鈍のために焼付が発生し、製品としての価値がない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特公 昭42−3283(JP,B1) 特公 昭52−50723(JP,B2) 特公 昭50−22967(JP,B2) 「鉄と鋼、日本鉄鋼協会第111回講演大 会、講演概要集(▲I▼)」Vol.72, No.4,S630,224頁 昭和61年3月4 日 日本鉄鋼協会発行 「第3版 鉄鋼便覧、第▲III▼巻 (1)」493〜494頁(特に493頁右覧下7 行〜494頁左覧17行)昭和56年12月20日3 刷 丸善発行

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】重量%で C 0.001〜0.020%、 Mn 0.03〜0.20%、 S 0.001〜0.010%、 Al 0.01〜0.070%、 N 0.0010〜0.0050%、 O 0.001〜0.005%、 残部鉄及び不可避的不純物よりなる鋼片を仕上温度Ar3
    点以上で熱間仕上圧延し、600〜750℃の温度で巻取り、
    この熱延コイルを酸洗した後、冷延率50〜85%で一次冷
    間圧延し、これに引き続く一次焼鈍を連続焼鈍にて行な
    い、次いで、冷延率60〜95%にて二次冷間圧延し、タイ
    トコイル箱焼鈍にて550〜650℃の温度にて二次焼鈍を行
    なうことを特徴とする延性及び深絞り性にすぐれる板厚
    0.5mm以下の極薄冷延軟鋼板の製造方法。
JP61294520A 1986-12-09 1986-12-09 延性及び深絞り性にすぐれる極薄冷延軟鋼板の低温焼鈍による製造方法 Expired - Lifetime JPH0765114B2 (ja)

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「鉄と鋼、日本鉄鋼協会第111回講演大会、講演概要集(▲I▼)」Vol.72,No.4,S630,224頁昭和61年3月4日日本鉄鋼協会発行

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