JPH0765702A - 電子放出素子およびその製造方法 - Google Patents
電子放出素子およびその製造方法Info
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- JPH0765702A JPH0765702A JP23596393A JP23596393A JPH0765702A JP H0765702 A JPH0765702 A JP H0765702A JP 23596393 A JP23596393 A JP 23596393A JP 23596393 A JP23596393 A JP 23596393A JP H0765702 A JPH0765702 A JP H0765702A
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- Japan
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- electron
- emitting device
- conductive film
- thin film
- emitting
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-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01J—ELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
- H01J2201/00—Electrodes common to discharge tubes
- H01J2201/30—Cold cathodes
- H01J2201/316—Cold cathodes having an electric field parallel to the surface thereof, e.g. thin film cathodes
- H01J2201/3165—Surface conduction emission type cathodes
Landscapes
- Cold Cathode And The Manufacture (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 素子の温度上昇が小さく、電子放出の素子間
のバラツキが小さく、電子放出の効率が良好な電子放出
素子及びその製造方法を提供する。 【構成】 絶縁性基板上の一対の電極間に導電性膜を有
し、該導電性膜に高抵抗状態の亀裂部が少なくとも1箇
所以上存在する電子放出素子において、前記導電性膜が
種類の異なる物質からなる少なくとも2層以上の積層か
らなり、かつ亀裂部が少なくとも二種類以上の物質から
なる電子放出素子。2層以上積層された導電性膜の仕事
関数が絶縁性基板から離れるに従って小さいことが好ま
しい。絶縁性基板上の一対の電極間に第1の種類の導電
性膜を形成し、通電加熱により亀裂部を生ぜしめた後、
その上に第2の種類の導電性膜を形成し、通電加熱によ
り亀裂部を生ぜしめる工程を繰り返す電子放出素子の製
造方法。
のバラツキが小さく、電子放出の効率が良好な電子放出
素子及びその製造方法を提供する。 【構成】 絶縁性基板上の一対の電極間に導電性膜を有
し、該導電性膜に高抵抗状態の亀裂部が少なくとも1箇
所以上存在する電子放出素子において、前記導電性膜が
種類の異なる物質からなる少なくとも2層以上の積層か
らなり、かつ亀裂部が少なくとも二種類以上の物質から
なる電子放出素子。2層以上積層された導電性膜の仕事
関数が絶縁性基板から離れるに従って小さいことが好ま
しい。絶縁性基板上の一対の電極間に第1の種類の導電
性膜を形成し、通電加熱により亀裂部を生ぜしめた後、
その上に第2の種類の導電性膜を形成し、通電加熱によ
り亀裂部を生ぜしめる工程を繰り返す電子放出素子の製
造方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子放出素子、および簡
単な製法で高効率に電子を放出できる電子放出素子の製
造方法に関するものである。
単な製法で高効率に電子を放出できる電子放出素子の製
造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子放出素子としては、熱電子源
と冷陰極電子源の2種類が知られている。冷陰極電子源
には電界放出型(FE)、金属/絶縁層/金属型(以
下、MIMと略す)や表面伝導型電子放出素子(SC
E)等がある。
と冷陰極電子源の2種類が知られている。冷陰極電子源
には電界放出型(FE)、金属/絶縁層/金属型(以
下、MIMと略す)や表面伝導型電子放出素子(SC
E)等がある。
【0003】電界放出型(FE)の例としては、W.
P.Dyke&W.W.Dolan,“Field e
mission”,Advance in Elect
ronPhysics、8、89(1956)および
C.A.Spindt、“Physical prop
erties of thin film−field
emission cathodes with mo
lybdenum cones”、J.Appl.Ph
ys.、47、5248(1976)等が知られてい
る。
P.Dyke&W.W.Dolan,“Field e
mission”,Advance in Elect
ronPhysics、8、89(1956)および
C.A.Spindt、“Physical prop
erties of thin film−field
emission cathodes with mo
lybdenum cones”、J.Appl.Ph
ys.、47、5248(1976)等が知られてい
る。
【0004】MIM型の例としては、C.A.Mea
d、“The tunnel−emission am
plifier、J.Appl.Phys.、32、6
46(1961)等が知られている。
d、“The tunnel−emission am
plifier、J.Appl.Phys.、32、6
46(1961)等が知られている。
【0005】SCE型の例としては、M.I.Elin
son、Radio Eng. Electron P
ys.、10(1965)等がある。SCEは基板上に
形成された小面積の薄膜に、膜面に平行に電流を流すこ
とにより、電子放出が生ずる現象を利用するものであ
る。
son、Radio Eng. Electron P
ys.、10(1965)等がある。SCEは基板上に
形成された小面積の薄膜に、膜面に平行に電流を流すこ
とにより、電子放出が生ずる現象を利用するものであ
る。
【0006】この表面伝導型電子放出素子(SCE)と
しては、前記エリンソン等によるSnO2 薄膜を用いた
もの、Au薄膜によるもの[G.Dittmer:“T
hin Solid Films”、9、317(19
72)]、In2 O3 /SnO2 薄膜によるもの[M.
Hartwell and C.G.Fonstad:
“IEEE Trans.ED Conf.”、519
(1975)]、カーボン薄膜によるもの[荒木久
他:真空、第26巻、第1号、22頁(1983)]等
が報告されている。
しては、前記エリンソン等によるSnO2 薄膜を用いた
もの、Au薄膜によるもの[G.Dittmer:“T
hin Solid Films”、9、317(19
72)]、In2 O3 /SnO2 薄膜によるもの[M.
Hartwell and C.G.Fonstad:
“IEEE Trans.ED Conf.”、519
(1975)]、カーボン薄膜によるもの[荒木久
他:真空、第26巻、第1号、22頁(1983)]等
が報告されている。
【0007】これらの表面伝導型電子放出素子の典型的
な素子構成として前述のM.ハートウェルの素子構成を
図6に示す。図6(a)は素子の平面図、図6(b)は
AA線断面図である。同図において1は絶縁性基板であ
る。電子放出部形成用薄膜4aは、スパッタで形成され
たH型形状の金属酸化物薄膜等からなり、後述のフォー
ミングと呼ばれる通電処理により電子放出部5が形成さ
れる。4aは電子放出部を含む薄膜である。
な素子構成として前述のM.ハートウェルの素子構成を
図6に示す。図6(a)は素子の平面図、図6(b)は
AA線断面図である。同図において1は絶縁性基板であ
る。電子放出部形成用薄膜4aは、スパッタで形成され
たH型形状の金属酸化物薄膜等からなり、後述のフォー
ミングと呼ばれる通電処理により電子放出部5が形成さ
れる。4aは電子放出部を含む薄膜である。
【0008】従来、これらの表面伝導型電子放出素子に
おいては、電子放出を行う前に電子放出部形成薄膜4を
予めフォーミングと呼ばれる通電処理によって電子放出
部5を形成するのが一般的であった。即ち、フォーミン
グとは、前記電子放出部形成用薄膜4aの両端に電圧を
印加通電し、電子放出部形成用薄膜を局所的に破壊、変
形もしくは変質せしめ、電気的に高抵抗な状態にした電
子放出部5を形成することである。尚、電子放出部5は
電子放出部形成用薄膜4aの一部に亀裂が発生し、その
亀裂付近から電子放出が行なわれる場合もある。以下、
フォーミングにより発生した電子放出部を含む電子放出
部形成用薄膜を電子放出部を含む薄膜と呼ぶ。
おいては、電子放出を行う前に電子放出部形成薄膜4を
予めフォーミングと呼ばれる通電処理によって電子放出
部5を形成するのが一般的であった。即ち、フォーミン
グとは、前記電子放出部形成用薄膜4aの両端に電圧を
印加通電し、電子放出部形成用薄膜を局所的に破壊、変
形もしくは変質せしめ、電気的に高抵抗な状態にした電
子放出部5を形成することである。尚、電子放出部5は
電子放出部形成用薄膜4aの一部に亀裂が発生し、その
亀裂付近から電子放出が行なわれる場合もある。以下、
フォーミングにより発生した電子放出部を含む電子放出
部形成用薄膜を電子放出部を含む薄膜と呼ぶ。
【0009】前記フォーミング処理をした表面伝導型電
子放出素子は上述の電子放出部を含む薄膜4aに電圧を
印加し、素子表面に電流を流すことにより、上述の電子
放出部5より電子を放出せしめるものである。
子放出素子は上述の電子放出部を含む薄膜4aに電圧を
印加し、素子表面に電流を流すことにより、上述の電子
放出部5より電子を放出せしめるものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
様な従来の表面伝導型電子放出素子において、実用化、
特に、表示装置の様に、多数個の電子放出素子を並べる
用途に対する実用化を妨げている問題点として、下記の
理由を挙げることができる。
様な従来の表面伝導型電子放出素子において、実用化、
特に、表示装置の様に、多数個の電子放出素子を並べる
用途に対する実用化を妨げている問題点として、下記の
理由を挙げることができる。
【0011】1)電子放出が行われている状態において
も、電流はその一部が絶縁性基板1内を流れるのでジュ
ール熱の発生要因となっている可能性がある。 2)絶縁性基板1内を流れる電流は、絶縁性基板1内や
絶縁性基板1上に付着した不純物等に大きく影響を受け
るので素子間のバラツキが大きくなってしまう。 3)電子放出の効率があまり良くない。これは基板1内
を経由して流れる電流が大きいことによる可能性が1つ
の要因として考えられる。 以上のような問題点があるため、表面伝導型電子放出素
子は、素子構造が簡単であるという利点があるにもかか
わらず、産業上積極的に応用されるには至っていなかっ
た。
も、電流はその一部が絶縁性基板1内を流れるのでジュ
ール熱の発生要因となっている可能性がある。 2)絶縁性基板1内を流れる電流は、絶縁性基板1内や
絶縁性基板1上に付着した不純物等に大きく影響を受け
るので素子間のバラツキが大きくなってしまう。 3)電子放出の効率があまり良くない。これは基板1内
を経由して流れる電流が大きいことによる可能性が1つ
の要因として考えられる。 以上のような問題点があるため、表面伝導型電子放出素
子は、素子構造が簡単であるという利点があるにもかか
わらず、産業上積極的に応用されるには至っていなかっ
た。
【0012】本発明は、この様な従来技術の問題点を解
決するためになされたものであり、電子放出が行われて
いる状態においても素子の温度上昇が小さく、電子放出
の素子間のバラツキが小さく、電子放出の効率が良好な
電子放出素子およびその製造方法を提供することを目的
とするものである。
決するためになされたものであり、電子放出が行われて
いる状態においても素子の温度上昇が小さく、電子放出
の素子間のバラツキが小さく、電子放出の効率が良好な
電子放出素子およびその製造方法を提供することを目的
とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、絶縁性
基板上の一対の電極間に導電性膜を有し、該導電性膜に
高抵抗状態の亀裂部が少なくとも1箇所以上存在する電
子放出素子において、前記導電性膜が種類の異なる物質
からなる少なくとも2層以上の積層からなり、かつ亀裂
部が少なくとも二種類以上の物質からなることを特徴と
する電子放出素子である。
基板上の一対の電極間に導電性膜を有し、該導電性膜に
高抵抗状態の亀裂部が少なくとも1箇所以上存在する電
子放出素子において、前記導電性膜が種類の異なる物質
からなる少なくとも2層以上の積層からなり、かつ亀裂
部が少なくとも二種類以上の物質からなることを特徴と
する電子放出素子である。
【0014】また、本発明は、絶縁性基板上の一対の電
極間に第1の種類の導電性膜を形成し、通電加熱により
亀裂部を生ぜしめた後、その上に第2の種類の導電性膜
を形成し、通電加熱により亀裂部を生ぜしめる工程を繰
り返すことを特徴とする導電性膜が種類の異なる物質か
らなる少なくとも2層以上からなり、かつ亀裂部が少な
くとも二種類以上の物質からなる電子放出素子の製造方
法である。
極間に第1の種類の導電性膜を形成し、通電加熱により
亀裂部を生ぜしめた後、その上に第2の種類の導電性膜
を形成し、通電加熱により亀裂部を生ぜしめる工程を繰
り返すことを特徴とする導電性膜が種類の異なる物質か
らなる少なくとも2層以上からなり、かつ亀裂部が少な
くとも二種類以上の物質からなる電子放出素子の製造方
法である。
【0015】以下、本発明を詳細に説明する。本発明者
らは、上記問題点を鑑みて検討した結果、素子の電子放
出の際における絶縁性基板の影響を極力取り除くため
に、絶縁性基板上に導電性の薄膜あるいは微粒子の島状
膜を有している表面伝導型の電子放出素子において、前
記導電性薄膜あるいは微粒子の島状膜からなる導電性膜
が、同じ部位に亀裂部を有する少なくとも二種類以上の
仕事関数の異なる物質が積層されている構成からなる電
子放出素子を見出した。前記2層以上積層された導電性
膜の仕事関数が絶縁性基板から離れるに従って小さいこ
とが好ましい。
らは、上記問題点を鑑みて検討した結果、素子の電子放
出の際における絶縁性基板の影響を極力取り除くため
に、絶縁性基板上に導電性の薄膜あるいは微粒子の島状
膜を有している表面伝導型の電子放出素子において、前
記導電性薄膜あるいは微粒子の島状膜からなる導電性膜
が、同じ部位に亀裂部を有する少なくとも二種類以上の
仕事関数の異なる物質が積層されている構成からなる電
子放出素子を見出した。前記2層以上積層された導電性
膜の仕事関数が絶縁性基板から離れるに従って小さいこ
とが好ましい。
【0016】この新規な本発明に関わる電子放出素子の
基本的な構成と製造方法および特性について概説する。
図1は本発明にかかわる基本的な電子放出素子の構成を
示す構成図である。図1(a)は素子の平面図、図1
(b)はBB線断面図である。同図において、1は絶縁
性基板、2及び3は素子電極、4、13は電子放出材料
で形成される薄膜、5は電子放出部である。同図1は前
記導電性薄膜が2種類の異なる物質からなる2層の積層
からなり、かつ亀裂部が少なくとも二種類の物質からな
る電子放出素子である。
基本的な構成と製造方法および特性について概説する。
図1は本発明にかかわる基本的な電子放出素子の構成を
示す構成図である。図1(a)は素子の平面図、図1
(b)はBB線断面図である。同図において、1は絶縁
性基板、2及び3は素子電極、4、13は電子放出材料
で形成される薄膜、5は電子放出部である。同図1は前
記導電性薄膜が2種類の異なる物質からなる2層の積層
からなり、かつ亀裂部が少なくとも二種類の物質からな
る電子放出素子である。
【0017】本発明における電子放出部を含む薄膜4、
13のうち電子放出部5としては粒径が数十Åの導電性
微粒子からなり、電子放出部5以外の電子放出部を含む
薄膜4、13は微粒子膜からなる。なお、ここで述べる
微粒子膜とは、複数の微粒子が集合した膜であり、その
微細構造として、微粒子が個々に分散配置した状態のみ
ならず、微粒子が互いに隣接、あるいは重なり合った状
態(島状も含む)の膜をさす。またこれとは別に電子放
出部を含む薄膜4、13は、導電性微粒子が分散された
カーボン薄膜等の場合がある。
13のうち電子放出部5としては粒径が数十Åの導電性
微粒子からなり、電子放出部5以外の電子放出部を含む
薄膜4、13は微粒子膜からなる。なお、ここで述べる
微粒子膜とは、複数の微粒子が集合した膜であり、その
微細構造として、微粒子が個々に分散配置した状態のみ
ならず、微粒子が互いに隣接、あるいは重なり合った状
態(島状も含む)の膜をさす。またこれとは別に電子放
出部を含む薄膜4、13は、導電性微粒子が分散された
カーボン薄膜等の場合がある。
【0018】電子放出部を含む薄膜4、13の具体例を
挙げるならばPd,Ru,Ag,Au,Ti,In,C
u,Cr,Fe,Zn,Sn,Ta,W,Pb等の金
属、PdO,SnO2 ,In2 O3 ,PbO,Sb2 O
3 等の酸化物、HfB2 ,ZrB2 ,LaB6 ,CeB
6 ,YB4 ,GdB4 等の硼化物、TiC,ZrC,H
fC,TaC,SiC,WC等の炭化物、TiN,Zr
N,HfN等の窒化物、Si,Ge等の半導体、カーボ
ン、AgMg,NiCu,Pb,Sn等である。さら
に、薄膜4の仕事関数は薄膜13の仕事関数よりも小さ
いことが望ましい。
挙げるならばPd,Ru,Ag,Au,Ti,In,C
u,Cr,Fe,Zn,Sn,Ta,W,Pb等の金
属、PdO,SnO2 ,In2 O3 ,PbO,Sb2 O
3 等の酸化物、HfB2 ,ZrB2 ,LaB6 ,CeB
6 ,YB4 ,GdB4 等の硼化物、TiC,ZrC,H
fC,TaC,SiC,WC等の炭化物、TiN,Zr
N,HfN等の窒化物、Si,Ge等の半導体、カーボ
ン、AgMg,NiCu,Pb,Sn等である。さら
に、薄膜4の仕事関数は薄膜13の仕事関数よりも小さ
いことが望ましい。
【0019】そして、電子放出部を含む薄膜4,13は
真空蒸着法、スパッタ法、化学的気相堆積法、分散塗布
法、ディッピング法、スピナー法等によって形成され
る。
真空蒸着法、スパッタ法、化学的気相堆積法、分散塗布
法、ディッピング法、スピナー法等によって形成され
る。
【0020】次に、本発明の電子放出素子の製造方法に
ついて説明する。本発明の電子放出部5を有する電子放
出素子の製造方法としては様々な方法があるが、その一
例の製造工程図を図2に示す。4,13は電子放出部形
成用薄膜で例えば微粒子膜が挙げられる。
ついて説明する。本発明の電子放出部5を有する電子放
出素子の製造方法としては様々な方法があるが、その一
例の製造工程図を図2に示す。4,13は電子放出部形
成用薄膜で例えば微粒子膜が挙げられる。
【0021】以下、順をおって製造方法の説明を図2及
び第3図に基づいて説明する。 1)絶縁性基板1を洗剤、純水および有機溶剤により十
分に洗浄後、真空蒸着技術、フォトリソグラフィー技術
により絶縁性基板1の面上に素子電極2,3を形成する
(図2(a)参照)。素子電極の材料としては導電性を
有するものてあればどのようなものであっても構わない
が、例えばニッケル金属が挙げられ、素子電極間隔L1
は2μm、素子電極長さW1は300μm、素子電極
2,3の膜厚dは1000Åである。
び第3図に基づいて説明する。 1)絶縁性基板1を洗剤、純水および有機溶剤により十
分に洗浄後、真空蒸着技術、フォトリソグラフィー技術
により絶縁性基板1の面上に素子電極2,3を形成する
(図2(a)参照)。素子電極の材料としては導電性を
有するものてあればどのようなものであっても構わない
が、例えばニッケル金属が挙げられ、素子電極間隔L1
は2μm、素子電極長さW1は300μm、素子電極
2,3の膜厚dは1000Åである。
【0022】2)絶縁性基板1上に設けられた素子電極
2と素子電極3との間に、素子電極2,3に掛かる様に
有機金属溶液を塗布して放置し、その後有機金属薄膜を
加熱処理することにより、又は真空蒸着法によって、金
属膜を形成する。
2と素子電極3との間に、素子電極2,3に掛かる様に
有機金属溶液を塗布して放置し、その後有機金属薄膜を
加熱処理することにより、又は真空蒸着法によって、金
属膜を形成する。
【0023】ここで、金属膜としてはPd,Ru,A
g,Au,Ti,In,Cu,Cr,Fe,Zn,S
n,Ta,W,Pdが挙げられる。この後、リフトオ
フ、エッチング等によりパターニングし、第1の電子放
出部形成用薄膜(第1の薄膜と記す)13を形成する
(図2(b)参照)。
g,Au,Ti,In,Cu,Cr,Fe,Zn,S
n,Ta,W,Pdが挙げられる。この後、リフトオ
フ、エッチング等によりパターニングし、第1の電子放
出部形成用薄膜(第1の薄膜と記す)13を形成する
(図2(b)参照)。
【0024】3)つづいて、フォーミングと呼ばれる通
電処理を素子電極2,3間に電圧を電源7により印加し
施すと、第1の薄膜13の中央付近の部位に構造の変化
した高抵抗な亀裂部14が形成される(図2(C)参
照)。この通電処理により第1の薄膜13を局所的に破
壊、変形もしくは変質せしめ、構造の変化した部位を亀
裂部14と呼ぶ。先に説明したように、亀裂部14は金
属微粒子で構成されていることを本出願人らは観察して
いる。
電処理を素子電極2,3間に電圧を電源7により印加し
施すと、第1の薄膜13の中央付近の部位に構造の変化
した高抵抗な亀裂部14が形成される(図2(C)参
照)。この通電処理により第1の薄膜13を局所的に破
壊、変形もしくは変質せしめ、構造の変化した部位を亀
裂部14と呼ぶ。先に説明したように、亀裂部14は金
属微粒子で構成されていることを本出願人らは観察して
いる。
【0025】4)上記のような方法によって形成された
亀裂部14は第1の薄膜13の一部に亀裂を有し、かつ
亀裂内が金属微粒子で構成された不連続状態となってい
る。さらにこの後に、前記第1の薄膜13の島構造上
に、素子電極2,3に掛かる様に有機金属溶液を塗布し
て放置することにより、有機金属薄膜を形成する。な
お、有機金属溶液とは、前記Pd,Ru,Ag,Au,
Ti,In,Cu,Cr,Fe,Zn,Sn,Ta,
W,Pd等の金属を主元素とする有機化合物の溶液が用
いられる。この後、有機金属薄膜を加熱焼成処理し、リ
フトオフ、エッチング等によりパターニングし、電子放
出部形成用薄膜4を形成する。(図2(d)参照)
亀裂部14は第1の薄膜13の一部に亀裂を有し、かつ
亀裂内が金属微粒子で構成された不連続状態となってい
る。さらにこの後に、前記第1の薄膜13の島構造上
に、素子電極2,3に掛かる様に有機金属溶液を塗布し
て放置することにより、有機金属薄膜を形成する。な
お、有機金属溶液とは、前記Pd,Ru,Ag,Au,
Ti,In,Cu,Cr,Fe,Zn,Sn,Ta,
W,Pd等の金属を主元素とする有機化合物の溶液が用
いられる。この後、有機金属薄膜を加熱焼成処理し、リ
フトオフ、エッチング等によりパターニングし、電子放
出部形成用薄膜4を形成する。(図2(d)参照)
【0026】5)さらに、フォーミグと呼ばれる通電処
理を、再び素子電極2,3間に電圧を電源7により印加
し施すと、薄膜4の中央付近の部位に亀裂部14とほぼ
同位置に構造の変化した高抵抗な電子放出部5が形成さ
れる(図2(e)参照)。
理を、再び素子電極2,3間に電圧を電源7により印加
し施すと、薄膜4の中央付近の部位に亀裂部14とほぼ
同位置に構造の変化した高抵抗な電子放出部5が形成さ
れる(図2(e)参照)。
【0027】この通電処理により電子放出部形成用薄膜
4を局所的に破壊、変形もしくは変質せしめ、構造の変
化した部位を電子放出部5と呼ぶ。先に説明したよう
に、電子放出部5は第1の薄膜13と第4の薄膜4に用
いた有機金属,有機金属化合のの金属微粒子で構成され
ていることを本出願人らは観察している。
4を局所的に破壊、変形もしくは変質せしめ、構造の変
化した部位を電子放出部5と呼ぶ。先に説明したよう
に、電子放出部5は第1の薄膜13と第4の薄膜4に用
いた有機金属,有機金属化合のの金属微粒子で構成され
ていることを本出願人らは観察している。
【0028】上述のような素子構成と製造方法によって
作成された本発明にかかわる電子放出素子の基本特性に
ついて図3、図4を用いて説明する。
作成された本発明にかかわる電子放出素子の基本特性に
ついて図3、図4を用いて説明する。
【0029】図3は、図2で示した構成を有する電子放
出素子の電子放出特性を測定するための測定評価装置の
概略構成図である。図3において、1は絶縁性基板、2
及び3は素子電極、13は第1の薄膜、4は第2の薄
膜、5は電子放出部を示す。また、8は素子に電子電圧
Vfを印加するための電源、9は素子電極2,3間の電
子放出部を含む薄膜13,4を流れる素子電流Ifを測
定するための電流計、10は素子の電子放出部より放出
される放出電流Ieを捕捉するためのアノード電極、1
1はアノード電極10に電圧を印加するための高圧電
源、12は素子の電子放出部5より放出される放出電流
Ieを測定するための電流計である。
出素子の電子放出特性を測定するための測定評価装置の
概略構成図である。図3において、1は絶縁性基板、2
及び3は素子電極、13は第1の薄膜、4は第2の薄
膜、5は電子放出部を示す。また、8は素子に電子電圧
Vfを印加するための電源、9は素子電極2,3間の電
子放出部を含む薄膜13,4を流れる素子電流Ifを測
定するための電流計、10は素子の電子放出部より放出
される放出電流Ieを捕捉するためのアノード電極、1
1はアノード電極10に電圧を印加するための高圧電
源、12は素子の電子放出部5より放出される放出電流
Ieを測定するための電流計である。
【0030】電子放出素子の上記素子電流If、放出電
流Ieの測定にあたっては、素子電極2,3に電源8と
電流計9とを接続し、該電子放出素子の上方に電源11
と電流計12とを接続したアノード電極10を配置して
いる。また、本電子放出素子及びアノード電極10は真
空装置内に設置され、その真空装置には不図示の排気ポ
ンプ及び真空計等の真空装置に必要な機器が具備されて
おり、所望の真空下で本素子の測定評価を行なえるよう
になっている。なお、アノード電極の電圧は1kV〜1
0kV、アノード電極と電子放出素子との距離は3mm
〜8mmの範囲で測定した。
流Ieの測定にあたっては、素子電極2,3に電源8と
電流計9とを接続し、該電子放出素子の上方に電源11
と電流計12とを接続したアノード電極10を配置して
いる。また、本電子放出素子及びアノード電極10は真
空装置内に設置され、その真空装置には不図示の排気ポ
ンプ及び真空計等の真空装置に必要な機器が具備されて
おり、所望の真空下で本素子の測定評価を行なえるよう
になっている。なお、アノード電極の電圧は1kV〜1
0kV、アノード電極と電子放出素子との距離は3mm
〜8mmの範囲で測定した。
【0031】図3に示した測定評価装置により測定され
た放出電流Ieおよび素子電流Ifと素子電圧Vfの関
係の典型的な例を図4に示す。なお、図4は任意単位で
示されており、放出電流Ieは素子電流Ifのおおよそ
1000分の1程度である。
た放出電流Ieおよび素子電流Ifと素子電圧Vfの関
係の典型的な例を図4に示す。なお、図4は任意単位で
示されており、放出電流Ieは素子電流Ifのおおよそ
1000分の1程度である。
【0032】図4からも明らかなように、本電子放出素
子は放出電流Ieに対する三つの特性を有する。まず第
一に、本素子はある電圧(しきい値電圧と呼ぶ、図4中
のVth)以上の素子電圧を印加すると急激に放出電流
Ieが増加し、一方しきい値電圧Vth以下では放出電
流Ieがほとんど検出されない。すなわち、放出電流I
eに対する明確なしきい値電圧Vthを持った非線形素
子である。
子は放出電流Ieに対する三つの特性を有する。まず第
一に、本素子はある電圧(しきい値電圧と呼ぶ、図4中
のVth)以上の素子電圧を印加すると急激に放出電流
Ieが増加し、一方しきい値電圧Vth以下では放出電
流Ieがほとんど検出されない。すなわち、放出電流I
eに対する明確なしきい値電圧Vthを持った非線形素
子である。
【0033】第二に、放出電流Ieが素子電圧Vfに依
存するため、放出電流Ieは素子電圧Vfで制御でき
る。第三に、アノード電極10に捕捉される放出電荷
は、素子電圧Vfを印加する時間に依存する。すなわ
ち、アノード電極10に捕捉される電荷量は、電子電圧
Vfを印加する時間により制御できる。以上のような特
性を有するため、本発明にかかわる電子放出素子は、多
方面への応用が期待できる。
存するため、放出電流Ieは素子電圧Vfで制御でき
る。第三に、アノード電極10に捕捉される放出電荷
は、素子電圧Vfを印加する時間に依存する。すなわ
ち、アノード電極10に捕捉される電荷量は、電子電圧
Vfを印加する時間により制御できる。以上のような特
性を有するため、本発明にかかわる電子放出素子は、多
方面への応用が期待できる。
【0034】また、素子電流Ifは素子電圧Vfに対し
て単調増加する(MI)特性の例を図4に示したが、こ
の他にも、素子電流Ifが素子電圧Vfに対して電圧制
御型負性抵抗(VCNR)特性を示す場合もある。なお
この場合も、本電子放出素子は上述した三つの特性を有
する。
て単調増加する(MI)特性の例を図4に示したが、こ
の他にも、素子電流Ifが素子電圧Vfに対して電圧制
御型負性抵抗(VCNR)特性を示す場合もある。なお
この場合も、本電子放出素子は上述した三つの特性を有
する。
【0035】なお、あらかじめ導電性微粒子を分散して
構成した表面伝導型電子放出素子においては、前記本発
明の基本的な素子構成の基本的な製造方法のうち一部を
変更しても構成できる。また、本発明者らが米国特許第
5066883号で技術開示したように、基板上の段差
の上下に素子電極を設け、該電極間に電子放出部を含む
薄膜を配置した垂直型表面伝導型電子放出素子において
も同様な特性を得ることができる。
構成した表面伝導型電子放出素子においては、前記本発
明の基本的な素子構成の基本的な製造方法のうち一部を
変更しても構成できる。また、本発明者らが米国特許第
5066883号で技術開示したように、基板上の段差
の上下に素子電極を設け、該電極間に電子放出部を含む
薄膜を配置した垂直型表面伝導型電子放出素子において
も同様な特性を得ることができる。
【0036】
【作用】以上説明した本発明の電子放出素子において
は、仕事関数の異なる電子放出材料を積層することよ
り、電子電流Ifのばらつきを抑さえ、電子放出の効率
を上げることができる。したがって、本発明の電子放出
素子を多数個並べて表示素子の電子源として用いた場合
に、この表示装置の画像の均一性や信頼性を向上するの
に大きな効果が期待できる。
は、仕事関数の異なる電子放出材料を積層することよ
り、電子電流Ifのばらつきを抑さえ、電子放出の効率
を上げることができる。したがって、本発明の電子放出
素子を多数個並べて表示素子の電子源として用いた場合
に、この表示装置の画像の均一性や信頼性を向上するの
に大きな効果が期待できる。
【0037】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。
する。
【0038】実施例1 本実施例の電子放出素子として図1に示すタイプの電子
放出素子を作成した。図1(a)は本素子の平面図を、
図1(b)は断面図を示している。また、図1(a),
(b)中の1は絶縁性基板、2および3は素子に電圧を
印加するための素子電極、4は電子放出部を含む薄膜、
5は電子放出部を示す。なお、図中のL1は素子電極2
と素子電極3の素子電極間隔、W1は素子電極の幅、d
は素子電極の厚さ、W2は第1の導電性薄膜の幅、W3
は第2の導電性薄膜の幅を表している。
放出素子を作成した。図1(a)は本素子の平面図を、
図1(b)は断面図を示している。また、図1(a),
(b)中の1は絶縁性基板、2および3は素子に電圧を
印加するための素子電極、4は電子放出部を含む薄膜、
5は電子放出部を示す。なお、図中のL1は素子電極2
と素子電極3の素子電極間隔、W1は素子電極の幅、d
は素子電極の厚さ、W2は第1の導電性薄膜の幅、W3
は第2の導電性薄膜の幅を表している。
【0039】図2を用いて、本実施例の電子放出素子の
作成方法を述べる。 1)絶縁性基板1として石英基板を用い、これを有機溶
剤により充分に洗浄後、該絶縁性基板1面上に、Niか
らなる素子電極2,3を形成した(図2(a))。この
時、素子電極間隔L1は3μmとし、素子電極の幅W1
を500μm、その厚さdを1000Åとした。
作成方法を述べる。 1)絶縁性基板1として石英基板を用い、これを有機溶
剤により充分に洗浄後、該絶縁性基板1面上に、Niか
らなる素子電極2,3を形成した(図2(a))。この
時、素子電極間隔L1は3μmとし、素子電極の幅W1
を500μm、その厚さdを1000Åとした。
【0040】2)次に、リフトオフ法と真空蒸着法によ
って、素子電極2,3の間に金(Au)の薄膜13を2
00Åの厚さに形成する(図2(b))。
って、素子電極2,3の間に金(Au)の薄膜13を2
00Åの厚さに形成する(図2(b))。
【0041】3)次に、図2(c)に示すように、該素
子電極2及び3の間にパルス状電源7により電圧を印加
し通電処理を行ったところ、金薄膜13の部位に亀裂部
14が形成された。この亀裂部14は幅約2000Åで
素子電極2と素子電極3の間のちょうど中央部付近に形
成されていた。
子電極2及び3の間にパルス状電源7により電圧を印加
し通電処理を行ったところ、金薄膜13の部位に亀裂部
14が形成された。この亀裂部14は幅約2000Åで
素子電極2と素子電極3の間のちょうど中央部付近に形
成されていた。
【0042】4)次に、金薄膜13の上に有機パラジウ
ム(奥野製薬(株)製、ccp−4230)含有溶液を
塗布した後、300℃で10分間の加熱処理をして、酸
化パラジウム(PdO)微粒子(粒径:8〜120Å、
平均粒径:70Å)からなる微粒子膜を形成し、電子放
出部形成用薄膜4とした(図2の(d))。ここで電子
放出部形成用薄膜4は、その幅(素子の幅)Wを300
μmとし、素子電極2と3のほぼ中央部に配置した。
ム(奥野製薬(株)製、ccp−4230)含有溶液を
塗布した後、300℃で10分間の加熱処理をして、酸
化パラジウム(PdO)微粒子(粒径:8〜120Å、
平均粒径:70Å)からなる微粒子膜を形成し、電子放
出部形成用薄膜4とした(図2の(d))。ここで電子
放出部形成用薄膜4は、その幅(素子の幅)Wを300
μmとし、素子電極2と3のほぼ中央部に配置した。
【0043】また、この電子放出部形成用薄膜4の膜厚
は100Å、シート抵抗値は5×104 Ω/cm2 であ
った。なお、ここで述べる微粒子膜とは、複数の微粒子
が集合した膜であり、その微細構造として、微粒子が個
々に分散配置した状態のみならず、微粒子が互いに隣
接、あるいは重なりあった状態(島状も含む)の膜をさ
し、その微粒子の粒径8〜120Åとは、前記状態で粒
子形成が認識可能な微粒子についての径をいう。
は100Å、シート抵抗値は5×104 Ω/cm2 であ
った。なお、ここで述べる微粒子膜とは、複数の微粒子
が集合した膜であり、その微細構造として、微粒子が個
々に分散配置した状態のみならず、微粒子が互いに隣
接、あるいは重なりあった状態(島状も含む)の膜をさ
し、その微粒子の粒径8〜120Åとは、前記状態で粒
子形成が認識可能な微粒子についての径をいう。
【0044】3)最後に、図2(e)に示すように、該
素子電極2及び3の間に電圧を印加し通電処理を行った
ところ、微粒子膜4の部位に電子放出部5が形成でき
た。この電子放出部5は前記金薄膜の亀裂部14に形成
することができた。この部分は、通電処理によりパラジ
ウム(Pd)微粒子(粒径:8〜120Å、平均粒径2
0Å)膜が形成されていて、電子放出部となっていると
思われる。図2(e)に示すように、電子放出部5を素
子電極2および3の間に電圧を印加し、電子放出部形成
用薄膜4を通電処理(フォーミング処理)することによ
り作成した。フォーミング処理の電圧波形を図5に示
す。
素子電極2及び3の間に電圧を印加し通電処理を行った
ところ、微粒子膜4の部位に電子放出部5が形成でき
た。この電子放出部5は前記金薄膜の亀裂部14に形成
することができた。この部分は、通電処理によりパラジ
ウム(Pd)微粒子(粒径:8〜120Å、平均粒径2
0Å)膜が形成されていて、電子放出部となっていると
思われる。図2(e)に示すように、電子放出部5を素
子電極2および3の間に電圧を印加し、電子放出部形成
用薄膜4を通電処理(フォーミング処理)することによ
り作成した。フォーミング処理の電圧波形を図5に示
す。
【0045】図5中、TI及びT2は電圧波形のパルス
幅とパルス間隔であり、本実施例ではT1を1ミリ秒、
T2を10ミリ秒とし、三角波の波高値(フォーミング
時のピーク電圧)は5Vとし、フォーミング処理は約1
×10-6torrの真空雰囲気下で60秒間行った。こ
のように作成された電子放出部3は、パラジウム元素を
主成分とする微粒子が分散配置された状態となり、その
微粒子の平均粒径は30Åであった。
幅とパルス間隔であり、本実施例ではT1を1ミリ秒、
T2を10ミリ秒とし、三角波の波高値(フォーミング
時のピーク電圧)は5Vとし、フォーミング処理は約1
×10-6torrの真空雰囲気下で60秒間行った。こ
のように作成された電子放出部3は、パラジウム元素を
主成分とする微粒子が分散配置された状態となり、その
微粒子の平均粒径は30Åであった。
【0046】以上のようにして作成された素子につい
て、その電子放出特性の測定を行った。図3に測定評価
装置の概略構成図を示す。
て、その電子放出特性の測定を行った。図3に測定評価
装置の概略構成図を示す。
【0047】図3においても、1は絶縁性基板、2及び
3は素子電極、4、13は電子放出部を含む薄膜、5は
電子放出部を示し、8は素子に電圧を印加するための電
源、9は素子電流Ifを測定するための電流計、10は
素子より発生する放出電流Ieを測定するためのアノー
ド電極、11はアノード電極10に電圧を印加するため
の高圧源、12は放出電流を測定するための電流計であ
る。電子放出素子の上記素子電流If、放出電流Ieの
測定にあたっては、素子電極2、3に電源8と電流計9
とを接続し、該電子放出素子の上方に電源11と電流計
12とを接続したアノード電極10を配置している。ま
た、本電子放出素子及びアノード電極10は真空装置内
に設置されており、その真空装置には不図示の排気ポン
プ及び真空計等の真空装置に必要な機器が具備れさてお
り、所望の真空下で本素子の測定評価を行えるようにな
っている。なお本実施例では、アノード電極と電子放出
素子間の距離を4mm、アノード電極の電位を1kV、
電子放出特性測定時の真空装置内の真空度を1×10-6
torrとした。
3は素子電極、4、13は電子放出部を含む薄膜、5は
電子放出部を示し、8は素子に電圧を印加するための電
源、9は素子電流Ifを測定するための電流計、10は
素子より発生する放出電流Ieを測定するためのアノー
ド電極、11はアノード電極10に電圧を印加するため
の高圧源、12は放出電流を測定するための電流計であ
る。電子放出素子の上記素子電流If、放出電流Ieの
測定にあたっては、素子電極2、3に電源8と電流計9
とを接続し、該電子放出素子の上方に電源11と電流計
12とを接続したアノード電極10を配置している。ま
た、本電子放出素子及びアノード電極10は真空装置内
に設置されており、その真空装置には不図示の排気ポン
プ及び真空計等の真空装置に必要な機器が具備れさてお
り、所望の真空下で本素子の測定評価を行えるようにな
っている。なお本実施例では、アノード電極と電子放出
素子間の距離を4mm、アノード電極の電位を1kV、
電子放出特性測定時の真空装置内の真空度を1×10-6
torrとした。
【0048】以上のような測定評価装置を用いて、本電
子放出素子の素子電極2及び3の間に素子電圧を印加
し、その時に流れる素子電流If及び放出電流Ieを測
定したところ、図4に示したような電流−電圧特性が得
られた。本素子では、素子電圧8V程度から急激に放出
電流Ieが増加し、素子電圧16Vでは素子電流Ifが
2.2mA、放出電流Ieが11uAとなり、電子放出
効率η=Ie/If(%)は0.08%であった。
子放出素子の素子電極2及び3の間に素子電圧を印加
し、その時に流れる素子電流If及び放出電流Ieを測
定したところ、図4に示したような電流−電圧特性が得
られた。本素子では、素子電圧8V程度から急激に放出
電流Ieが増加し、素子電圧16Vでは素子電流Ifが
2.2mA、放出電流Ieが11uAとなり、電子放出
効率η=Ie/If(%)は0.08%であった。
【0049】また、同様な測定を同時に作製した数百個
の素子について行ったが、いずれも、素子電圧を16V
に保ったときの素子電流や、放出電流の値には大きな違
いはなかった。さらに素子の温度も低くなり、電子放出
素子を長時間にわたって動作させたときの信頼性も良く
なったことが確認された。
の素子について行ったが、いずれも、素子電圧を16V
に保ったときの素子電流や、放出電流の値には大きな違
いはなかった。さらに素子の温度も低くなり、電子放出
素子を長時間にわたって動作させたときの信頼性も良く
なったことが確認された。
【0050】比較例1 実施例1において、絶縁性基板1面上に金薄膜13を形
成しないで、実施例1と同様に有機パラジウム(奥野製
薬(株)製、ccp−4230)含有溶液を用いて酸化
パラジウム(PdO)微粒子膜を形成して電子放出部を
形成した電子放出素子を得た。
成しないで、実施例1と同様に有機パラジウム(奥野製
薬(株)製、ccp−4230)含有溶液を用いて酸化
パラジウム(PdO)微粒子膜を形成して電子放出部を
形成した電子放出素子を得た。
【0051】実施例1と同様に、この電子放出素子の素
子電極間に素子電圧を印加し、その時に流れる素子電流
If及び放出電流Ieを測定したところ、電子放出効率
η=Ie/If(%)は0.05%であった。
子電極間に素子電圧を印加し、その時に流れる素子電流
If及び放出電流Ieを測定したところ、電子放出効率
η=Ie/If(%)は0.05%であった。
【0052】以上説明した実施例中、電子放出部を形成
する際に、素子の電極間に三角波パルスを印加してフォ
ーミング処理を行っているが、素子の電極間に印加する
波形は三角波に限定することはなく、矩形波など所望の
波形を用いても良く、その波高値及びパルス幅・パルス
間隔等についても上述の値に限ることなく、電子放出部
が良好に形成されれば所望の値を選択することができ
る。
する際に、素子の電極間に三角波パルスを印加してフォ
ーミング処理を行っているが、素子の電極間に印加する
波形は三角波に限定することはなく、矩形波など所望の
波形を用いても良く、その波高値及びパルス幅・パルス
間隔等についても上述の値に限ることなく、電子放出部
が良好に形成されれば所望の値を選択することができ
る。
【0053】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明によれば、電
子放出が行われている状態においても素子の温度上昇が
小さく、電子放出の素子間のバラツキが小さく、電子放
出の効率が良好な電子放出素子を得ることができる。ま
た、本発明の製造方法によれば、上記の優れた特性を有
する電子放出素子を容易に得ることができる。
子放出が行われている状態においても素子の温度上昇が
小さく、電子放出の素子間のバラツキが小さく、電子放
出の効率が良好な電子放出素子を得ることができる。ま
た、本発明の製造方法によれば、上記の優れた特性を有
する電子放出素子を容易に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかわる基本的な電子放出素子の構成
を示す構成図である。
を示す構成図である。
【図2】本発明の電子放出素子の製造方法の一例を示す
工程図である。
工程図である。
【図3】本発明の電子放出素子の電子放出特性を測定す
るための測定手段を表わす説明図である。
るための測定手段を表わす説明図である。
【図4】本発明の電子放出素子の電流−電圧特性を示す
グラフである。
グラフである。
【図5】実施例1の電子放出素子のフォーミング処理の
電圧波形を示すグラフである。
電圧波形を示すグラフである。
【図6】従来の表面伝導型電子放出素子の構成図であ
る。
る。
1 絶縁性基板 2,3 素子電極 4 薄膜(第2の薄膜) 4a 薄膜 5 電子放出部 7 亀裂部を生じさせるためのパルス状電源 8 電子放出素子に電流を流すための電源 9 素子電流Ifを計測するための電流計 10 アノード電極 11 アノード電極に高電圧を印加するための高圧電源 12 放出電流Ieを測定するための電流計 13 薄膜(第1の薄膜) 14 亀裂部
フロントページの続き (72)発明者 杉岡 秀行 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 松谷 茂樹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 長田 芳幸 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 絶縁性基板上の一対の電極間に導電性膜
を有し、該導電性膜に高抵抗状態の亀裂部が少なくとも
1箇所以上存在する電子放出素子において、前記導電性
膜が種類の異なる物質からなる少なくとも2層以上の積
層からなり、かつ亀裂部が少なくとも二種類以上の物質
からなることを特徴とする電子放出素子。 - 【請求項2】 前記2層以上積層された導電性膜の仕事
関数が絶縁性基板から離れるに従って小さいことを特徴
とする請求項1記載の電子放出素子。 - 【請求項3】 絶縁性基板上の一対の電極間に第1の種
類の導電性膜を形成し、通電加熱により亀裂部を生ぜし
めた後、その上に第2の種類の導電性膜を形成し、通電
加熱により亀裂部を生ぜしめる工程を繰り返すことを特
徴とする導電性膜が種類の異なる物質からなる少なくと
も2層以上からなり、かつ亀裂部が少なくとも二種類以
上の物質からなる電子放出素子の製造方法。 - 【請求項4】 前記2層以上積層された導電性膜の仕事
関数が絶縁性基板から離れるに従って小さいことを特徴
とする請求項3記載の電子放出素子の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23596393A JPH0765702A (ja) | 1993-08-30 | 1993-08-30 | 電子放出素子およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP23596393A JPH0765702A (ja) | 1993-08-30 | 1993-08-30 | 電子放出素子およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0765702A true JPH0765702A (ja) | 1995-03-10 |
Family
ID=16993810
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP23596393A Pending JPH0765702A (ja) | 1993-08-30 | 1993-08-30 | 電子放出素子およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0765702A (ja) |
-
1993
- 1993-08-30 JP JP23596393A patent/JPH0765702A/ja active Pending
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