JPH0768374A - アルミニウム材とステンレス鋼材との接合方法 - Google Patents

アルミニウム材とステンレス鋼材との接合方法

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JPH0768374A
JPH0768374A JP30453393A JP30453393A JPH0768374A JP H0768374 A JPH0768374 A JP H0768374A JP 30453393 A JP30453393 A JP 30453393A JP 30453393 A JP30453393 A JP 30453393A JP H0768374 A JPH0768374 A JP H0768374A
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JP
Japan
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pipe
stainless steel
refrigerant
aluminum
brazing
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Application number
JP30453393A
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English (en)
Inventor
Tadayoshi Ohashi
忠善 大橋
Tadashi Usui
正 碓井
Yoshinori Nakada
義徳 仲田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Altemira Co Ltd
Original Assignee
Showa Aluminum Corp
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Publication date
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Publication of JPH0768374A publication Critical patent/JPH0768374A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ステンレス鋼材とろう材との界面における合
金層の形成を抑制する。 【構或】 本発明の方法は、ろう材としてAl−Si系
ろう材3を用いる。そして、アルミニウムパイプ端面1
bにろう材リング3を配置するとともに、アルミニウム
パイプ1の端部1aにステンレス鋼パイプ2の端部2a
を挿入し、フラックス4をステンレス鋼パイプ端部2a
外面に塗布する。続いて、高周波誘導加熱コイル5を用
いて短時間で加熱してろう付を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、たとえば各種アルミニ
ウム製熱交換器のアルミニウム製管状体とステンレス鋼
製出入口管との接合、極低温用配管パイプとして用いら
れるアルミニウム製管状部品とステンレス鋼製管状部品
との接合、CTスキャナー超伝導(MR)利用部品の接
合等に適用されるアルミニウム材とステンレス鋼材との
接合方法に関する。
【0002】なお、本明細書において、「アルミニウ
ム」という語は、純アルミニウムのほかアルミニウム合
金をも意味するものとする。
【0003】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】たとえ
ば、夏季には冷房に供せられるとともに、冬季には暖房
に供せられる冷暖房装置は、夏季に冷房用の冷媒として
利用されるフレオン等を、冬季において石油バーナまた
はガスバーナ等の燃焼熱により加熱して蒸発させ、その
潜熱を利用して暖房を行うようになっている。この冷暖
房装置において、バーナの燃焼熱による冷媒の加熱は熱
交換器によって行われているが、この熱交換器として
は、図4に示すものが用いられていた。なお、以下の説
明において、図4に矢印Xで示す方向を前、これと反対
側を後といい、同図に矢印Yで示す方向を左、これと反
対側を右というものとする。
【0004】図4において、熱交換器(10)は、前後
両端が開口した横向き筒状燃焼胴(11)と、燃焼胴
(11)の後端に取付けられかつ石油、ガス等を燃料と
するバーナ(B)と、燃焼胴(11)の前端開口を閉鎖
するアルミニウムプレージングシート製伝熱隔壁(1
2)と、伝熱隔壁(12)の内側に形成されている高温
ガス通路(13)と、伝熱隔壁(12)の外面にろう付
され、かつ内部に上下方向にのびる複数の冷媒通路(図
示略)を有するアルミニウム押出形材製偏平状冷媒流通
管(14)とを備えている。
【0005】燃焼胴(11)は円筒部(11a)と、円
筒部(11a)の前端部に形成された拡開部(11b)
とを備えており、円筒部(11a)内が燃焼室(15)
となされている。また、円筒部(11a)の内周面は断
熱材(16)で覆われている。拡開部(11b)内に高
温ガス通路(13)が設けられている。拡開部(11
b)の上端部には排気管を接続する排気口(17)が形
成されている。
【0006】伝熱隔壁(12)は、芯材および芯材の両
面を覆うろう材製皮材からなるプレージングシートで形
成されている。伝熱隔壁(12)に、その周縁の額縁状
所定幅部分(18)を除いて若干内方に膨出した膨出部
(19)が設けられ、膨出部(19)の内面に高温ガス
通路(13)が設けられ、外面に冷媒流通管(14)が
ろう付されている。
【0007】高温ガス通路(13)は、上下に所定間隔
をおいて配置された2つのアルミニウム押出形材製高温
ガス流規制部材(21)(22)を備えている。上側の
高温ガス流規制部材(21)の左右方向の幅は下側の高
温ガス流規制部材(22)の左右方向の幅よりも大き
く、上側の高温ガス流規制部材(21)の左右両側縁部
は下側の高温ガス流規制部材(22)よりも側方に突出
している。そして、下側の高温ガス流規制部材(22)
の左右両側壁部(22a)と対応する位置において、上
下の高温ガス流規制部材(21)(22)間に、両高温
ガス流規制部材(21)(22)間からの排気ガスの側
方への流出を防止するガス漏れ防止部分(23)が設け
られている。上下両高温ガス流規制部材(21)(2
2)は、伝熱隔壁(12)に直接ろう付されるととも
に、左右両側部において上下にのびる横断面略L字形の
固定部材(24)を介して伝熱隔壁(12)に固定され
ている。また、固定部材(24)にガス洩れ防止部分
(23)が一体的に設けられている。
【0008】そして、燃焼胴(11)の円筒部(11
a)の前端部周縁が上下両高温ガス流規制部材(21)
(22)の後壁部の後面に当接させられるとともに、拡
開部(11b)の後壁部と上下両高温ガス流規制部材
(21)(22)の後壁部との間に板状シール(25)
が介在させられ、拡開部(11b)周縁のフランジ(1
1c)が伝熱隔壁(12)の額縁状所定幅部分(18)
にねじ止めされている。
【0009】冷媒流通管(14)の上下両端部は、それ
ぞれ前方に水平に向くように曲げられており、この前方
屈曲部(14a)の先端が円筒状ヘッダ(26)(2
7)に接続されている。下側のヘッダ(27)が入口側
ヘッダであり、その左端部にアルミニウム製連結管(2
8)を介してステンレス鋼製冷媒入口管(29)が接続
されている。冷媒中にはコンプレッサのオイルが常に溶
存しており、冷媒を加熱気化させると次第にこのオイル
が溜まり、その粘性と低伝熱性により冷媒の気化および
循環を阻害するので、これを防止する目的で入口側ヘッ
ダ(27)の右端部にオイル抜き管(30)が接続され
ている。上側のヘッダ(26)が出口側ヘッダであり、
その左端部にアルミニウム製連結管(31)を介してス
テンレス鋼製冷媒出口管(32)が接続されている。な
お、通常、この種熱交換器(10)においては、入口側
ヘッダ(27)に冷媒を供給する冷媒供給管、および出
口側ヘッダ(26)から冷媒を排出する冷媒排出管とし
てはそれぞれ銅管が用いられるが、冷媒入口管(29)
および冷媒出口管(32)がステンレス鋼製であれば、
銅管との溶接は簡単に行うことができる。両ヘッダ(2
6)(27)の周壁には、それぞれ軸線方向にのびる長
孔(26a)(27a)が形或されており、冷媒流通管
(14)の屈曲部(14a)の先端がこの長孔(26
a)(27a)を通ってヘッダ(26)(27)内に挿
入され、ヘッダ(26)(27)の周壁にろう付されて
いる。
【0010】図示は省略したが、両ヘッダ(26)(2
7)は、芯材の両面がろう材製皮材で覆わたプレージン
グシートの両側縁に、それぞれ相互に重ね合わされる傾
斜部が形成され、傾斜部どうしが重なり合うようにプレ
ージングシートが円筒状に成形されてヘッダ素材とさ
れ、ヘッダ素材の傾斜部どうしがろう付されることによ
り形成されたものである。傾斜部どうしのろう付はヘッ
ダ(26)(27)と冷媒流通管(14)および他の部
品のろう付と同時に行われる。
【0011】上述したような熱交換器は、従来、次のよ
うにして製造されている。すなわち、伝熱隔壁(1
2)、上下の高温ガス流れ規制部材(21)(22)、
冷媒流通管(14)、オイル抜き管(30)、およびプ
レージングシートを円筒状に成形してなる上記ヘッダ素
材を組み合わせて適当な治具で仮止めし、炉中において
一括ろう付する。また、アルミニウム製連結管(28)
とステンレス鋼製冷媒入口管(29)、およびアルミニ
ウム製連結管(31)とステンレス鋼製冷媒出口管(3
2)とを、それぞれフラッシュバッド溶接法または爆発
圧接法により接合しておく。その後、冷媒入口管(2
9)と接合された連結管(28)の他端部を入口側ヘッ
ダ(27)に、冷媒出口管(32)と接合された連結管
(31)の他端部を出口側ヘッダ(26)に、それぞれ
アルゴンアーク溶接法により溶接する。最後に、燃焼胴
(11)を伝熱隔壁(12)に固定する。こうして、熱
交換器(10)が製造されていた。
【0012】しかしながら、上記のような方法で熱交換
器(10)を製造するには、4つの工程を必要とするの
で、工数が多くなって作業が面倒であるという問題があ
った。
【0013】ところで、本出願人は、先に、Al−Si
系ろう材と、フッ化スズを含有するフッ化物系フラック
スとを使用し、非酸化性雰囲気中で所定温度に加熱する
ことによりアルミニウム材とステンレス鋼材とをろう付
する方法を提案した(特公平4−40112号公報参
照)。
【0014】この方法を図4に示す熱交換器(10)の
製造に適用した場合、伝熱隔壁(12)、上下の高温ガ
ス流れ規制部材(21)(22)、冷媒流通管(1
4)、オイル抜き管(30)、およびプレージングシー
トを円筒状に成形してなる上記ヘッダ素材を適当な治具
で仮止めするとともに、アルミニウム製連結管(28)
(31)、ステンレス鋼製冷媒入口管(29)、および
ステンレス鋼製冷媒出口管(32)を適当な治具で仮止
めし、その後フッ化スズを含有するフッ化物系フラック
スとを使用し、非酸化性雰囲気中で所定温度に加熱する
ことにより、すべての部品を一括してろう付することが
できる。したがって、従来の方法と比較した場合、アル
ミニウム製連結管(28)とステンレス鋼製冷媒入口管
(29)、およびアルミニウム製連結管(31)とステ
ンレス鋼製冷媒出口管(32)とを、それぞれフラッシ
ュバッド溶接法または爆発圧接法により接合する工程、
ならびに冷媒入口管(29)と接合された連結管(2
8)の他端部を入口側ヘッダ(27)に、冷媒出口管
(32)と接合された連結管(31)の他端部を出口側
ヘッダ(26)に、それぞれアルゴンアーク溶接法によ
り溶接する工程が不要になって作業が簡単になる。
【0015】しかしながら、この方法では非酸化性雰囲
気中で加熱する必要があるために、雰囲気調整された炉
中で加熱を行わなければならず、加熱時間が長くなるこ
とは不可避である。その結果、アルミニウム製連結管
(28)(31)と、ステンレス鋼製冷媒入口管(2
9)および冷媒出口管(32)との接合部におけるステ
ンレス鋼材とAl−Si系ろう材との界面に形成される
合金層は約20μmもの厚みとなってしまう。そのた
め、振動等により割れが発生しやすいという問題があっ
た。また、合金層の形成を少なくするために、予めステ
ンレス鋼材にAg、Ni等の金属メッキ層を形成してお
くことも考えられるが、工程数が増えてコストアップに
つながってしまう。
【0016】本発明の目的は、上記問題を解決したアル
ミニウム材とステンレス鋼材との接合方法を提供するこ
とにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明のアルミニウム材
とステンレス鋼材との接合方法は、アルミニウム材とス
テンレス鋼材とを接合するにあたり、ろう材としてAl
−Si系ろう材を用いて高周波誘導加熱によってろう付
を行うものである。
【0018】上記において、Al−Si系ろう材として
は、Si含有量が6.8〜13wt%程度のものが用い
られる。また、ろう材は、予めアルミニウム材にクラッ
ドされていてもよい。
【0019】高周波誘導加熱の条件は、通常、高周波出
力が20〜40kHzであり、加熱時間が10〜20秒
である。
【0020】本発明の方法において、フラックスとして
フッ化物系フラックスまたはフッ化スズが添加されたフ
ッ化物系フラックスを用いるのがよい。
【0021】フッ化物系フラックスは、特に限定される
ものではないが、例えば、K3AlF6、KAlF4等
のフルオロアルミニウム錯塩、KAlF4とKFとの混
合物、AlF3とKFとの混合物等を挙げることができ
る。これらのうち、フラックス残渣の非腐食性および入
手容易性の点から、KAlF4とKFとの混合物が好ま
しい。
【0022】また、フッ化スズが添加されたフッ化物系
フラックスを用いると、フッ化スズの添加により、接合
部に均一なフイレットを形成して良好かつ安定な接合を
得ることができるのでより好ましい。フッ化スズの添加
量は、一般に0.05〜15wt%であり、好ましくは
0.3〜5.0wt%である。
【0023】フッ化物系フラックスまたはフッ化スズが
添加されたフッ化物系フラックスは、水、アルコール等
の液体中に懸濁させられ、この懸濁液がアルミニウム材
とステンレス鋼材の一方または双方の接合部に塗布され
る。
【0024】本発明の方法において、ステンレス鋼材に
予め、Ag、NiおよびTiからなる群から選ばれる少
なくとも一種の金属のメッキを施しておくのがよい。金
属メッキを施すことより、合金層の形成をより抑制する
ことができる。
【0025】次に、本発明の方法を利用して図4に示す
熱交換器(10)を製造する方法について説明する。ま
ず、伝熱隔壁(12)、上下の高温ガス流れ規制部材
(21)(22)、冷媒流通管(14)、オイル抜き管
(30)、プレージングシートを円筒状に成形してなる
上記ヘッダ素材、およびアルミニウム製連結管(28)
(31)を適当な治具で仮止めし、炉中において加熱す
ることによりこれらを一括してろう付する。ついで、連
結管(28)(31)の先端にステンレス鋼製冷媒入口
管(29)および同出口管(32)を嵌め合わせる。そ
して、Al−Si系ろう材を置きろう材として用い、フ
ラックスとしてフッ化物系フラックスまたはフッ化スズ
が添加されたフッ化物系フラックスを用いて、高周波誘
導加熱により連結管(28)(31)の先端にステンレ
ス鋼製冷媒入口管(29)および同出口管(32)をろ
う付する。こうして、熱交換器(10)が製造される。
この製造方法によれば、アルミニウム製連結管(28)
とステンレス鋼製冷媒入口管(29)、およびアルミニ
ウム製連結管(31)とステンレス鋼製冷媒出口管(3
2)とを、それぞれフラッシュバッド溶接法または爆発
圧接法により接合する工程、ならびに冷媒入口管(2
9)と接合された連結管(28)の他端部を入口側ヘッ
ダ(27)に、冷媒出口管(32)と接合された連結管
(31)の他端部を出口側ヘッダ(26)に、それぞれ
アルゴンアーク溶接法により溶接する工程が不要になっ
て作業が簡単になる。しかも、連結管(28)(31)
とステンレス鋼製冷媒入口管(29)および同出口管
(32)とのろう付は、高周波誘導加熱により行なわれ
るので、加熱時間が短時間で済む。したがって、ステン
レス鋼材とろう材との界面における合金層の形成が抑制
される。
【0026】また、本発明の方法は、図4に示す熱交換
器(10)から連結管を省略し、ステンレス鋼製冷媒入
口管(29)を入口側ヘッダ(27)に、ステンレス鋼
製冷媒出口管(32)を出口側ヘッダ(26)に直接接
合してなる熱交換器を製造するのにも適用することがで
きる。この場合、両ヘッダ(26)(27)の外周面に
はろう材が存在していてはならない。したがって、両ヘ
ッダ(26)(27)としてはたとえば普通のアルミニ
ウムパイプからなるものを用いるのがよい。この場合の
方法は、伝熱隔壁(12)、上下の高温ガス流れ規制部
材(21)(22)、冷媒流通管(14)、オイル抜き
管(30)、およびヘッダ用アルミニウムパイプを適当
な治具で仮止めし、炉中において加熱することによりこ
れらを一括してろう付する。ついで、両ヘッダ(26)
(27)の先端にステンレス鋼製冷媒入口管(29)お
よび同出口管(32)を嵌め合わせる。そして、Al−
Si系ろう材を置きろう材として用い、フラックスとし
てフッ化物系フラックスまたはフッ化スズが添加された
フッ化物系フラックスを用いて、高周波誘導加熱により
ヘッダ(26)(27)の先端にステンレス鋼製冷媒入
口管(29)および同出口管(32)をろう付する。こ
うして、熱交換器(10)が製造される。なお、上記方
法において、冷媒流通管(14)と両ヘッダ(26)
(27)とのろう付は置きろう方式で行なわれる。この
製造方法によれば、連結管(28)(31)を必要とし
ないので、部品点数が少なくなってコストが安くなる。
しかも、アルミニウム製連結管(28)(31)とステ
ンレス鋼製冷媒入口管(29)およびステンレス鋼製冷
媒出口管(32)とを、それぞれフラッシュバッド溶接
法または爆発圧接法により接合する工程、ならびに冷媒
入口管(29)と接合された連結管(28)の他端部を
入口側ヘッダ(27)に、冷媒出口管(32)と接合さ
れた連結管(31)の他端部を出口側ヘッダ(26)
に、それぞれアルゴンアーク溶接法により溶接する工程
が不要になって作業が簡単になる。さらに、アルミニウ
ム製ヘッダ(26)(27)とステンレス鋼製冷媒入口
管(29)および同出口管(32)とのろう付は、高周
波誘導加熱により行なわれるので、加熱時間が短時間で
済む。したがって、ステンレス鋼材とろう材との界面に
おける合金層の形成が抑制される。
【0027】
【作用】本発明のアルミニウム材とステンレス鋼材との
接合方法によれば、ろう材としてAl−Si系ろう材を
用い、フラックスとしてフッ化物系フラックスまたはフ
ッ化スズが添加されたフッ化物系フラックスを用いて、
高周波誘導加熱によってろう付を行うので、加熱を短時
間で行うことができる。従って、ステンレス鋼材とろう
材との界面の合金層の形成が抑制される。
【0028】
【実施例】以下、本発明の接合方法を、JIS A30
03からなるパイプとJIS SUS304からなるパ
イプとの接続に適用した実施例を、図面に基づいて具体
的に説明する。
【0029】[実施例1]図1において、アルミニウム
パイプ(1)の端部(1a)の内径は13.4mmであ
り、パイプ肉厚は1.2mmである。一方、ステンレス
鋼パイプ(2)の外径は12.7mmであり、パイプ肉
厚は0.5mmである。
【0030】図1(A)は、加熱前の両パイプ(1)
(2)とろう材リング(3)の配置を示す垂直断面図で
あり、図1(B)は、加熱ろう付後の両パイプ(1)
(2)の接合の様子を示す垂直断面図である。
【0031】この実施例において、アルミニウムパイプ
端面(1b)にAl−Si系ろう材リング(JIS B
A4045、Si含有量10wt%)(3)を配置する
とともに、アルミニウムパイプの端部(1a)にステン
レス鋼パイプ(2)の端部(11a)を挿入し、フッ化
物系フラックス(4)をステンレス鋼パイプ端部(11
a)外面に塗布した。このフッ化物系フラックス(4)
は、KAlF4(85wt%)とKF(15wt%)の
混合物をベースとして、これにSnF2を1wt%添加
し、エチルアルコールに40wt%の濃度となるように
懸濁したものである(図1(A)参照)。
【0032】続いて、高周波誘導加熱コイル(5)(軸
方向の長さは15mm)を用いて加熱し、ろう材(3)
を溶融させ、アルミニウムパイプ(1)とステンレス鋼
パイプ(2)を接合した(図1(B)参照)。このとき
の加熱条件は、高周波出力30kHz、電源20kW、
時間17秒間であった。
【0033】このようにして、接続されたアルミニウム
パイプ(1)とステンレス鋼パイプ(2)のろう付性は
非常に良好であった。さらに、接合部位の断面を光学顕
微鏡で観察し、光学顕微鏡写真を得た。図2は光学顕微
鏡写真(×200倍)のコピーであり、図3は光学顕微
鏡写真(×800倍)のコピーである。図3より、ステ
レス鋼パイプ(2)と固化したろう材(3a)との界面
に形成された合金層(6)の厚みは、およそ2〜3μm
と非常に薄いことが明らかとなった。この厚みが5μm
以下であれば、実用上全く問題はない。
【0034】上記の方法によれば、高周波誘導により加
熱を短時間で行うので、ステンレス鋼パイプ(2)とろ
う材(3a)との界面の合金層(6)の形成が非常に抑
制される。その結果、これら両パイプ(1)(2)の接
合は非常に良好であった。
【0035】[実施例2]フッ化物系フラックス(4)
のエチルアルコール懸濁液の濃度を20wt%とした以
外は、実施例1と同様にして、アルミニウムパイプ
(1)とステンレス鋼パイプ(2)との接続を行った。
【0036】この方法によると、ろう付性が実施例1の
場合に比べてやや劣ったものの良好であった。また、接
合部位の断面を光学顕徴鏡で観察したところ、実施例1
の場合と同様に、ステンレス鋼パイプ(2)と固化した
ろう材(3a)との界面に形成された合金層(6)の厚
みは、およそ2〜3μmと非常に薄いものであった。
【0037】
【発明の効果】本発明の接合方法によると、上述のよう
に、ステンレス鋼材とろう材との界面における合金層の
形成が抑制されるので、振動等に対する強度に優れる接
合を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接合方法を示す図である。図1(A)
は、加熱前の両パイプ(1)(2)とろう材リング
(3)の配置を示す垂直断面図である。図1(B)は、
加熱ろう付後の両パイプ(1)(2)の接合の様子を示
す垂直断面図である。
【図2】接合部位の断面の光学顕微鏡写真(×200
倍)のコピーである。
【図3】接合部位の断面の光学顕微鏡写真(×800
倍)のコピーである。
【図4】冷暖房装置に用いられる熱交換器の一部切欠き
斜視図である。
【符号の説明】
(1)…アルミニウムパイプ (1a)…アルミニウムパイプの端部 (1b)…アルミニウムパイプの端面 (2)…ステンレス鋼パイプ (2a)…ステンレス鋼パイプの端部 (3)…ろう材リング (4)…フラックス (5)…高周波誘導加熱コイル
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年12月14日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0009
【補正方法】変更
【補正内容】
【0009】冷媒流通管(14)の上下両端部は、それぞれ
前方に水平に向くように曲げられており、この前方屈曲
部(14a) の先端が円筒状ヘッダ(26)(27)に接続されてい
る。下側のヘッダ(27)が入口側ヘッダであり、その左端
部にアルミニウム製連結管(28)を介して冷媒入口管(29)
が接続されている。冷媒中にはコンプレッサのオイルが
常に溶存しており、冷媒を加熱気化させると次第にこの
オイルが溜まり、その粘性と低伝熱性により冷媒の気化
および循環を阻害するので、これを防止する目的で入口
側ヘッダ(27)の右端部にオイル抜き管(30)が接続されて
いる。上側のヘッダ(26)が出口側ヘッダであり、その左
端部にアルミニウム製連結管(31)を介して冷媒出口管(3
2)が接続されている。両ヘッダ(26)(27)の周壁には、そ
れぞれ軸線方向にのびる長孔(26a)(27a)が形成されてお
り、冷媒流通管(14)の屈曲部(14a) の先端がこの長孔(2
6a)(27a)を通ってヘッダ(26)(27)内に挿入され、ヘッダ
(26)(27)の周壁にろう付されている。なお、この種熱交
換器(10)においては、通常、入口側ヘッダ(27)に冷媒を
供給する冷媒供給管、および出口側ヘッダ(26)から冷媒
を排出する冷媒排出管としてはそれぞれ銅管が用いられ
ているので、これらの銅管との溶接を簡単に行うことを
可能にするために、冷媒入口管(29)および冷媒出口管(3
2)としては銅製のものが用いられていた。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0011
【補正方法】変更
【補正内容】
【0011】上述したような熱交換器は、従来、次のよ
うにして製造されている。すなわち、伝熱隔壁(12)、上
下の高温ガス流れ規制部材(21)(22)、冷媒流通管(14)、
オイル抜き管(30)、およびブレージングシートを円筒状
に成形してなる上記ヘッダ素材を組み合わせて適当な治
具で仮止めし、炉中において一括ろう付する。また、ア
ルミニウム製連結管(28)と銅製冷媒入口管(29)、および
アルミニウム製連結管(31)と銅製冷媒出口管(32)とを、
それぞれフラッシュバッド溶接法または爆発圧接法によ
り接合しておく。その後、冷媒入口管(29)と接合された
連結管(28)の他端部を入口側ヘッダ(27)に、冷媒出口管
(32)と接合された連結管(31)の他端部を出口側ヘッダ(2
6)に、それぞれアルゴンアーク溶接法により溶接する。
最後に、燃焼胴(11)を伝熱隔壁(12)に固定する。こうし
て、熱交換器(10)が製造されていた。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正内容】
【0012】しかしながら、上記のような方法で熱交換
器(10)を製造するには、4つの工程を必要とするので、
工数が多くなって作業が面倒であるという問題があっ
た。しかも、入口側ヘッダ(27)および出口側ヘッダ(26)
がアルミニウム製であり、冷媒入口管(29)および冷媒出
口管(32)が銅製であるので、これらの電位差によりその
接合部で腐食が発生するおそれがあるため、防食処理を
行う必要があり、その作業も面倒であるという問題があ
った。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】この方法を利用すれば、アルミニウム材と
ステンレス鋼材とのろう付を、アルミニウム材どうしの
ろう付と同時に行うことができる。そこで、上記熱交換
器(1 0)において、冷媒入口管(29)および冷媒出口管(32)
としてステンレス鋼製のものを用いることが考えられ
た。なお、冷媒入口管(29)および冷媒出口管(32)がステ
ンレス鋼製であっても、冷媒入口管(29)および冷媒出口
管(32)と銅製の冷媒供給管および冷媒排出管との溶接は
簡単に行うことができる。そして、特公平4−4011
2号公報に記載されている方法を、ステンレス鋼製の冷
媒入口管(29)および冷媒出口管(32)を備えた熱交換器(1
0)の製造に適用した場合、伝熱隔壁(12)、上下の高温ガ
ス流れ規制部材(21)(22)、冷媒流通管(14)、オイル抜き
管(30)、およびブレージングシートを円筒状に成形して
なる上記ヘッダ素材を適当な治具で仮止めするととも
に、アルミニウム製連結管(28)(31)、ステンレス鋼製冷
媒入口管(29)、およびステンレス鋼製冷媒出口管(32)を
適当な治具で仮止めし、その後フッ化スズを含有するフ
ッ化物系フラックスを使用し、非酸化性雰囲気中で所定
温度に加熱することにより、すべての部品を一括してろ
う付することができる。したがって、銅製の冷媒入口管
(29)および冷媒出口管(3 2)を備えた熱交換器(10)を製造
する従来の方法と比較した場合、アルミニウム製連結管
(28)と銅製冷媒入口管(29)、およびアルミニウム製連結
管(31)と銅製冷媒出口管(32)とを、それぞれフラッシュ
バッド溶接法または爆発圧接法により接合する工程、な
らびに冷媒入口管(29)と接合された連結管(28)の他端部
を入口側ヘッダ(27)に、冷媒出口管(32)と接合された連
結管(31)の他端部を出口側ヘッダ(26)に、それぞれアル
ゴンアーク溶接法により溶接する工程が不要になって作
業が簡単になる。しかも、入口側ヘッダ(27)および出口
側ヘッダ(26)と、冷媒入口管 (29)および冷媒出口管(32)
との接合部にも腐食が発生するおそれはない。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】次に、本発明の方法を利用してステンレス
鋼製冷媒入口管(29)および冷媒出口管(32)を備えた図4
に示す熱交換器(10)を製造する方法について説明する。
まず、伝熱隔壁(12)、上下の高温ガス流れ規制部材(21)
(22)、冷媒流通管(14)、オイル抜き管(30)、ブレージン
グシートを円筒状に成形してなる上記ヘッダ素材、およ
びアルミニウム製連結管(28)(31)を適当な治具で仮止め
し、炉中において加熱することによりこれらを一括して
ろう付する。ついで、連結管(28)(31)の先端にステンレ
ス鋼製冷媒入口管(29)および同出口管(32)を嵌め合わせ
る。そして、Al−Si系ろう材を置きろう材として用
い、フラックスとしてフッ化物系フラックスまたはフッ
化スズが添加されたフッ化物系フラックスを用いて、高
周波誘導加熱により連結管(28)(31)の先端にステンレス
鋼製冷媒入口管(29)および同出口管(32)をろう付する。
こうして、熱交換器(10)が製造される。この製造方法に
よれば、連結管(28)(31)とステンレス鋼製冷媒入口管(2
9)および同出口管(32)とのろう付は、高周波誘導加熱に
より行なわれるので、加熱時間が短時間で済む。したが
って、ステンレス鋼材とろう材との界面における合金層
の形成が抑制される。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0026
【補正方法】変更
【補正内容】
【0026】また、本発明の方法は、ステンレス鋼製冷
媒入口管(29)および冷媒出口管(32)を備えた図4に示す
熱交換器(10)から連結管を省略し、ステンレス鋼製冷媒
入口管(29)を入口側ヘッダ(27)に、ステンレス鋼製冷媒
出口管(32)を出口側ヘッダ(26)に直接接合してなる熱交
換器を製造するのにも適用することができる。この場
合、両ヘッダ(26)(27)の外周面にはろう材が存在してい
てはならない。したがって、両ヘッダ(26)(27)としては
たとえば普通のアルミニウムパイプからなるものを用い
るのがよい。この場合の方法は、伝熱隔壁(12)、上下の
高温ガス流れ規制部材(21)(22)、冷媒流通管(14)、オイ
ル抜き管(30)、およびヘッダ用アルミニウムパイプを適
当な治具で仮止めし、炉中において加熱することにより
これらを一括してろう付する。ついで、両ヘッダ(26)(2
7)の先端にステンレス鋼製冷媒入口管(29)および同出口
管(32)を嵌め合わせる。そして、Al−Si系ろう材を
置きろう材として用い、フラックスとしてフッ化物系フ
ラックスまたはフッ化スズが添加されたフッ化物系フラ
ックスを用いて、高周波誘導加熱によりヘッダ(26)(27)
の先端にステンレス鋼製冷媒入口管(29)および同出口管
(32)をろう付する。こうして、熱交換器(10)が製造され
る。なお、上記方法において、冷媒流通管(14)と両ヘッ
ダ(26)(27)とのろう付は置きろう方式で行なわれる。こ
の製造方法によれば、連結管(28)(31)を必要としないの
で、部品点数が少なくなってコストが安くなる。さら
に、アルミニウム製ヘッダ(26)(27)とステンレス鋼製冷
媒入口管(29)および同出口管(32)とのろう付は、高周波
誘導加熱により行なわれるので、加熱時間が短時間で済
む。したがって、ステンレス鋼材とろう材との界面にお
ける合金層の形成が抑制される。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルミニウム材とステンレス鋼材とを接
    合するにあたり、ろう材としてAl−Si系ろう材を用
    いて高周波誘導加熱によってろう付を行うことを特徴と
    するアルミニウム材とステンレス鋼材との接合方法。
  2. 【請求項2】 フラックスとしてフッ化物系フラックス
    またはフッ化スズが添加されたフッ化物系フラックスを
    用いる、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 ステンレス鋼材に予め、Ag、Niおよ
    びTiからなる群から選ばれる少なくとも一種の金属の
    メッキを施す、請求項1記載の方法。
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