JPH0769731B2 - 位置制御方法 - Google Patents

位置制御方法

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JPH0769731B2
JPH0769731B2 JP62079216A JP7921687A JPH0769731B2 JP H0769731 B2 JPH0769731 B2 JP H0769731B2 JP 62079216 A JP62079216 A JP 62079216A JP 7921687 A JP7921687 A JP 7921687A JP H0769731 B2 JPH0769731 B2 JP H0769731B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は工作機械等の複数軸の位置制御方法に係り、特
に系の速応性と安定性を図りつつ経路誤差を小さくでき
るようしたものである。
〔従来の技術〕
工作機械等に採用されている従来の位置制御方法は、各
軸毎に第8図に示したいわゆるソフトサーボ方式により
行われていた。そして第7図に示したように例えば円軌
跡を描こうとするときに形状(位置)指令値信号 を出力する位置指令値発生手段1と、位置指令値発生手
段1から各軸成分毎の指令値Rx,Ryを入力として対応す
る駆動手段からなる制御対象3X,3Yにそれぞれ制御入力U
x,Uyを出力するよう形成された制御手段2X,2Yとから複
数軸(第7図では2軸)の位置制御装置が構成されてい
た。しがって、位置指令値発生手段1から各軸毎の指令
値Rx,Ryを出力すれば、各軸毎の制御手段2X,2Yに基づき
それぞれに対応した制御対象3X,3Yを同時に位置制御し
て円軌跡等を描くことができた。
さて、各軸毎の位置制御系は、説明の便宜上1軸につい
て表した第8図に示したように指令値に対し外側に比較
的低いゲイン(ω)の位置制御ループと内側に比較的
高いゲイン(ω)の速度制御ループとを持つ制御系で
あった。
従って、速度制御ループが高いゲイン(ω)であるか
ら外乱やパラメータの変動等に対する剛性が高く、また
位置制御ループが低いゲイン(ω)であるため機械系
に過度の衝撃(加速度)を与えないので、NC工作機械の
加工プログラム作成上格別の注意をしなくともよい等の
長所を有していた。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来の位置制御方法には次のような
問題点を有していた。
すなわち、速応性と系の安定性とを独立設定できないか
ら、そのいずれかが不十分のまま実施しなければなら
ず、またそのような状態で妥協したとしてもその比較考
量作業自体に多くの労力と時間とを費やす欠点があっ
た。さらに、制御位置精度が位置制御ループのゲイン
(ω)の最大値により規制されてしまうという問題が
あった。
以下に、高精度時代にあって重大視されてきた上記の後
者問題を詳説すると、第8図に示す従来の位置制御系に
おける位置制御ループの特性(G(s))は、速度制御ルー
プのゲインωが位置制御ループのゲインωより大き
く(通常4〜20倍)設定するため一次遅れのサーボと取
り扱われるから、 と近似することができる。
ここに、段階状の速度指令値(VO/S)に対する速度の応
答特性V(t)は、 V(t)=VO(1−eP) ……(2) だだし、Pは−ωO tとする。
となるから、これに必要とする加速度a(t)は、式(2)
を1階微分することによって a(t)=VO・ω・eP ……(3) として求められた。
従って、例えば、工作機械とされた機械系の最大切削送
り速度をVO maxとすれば位置制御系の発生する最大加速
度amaxは、 amax=VO max・ω ……(4) で規定された。
一方、機械系の観点から見ると、許容最大加速度Amax
その構成から定まるから上記最大加速度amaxとの関係で
は、 amax≦Amaxでなければならない。これがため位置制御ル
ープのゲインの最大値ωO maxは ωO max=Amax/VO max ……(5) と制約されることになる。
また、切削時の形状精度を、例えば真円を描いたときの
半径減少率δで表せば半径減少率δは、次の式で求めら
れた。
なお、Rは指令円の半径(mm)、ΔRは半径の減少量
(mm)であり、VOは切削速度(mm/sec)である。
しかして、式(6)のように、一定の切削速度VOで一定
の半径Rの円を描くことを考えると半径減少率δは1/ω
O 2に比例する(ωO 2に反比例する)こととなる。一方、
位置制御ループのゲインの最大値はωO maxは式(5)
の通り機械系との関係で制約された。つまり、式(1)
で近似される位置制御系では機械系で定まる許容最大加
速度Amaxと最大切削送り速度VO maxとによってゲインの
最大値ωO maxの上限が決まるから、機械系(Amax,VO
max)が固定化されるとゲイン最大値ωO maxの上限が制
約され、それ以上にゲインを高くとれないという関係と
なり、結局精度(δ)は、ゲイン最大値ωO maxで制限
され、それ以上の精度向上を達成できないという問題が
あった。
さらに、従来の位置制御方法は、第7図に示したように
位置指令値発生手段1で、例えば2軸を用いて円軌跡加
工をするべく各軸用の指令値Rx,Ryを出力し、各制御手
段2X,2Yは当該指令値に基づき対応する制御手段3X,3Yを
制御するものとされていた。従って、各軸毎の制御手段
および制御対象の機械的、電気的特性が完全同一でない
と指令値に対し一方の軸が走行し他方の軸が後行してし
まうことが生じ、結局経路誤差が変動し、増減するとい
う問題があった。
しかして、本発明は上記従来の問題点に鑑みなされたも
ので、その目的とするところは系の安定性と速応性を向
上させつつ各軸間の相互干渉をもたせて形状精度を高く
できる位置制御方法の提供にある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明は、最適制御理論に基づき評価関数Jiを最適化す
ることによって各軸毎の予見特性を持たせるとともに他
軸間との相互干渉調整を行って経路誤差を最小化して形
状精度の向上を達成するものである。
すなわち、最適制御系は指令値 に対してその評価関数Jiを最適化(最大化または最小
化)するようにして制御入力 を出力することによって達成される。ここに、本出願人
は系の安定性と速応性を改良しつつ高精度制御を達成す
るものとして最適制御理論に基づく重み係数を固定化さ
れた定数でなく系の状態に即応させた特殊なものとする
あるいは機械系に改変を加えないで系全体の伝達関数を
変えることにより予見特性を著しく良好とした位置制御
方法を先に提案しているが(特開昭63−86004号公報参
照)、複数軸を同時的に制御する系においては不十分と
認識している。つまり、今2軸を同時に制御して円軌跡
等の曲線を描く場合として位置指令値 〔ただしj=1,2,…,M〕とこれに対する機械系(サーボ
系)の追従軌路 を考えると、2つの曲線が区間kからk+Mまでの間に
一致できれば形状精度が最良ということになるが、従来
の制御系は各軸毎に相互関与せず独立制御系と形成され
ているから経路誤差が生じていたのである。
ここに、本発明では、経路誤差を との両曲線で囲まれた面積要素の和と捉え、この面積要
素の和を限り無く零に近づけるよう各軸間に補償を施し
つつ評価関数Jiの最適評価をできるようにすることを特
徴とする。
今、第3図に対応させて一区間の面積要素をベクトル関
係で示すと第4図の如く表され、 ここに、“×”は外積とし、 は位置指令値ベクトル、 は位置誤差ベクトルを示す。
従って、形状精度を改良するには面積要素dsを規定する
全部または一部の項を評価関数Jiに導入し、それを最適
評価すればよい。導入すべき項は上記から明らかの通
り、 および のいずれか1つでもよいし、これらの複数個の組合せで
もよく、また評価関数全体処理上の観点からいずれか2
乗項、例えば とする。また、これらを微分表現した あるいは各々の2乗項でもよいこと明白である。そし
て、具体的にはその概要を示す第2図に対応させた詳細
ブロック(第1図)に示すように、位置(形状)指令値
発生手段1とこの発生手段1からの各軸X,Y毎の指令値R
x,Ryをそれぞれ中間信号rx,ryに変換する第2の演算手
段21X,21Yと各制御入力Ux,Uyを出力する第1の演算手段
22X,22Yとを含み形成された制御手段2を構成し、軸毎
の制御系は当該軸の指令値Rx(Ry)、状態変数Cx(Cy)
のみならず他の軸の指令値Ry(Rx)、状態変数Cy(Cx)
を利用して軸間の相互補償を行いつつ各系の評価関数を
最適化することによって実施できる。
また、評価関数Jiは、例えば前記のように重み係数の変
動形式の如くしてもよいが、一実施例としては定数とす
る。また、本発明においては、制御対象3(3X,3Y,…)
の加速度が極度に大きくなるのを防ぐために、加速度成
分相当項 または のように選択した場合に、直線移動時にその項が零とな
り、機械系に移動がなくとも評価関数Jiが最小値となっ
てしまうことを回避するために、位置誤差成分相当項 とを含み形成しつつ2次形式の2乗項 として導入する。
さらに、前記面積要素としては、移動途中の位置精度向
上を図るために時間毎の評価関数最適化に対応するべ
く、前記評価関数Jiを現時点tから先の時点tMまでの有
限区間内の積分形式Ji(t)として決定する。
具体的には、例えば軸線がX軸とY軸との2軸である場
合、前記評価関数Ji(t)とする。
等の2乗項として入れ替えてもよい。
ここに、 ただし、 である。
従って、式(7)のJi(t)をCx(t),Cy(t)とともに例えば
DP法(Dynamic Programing法)等により解いてUx,Uy
求め、各制御対象3X,3Yに入力すれば、経路誤差を小さ
くすることができる。なお、Ux,Uyを求めるためには、
第1図において第2の演算手段21X,21Y間および第1の
演算手段22X,22Y間で相互に矢印(a,b,c,d)で示したよ
うに各軸の指令値Rx,Ryおよび状態量Cx,Cyを伝送する必
要がある。
さらに、系の状態変数ベクトル 等をもって表現するとともに、最適制御理論に基づく重
み係数 をも含む評価関数Jiとして上記(7)式の場合と等価的
に制御することもできる。この場合の評価関数Ji(t)とし、右辺第1項を2乗項とする。
一方、これを差分表現とすれば、 である。
なお、 しかして、本発明は、式(7)〜(9)あるいは前記 等の面積要素の評価項を含んだ評価関数Jiを導入し、各
軸の指令値および状態量を軸相互間において伝送かつ利
用することによって最適化できるように第1図の如く構
成し、実施することができる。
〔作用〕
本発明は、予見特性を発揮する評価関数Jiを規定すると
ともに、その評価関数Jiには軸相互間において他方軸の
指令値および状態量(状態変数)を利用して経路誤差を
小さくするような面積要素に係る項が設けられているの
で、系の安定性と速応性を満足しつつ形状精度を飛躍的
に向上させることができる。
〔実施例〕 本発明に係る位置制御方法の実施例について図面を参照
しながら説明する。
なお、各実施例は、第1図に示した位置制御装置により
実施され、軸数は2の場合である。評価関数Jiは式
(7)による場合である。また、制御対象は第8図に示
すブロック図で表されるものである。
(第1実施例) 第1実施例はコーナー部を描く場合であって、第5図
(C)に示したように単なるソフトサーボである従来系
cと、予見特性をもたせるとともに経路誤差を小さくす
る本発明系nとを比較しながら各軸X,Y毎の送り速度、
加速度、位置等の結果を示す。
第5図(A)において、ランプ状(傾斜状)のX軸用指
令値Rxに対し従来系cの加速度X2cが非常に大きな値を
生じる場合があるのに対して、本発明系nの加速度X2n
は平均的かつ許容範囲内では比較的大きな値となり、速
度X1nの立ち上がりも速度X1cより急傾斜している。この
ように本発明系nは、予見特性を発揮できるので指令値
Rxに対するX軸位置X3nは従来系cのX軸位置X3cよりも
先に目標値(10mm)に到達し、その速応性の高いことが
確認され、かつ、加速度X2nの増減変化が少ないことか
らも安定性が認められる。
また、従来系cでは同(A)(B)の対比から明らかの
通り、X軸とY軸との制御系が別個独立となっているの
で、同(B)に示すY軸についての速度Y1c、加速度Y2c
および位置Y3cが上記X軸に対するX1c,X2cおよびX3c
略同じとなっている。つまり応答性が同じである。ここ
に、本発明系nの場合には、上記X軸の場合と同様に予
見特性を発揮されているのみならず、経路誤差を最小と
するべくX軸に対する指令値Rx、状態変数Cxを利用して
評価関数Jiを最小化している。従って、速度Y1nはX1n
比較して急速な立ち上がりをもち、X軸の移動に対応さ
せて一層の高速化すなわち追従性の改良が行われてい
る。加速度Y2nのX2nに対する絶対値の相違からも明らか
である。ただし、加速度Y2nの絶対値の大きさはX2cと変
わりない。なお、評価関数Jiの解析等のための時間は20
0m secとしている。その結果、第5図(C)に示すよう
に送り速度Fを3m/minとしたときに形状誤差を著しく小
さくすることができた。
(第2実施例) 第2実施例は第1実施例と評価関数、装置構成を同一と
して、円軌跡を描く場合である。
その結果は、第6図に示すように従来系cの半径減少値
がΔRcが約423μmであるのに対し、本発明系nではΔR
nが約76μmとなり、約5.6倍の差を確認することができ
た。なお、指令半径を10mm、送り速度を3.77m/minとし
た。また、位置ループゲイン(ω)は20rad/secとし
た。
従って、上記実施例によれば、位置指令値信号 に基づいて生成された各軸毎の位置指令値 と状態変数 とから評価関数Ji(=Jx,Jy)を最適化するような各軸
毎の制御入力 を生成しつつ複数軸を同時に制御する複数軸の位置制御
系において、制御入力 を当該軸(i=jここではX)の位置指令値信号Rj(=
Rx)および状態変数 のみならず、他の軸(i=kここではY)の位置指令値
信号Rk(=Ry)および状態変数 をも利用して経路誤差を小さくできるように当該評価関
数Jj(=Jx,Jy)を最適化するように構成されているの
で、機械系およびその最大加速度を従来系と同一としな
がら系の安定性、速応性を向上させつつ形状(位置)精
度を飛躍的に高くすることができる。
また、評価関数Jiに式(7)に示す2次形式の2乗項を
もって経路誤差を小さくする評価項を導入しているの
で、演算、評価が容易であるとともに、往復移動する工
作機械等の特性に都合のよい運用ができる。
さらに、式(7)に示す経路誤差狭小化の面積要素は、 等あるいはこれらと等価な数字的要素の如く多くの要素
から任意に選択できるので、採用する工作機械等の種別
や各使用態様等に照らし実施の容易化が図れる。
さらにまた、評価関数Jiが有限区間の積分形式Ji(t)
して決定されているからサンプリング時間の短縮化によ
って一層高速、高精度の位置制御を行うことができる。
また、コンピュータにより制御手段2を形成できるから
既設機械系に改変を加えることなくプログラム変更によ
って実施できるという実用的価値も高い。
なお、以上の実施例では、評価関数Jiを式(7)に示す
ものとしたが、式(8)に示したものとしてもよく、こ
の場合にも速応性、精度向上等上記実施例の場合と同様
の効果を得ることができる。
また、2軸の工作機械について開示したが、軸数は複数
であれば2軸に限定されるものではなく、3軸以上でも
よい。
〔発明の効果〕
以上の説明から明らかの通り、評価関数Jiを予見特性と
経路誤差狭小化とを図るものとして決定しているので系
の安定性と速応性を達成しつつ高い形状精度を保障する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明に係る位置制御方法を実施するための位
置制御装置の構成を示す詳細ブロック図、第2図は同じ
く概略ブロック図、第3図は同じく面積要素を示す軌跡
図、第4図は同じく面積要素のベクトル関係を示す図、
第5図は同じくコーナー部を描いた場合のタイムチャー
トであって(A)はX軸制御系、(B)はY軸制御系、
(C)は描かれたコーナー部の拡大図、第6図は同じく
円軌跡を描いた場合の軌跡を示す図および第7図、第8
図は従来の位置制御方法を実施するための位置制御装置
に係り、第7図は装置構成を示すブロック図、第8図は
制御系のブロック線図である。 1……位置指令値発生手段、2……制御手段、3(3X,3
Y)……制御対象、21(21X,21Y)……第2の演算手段、
22(22X,22Y)……第1の演算手段。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】位置指令値信号 に基づいて生成された各軸毎の位置指令値信号Riと状態
    変数 とから評価関数Jiを最適化するような各軸毎の制御入力
    信号Uiを生成しつつ複数軸を同時に制御する複数軸の位
    置制御方法において、 前記制御入力信号Uiを当該軸(i=j)の位置指令値信
    号Rjおよび状態変数 のみならず他の軸(i=k)の位置指令値信号Rkおよび
    状態変数 をも利用して径路誤差を小さくできるように当該評価関
    数Jjを最適化するとともに、 前記評価関数Jjに経路誤差に対応した面積要素を規定す
    る評価項を含めておき、この評価項は の何れか、あるいは数学的にそれらと等価な要素(ただ
    し、 であることを特徴とする位置制御方法。
  2. 【請求項2】前記特許請求の範囲第1項に記載した位置
    制御方法において、前記評価関数Jiが前記評価項として
    制御入力信号Uiおよび位置誤差ベクトル の2次形式の2乗項を含むことを特徴とする位置制御方
    法。
  3. 【請求項3】前記特許請求の範囲第1項または第2項に
    記載した位置制御方法において、前記評価関数Jiが現時
    点tから先の時点tMまでの有限区間内の積分形式Ji(t)
    として決定されていることを特徴とする位置制御方法。
  4. 【請求項4】前記特許請求の範囲第3項に記載した位置
    制御方法において、前記軸数がX軸とY軸との2軸とさ
    れた場合の前記評価関数Ji(t)が、 ただし、 として、 とされていることを特徴とする位置制御方法。
  5. 【請求項5】前記特許請求の範囲第3項に記載した位置
    制御方法において、前記評価関数Ji(t)が、 として とされていることを特徴とする位置制御方法。
JP62079216A 1987-03-30 1987-03-30 位置制御方法 Expired - Lifetime JPH0769731B2 (ja)

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