JPH0769971A - 新規な脂肪族テトラカルボン酸、その分子内酸無水物及びそれらの製造方法 - Google Patents
新規な脂肪族テトラカルボン酸、その分子内酸無水物及びそれらの製造方法Info
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- JPH0769971A JPH0769971A JP24370393A JP24370393A JPH0769971A JP H0769971 A JPH0769971 A JP H0769971A JP 24370393 A JP24370393 A JP 24370393A JP 24370393 A JP24370393 A JP 24370393A JP H0769971 A JPH0769971 A JP H0769971A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 対称性及び結晶性がよく、しかも高い反応性
を有する分子内ジ酸無水物に容易に変換できる十字型の
新規な脂肪族テトラカルボン酸及びそれから得られる分
子内ジ酸無水物を提供し、また、それらの製造方法も提
供する。 【構成】 本発明の化合物は、3−カルボキシ−3−
(カルボキシメチル)ペンタン二酸、その分子内モノ酸
無水物である2,2−ビス(カルボキシメチル)コハク
酸無水物、及びその分子内ジ酸無水物である2,8−ジ
オキサスピロ[4.5]デカ−1,3,7,9−テトラ
ロンである。3−カルボキシ−3−(カルボキシメチ
ル)ペンタン二酸は、イソプレンと無水イタコン酸とを
ディールスアルダー反応させ、その成環生成物に硝酸と
バナジン酸化合物とを作用させることにより得られる。
2,2−ビス(カルボキシメチル)コハク酸無水物又は
2,8−ジオキサスピロ[4.5]デカ−1,3,7,
9−テトラロンは、3−カルボキシ−3−(カルボキシ
メチル)ペンタン二酸を加熱して脱水させることにより
得られる。
を有する分子内ジ酸無水物に容易に変換できる十字型の
新規な脂肪族テトラカルボン酸及びそれから得られる分
子内ジ酸無水物を提供し、また、それらの製造方法も提
供する。 【構成】 本発明の化合物は、3−カルボキシ−3−
(カルボキシメチル)ペンタン二酸、その分子内モノ酸
無水物である2,2−ビス(カルボキシメチル)コハク
酸無水物、及びその分子内ジ酸無水物である2,8−ジ
オキサスピロ[4.5]デカ−1,3,7,9−テトラ
ロンである。3−カルボキシ−3−(カルボキシメチ
ル)ペンタン二酸は、イソプレンと無水イタコン酸とを
ディールスアルダー反応させ、その成環生成物に硝酸と
バナジン酸化合物とを作用させることにより得られる。
2,2−ビス(カルボキシメチル)コハク酸無水物又は
2,8−ジオキサスピロ[4.5]デカ−1,3,7,
9−テトラロンは、3−カルボキシ−3−(カルボキシ
メチル)ペンタン二酸を加熱して脱水させることにより
得られる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、新規なテトラカルボン
酸、その分子内酸無水物及びそれらの製造方法に関す
る。
酸、その分子内酸無水物及びそれらの製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリエステル、ポリアミド、
ポリイミドなどの高分子化合物の合成原料として、ある
いは、それらのための変性剤や架橋剤として、又は医
薬、農薬などの有用物質の合成原料として、アルカン二
酸の内部の同一炭素にカルボキシル基とカルボキシメチ
ル基が置換した、十字型の脂肪族テトラカルボン酸が利
用されている。
ポリイミドなどの高分子化合物の合成原料として、ある
いは、それらのための変性剤や架橋剤として、又は医
薬、農薬などの有用物質の合成原料として、アルカン二
酸の内部の同一炭素にカルボキシル基とカルボキシメチ
ル基が置換した、十字型の脂肪族テトラカルボン酸が利
用されている。
【0003】このような十字型の脂肪族テトラカルボン
酸類としては、式(7)
酸類としては、式(7)
【0004】
【化5】 で表される3−カルボキシ−3−(カルボキシメチル)
ヘキサン二酸が広く用いられており、これはブタジエン
と無水イタコン酸(即ち、メチレンコハク酸無水物)と
をディールスアルダー反応させ、得られた成環付加物の
炭素炭素二重結合を硝酸で酸化することにより容易に得
られる。
ヘキサン二酸が広く用いられており、これはブタジエン
と無水イタコン酸(即ち、メチレンコハク酸無水物)と
をディールスアルダー反応させ、得られた成環付加物の
炭素炭素二重結合を硝酸で酸化することにより容易に得
られる。
【0005】なお、式(7)の脂肪族テトラカルボン酸
を高分子化合物などの合成原料として使用する場合、分
子内酸無水物に変換して反応性を高め、更にエステル、
アミドあるいはイミドに変換し、それらの誘導体を直接
の合成原料として使用することが試みられている。
を高分子化合物などの合成原料として使用する場合、分
子内酸無水物に変換して反応性を高め、更にエステル、
アミドあるいはイミドに変換し、それらの誘導体を直接
の合成原料として使用することが試みられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、式(7)の
3−カルボキシ−3−(カルボキシメチル)ヘキサン二
酸は、3位の炭素原子を中心に考えた場合に炭素鎖長の
異なる3種のカルボキシルアルキル基によって置換され
ているものと見ることができる。このため、式(7)の
脂肪族テトラカルボン酸は結晶性が低く、一般的な精製
法である再結晶法により高純度に精製することが非常に
困難であった。従って、再結晶法により単に精製した場
合には、不純物を十分に除去することができず、この不
純物が高分子化合物を得る際の重合反応を阻害する場合
があった。
3−カルボキシ−3−(カルボキシメチル)ヘキサン二
酸は、3位の炭素原子を中心に考えた場合に炭素鎖長の
異なる3種のカルボキシルアルキル基によって置換され
ているものと見ることができる。このため、式(7)の
脂肪族テトラカルボン酸は結晶性が低く、一般的な精製
法である再結晶法により高純度に精製することが非常に
困難であった。従って、再結晶法により単に精製した場
合には、不純物を十分に除去することができず、この不
純物が高分子化合物を得る際の重合反応を阻害する場合
があった。
【0007】また、式(7)の脂肪族テトラカルボン酸
からは、式(8)
からは、式(8)
【0008】
【化6】 で表される熱力学的に安定な5員環構造の分子内モノ酸
無水物だけが実質的に得られ、式(9)
無水物だけが実質的に得られ、式(9)
【0009】
【化7】 に示すような5員環構造と熱力学的に不安定な7員環構
造とを有する分子内ジ酸無水物は実質的に得られないと
いう問題があった。ここで、分子内ジ酸無水物を得るた
めには反応性に乏しいフリーのカルボキシル基を更に反
応させる必要があるが、そのためには反応条件を強くし
たり、特殊な条件を設定しなければならない。このた
め、反応収率が低下したり、分離困難な不純物が副生し
たり、高価な試薬を使用しなければならなかったりとい
った問題があった。
造とを有する分子内ジ酸無水物は実質的に得られないと
いう問題があった。ここで、分子内ジ酸無水物を得るた
めには反応性に乏しいフリーのカルボキシル基を更に反
応させる必要があるが、そのためには反応条件を強くし
たり、特殊な条件を設定しなければならない。このた
め、反応収率が低下したり、分離困難な不純物が副生し
たり、高価な試薬を使用しなければならなかったりとい
った問題があった。
【0010】更に、式(7)の脂肪族テトラカルボン酸
を原料として得られた高分子化合物などは、原料の式
(7)の脂肪族テトラカルボン酸自体の対称性が低いた
めにやはり対称性が十分でなく、従って結晶性や機械的
性質も十分でないという問題もあった。
を原料として得られた高分子化合物などは、原料の式
(7)の脂肪族テトラカルボン酸自体の対称性が低いた
めにやはり対称性が十分でなく、従って結晶性や機械的
性質も十分でないという問題もあった。
【0011】本発明は、上述したような従来技術の課題
を解決しようとするものであり、対称性及び結晶性がよ
く、しかも高い反応性を有する分子内ジ酸無水物に容易
に変換できる十字型の新規な脂肪族テトラカルボン酸及
びそれから得られる分子内ジ酸無水物を提供すること、
また、それらの製造方法を提供することを目的とする。
を解決しようとするものであり、対称性及び結晶性がよ
く、しかも高い反応性を有する分子内ジ酸無水物に容易
に変換できる十字型の新規な脂肪族テトラカルボン酸及
びそれから得られる分子内ジ酸無水物を提供すること、
また、それらの製造方法を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明は、式(1)
めに本発明は、式(1)
【0013】
【化8】 で表される3−カルボキシ−3−(カルボキシメチル)
ペンタン二酸を提供する。
ペンタン二酸を提供する。
【0014】また、本発明は、式(1)の化合物の分子
内モノ酸無水物である式(2)
内モノ酸無水物である式(2)
【0015】
【化9】 で表される2,2−ビス(カルボキシメチル)コハク酸
無水物、及び式(1)の化合物の分子内ジ酸無水物であ
る式(3)
無水物、及び式(1)の化合物の分子内ジ酸無水物であ
る式(3)
【0016】
【化10】 で表される2,8−ジオキサスピロ[4.5]デカ−
1,3,7,9−テトラロンを提供する。
1,3,7,9−テトラロンを提供する。
【0017】また、本発明は、式(1)の3−カルボキ
シ−3−(カルボキシメチル)ペンタン二酸を製造する
方法において、式(4)のイソプレンと式(5)の無水
イタコン酸又はイタコン酸ジメチルなどのイタコン酸ジ
アルキルとをディールスアルダー反応させて式(6)の
化合物を形成し、
シ−3−(カルボキシメチル)ペンタン二酸を製造する
方法において、式(4)のイソプレンと式(5)の無水
イタコン酸又はイタコン酸ジメチルなどのイタコン酸ジ
アルキルとをディールスアルダー反応させて式(6)の
化合物を形成し、
【0018】
【化11】 更に、式(6)の化合物に硝酸とバナジン酸化合物とを
作用させて式(1)の化合物を得ることを特徴とする製
造方法を提供する。
作用させて式(1)の化合物を得ることを特徴とする製
造方法を提供する。
【0019】更に、本発明は、式(2)の2,2−ビス
(カルボキシメチル)コハク酸無水物及び式(3)の
2,8−ジオキサスピロ[4.5]デカ−1,3,7,
9−テトラロンを製造する方法において、式(1)の3
−カルボキシ−3−(カルボキシメチル)ペンタン二酸
を分子内脱水することを特徴とする製造方法を提供す
る。
(カルボキシメチル)コハク酸無水物及び式(3)の
2,8−ジオキサスピロ[4.5]デカ−1,3,7,
9−テトラロンを製造する方法において、式(1)の3
−カルボキシ−3−(カルボキシメチル)ペンタン二酸
を分子内脱水することを特徴とする製造方法を提供す
る。
【0020】以下、本発明を詳細に説明する。
【0021】本発明の式(1)の3−カルボキシ−3−
(カルボキシメチル)ペンタン二酸、式(2)の2,2
−ビス(カルボキシメチル)コハク酸無水物及び式
(3)の2,8−ジオキサスピロ[4.5]デカ−1,
3,7,9−テトラロンは共に新規な化合物である。式
(1)の化合物は、その3位の炭素原子を中心に考えた
場合に3つのカルボキシメチル基と一つのカルボキシル
基によって置換されていると見ることができる。従っ
て、対称性が向上し、結晶性や再結晶性も向上したもの
となる。
(カルボキシメチル)ペンタン二酸、式(2)の2,2
−ビス(カルボキシメチル)コハク酸無水物及び式
(3)の2,8−ジオキサスピロ[4.5]デカ−1,
3,7,9−テトラロンは共に新規な化合物である。式
(1)の化合物は、その3位の炭素原子を中心に考えた
場合に3つのカルボキシメチル基と一つのカルボキシル
基によって置換されていると見ることができる。従っ
て、対称性が向上し、結晶性や再結晶性も向上したもの
となる。
【0022】また、式(1)の化合物は、熱力学的に安
定な5員環と6員環との分子内酸無水物を形成できる位
置に4つのカルボキシル基が存在する。従って、容易に
分子内ジ酸無水物を形成できる。
定な5員環と6員環との分子内酸無水物を形成できる位
置に4つのカルボキシル基が存在する。従って、容易に
分子内ジ酸無水物を形成できる。
【0023】本発明の式(2)の2,2−ビス(カルボ
キシメチル)コハク酸無水物及び式(3)の2,8−ジ
オキサスピロ[4.5]デカ−1,3,7,9−テトラ
ロンは、後述するように式(1)の脂肪族テトラカルボ
ン酸から容易に得られる化合物であり、これらも対称性
がよく結晶性も高い。特に、式(3)の化合物には、フ
リーのカルボキシル基は存在しない。また、5員環の酸
無水物と6員環の酸無水物との間の反応性に大きな相違
はない。従って、通常の酸無水物と同程度の温和な反応
条件で両者とも容易に反応する。よって、式(3)の化
合物を高分子化合物の合成原料として使用する場合、反
応条件を激しくしたり特殊な条件を設定したりすること
が不要となり、分離困難な不純物を副生する可能性が小
さくなる。
キシメチル)コハク酸無水物及び式(3)の2,8−ジ
オキサスピロ[4.5]デカ−1,3,7,9−テトラ
ロンは、後述するように式(1)の脂肪族テトラカルボ
ン酸から容易に得られる化合物であり、これらも対称性
がよく結晶性も高い。特に、式(3)の化合物には、フ
リーのカルボキシル基は存在しない。また、5員環の酸
無水物と6員環の酸無水物との間の反応性に大きな相違
はない。従って、通常の酸無水物と同程度の温和な反応
条件で両者とも容易に反応する。よって、式(3)の化
合物を高分子化合物の合成原料として使用する場合、反
応条件を激しくしたり特殊な条件を設定したりすること
が不要となり、分離困難な不純物を副生する可能性が小
さくなる。
【0024】このような本発明の式(1)、(2)及び
(3)の化合物は、アルコール類、アミン類、アンモニ
アなどの活性水素化合物と容易に反応して、対応するエ
ステル類、アミド類、モノイミド類、ジイミド類などに
変換可能である。また、本発明の式(1)、式(2)あ
るいは式(3)の化合物を原料として得られる化合物
も、原料化合物が有する高い対称性のために、その対称
性や結晶性が向上する。特に、得られる化合物が高分子
化合物の場合にはその機械的性質が改善されたものとな
る。
(3)の化合物は、アルコール類、アミン類、アンモニ
アなどの活性水素化合物と容易に反応して、対応するエ
ステル類、アミド類、モノイミド類、ジイミド類などに
変換可能である。また、本発明の式(1)、式(2)あ
るいは式(3)の化合物を原料として得られる化合物
も、原料化合物が有する高い対称性のために、その対称
性や結晶性が向上する。特に、得られる化合物が高分子
化合物の場合にはその機械的性質が改善されたものとな
る。
【0025】次に本発明の式(1)の化合物の製造方法
について以下のスキーム1に従って説明する。
について以下のスキーム1に従って説明する。
【0026】
【化12】 工程a 本発明の式(1)の化合物の製造方法においては、ま
ず、式(4)のイソプレンと式(5)の無水イタコン酸
とをディールスアルダー反応させて式(6)の8−メチ
ル−2−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−1,
3−ジオンを形成する。このディールスアルダー反応
は、例えば、ベンゼンなどの芳香族炭化水素などの不活
性溶媒中で加熱撹拌することにより行うことができ、ほ
ぼ定量的に成環化合物を与えることができる。通常は、
イソプレンを過剰に用い、また、触媒として塩化アルミ
ニウムなどのルイス酸を使用してもよい。反応温度は好
ましくは0〜100℃とする。
ず、式(4)のイソプレンと式(5)の無水イタコン酸
とをディールスアルダー反応させて式(6)の8−メチ
ル−2−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−1,
3−ジオンを形成する。このディールスアルダー反応
は、例えば、ベンゼンなどの芳香族炭化水素などの不活
性溶媒中で加熱撹拌することにより行うことができ、ほ
ぼ定量的に成環化合物を与えることができる。通常は、
イソプレンを過剰に用い、また、触媒として塩化アルミ
ニウムなどのルイス酸を使用してもよい。反応温度は好
ましくは0〜100℃とする。
【0027】ディールスアルダー反応終了後は、常法に
より式(6)の化合物を単離することができ、例えば、
反応液から溶媒を減圧留去し、残渣に希塩酸水溶液を加
え、次にジエチルエーテルなどを用いて抽出を行う。得
られたエーテル抽出液を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムなどで乾燥し、エーテルを除去することにより式
(6)の化合物が得られる。
より式(6)の化合物を単離することができ、例えば、
反応液から溶媒を減圧留去し、残渣に希塩酸水溶液を加
え、次にジエチルエーテルなどを用いて抽出を行う。得
られたエーテル抽出液を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムなどで乾燥し、エーテルを除去することにより式
(6)の化合物が得られる。
【0028】なお、無水イタコン酸に代えてイタコン酸
ジアルキルを用いてディールスアルダー反応を行っても
よく、この場合にはディールスアルダー反応生成物を水
酸化ナトリウムなどによりアルカリ加水分解し、加水分
解生成物を鉱酸で中和し、更に分子内脱水させて酸無水
物とすることにより式(6)の化合物が得られる。
ジアルキルを用いてディールスアルダー反応を行っても
よく、この場合にはディールスアルダー反応生成物を水
酸化ナトリウムなどによりアルカリ加水分解し、加水分
解生成物を鉱酸で中和し、更に分子内脱水させて酸無水
物とすることにより式(6)の化合物が得られる。
【0029】工程b 次に、工程aで得られた式(6)の化合物を硝酸と5価
のバナジウムを含むバナジン酸化合物とにより酸化す
る。この酸化反応において、式(6)の化合物の7位の
内部オレフィンが酸化作用を受けて開裂し、同時に、メ
チル基が置換しているために水素原子を持たない8位の
炭素が除去され、結果的に7位と9位の末端にカルボキ
シル基が形成され、結果的に炭素数が2つ減ったカルボ
ン酸化合物となる。こうして式(1)の化合物が得られ
る。
のバナジウムを含むバナジン酸化合物とにより酸化す
る。この酸化反応において、式(6)の化合物の7位の
内部オレフィンが酸化作用を受けて開裂し、同時に、メ
チル基が置換しているために水素原子を持たない8位の
炭素が除去され、結果的に7位と9位の末端にカルボキ
シル基が形成され、結果的に炭素数が2つ減ったカルボ
ン酸化合物となる。こうして式(1)の化合物が得られ
る。
【0030】この酸化反応は、例えば、まず硝酸にバナ
ジン酸化合物を加えて錯化し、その中に式(6)の化合
物を添加し、加熱することより行うことができる。
ジン酸化合物を加えて錯化し、その中に式(6)の化合
物を添加し、加熱することより行うことができる。
【0031】なお、この酸化反応において、硝酸として
は20〜100%硝酸を使用することができるが、61
%硝酸が好ましい。また、バナジン酸化合物としては、
五酸化バナジウム(V2O5)やバナジン酸アンモニウ
ム(NH4VO3)などを使用することができる。硝酸
とバナジン酸化合物の使用量は、式(1)の化合物に対
して前者が好ましくは1〜10当量であり、後者が好ま
しくは0.01〜0.1当量である。
は20〜100%硝酸を使用することができるが、61
%硝酸が好ましい。また、バナジン酸化合物としては、
五酸化バナジウム(V2O5)やバナジン酸アンモニウ
ム(NH4VO3)などを使用することができる。硝酸
とバナジン酸化合物の使用量は、式(1)の化合物に対
して前者が好ましくは1〜10当量であり、後者が好ま
しくは0.01〜0.1当量である。
【0032】式(1)の化合物は、酸化反応終了後の反
応液を室温にまで放冷し、沈澱させることにより得られ
る。好ましくは、生じた沈澱を濾取し、それを更に硝酸
中で撹拌することにより熟成させることが好ましい。
応液を室温にまで放冷し、沈澱させることにより得られ
る。好ましくは、生じた沈澱を濾取し、それを更に硝酸
中で撹拌することにより熟成させることが好ましい。
【0033】一方、本発明の式(2)又は式(3)の化
合物は、式(1)の化合物を単独で、もしくは無水酢酸
などのような脱水剤とともに加熱すること等により分子
内脱水させることにより容易に製造することができる。
一般には、脱水条件を弱くすると式(2)の化合物が得
られる。式(2)の化合物を更に脱水することにより式
(3)の化合物へ変換できる。
合物は、式(1)の化合物を単独で、もしくは無水酢酸
などのような脱水剤とともに加熱すること等により分子
内脱水させることにより容易に製造することができる。
一般には、脱水条件を弱くすると式(2)の化合物が得
られる。式(2)の化合物を更に脱水することにより式
(3)の化合物へ変換できる。
【0034】
【作用】本発明の式(1)の3−カルボキシ−3−(カ
ルボキシメチル)ペンタン二酸には、その1位と3位と
5位にカルボキシル基が存在し、更に3位にカルボキシ
メチル基を有する。これらの4つのカルボキシル基から
2つの分子内酸無水物を形成すると熱力学的に安定な5
員環と6員環が形成可能である。従って、加熱という簡
便な操作により容易に式(2)又は式(3)の分子内酸
無水物に変換できる。
ルボキシメチル)ペンタン二酸には、その1位と3位と
5位にカルボキシル基が存在し、更に3位にカルボキシ
メチル基を有する。これらの4つのカルボキシル基から
2つの分子内酸無水物を形成すると熱力学的に安定な5
員環と6員環が形成可能である。従って、加熱という簡
便な操作により容易に式(2)又は式(3)の分子内酸
無水物に変換できる。
【0035】また、本発明の式(1)の化合物の製造方
法においては、イソプレンと無水イタコン酸とをディー
ルスアルダー反応させ、その反応生成物に硝酸とバナジ
ン酸化合物とを作用させる。これにより、メチル基で置
換され且つ水素原子を持たない炭素を含む内部オレフィ
ンを酸化的に開裂させる。その結果、その開裂した両末
端がカルボキシル基となり、しかも水素原子を持たない
炭素が除去されて炭素数が2つ減り、こうして対称性に
優れた十字型の脂肪族テトラカルボン酸が得られる。
法においては、イソプレンと無水イタコン酸とをディー
ルスアルダー反応させ、その反応生成物に硝酸とバナジ
ン酸化合物とを作用させる。これにより、メチル基で置
換され且つ水素原子を持たない炭素を含む内部オレフィ
ンを酸化的に開裂させる。その結果、その開裂した両末
端がカルボキシル基となり、しかも水素原子を持たない
炭素が除去されて炭素数が2つ減り、こうして対称性に
優れた十字型の脂肪族テトラカルボン酸が得られる。
【0036】
【実施例】本発明を以下の実施例により更に詳細に説明
する。
する。
【0037】実施例1工程a :8−メチル−2−オキサスピロ[4.5]デカ
−7−エン−1,3−ジオンの合成 (a−1 イタコン酸ジメチルを使用する例)温度計、
窒素導入管、玉入りコンデンサー及び撹拌器を備えた1
00mlの三口フラスコに、無水ベンゼン100ml及
び塩化アルミニウム2.53gを投入し、室温で30分
間撹拌し、黄色の懸濁液を得た。この懸濁液を激しく撹
拌しながら、この懸濁液に室温でイタコン酸ジメチル3
gをベンゼン5mlに溶解させた溶液を徐々に滴下し、
更に一時間撹拌し、透明な反応液を得た。この透明な反
応液に、イソプレン2gを5分間に亘って滴下しディー
ルスアルダー反応を行い、黄色固体が浮遊する反応液を
得た。更に、30分間反応液を撹拌して熟成させ、薄層
クロマトグラフィー(展開液:n−ヘキサン/酢酸エチ
ル(1/1))により原料が消費されたことを確認し
た。更に反応液を1時間撹拌し、反応液温度が22℃に
なった時点で反応を終了させ、タール状物質を含有する
薄い黄褐色の反応液を得た。
−7−エン−1,3−ジオンの合成 (a−1 イタコン酸ジメチルを使用する例)温度計、
窒素導入管、玉入りコンデンサー及び撹拌器を備えた1
00mlの三口フラスコに、無水ベンゼン100ml及
び塩化アルミニウム2.53gを投入し、室温で30分
間撹拌し、黄色の懸濁液を得た。この懸濁液を激しく撹
拌しながら、この懸濁液に室温でイタコン酸ジメチル3
gをベンゼン5mlに溶解させた溶液を徐々に滴下し、
更に一時間撹拌し、透明な反応液を得た。この透明な反
応液に、イソプレン2gを5分間に亘って滴下しディー
ルスアルダー反応を行い、黄色固体が浮遊する反応液を
得た。更に、30分間反応液を撹拌して熟成させ、薄層
クロマトグラフィー(展開液:n−ヘキサン/酢酸エチ
ル(1/1))により原料が消費されたことを確認し
た。更に反応液を1時間撹拌し、反応液温度が22℃に
なった時点で反応を終了させ、タール状物質を含有する
薄い黄褐色の反応液を得た。
【0038】得られた反応液から溶媒のベンセンの約半
量を減圧留去し、残渣に希塩酸50mlを加えてタール
状物質を溶解し、更にエーテル50mlで3回抽出操作
を行った。なお、このときに析出した白色固体は濾別し
た。
量を減圧留去し、残渣に希塩酸50mlを加えてタール
状物質を溶解し、更にエーテル50mlで3回抽出操作
を行った。なお、このときに析出した白色固体は濾別し
た。
【0039】得られたエーテル抽出液を水100mlで
2回洗浄し、無水硫酸カルシウムで乾燥した後、エーテ
ルを減圧除去することにより、淡黄色液体を3.48g
得た。この液体はガスクロマトグラフィーにより単一成
分であることが確認できた。また、この液体は以下の分
析データにより1−メチル−4−メトキシカルボニル−
4−メトキシカルボニルメチル−シクロヘキセンである
ことが確認できた(収率95%)。
2回洗浄し、無水硫酸カルシウムで乾燥した後、エーテ
ルを減圧除去することにより、淡黄色液体を3.48g
得た。この液体はガスクロマトグラフィーにより単一成
分であることが確認できた。また、この液体は以下の分
析データにより1−メチル−4−メトキシカルボニル−
4−メトキシカルボニルメチル−シクロヘキセンである
ことが確認できた(収率95%)。
【0040】分析データ 沸点: 102〜105℃(5mmHg) IR(cm−1): 2982,1741,1199,
11671H−NMR(CDCl3,TMS,pp
m): 1.5(s,3H),1.6〜2.7(m,8
H),3.8(s,6H),5.2(m,1H)13 C−NMR(CDCl3,TMS,ppm): 2
3,27,30,33 このようにして得られた1−メチル−4−メトキシカル
ボニル−4−メトキシカルボニルメチルシクロヘキセン
36.8gをエタノール200mlに溶解させ、その中
に水酸化ナトリウム22.8gを水200mlに溶解さ
せた溶液を加え、一晩80℃に加熱することにより加水
分解した。放冷後、析出した固体を溶解させるために水
を反応液に加え、エーテルで未反応の原料エステルを抽
出した。この操作により2.1gの原料エステルを回収
した。原料エステルが抽出除去された水相を塩酸で酸性
にすることにより、加水分解生成物である4−カルボキ
シ−4−カルボキシメチル−1−メチルシクロヘキサン
31g(収率84%)を得た。このジカルボン酸の熱分
析データ及び元素分析データは以下の通りである。
11671H−NMR(CDCl3,TMS,pp
m): 1.5(s,3H),1.6〜2.7(m,8
H),3.8(s,6H),5.2(m,1H)13 C−NMR(CDCl3,TMS,ppm): 2
3,27,30,33 このようにして得られた1−メチル−4−メトキシカル
ボニル−4−メトキシカルボニルメチルシクロヘキセン
36.8gをエタノール200mlに溶解させ、その中
に水酸化ナトリウム22.8gを水200mlに溶解さ
せた溶液を加え、一晩80℃に加熱することにより加水
分解した。放冷後、析出した固体を溶解させるために水
を反応液に加え、エーテルで未反応の原料エステルを抽
出した。この操作により2.1gの原料エステルを回収
した。原料エステルが抽出除去された水相を塩酸で酸性
にすることにより、加水分解生成物である4−カルボキ
シ−4−カルボキシメチル−1−メチルシクロヘキサン
31g(収率84%)を得た。このジカルボン酸の熱分
析データ及び元素分析データは以下の通りである。
【0041】分析データ 熱分析: 約160℃に脱水反応に基づく吸熱ピークの
存在 元素分析(C10H1404): 分析値 計算値 C: 60.48 60.59 H: 7.30 7.12 このようにして得られた4−カルボキシ−4−カルボキ
シメチル−1−メチルシクロヘキサン1.5gを真空昇
華装置に入れ、約3mmHgの減圧下で150℃に加熱
することにより分子内脱水させたところ、冷却管部に付
着した無色の固体1.14gを得た。この無色固体は以
下の分析データにより、8−メチル−2−オキサスピロ
[4.5]デカ−7−エン−1,3−ジオンであること
が確認できた。
存在 元素分析(C10H1404): 分析値 計算値 C: 60.48 60.59 H: 7.30 7.12 このようにして得られた4−カルボキシ−4−カルボキ
シメチル−1−メチルシクロヘキサン1.5gを真空昇
華装置に入れ、約3mmHgの減圧下で150℃に加熱
することにより分子内脱水させたところ、冷却管部に付
着した無色の固体1.14gを得た。この無色固体は以
下の分析データにより、8−メチル−2−オキサスピロ
[4.5]デカ−7−エン−1,3−ジオンであること
が確認できた。
【0042】分析データ 融点: 104〜106℃ IR(cm−1): 1845,17841 H−NMR(CDCl3,TMS,ppm): 1.
7(s,3H),1.8〜2.8(m,8H),5.4
(s,1H)13 C−NMR(d6−DMSO,TMS,ppm):
24,27,30,32,34,42,118,13
5,172,178 元素分析(C10H1203): 分析値 計算値 C: 66.73 66.30 H: 6.71 7.20 (a−2 無水イタコン酸を使用する例)温度計、窒素
導入管、玉入りコンデンサー及び撹拌器を備えた1リッ
トルの三口フラスコに、無水イタコン酸50gと無水ベ
ンゼン500mlとを入れ撹拌した。この混合液にイソ
プレン152gを少量づつ添加し、室温で9日間反応さ
せた。反応液からベンゼンとイソプレンとをローターエ
バポレーターにより留去することにより73.2gの8
−メチル−2−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン
−1,3−ジオンを白色固体として73.2g得た(ガ
スクロマトグラフィーによる純度83.5%)。
7(s,3H),1.8〜2.8(m,8H),5.4
(s,1H)13 C−NMR(d6−DMSO,TMS,ppm):
24,27,30,32,34,42,118,13
5,172,178 元素分析(C10H1203): 分析値 計算値 C: 66.73 66.30 H: 6.71 7.20 (a−2 無水イタコン酸を使用する例)温度計、窒素
導入管、玉入りコンデンサー及び撹拌器を備えた1リッ
トルの三口フラスコに、無水イタコン酸50gと無水ベ
ンゼン500mlとを入れ撹拌した。この混合液にイソ
プレン152gを少量づつ添加し、室温で9日間反応さ
せた。反応液からベンゼンとイソプレンとをローターエ
バポレーターにより留去することにより73.2gの8
−メチル−2−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン
−1,3−ジオンを白色固体として73.2g得た(ガ
スクロマトグラフィーによる純度83.5%)。
【0043】工程b:3−カルボキシ−3−(カルボキ
シメチル)ペンタン二酸の合成 温度計、窒素導入管、玉入りコンデンサー及び撹拌器を
備えた100mlの三口フラスコに、61%硝酸34.
4gとバナジン酸アンモニウム2.0gとを投入し、赤
茶色の沈澱物を含む淡黄色の溶液を得た。この溶液をオ
イルバスで90℃に加熱し、この溶液に工程aで得られ
た8−メチル−2−オキサ−スピロ[4.5]デカ−7
−エン−1,3−ジオン10gを8回に分けて20分毎
に投入した。投入終了後、反応液を90℃で20時間撹
拌し、その後室温まで放冷し、更に氷冷した。なお、8
−メチル−2−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン
−1,3−ジオンの添加毎に激しい反応が起こり、茶色
の窒素酸化物ガスを発生し、一方、反応液は緑色とな
り、液温が105℃〜107℃に上昇した。
シメチル)ペンタン二酸の合成 温度計、窒素導入管、玉入りコンデンサー及び撹拌器を
備えた100mlの三口フラスコに、61%硝酸34.
4gとバナジン酸アンモニウム2.0gとを投入し、赤
茶色の沈澱物を含む淡黄色の溶液を得た。この溶液をオ
イルバスで90℃に加熱し、この溶液に工程aで得られ
た8−メチル−2−オキサ−スピロ[4.5]デカ−7
−エン−1,3−ジオン10gを8回に分けて20分毎
に投入した。投入終了後、反応液を90℃で20時間撹
拌し、その後室温まで放冷し、更に氷冷した。なお、8
−メチル−2−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン
−1,3−ジオンの添加毎に激しい反応が起こり、茶色
の窒素酸化物ガスを発生し、一方、反応液は緑色とな
り、液温が105℃〜107℃に上昇した。
【0044】得られた反応液を濾過し、赤茶色の固体1
8.27gを得た。この固体を61%硝酸200ml中
で室温で12時間撹拌し、その後、硝酸液を氷冷して濾
過することにより白色の固体を濾取し、ヘキサンでこの
固体を洗浄し、乾燥することにより白色粉末を11.7
g得た。この白色粉末は以下の同定データにより3−カ
ルボキシ−3−(カルボキシメチル)ペンタン二酸であ
ることが確認できた(収率90%)。
8.27gを得た。この固体を61%硝酸200ml中
で室温で12時間撹拌し、その後、硝酸液を氷冷して濾
過することにより白色の固体を濾取し、ヘキサンでこの
固体を洗浄し、乾燥することにより白色粉末を11.7
g得た。この白色粉末は以下の同定データにより3−カ
ルボキシ−3−(カルボキシメチル)ペンタン二酸であ
ることが確認できた(収率90%)。
【0045】同定データ 融点: 175〜178℃ IR(KBr,cm−1): 3198,2672(ブ
ロード吸収),1760,1712,163213 C−NMR(D20,ジオキサン,ppm): 3
9,44,174,177 元素分析(C8H10O8): 分析値 計算値 C: 41.56 41.03 H: 4.33 4.30 実施例2 温度計、玉入りコンデンサー及び磁気撹拌子がセットさ
れた10mlのフラスコに、実施例1で得られた3−カ
ルボキシ−3−(カルボキシメチル)ペンタン二酸0.
12gと無水酢酸2mlとを投入し、100℃に20分
間加熱して均一な反応液とし、更に同温度で2時間加熱
撹拌した。反応終了後、減圧下で酢酸と無水酢酸とを留
去し、白色固体を0.089g得た。この白色固体は以
下の同定データにより、2,8−ジオキサスピロ[4.
5]デカ−1,3,7,9−テトラロンであることを確
認できた(収率96%)。
ロード吸収),1760,1712,163213 C−NMR(D20,ジオキサン,ppm): 3
9,44,174,177 元素分析(C8H10O8): 分析値 計算値 C: 41.56 41.03 H: 4.33 4.30 実施例2 温度計、玉入りコンデンサー及び磁気撹拌子がセットさ
れた10mlのフラスコに、実施例1で得られた3−カ
ルボキシ−3−(カルボキシメチル)ペンタン二酸0.
12gと無水酢酸2mlとを投入し、100℃に20分
間加熱して均一な反応液とし、更に同温度で2時間加熱
撹拌した。反応終了後、減圧下で酢酸と無水酢酸とを留
去し、白色固体を0.089g得た。この白色固体は以
下の同定データにより、2,8−ジオキサスピロ[4.
5]デカ−1,3,7,9−テトラロンであることを確
認できた(収率96%)。
【0046】同定データ 融点: 182〜188℃ IR(cm−1): 1867,17641 H−NMR(d6−DMSO,TMS,ppm):
2.8〜3.4(m,6H) 元素分析(C8H6O6): 分析値 計算値 C: 48.57 48.49 H: 2.87 3.05 実施例3 真空昇華装置に実施例1で得られた3−カルボキシ−3
−(カルボキシメチル)−ペンタン二酸100mgを入
れ、約5mmHgの圧力下で120℃に加熱し、冷却管
部に付着した白色固体を70mg得た。この固体は以下
の同定データにより2,2−ビス(カルボキシメチル)
コハク酸無水物であることが確認できた。
2.8〜3.4(m,6H) 元素分析(C8H6O6): 分析値 計算値 C: 48.57 48.49 H: 2.87 3.05 実施例3 真空昇華装置に実施例1で得られた3−カルボキシ−3
−(カルボキシメチル)−ペンタン二酸100mgを入
れ、約5mmHgの圧力下で120℃に加熱し、冷却管
部に付着した白色固体を70mg得た。この固体は以下
の同定データにより2,2−ビス(カルボキシメチル)
コハク酸無水物であることが確認できた。
【0047】同定データ 融点: 207〜213℃ IR(cm−1): 2920,2664(ブロード吸
収),1850,1779,170113 C−NMR(d6−DMSO,TMS,ppm):
41,43,44,172,173,179
収),1850,1779,170113 C−NMR(d6−DMSO,TMS,ppm):
41,43,44,172,173,179
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、対称性及び結晶性がよ
く、しかも高い反応性を有する分子内ジ酸無水物に容易
に変換できる十字型の新規な脂肪族テトラカルボン酸及
びそれから得られる分子内ジ酸無水物が提供され、ま
た、それらの製造方法が提供される。
く、しかも高い反応性を有する分子内ジ酸無水物に容易
に変換できる十字型の新規な脂肪族テトラカルボン酸及
びそれから得られる分子内ジ酸無水物が提供され、ま
た、それらの製造方法が提供される。
Claims (6)
- 【請求項1】 式(1) 【化1】 で表される3−カルボキシ−3−(カルボキシメチル)
ペンタン二酸。 - 【請求項2】 式(2) 【化2】 で表される2,2−ビス(カルボキシメチル)コハク酸
無水物。 - 【請求項3】 式(3) 【化3】 で表される2,8−ジオキサスピロ[4.5]デカ−
1,3,7,9−テトラロン。 - 【請求項4】 請求項1記載の3−カルボキシ−3−
(カルボキシメチル)ペンタン二酸を製造する方法にお
いて、式(4)のイソプレンと式(5)の無水イタコン
酸又はイタコン酸ジアルキルとをディールスアルダー反
応させて式(6)の8−メチル−2−オキサスピロ
[4.5]デカ−7−エン−1,3−ジオンを形成し、 【化4】 更に、式(6)の化合物に硝酸とバナジン酸化合物とを
作用させて式(1)の化合物を得ることを特徴とする製
造方法。 - 【請求項5】 請求項2記載の2,2−ビス(カルボキ
シメチル)コハク酸無水物を製造する方法において、請
求項1記載の3−カルボキシ−3−(カルボキシメチ
ル)ペンタン二酸を分子内脱水させることを特徴とする
製造方法。 - 【請求項6】 請求項3記載の2,8−ジオキサスピロ
[4.5]デカ−1,3,7,9−テトラロンを製造す
る方法において、請求項1記載の3−カルボキシ−3−
(カルボキシメチル)ペンタン二酸を分子内脱水させる
ことを特徴とする製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24370393A JPH0769971A (ja) | 1993-09-03 | 1993-09-03 | 新規な脂肪族テトラカルボン酸、その分子内酸無水物及びそれらの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP24370393A JPH0769971A (ja) | 1993-09-03 | 1993-09-03 | 新規な脂肪族テトラカルボン酸、その分子内酸無水物及びそれらの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0769971A true JPH0769971A (ja) | 1995-03-14 |
Family
ID=17107734
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP24370393A Pending JPH0769971A (ja) | 1993-09-03 | 1993-09-03 | 新規な脂肪族テトラカルボン酸、その分子内酸無水物及びそれらの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0769971A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002226579A (ja) * | 2001-01-29 | 2002-08-14 | Jsr Corp | 膜形成用組成物 |
| JP2007137997A (ja) * | 2005-11-17 | 2007-06-07 | Chisso Corp | 液晶配向剤及び液晶表示素子 |
-
1993
- 1993-09-03 JP JP24370393A patent/JPH0769971A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002226579A (ja) * | 2001-01-29 | 2002-08-14 | Jsr Corp | 膜形成用組成物 |
| JP2007137997A (ja) * | 2005-11-17 | 2007-06-07 | Chisso Corp | 液晶配向剤及び液晶表示素子 |
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