JPH0770123A - 新規なスピロイミド及びその製造方法 - Google Patents

新規なスピロイミド及びその製造方法

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JPH0770123A
JPH0770123A JP24370493A JP24370493A JPH0770123A JP H0770123 A JPH0770123 A JP H0770123A JP 24370493 A JP24370493 A JP 24370493A JP 24370493 A JP24370493 A JP 24370493A JP H0770123 A JPH0770123 A JP H0770123A
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spiroimide
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acid
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JP24370493A
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Shinsaku Shiraishi
振作 白石
Rou Satou
瓏 佐藤
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Kuraray Co Ltd
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Kuraray Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 対称性及び結晶性が良好な、新規なスピロイ
ミド及びその製造方法を提供する。 【構成】 本発明の化合物は、式(1) 【化1】 (式中、XはO又はNR(ここで、Rは水素原子、置換
もしくは未置換のアルキル基又は置換もしくは未置換の
アリール基である。)である。)で表されるスピロイミ
ドである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は新規なスピロイミド及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、ポリエステル、ポリアミド、
ポリイミドなどの高分子化合物の合成原料として、ある
いは、それらのための変性剤や架橋剤として、又は医
薬、農薬などの有用物質の合成原料として、アルカン二
酸の内部の同一炭素にカルボキシル基とカルボキシメチ
ル基が置換した、十字型の脂肪族テトラカルボン酸が利
用されている。
【0003】このような十字型の脂肪族テトラカルボン
酸としては、式(7)
【0004】
【化6】 で表される3−カルボキシ−3−(カルボキシメチル)
ヘキサン二酸が広く用いられており、これはブタジエン
と無水イタコン酸(即ち、メチレンコハク酸無水物)と
をディールスアルダー反応させ、得られた成環付加物の
炭素炭素二重結合を硝酸で酸化することにより工業的に
容易に得られる。
【0005】このようにして得られる式(7)の脂肪族
テトラカルボン酸を高分子化合物などの合成原料として
使用する場合、スピロ分子内ジ酸無水物に変換して反応
性を高めた上で、スピロモノイミドモノ酸無水物又はス
ピロジイミドに変換し、得られるスピロ化合物を直接の
合成原料として使用することが試みられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以下の
スキーム1
【0007】
【化7】 に示すように、式(7)の脂肪族テトラカルボン酸から
は、式(8)で表される熱力学的に安定な5員環構造の
分子内モノ酸無水物だけが実質的に得られ、式(9)に
示すような5員環構造と熱力学的に不安定な7員環構造
とを有するスピロ分子内ジ酸無水物は実質的に得られな
い。従って、式(8)の分子内モノ酸無水物を常法によ
りイミド化すると式(10)で表される一つのイミド基
と二つのフリーのカルボキシル基とを有する2−(カル
ボキシメチル)−2−(2−カルボキシエチル)スクシ
ンイミドが得られるだけで、モノイミドモノ酸無水物も
しくはジイミドは得られないという問題があった。ここ
で、モノイミドモノ酸無水物もしくはジイミドを得るた
めには、反応性に乏しいフリーのカルボキシル基を更に
反応させる必要があるが、このためには更に反応条件を
強くしたり特殊な条件を設定したりしなければならな
い。このため、反応収率が低下したり、分離困難な不純
物が副生したり、高価な試薬を使用しなければならなか
ったりといった問題があった。
【0008】更に、式(10)のイミド基含有ジカルボ
ン酸それ自体は、3位の炭素原子を中心に考えた場合に
炭素数の異なるカルボキシルアルキル基が置換している
と見ることができるので対称性や結晶性が十分でなく、
従って再結晶法により精製しにくいという問題があっ
た。また、このことは、式(10)のイミド基含有ジカ
ルボン酸を原料として得られた高分子化合物などが、原
料の式(10)のイミド基含有ジカルボン酸自体の低い
対称性のためにやはり対称性が十分でなく、従って結晶
性や機械的性質も十分でないという問題も引き起こして
いた。
【0009】本発明は、上述したような従来技術の課題
を解決しようとするものであり、対称性及び結晶性が良
好な、新規なスピロイミド及びその製造方法を提供する
ことを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに本発明は、式(1)
【0011】
【化8】 (式中、XはO又はNR(ここで、Rは水素原子、置換
もしくは未置換のアルキル基又は置換もしくは未置換の
アリール基である。)である。)で表されるスピロイミ
ドを提供する。
【0012】また、本発明は、式(1)のスピロイミド
を製造する方法において;
【0013】
【化9】 式(2)のイソプレンと式(3)の無水イタコン酸又は
イタコン酸ジメチルなどのイタコン酸ジアルキルとをデ
ィールスアルダー反応させて式(4)の8−メチル−2
−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−1,3−ジ
オンを形成する工程;
【0014】
【化10】 得られた式(4)の化合物に硝酸とバナジン酸化合物と
を作用させて式(5)の3−カルボキシ−3−(カルボ
キシメチル)ペンタン二酸を形成する工程;
【0015】
【化11】 得られた式(5)の化合物を分子内脱水させることによ
り式(6)の2,8−ジオキサスピロ[4.5]デカ−
1,3,7,9−テトラロンを形成する工程;
【0016】
【化12】 (式中、XはO又はNR(ここで、Rは水素原子、置換
もしくは未置換のアルキル基又は置換もしくは未置換の
アリール基である。)である。) 式(6)の化合物にNH又はNHR(ここで、Rは
上記で定義した通りである。)を反応させることにより
式(6)の化合物をモノイミド化又はジイミド化して式
(1)のスピロイミドを形成する工程を含んでなること
を特徴とする製造方法を提供する。
【0017】以下、本発明を詳細に説明する。
【0018】本発明の式(1)のスピロイミドは新規な
化合物である。ここで、式(1)の置換基Rの定義にお
いて、アルキル基としては、直鎖、分岐、環状のいずれ
でもよく、また、クロロ、ブロモなどのハロゲン、メト
キシなどの低級アルコキシ、フェニルなどにより置換さ
れていてもよい。アリール基としては、フェニル、ナフ
チルなどの芳香族炭化水素基やフラニル、ピロリル、チ
エニルなどの複素環式芳香族基を例示でき、これらはメ
チル基などの低級アルキル基、クロロ、ブロモなどのハ
ロゲン、メトキシなどの低級アルコキシなどにより置換
されていてもよい。
【0019】本発明の式(1)の化合物の好ましい態様
としては、XがOであるスピロモノイミドモノ無水物
と、X及びYが共にNRであるスピロジイミドとが挙げ
られる。この場合、Rが水素原子、フェニル又は低級ア
ルキルが好ましい。
【0020】なお、本発明のスピロイミドは、熱力学的
に安定な5員環と6員環とから構成されているので比較
的対称性が良好であり、従って再結晶による精製が容易
である。また、フリーのカルボキシル基が存在しないの
で、高分子化合物の合成原料として使用した場合に、分
離困難な不純物を副生する可能性が小さい。
【0021】また、本発明の式(1)のスピロイミドを
原料として得られる誘導体も対称性性や結晶性が改善さ
れ、特に、得られる化合物が高分子化合物の場合にはそ
の機械的性質が改善される。
【0022】次に本発明の式(1)の化合物の製造方法
について以下のスキーム2に従って説明する。
【0023】
【化13】 工程a 本発明の式(1)の化合物の製造方法においては、ま
ず、式(2)のイソプレンと式(3)の無水イタコン酸
とをディールスアルダー反応させて式(4)の8−メチ
ル−2−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−1,
3−ジオンを形成する。このディールスアルダー反応
は、例えば、ベンゼンなどの芳香族炭化水素などの不活
性溶媒中で加熱撹拌することにより行うことができ、ほ
ぼ定量的に成環化合物を与えることができる。通常は、
イソプレンを過剰に用い、また、触媒として塩化アルミ
ニウムなどのルイス酸を使用することができる。反応温
度は好ましくは0〜100℃とする。
【0024】ディールスアルダー反応終了後は、常法に
より式(4)の化合物を単離することができ、例えば、
反応液から溶媒を減圧留去し、残渣に希塩酸水溶液を加
え、次にジエチルエーテルなどを用いて抽出を行う。得
られたエーテル抽出液を水で洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムなどで乾燥し、エーテルを除去することにより式
(4)の化合物が得られる。
【0025】なお、無水イタコン酸に代えてイタコン酸
ジアルキルを用いてディールスアルダー反応を行っても
よく、この場合にはディールスアルダー反応生成物を水
酸化ナトリウムなどによりアルカリ加水分解し、加水分
解生成物を鉱酸で中和し、更に分子内脱水させて酸無水
物とすることにより式(4)の化合物が得られる。
【0026】工程b 次に、工程aで得られた式(4)の化合物を硝酸と5価
のバナジウムを含むバナジン酸化合物とにより酸化す
る。この酸化反応において、式(4)の化合物の7位の
内部オレフィンが酸化作用を受けて開裂し、同時に、メ
チル基が置換しているために水素原子を持たない8位の
炭素が除去され、7位と9位の末端にカルボキシル基が
形成され、結果的に炭素数が2つ少ないカルボン酸化合
物となる。こうして式(5)の3−カルボキシ−3−
(カルボキシメチル)ペンタン二酸が得られる。
【0027】この酸化反応は、例えば、まず硝酸にバナ
ジン酸化合物を加えて錯化し、その中に式(4)の化合
物を添加し、加熱することより行うことができる。
【0028】なお、この酸化反応において、硝酸として
は20〜100%硝酸を使用することができるが、61
%硝酸が好ましい。また、バナジン酸化合物としては、
五酸化バナジウム(V)やバナジン酸アンモニウ
ム(NHVO)などを使用することができる。硝酸
とバナジン酸化合物の使用量は、式(5)の化合物に対
して前者が好ましくは1〜10当量であり、後者が好ま
しくは0.01〜0.1当量である。
【0029】式(5)の化合物は、酸化反応終了後の反
応液を室温にまで放冷し、沈澱させることにより得られ
る。好ましくは、生じた沈澱を濾取し、それを更に硝酸
中で撹拌することにより熟成させることが好ましい。
【0030】工程c 次に、式(5)の化合物を分子内脱水させることにより
式(6)の2,8−ジオキサスピロ[4.5]デカ−
1,3,7,9−テトラロンを形成する。この分子内脱
水は、式(5)の化合物を単独で、もしくは無水酢酸と
ともに加熱することにより容易に達成することができ
る。
【0031】工程d 式(6)の化合物にNH又はNHR(ここで、Rは
式(1)において定義した通りである。)を反応させる
ことにより式(6)の化合物をモノイミド化又はジイミ
ド化する。これにより式(1)のスピロイミドが得られ
る。
【0032】モノイミド化又はジイミド化は、通常、N
−メチルピロリドンなどの非プロトン性極性溶媒中で、
式(6)の化合物1モルに対してNH又はNHRを
1〜10モル、好ましくは2〜5モル使用し、50〜2
00℃の温度で反応させ、更に無水酢酸などの脱水剤と
反応させることにより行うことができる。
【0033】なお、イミド化する場合には、熱力学的に
5員環の方が先にイミド化される。従って、式(1)に
おいてXがOであるスピロモノイミドモノ酸無水物を選
択的に得る場合には、使用するアミン類や溶媒の種類に
より異なるが、スピロジイミドを得る場合よりも反応条
件を弱めること、例えば反応温度を降下させたり反応時
間を短縮することにより容易に行うことができる。
【0034】
【作用】本発明の式(1)のスピロイミドは、反応性の
高いイミド基と酸無水物残基又はジイミド基を有する。
従って、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミドなどの
高分子化合物などの合成原料、架橋剤あるいは変性剤と
して有用となる。また、本発明の式(1)のスピロイミ
ド誘導体は対称性が比較的良好なので結晶性も良好とな
る。更に、これを原料として得られる種々の化合物も、
式(1)のスピロイミド誘導体の対称性を反映した構造
となるので、これらも対称性が比較的良好となり、結晶
性が向上する。従って、再結晶による精製も容易とな
る。特に、得られる化合物が高分子化合物である場合に
は、高結晶性と改善された機械的性質とが実現できる。
【0035】このような式(1)のスピロイミドを製造
する本発明の製造方法においては、イソプレンと無水イ
タコン酸とをディールスアルダー反応させ、その反応生
成物に硝酸とバナジン酸化合物とを作用させ、これによ
りメチル基で置換され且つ水素原子を持たない炭素を含
む内部オレフィンを酸化的に開裂させる。その結果、そ
の開裂した両末端がカルボキシル基となり、しかも水素
原子を持たない炭素が除去されて炭素数が2つ減り、対
称性に優れた十字型の脂肪族テトラカルボン酸を得る。
そして、この脂肪族テトラカルボン酸からスピロ分子内
ジ酸無水物を得、これをモノイミド化又はジイミド化す
る。従って、対称性に優れ且つ高い反応性のスピロイミ
ドが得られる。
【0036】
【実施例】本発明を以下の実施例により更に詳細に説明
する。
【0037】実施例1工程a :8−メチル−2−オキサスピロ[4.5]デカ
−7−エン−1,3−ジオンの合成 温度計、窒素導入管、玉入りコンデンサー及び撹拌器を
備えた100mlの三口フラスコに、無水ベンゼン10
0ml及び塩化アルミニウム2.53gを投入し、室温
で30分間撹拌し、黄色の懸濁液を得た。この懸濁液を
激しく撹拌しながら、この懸濁液に無水イタコン酸ジメ
チル3gをベンゼン5mlに溶解させた溶液を徐々に滴
下し、更に一時間撹拌し、透明な反応液を得た。この透
明な反応液に、イソプレン2gを5分間に亘って滴下し
ディールスアルダー反応を行い、黄色固体が浮遊する反
応液を得た。更に、30分間反応液を撹拌して熟成さ
せ、薄層クロマトグラフィー(展開液:n−ヘキサン/
酢酸エチル(1/1))により原料が消費されたことを
確認した。更に反応液を1時間撹拌し、反応液温度が2
2℃になった反応を終了させ、タール状物質を含有する
薄い黄褐色の反応液を得た。
【0038】得られた反応液から溶媒のベンセンの約半
量を減圧留去し、残渣に希塩酸50mlを加えてタール
状物質を溶解し、更にエーテル50mlで3回抽出操作
を行った。なお、このときに析出した白色固体は濾別し
た。
【0039】得られたエーテル抽出液を水100mlで
2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後、エーテ
ルを減圧除去することにより、淡黄色液体を3.48g
得た。この液体は、以下の同定データにより8−メチル
−2−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−1,3
−ジオンであることが確認できた(収率95%)。
【0040】同定データ 融点: 104〜106℃ IR(cm−1): 1845,1784 H−NMR(CDCl,TMS,ppm): 1.
7(s,3H),1.8〜2.8(m,8H),5.4
(s,1H)13 C−NMR(d−DMSO,TMS,ppm):
24,27,30,32,34,42,118,13
5,172,178 元素分析(C1012): 分析値 計算値 C: 66.73 66.30 H: 6.71 7.20工程b :3−カルボキシ−3−(カルボキシメチル)ペ
ンタン二酸の合成 温度計、窒素導入管、玉入りコンデンサー及び撹拌器を
備えた100mlの三口フラスコに、61%硝酸34.
4gとバナジン酸アンモニウム2.0gとを投入し、赤
茶色の沈澱物を含む淡黄色の溶液を得た。この溶液をオ
イルバスで90℃に加熱し、この溶液に工程aで得られ
た8−メチル−2−オキサスピロ[4.5]デカ−7−
エン−1,3−ジオン10gを8回に分けて20分毎に
投入した。投入終了後、反応液を90℃で20時間撹拌
し、その後室温まで放冷し、更に氷冷した。なお、8−
メチル−2−オキサスピロ[4.5]デカ−7−エン−
1,3−ジオンの添加毎に激しい反応が起こり、茶色の
窒素酸化物ガスが発生し、一方、反応液は緑色となり、
液温が105℃〜107℃に上昇した。
【0041】得られた反応液を濾過し、赤茶色の固体1
8.27gを得た。この固体を61%硝酸200ml中
で室温で12時間撹拌し、その後、硝酸液を氷冷して濾
過することにより白色の固体を濾取し、ヘキサンでこの
固体を洗浄し、乾燥することにより白色粉末を11.7
g得た。この白色粉末は以下の同定データにより3−カ
ルボキシ−3−(カルボキシメチル)ペンタン二酸であ
ることが確認できた(収率90%)。
【0042】同定データ 融点: 175〜178℃ IR(KBr,cm−1): 3198,2672(ブ
ロード吸収),1760,1712,163213 C−NMR(D0,ジオキサン,ppm): 3
9,44,174,177 元素分析(C10): 分析値 計算値 C: 41.56 41.03 H: 4.33 4.30工程c: 2,8−ジオキサスピロ[4.5]デカ−1,
3,7,9−テトラロンの合成 温度計、玉入りコンデンサー及び撹拌器を備えた100
mlの三口フラスコに、工程bで得られた3−カルボキ
シ−3−(カルボキシメチル)ペンタン二酸0.12g
と無水酢酸2mlとを投入し、100℃に20分間加熱
して均一な反応液とし、更に同温度で2時間加熱撹拌し
た。反応終了後、減圧下で酢酸と無水酢酸とを留去し、
白色固体を0.089g得た。この白色固体は以下の同
定データにより、2,8−ジオキサスピロ[4.5]デ
カ−1,3,7,9−テトラロンであることを確認でき
た(収率96%)。
【0043】同定データ 融点: 182〜188℃ IR(cm−1): 1867,1764 H−NMR(d−DMSO,TMS,ppm):
2.8〜3.4(m,6H) 元素分析(C): 分析値 計算値 C: 48.57 48.49 H: 2.87 3.05工程d :2−フェニル−2−アザ−8−オキサスピロ
[4.5]デカ−1,3,7,9−テトラロンの合成 温度計、窒素導入管、玉入りコンデンサー及び撹拌器を
備えた10mlの三口フラスコに、工程cで得られた
2,8−ジオキサスピロ[4.5]デカ−1,3,7,
9−テトラロン0.09g、N−メチルピロリドン1m
l及びアニリン0.15gを投入し、120℃で3時間
加熱撹拌することにより濃い橙色の反応液を得た。この
反応液に無水酢酸5mlを加え、100℃で2時間加熱
撹拌した。その後、室温まで反応液を冷却し、5gの氷
水中に注いで撹拌したところ、淡黄色の固体が析出し
た。この固体を濾取し乾燥して淡黄色固体0.11gを
得た。この固体は以下の同定データによりフェニル−2
−アザ−8−オキサスピロ[4.5]デカ−1,3,
7,9−テトラロンであることを確認できた(収率71
%)。
【0044】同定データ 融点: 208〜212℃ IR(cm−1): 3066,2924,1809,
1763,1711 H−NMR(d−DMSO,TMS,ppm):
1.8〜3.6(3dd,6H),7.1〜7.8
(m,5H) 実施例2 温度計、窒素導入管、玉入りコンデンサー及び撹拌器を
備えた10mlの三口フラスコに、実施例1で得られた
フェニル−2−アザ−8−オキサスピロ[4.5]デカ
−1,3,7,9−テトラロン0.05g、N−メチル
ピロリドン2ml及びアニリン0.02gを投入し、1
20℃で3時間加熱撹拌することにより茶色の反応液を
得た。この反応液に無水酢酸2mlを加え、室温で2時
間加熱撹拌した。その後、5gの氷水中に注いで撹拌し
たところ、茶色の固体が沈澱した。この固体を濾取し乾
燥して淡茶色固体24mgを得た。この固体は以下の同
定データにより2,8−ジフェニル−2,8−ジアザス
ピロ[4.5]デカ−1,3,7,9−テトラロンであ
ることが確認できた(収率38%)。
【0045】同定データ 融点: 295〜300℃ IR(cm−1): 3066,2924,1713,
1686 MS(EI): M348 実施例3 温度計、窒素導入管、玉入りコンデンサー及び撹拌器を
備えた10mlの三口フラスコに、実施例1の工程cで
得られた2,8−ジオキサスピロ[4.5]デカ−1,
3,7,9−テトラロン0.05g、N−メチルピロリ
ドン1ml及びn−ブチルアミン0.05gを投入し
た。このとき、反応液の温度上昇が観察された。投入約
1分後、室温に戻った反応液を減圧下で濃縮した後、無
水酢酸3mlを加え、150℃で1時間加熱撹拌し褐色
の反応液を得た。この反応液を室温まで冷却し、5gの
氷水中に注いで撹拌したところ、淡紫色の固体が沈澱し
た。この固体を濾取し乾燥して淡紫色固体0.04gを
得た。この固体は以下の同定データにより2,8−ジブ
チル−2,8−ジアザスピロ[4.5]デカ−1,3,
7,9−テトラロンであることを確認できた。
【0046】同定データ 融点: 104〜109℃ IR(cm−1): 2968,2934,2874,
1777,1701,1667 MS(EI): M308
【0047】
【発明の効果】本発明によれば、対称性及び結晶性がよ
く、しかも高い反応性を有するスピロイミド及びその製
造方法が提供される。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式(1) 【化1】 (式中、XはO又はNR(ここで、Rは水素原子、置換
    もしくは未置換のアルキル基又は置換もしくは未置換の
    アリール基である。)である。)で表されるスピロイミ
    ド。
  2. 【請求項2】 Rが水素原子である請求項1記載のスピ
    ロイミド。
  3. 【請求項3】 Rがフェニルである請求項1記載のスピ
    ロイミド。
  4. 【請求項4】 Rが低級アルキルである請求項1に記載
    のスピロイミド。
  5. 【請求項5】 請求項1のスピロイミドの製造方法にお
    いて: 【化2】 式(2)のイソプレンと式(3)の無水イタコン酸又は
    イタコン酸ジアルキルとをディールスアルダー反応させ
    て式(4)の8−メチル−2−オキサ−スピロ[4.
    5]デカ−7−エン−1,3−ジオンを形成する工程; 【化3】 得られた式(4)の化合物に硝酸とバナジン酸化合物と
    を作用させて式(5)の3−カルボキシ−3−(カルボ
    キシメチル)ペンタン二酸を形成する工程; 【化4】 得られた式(5)の化合物を分子内脱水させることによ
    り式(6)の2,8−ジオキサスピロ[4.5]デカ−
    1,3,7,9−テトラロンを形成する工程; 【化5】 (式中、XはO又はNR(ここで、Rは水素原子、置換
    もしくは未置換のアルキル基又は置換もしくは未置換の
    アリール基である。)である。) 式(6)の化合物にNH又はNHR(ここで、Rは
    上記で定義した通りである。)を反応させることにより
    式(6)の化合物をモノイミド化又はジイミド化して式
    (1)のスピロイミドに変換する工程を含んでなること
    を特徴とする製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2002226580A (ja) * 2001-01-30 2002-08-14 Jsr Corp ポリイミドおよびその製造方法

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