JPH0773692B2 - 管材の内面被覆方法 - Google Patents

管材の内面被覆方法

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JPH0773692B2
JPH0773692B2 JP2029270A JP2927090A JPH0773692B2 JP H0773692 B2 JPH0773692 B2 JP H0773692B2 JP 2029270 A JP2029270 A JP 2029270A JP 2927090 A JP2927090 A JP 2927090A JP H0773692 B2 JPH0773692 B2 JP H0773692B2
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靖彦 伊藤
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は管材の内面被覆方法、特にコイル状に巻いた管
材の内面に高分子被膜を均一に形成させる管材の内面被
覆方法に関する。
〔従来の技術〕
管材の内面の保護、管内の流体の化学的または物理的処
理等種々の目的で、長尺の管材の内面にできるだけ均一
に高分子被膜を形成させたい場合、従来は、管材をコイ
ル状に巻く前、後または同時に管内部に流動性の高分子
材料(高分子物質溶液またはそれ自体液状の高分子物
質)の液膜をほぼ均一に形成させ、コイルを適当な方向
に静置して管内に気流を供給し、乾燥、ゲル化、架橋、
重合等により硬化ないし固化させて、高分子被膜を得て
いた。気流は勿論、乾燥、加熱等により硬化または固化
を促進させるためで、多くの場合管の一端から加圧また
は減圧により気流を生成させる。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかし、上記のような従来の方法では、コイル状管材の
内面に高分子材料の液膜を均一に形成させたとしても、
硬化または固化するまでの間に流動性の高分子材料は重
力によりコイルの下部へ、また管の断面内では下側の面
に厚く、上側で薄くなり、均一な被膜が形成されない。
極端な場合には液膜が途切れて、管内面に露出してしま
い、内面被覆の目的が果たされない。管材の全長が長く
なるほど、被膜の厚さの不均一は著しくなる。
気流により硬化または固化を促進しても、硬化または固
化までの間に被膜の流動を完全に防ぐことはできず、被
膜の厚さの不均一が多少緩和されるが有効な解決方法に
はならなかった。乾燥を速めるために余り速い気流を用
いると、液膜が吹き流されて、管の長さ方向で膜厚が不
均一となってしまう。
従って本発明の目的は、乾燥等によって硬化または固化
する液状高分子材料を用いて、コイル状に巻いた管材の
内面に均一な高分子被膜を形成させて、管材内面を被覆
する方法を実現することである。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成するために本発明では、管内面に液状高
分子材料の液膜がほぼ均一に形成されたコイル状管材
を、膜が硬化または固化するまでの間、巻き軸が水平ま
たは水平に近い方向になるようにして、巻き軸を中心に
コイルを回転させるか、あるいは巻き軸が垂直方向とな
るようにして、その巻き軸と直交する水平方向の軸を中
心にコイルを回転させるようにした。
コイル状管材の内面に硬化または固化して形成される高
分子被膜の厚さが均一化されるのに充分な時間、所定方
向の回転をさせればよい。硬化または固化するまで一定
の方向で回転を持続する必要はなく、途中で回転を一時
または時々中断したり、コイルの回転方向を変えてもよ
い。例えば、水平方向に向けた巻き軸を中心とする回転
と、巻き軸を垂直に配置しその巻き軸と直行する水平方
向の軸を中心とする回転とを、交互に行ってもよい。各
方向の回転を行う時間は同じでも、異なってもよい。ま
た、二種類の回転が同時に行われるような運動をさせて
もよい。回転速度は、塗布(液膜形成を意味する)され
る高分子材料の流動性、管材の寸法、形状等により適宜
に選択する。余りに回転速度が小さいと回転の効果がな
く、被膜が不均一になり、回転速度が余り大であると遠
心力のために被膜が不均一になる。同方向に連続回転さ
せる代わりに、回転方向を周期的に反転させてもよい
が、その場合の回転角は360゜以上とすることが好まし
い。そうでないと、コイルの部分により被膜厚みが不均
一になるおそれが大きい。
乾燥、加熱等による硬化または固化を促進させるため
の、管の一端を開放しておき管の他端からの加圧または
減圧により管内に気流を生成させることが好ましい。硬
化または固化するまで気流を持続する必要はなく、コイ
ル状管材の内面に硬化または固化された不均一な高分子
被膜が形成されるのに充分な時間、気流を供給すればよ
い。気流の流速、温度、加圧または減圧の圧力等は、高
分子材料の性状、塗布量、溶剤または分散媒の蒸気圧等
により、適宜選択する。余り流速を大きくすることは、
液膜が吹き流されて、例えば風紋状になり、管の流さ方
向で不均一になるので好ましくない。加圧と減圧を併用
してもよく、コイルの一端から減圧しつつ、他端から加
圧した空気あるいは空気以外の気体、例えば窒素ガス等
を供給してもよい。これにより乾燥等の速度が短縮され
る。
管を構成する材料は、金属、合金、ガラス、セラミッ
ク、ゴム、合成樹脂等のいずれでもよい。
管内部に液膜を形成させる液状高分子材料はそれ自体液
状の高分子でもよく、また高分子溶液または分散物(乳
化物または懸濁物)であってもよい。その粘度は可能な
範囲で液膜形成に適当な値に調整することが好ましい。
管材の内面に流動性の高分子材料の液膜を形成する時期
は、管材をコイル状に巻く前でもよいし、後でもよい。
管材をコイル状に巻くと同時に流動性高分子材料の液膜
を管内面に形成させてもよい。
本発明の方法で内面被覆した管材は、コイル状に巻かれ
たまま使用されてもよいし、コイルを巻き解いて使用さ
れてもよい。内面被覆した管材のコイルを巻き解けば、
内面被覆された直管状の長尺管材を得ることができる。
〔作用〕
本発明では、管内部に液状高分子材料の液膜がほぼ均一
に形成されたコイルを、前記液膜が硬化または固化する
までの間、巻き軸を水平まは水平に近い方向に向け、コ
イルを巻き軸を中心に回転させるか、あるいは巻き軸を
垂直方向に向け、その巻き軸に直交する水平方向の軸を
中心に回転させるので、コイル状に巻いた管材の内面に
均一な厚さの硬化または固化された高分子被膜を形成さ
せることができる。管材コイルの内面被覆はもとより、
長尺の管材をコイル状に巻いて内面被覆の処理を行うこ
とができるので、内面被覆された直管状の長尺管材を製
造するのにも有用である。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。
〔実施例1〕 管材の内面に流動性高分子材料を塗布し、均一な液膜を
形成させながら、コイル状に巻き取ってコイル状管材と
した。このとき、第1図に示すように管材1の内面には
均一な流動性高分子材料の液膜2が形成されている。第
2図にコイル軸を含む断面を示すように、巻き取られた
コイル状管材3の巻き軸3aを水平方向に向け、第3図に
示すようにコイル状管材3を巻き軸3aを中心に時計方向
に連続回転させた。回転させながらコイル状管材の内側
端末4から加圧空気を供給した。外側端末5は開放とし
た。コイル状管材3は外側端末5の延長方向へ回転する
ので、管内の液状高分子材料は内側端末4へ向かって管
内を流れる傾向があるが、気流はそれと反対向きなの
で、管内の液膜は長さ方向にも平均化される。
より具体的には、直径12.7mm、肉厚0.9mmの銅管内に、
溶剤50重量%を含む粘度13000cps(温度20℃)の合成高
分子溶液を注入しつつ、長さ約200mの銅管を内径550m
m、外径約750mm、幅250mmのコイルに巻いた。20/min
(流速0.3m/sec)の空気流を生じるように内側端末4か
ら加圧空気を供給しながら、第3図に示す姿勢および回
転方向で毎分約4回転の速さでコイル状管材3を連続回
転させた。被膜2が乾燥するまで約60分を要した。乾燥
後の管内面の被膜の厚さは約40〜70μmの範囲にあっ
た。空気流量を300/min(流速約5m/sec)に増すと約4
0分で被膜2が乾燥した。コイルの回転速度は2〜4回
転の範囲、空気流量は20〜300/min(流速0.3〜5m/se
c)の範囲であれば、上と同程度の均一な被膜が得られ
た。
〔実施例2〕 コイル状管材3を回転させる方向を第3図で反時計方向
(外側端末5の延長方向へ前進する方向)とし、コイル
状管材3の内側端末4から吸引ポンプで空気を吸引する
ようにした以外は、実施例1と同様にした。
〔実施例3〕 コイル状管材3の外側端末5から吸引ポンプで空気を吸
引した以外は、実施例1と同様にした。
〔実施例4〕 実施例1において、最初2分間は第2図に示すようにコ
イル巻き軸3aを水平方向に向け巻き軸3aを中心に連続回
転させた後、第5図にコイル軸3aを含む断面を示すよう
に、コイル巻き軸3aを垂直方向に向けてその巻き軸3aと
直交する水平方向の水平軸3bを中心に2分間連続回転さ
せ、その後第2図のような水平方向に向けた巻き軸3aを
中心とする回転と、第5図のような水平軸3bを中心とす
る回転を、各2分間ずつ、被膜2が乾燥するまで反復し
た。被膜の均一性は一層向上し、乾燥後の管内面の被膜
の厚さは約45〜65μmの範囲であった。
〔実施例5〕 コイル状管材を順方向に2回転後、反転して逆方向に2
回転させ、これを反復した以外は、実施例1と同様にし
た。
〔実施例6〕 第5図に示すように、コイル状管材3を水平軸3bを中心
として連続回転させ、被膜2が乾燥するまで続けた。減
圧または加圧の方向はどちら側からでもよいが、ポンプ
類と連結するコイル端末は回転軸上に位置するようにし
た。
〔従来例〕
実施例1と同様にして管材1の内面に流動性高分子材料
の均一な被膜2を形成させたコイル状管材3を、第9図
にコイル軸3aを含む断面を示すように、コイル巻き軸3a
が垂直方向に向くように置き、回転させないでコイル状
管材3の内側端末から加圧空気を供給した(外側端末は
開放)。第6図に管の軸に垂直な断面を示すように、高
分子被膜の薄い個所61と厚い個所62が生じ、管の上下で
管内の被膜の厚さが不均一になった。
〔比較例1〕 実施例1と同様にして管材1の内面に流動性高分子材料
の均一な被膜2を形成させたコイル状管材3を、第5図
に示したようにコイル巻き軸3aを垂直方向に向け、気流
を通しながら巻き軸3aを中心に時計方向に連続回転さ
せ、被膜2が乾燥するまで続けた。従来例の場合と同
様、例えば第6図に示すように高分子被膜の薄い個所61
と厚い個所62が生じ、管の上下で管内の被膜の厚さが不
均一になった。
〔比較例2〕 実施例5においてコイル状管材3を、時計方向に2回転
後反時計方向に2回転させる代わりに、時計方向に270
゜回転させた後反転して反時計方向に270゜回転させる
ことを反復し、被膜2が乾燥するまで続けた。それ以外
は実施例1と同様にした。第8図に管の軸に沿った断面
を示すように、高分子被膜の薄い個所81と厚い個所82が
生じ、管内の被膜の厚さが管軸方向に対して不均一にな
った。
〔発明の効果〕
本発明によると、乾燥等によって硬化または固化する液
状高分子材料を用いて、コイル状管材の内面に均一な高
分子被膜を形成させることができる。長尺の管材をコイ
ル状に巻いて内面被覆処理を行うことができるので、内
面被覆された直管状の長尺管材の工業的生産にも有用で
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は内面に液状高分子材料の均一な液膜が形成され
た管の軸に垂直な断面図、第2図は本発明の一実施例に
おけるコイル軸を含む面に沿ったコイル状管材の断面
図、第3図は本発明の一実施例におけるコイル状管材の
巻き軸の方向およびその回転方向を示す説明図、第4図
は本発明の他の実施例におけるコイル状管材回転方向を
示す説明図、第5図は第4図の場合のコイルの巻き軸を
含む面に沿ったコイル状管材の断面図、第6図は従来の
方法における高分子被膜が形成された管の軸に垂直な断
面図、第7図および第8図はそれぞれ別の比較例におけ
る高分子被膜が形成された管の軸に沿った断面図、第9
図は従来例におけるコイル軸を含む面に沿ったコイル状
管材の断面図である。 符号の説明 1……管材1 2……流動性高分子材料の均一な液膜 3……コイル状管材 3a……コイル状管材の巻き軸 3b……コイル状管材の巻き軸と直交する方向の水平軸 4……内側端末 5……外側端末 61,71,81……乾燥高分子被膜の薄い個所 62,72,82……乾燥高分子被膜の厚い個所
フロントページの続き (72)発明者 伊藤 靖彦 茨城県土浦市木田余町3550番地 日立電線 株式会社土浦工場内 (72)発明者 佐藤 敬 茨城県土浦市木田余町3550番地 日立電線 株式会社土浦工場内 (72)発明者 井郷 康之 茨城県土浦市木田余町3550番地 日立電線 株式会社土浦工場内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】管材の内面に高分子被膜を形成させる管材
    の内面被覆方法において、 前記管材をその内面に流動性の高分子材料の液膜が形成
    されたコイル状管材となし、 そのコイル状管材を、水平または水平に近い方向に配置
    した前記コイル状管材の巻き軸を中心に、あるいはコイ
    ル状管材の巻き軸を垂直方向に配置しその巻き軸と直交
    する水平方向の軸を中心に、前記液膜が硬化または固化
    するまで、一方向につき360゜以上回転させることを特
    徴とする、管材の内面被覆方法。
  2. 【請求項2】前記コイル状管材を回転させるとき、前記
    管材に加圧または減圧により気流を通すことを特徴とす
    る、請求項第1項の管材の内面被覆方法。
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