JPH0774777B2 - 動的接触角測定装置 - Google Patents

動的接触角測定装置

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JPH0774777B2
JPH0774777B2 JP62310898A JP31089887A JPH0774777B2 JP H0774777 B2 JPH0774777 B2 JP H0774777B2 JP 62310898 A JP62310898 A JP 62310898A JP 31089887 A JP31089887 A JP 31089887A JP H0774777 B2 JPH0774777 B2 JP H0774777B2
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千里 梶山
一 小沢
千秋 矢作
敦 高原
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株式会社オリエンテック
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は動的接触角測定装置に関する。
[従来の技術] 高分子材料の表面は、成形あるいは製膜時に周囲の環境
との界面自由エネルギーを最小とするように表面の極性
基部分を配向する。このような選択配向は恒常的なもの
でなく、表面のセグメントのミクロブラウン運動が許さ
れている時にのみ外部の環境に応じて向きを変えること
ができる。また、多相系高分子材料の表面化学組成は、
内部とは大きく異なりミクロ相分離が良好な場合は、空
気中では疎水基を、水中では親水基を表面に速やかに配
向し、環境に対して極めて短時間で応答することが知ら
れている。
したがって、材料の使用目的に応じた表面特性の評価、
例えば人工心臓等に用いられるセグメント化ポリウレタ
ン(SPUU)についてみれば、生体の主成分である水と接
した部分の表面特性の評価が重要である。
また、固体試料を液体中に浸漬もしくは引上げる際に、
液体表面が固体試料壁に接する位置で液面と固体試料面
とのなす接触角を、材料の表面特性の評価項目として用
いることが知られている。
従来、上記接触角の測定方法は、高分子材料等がコーテ
ィングされた平板(カバーグラス)上に水等の液滴を滴
下し、顕微鏡を用いた目視検出によりこの液滴面が平板
面に対してなす角度を接触角として測定している。
[発明が解決しようとする問題点] しかしながら、上記従来の接触角測定方法にあっては、
以下の問題点がある。
顕微鏡を用いた目視検出であるから、試料表面で時々
刻々変化する動的接触角を迅速容易かつ高精度に検出す
ることができない。
液滴が平板以外の複雑な表面形状の試料面に滴下され
る場合には、液滴が試料面上に静止することなく落下し
てしまい、接触角を測定することができない。
本発明は、試料表面での時々刻々変化する動的接触角
を、表面形状がいかなる場合にも、迅速かつ高精度に測
定することを目的とする。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、試料を液体中に浸漬もしくは引上げる際に、
液体表面が試料表面に接する位置で液面と試料とのなす
接触角を測定する動的接触角測定装置であって、架台
と、架台に配設されて試料を吊り下げ支持するロードセ
ルと、架台に昇降可能に配設されて液体収容容器を支持
する容器受台と、容器受台をロードセルに対して昇降さ
せる昇降駆動部とを有し、容器受台の昇降時における変
位とロードセルの荷重信号から得られた、荷重F−変位
d曲線における浮力傾斜線(S1,S2)と浸漬開始点(d
=0)の交点として求められる張力(FA,FR)により、
動的接触角(θA,θR)を算出するようにしたものであ
る。
[作用] 本発明は、容器受台をロードセルに対して昇降し、ロ
ードセルに吊り下げ支持されている試料が容器受台に支
持さている液体収容容器内の液体中に浸漬もしくは引上
げられる際、ロードセルの荷重信号の変化に基づいて荷
重(F)−変位(d)曲線における浮力傾斜線から張力
FA、FRを決定し、この値を利用して接触角が求められ
る。
したがって、本発明によれば、試料表面で時々刻々変
化する動的接触角を自動的に測定できることとなり、該
接触角を迅速容易かつ高精度に検出できる。
また、本発明によれば、試料は液体中に浸漬もしくは
引上げられる際の、ロードセルの荷重信号に基づいて、
表面張力が及ぼす張力FA、FRを決定し、接触角を測定
するものであるから、試料の表面形状がいかなる場合に
も接触角の測定ができる。
[実施例] 第1図は動的接触角測定装置の一例を示す模式図、第2
図は動的接触角測定装置の制御系統を示すブロック図、
第3図は温度制御装置を示す配管図、第4図は試料に作
用する荷重を示す模式図、第5図は動的接触角ヒステリ
シスループを示す線図、第6図は試料に作用する加速度
の影響を示す模式図、第7図はロードセルの変位を示す
模式図、第8図は表面張力の時間依存性の測定例を示す
線図、第9図は動的接触角ヒステリシスループの測定例
を示す線図である。
動的接触角測定装置10は、第1図、第2図に示す如く構
成され、試料11を液体収容容器12の内部の液体中に浸漬
もしくは引上げる際に、液体表面が試料表面に接する位
置で液面と試料面とのなす接触角θを測定可能とする。
動的接触角測定装置10は、架台13、ロードセル14、容器
受台15、昇降駆動部16、温度制御装置17、制御装置18を
有して構成されている。
すなわち、動的接触角測定装置10の架台13は、ガイドロ
ッド13Aの上部に固定クロスヘッド19を固定し、この固
定クロスヘッド19にロードセル14を備えている。ロード
セル14は、その受感部に連結されるフック20に、糸、金
属細線、チェーン等からなる可撓連結具21を介してチャ
ック22を吊り下げ、チャック22に試料11を把持してい
る。ロードセル14は、高感度の歪ゲージにて荷重(張
力)を測定する。試料11は、例えば高分子材料であり、
平板状のカバーグラスに薄くコーティングされている。
また、動的接触測定装置10は、ガイドロッド13Aに沿っ
て昇降可能な容器受台(可動クロスヘッド)15を備え、
その容器受台15の上面に温度制御装置17の恒温槽23を設
置し、恒温槽23に前記容器12を保持している。24は容器
保持具である。
また動的接触角測定装置10は、架台13の下部に、昇降駆
動部16を構成するパルスモータ25および送りねじ26を備
え、モータ25にて駆動される送りねじ26を容器受台15に
螺着している。モータ25はエンコーダ27を備えている。
また、温度制御装置17は、第3図に示す如く構成され、
前述の恒温槽23に連なる循環配管28を熱交換器29に引入
れ、恒温槽23の内部の熱媒体温度を所望の温度状態に設
定するようになっている。
なお、動的接触角測定装置10は、ロードセル14、容器受
台15の周囲を風防カバー30にて覆っている。
制御装置18は、例えばマイクロコンピュータからなり、
第2図に示す如く、CPU(中央処理装置)31、ROM(読出
専用メモリ)32、RAM(読出書込可能メモリ)33、入出
力装置34を備えるとともに、キーボード35、X−Y表示
部(X−Yプロッタ、X−Y記録計)36、プリンタ37を
付帯して備える。制御装置18は、キーボード35にて加え
られる操作指令に基づいてモータ25を駆動制御する。
また、制御装置18は、ロードセル14の出力を増幅器38を
介して受信するとともに、エンコーダ27の出力を受信し
て、演算部を構成する。すなわち、制御装置18は、以下
に詳述する如く、容器受台15の昇降時におけるロードセ
ル14の荷重検出信号を受け、該荷重検出信号の変化に基
づいて試料11が液体中に浸漬もしくは引上げられる際の
液体の特定温度状態下における接触角を演算する。
以下、動的接触角測定装置10による動的接触角の測定手
順について説明する。
高分子材料等の試料11がカバーグラス上に薄くコーテ
ィングされる。この試料11はフック20および可撓連結具
21を介してロードセル14に吊り下げ支持される。
例えば純水(イオン交換後、純水製造装置で超純水と
したもの)の入った容器12が、容器受台15に設置された
恒温槽23に保持される。
昇降駆動部16のモータ23が駆動され、容器12がロード
セル14に吊り下げられている試料11に対して一定速度で
接近(上昇)あるいは離隔(下降)する。
ロードセル14の出力と容器受台15の変位(エンコーダ
27の出力)が相互に同期して制御装置18のメモリに転送
され、第5図に示す如くの荷重F−変位d曲線として記
憶される。
容器受台15が上昇し試料11の下端が容器12の水面に触
れメニスカスが形成されると界面張力が観測される。こ
の時の試料11の水面上でのメニスカスの形成と、試料11
に作用する力を示せば第4図のとおりとなる。第4図の
試料11に作用する力F1、F2、F3は、試料11の周囲長をP
=2(t+w)、水の表面張力をγ、接触角をθ、試料
11の質量をm、試料11に作用する浮力をFbとする時、以
下の如くになる。
F1=mg ……(1) F2=mg+Pγ cosθ ……(2) F3=mg+Pγ cosθ−Fb ……(3) 上記において、試料11が水面に接触した時生じた張
力FAから前進接触角θAが評価される。
cosθA=FA/Pγ ……(4) さらに、試料11が水中に浸漬すると浮力の分だけ軽くな
るため張力は減少する。試料11がある一定深さに到達
し、容器受台15が下降し始めると、浮力は減少するた
め、観測される張力は増加する。この時、水面から試料
11が離れる際の張力FRから後退接触角θRが評価され
る。
cosθR=FR/Pγ ……(5) ここで、上記張力FA、FRは、前記にて保管される荷
重F−変位d曲線から、浮力傾斜線(s1、s2)と浸漬開
始点(d=0)の交点として求められる。
なお、第5図に示した如くの荷重F−変位d曲線から浸
漬開始点(d=0)を求めるのは、試料11が液面に接触
したときの張力変化F0から読取る。この張力変化F0はこ
の装置10の測定精度を阻害しない範囲で設定変更できる
ようになっており、外部振動等の外乱に対し常に安定的
に浸漬開始点を読取ることができるようになっている。
次に、上記実施例の作用について説明する。
上記動的接触角測定装置10にあっては、容器受台15をロ
ードセル14に対して昇降し、ロードセル14に吊り下げ支
持されている試料11が容器受台15に支持されている液体
収容容器12の内部の液体中に浸漬もしくは引上げられる
際、演算部としての制御装置18により、ロードセル14の
荷重検出信号の変化に基づいて張力FA、FRが求めら
れ、さらにこの張力に基づいて接触角θA、θRが求め
られる。なお、1回目の浸漬過程で表面組成が変化した
ならば、2回目の浸漬で観測される張力−変位曲線は1
回目と異なる。また試料の水中への浸漬速度を種々変化
させることにより試料表面の分子の環境に対する応答性
も検討できる。θAとθRの差は接触角のヒステリシス
と呼ばれ、この値によって表面層における分子鎖の運動
性が評価できる。また容器の上昇あるいは下降速度を種
々変化させることにより表面層における分子運動の緩和
時間の評価が可能となる。
したがって、上記実施例によれば、試料表面で時々刻々
変化する動的接触角を自動的に測定できることとなり、
該接触角を迅速容易かつ高精度に検出できる。
また、上記実施例によれば、試料が液体中に浸漬もしく
は引上げられる際の、ロードセル14の荷重検出信号に基
づいて、表面張力が及ぼす張力FA、FRを決定し、接触
角を測定するものから、試料の表面形状がいかなる場合
にも接触角の測定ができる。
さらに、上記実施例にあっては、接触角の測定時に、温
度制御装置17を用いて液体収容容器内の液体温度を制御
できる。したがって、生体温度等の特定の環境温度状態
下で接触角を正確に測定できることとなる。
なお、上記動的接触角測定装置10において、ロードセル
14に吊り下げ支持される試料11を液体中に浸漬もしくは
引上げ、該試料11に作用する荷重を測定するに際し、
ロードセル14を移動させる方法と液体収容容器12を移
動させる方法とが考えられる。の方法にあっては、例
えばロードセル14を支持する昇降台が停止状態(第6図
(A)参照)から一定速度に達する間におけるようにロ
ードセル14が加減速される際、試料(質量:m)は加速度
αを受ける(第6図(B)参照)。停止時のロードセル
14に作用する荷重T1はT1=mg、加速時のロードセル14に
作用する荷重T2はT2=mg+mαとなる。すなわち、加速
時のロードセル14に作用する荷重T2は加速度αの影響を
受けてmαだけ増加(または減少)し、ロードセル14は
これを検出することになる。また、の方法で上記加速
度αを急激に加えられた時(または取り除かれた時)、
ロードセル14と試料11とからなるばね系(ばね定数:k)
はmα=−kxからなる運動方程式にて振動する(第6図
(C)参照)。これに対し、の方法にあっては、上記
加速度αおよび試料11の振動がロードセル14の検出荷重
に及ぼす影響を排除することができ、試料11の表面特性
に起因する荷重の変化のみをロードセル14により安定的
に測定することができる。
また、上記動的接触角測定装置10に用いられているロー
ドセル14のばね歪による荷重Fの測定状態を模式的に示
せば第7図(A)のとおりである。ロードセル14と試料
11とが第7図(C)に示す如くの高剛性体からなる連結
具にて連結されている場合には、試料11の振れがロード
セル14の受感部の変位(rないしr′)を大きく変化さ
せ、ロードセル14による測定結果に大きな変動を与え
る。これに対し、上記実施例におけるようにロードセル
14と試料11とが第7図(B)に示す如くの可撓連結具21
およびまたはフック20からなる連結具を用い、試料11を
受感部に対して揺動自在に連結している場合には、試料
11の振れがロードセル14の受感部の変位(r)を大きく
変化させることがなく、試料11に作用する荷重を高精度
に測定可能とする。
以下、本発明の具体的実施結果について説明する。
人工心臓等に応用され、優れた抗血栓性と、力学的特性
を示すセグメント化ポリウレタン(SPUU)が、生体の主
成分である水と接した場合の表面特性を評価し、第8
図、第9図を得た。
測定例1 すなわち、第8図は各SPUUをコーティングした平板を純
水中に10mm浸漬した際の張力の時間依存性である。親水
性のソフトセグメントであるポリエチレングリコール
(分子量1000)を含むPEG(1000)EDAと疎水性のソフト
セグメントであるポリプロピレングリコール(分子量30
00)を含む相分離の完全なPPG(3000)EDAの場合、表面
張力は長時間にわたって変化しており、表面における分
子鎖凝集状態の再編成に対応する緩和の程度も著しく大
きい。これは水中への浸漬にともない表面層に親水性の
分子鎖が析出し、固体−水界面を安定化することに起因
すると考えられる。一方、ソフトセグメント分子量700
と1000のPPGを含むPPG(700)EDAとPPG(1000)EDAの場
合には張力の経時変化は小さく表面の化学構造が製膜時
に規制され安定化していることを示している。
測定例2 血漿タンパクの材料表面への吸着状態を、各試料の牛血
清アルブミン(BSA)のリン酸バッファー水溶液に浸漬
後SPUU表面の動的接触角ヒステリシスループの測定によ
り行なった。第9図(A)、(B)、(C)にPPG(100
0)EDA、PPG(3000)EDA、およびPEG(1000)EDAを水中
に浸漬し平衡に達した後とさらにBSA水溶液に1時間浸
漬した後、動的接触角のヒステリシスループが定常状態
に達するまでPBSでリンスした後の動的接触角ヒステリ
シスループを示す。PPG(1000)EDAの場合、BSA浸漬後
前進および後退接触角は著しく変化し、特に後退接触角
は超親水性の値を示した。これはSPUU表面にBSA吸着層
が形成されたことを示している。しかしながら前進接触
角が大きな値を示しているのはBSAが局所的にセグメン
トの反転を示しているのかBSA全体が反転していること
を示唆している。一方、PPG(3000)EDAの場合、BSA浸
漬後の後退接触角の値はPPG(1000)EDAに比べて高い値
を示した。これは吸着したBSAが何らかのコンホーメー
ション変化を示したことを示唆している。PEG(1000)E
DAの場合BSA水溶液に浸漬後もヒステリシスループに変
化が観測されなかった。これはPEG(1000)EDA表面がBS
Aをほとんど吸着していないことを示している。
[発明の効果] 以上のように、本発明によれば、試料表面での時々刻々
変化する動的接触角を、表面形状がいかなる場合にも、
迅速かつ高精度に測定することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は動的接触角測定装置の一例を示す模式図、第2
図は動的接触角測定装置の制御系統を示すブロック図、
第3図は温度制御装置を示す配管図、第4図は試料に作
用する荷重を示す模式図、第5図は動的接触角ヒステリ
シスループを示す線図、第6図は試料に作用する加速度
の影響を示す模式図、第7図はロードセルの変位を示す
模式図、第8図は表面張力の時間依存性の測定例を示す
線図、第9図は動的接触角ヒステリシスループの測定例
を示す線図である。 10……動的接触角測定装置、 11……試料、 12……容器、 13……架台、 14……ロードセル、 15……容器受台、 16……昇降駆動部、 17……温度制御装置、 18……制御装置(演算部)。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−46232(JP,A) 特開 昭47−31674(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】試料を液体中に浸漬もしくは引上げる際
    に、液体表面が試料表面に接する位置で液面と試料との
    なす接触角を測定する動的接触角測定装置であって、架
    台と、架台に配設されて試料を吊り下げ支持するロード
    セルと、架台に昇降可能に配設されて液体収容容器を支
    持する容器受台と、容器受台をロードセルに対して昇降
    させる昇降駆動部とを有し、容器受台の昇降時における
    変位とロードセルの荷重信号から得られた、荷重F−変
    位d曲線における浮力傾斜線(S1,S2)と浸漬開始点
    (d=0)の交点として求められる張力(FA,FR)によ
    り、動的接触角(θA,θR)を算出することを特徴とす
    る動的接触角測定装置。
JP62310898A 1987-12-10 1987-12-10 動的接触角測定装置 Expired - Lifetime JPH0774777B2 (ja)

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