JPH07769A - 酸の回収方法 - Google Patents

酸の回収方法

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JPH07769A
JPH07769A JP14192793A JP14192793A JPH07769A JP H07769 A JPH07769 A JP H07769A JP 14192793 A JP14192793 A JP 14192793A JP 14192793 A JP14192793 A JP 14192793A JP H07769 A JPH07769 A JP H07769A
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salt
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JP14192793A
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Fumio Hanada
文夫 花田
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Tokuyama Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 水難溶性金属塩を金属水酸化物と酸、アルカ
リに変換させることにより、有害廃棄物を再利用する。 【構成】 微粒子状好適には1mm以下の粒子径の水難
溶性の金属塩を、アルカリ水溶液と反応させ、生じた金
属水酸化物を分離した後の塩水溶液を、バイポーラ膜
と、陰イオン交換膜及び陽イオン交換膜とを組み合わせ
てなるイオン交換膜電気透析装置に通して、酸とアルカ
リを回収することを特徴とする金属塩からの酸の回収方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は酸の回収方法に関するも
のであって、より詳しくは、水難溶性金属塩からイオン
交換膜電気透析装置を用いて酸とアルカリを回収する方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】水難溶性金属塩は、例えば、金属工業に
おける精錬工程、ステンレス工業の洗浄工程、タンタル
や鉛の処理工程、半導体工業におけるエッチング工程な
どから排出される。この水難溶性金属塩は、水に難溶性
であるために、水溶液反応を行うことが困難であり、他
の有用な化合物に変換して回収する等の適当な手段がな
く、その処分は多くの場合、そのまま、またはセメント
で固化した後、埋立地へ投棄されるなどされていた。と
ころが、水難溶性金属塩を形成する金属イオンにもアル
ミニウム、クロム、マンガン、銅、鉄、亜鉛、カドミウ
ム、バリウム、水銀、鉛などの陽イオンのように、ま
た、陰イオンの中にもふっ素、シアンイオンのように毒
性の高いものが存在する。したがって、かかる毒性を有
する物質を廃棄した場合には、水難溶性金属塩といえど
も、そのうちの微量は雨水、地下水などに溶け出し、地
表水、地下水中に混入することが考えられ、地球環境保
全の面から放置してはおけない重大な事態が危倶され
る。
【0003】
【発明が解決すべき課題】そこで、本願発明の目的は、
これまで廃棄されてきた水難溶性金属塩を、金属水酸化
物と酸およびアルカリに変換することによって、新しく
使用可能なものとし、これを回収する方法を提供するこ
とにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために提案されたものであって、その特徴とす
るところは、微粒子状の水難溶性金属塩を特定の方法で
処理した後、特定のイオン交換膜電気透析装置により
酸、アルカリとして、回収することにある。即ち、本発
明によれば、微粒子状の水難溶性の金属塩を、アルカリ
水溶液と反応させ、生じた金属水酸化物を分離した後の
塩水溶液を、バイポーラ膜と、陰イオン交換膜及び陽イ
オン交換膜とを組み合わせてなるイオン交換膜電気透析
装置に通して、酸とアルカリを回収することを特徴とす
る金属塩からの酸の回収方法が提供される。
【0005】
【発明の具体的な説明】本発明の重要な技術的特徴は、
微粒子状の水難溶性の金属塩を、アルカリ水溶液と反応
させる工程(A)、該反応液から金属水酸化物を分離す
る工程(B)、および金属水酸化物が分離された後の塩
水溶液をバイポーラ膜、陰陽イオン交換膜の組合せから
なるイオン交換膜電気透析装置に通して、酸とアルカリ
を回収する工程(C)を結合した点にあり、この際、必
要に応じて、工程(C)より生成するアルカリを工程
(A)のアルカリとして使用し、あるいは生成する酸は
酸洗浄液中に加えて、再使用することができる。
【0006】本発明で言う、水難溶性金属塩としては、
特に制限されるものではないが、好適には常温で水に対
する溶解度が10g/100g以下(20℃)のものが
好ましい。こうした金属塩としては、金属の硫化物、塩
化物、ふっ化物、臭化物、ヨウ化物、硫酸塩、リン酸
塩、ヨウ素酸塩、臭素酸塩、クロム酸塩、モリブデン酸
塩、過ヨウ素酸塩、シュウ酸塩、フタル酸塩、安息香酸
塩、マンデル酸塩、又キレートタイプの難溶性塩として
オキシネート、8−オキシキナルデート、ジメチルグリ
オキシメート、クペレート、1−ニトロソ−2−ナフト
レ−ト、サルチルアルドキシメート、N−ベンゾイルフ
ェニルヒドロキシアミネ−ト、ニオキシメート、キノキ
サリン−2,3−ジチオレート、トリス(2−チオピリ
ジン−N−オキサイド)、フルフリルアルドキシメー
ト、フラボネートなどがある。
【0007】金属の硫化物としては、具体的に化合物名
を挙げると、硫化亜鉛、硫化アルミニウム、硫化アンチ
モン、硫化カドミウム、硫化銀、硫化クロム、硫化スト
ロンチウム、硫化カリウム、硫化タングステン、硫化チ
タン、硫化鉄、硫化銅、硫化ニッケル、硫化バナジウム
などがあり、塩化物としては、塩化銀、塩化水銀、塩化
タリウム、塩化鉛などがある。
【0008】ふっ化物としては、ふっ化亜鉛、ふっ化ア
ルミニウム、ふっ化イットリウム、ふっ化イリジウム、
ふっ化ウラン、ふっ化オスミウム、ふっ化カドミウム、
ふっ化カルシウム、ふっ化クロム、ふっ化コバルト、ふ
っ化ジルコニウム、ふっ化水銀、ふっ化ナトリウム、ふ
っ化ストロンチウム、ふっ化セリウム、ふっ化タングス
テン、ふっ化タンタル、ふっ化チタン、ふっ化鉄、ふっ
化銅、ふっ化トリウム、ふっ化鉛、ふっ化ニッケル、ふ
っ化バナジウム、ふっ化ハフニウム、ふっ化パラジウ
ム、ふっ化バリウム、ふっ化ビスマス、ふっ化マグネシ
ウム、ふっ化マンガン、ふっ化モリブデン、ふっ化リチ
ウムなどがある。
【0009】臭化物としては、臭化銀、臭化白金などが
ある。ヨウ化物としては、ヨウ化銀、ヨウ化鉛などがあ
る。硫酸塩としては、硫酸銀、硫酸カルシウム、硫酸イ
ットリウム、硫酸ガドリニウム、硫酸水銀、硫酸ストロ
ンチウム、硫酸タリウム、硫酸トリウム、硫酸鉛、硫酸
ユーロピウム、硫酸ランタンなどがある。リン酸塩とし
ては、リン酸亜鉛、リン酸アルミニウム、リン酸カルシ
ウム、リン酸銀、リン酸コバルト、リン酸水銀、リン酸
水素バリウム、リン酸セリウム、リン酸鉄、リン酸鉛、
リン酸ニッケル、リン酸バリウム、リン酸マグネシウ
ム、リン酸リチウムなどがある。ヨウ素酸塩としては、
ヨウ素酸カルシウム、ヨウ素酸銀、ヨウ素酸水素カリウ
ム、ヨウ素酸バリウムなどがある。
【0010】臭素酸塩としては、臭素酸銀がある。クロ
ム酸塩としては、クロム酸銀、クロム酸鉛、クロム酸バ
リウムなどがある。モリブデン酸塩としては、モリブデ
ン酸カルシウム、モリブデン酸鉛などがある。シュウ酸
塩としては、シュウ酸亜鉛、シュウ酸ウラニル、シュウ
酸カルシウム、シュウ酸銀、シュウ酸コバルト、シュウ
酸水素カリウム、シュウ酸水素ナトリウム、シュウ酸ス
トロンチウム、シュウ酸セリウム、シュウ酸鉄、シュウ
酸銅、シュウ酸ナトリウム、シュウ酸鉛、シュウ酸ニッ
ケル、シュウ酸バリウム、シュウ酸ビスマス、シュウ酸
マグネシウム、シュウ酸マンガン、シュウ酸リチウムな
どがある。また、水難溶性金属塩は、単独の塩でも、ま
た、複数の塩の混合体であってもよい。
【0011】水難溶性金属塩は通常固体である。こうし
た固体の化学反応は表面から進行し、表面からほんの数
十ミクロンの表面の反応生成物が内部の反応を阻害する
のが一般的である。従って、上記水難溶性金属塩は、水
溶液反応を行うことが困難であり、他の有用な化合物に
変換する適当な手段がなかった。
【0012】ところが、本発明者らは鋭意研究の結果、
微粒子状の水難溶性金属塩を、アルカリ水溶液と反応さ
せることにより、該水難溶性金属塩を金属水酸化物と塩
水溶液とに変換できることを発見して、本発明に至っ
た。特に、金属が鉄である塩は水酸化物化が進みやす
い。
【0013】また、鉄塩以外の水難溶性金属塩にこの鉄
塩を加えて上記アルカリ水溶液との反応を行うと、該他
の水難溶性金属塩の水酸化物化も進行し易くなる。ここ
で、水難溶性金属塩の微粒子の粒子径は、対象物質、反
応温度、時間などによって変わり得るが、一般的には1
mm以下、好ましくは0.5mm以下が好ましい。
【0014】水難溶性金属塩を微粒子化する方法は公知
の方法が採用され特に制限はない。粉砕するには、その
塩の硬度、比重、表面の摩擦係数などの性質、湿度、温
度などの状態、大きさ等を知り、それに適合した粉砕方
法を選ぶ必要がある。微粒子化に用いられる粉砕機とし
て、ジョークラッシャー、ジャイレートリークラッシャ
ー、コーンクラッシャー、ロールクラッシャー、エッジ
ランナー、衝撃粉砕機、ハンマーミル、ボールミル、振
動ボールミル、リングロールミル、遠心力粉砕機、コロ
イドミル、ミキサー、乳鉢などがある。
【0015】本発明で使用されるアルカリとしては、水
溶液となったときアルカリ性を示すものなら何でもよ
く、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウ
ム、テトラメチルアンモニウムヒドロオキサイド、アン
モニアなどが水溶液として用いられる。水溶液中のアル
カリの濃度は余り低すぎると、次のステップのイオン交
換膜電気透析装置により塩水溶液を電気透析する際に該
塩水溶液の塩濃度が低くなって電流が流しにくくなり、
又濃度が濃すぎる場合は金属水酸化物と塩水溶液の分離
が困難になるため、適当な濃度範囲は1から40wt%
好ましくは3から30wt%である。又、水難溶性塩と
反応させる際の温度範囲は、高くなるほど金属水酸化物
の生成が早くなり、しかも、金属水酸化物と塩水溶液の
分離が容易になる。好ましい温度範囲は、30から10
0℃、さらに好ましくは、50から95℃である。
【0016】また、金属水酸化物と塩水溶液の分離を更
に容易にするため、凝集剤の使用が好ましい場合があ
り、その例として、無機系凝集剤の他、水溶性の高分子
凝集剤を加えることができる。
【0017】水難溶性金属塩をアルカリ水溶液と反応さ
せる方法としては、特に制限されるものではないが、通
常は、微粒子状の水難溶性金属塩をアルカリ水溶液中に
分散させるのが好ましい。その分散方法としては、水難
溶性金属塩の微粒子を撹伴下にアルカリ水溶液中に投入
しても良いし、又その反対の操作を行ってもよいが、特
に好ましい方法は、アルカリ水溶液の存在下に水難溶性
金属塩を粉砕しながら反応させる方法である。なお、水
難溶性金属塩とアルカリ水溶液との反応時間は、特に制
限されるものではないが、通常は、1ないし30時間の
範囲から採択するのが好ましい。
【0018】このとき生ずる沈澱物は金属水酸化物であ
り、このものと塩水溶液を分離する方法は、従来公知の
分離方法が何等制限無く採用される。金属水酸化物と塩
水溶液を分ける方法は沈降・ろ過方法が有力である。ろ
過に先立って、該金属水酸化物の濃度、固体粒子の大き
さ、ろ過抵抗、圧縮性、脱水性、ろ液の粘度を考慮し、
最適のろ過方法が採用されるべきである。ろ過の方法と
して、重力ろ過、遠心ろ過、加圧ろ過、真空ろ過、圧搾
ろ過が有り、この中で、ろ過抵抗が比較的小さい場合は
真空ろ過が、難ろ過性の場合は加圧ろ過が好適に用いら
れる。使用できるろ過装置としては、袋ろ過器、ニュッ
チェろ過器、凹板圧ろ過器、ろ板ろ枠ろ過器、加圧葉状
ろ過器、回分式真空ろ過器、連続式真空ろ過器、回分式
遠心ろ過器、自動回分式遠心ろ過器、連続式遠心ろ過器
などがある。この時分離される水酸化物の含水率は低い
ほど好ましいが通常95%以下、好ましくは80%以下
である。このとき発生する金属水酸化物は金属製造工程
で再使用できる。
【0019】本発明では、以上の処理により得られた塩
水溶液を、バイポーラ膜と、陰イオン交換膜及び陽イオ
ン交換膜とを組み合わせてなるイオン交換膜電気透析装
置に通して、酸とアルカリを回収する。
【0020】このイオン交換膜電気透析装置においてバ
イポーラ膜は、従来公知のものが何ら制限なく使用でき
る。例えばイオン交換基導入可能な高分子フィルムの片
方を部分的に被覆し、カバーフィルムの接触していない
方の表面をスルホン化してカチオン交換基を導入した
後、カバーフィルムを剥離し、剥離した表面にアニオン
交換基を導入したバイポーラ膜(特開昭55−8682
1号、特開昭55−99927号)、アニオン交換膜と
カチオン交換膜との界面を無機化合物で処理し、両膜を
接合したバイポーラ膜(特開昭59−47235号)な
どが使用される。
【0021】陰イオン交換膜は、特に限定されず、公知
の陰イオン交換膜を用いることが出来る。例えば、4級
アンモニウム基、1級アミノ基、2級アミノ基、3級ア
ミノ基、さらにこれらのイオン交換基が複数混在した陰
イオン交換膜を使用できる。また該陰イオン交換膜は重
合型、縮合型、均一型、不均一型の別なく、また、補強
心材の有無や、炭化水素系のもの、ふっ素系のもの、材
料・製造方法に由来する陰イオン交換膜の種類、型式な
どの別なく如何なるものであってもよい。
【0022】さらに2N−食塩溶液を5A/dm2 の電
流密度で電気透析し、電流効率が70%以上の実質的に
陰イオン交換膜として機能するものであれば、一般に両
性イオン交換膜と称されるものであっても本発明の陰イ
オン交換膜として使用できる。陰イオン交換膜は酸を透
過させ易い傾向があるので、酸を透過させにくい陰イオ
ン交換膜使用することが好ましい。硝酸などの酸化性の
酸を生成するときは、耐酸化性の陰イオン交換膜を使用
するのが好ましい。
【0023】陽イオン交換膜は、特に限定されず、公知
の陽イオン交換膜を用いることが出来る。例えば、スル
ホン酸基、カルボン酸基、ホスホン酸基、硫酸エステル
基、リン酸エステル基を有するもの、さらにこれらのイ
オン交換基の複数種類が混在した陽イオン交換膜を使用
できる。また、陽イオン交換膜は重合型、縮合型、均一
型、不均一型の別なく、また、補強心材の有無や、炭化
水素系のもの、ふっ素系のもの、材料・製造方法に由来
する陽イオン交換膜の種類、型式などの別なく如何なる
ものであってもよい。さらに、2N−食塩水溶液を5A
/dm2 の電流密度で電気透析し、電流効率が70%以
上の実質的に陽イオン交換膜として機能するものであれ
ば、一般に両性イオン交換膜と称されるものであっても
本発明の陽イオン交換膜として使用できる。高い水酸イ
オン濃度中でも安定で高電流効率、低電気抵抗の膜が好
ましい。
【0024】バイポーラ膜と、陰イオン交換膜および陽
イオン交換膜とを組み合わせてなるイオン交換膜電気透
析装置は、公知のものが使用でき、三室式の電気透析槽
が好適に使用できる。図1に、三室式バイポーラ膜電気
透析槽の模式図を示す。三室式バイポーラ膜電気透析槽
では、膜としてバイポーラ膜(B)1、陰イオン交換膜
(A)3および陽イオン交換膜(C)2の3種類が使用
され、室としてアルカリ、酸および塩の三室が形成され
ている。ここで陽イオン交換膜(C)とバイポーラ膜
(B)の間の室をアルカリ室11、バイポーラ膜(B)
と陰イオン交換膜(A)の間の室を酸室12、陰イオン
交換膜(A)と陽イオン交換膜(C)の間の室を塩室1
3という。代表的な電極と膜との構成は、陽極−(C−
B−A−)n−C−陰極である(ここでnは陽イオン交
換膜、バイポーラ膜、陰イオン交換膜の繰り返し積層数
である)。
【0025】なお、バイポーラ膜の陰イオン交換体側
は、通常陽極側に向けて、また、陽イオン交換体側は陰
極側に向けて使用される。こうした三室式の電気透析槽
において、沈澱物から分離された塩水溶液は、塩室に供
給される。本発明における電気透析の方法としては、塩
室、酸室、アルカリ室、それぞれの室に供給する液のタ
ンクを設けて、それぞれの室と液のタンクの間でそれぞ
れの室に供給する液を循環させる方法を好適に採用する
ことができる。更に塩室溶液の塩濃度が低い場合には、
塩循環系内に、塩の濃縮用の電気透析槽を別に設けて塩
濃度を一定以上に保つことができる。又このときの脱塩
液は金属水酸化物の洗浄液として利用することができ
る。
【0026】生成してきた酸またはアルカリを抜き出す
方法としては、下記に示す方法を好適に採用できる。 1.酸室およびアルカリ室に初めに薄い酸またはアルカ
リ水溶液をそれぞれ仕込んでおいて酸またはアルカリを
生成させ所定の濃度になったとき、所定量抜き出して水
を補充し、始めの酸またはアルカリ濃度にするという、
いわゆるバッチ式方法。 2.酸室およびアルカリ室に予め所定濃度の酸またはア
ルカリ水溶液を仕込んでおき、通電時に通電電気量に応
じて連続的に水を添加することにより所定濃度の酸また
はアルカリ水溶液をオーバーフローさせるという連続方
法。
【0027】バイポーラ膜電気透析を行う時の各種液の
温度は、通常、5ないし70℃、好ましくは20ないし
50℃の範囲であることが好適である。また、電流密度
は、特に制限を受けないが、一般には1ないし30A/
dm2 、好ましくは、3ないし20A/dm2 であるこ
とが好適である。
【0028】以上の処理により生成したアルカリは、金
属水酸化物と塩水溶液を生成させる反応に再使用するこ
とができる。又生成した酸は金属の洗浄、廃アルカリの
中和などに使用できる。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、従来廃棄されるばかり
であった水難溶性金属塩を、いままで考えられなかった
簡単な方法で金属水酸化物と酸、アルカリに変換するこ
とができる。このように本発明は省資源及び公害防止に
大きく寄与するものである.
【0030】
【実施例】本発明を更に具体的に説明するために下記に
実施例及び比較例を挙げて説明するが、本発明はこれら
の実施例に限定されるものではない.
【0031】<実施例1>ふっ化鉄(FeF3 ・3H2
O)200gを水1.20リットル中に分散させミキサ
ー中で撹伴微粒子化し、最大直径0.4mmのものを得
た。その後ミキサー撹伴中に9.4%水酸化カリウム水
溶液2.01リットルを加えて10分間50℃で持続
し、その後5時間放置した。液をNo. 5Cのろ紙で濾過
し、128gの水酸化第二鉄を得た。また、ろ液として
1.12Nふっ化カリウム溶液を得た。バイポーラ膜電
気透析槽は、図1に示すように、1対の陰陽極間に、陽
イオン交換膜(徳山曹達社製ネオセプタCMX)とバイ
ポーラ膜(ネオセプタBP−1)、陰イオン交換膜(ネ
オセプタAMH)とが順番にそれぞれ6枚、5枚、5枚
(陽イオン交換膜、バイポーラ膜、陰イオン交換膜の有
効膜面積はいずれも1dm2 、総膜面積はそれぞれ6,
5,5dm2 )配置され、アルカリ室、酸室、塩室が形
成されたフィルタープレス型バイポーラ膜電気透析槽を
用い、塩室には上記2.5リットルのふっ化カリウム溶
液を、アルカリ室には0.56%KOH水溶液2リット
ルを、酸室には0.2%HF水溶液2リットルをそれぞ
れ6cm/secの線速度で供給、循環した。陽極室と
陰極室はそれぞれ10%水酸化カリウム水溶液5リット
ルを循環した。40℃、電流密度5A/dm2 で3時間
電気透析を行った。このときの電圧は2ボルト/ユニッ
トセルであった。その結果、アルカリ室からは水酸化カ
リウム水溶液2.2リットル(水酸化カリウム136.
6gを含む)が、また酸室からは、2.2リットル(ふ
っ酸48.8gを含む)の溶液が得られた。
【0032】<実施例2>ふっ化クロム(CrF3 )1
31gを水1.20リットル中に分散させ、ミキサー中
で撹伴微粒子化し、最大直径0.3mmのものを得た。
その後ミキサー撹伴中に9.4%水酸化カリウム水溶液
2.01リットルを加えて10分間60℃で持続し、そ
の後10時間放置した。液をNo. 5Cのろ紙で濾過し、
124gの水酸化クロムを得た。また、ろ液として1.
12Nふっ化カリウム溶液を得た。電気透析槽は、実施
例1と同様のバイポーラ膜電気透析槽を用い、塩室には
上記2.5リットルのふっ化カリウム溶液を、アルカリ
室には0.56%KOH水溶液2リットルを、酸室には
0.2%HF水溶液2リットルをそれぞれ6cm/se
cの線速度で供給、循環した。陽極室と陰極室はそれぞ
れ10%水酸化カリウム水溶液5リットルを循環した。
40℃、電流密度5A/dm2 で3時間電気透析を行っ
た。このときの電圧は2.2ボルト/ユニットセルであ
った。その結果、アルカリ室からは水酸化カリウム水溶
液2.2リットル(水酸化カリウム140gを含む)
が、また酸室からは、2.2リットル(ふっ酸50gを
含む)の溶液が得られた。
【0033】<実施例3>塩化鉛200gをボールミル
にて最大直径0.2mmの微粒子に粉砕した。このもの
に4%水酸化ナトリウム1.44リットル中に分散させ
1時間撹伴した後、60℃で20時間放置した。液をN
o. 5Cのろ紙で濾過し、160gの水酸化鉛を得た。
また、ろ液として1.4Nの塩化ナトリウム溶液を得
た。この塩化ナトリウム溶液1リットルを実施例1のバ
イポーラ膜電気透析槽に供給した。塩室には上記1.4
Nの塩化ナトリウム溶液を、アルカリ室には0.4%水
酸化ナトリウム水溶液1リットルを、酸室には0.5%
の塩酸水溶液1リットルをそれぞれ6cm/secの線
速度で供給、循環した。陽極室と陰極室はそれぞれ10
%水酸化ナトリウム水溶液5リットルを循環した。40
℃、電流密度5A/dm2で1時間電気透析を行った。
このときの電圧は1.8ボルト/ユニットセルであっ
た。その結果、アルカリ室からは水酸化ナトリウム水溶
液1.1リットル(水酸化ナトリウム30gを含む)
が、また酸室からは、1.1リットル(塩酸32gを含
む)の溶液が得られた。
【0034】<実施例4>硫酸鉛218gを乳鉢にて最
大直径0.1mmの微粒子に粉砕した。このものに4%
水酸化ナトリウム1.44リットル中に分散させ1時間
撹伴した後、60℃で20時間放置した。液をNo. 5C
のろ紙で濾過し、160gの水酸化鉛を得た。また、ろ
液として1.4Nの硫酸ナトリウム溶液を得た。この塩
化ナトリウム溶液1リットルを実施例1のバイポーラ膜
電気透析槽に供給した。塩室には上記1.4Nの硫酸ナ
トリウム溶液を、アルカリ室には0.4%水酸化ナトリ
ウム水溶液1リットルを、酸室には0.5%の硫酸水溶
液1リットルをそれぞれ6cm/secの線速度で供
給、循環した。陽極室と陰極室はそれぞれ10%水酸化
ナトリウム水溶液5リットルを循環した。40℃、電流
密度5A/dm2 で1時間電気透析を行った。このとき
の電圧は2.0ボルト/ユニットセルであった。その結
果、アルカリ室からは水酸化ナトリウム水溶液1.1リ
ットル(水酸化ナトリウム30gを含む)が、また酸室
からは、1.1リットル(硫酸42gを含む)の溶液が
得られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例において使用した三室式電気透析槽の模
式図である。
【符号の説明】
1 バイポーラ膜(B) 2 陽イオン交換膜(C) 3 陰イオン交換膜(A) 11 アルカリ室 12 酸室 13 塩室 14 陽極 15 陰極 16 陽極室 17 陰極室

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 微粒子状の水難溶性の金属塩を、アルカ
    リ水溶液と反応させ、生じた金属水酸化物を分離した後
    の塩水溶液を、バイポーラ膜と、陰イオン交換膜及び陽
    イオン交換膜とを組み合わせてなるイオン交換膜電気透
    析装置に通して、酸とアルカリを回収することを特徴と
    する金属塩からの酸の回収方法。
JP14192793A 1993-06-14 1993-06-14 酸の回収方法 Pending JPH07769A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012149001A (ja) * 2011-01-18 2012-08-09 Kurita Water Ind Ltd シュウ酸インジウム水溶液からのシュウ酸イオンの回収装置、及びシュウ酸インジウム水溶液からのシュウ酸イオンの回収方法
JP2025012066A (ja) * 2023-07-12 2025-01-24 株式会社合同資源 ヨウ化水素酸製造用電気透析膜、バイポーラ膜電気透析装置、およびヨウ化水素酸の製造方法

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JP2012149001A (ja) * 2011-01-18 2012-08-09 Kurita Water Ind Ltd シュウ酸インジウム水溶液からのシュウ酸イオンの回収装置、及びシュウ酸インジウム水溶液からのシュウ酸イオンの回収方法
JP2025012066A (ja) * 2023-07-12 2025-01-24 株式会社合同資源 ヨウ化水素酸製造用電気透析膜、バイポーラ膜電気透析装置、およびヨウ化水素酸の製造方法

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