JPH0777648B2 - 線材および棒鋼圧延における寸法制御方法 - Google Patents
線材および棒鋼圧延における寸法制御方法Info
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- JPH0777648B2 JPH0777648B2 JP61087707A JP8770786A JPH0777648B2 JP H0777648 B2 JPH0777648 B2 JP H0777648B2 JP 61087707 A JP61087707 A JP 61087707A JP 8770786 A JP8770786 A JP 8770786A JP H0777648 B2 JPH0777648 B2 JP H0777648B2
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B21—MECHANICAL METAL-WORKING WITHOUT ESSENTIALLY REMOVING MATERIAL; PUNCHING METAL
- B21B—ROLLING OF METAL
- B21B37/00—Control devices or methods specially adapted for metal-rolling mills or the work produced thereby
- B21B37/16—Control of thickness, width, diameter or other transverse dimensions
- B21B37/165—Control of thickness, width, diameter or other transverse dimensions responsive mainly to the measured thickness of the product
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Control Of Metal Rolling (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は,線材あるいは棒材を,多段スタンドからなる (1)ループレスの独立駆動方式のミル (2)共通駆動方式のブロックミル (3)ループのある独立駆動方式のミル の各形式のミルにより圧延するに際し,圧延する線材あ
るいは棒材の寸法を正確に制御する方法に関する. [従来の技術] 従来,線材・棒鋼の寸法制御方法としては以下の例があ
る. 第1例として,「塑性と加工」Vol20,No.224,P841〜849
(1979−9)に示されているように,棒鋼ミルの直接張
力検出により,張力の実測値の目標値からの偏差を求
め,スタンド間の相互影響を考慮して,ロール回転数を
操作量とした張力の比例,積分制御を行っている. 第2例として,特開昭54-128469号公報に示されている
ように,圧下が製品幅寸法に及ぼす影響係数を用いて,
線材のコモンドライブブロックミルの最終スタンドのロ
ール圧下により製品天地寸法を,最初のスタンドの圧下
により製品幅寸法を,寸法実測値の目標値からの偏差に
より比例制御を行っている. 第3例として,特開昭57-88908号公報に示されているよ
うに,線材の仕上げブロックミルのNo.1スタンドとNo.2
〜nスタンド間の相対速度を変化させることにより,No.
1〜No.2スタンド間張力を変化させ,No.2〜nスタンドの
任意の1スタンドの出側幅の実測値の目標値からの偏差
に応じて製品幅を制御している. 第4例として,本発明者等が出願した特願昭59-218111
号に示されているように,変形,負荷,温度からなる圧
延の状態方程式を用いて,ロール回転数とロール間隙を
操作量とし,対象とする圧延機群の最終スタンド出側に
おける圧延材高さ,幅を多変数制御理論に基づき,状態
ベクトルフィードバックにより制御している. しかし,第1〜4例の制御方法には次にあげるような問
題点がある.すなわち, 第1例の方法では,ゲインの決定は試行錯誤により行っ
ており,その最適化には限度がある. また,フィードバック制御のため,応答速度に限度があ
り,高速圧延の寸法制御に対応困難である. 第2例の方法では,圧下が製品寸法におよぼす影響係数
の逆数を比例制御のゲインとしているが,制御性能は不
明である.また,フィードバック制御のため,応答速度
に限度があり,高速圧延の寸法制御に対応困難である. 第3例の方法では,具体的なゲインの決定方法が示され
てなく,制御性能は不明である.また,フィードバック
制御のため,応答速度に限度があり,高速圧延の寸法制
御に応答困難である. 第4例の方法では,フィードバック多変数制御理論によ
り比較的高性能であるが,第1〜3例と同様に,スタン
ド出側における圧延材断面寸法計までの距離に起因する
むだ時間だけ制御動作が遅れるという問題点があり,高
速圧延の寸法制御に対応困難である. [発明が解決しようとする問題点] 多段スタンドからなる (1)ループレスの独立駆動方式のミル (2)共通駆動方式のブロックミル (3)ループのある独立駆動方式のミル の各形式のミルによって線材或いは棒材を圧延するに際
し,(1),(3)の独立駆動方式のミルの圧延速度は
最大10m/s前後,(2)の線材ブロックミルの仕上げ圧
延速度は最高100m/s前後であり,フィードバック制御で
は,応答が遅く,制御される迄にミル出側の材料は各々
数m,数10m通過してしまい,きめ細かな制御が不可能で
ある. また,線材仕上げブロックミルの入側では,短時間に寸
法,温度が大きく変動する(たとえば,0.1sで0.1mm入側
寸法が変動する)ため,動的操作を試行錯誤で決定して
いる,従来のフィードフォワード制御では,きめの細か
い制御は困難である. [問題を解決するための手段] 本発明では,多段スタンドからなる各形式のミルによる
線材・棒材圧延において, 連続圧延の動的現象を,線材圧延の非線形非定常モデル
を圧延の基準状態のまわりで線形化して導出される.張
力(状態ベクトル)のダイナミックな変化(連続時間
系では,時刻tにおける張力(状態ベクトル)の時間微
分値,離散時間系では,時刻k+1における張力(状
態ベクトル)の値)を連続時間系では,時刻tにおけ
る,離散時間系では,時刻kにおける状態ベクトル,
入力ベクトル,外乱ベクトルの値を用いて表したダイナ
ミックモデルおよび出力ベクトルと状態ベクトル,外乱
ベクトルのスタティックな関係を表した出力方程式から
構成される圧延の状態方程式で表し,それとミルの形式
に応じたロール間隙とロール回転数のミル駆動系モデル
を総合して各スタンドの系全体の状態方程式を作成し,
さらに,寸法,温度について,各スタンド間の材料移送
式を作成して,それらを系全体の状態方程式に代入し
て,ミル形式とその制御方式に応じた,制御系設計時に
使用する系全体の状態方程式を構成し,それを満足しな
がら,共通駆動方式のブロックミルでは,ミル出側寸法
の目標値からの偏差を制御量,ループレスの独立駆動方
式のミルでは,それと張力の偏差を制御量,ループのあ
る独立駆動方式のミルでは,それとループ高さの偏差を
制御量,共通駆動方式のブロックミルでは,最始スタン
ドと最終スタンドのロール間隙の問題を操作量,独立駆
動方式のミルでは,各スタンドのロール間隙とロール回
転数を操作量として,それら各々に重み行列を乗算した
量を,制御するすべての時間にわたって加算あるいは積
分した量を評価関数として,それを最小化する最適操作
量を解析的に求めることにより,フィードフォワード制
御+フィードバック制御から構成される多変数制御理論
を導出し,フィードフォワード最適ゲインとフィードバ
ック最適ゲインを算出した. ここで,ミル駆動系モデルとは,制御装置(ロール圧下
系,ロール回転系)の目標値に対する実測値の時間遅れ
の関係を表すモデルである.また材料移送式とは,材料
が上流側のNo.iスタンドから下流側のNo.i+1スタンド
に移送される時,No.i+1スタンド入側の材料平均温
度,入側材料高さ,幅とNo.iスタンド入側の材料平均温
度,出側材料高さ,幅との関係を表すモデルである. 実プロセスにおいては,オンライン制御用コンピュータ
(以下プロコンと略す)に,上記の最適ゲインを記憶
し,プロコンを用いて,オンラインで寸法制御を行う. ここで,寸法,温度の測定周期とロール操作の制御周期
は0.05〜0.5s程度であり,短周期ほど,きめ細かな制御
が可能になる. [作用] 本発明は,多段スタンドからなるミルによる線材・棒材
圧延において,最終スタンドから放出される圧延材の寸
法を高応答で目標値に制御する寸法制御方法であり,特
徴は以下のとおりである. 第1に,オフライン計算処理として,1)圧延の動的現象
を,非線形非定常圧延モデルを圧延の基準状態のまわり
で線形化して導出される,張力のダイナミックな変化を
表すダイナミックモデルと寸法と張力の出力方程式から
構成される圧延の状態方程式で表し,それにロール駆動
系の動的現象を表すミル駆動系モデルを総合して系全体
の各スタンドにおける状態方程式,それにスタンドメモ
リの材料寸法,温度の移送遅れを表す材料移送式を代入
して得られる制御系設計時に使用する状態方程式を作成
するモデル化,および2)それを用いたフィードフォワ
ード制御+フィードバック制御から構成される多変数制
御理論の基づき,フィードフォワード最適ゲインとフィ
ードバック最適ゲインを算出する制御系設計を行う. 第2に,実プロセスにおいて,プロコンを用いて,オン
ラインで,以下の寸法制御を行う. あらかじめオフラインで計算したフィードフォワード最
適ゲインとフィードバック最適ゲインおよびオンライン
で実測される外乱ベクトルと状態ベクトルから,オンラ
インで演算して求め,それにより, (1)ループレスの独立駆動方式のブロックミル (2)共通駆動方式のブロックミル (3)ループのある独立駆動方式のミル の各形式のミルの最終スタンドから放出される圧延材の
寸法(出力ベクトル)を目標値に制御する. これによりミルに入側寸法,温度が短時間で大きく変動
する場合でも,仕上げ高さ,仕上げ幅寸法が,フィード
フォワード制御により高応答で,フィードバック制御に
より目標値に高精度で制御される. 説明に使用する記号を第1表に示すととともに以下のよ
うに定義する. また,多変数から構成する各ベクトルを以下のように定
義する. ここで,スタンド番号を表す添字i,jは, i=1,2,………,n, j=1,2,………,n−1 (n:最終スタンドNo.) の値をとり,スタンドNo.を表す添字i,jの使い分けは,
以下の通りである. 最終スタンドNo.nでの値が常に0となる変数,例えば,
ロール回転数目標値の偏差ΔNref,j *(k),実測値の
偏差ΔNj *(k),スタンド間張力の偏差tfj(k),
ループ高さ偏差Δyhj *(k)の添字としてjを用い
る. 最終スタンドNo.nでの値が0以外の値にもなる変数,例
えばロール間隙目標値の偏差ΔSref,i *(k)の添字と
してiを用いる. 以下,離散時間系で,時刻を表示する. 1) Δsi *(k): 離散時間系の時刻kにおける前記ミルの各スタンドにお
ける圧延ロール間隙の偏差,すなわち, [{(実測値si(k))−(基準値s0i(k))}/
{No.iスタンド出側における圧延材断面の高さ寸法の基
準値h0i(k)}] ここで,基準値とは,パススケジュール値(設計値)の
ことである。
るいは棒材の寸法を正確に制御する方法に関する. [従来の技術] 従来,線材・棒鋼の寸法制御方法としては以下の例があ
る. 第1例として,「塑性と加工」Vol20,No.224,P841〜849
(1979−9)に示されているように,棒鋼ミルの直接張
力検出により,張力の実測値の目標値からの偏差を求
め,スタンド間の相互影響を考慮して,ロール回転数を
操作量とした張力の比例,積分制御を行っている. 第2例として,特開昭54-128469号公報に示されている
ように,圧下が製品幅寸法に及ぼす影響係数を用いて,
線材のコモンドライブブロックミルの最終スタンドのロ
ール圧下により製品天地寸法を,最初のスタンドの圧下
により製品幅寸法を,寸法実測値の目標値からの偏差に
より比例制御を行っている. 第3例として,特開昭57-88908号公報に示されているよ
うに,線材の仕上げブロックミルのNo.1スタンドとNo.2
〜nスタンド間の相対速度を変化させることにより,No.
1〜No.2スタンド間張力を変化させ,No.2〜nスタンドの
任意の1スタンドの出側幅の実測値の目標値からの偏差
に応じて製品幅を制御している. 第4例として,本発明者等が出願した特願昭59-218111
号に示されているように,変形,負荷,温度からなる圧
延の状態方程式を用いて,ロール回転数とロール間隙を
操作量とし,対象とする圧延機群の最終スタンド出側に
おける圧延材高さ,幅を多変数制御理論に基づき,状態
ベクトルフィードバックにより制御している. しかし,第1〜4例の制御方法には次にあげるような問
題点がある.すなわち, 第1例の方法では,ゲインの決定は試行錯誤により行っ
ており,その最適化には限度がある. また,フィードバック制御のため,応答速度に限度があ
り,高速圧延の寸法制御に対応困難である. 第2例の方法では,圧下が製品寸法におよぼす影響係数
の逆数を比例制御のゲインとしているが,制御性能は不
明である.また,フィードバック制御のため,応答速度
に限度があり,高速圧延の寸法制御に対応困難である. 第3例の方法では,具体的なゲインの決定方法が示され
てなく,制御性能は不明である.また,フィードバック
制御のため,応答速度に限度があり,高速圧延の寸法制
御に応答困難である. 第4例の方法では,フィードバック多変数制御理論によ
り比較的高性能であるが,第1〜3例と同様に,スタン
ド出側における圧延材断面寸法計までの距離に起因する
むだ時間だけ制御動作が遅れるという問題点があり,高
速圧延の寸法制御に対応困難である. [発明が解決しようとする問題点] 多段スタンドからなる (1)ループレスの独立駆動方式のミル (2)共通駆動方式のブロックミル (3)ループのある独立駆動方式のミル の各形式のミルによって線材或いは棒材を圧延するに際
し,(1),(3)の独立駆動方式のミルの圧延速度は
最大10m/s前後,(2)の線材ブロックミルの仕上げ圧
延速度は最高100m/s前後であり,フィードバック制御で
は,応答が遅く,制御される迄にミル出側の材料は各々
数m,数10m通過してしまい,きめ細かな制御が不可能で
ある. また,線材仕上げブロックミルの入側では,短時間に寸
法,温度が大きく変動する(たとえば,0.1sで0.1mm入側
寸法が変動する)ため,動的操作を試行錯誤で決定して
いる,従来のフィードフォワード制御では,きめの細か
い制御は困難である. [問題を解決するための手段] 本発明では,多段スタンドからなる各形式のミルによる
線材・棒材圧延において, 連続圧延の動的現象を,線材圧延の非線形非定常モデル
を圧延の基準状態のまわりで線形化して導出される.張
力(状態ベクトル)のダイナミックな変化(連続時間
系では,時刻tにおける張力(状態ベクトル)の時間微
分値,離散時間系では,時刻k+1における張力(状
態ベクトル)の値)を連続時間系では,時刻tにおけ
る,離散時間系では,時刻kにおける状態ベクトル,
入力ベクトル,外乱ベクトルの値を用いて表したダイナ
ミックモデルおよび出力ベクトルと状態ベクトル,外乱
ベクトルのスタティックな関係を表した出力方程式から
構成される圧延の状態方程式で表し,それとミルの形式
に応じたロール間隙とロール回転数のミル駆動系モデル
を総合して各スタンドの系全体の状態方程式を作成し,
さらに,寸法,温度について,各スタンド間の材料移送
式を作成して,それらを系全体の状態方程式に代入し
て,ミル形式とその制御方式に応じた,制御系設計時に
使用する系全体の状態方程式を構成し,それを満足しな
がら,共通駆動方式のブロックミルでは,ミル出側寸法
の目標値からの偏差を制御量,ループレスの独立駆動方
式のミルでは,それと張力の偏差を制御量,ループのあ
る独立駆動方式のミルでは,それとループ高さの偏差を
制御量,共通駆動方式のブロックミルでは,最始スタン
ドと最終スタンドのロール間隙の問題を操作量,独立駆
動方式のミルでは,各スタンドのロール間隙とロール回
転数を操作量として,それら各々に重み行列を乗算した
量を,制御するすべての時間にわたって加算あるいは積
分した量を評価関数として,それを最小化する最適操作
量を解析的に求めることにより,フィードフォワード制
御+フィードバック制御から構成される多変数制御理論
を導出し,フィードフォワード最適ゲインとフィードバ
ック最適ゲインを算出した. ここで,ミル駆動系モデルとは,制御装置(ロール圧下
系,ロール回転系)の目標値に対する実測値の時間遅れ
の関係を表すモデルである.また材料移送式とは,材料
が上流側のNo.iスタンドから下流側のNo.i+1スタンド
に移送される時,No.i+1スタンド入側の材料平均温
度,入側材料高さ,幅とNo.iスタンド入側の材料平均温
度,出側材料高さ,幅との関係を表すモデルである. 実プロセスにおいては,オンライン制御用コンピュータ
(以下プロコンと略す)に,上記の最適ゲインを記憶
し,プロコンを用いて,オンラインで寸法制御を行う. ここで,寸法,温度の測定周期とロール操作の制御周期
は0.05〜0.5s程度であり,短周期ほど,きめ細かな制御
が可能になる. [作用] 本発明は,多段スタンドからなるミルによる線材・棒材
圧延において,最終スタンドから放出される圧延材の寸
法を高応答で目標値に制御する寸法制御方法であり,特
徴は以下のとおりである. 第1に,オフライン計算処理として,1)圧延の動的現象
を,非線形非定常圧延モデルを圧延の基準状態のまわり
で線形化して導出される,張力のダイナミックな変化を
表すダイナミックモデルと寸法と張力の出力方程式から
構成される圧延の状態方程式で表し,それにロール駆動
系の動的現象を表すミル駆動系モデルを総合して系全体
の各スタンドにおける状態方程式,それにスタンドメモ
リの材料寸法,温度の移送遅れを表す材料移送式を代入
して得られる制御系設計時に使用する状態方程式を作成
するモデル化,および2)それを用いたフィードフォワ
ード制御+フィードバック制御から構成される多変数制
御理論の基づき,フィードフォワード最適ゲインとフィ
ードバック最適ゲインを算出する制御系設計を行う. 第2に,実プロセスにおいて,プロコンを用いて,オン
ラインで,以下の寸法制御を行う. あらかじめオフラインで計算したフィードフォワード最
適ゲインとフィードバック最適ゲインおよびオンライン
で実測される外乱ベクトルと状態ベクトルから,オンラ
インで演算して求め,それにより, (1)ループレスの独立駆動方式のブロックミル (2)共通駆動方式のブロックミル (3)ループのある独立駆動方式のミル の各形式のミルの最終スタンドから放出される圧延材の
寸法(出力ベクトル)を目標値に制御する. これによりミルに入側寸法,温度が短時間で大きく変動
する場合でも,仕上げ高さ,仕上げ幅寸法が,フィード
フォワード制御により高応答で,フィードバック制御に
より目標値に高精度で制御される. 説明に使用する記号を第1表に示すととともに以下のよ
うに定義する. また,多変数から構成する各ベクトルを以下のように定
義する. ここで,スタンド番号を表す添字i,jは, i=1,2,………,n, j=1,2,………,n−1 (n:最終スタンドNo.) の値をとり,スタンドNo.を表す添字i,jの使い分けは,
以下の通りである. 最終スタンドNo.nでの値が常に0となる変数,例えば,
ロール回転数目標値の偏差ΔNref,j *(k),実測値の
偏差ΔNj *(k),スタンド間張力の偏差tfj(k),
ループ高さ偏差Δyhj *(k)の添字としてjを用い
る. 最終スタンドNo.nでの値が0以外の値にもなる変数,例
えばロール間隙目標値の偏差ΔSref,i *(k)の添字と
してiを用いる. 以下,離散時間系で,時刻を表示する. 1) Δsi *(k): 離散時間系の時刻kにおける前記ミルの各スタンドにお
ける圧延ロール間隙の偏差,すなわち, [{(実測値si(k))−(基準値s0i(k))}/
{No.iスタンド出側における圧延材断面の高さ寸法の基
準値h0i(k)}] ここで,基準値とは,パススケジュール値(設計値)の
ことである。
2) Δtfj *(k): 離散時間系の時刻kにおける前記ミルの各スタンドにお
ける張力の偏差,すなわち, [{(実測値tfj(k))−(基準値tf0i(k))}
/{No.jスタンドにおける圧延材の平均変形抵抗の基準
値kfm0j(k)}] 3) Δyhj *(k): 離散時間系の時刻kにおける前記ミルの各スタンドにお
けるループ高さの偏差,すなわち, [{(実測値yhj(k))−(基準値yh0i(k))}
/{No.jスタンド出側におけるループ高さの基準値y
h0j(k)}] 4) Δsref,i *(k): No.iスタンドにおけるロール間隙目標値の偏差,すなわ
ち, [{(目標値sref,i(k))−(基準値s
0,i(k))}/{No.iスタンド出側における圧延材断
面の高さ寸法の基準値h0i(k)}] 5) ΔNref,j *(k): No.jスタンドにおけるロール間隙目標値の偏差,すなわ
ち, [{(目標値Nref,j(k))−(基準値N
0,j(k))}/{No.jスタンドにおけるロール回転数
の基準値N0j(k)}] ここで,4),5)は入力ベクトルであり,その目標値と
は,入力ベクトルとして与えられる操作量で,プロコン
から制御装置に出力される指令値である. 6) Δhn *(k),Δbn *(k): 最終スタンド(n番目のスタンド)出側における圧延材
断面高さの偏差および圧延材幅の偏差,すなわち, {(実測値hn(k))/(目標値h0n(k))−1, (実測値bn(k))/(目標値b0n(k))−1} ここで,出力ベクトルの目標値とは,その値を目標とし
て制御される値である. 7) ΔTm,1 *(k),ΔH1 *(k),Δ*B1(k): 初段スタンド入側における材料平均温度,材料断面高さ
および材料断面幅の偏差{(実測値Tm,1(k))/
(基準値Tm0,1(k))−1,(実測値H1(k))/
(基準値H0,1(k))−1,(実測値B1(k))/(基
準値B0,1(k))−1} 8) Δn *(k),Δn *(k): 最終スタンド(n番目のスタンド)出側における圧延材
断面高さの偏差および圧延材幅の偏差の積分値 j:離散時間系の時刻 Δt:制御周期 9) Δfj *(k): No.jスタンド出側におけるスタンド間張力の偏差の積分
値 j:離散時間系の時刻 Δt:制御周期 10) yhj *(k): No.jスタンド出側におけるループ高さの偏差の積分値 j:離散時間系の時刻 Δt:制御周期 11) (k): 状態ベクトルを示し,プロセスの状態を決める基本的な
物理量. ここでは,各スタンドのロール間隙の実測値,張力の推
定値あるいは実測値,ループ高さの実測値の各々基準値
からの偏差および圧延機出側の材料寸法の実測値,張力
の実測値あるいは推定値,ループ高さの実測値の目標値
からの偏差の積分値からミル形式に応じて選定する. ここで,ロール間隙,張力あるいはループ高さに開口の
時刻での値も入れてある理由は,圧下装置のダイナミッ
クス(圧下装置の機械的動作および計算機,圧下を制御
する装置の電気的動作遅れのことで,ロール間隙の目標
値と実測値の時間的な遅れで表す)とミル内材料移送遅
れを考慮しているからである. 仕上げ高さ・幅,張力の積分値を入れてある理由は,状
態ベクトルフィードバック積分制御により仕上げ高さ・
幅,張力の目標値からの偏差(オフセット)を0に制御
するためである. 12) (k): 出力ベクトルを示し,そのベクトルの各要素の値を目標
値として制御される物理量. ここでは,圧延機出側の材料の寸法偏差,張力,ループ
高さとそれらの積分値の偏差からミル形式に応じて選定
する. 13) (k): 入力ベクトルを示し,操作量とする物理量. ここでは,各スタンドのロール間隙,ロール回転数の目
標値と基準値から求まる偏差からミルの形式に応じて選
定する. 14) (k): 外乱ベクトルを示し,プロセスに外から影響を及ぼす物
理量. ここでは,ミル入側の寸法,温度の実測値の基準値から
の偏差で構成する. 一般に,外乱は未知の場合が多く,従来のフィードバッ
ク多変数制御理論では考慮されていない. 本発明では,外乱をミル入側で実測し,それを制御系設
計時およびオンライン制御時に考慮している. すなわち,圧延の動的現象を張力のダイナミックな変化
を表すダイナミックモデルと出力ベクトルと状態ベクト
ル,外乱ベクトルのスタティックな関係を表す出力方程
式から構成される制御系設計時に使用する状態方程式で
表し,それと多変数制御理論から算出されるフィードフ
ォワード最適ゲインとフィードバック最適ゲインと外乱
ベクトル,状態ベクトルの実測値を用いた外乱ベクトル
のフィードフォワード制御+状態ベクトルのフィードバ
ック制御による多変数制御が特長である. 以下,本発明の詳細を4スタンドミル(n=4)を例に
説明する. 第1図にスタンド間にあるループの構造を示す. 1,2は,各々No.i,No.i+1スタンドのロールを示す. 3,4は,ガイドロール,5は蹴り出しロールを示す. 6は,ループ高さ検出器,7はパスライン,8は材料を示
す. 第2図に対象とする4スタンドミルと本発明の制御シス
テムを示す. 9〜12は,No.1スタンド(最始のスタンド)〜No.4スタ
ンド(最終スタンド)のロールを示す.13はミル入側の
材料温度を測定する温度計,14,15は各々ミル入側,出側
の材料の寸法を測定する入側,出側寸法計を示す.16は
制御用プロセスコンピュータである.17は材料を示す. 第3図に本発明の制御方法のオフラインの計算処理とオ
ンライン制御のフローチャートを示す. オフラインの処理は,1)モデル化(本明細書では,モデ
ル作成のことをモデル化とよぶ)と2)制御系設計から
構成される. 1)モデル化の概要は以下のとおりである. 線材連続圧延の動的現象を,張力のダイナミックな変化
を表すダイナミックモデルと出力ベクトルと状態ベクト
ル,外乱ベクトルのスタティックな関係を表す出力方程
式から構成される圧延の状態方程式で表し,それと制御
装置の動的現象を表す駆動系モデルを総合して,系全体
の状態方程式を作成し,さらに,材料の寸法,温度につ
いて,各スタンドの材料移送式を作成して,それらを系
全体の状態方程式に代入して,ミル形式とその制御方式
に応じた制御系設計時に使用する状態方程式を作成す
る. 2) 制御系設計は以下のとおりである. 上記モデル化により作成された制御系設計時の状態方程
式と本発明者が発明した制御理論を用いてフィードフォ
ワード制御+フィードバック制御の制御系を設計する. この処理により,最適操作量を決定するフィードフォワ
ード最適ゲインとフィードバック制御最適ゲインが決定
される. オンラインの処理は,実測データの収集,オフラインで
計算された最適ゲインの記憶,実測データを用いた最適
操作量の演算,および最適操作量の操作端への出力から
構成され,プロセスコンピュータで計算される. 次に,オフライン計算処理,オンライン計算処理の内容
を述べる. まず,オフライン計算処理の各項目を説明する. ここで,第3図に示すフローチャートの欄外の番号はス
テップNo.である. 最適な多変数制御を実現するには,取り得るすべての圧
延状態の中から最適な条件を決定するために,圧延現象
と制御装置の実現可能なすべての状態を表す数式モデル
(状態方程式)が必要である. ここで,多変数制御理論は線形であるから,数式モデル
も線形で表す必要がある. 本発明の対象について,モデル化は以下のようになる. 制御装置(ロール圧下系,ロール回転系)のモデル化
(ステップ1):(ミル駆動系モデル) ロール圧下制御系を一次遅れ系で近似すると, Δsi *(S)=Δsref,i *(s)/(1+Tas) ここで,圧下制御するスタンドNo.iは,ミルの形式によ
り圧下が仕上げ寸法に及ぼす影響が大きいスタンドが異
なるため以下ように選定した. (1)ループレスの独立駆動方式のミルの場合 i=3,4 (2)共通駆動方式のブロックミルの場合 i=1,4(i=4:最終スタンド) (3)ループのある独立駆動方式のミルの場合 i=3,4 Ta:時定数 ここで,s:ラプラス変換で連続時間系の時刻tに対応す
る変数 sをd/dtと置いて,連続時間系で表すと dΔsi *(t)/dt=−Δsi *(t)/Ta +Δsref,i *(t)/Ta 制御周期Δtで離散化した離散時間系で表現すると、時
刻kでは, Δsi *(k+1)=aaiΔsi *(k)+baiΔsref,i *
(k) (1) ここで,( )内のkは正の整数で離散時間系における
時刻,k+1はkより制御周期Δt後の時刻を表す.ま
た,aai,baiは時定数Tと離散化により決定される係数を
表す. さらに,ミル形式(1),(3)の独立駆動のミルで
は,ロール回転制御系が操作量として加わり,ロール圧
下系と同様に一次遅れ系で近似すると, ΔNi *(s)=ΔNref,i *(s)/(1+TNs) ここで,i:スタンドNo.,TN:時定数であり,最終スタン
ド(i=4)をピボット(固定)スタンドとすると操作
するスタンドNo.はi=1〜3である. 離散時間系で表現すると,時刻kでは ΔNi *(k+1)=aNiΔNi *(k)+bNiΔNref,i *
(k) (2) aNi,bNiは時定数TNと離散化により決定される係数を
表す. 圧延現象のダイナミックのモデル化と系全体の状態方程
式(ステップ2): 線材圧延現象は,入側材料,温度変化(外乱)と圧下操
作の動的変化により,さらに独立駆動方式のミルでは,
ロール回転操作の動的変化が加わり,各スタンドのスタ
ンド間張力と出側材料高さ,幅が動的に変化し,それら
が材料移送時間を経て下流スタンドへ伝達されていく複
雑な動的現象である. ミル形式(1),(3)の独立駆動方式のミルの圧延速
度,ミル形式(2)の共通駆動の線材ブロックミルの仕
上げ圧延速度は各々,最高10m/s,100m/s前後であり,フ
ィードバック制御では,応答が遅く,制御される迄にミ
ル出側の材料は各々数m,数10m通過してしまい,きめ細
かな制御が不可能である.そのため,きめ細かな高精度
の制御を実現するためには,フィードフォワード制御が
必要になる.その制御はモデルにより操作するため,高
精度のモデルが必要になる. 各スタンドにおける圧延の動的現象を,変形・負荷・温
度のユニットモデルから構成される非線形の連続圧延モ
デルを基準状態(第2表)のまわりで線形化,無次元化
(時間のみ有次元)することにより導出される,張力の
ダイナミックな変化を表すダイナミックモデルと寸法,
張力の制御量(出力ベクトル)と状態ベクトル,外乱ベ
クトルのスタティックな関係を表す出力方程式から構成
される圧延の線形状態方程式を表す. この線形圧延モデルの詳細は公知文献(1984年度 塑性
加工春季講習会p533〜536)「線材圧延の状態方程
式」)に記載されている. それを制御周期Δtで離散化し,上記(1),(2)式
のミル駆動系と総合すると,系全体の状態方程式がつぎ
のように得られる. x(k+1)=Ax(k)+Bu(k)+Ew(k) (3) y(k)=Cx(k)+Fw(k) (4) ここで,状態ベクトルx,出力ベクトルy,入力ベクトルu,
外乱ベクトルwはつぎのようである. x(k)=[Δsi *(k),Δtfj *(k),ΔN
j *(k)]T (5) y(k)=[Δhn *(k),Δbn *(k),Δt
fj *(k)]T (6) u(k)=[Δsref,i *(k),ΔNref,j *(k)]T
(7) w(k)=[ΔTmi *(K),ΔHi *(K),ΔB
i *(K)]T (8) ここで,添字i=1,…,n, j=1,…,n−1, n:スタン
ド数,上付き添字T:行列ベクトルの転置 なお,変数の添字i,jはその項がベクトルの要素として
繰り返されることを示している. 係数行列A〜Fは,圧延特性・駆動系特性の偏微分係数
を要素とする行列である. さらに,No.iスタンドからNo.i+1スタンド間の材料移
送時間tdiの近似ステップ数をli(liはtdi≒li・
Δtとなるような0または正の整数)とするとき,スタ
ンド間の材料移送遅れ式はつぎのように与えられる. ΔTmi+1 *(K)=αiΔTmi *(K−li) (9) ΔHi+1 *(K)=Δbi *(K−li) (10) ΔBi+1 *(K)=Δhi *(K−li) (11) i=1,2,…,n−1 ここで,No.i+1スタンド入側の材料平均温度は,No.iス
タンド入側の材料平均温度に,No.iスタンドでの圧延加
工によるロールバイト内温度変化とNo.iスタンド〜No.i
+1スタンド間のスタンド間におけるふく射と空冷、水
冷による対流熱伝達による温度変化を加えた温度が,連
続時間系でtd.離散時間系でステップ数l1だけ時間が
遅れて移送される.また,線材・棒鋼圧延では通常,材
料高さと幅の方向が1スタンド毎に90°変化し,交互に
入れ替わるから,圧延No.i+1スタンド入側の材料高
さ,材料幅は,各々,No.iスタンド出側の材料幅,材料
高さが,連続時間系でtd.離散時間系でステップ数l1
だけ時間が遅れて移送される係数αiは材料の温度変化
を表す係数で非線形圧延モデルを用いたコンピュータシ
ミュレーションにより求められる. 4スタンドミルに対する第2表の圧延の基準状態に対す
るパラメータαi,liを第3表に示す. 制御系設計時のモデル化(制御系設計時の状態方程式)
(ステップ3): 状態方程式(3),(4)式では,スタンド間材料移送
遅れによりむだ時間を経てつぎのスタンドに外乱として
及ぼす影響は考慮されていない. それを考慮する方法として,ここでは,(9)〜(11)
式の移送遅れ式を状態方程式(3),(4)式に代入
し,各スタンドの温度,材料高さ,幅の項を上流スタン
ドの要素から順次消去していく方法をとった.その結
果,状態ベクトルはロール間隙,張力の過去の値を含ん
だものになり,次数は増加する.一方,外乱ベクトルは
No.1スタンド入側材料平均温度,材料高さ,幅のみによ
り構成されることになる. さらに各スタンド間張力および仕上げ高さ,幅のオフセ
ットを0にするために,それぞれの積分項 を(5)式の状態ベクトル,(6)式の出力ベクトルに
加える. すると制御系設計時に使用する状態方程式が以下のよう
に導かれる. (k+1)=(k)+(k)+(k)
(13) (k)=(k)+(k) (14) ここで,状態ベクトル,出力ベクトル,入力ベクト
ルの要素および係数行列の内容はミルの形式により異
なる.各ベクトルの要素の内容は,実施例のところで説
明する. ただし,外乱ベクトルの要素はミル形式によらず共通
であり以下のとおりである. (k)=[[w1(k−m)]T (15)1 (k)=[ΔTm1 *(k),ΔH1 *(k),ΔB
1 *(k)]T (16) 制御系設計(ステップ4): 従来の多変数制御理論は,フィードバック制御理論のみ
であった. すなわち,従来の多変数制御理論では,状態方程式(1
3),(14)式から外乱ベクトル(k)を取り除いた
式を用いて評価関数を最小化することにより,最適入力
ベクトルopt(k)として,状態ベクトル(k)の
フィードバック,opt(k)=−*(k)を導出
し,それにより制御する理論である. ところが,本制御系では高速圧延における寸法制御を対
象にしており,高応答の制御,したがって,フィードフ
ォワード制御が必要になる. そこで,本発明者は,フィードフォワード制御により多
変数制御理論を拡張した. すなわち,外乱ベクトルを含む状態方程式(13),(1
4)式を用いて,評価関数を最小化する. ところで,制御理論の時間領域として,連続時間系と離
散時間系がある. 以下に,実際のプロセスでの調節が簡単な離散時間系の
多変数制御理論を説明する. すなわち,状態方程式(13),(14)に対し,評価関数 を最小にするような最適制御入力*(k)((31)
式)の導出を試みた. 本制御理論は,状態方程式(13),(14)を満たしなが
ら,上記評価関数を最小化することであり,付帯条件付
きの最小化問題に帰着される.最小化するには多くの数
学的手法があるが,ここでは,代表的な手法である,ラ
グランジュの未定乗数法を適用した. ラグランジュの未定乗数ベクトルをλ(j)として,以
下の評価関数Lを最小化する. そのためには,(18)式を,j=0〜mまでの範囲で最小
化し,m→∞にした極限値を求めればよい.したがって, ∂λ/∂(m+1)=TQ(m+1)+TQ
・ (m+1)−λ(m+1)=0 (1
9) ∂λ/∂∂(j)=TQ(j)+TQ
(j) +Tλ(j+1)−λ(j)=0 (j=1〜m) (20) ∂L/∂(j)=R(j)+Tλ(j+1)=0 (j=0〜m) (21) を満たすことが最適製のための必要条件である. 重み行列Rは,R>0より|R|≠0となるから,(21)式
より (j)=R-1 Tλ(j+1) (22) ここで,上付き添字−1は逆行列を表す. また,最適レギュレータ理論(フィードバック多変数制
御理論)からλ(j)をある対称行列P,あるベクトルq
(j)を用いて λ(j)=P(j)+q(j) (23) とおけると仮定する. (19),(20),(21),(22),(23)式を解析的に
解き,m→∞おくと,最適入力uopt(k)は, である. ここで,ゲイン行列*,j *は* =[R+TP]-1 TP (25) で与えられる.ただし,行列Pは P=TQ+TP−TP[R+TP]-1・
TP (27) で示されるリカッチ方程式の解である. ところで,時刻kにおいて,予測可能な(15),(16)
式で定義される外乱の時間の範囲は,時刻kで,No.n
(最終)スタンドに到達した外乱(k)から,時刻k
で,入側寸法計・温度計で到達し,測定される外乱
(k+l+l0)までの範囲で,それ以降の時間に対す
る外乱は未知である. ここで,l0:ミル入側の寸法計・温度計から最始スタン
ドまでの材料移送時間tdo=l0・Δtの離散時間系の
ステップ数 一方,(26)式のj *の行列の性質を調べてみると,
[(−*)T]j-1の項を含んでいる.ところで,
従来の制御理論である状態ベクトルフィードバックだけ
を考えた系は, (k+1)=(k)+(k) =(−*)(k) (28) と表せ,(28)式は漸近安定となることが知られてい
る. すなわち,K→∞のとき,(k)→0になる. したがって,ある有限な j=l+l0で, [(−*)T]j-1≒0 すなわち, j=l+l0で,j *≒0 となるように重み行列Q,Rをシミュレーションを繰り返
すことにより決定することができる. 最適制御ゲインの決定(ステップ5): (24)式で,j≧l+l0=L0のとき,j *≒0になるよ
うな重み行列Q,Rが決定されたとき,(24)式の右辺第
2項を,近似的に,j=0〜L0までの有限の時間で打ち
切ることができ,その制御系を準最適制御系とよぶ. そのとき,準最適制御入力u*(k)は,(24)式の最
適制御入力uopt(k)から近似的に になる.ここで, L0=l+l0 (30) で与えられる. ゲイン行列*,j *は,* =[R+TP]-1 TP (25) となる. このとき,(29)式の外乱(k+j),j=0〜L
0は,現在の時刻kにおいて,No.n(最終)スタンドに到
達した外乱(k)から,時刻kにおいて,ミル入側寸
法計,温度計で実測される外乱(k+l+l0)=
(k+L0)までの各時刻において実測されているか
ら,すべて予測可能である. (29)式の右辺第1項がフィードバック制御で,右辺第
2項がフィードフォワード制御である. また,(25)式の*,(31)式のj *は,各々,最適
フィードバックゲイン,最適フィードフォワードゲイン
であり,オンライン処理時に,プロセスコンピュータに
組み込んだ記憶しておく. 次に,オンライン計算処理を説明する. この処理は,プロセスコンピュータにより実行される. オフライン処理で求め,プロセスコンピュータに記憶さ
れた最適フィードバックゲインと最適フィードフォワー
ドゲインおよびオンラインで実測される状態ベクトルと
外乱ベクトルを用いて,最適制御入力を演算し,その値
を操作量として制御装置に出力して,公知のフィードバ
ック多変数制御のオンライン処理と同様な方法で,オン
ライン制御を実行する. この公知のオンライン処理は,例えば,公知文献:昭和
60年度 塑性加工春季講演会p101〜104「線材圧延の多
変数制御(2)(線材の圧延特性に関する研究 第9
報)」(特に第3章および表3参照)に記載されている
ものである. [実施例] 第1図にミル形式(3)の独立駆動ミルのスタンド間に
あるループの構造を示す. 第2図に対象とする4スタンドミルと本発明の制御シス
テムを示す. 前述の(1),(2),(3)のミル形式についての実
施例を以下に示す. (1)ループレスの独立駆動方式のミルの場合 操作端として最終2スタンドのロール間隙と最終スタン
ドをピボットスタンドとして固定した各スタンドのロー
ル回転数を選ぶ.また,制御量として最終スタンド出側
高さ・幅と各スタンド間張力およびそれらの積分値を選
ぶ.なお,ロール間隙の選択は水平・垂直ロールを1組
とした任意の組み合わせで可能であるが,ここでは,シ
ステム次数の増加を避けるため,張力制御を行った場合
に寸法制御効果の最も高い最終2スタンドを操作端とし
た. 作用のところで説明した制御系設計時に使用する状態方
程式(13),(14)における 状態ベクトル,出力ベクトル,入力ベクトル,外
乱ベクトルの要素の内容は以下のとおりである. (k)=[Δsi *(k−ki),Δtfj *(k−
kj), ΔNj *(k),Δn *(k),Δn *(k),Δfj *
(k)]T (32) (k)=[Δhn *(k),Δbn *(k),Δt
fj *(k),  ̄Δhn *k),Δbn *k),Δtfj *(k)]T (3
3) (k)=[Δsref,i *(k),ΔNref,j *(k)]T
(34) (k)=[[w1(k−m)]T]T (15)1 (k)=[ΔTm1 *(k),ΔH1 *(k),ΔB
1 *(k)]T (16) i=1,…,n j=1,…,n−1 ki=0,1,…,ln-1+…+li(1≦i≦n−1),kn=0 m=0,l1,l1+l2,…,l1+l2+…+ln-1 ki:現在の時刻kからNo.iスタンドから最終スタンド
(No.nスタンド)迄のミル内材料移送時間だけ前迄の離
散時間系の各時刻(k,k−1,………,k−ki)の時刻kか
らの時間差. 上付き添字T:行列ベクトルの転置 ここで,スタンドNo.を表す添字i,jおよび時刻を表す添
字ki,mは,その項が各ベクトルの要素として繰り返さ
れることを示す. 第2表に示した圧延条件の4スタンドミルで,No.1スタ
ンド入側材料平均温度,入側材料高さ・幅がΔTm1 *=
−0.091,ΔH1 *=ΔB1 *=0.033だけステップ状に変化
した場合について検討した. 制御なしの場合の張力Δtfj *,出側高さΔhi *,出側
幅Δb* iのステップ応答を第4図〜第6図に示す. ここで,素材温度および素材寸法変動が入側温度計,入
側寸法計に到達した時刻をt=0秒とする. 第7図〜第11図は張力制御+最終2スタンドAGCによる
制御ありの場合の張力Δtfj *,出側高さΔhi *,出側
幅Δbi *,ロール回転数ΔNi *およびロール間隙Δsi *
のステップ応答の例示図である. このとき,操作端はΔs3 *,Δs4 *,ΔN1 *,ΔN2 *,
ΔN3 *に選び,重み行列Q,Rは Q=diag(100,100,100,100,100,50,50,1,1,1) R=diag(1, 10, 0.2, 0.5, 0.8) とした.ただし,diagは行列の対角成分を表す. 張力,仕上げスタンド出側高さ・幅が短い整定時間でオ
フセット=0に制御されていることがわかる. (2)共通駆動方式・ブロックミルの場合 操作端としてNo.1, No.4スタンドのロール間隙を選び,
制御量を最終スタンド出側高さ・幅とその積分値とす
る. 作用のところで説明した制御系設計時に使用する状態方
程式(13),(14)における状態ベクトル,出力ベク
トル,入力ベクトル,外乱ベクトルの要素の内容
は以下のとおりである. (k)=[Δs1 *(k−k1),Δsn *(k), Δtfj *(k−kj),Δn *(k),Δn *(k)]T
(35) (k)=[Δhn *(k),Δbn *(k), Δn *(k),Δn *(k)]T (36) (k)=[Δsref,i *(k),Δsref,n *(k)]T
(37) (k)=[[w1(k−m)]T]T (15)1 (k)=[ΔTm1 *(k),ΔH1 *(k),ΔB
1 *(k)]T (16) i=1,…,n j=1,…,n−1 ki=0,1,…,ln-1+…+li(1≦i≦n−1),kn=0 m=0,l1,l1+l2,…,l1+l2+…+ln-1 (1)のミルと同様,第2表に示した圧延条件の4スタ
ンドミルで,No.1スタンド入側材料高さ,入側材料幅が
ΔH1 *=ΔB1 *=0.033だけステップ状に変化した場合
について検討した. 制御なしの場合の張力Δtfj *,出側材料高さΔhi *,
Δbi *のステップ応答を第12図〜第14図に示す.ここで
素材寸法変動が入側寸法計に到達した時刻をt=0秒と
した. 第15図〜第18図はNo.1(最始)とNo.n(最終)スタンド
のAGCによる制御ありの場合の張力Δtfj *,出側材料高
さΔhi *,出側材料幅Δbi *,ロール間隙Δsi *のステ
ップ応答の例示図である.この場合,重み行列Q,Rは Q=diag(100,100,100,100) R=diag(1, 10) とした. 仕上げスタンド出側高さΔh4 *,出側幅Δb4 *がオフセ
ット=0に制御されている. (3) ループのある独立駆動方式のミルの場合 操作端として最終2スタンドのロール間隙と最終スタン
ドをピボットスタンドとして固定した各スタンドのロー
ル回転数を選ぶ.また,制御量として最終スタンド出側
高さ・幅と各スタンド間ループ高さおよびそれらの積分
値を選ぶ.なお,ロール間隙の選択は,ループレスの独
立駆動ミルと同様に寸法制御効果の最も高い最終2スタ
ンドを操作端とした. ここで,(32)式の状態ベクトル,(33)式の出力ベク
トルの要素の張力を以下の方法でループ高さに変換する
(第1図参照). 弾性論における1)ループに作用する曲げモーメントと
曲率の関係および2)フックの法則から張力tfiとルー
プ長さlaiの関係は tfi−tf0i=C1i(lai−la0i)/la0i (38) ここで,添字0:基準状態,C1i:定数 ループ高さyhiとループ長さlaiの幾何学的関係は (yhi−yh0i)/yh0i=(lai−la0i)/la0i (39) ここで,C2i:定数 (38),(39)式から張力Δtfj *(k)とループ高さ
Δyhj *(k)の関係は Δyhj *(k)=C2i/C1i・kfm0j・Δtfj *(k) (4
0) で与えられる.そこで,(40)式の関係を用いて,(3
2),(33)式の要素の張力をループ高さに変換する
と,各々(41),(42)式が得られる。
ける張力の偏差,すなわち, [{(実測値tfj(k))−(基準値tf0i(k))}
/{No.jスタンドにおける圧延材の平均変形抵抗の基準
値kfm0j(k)}] 3) Δyhj *(k): 離散時間系の時刻kにおける前記ミルの各スタンドにお
けるループ高さの偏差,すなわち, [{(実測値yhj(k))−(基準値yh0i(k))}
/{No.jスタンド出側におけるループ高さの基準値y
h0j(k)}] 4) Δsref,i *(k): No.iスタンドにおけるロール間隙目標値の偏差,すなわ
ち, [{(目標値sref,i(k))−(基準値s
0,i(k))}/{No.iスタンド出側における圧延材断
面の高さ寸法の基準値h0i(k)}] 5) ΔNref,j *(k): No.jスタンドにおけるロール間隙目標値の偏差,すなわ
ち, [{(目標値Nref,j(k))−(基準値N
0,j(k))}/{No.jスタンドにおけるロール回転数
の基準値N0j(k)}] ここで,4),5)は入力ベクトルであり,その目標値と
は,入力ベクトルとして与えられる操作量で,プロコン
から制御装置に出力される指令値である. 6) Δhn *(k),Δbn *(k): 最終スタンド(n番目のスタンド)出側における圧延材
断面高さの偏差および圧延材幅の偏差,すなわち, {(実測値hn(k))/(目標値h0n(k))−1, (実測値bn(k))/(目標値b0n(k))−1} ここで,出力ベクトルの目標値とは,その値を目標とし
て制御される値である. 7) ΔTm,1 *(k),ΔH1 *(k),Δ*B1(k): 初段スタンド入側における材料平均温度,材料断面高さ
および材料断面幅の偏差{(実測値Tm,1(k))/
(基準値Tm0,1(k))−1,(実測値H1(k))/
(基準値H0,1(k))−1,(実測値B1(k))/(基
準値B0,1(k))−1} 8) Δn *(k),Δn *(k): 最終スタンド(n番目のスタンド)出側における圧延材
断面高さの偏差および圧延材幅の偏差の積分値 j:離散時間系の時刻 Δt:制御周期 9) Δfj *(k): No.jスタンド出側におけるスタンド間張力の偏差の積分
値 j:離散時間系の時刻 Δt:制御周期 10) yhj *(k): No.jスタンド出側におけるループ高さの偏差の積分値 j:離散時間系の時刻 Δt:制御周期 11) (k): 状態ベクトルを示し,プロセスの状態を決める基本的な
物理量. ここでは,各スタンドのロール間隙の実測値,張力の推
定値あるいは実測値,ループ高さの実測値の各々基準値
からの偏差および圧延機出側の材料寸法の実測値,張力
の実測値あるいは推定値,ループ高さの実測値の目標値
からの偏差の積分値からミル形式に応じて選定する. ここで,ロール間隙,張力あるいはループ高さに開口の
時刻での値も入れてある理由は,圧下装置のダイナミッ
クス(圧下装置の機械的動作および計算機,圧下を制御
する装置の電気的動作遅れのことで,ロール間隙の目標
値と実測値の時間的な遅れで表す)とミル内材料移送遅
れを考慮しているからである. 仕上げ高さ・幅,張力の積分値を入れてある理由は,状
態ベクトルフィードバック積分制御により仕上げ高さ・
幅,張力の目標値からの偏差(オフセット)を0に制御
するためである. 12) (k): 出力ベクトルを示し,そのベクトルの各要素の値を目標
値として制御される物理量. ここでは,圧延機出側の材料の寸法偏差,張力,ループ
高さとそれらの積分値の偏差からミル形式に応じて選定
する. 13) (k): 入力ベクトルを示し,操作量とする物理量. ここでは,各スタンドのロール間隙,ロール回転数の目
標値と基準値から求まる偏差からミルの形式に応じて選
定する. 14) (k): 外乱ベクトルを示し,プロセスに外から影響を及ぼす物
理量. ここでは,ミル入側の寸法,温度の実測値の基準値から
の偏差で構成する. 一般に,外乱は未知の場合が多く,従来のフィードバッ
ク多変数制御理論では考慮されていない. 本発明では,外乱をミル入側で実測し,それを制御系設
計時およびオンライン制御時に考慮している. すなわち,圧延の動的現象を張力のダイナミックな変化
を表すダイナミックモデルと出力ベクトルと状態ベクト
ル,外乱ベクトルのスタティックな関係を表す出力方程
式から構成される制御系設計時に使用する状態方程式で
表し,それと多変数制御理論から算出されるフィードフ
ォワード最適ゲインとフィードバック最適ゲインと外乱
ベクトル,状態ベクトルの実測値を用いた外乱ベクトル
のフィードフォワード制御+状態ベクトルのフィードバ
ック制御による多変数制御が特長である. 以下,本発明の詳細を4スタンドミル(n=4)を例に
説明する. 第1図にスタンド間にあるループの構造を示す. 1,2は,各々No.i,No.i+1スタンドのロールを示す. 3,4は,ガイドロール,5は蹴り出しロールを示す. 6は,ループ高さ検出器,7はパスライン,8は材料を示
す. 第2図に対象とする4スタンドミルと本発明の制御シス
テムを示す. 9〜12は,No.1スタンド(最始のスタンド)〜No.4スタ
ンド(最終スタンド)のロールを示す.13はミル入側の
材料温度を測定する温度計,14,15は各々ミル入側,出側
の材料の寸法を測定する入側,出側寸法計を示す.16は
制御用プロセスコンピュータである.17は材料を示す. 第3図に本発明の制御方法のオフラインの計算処理とオ
ンライン制御のフローチャートを示す. オフラインの処理は,1)モデル化(本明細書では,モデ
ル作成のことをモデル化とよぶ)と2)制御系設計から
構成される. 1)モデル化の概要は以下のとおりである. 線材連続圧延の動的現象を,張力のダイナミックな変化
を表すダイナミックモデルと出力ベクトルと状態ベクト
ル,外乱ベクトルのスタティックな関係を表す出力方程
式から構成される圧延の状態方程式で表し,それと制御
装置の動的現象を表す駆動系モデルを総合して,系全体
の状態方程式を作成し,さらに,材料の寸法,温度につ
いて,各スタンドの材料移送式を作成して,それらを系
全体の状態方程式に代入して,ミル形式とその制御方式
に応じた制御系設計時に使用する状態方程式を作成す
る. 2) 制御系設計は以下のとおりである. 上記モデル化により作成された制御系設計時の状態方程
式と本発明者が発明した制御理論を用いてフィードフォ
ワード制御+フィードバック制御の制御系を設計する. この処理により,最適操作量を決定するフィードフォワ
ード最適ゲインとフィードバック制御最適ゲインが決定
される. オンラインの処理は,実測データの収集,オフラインで
計算された最適ゲインの記憶,実測データを用いた最適
操作量の演算,および最適操作量の操作端への出力から
構成され,プロセスコンピュータで計算される. 次に,オフライン計算処理,オンライン計算処理の内容
を述べる. まず,オフライン計算処理の各項目を説明する. ここで,第3図に示すフローチャートの欄外の番号はス
テップNo.である. 最適な多変数制御を実現するには,取り得るすべての圧
延状態の中から最適な条件を決定するために,圧延現象
と制御装置の実現可能なすべての状態を表す数式モデル
(状態方程式)が必要である. ここで,多変数制御理論は線形であるから,数式モデル
も線形で表す必要がある. 本発明の対象について,モデル化は以下のようになる. 制御装置(ロール圧下系,ロール回転系)のモデル化
(ステップ1):(ミル駆動系モデル) ロール圧下制御系を一次遅れ系で近似すると, Δsi *(S)=Δsref,i *(s)/(1+Tas) ここで,圧下制御するスタンドNo.iは,ミルの形式によ
り圧下が仕上げ寸法に及ぼす影響が大きいスタンドが異
なるため以下ように選定した. (1)ループレスの独立駆動方式のミルの場合 i=3,4 (2)共通駆動方式のブロックミルの場合 i=1,4(i=4:最終スタンド) (3)ループのある独立駆動方式のミルの場合 i=3,4 Ta:時定数 ここで,s:ラプラス変換で連続時間系の時刻tに対応す
る変数 sをd/dtと置いて,連続時間系で表すと dΔsi *(t)/dt=−Δsi *(t)/Ta +Δsref,i *(t)/Ta 制御周期Δtで離散化した離散時間系で表現すると、時
刻kでは, Δsi *(k+1)=aaiΔsi *(k)+baiΔsref,i *
(k) (1) ここで,( )内のkは正の整数で離散時間系における
時刻,k+1はkより制御周期Δt後の時刻を表す.ま
た,aai,baiは時定数Tと離散化により決定される係数を
表す. さらに,ミル形式(1),(3)の独立駆動のミルで
は,ロール回転制御系が操作量として加わり,ロール圧
下系と同様に一次遅れ系で近似すると, ΔNi *(s)=ΔNref,i *(s)/(1+TNs) ここで,i:スタンドNo.,TN:時定数であり,最終スタン
ド(i=4)をピボット(固定)スタンドとすると操作
するスタンドNo.はi=1〜3である. 離散時間系で表現すると,時刻kでは ΔNi *(k+1)=aNiΔNi *(k)+bNiΔNref,i *
(k) (2) aNi,bNiは時定数TNと離散化により決定される係数を
表す. 圧延現象のダイナミックのモデル化と系全体の状態方程
式(ステップ2): 線材圧延現象は,入側材料,温度変化(外乱)と圧下操
作の動的変化により,さらに独立駆動方式のミルでは,
ロール回転操作の動的変化が加わり,各スタンドのスタ
ンド間張力と出側材料高さ,幅が動的に変化し,それら
が材料移送時間を経て下流スタンドへ伝達されていく複
雑な動的現象である. ミル形式(1),(3)の独立駆動方式のミルの圧延速
度,ミル形式(2)の共通駆動の線材ブロックミルの仕
上げ圧延速度は各々,最高10m/s,100m/s前後であり,フ
ィードバック制御では,応答が遅く,制御される迄にミ
ル出側の材料は各々数m,数10m通過してしまい,きめ細
かな制御が不可能である.そのため,きめ細かな高精度
の制御を実現するためには,フィードフォワード制御が
必要になる.その制御はモデルにより操作するため,高
精度のモデルが必要になる. 各スタンドにおける圧延の動的現象を,変形・負荷・温
度のユニットモデルから構成される非線形の連続圧延モ
デルを基準状態(第2表)のまわりで線形化,無次元化
(時間のみ有次元)することにより導出される,張力の
ダイナミックな変化を表すダイナミックモデルと寸法,
張力の制御量(出力ベクトル)と状態ベクトル,外乱ベ
クトルのスタティックな関係を表す出力方程式から構成
される圧延の線形状態方程式を表す. この線形圧延モデルの詳細は公知文献(1984年度 塑性
加工春季講習会p533〜536)「線材圧延の状態方程
式」)に記載されている. それを制御周期Δtで離散化し,上記(1),(2)式
のミル駆動系と総合すると,系全体の状態方程式がつぎ
のように得られる. x(k+1)=Ax(k)+Bu(k)+Ew(k) (3) y(k)=Cx(k)+Fw(k) (4) ここで,状態ベクトルx,出力ベクトルy,入力ベクトルu,
外乱ベクトルwはつぎのようである. x(k)=[Δsi *(k),Δtfj *(k),ΔN
j *(k)]T (5) y(k)=[Δhn *(k),Δbn *(k),Δt
fj *(k)]T (6) u(k)=[Δsref,i *(k),ΔNref,j *(k)]T
(7) w(k)=[ΔTmi *(K),ΔHi *(K),ΔB
i *(K)]T (8) ここで,添字i=1,…,n, j=1,…,n−1, n:スタン
ド数,上付き添字T:行列ベクトルの転置 なお,変数の添字i,jはその項がベクトルの要素として
繰り返されることを示している. 係数行列A〜Fは,圧延特性・駆動系特性の偏微分係数
を要素とする行列である. さらに,No.iスタンドからNo.i+1スタンド間の材料移
送時間tdiの近似ステップ数をli(liはtdi≒li・
Δtとなるような0または正の整数)とするとき,スタ
ンド間の材料移送遅れ式はつぎのように与えられる. ΔTmi+1 *(K)=αiΔTmi *(K−li) (9) ΔHi+1 *(K)=Δbi *(K−li) (10) ΔBi+1 *(K)=Δhi *(K−li) (11) i=1,2,…,n−1 ここで,No.i+1スタンド入側の材料平均温度は,No.iス
タンド入側の材料平均温度に,No.iスタンドでの圧延加
工によるロールバイト内温度変化とNo.iスタンド〜No.i
+1スタンド間のスタンド間におけるふく射と空冷、水
冷による対流熱伝達による温度変化を加えた温度が,連
続時間系でtd.離散時間系でステップ数l1だけ時間が
遅れて移送される.また,線材・棒鋼圧延では通常,材
料高さと幅の方向が1スタンド毎に90°変化し,交互に
入れ替わるから,圧延No.i+1スタンド入側の材料高
さ,材料幅は,各々,No.iスタンド出側の材料幅,材料
高さが,連続時間系でtd.離散時間系でステップ数l1
だけ時間が遅れて移送される係数αiは材料の温度変化
を表す係数で非線形圧延モデルを用いたコンピュータシ
ミュレーションにより求められる. 4スタンドミルに対する第2表の圧延の基準状態に対す
るパラメータαi,liを第3表に示す. 制御系設計時のモデル化(制御系設計時の状態方程式)
(ステップ3): 状態方程式(3),(4)式では,スタンド間材料移送
遅れによりむだ時間を経てつぎのスタンドに外乱として
及ぼす影響は考慮されていない. それを考慮する方法として,ここでは,(9)〜(11)
式の移送遅れ式を状態方程式(3),(4)式に代入
し,各スタンドの温度,材料高さ,幅の項を上流スタン
ドの要素から順次消去していく方法をとった.その結
果,状態ベクトルはロール間隙,張力の過去の値を含ん
だものになり,次数は増加する.一方,外乱ベクトルは
No.1スタンド入側材料平均温度,材料高さ,幅のみによ
り構成されることになる. さらに各スタンド間張力および仕上げ高さ,幅のオフセ
ットを0にするために,それぞれの積分項 を(5)式の状態ベクトル,(6)式の出力ベクトルに
加える. すると制御系設計時に使用する状態方程式が以下のよう
に導かれる. (k+1)=(k)+(k)+(k)
(13) (k)=(k)+(k) (14) ここで,状態ベクトル,出力ベクトル,入力ベクト
ルの要素および係数行列の内容はミルの形式により異
なる.各ベクトルの要素の内容は,実施例のところで説
明する. ただし,外乱ベクトルの要素はミル形式によらず共通
であり以下のとおりである. (k)=[[w1(k−m)]T (15)1 (k)=[ΔTm1 *(k),ΔH1 *(k),ΔB
1 *(k)]T (16) 制御系設計(ステップ4): 従来の多変数制御理論は,フィードバック制御理論のみ
であった. すなわち,従来の多変数制御理論では,状態方程式(1
3),(14)式から外乱ベクトル(k)を取り除いた
式を用いて評価関数を最小化することにより,最適入力
ベクトルopt(k)として,状態ベクトル(k)の
フィードバック,opt(k)=−*(k)を導出
し,それにより制御する理論である. ところが,本制御系では高速圧延における寸法制御を対
象にしており,高応答の制御,したがって,フィードフ
ォワード制御が必要になる. そこで,本発明者は,フィードフォワード制御により多
変数制御理論を拡張した. すなわち,外乱ベクトルを含む状態方程式(13),(1
4)式を用いて,評価関数を最小化する. ところで,制御理論の時間領域として,連続時間系と離
散時間系がある. 以下に,実際のプロセスでの調節が簡単な離散時間系の
多変数制御理論を説明する. すなわち,状態方程式(13),(14)に対し,評価関数 を最小にするような最適制御入力*(k)((31)
式)の導出を試みた. 本制御理論は,状態方程式(13),(14)を満たしなが
ら,上記評価関数を最小化することであり,付帯条件付
きの最小化問題に帰着される.最小化するには多くの数
学的手法があるが,ここでは,代表的な手法である,ラ
グランジュの未定乗数法を適用した. ラグランジュの未定乗数ベクトルをλ(j)として,以
下の評価関数Lを最小化する. そのためには,(18)式を,j=0〜mまでの範囲で最小
化し,m→∞にした極限値を求めればよい.したがって, ∂λ/∂(m+1)=TQ(m+1)+TQ
・ (m+1)−λ(m+1)=0 (1
9) ∂λ/∂∂(j)=TQ(j)+TQ
(j) +Tλ(j+1)−λ(j)=0 (j=1〜m) (20) ∂L/∂(j)=R(j)+Tλ(j+1)=0 (j=0〜m) (21) を満たすことが最適製のための必要条件である. 重み行列Rは,R>0より|R|≠0となるから,(21)式
より (j)=R-1 Tλ(j+1) (22) ここで,上付き添字−1は逆行列を表す. また,最適レギュレータ理論(フィードバック多変数制
御理論)からλ(j)をある対称行列P,あるベクトルq
(j)を用いて λ(j)=P(j)+q(j) (23) とおけると仮定する. (19),(20),(21),(22),(23)式を解析的に
解き,m→∞おくと,最適入力uopt(k)は, である. ここで,ゲイン行列*,j *は* =[R+TP]-1 TP (25) で与えられる.ただし,行列Pは P=TQ+TP−TP[R+TP]-1・
TP (27) で示されるリカッチ方程式の解である. ところで,時刻kにおいて,予測可能な(15),(16)
式で定義される外乱の時間の範囲は,時刻kで,No.n
(最終)スタンドに到達した外乱(k)から,時刻k
で,入側寸法計・温度計で到達し,測定される外乱
(k+l+l0)までの範囲で,それ以降の時間に対す
る外乱は未知である. ここで,l0:ミル入側の寸法計・温度計から最始スタン
ドまでの材料移送時間tdo=l0・Δtの離散時間系の
ステップ数 一方,(26)式のj *の行列の性質を調べてみると,
[(−*)T]j-1の項を含んでいる.ところで,
従来の制御理論である状態ベクトルフィードバックだけ
を考えた系は, (k+1)=(k)+(k) =(−*)(k) (28) と表せ,(28)式は漸近安定となることが知られてい
る. すなわち,K→∞のとき,(k)→0になる. したがって,ある有限な j=l+l0で, [(−*)T]j-1≒0 すなわち, j=l+l0で,j *≒0 となるように重み行列Q,Rをシミュレーションを繰り返
すことにより決定することができる. 最適制御ゲインの決定(ステップ5): (24)式で,j≧l+l0=L0のとき,j *≒0になるよ
うな重み行列Q,Rが決定されたとき,(24)式の右辺第
2項を,近似的に,j=0〜L0までの有限の時間で打ち
切ることができ,その制御系を準最適制御系とよぶ. そのとき,準最適制御入力u*(k)は,(24)式の最
適制御入力uopt(k)から近似的に になる.ここで, L0=l+l0 (30) で与えられる. ゲイン行列*,j *は,* =[R+TP]-1 TP (25) となる. このとき,(29)式の外乱(k+j),j=0〜L
0は,現在の時刻kにおいて,No.n(最終)スタンドに到
達した外乱(k)から,時刻kにおいて,ミル入側寸
法計,温度計で実測される外乱(k+l+l0)=
(k+L0)までの各時刻において実測されているか
ら,すべて予測可能である. (29)式の右辺第1項がフィードバック制御で,右辺第
2項がフィードフォワード制御である. また,(25)式の*,(31)式のj *は,各々,最適
フィードバックゲイン,最適フィードフォワードゲイン
であり,オンライン処理時に,プロセスコンピュータに
組み込んだ記憶しておく. 次に,オンライン計算処理を説明する. この処理は,プロセスコンピュータにより実行される. オフライン処理で求め,プロセスコンピュータに記憶さ
れた最適フィードバックゲインと最適フィードフォワー
ドゲインおよびオンラインで実測される状態ベクトルと
外乱ベクトルを用いて,最適制御入力を演算し,その値
を操作量として制御装置に出力して,公知のフィードバ
ック多変数制御のオンライン処理と同様な方法で,オン
ライン制御を実行する. この公知のオンライン処理は,例えば,公知文献:昭和
60年度 塑性加工春季講演会p101〜104「線材圧延の多
変数制御(2)(線材の圧延特性に関する研究 第9
報)」(特に第3章および表3参照)に記載されている
ものである. [実施例] 第1図にミル形式(3)の独立駆動ミルのスタンド間に
あるループの構造を示す. 第2図に対象とする4スタンドミルと本発明の制御シス
テムを示す. 前述の(1),(2),(3)のミル形式についての実
施例を以下に示す. (1)ループレスの独立駆動方式のミルの場合 操作端として最終2スタンドのロール間隙と最終スタン
ドをピボットスタンドとして固定した各スタンドのロー
ル回転数を選ぶ.また,制御量として最終スタンド出側
高さ・幅と各スタンド間張力およびそれらの積分値を選
ぶ.なお,ロール間隙の選択は水平・垂直ロールを1組
とした任意の組み合わせで可能であるが,ここでは,シ
ステム次数の増加を避けるため,張力制御を行った場合
に寸法制御効果の最も高い最終2スタンドを操作端とし
た. 作用のところで説明した制御系設計時に使用する状態方
程式(13),(14)における 状態ベクトル,出力ベクトル,入力ベクトル,外
乱ベクトルの要素の内容は以下のとおりである. (k)=[Δsi *(k−ki),Δtfj *(k−
kj), ΔNj *(k),Δn *(k),Δn *(k),Δfj *
(k)]T (32) (k)=[Δhn *(k),Δbn *(k),Δt
fj *(k),  ̄Δhn *k),Δbn *k),Δtfj *(k)]T (3
3) (k)=[Δsref,i *(k),ΔNref,j *(k)]T
(34) (k)=[[w1(k−m)]T]T (15)1 (k)=[ΔTm1 *(k),ΔH1 *(k),ΔB
1 *(k)]T (16) i=1,…,n j=1,…,n−1 ki=0,1,…,ln-1+…+li(1≦i≦n−1),kn=0 m=0,l1,l1+l2,…,l1+l2+…+ln-1 ki:現在の時刻kからNo.iスタンドから最終スタンド
(No.nスタンド)迄のミル内材料移送時間だけ前迄の離
散時間系の各時刻(k,k−1,………,k−ki)の時刻kか
らの時間差. 上付き添字T:行列ベクトルの転置 ここで,スタンドNo.を表す添字i,jおよび時刻を表す添
字ki,mは,その項が各ベクトルの要素として繰り返さ
れることを示す. 第2表に示した圧延条件の4スタンドミルで,No.1スタ
ンド入側材料平均温度,入側材料高さ・幅がΔTm1 *=
−0.091,ΔH1 *=ΔB1 *=0.033だけステップ状に変化
した場合について検討した. 制御なしの場合の張力Δtfj *,出側高さΔhi *,出側
幅Δb* iのステップ応答を第4図〜第6図に示す. ここで,素材温度および素材寸法変動が入側温度計,入
側寸法計に到達した時刻をt=0秒とする. 第7図〜第11図は張力制御+最終2スタンドAGCによる
制御ありの場合の張力Δtfj *,出側高さΔhi *,出側
幅Δbi *,ロール回転数ΔNi *およびロール間隙Δsi *
のステップ応答の例示図である. このとき,操作端はΔs3 *,Δs4 *,ΔN1 *,ΔN2 *,
ΔN3 *に選び,重み行列Q,Rは Q=diag(100,100,100,100,100,50,50,1,1,1) R=diag(1, 10, 0.2, 0.5, 0.8) とした.ただし,diagは行列の対角成分を表す. 張力,仕上げスタンド出側高さ・幅が短い整定時間でオ
フセット=0に制御されていることがわかる. (2)共通駆動方式・ブロックミルの場合 操作端としてNo.1, No.4スタンドのロール間隙を選び,
制御量を最終スタンド出側高さ・幅とその積分値とす
る. 作用のところで説明した制御系設計時に使用する状態方
程式(13),(14)における状態ベクトル,出力ベク
トル,入力ベクトル,外乱ベクトルの要素の内容
は以下のとおりである. (k)=[Δs1 *(k−k1),Δsn *(k), Δtfj *(k−kj),Δn *(k),Δn *(k)]T
(35) (k)=[Δhn *(k),Δbn *(k), Δn *(k),Δn *(k)]T (36) (k)=[Δsref,i *(k),Δsref,n *(k)]T
(37) (k)=[[w1(k−m)]T]T (15)1 (k)=[ΔTm1 *(k),ΔH1 *(k),ΔB
1 *(k)]T (16) i=1,…,n j=1,…,n−1 ki=0,1,…,ln-1+…+li(1≦i≦n−1),kn=0 m=0,l1,l1+l2,…,l1+l2+…+ln-1 (1)のミルと同様,第2表に示した圧延条件の4スタ
ンドミルで,No.1スタンド入側材料高さ,入側材料幅が
ΔH1 *=ΔB1 *=0.033だけステップ状に変化した場合
について検討した. 制御なしの場合の張力Δtfj *,出側材料高さΔhi *,
Δbi *のステップ応答を第12図〜第14図に示す.ここで
素材寸法変動が入側寸法計に到達した時刻をt=0秒と
した. 第15図〜第18図はNo.1(最始)とNo.n(最終)スタンド
のAGCによる制御ありの場合の張力Δtfj *,出側材料高
さΔhi *,出側材料幅Δbi *,ロール間隙Δsi *のステ
ップ応答の例示図である.この場合,重み行列Q,Rは Q=diag(100,100,100,100) R=diag(1, 10) とした. 仕上げスタンド出側高さΔh4 *,出側幅Δb4 *がオフセ
ット=0に制御されている. (3) ループのある独立駆動方式のミルの場合 操作端として最終2スタンドのロール間隙と最終スタン
ドをピボットスタンドとして固定した各スタンドのロー
ル回転数を選ぶ.また,制御量として最終スタンド出側
高さ・幅と各スタンド間ループ高さおよびそれらの積分
値を選ぶ.なお,ロール間隙の選択は,ループレスの独
立駆動ミルと同様に寸法制御効果の最も高い最終2スタ
ンドを操作端とした. ここで,(32)式の状態ベクトル,(33)式の出力ベク
トルの要素の張力を以下の方法でループ高さに変換する
(第1図参照). 弾性論における1)ループに作用する曲げモーメントと
曲率の関係および2)フックの法則から張力tfiとルー
プ長さlaiの関係は tfi−tf0i=C1i(lai−la0i)/la0i (38) ここで,添字0:基準状態,C1i:定数 ループ高さyhiとループ長さlaiの幾何学的関係は (yhi−yh0i)/yh0i=(lai−la0i)/la0i (39) ここで,C2i:定数 (38),(39)式から張力Δtfj *(k)とループ高さ
Δyhj *(k)の関係は Δyhj *(k)=C2i/C1i・kfm0j・Δtfj *(k) (4
0) で与えられる.そこで,(40)式の関係を用いて,(3
2),(33)式の要素の張力をループ高さに変換する
と,各々(41),(42)式が得られる。
作用のところで説明した制御系設計時に使用する状態方
程式(13),(14)における 状態ベクトル,出力ベクトル,入力ベクトル,外
乱ベクトルの要素の内容は以下のとおりである. (k)=[Δsi *(k−ki),Δyhj *(k−
kj), ΔNj *(k),Δn *(k),Δn *(k),Δhj *
(k)]T (41) (k)=[Δhn *(k),Δbn *(k),Δy
hj *(k), Δn *(k),Δn *(k),Δhj *(k)]T(42) (k)=[Δsref,i *(k),ΔNref,j *]T (43) (k)=[[w1(k−m)]T]T (15)1 (k)=[ΔTm1 *(k),ΔH1 *(k),ΔB
1 *(k)]T (16) i=1,…,n j=1,…,n−1 ki=0,1,…,ln-1+…+li(1≦i≦n−1),kn=0 m=0,l1,l1+l2,…,l1+l2+…+ln-1 第4表に示す圧延条件の4スタンドミルで,No.1スタン
ド入側材料平均温度,入側材料高さ,入側材料幅がΔT
m1 *=−0.028,ΔH1 *=ΔB1 *=0.007だけステップ状に
変化した場合について検討した. 第19図〜第21図は制御なしの場合のループ高さΔ
yhj *,出側材料高さΔhi *,出側材料幅Δbi *ステッ
プ応答の例示図である.ここで,素材温度,素材寸法変
動が入側寸法計に到達した時刻をt=0秒とする. 第22図〜第26図はループ高さ制御+最終2スタンドAGC
による制御ありの場合のループ高さΔyhj *,出側材料
高さΔhi *,出側材料幅Δbi *,ロール回転数ΔNi *,
ロール間隙Δsi *のステップ応答の例示図である. この場合,操作端をΔs3 *,Δs4 *,ΔN1 *,ΔN2 *,
ΔN3 *とし,重み行列Q,Rを Q=diag(100,100,200,200,200,100,100,10,10,10) R=diag(1, 5, 0.5, 0.8, 1) とした. ループ高さ,仕上げスタンド出側材料高さ,出側材料幅
が短い整定時間でオフセット=0に制御されている. なお,この実施例では,第2図に示す線材・棒材の2ロ
ールミルにおける寸法制御方法を示したが,1スタンド当
たり各々3本,4本のロールが設置される3ロールミル,4
ロールミルにおける寸法制御も,状態方程式の係数行列
A〜Fの値をそのミルの値に置換すれば,本発明の方法
で高応答かつ高精度で目標値に制御可能である. また,形鋼ミル,鋼管ミル,熱間帯板ミル,冷間帯板ミ
ルの寸法制御も,同様に状態方程式の係数行列A〜Fの
値をそのミルの値に置換すれば,本発明の方法で高応答
かつ高精度で目標値に制御可能である. なお,この実施例では,制御系設計時に使用する評価件
数の形式として,2次形式を用いたが,他の形式の関数に
定義して,同様な方法でフィードフォワード制御+フィ
ードバック制御の多変数制御系を構成し,最適ゲインを
算出すれば,本実施例と同様にオンラインの寸法制御が
可能である. [発明の効果] 以上,説明したように,本発明による,この実施例の場
合,フィードフォワード制御で拡張した多変数制御理論
に基づき,決定される最適ゲインとミル入側の寸法,温
度とミル出側の寸法さらにミル形式(1)のループレス
・独立駆動ミルでは,各スタンド出側の張力の実測値ま
たは測定値,ミル形式(3)のループ・独立駆動ミルで
は,各スタンド出側のループの実測値の時系列測定値を
用いて,オンラインで演算される時系列操作量により,
ミル形式(1),(3)の独立駆動ミルでは最終2スタ
ンドの圧下とピボットスタンド(本実施例では最終スタ
ンド)を除く各スタンドのロール回転数,ミル形式
(2)の共通駆動・ブロックミルではNo.1(最始スタン
ド)とNo.n(最終スタンド)の圧下を短周期で時系列的
に操作するため,以下のミル形式(1),(3)の最高
速度10m/s前後,ミル形式(2)の最高速度100m/s前後
の高速圧延において,高速で変動する入側寸法変動に対
し,最終スタンド出側(仕上げ)寸法を短い整定時間
(高応答)でオフセット(目標値からの偏差)=0(高
精度)にきめ細かく制御することが可能という優れた制
御結果をもたらす.
程式(13),(14)における 状態ベクトル,出力ベクトル,入力ベクトル,外
乱ベクトルの要素の内容は以下のとおりである. (k)=[Δsi *(k−ki),Δyhj *(k−
kj), ΔNj *(k),Δn *(k),Δn *(k),Δhj *
(k)]T (41) (k)=[Δhn *(k),Δbn *(k),Δy
hj *(k), Δn *(k),Δn *(k),Δhj *(k)]T(42) (k)=[Δsref,i *(k),ΔNref,j *]T (43) (k)=[[w1(k−m)]T]T (15)1 (k)=[ΔTm1 *(k),ΔH1 *(k),ΔB
1 *(k)]T (16) i=1,…,n j=1,…,n−1 ki=0,1,…,ln-1+…+li(1≦i≦n−1),kn=0 m=0,l1,l1+l2,…,l1+l2+…+ln-1 第4表に示す圧延条件の4スタンドミルで,No.1スタン
ド入側材料平均温度,入側材料高さ,入側材料幅がΔT
m1 *=−0.028,ΔH1 *=ΔB1 *=0.007だけステップ状に
変化した場合について検討した. 第19図〜第21図は制御なしの場合のループ高さΔ
yhj *,出側材料高さΔhi *,出側材料幅Δbi *ステッ
プ応答の例示図である.ここで,素材温度,素材寸法変
動が入側寸法計に到達した時刻をt=0秒とする. 第22図〜第26図はループ高さ制御+最終2スタンドAGC
による制御ありの場合のループ高さΔyhj *,出側材料
高さΔhi *,出側材料幅Δbi *,ロール回転数ΔNi *,
ロール間隙Δsi *のステップ応答の例示図である. この場合,操作端をΔs3 *,Δs4 *,ΔN1 *,ΔN2 *,
ΔN3 *とし,重み行列Q,Rを Q=diag(100,100,200,200,200,100,100,10,10,10) R=diag(1, 5, 0.5, 0.8, 1) とした. ループ高さ,仕上げスタンド出側材料高さ,出側材料幅
が短い整定時間でオフセット=0に制御されている. なお,この実施例では,第2図に示す線材・棒材の2ロ
ールミルにおける寸法制御方法を示したが,1スタンド当
たり各々3本,4本のロールが設置される3ロールミル,4
ロールミルにおける寸法制御も,状態方程式の係数行列
A〜Fの値をそのミルの値に置換すれば,本発明の方法
で高応答かつ高精度で目標値に制御可能である. また,形鋼ミル,鋼管ミル,熱間帯板ミル,冷間帯板ミ
ルの寸法制御も,同様に状態方程式の係数行列A〜Fの
値をそのミルの値に置換すれば,本発明の方法で高応答
かつ高精度で目標値に制御可能である. なお,この実施例では,制御系設計時に使用する評価件
数の形式として,2次形式を用いたが,他の形式の関数に
定義して,同様な方法でフィードフォワード制御+フィ
ードバック制御の多変数制御系を構成し,最適ゲインを
算出すれば,本実施例と同様にオンラインの寸法制御が
可能である. [発明の効果] 以上,説明したように,本発明による,この実施例の場
合,フィードフォワード制御で拡張した多変数制御理論
に基づき,決定される最適ゲインとミル入側の寸法,温
度とミル出側の寸法さらにミル形式(1)のループレス
・独立駆動ミルでは,各スタンド出側の張力の実測値ま
たは測定値,ミル形式(3)のループ・独立駆動ミルで
は,各スタンド出側のループの実測値の時系列測定値を
用いて,オンラインで演算される時系列操作量により,
ミル形式(1),(3)の独立駆動ミルでは最終2スタ
ンドの圧下とピボットスタンド(本実施例では最終スタ
ンド)を除く各スタンドのロール回転数,ミル形式
(2)の共通駆動・ブロックミルではNo.1(最始スタン
ド)とNo.n(最終スタンド)の圧下を短周期で時系列的
に操作するため,以下のミル形式(1),(3)の最高
速度10m/s前後,ミル形式(2)の最高速度100m/s前後
の高速圧延において,高速で変動する入側寸法変動に対
し,最終スタンド出側(仕上げ)寸法を短い整定時間
(高応答)でオフセット(目標値からの偏差)=0(高
精度)にきめ細かく制御することが可能という優れた制
御結果をもたらす.
第1図はスタンド間ループの構造を示す図,第2図は本
発明の実施例を示す構成図である. 第3図は本発明のモデル化からフィードフォワード制御
により拡張した多変数制御理論に基づく最適フィードバ
ック制御ゲインと最適フィードフォワード制御ゲインの
決定までを示すオフライン計算処理およびオンライン制
御から構成されるフローチャートを示す図である. ループレス・独立駆動ミルのステップ応答を第4図〜第
11図に示す. 第4図〜第6図は制御なしの場合の張力Δtfj *,出側
材料高さΔhi *,出側材料幅Δbi *のステップ応答の例
示図, 第7図〜第11図は張力制御+最終2スタンドAGCによる
制御ありの場合の張力Δtfj *,出側材料高さΔhi *,
出側材料幅Δbi *,ロール回転数ΔNi *およびロール間
隙Δsi *のステップ応答の例示図である. 共通駆動・ブロックミルのステップ応答を第12図〜第18
図に示す. 第12図〜第14図は制御なしの場合の張力Δtfj *,出側
材料高さΔhi *,出側材料幅Δbi *のステップ応答の例
示図, 第15図〜第18図はNo.1(最始スタンド)+No.n(最終ス
タンド)のAGCによる制御ありの場合の張力Δtfj *,出
側材料高さΔhi *,出側材料幅Δbi *およびロール間隙
Δsi *のステップ応答の例示図である. ループ・独立駆動ミルのステップ応答を第19図〜第26図
に示す. 第19図〜第21図は制御なしの場合のループ高さΔyj *,
出側高さΔhi *,出側幅Δbi *のステップ応答の例示
図, 第22図〜第26図はループ高さ制御+最終2スタンドAGC
による制御ありの場合のループ高さΔyj *,出側材料高
さΔhi *,出側材料幅Δbi *,ロール回転数ΔNi *およ
びロール間隙Δsi *のステップ応答の例示図である. 第1図の番号は以下のとおりである. 1:No.iスタンドロール 2:No.i+1スタンドロール 3,4:ガイドロール 5:蹴り出しロール,6:ループ高さ検出器,7:パスライン,
8:材料 第2図の番号は以下のとおりである. 9,11:水平ロール 10,12:垂直ロール 13:入側温度計,14:入側寸法計,15:出側寸法計,16:制御
用計算機,17:材料
発明の実施例を示す構成図である. 第3図は本発明のモデル化からフィードフォワード制御
により拡張した多変数制御理論に基づく最適フィードバ
ック制御ゲインと最適フィードフォワード制御ゲインの
決定までを示すオフライン計算処理およびオンライン制
御から構成されるフローチャートを示す図である. ループレス・独立駆動ミルのステップ応答を第4図〜第
11図に示す. 第4図〜第6図は制御なしの場合の張力Δtfj *,出側
材料高さΔhi *,出側材料幅Δbi *のステップ応答の例
示図, 第7図〜第11図は張力制御+最終2スタンドAGCによる
制御ありの場合の張力Δtfj *,出側材料高さΔhi *,
出側材料幅Δbi *,ロール回転数ΔNi *およびロール間
隙Δsi *のステップ応答の例示図である. 共通駆動・ブロックミルのステップ応答を第12図〜第18
図に示す. 第12図〜第14図は制御なしの場合の張力Δtfj *,出側
材料高さΔhi *,出側材料幅Δbi *のステップ応答の例
示図, 第15図〜第18図はNo.1(最始スタンド)+No.n(最終ス
タンド)のAGCによる制御ありの場合の張力Δtfj *,出
側材料高さΔhi *,出側材料幅Δbi *およびロール間隙
Δsi *のステップ応答の例示図である. ループ・独立駆動ミルのステップ応答を第19図〜第26図
に示す. 第19図〜第21図は制御なしの場合のループ高さΔyj *,
出側高さΔhi *,出側幅Δbi *のステップ応答の例示
図, 第22図〜第26図はループ高さ制御+最終2スタンドAGC
による制御ありの場合のループ高さΔyj *,出側材料高
さΔhi *,出側材料幅Δbi *,ロール回転数ΔNi *およ
びロール間隙Δsi *のステップ応答の例示図である. 第1図の番号は以下のとおりである. 1:No.iスタンドロール 2:No.i+1スタンドロール 3,4:ガイドロール 5:蹴り出しロール,6:ループ高さ検出器,7:パスライン,
8:材料 第2図の番号は以下のとおりである. 9,11:水平ロール 10,12:垂直ロール 13:入側温度計,14:入側寸法計,15:出側寸法計,16:制御
用計算機,17:材料
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山口 徹 岩手県釜石市鈴子町23−15 新日本製鐵株 式会社釜石製鐵所内 (72)発明者 岡 敏博 北海道室蘭市仲町12番地 新日本製鐵株式 会社室蘭製鐵所内 (56)参考文献 特開 昭62−244508(JP,A) 特開 昭62−244509(JP,A)
Claims (3)
- 【請求項1】多段スタンドからなるループレスの独立駆
動方式のミルにより線材あるいは棒材を圧延するに際
し,ロール間隙とロール回転数のミル駆動系線形モデル
を作成し,圧延機入側の材料寸法,温度の実測値と基準
値から偏差(外乱ベクトル)を求め,また,圧延機出側
の材料寸法の実測値と目標値から寸法偏差,および,各
スタンドのロール間隙とロール回転数の実測値,張力の
推定値あるいは実測値と各々の基準値から偏差を求め,
圧延状態量(状態ベクトル)を構成し,ミル出側寸法と
張力の目標値からの偏差とそれらの積分値から制御量
(出力ベクトル)を構成し,各スタンドのロール間隙と
ロール回転数の目標値と基準値から求まる偏差から操作
量(入力ベクトル)を構成し,連続圧延の動的現象を,
張力(状態ベクトル)のダイナミックな変化(連続時
間系では,時刻tにおける張力(状態ベクトル)の時間
微分値,離散時間系では,時刻k+1における張力
(状態ベクトル)の値)を連続時間系では,時刻tに
おける,離散時間系では,時刻kにおける状態ベクト
ル,入力ベクトル,外乱ベクトルの値を用いて表したダ
イナミックモデルおよび出力ベクトルと状態ベクトル,
外乱ベクトルのスタティックな関係を表した出力方程式
から構成される圧延の状態方程式で表し,それと前記ミ
ル駆動系モデルと寸法,温度に関する各スタンド間の材
料移送式を総合して系全体の状態方程式を作成し,ミル
の制御方式に応じた,制御系設計時に使用する系全体の
状態方程式を構成し,制御量を表す出力ベクトルと操作
量を表す入力ベクトルからなる評価関数を導入し,その
評価関数の値を最小にするフィードフォワード制御とフ
ィードバック制御からなる多変数制御系の操作量(入力
ベクトル)を求め,ミルの最終スタンドから放出される
圧延材の寸法(出力ベクトル)を目標値に制御するよう
にしたことを特徴とする寸法制御方法. ここで,ミル駆動系モデルとは,制御装置(ロール圧下
系,ロール回転系)の目標値に対する実測値の時間遅れ
の関係を表すモデルである.また,材料移送式とは,材
料が上流側のNo.iスタンドから下流側のNo.i+1スタン
ドに移送される時,No.i+1スタンド入側の材料平均温
度,入側材料高さ,幅とNo.iスタンド入側の材料平均温
度,出側材料高さ,幅との関係を表すモデルである. - 【請求項2】多段スタンドからなる共通駆動方式のブロ
ックミルにより線材あるいは棒材を圧延するに際し,ロ
ール間隙のミル駆動系線形モデルを作成し,圧延機入側
の材料寸法,温度の実測値と基準値から偏差(外乱ベク
トル)を求め,また,圧延機出側の材料寸法の実測値と
目標値から寸法偏差,および,各スタンドのロール間隙
の実測値,張力の推定値あるいは実測値の基準値から偏
差を求め,圧延状態量(状態ベクトル)を構成し,ミル
出側寸法の目標値からの偏差とその積分値から制御量
(出力ベクトル)を構成し,最始スタンドと最終スタン
ドのロール間隙の目標値と基準値から求まる偏差から操
作量(入力ベクトル)を構成し,連続圧延の動的現象
を,張力(状態ベクトル)のダイナミックな変化(連
続時間系では,時刻tにおける張力(状態ベクトル)の
時間微分値,離散時間系では,時刻k+1における張
力(状態ベクトル)の値)を連続時間系では,時刻t
における,離散時間系では,時刻kにおける状態ベク
トル,入力ベクトル,外乱ベクトルの値を用いて表した
ダイナミックモデルおよび出力ベクトルと状態ベクト
ル,外乱ベクトルのスタティックな関係を表した出力方
程式から構成される圧延の状態方程式で表し,それと前
記ミル駆動系モデルと寸法,温度に関する各スタンド間
の材料移送式を総合して系全体の状態方程式を作成し,
ミルの制御方式に応じた,制御系設計時に使用する系全
体の状態方程式を構成し,制御量を表す出力ベクトルと
操作量を表す入力ベクトルからなる評価関数を導入し,
その評価関数の値を最小にするフィードフォワード制御
とフィードバック制御からなる多変数制御系の操作量
(入力ベクトル)を求め,ミルの最終スタンドから放出
される圧延材の寸法(出力ベクトル)を目標値に制御す
るようにしたことを特徴とする寸法制御方法. ここで,ミル駆動系モデルとは,制御装置(ロール圧下
系,ロール回転系)の目標値に対する実測値の時間遅れ
の関係を表すモデルである.また,材料移送式とは,材
料が上流側のNo.iスタンドから下流側のNo.i+1スタン
ドに移送される時,No.i+1スタンド入側の材料平均温
度,入側材料高さ,幅とNo.iスタンド入側の材料平均温
度,出側材料高さ,幅との関係を表すモデルである. - 【請求項3】多段スタンドからなるループのある独立駆
動方式のミルにより線材あるいは棒材を圧延するに際
し,ロール間隙とロール回転数のミル駆動系線形モデル
を作成し,圧延機入側の材料寸法,温度の実測値と基準
値から偏差(外乱ベクトル)を求め,また,圧延機出側
の材料寸法の実測値と目標値から寸法偏差,および,各
スタンドのロール間隙の実測値,ループ高さの実測値と
各々の基準値から偏差を求め,圧延状態量(状態ベクト
ル)を構成し,ミル出側寸法とループ高さの目標値から
の偏差とそれらの積分値から各々制御量(出力ベクト
ル)を構成し,各スタンドのロール間隙とロール回転数
の目標値と基準値から求まる偏差から操作量(入力ベク
トル)を構成し,連続圧延の動的現象を,ループ高さ
(状態ベクトル)のダイナミックな変化(連続時間系
では,時刻tにおけるループ高さ(状態ベクトル)の時
間微分値,離散時間系では,時刻k+1におけるルー
プ高さ(状態ベクトル)の値)を連続時間系では,時
刻tにおける,離散時間系では,時刻kにおける状態
ベクトル,入力ベクトル,外乱ベクトルの値を用いて表
したダイナミックモデルおよび出力ベクトルと状態ベク
トル,外乱ベクトルのスタティックな関係を表した出力
方程式から構成される圧延の状態方程式で表し,それと
前記ミル駆動系モデルと寸法,温度に関する各スタンド
間の材料移送式を総合して系全体の状態方程式を作成
し,ミルの制御方式に応じた,制御系設計時に使用する
系全体の状態方程式を構成し,制御量を表す出力ベクト
ルと操作量を表す入力ベクトルからなる評価関数を導入
し,その評価関数の値を最小にするフィードフォワード
制御とフィードバック制御からなる多変数制御系の操作
量(入力ベクトル)を求め,ミルの最終スタンドから放
出される圧延材の寸法(出力ベクトル)を目標値に制御
するようにしたことを特徴とする寸法制御方法. ここで,ミル駆動系モデルとは,制御装置(ロール圧下
系,ロール回転系)の目標値に対する実測値の時間遅れ
の関係を表すモデルである.また,材料移送式とは,材
料が上流側のNo.iスタンドから下流側のNo.i+1スタン
ドに移送される時,No.i+1スタンド入側の材料平均温
度,入側材料高さ,幅とNo.iスタンド入側の材料平均温
度,出側材料高さ,幅との関係を表すモデルである.
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61087707A JPH0777648B2 (ja) | 1986-04-16 | 1986-04-16 | 線材および棒鋼圧延における寸法制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP61087707A JPH0777648B2 (ja) | 1986-04-16 | 1986-04-16 | 線材および棒鋼圧延における寸法制御方法 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62244510A JPS62244510A (ja) | 1987-10-24 |
| JPH0777648B2 true JPH0777648B2 (ja) | 1995-08-23 |
Family
ID=13922383
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61087707A Expired - Lifetime JPH0777648B2 (ja) | 1986-04-16 | 1986-04-16 | 線材および棒鋼圧延における寸法制御方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0777648B2 (ja) |
Family Cites Families (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5966911A (ja) * | 1982-10-08 | 1984-04-16 | Nippon Steel Corp | 線材圧延における寸法制御方法 |
-
1986
- 1986-04-16 JP JP61087707A patent/JPH0777648B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62244510A (ja) | 1987-10-24 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |