JPH0778314B2 - ポリアミド繊維構造物の染色方法 - Google Patents

ポリアミド繊維構造物の染色方法

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JPH0778314B2
JPH0778314B2 JP3025664A JP2566491A JPH0778314B2 JP H0778314 B2 JPH0778314 B2 JP H0778314B2 JP 3025664 A JP3025664 A JP 3025664A JP 2566491 A JP2566491 A JP 2566491A JP H0778314 B2 JPH0778314 B2 JP H0778314B2
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豊宏 田中
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光晴 本田
昇 各務
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鐘紡株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はポリアミド膨潤剤による
処理を行なったポリアミド系繊維の染色方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアミド系繊維はベンジルアルコール
等のポリアミド膨潤剤を付与することにより、膨潤した
り、これと加熱処理とを組合せることにより、収縮を生
じたりするため、これら作用を用いて、フィブリル化
(極細化)布帛や、高密度化布帛等を製造することが種
々提案されている(例えば特公昭53−35633号公
報や特公昭61−37383号公報)。
【0003】かかるポリアミド膨潤剤使用布帛は、ポリ
アミド膨潤剤が布帛中に残存したまま染色を行なうと堅
牢度の低下が著しい点が問題であって、従来は、水洗
(ソーピング)を充分に行ないポリアミド膨潤剤を除去
する方法や、染色後オキシスルホン酸塩縮合物等を用い
てフィックス処理を行なう方法等が知られていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ソーピ
ングやフィックス処理では充分な染色堅牢度を維持する
ことは困難である。特に、本発明者らが特願平1−31
6924号として提案した、ポリアミド系繊維を用いた
繊維構造物をポリアミド膨潤剤の溶液流中で循環移動せ
しめて高密度化させた布帛の場合、染色堅牢度の低下が
著しくソーピングやフィックス処理のみでは実用に耐え
得る染色品を得ることが困難であった。
【0005】本発明はかかる問題点を解決するものであ
って、前記の如きポリアミド系布帛の染色堅牢度を向上
せしめ、実用に耐え得るこれら染色品を提供することを
目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ポリアミド系
繊維を用いた繊維構造物にポリアミド膨潤剤を付与して
処理し、水洗,乾燥後、更に水の共存下で100〜19
0℃の加熱処理を行ない、次いで染色することを特徴と
するものである。
【0007】本発明で用いるポリアミドとしては、例え
ば、ナイロン4,ナイロン6,ナイロン7,ナイロン1
1,ナイロン12,ナイロン66,ナイロン610,ポ
リメタキシレンアジパミド,ポリパラキシリレンデカン
アミド,ポリビスシクロヘキシルメタンデカンアミド及
びそれらを成分とするコポリアミドが挙げられるが、ナ
イロン6,ナイロン66が好ましい。
【0008】これらポリアミドは、単独で紡糸して単糸
繊度0.5〜8デニール程度の糸条となしても、ポリエ
チレンテレフタレートやアルカリ易溶解の共重合ポリエ
ステル等と複合紡糸してもよい。又、本発明に云う繊維
構造物とは、織物,編物,不織布等であり、その主要構
成素材が前記ポリアミドであれば、ポリエステル,綿,
絹,羊毛等の他繊維を混用してもよい。ただ、前記の如
くポリアミド成分の比率が大きい程染色堅牢度低下の問
題が大きいことからみて、繊維構造物に対してポリアミ
ド成分が70重量%以上のものの場合効果が大きい。
【0009】次に本発明で用いるポリアミド膨潤剤とし
ては、ベンジルアルコール,フェノール,ギ酸,酢酸,
ジメチルホルムアミド,キシレン等のエマルジョンが挙
げられ、特にベンジルアルコールのエマルジョンが好ま
しい。かかるポリアミド膨潤剤のエマルジョン化に際し
ては、ノニオン系,カチオン系,アニオン系又はこれら
の混合型の界面活性剤を添加して乳化分散させればよ
い。ポリアミド膨潤剤は、ポリアミド繊維構造物をポリ
アミド膨潤剤溶液流中で処理して高密度化する場合は、
1〜10重量%程度の低濃度溶液として、これを若干高
めの温度即ち、60〜100℃程度で用いるとよく、そ
の際アニオン成分を増強する等して高温域の乳化力を向
上せしめた乳化剤を用いることが好ましい。
【0010】ポリアミド膨潤剤を付与して処理した後
は、従来と同様水洗,乾燥工程によりポリアミド膨潤剤
を一応除去する。本発明で重要なことは、これら処理に
引続き、水の共存下で100℃以上の加熱処理を行うこ
とである。かかる処理を具体的に説明すると、乾燥を経
た繊維構造物に水分を付与する。水分はアルコール,フ
ェノール,有機酸,ジメチルホルムアミド,キシレン等
を実質的に含有しないものが好ましく、付与量は繊維構
造物に対して、20〜100重量%程度が適当である。
【0011】又、付与方法は、水分が充分繊維構造物中
に浸透するようマングルによるパッディング法等を用い
るのがよい。水分を付与した後は、水分を保持したまま
直ちにこれを100℃以上に加熱する。190℃を超え
るとポリアミド成分のゼイ化が激しいので、100〜1
90℃の範囲に留める。
【0012】又、加熱方法も、熱ヒータ,テンター,シ
ュリンクサーファー等を用いた乾熱法の他、高温高圧ス
チーマを用いて加熱水蒸気中で処理する湿熱法等が挙げ
られるが、乾熱法が好ましい。加熱処理は、乾熱法で
0.5〜5分間、湿熱法で1〜10分間程度行なうとよ
い。
【0013】加熱処理後は、常法に従い酸性染料,反応
性染料,金属醋塩染料等で繊維構造物を染色する。
【0014】以上の処理により、堅牢度に優れた染色品
が得られるが、更に染色堅牢度を向上させるためには、
以下の処理を引続いて行うとよい。即ち、染着せるポリ
アミド繊維に対し第一浴としてタンニン酸水溶液、第二
浴としてアルミン酸ソーダ水溶液を使用して染料の固着
を行う処理である。かかる処理に関しては、特公昭43
−20968号公報にも記載があるが、同公報に記載さ
れた条件よりもタンニン酸の濃度を高くすることが好ま
しく、繊維重量に対して0.5〜12重量%、より好ま
しくは1.0〜7.0重量%付与するとよい。又、使用
するタンニン酸は、通常のタンニン酸並びに合成タンニ
ン剤であって、同様に適用することができる。
【0015】またタンニン酸で処理する場合、処理浴中
に添加する酸類として酢酸,ギ酸などの有機酸や塩酸な
どの従来公知の酸類が適用される。
【0016】アルミン酸ソーダ処理に於けるアミン酸ソ
ーダ濃度は対繊維重量で0.1〜6.0%が適し、最適
濃度は0.5〜4.0%の範囲である。
【0017】またその場合浴比は1:20〜1:100
の範囲が適し、処理温度は20〜90℃が適当である。
アルミン酸ソーダ濃度は前記の範囲外では固着効果は少
く、また過剰では処理中及び処理後に於ける染料の脱落
量は増大するので好ましくない。
【0018】
【実施例】堅牢度は以下の方法により測定した。 (1) 耐光堅牢度 JIS−L−0842 4級試験 (1) 洗濯堅牢度 JIS−L−0844 A−2号 (3) ドライクリーニング堅牢度 JIS−L−0860 尚%は特に明記しない限り重量%を示す。
【0019】実施例1 115D/72Fの6ナイロンマルチフィラメント糸を
経緯糸に用いて経119本/インチ,緯86本/インチ
の平織生機を得た。
【0020】得られた生機を液流染色機(日阪製作所タ
テ型サーキュラ)に仕掛け、ベンジルアルコール5.0
%,乳化剤(竹本油脂製KM−240)0.5%からな
るエマルジョン溶液で処理した。即ち、染色機を作動さ
せて生機を循環移動せしめつつ、エマルジョン溶液を3
0分間で80℃まで昇温し、このまま更に30分間処理
を続けた後、エマルジョン溶液を排出回収して水洗,乾
燥し、経方向に21%、緯方向に17%収縮せしめた高
密度織物を得た。
【0021】次いで、かかる織物をパッダーに掛け、ピ
ックアップ率50%で水を付与した後、直ちにテンター
に供給して180℃で2分間乾熱処理を行ない、次いで
酸性染料を用いてベージュに染色した。結果を表1に示
す。
【0022】実施例2 実施例1で得られた高密度織物を、パッダーに掛けてピ
ックアップ率60%で水を付与し、直ちに高温高圧スチ
ーマ(山東鉄工製)に供給して120℃で2分間湿熱処
理(加熱水蒸気)を行ない、実施例1と同様ベージュに
染色した。結果を表1に示す。
【0023】比較例1,2 実施例1においてパッダーによる水付与処理,乾熱処理
を行なわず染色を行なったもの(比較例1)、パッダー
による水付与処理を行なわず、乾熱処理,染色を行なっ
たもの(比較例2)について結果を表1に示す。
【表1】
【0024】実施例3〜8 実施例1において染料を表2の如く用いて染色した後、
タンニン酸6%,酢酸3%の水溶液で浴比1:50で、
60℃×20分間処理した後、更にアルミン酸ソーダ浴
(アルミン酸ソーダ3.5%owf,浴比1:50)で
20分間処理を行なったもの(実施例3〜5)及び、タ
ンニン酸6%水溶液60℃で20分間処理した後、吐酒
石3%水溶液60℃で20分間処理を行なったもの(実
施例6〜8)について結果を表2に示す。
【0025】
【表2】
【0026】実施例9,10,比較例3 経糸に60番手単糸の羊毛と30デニールの6ナイロン
フィラメント糸の交撚糸を、緯糸に80番手双糸の羊毛
を用いて、経96本/インチ,緯61本/インチ,目付
167g/m2 の平織生機を得た(実施例9)。
【0027】一方、経糸に80番手双糸の羊毛、緯糸に
100デニールの6ナイロンフィラメント糸を用いて、
経107本/インチ,緯72本/インチ,目付200g
/m2 の綾織生機を得た(実施例10)。
【0028】得られた生機を液流染色機(日阪製作所タ
テ型サーシュラ)に仕掛け、ベンジルアルコール10.
0%,乳化剤(竹本油脂製 KM−240)1.0%か
らなるエマルジョン溶液で処理した。即ち、染色機を作
動させて生機を循環移動せしめつつ、エマルジョン溶液
を30分間で80℃まで昇温し、このまま更に30分間
処理を続けた後、エマルジョン溶液を排出回収して水
洗,乾燥し、実施例9では経方向に27%,緯方向に2
%、又、実施例10では経方向1%,緯方向21%収縮
せしめた高密度織物を得た。
【0029】次いで、かかる織物をパッダーに掛け、ピ
ックアップ率50%で水を付与した後、直ちにテンター
に供給して180℃で2分間乾熱処理を行ない、次いで
酸性染料(Everacid milling Red RS 2%owf)で染
色した。かかる織物の染色堅牢度を表3に示す。
【0030】
【表3】
【0031】又、実施例9の織物についてベンジルアル
コールによる処理を行なわない織物を得た(比較例
3)。 これら織物について羊毛及びナイロンの染着濃度を測定
し、次の式でK/Sを算出した。 K/S:見掛け濃度 R:最大吸収波長の反射率 結果を表4に示す。
【0032】
【表4】
【0033】表4に示す如く、ベンジルアルコール処理
を行なったものは染着濃度差が少なく同色性が高い。
【0034】又、実施例9においてベンジルアルコール
濃度を変化せしめた際の、羊毛及びナイロンのK/Sの
変化を図1に示す。更に同例において、染料をNeutrich
romeRed S-GN 2%owfに変え同様に処理を行った際
のK/Sの変化を図2に示す。
【0035】
【発明の効果】本発明によれば、ポリアミド繊維をポリ
アミド膨潤剤で処理した付加価値の高い繊維構造物の染
色堅牢度を、容易に実用レベルまで高めることができ、
その有用性は明らかである。
【0036】更に、羊毛と混用した繊維構造物に適用す
れば、ポリアミドとの間で均一な染色が行ない得、堅牢
度の向上と相俟って極めて品位の高い染色物を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ベンジルアルコール濃度を変化せしめた際の羊
毛及びナイロンのK/S変化を示すグラフ。
【図2】図1において染料を変えた際の同グラフ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06P 5/00 103 // D06M 11/05 13/144 D06M 101:34 (56)参考文献 特開 昭48−28785(JP,A) 特開 昭58−36285(JP,A) 特公 昭38−23293(JP,B1) 特公 昭50−30755(JP,B1)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアミド系繊維を用いた繊維構造物に
    ポリアミド膨潤剤を付与して処理し、水洗,乾燥後、更
    に水の共存下で100〜190℃の加熱処理を行ない、
    次いで染色することを特徴とするポリアミド繊維構造物
    の染色方法。
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