JPH0778754A - イオン注入方法、及びその方法を用いる薄膜の応力制御方法、並びにイオン注入装置 - Google Patents

イオン注入方法、及びその方法を用いる薄膜の応力制御方法、並びにイオン注入装置

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JPH0778754A
JPH0778754A JP28700193A JP28700193A JPH0778754A JP H0778754 A JPH0778754 A JP H0778754A JP 28700193 A JP28700193 A JP 28700193A JP 28700193 A JP28700193 A JP 28700193A JP H0778754 A JPH0778754 A JP H0778754A
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ion
thin film
ion beam
stress
ion implantation
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JP28700193A
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Masafumi Nakaishi
雅文 中石
Masaaki Nakabayashi
正明 中林
Kazuaki Kondo
和昭 近藤
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Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
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  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)
  • Electron Sources, Ion Sources (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】薄膜の面内応力分布を均一にし、且つその応力
を小さくすることができる薄膜の応力制御方法及びX線
マスクの製造方法並びにこれらの方法を実施するのに適
したイオン注入方法及びイオン注入装置を提供する。 【構成】X線近接露光用マスク10のX線透過層12上
にX線吸収体薄膜としてのTa薄膜14を成長させ、各
部の応力をFSM装置を用いて測定すると、中心部から
少し離れた所に極大値をもつ同心円状に変化する分布を
なす(図2(a)参照)。次いで、所望のイオン電流密
度分布をもつAr+ イオンビーム16をTa薄膜14に
照射する。この照射によるTa薄膜14へのAr+ イオ
ン注入量は、Ta薄膜14の応力分布に対応した面内分
布をもっている点に特徴がある(図2(b)参照)。従
って、こうしたAr+ イオンの注入により、Ta薄膜1
4の応力分布が消滅し、その応力値もほぼ0にまで減少
する(図2(c)参照)。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はイオン注入方法、そのイ
オン注入方法を用いる薄膜の応力制御方法、そのイオン
注入方法を用いるX線マスクの製造方法、及びそのイオ
ン注入方法を実施するためのイオン注入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、イオン注入技術は、超LSIの高
集積化、高密度化に伴い、不純物導入技術の主流技術と
なっている。しかし、こうした不純物導入技術としての
イオン注入技術においては、注入イオンの深さ方向の分
布の制御性が問題とされることはあるが、面内分布の制
御性が特に問題とされることはなかった。面内方向にお
いてはできるだけ均一であることが望ましいからであ
る。
【0003】ところで、このイオン注入技術は、不純物
導入技術としてだけではなく、薄膜の応力を制御する技
術としても用いられている。即ち、薄膜に所定のイオン
を注入すると、薄膜の応力が変化することを利用したも
のである。例えば半導体装置を構成するSiN膜等の薄
膜にイオンを注入して、その応力を小さくすることが行
われている。これは、超LSIの集積化度が増すにつれ
て回路パターンの設計ルールは微小化の一途を辿り、高
信頼性、高耐環境性が要請される中で、薄膜の応力が基
板上の微細な回路パターンを変形して、設計された特性
が得られなくなることを防止する必要が生じたからであ
る。
【0004】また、この薄膜の応力制御技術は、X線近
接露光方法に用いるいわゆるX線マスクの製造方法にも
適用されている。X線近接露光方法は、超LSIの集積
化の向上に伴う超微細なパターン形成に有望だとされて
いるが、このX線近接露光に用いるX線マスクは、支持
体に張られたメンブレンと呼ばれる例えば厚さ2〜3μ
mのSiC膜からなる薄いX線透過層の上に、例えば厚
さ0.8μm程度のTa(タンタル)やW(タングステ
ン)等の重金属からなるX線吸収体薄膜をパターニング
したものである。
【0005】このTaやW等からなるX線吸収体薄膜を
X線透過層上に成長させる場合、通常、異物の混入の少
ないスパッタリング法が用いられるが、その際のスパッ
タリングガスの圧力等によって引張応力又は圧縮応力が
発生する。例えば図12に示すグラフは、本発明者が成
長させたTa薄膜の応力を測定したものである。尚、こ
のグラフで、正の方向の応力は、引張応力を示してい
る。
【0006】この図12のグラフから明らかなように、
Ta薄膜の各点の応力はある分布をなし、その応力分布
の形状はスパッタリング条件等に依存するものである
が、通常は同心円状の分布を示す。そしてこうして発生
したX線吸収体薄膜の応力が顕著な場合、マスクの位置
精度を著しく悪化させ、超微細パターンの形成を阻害す
ることになる。
【0007】勿論、こうしたX線吸収体薄膜の応力は薄
膜成長時に発生するものであるから、その薄膜成長過程
において応力が発生しないように制御することが望まし
い。しかし、未だこの成長過程を司る機構が充分には解
明されていないため、薄膜成長時において応力の発生を
未然に防止することは困難である。従って、後天的な制
御方法として、X線吸収体薄膜を成長させた後、このX
線吸収体薄膜にイオンを注入し、その応力を減少させる
方法が採用されている。
【0008】尚、このイオン注入による応力の変化は、
薄膜の材料によってことなる。例えばTaの場合は、イ
オン注入によって圧縮応力側に変化するが、Wの場合に
は、イオン注入によって引張応力側に変化する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のイオン注入技術を用いた薄膜の応力制御方法におい
ては、薄膜全体に均一にイオンが注入されるため、薄膜
の平均応力を制御することはできても、薄膜の面内応力
分布を解消することができなかった。即ち、そもそもX
線透過層上に成長させたX線吸収体薄膜は、図12のグ
ラフに示されるように、その成長条件に規定されて、面
内の各部において異なる応力値をもっており、従ってこ
のような初期応力の分布をもつ薄膜に対して、その全面
に等量のイオンを注入しても、薄膜の面内応力分布を均
一にし、且つその応力を小さくすることはできないとい
う問題があった。
【0010】また、上記従来のイオン注入技術を用いた
X線マスクの製造方法においては、次のような問題もあ
った。即ち、従来のX線マスクの製造方法は、図13
(a)に示されるように、X線近接露光用マスク70を
作製するため、例えばSi基板72上に、メンブレン材
料であるSiC膜74及びX線吸収体材料であるTa薄
膜76を順に成膜し、図13(b)に示されるように、
例えばイオン電流414μA、イオン注入量5×1015
cm-2のAr+ イオンビーム78をTa薄膜76に照射
した後、図13(c)に示されるように、RIE(反応
性イオンエッチング)法を用いてTa薄膜76を所定の
形状にパターニングするが、こうして作製したX線近接
露光用マスク70には大きな歪みを生じるという問題が
あった。
【0011】また、Ta薄膜76のパターニングの際
に、SiC膜74上にTa薄膜76の残滓80が発生し
(図13(c)参照)、このTa薄膜76の残滓80を
除去しようとしてオーバーエッチングを行うと、パター
ニングしたTa薄膜76の側壁に荒れが生じて、微細な
パターンを形成することができなくなるという問題があ
った。
【0012】この原因を追究するため、本発明者らは、
Ta薄膜76へのイオン注入前後において、X線近接露
光用マスク70のX線回折を行った。その結果を図14
のグラフに示すと、同図(a)のX線回折パターンに示
されるように、イオン注入前においては、β−Taの
(002)、(202)と下地膜のSiCの(111)
の回折パターンが観測される。これに対して、イオン注
入後においては、図14(b)のX線回折パターンに示
されるように、β−Ta及びSiCの回折パターンの他
に、α−Taの(110)の回折パターンが観測され
る。
【0013】このことから、イオン電流414μA、イ
オン注入量5×1015cm-2の条件でAr+ イオンビー
ム78をTa薄膜76に照射した場合、Ta薄膜76の
表面温度が上昇し、Ta薄膜76のβ相からα相への相
変化が生じていると推測される。このため、X線近接露
光用マスク70に大きな歪みが生じたり、図13(c)
に模式的に示されるように、この相変化した表面のα−
Ta76aがTa薄膜76のエッチングの際のマスクと
なってその下のβ−Ta76bのエッチングを阻むこと
により、表面のα−Ta76a及びその下のβ−Ta7
6bからなる残滓80が発生したりすると考えられる。
【0014】また、イオン電流及びイオン注入量をパラ
メーターとして種々の条件でAr+イオンビーム78を
Ta薄膜76に照射したところ、Ta薄膜76の表面温
度はイオン電流が増大するにつれて高温となり、またイ
オン注入量が増大するにつれて高温となる傾向があるこ
とが分かった。また、イオン注入量を2.0×1015
-2とし、イオン電流を200μA、400μAと変化
させてAr+ イオンビーム78をTa薄膜76に照射し
た場合に、Ta薄膜76パターニング後のSEM(Scan
ning Electron Microscope)写真を見ると、イオン電流
が増大するにつれてTa薄膜76の残滓80が大きくな
っていることが観察された。
【0015】そこで本発明は、X線吸収体薄膜等の薄膜
の面内応力分布を均一にし、且つその応力を小さくする
ことができる薄膜の応力制御方法、及びX線マスクの製
造方法、並びにこれらの方法を実施するのに適したイオ
ン注入方法及びイオン注入装置を提供することを目的と
する。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記課題は、イオン源に
おいて発生させたイオンをイオンビームとして取り出
し、該取り出したイオンビームの中から所望のイオンビ
ームのみを質量分析器によって選択し、該選択したイオ
ンビームを試料に照射するイオン注入法において、イオ
ンビームが前記試料表面の各部を照射するイオンビーム
照射時間を変化させて、前記試料に注入されるイオン注
入量が所望の面内分布をもつように制御することを特徴
とするイオン注入方法によって達成される。
【0017】また、上記課題は、イオン源において発生
させたイオンをイオンビームとして取り出し、該取り出
したイオンビームの中から所望のイオンビームのみを質
量分析器によって選択し、該選択したイオンビームを試
料に照射するイオン注入法において、イオンビームのイ
オン電流密度分布を変化させて、前記試料に注入される
イオン注入量が所望の面内分布をもつように制御するこ
とを特徴とするイオン注入方法によって達成される。
【0018】また、上記課題は、イオン源において発生
させたイオンをイオンビームとして取り出し、該取り出
したイオンビームの中から所望のイオンビームのみを質
量分析器によって選択し、該選択したイオンビームを試
料に照射するイオン注入法において、イオンビーム照射
時の前記試料の表面温度を制御することを特徴とするイ
オン注入方法によって達成される。
【0019】また、上記のイオン注入法において、イオ
ンビームのイオン電流密度又はイオン注入量を制御し
て、イオンビーム照射時の前記試料の表面温度を制御す
ることを特徴とするイオン注入方法によって達成され
る。また、上記課題は、薄膜に所定のイオンを注入し
て、前記薄膜の応力を変化させる薄膜の応力制御方法に
おいて、前記薄膜の各部の応力値を測定して、応力分布
を読み取り、上記のイオン注入方法により、イオン注入
量が前記薄膜の応力分布に応じた面内分布をもつように
制御して、前記薄膜にイオン注入を行い、前記薄膜の各
部の応力をイオン注入量に応じて減少させ、前記薄膜の
応力分布を均一にすることを特徴とする薄膜の応力制御
方法によって達成される。
【0020】また、上記課題は、X線透過層上にX線吸
収体薄膜が所定の形状にパターニングされているX線マ
スクの製造方法において、前記X線透過層上に、前記X
線吸収体薄膜を成長させる工程と、前記X線吸収体薄膜
の各部の応力値を測定して、応力分布を読み取った後、
上記のイオン注入方法により、イオン注入量が前記X線
吸収体薄膜の応力分布に応じた面内分布をもつように制
御して、前記X線吸収体薄膜にイオン注入を行う工程と
を有し、前記X線吸収体薄膜の各部の応力をイオン注入
量に応じて減少させ、前記X線吸収体薄膜の応力分布を
均一にすることを特徴とするX線マスクの製造方法によ
って達成される。
【0021】また、上記課題は、X線透過層上にX線吸
収体薄膜が所定の形状にパターニングされているX線マ
スクの製造方法において、前記X線透過層上に、前記X
線吸収体薄膜を成長させる工程と、上記のイオン注入方
法により、前記X線吸収体薄膜の表面温度を前記X線吸
収体薄膜表面が相変化する温度よりも低温になるように
制御して、前記X線吸収体薄膜にイオン注入を行う工程
とを有し、前記X線吸収体薄膜表面の相変化を防止しつ
つ、前記X線吸収体薄膜の応力分布を均一にすることを
特徴とするX線マスクの製造方法によって達成される。
【0022】また、上記のX線マスクの製造方法におい
て、前記X線吸収体薄膜が、タンタル薄膜又はタングス
テン薄膜であることを特徴とするX線マスクの製造方法
によって達成される。また、上記のX線マスクの製造方
法において、前記X線吸収体薄膜が、タンタル薄膜であ
り、前記X線吸収体薄膜にイオン注入を行う工程が、前
記タンタル薄膜の表面温度を前記タンタル薄膜表面がβ
相からα相に相変化する温度よりも低温になるように制
御して、前記タンタル薄膜にイオン注入を行う工程であ
ることを特徴とするX線マスクの製造方法によって達成
される。
【0023】更に、上記課題は、イオンを発生させるイ
オン源と、前記イオン源から取り出されたイオンビーム
の中から、特定の質量と電荷の比をもつ所望のイオンビ
ームのみを選択する質量分析器と、前記質量分析器によ
って選択されたイオンビームを加速する加速管と、前記
加速管によって加速されたイオンビームを成形するアパ
ーチャと、前記アパーチャによって成形されたイオンビ
ームを照射する試料を搭載するステージと、前記アパー
チャ又は前記ステージをイオンビーム軸と垂直方向の平
面内に移動させる駆動手段とを有し、前記駆動手段によ
り、イオンビームが前記試料表面の各部を照射するイオ
ンビーム照射時間を変化させて、前記試料に注入される
イオン注入量が所望の面内分布をもつように制御するこ
とを特徴とするイオン注入装置によって達成される。
【0024】また、イオンを発生させるイオン源と、前
記イオン源から取り出されたイオンビームの中から、特
定の質量と電荷の比をもつ所望のイオンビームのみを選
択する質量分析器と、前記質量分析器によって選択され
たイオンビームに対する所望の加減速電界を生じさせ、
イオンビームに該加減速電界分布に応じたイオン電流密
度分布を形成する円形多重電極と、前記円形多重電極に
よってイオン電流密度分布が形成されたイオンビームを
加速する加速管と、前記加速管によって加速されたイオ
ンビームを照射する試料を搭載するステージとを有し、
前記試料に注入されるイオン注入量が、前記円形多重電
極によって生じたイオンビームのイオン電流密度分布に
対応する面内分布をもつように制御することを特徴とす
るイオン注入装置によって達成される。
【0025】また、イオンを発生させるイオン源と、前
記イオン源から取り出されたイオンビームの中から、特
定の質量と電荷の比をもつ所望のイオンビームのみを選
択する質量分析器と、前記質量分析器によって選択され
たイオンビームを加速する加速管と、前記加速管によっ
て加速されたイオンビームの速度を均一化するエネルギ
ーフィルタと、前記エネルギーフィルタによって速度が
均一化されたイオンビームに所望のイオン電流密度分布
を形成する円形偏向電極と、前記円形偏向電極によって
イオン電流密度分布が生じたイオンビームを収束させる
収束レンズと、前記収束レンズによって収束されたイオ
ンビームを照射する試料を搭載するステージとを有し、
前記試料に注入されるイオン注入量が、前記円形偏向電
極によって形成されたイオンビームのイオン電流密度分
布に対応する面内分布をもつように制御することを特徴
とするイオン注入装置によって達成される。
【0026】また、イオンを発生させるイオン源と、前
記イオン源から取り出されたイオンビームの中から、特
定の質量と電荷の比をもつ所望のイオンビームのみを選
択する質量分析器と、前記質量分析器によって選択され
たイオンビームを加速する加速管と、前記加速管によっ
て加速されたイオンビームの速度を均一化するエネルギ
ーフィルタと、前記エネルギーフィルタによって速度が
均一化されたイオンビームを収束させる収束レンズと、
前記収束レンズによって収束されたイオンビームを照射
する試料を搭載するステージと、前記収束レンズによっ
て収束されるイオンビームを前記試料上に走査させる走
査手段又は前記ステージをイオンビーム軸と垂直方向の
平面内に移動させる駆動手段とを有し、前記走査手段又
は前記駆動手段により、イオンビームが前記試料表面の
各部を照射する時間を変化させて、前記試料に注入され
るイオン注入量を所望の面内分布をもつように制御する
ことを特徴とするイオン注入装置によって達成される。
【0027】また、上記のイオン注入装置において、前
記エネルギーフィルタが、イオンビームを収束させる静
電レンズと、前記静電レンズによって収束されたイオン
ビームのうち所定のイオンビームのみを通過させるアパ
ーチャとを有していることを特徴とするイオン注入装置
によって達成される。
【0028】
【作用】本発明は、試料表面の各部に対するイオンビー
ム照射時間を変化させることにより、或いはまた、イオ
ンビーム自体のイオン電流密度を変化させることによ
り、試料に注入されるイオン注入量が所望の面内分布を
もつように制御することができる。
【0029】従って、薄膜、特にTa薄膜又はW薄膜か
らなるX線吸収体薄膜の応力を制御する場合、上記のイ
オン注入方法を用いて、薄膜の応力分布に応じた面内分
布をもつようにイオン量を注入することにより、薄膜の
各部の応力をイオン注入量に応じて減少させることがで
きるため、薄膜の応力分布を均一にし、且つその応力を
小さくすることができる。
【0030】また、本発明は、Ta薄膜にイオンビーム
を照射する際に、イオンビームのイオン電流及びイオン
注入量を制御することにより、イオン注入時におけるT
a薄膜の表面温度をTa薄膜表面のβ相からα相への相
変化が生ずる温度以下の温度になるように制御すること
ができるため、Ta薄膜表面のβ相からα相への相変化
を抑制することができる。
【0031】従って、Ta薄膜のパターニングの際に、
Ta薄膜の残滓が発生したり、パターニングしたTa薄
膜側壁が荒れたりすることもなくなるため、Ta薄膜の
応力をイオン注入量に応じて減少させると共に、Ta薄
膜の微細なパターニングを可能として、X線近接露光用
マスクの歩留りを向上させることができる。
【0032】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説
明する。図1及び図2は、それぞれ本発明の第1の実施
例によるX線近接露光用マスクを作製する際のX線吸収
体薄膜の応力制御方法を説明するための図である。ま
ず、図1(a)に示されるように、X線近接露光用マス
ク10を作製するため、例えばスパッタリング法を用い
て、X線透過層12上にX線吸収体薄膜としてのTa薄
膜14を成長させる。そしてこのTa薄膜14の各部の
応力を、例えばFSM(Film Stress Measurement )装
置を用いて測定する。このFSM装置は、レーザで試料
表面をスキャンして、表面のたわみ状態を観測すること
により、表面各部の応力を読み取るものであり、既に市
販されている。
【0033】このFSM装置によって測定した結果を、
図2(a)のグラフに示す。尚、このグラフでは、縦軸
の正の方向を引張応力とし、負の方向を圧縮応力とす
る。このグラフから明らかなように、Ta薄膜14の応
力は、中心部から少し離れた所に極大値をもつ同心円状
に変化する分布をなしており、この応力分布は、Ta薄
膜14の成長過程におけるスパッタリング用Ar(アル
ゴン)ガスの圧力等に依存して発生した初期応力の面内
分布である。
【0034】次いで、図1(b)に示されるように、所
望のイオン電流密度分布をもつAr+ イオンビーム16
を、Ta薄膜14に照射する。尚、図中において、イオ
ン電流密度分布を、Ar+ イオンビーム16を表す矢印
の密度で表現する。このような所望のイオン電流密度分
布をもったAr+ イオンビーム16の照射によってTa
薄膜14に注入されたAr+ イオン注入量を、図2
(b)のグラフに示す。このグラフから明らかなよう
に、Ta薄膜14に注入されたAr+ イオン注入量は、
図2(a)の応力分布に対応した面内分布をもってい
る。
【0035】即ち、図2(a)の応力分布に対応する図
2(b)のAr+ イオン注入量の面内分布となるよう
に、Ar+ イオンビーム16のイオン電流密度分布を制
御しているのである。そしてこの点に本実施例の特徴が
ある。次いで、注入量が図2(b)に示される面内分布
になるようにAr+ イオンを注入したTa薄膜14の応
力を、再びFSM装置によって測定し、その結果を図2
(c)のグラフに示す。このグラフから明らかなよう
に、図2(a)に示されたTa薄膜14の同心円状の応
力分布が消滅すると共に、その応力値もほぼ0にまで減
少する。
【0036】尚、本実施例においては、図2(b)に示
すTa薄膜14へのAr+ イオン注入量を、図2(a)
の応力分布に対応した面内分布をもつように制御してい
るが、どの程度の応力値に対して、どの程度のAr+ イ
オンを注入しなけらばならないかは、予めデータとして
求めておく必要がある。図3のグラフは、例えば150
keVのAr+ イオンをTa薄膜に注入した場合にTa
薄膜の引張応力がどの程度減少するかを、本発明者が実
験により求めたものである。尚、このグラフで、値がば
らついているのは初期応力の絶対値の違いや応力分布に
起因するものと考えられる。このようにして、予めイオ
ン注入量とそれによる応力の減少値との関係を求めてお
けば、Ta薄膜14の応力分布に対応するAr+ イオン
注入量の分布が分かり、このAr+ イオン注入量の分布
を実現するように、Ar+ イオンビーム16のイオン電
流密度分布を設定すればよい。
【0037】また、本実施例においては、Ta薄膜14
に照射するAr+ イオンビーム16に所望のイオン電流
密度分布をもたせることにより、Ta薄膜14に注入し
たAr+ イオン注入量の分布を制御する場合について説
明しているが、イオン注入量は、 イオン注入量=(イオン電流密度)×(イオンビームの
照射時間) によって決定されるため、Ar+ イオンビーム16がT
a薄膜14の各部を照射する時間を変化させることによ
り、Ta薄膜14へのAr+ イオン注入量がTa薄膜1
4の応力分布に対応した面内分布をもつように制御して
もよい。
【0038】このように本実施例によれば、X線透過層
12上に成長させたTa薄膜14の応力分布を測定した
後、イオン電流密度を変化させて所定のイオン電流密度
分布をもつAr+ イオンビーム16をTa薄膜14に照
射するか、或いはAr+ イオンビーム16をTa薄膜1
4の各部に照射させる時間を変化させるかして、Ta薄
膜14へのAr+ イオン注入量がTa薄膜14の応力分
布に対応した面内分布をもつように制御することによ
り、Ta薄膜14の各部の応力はAr+ イオン注入量に
応じて減少するため、Ta薄膜14の応力分布を均一化
すると共に、その応力を小さくすることができる。
【0039】尚、上記実施例においては、X線吸収体薄
膜としてのTa薄膜14を用いる場合について述べた
が、このTa薄膜14に限定されず、例えばW膜であっ
てもよい。但し、前述したように、Taの場合、その応
力がイオン注入によって圧縮応力側に変化するのに対し
て、Wの場合は、イオン注入によって引張応力側に変化
することに留意する必要がある。
【0040】また、上記実施例は、X線近接露光用マス
ク10を作製する際のX線吸収体薄膜の応力を制御する
場合について述べているが、本発明はX線近接露光用マ
スク10のX線吸収体薄膜に限らず、半導体装置を作製
する際のSiN膜等の薄膜の応力を制御する場合に、広
く適用することが可能である。次に、上記実施例におけ
るイオン注入に使用するイオン注入装置、即ち薄膜への
イオン注入量が薄膜の応力分布に対応した面内分布をも
つように制御することができるイオン注入装置を、図4
乃至図7を用いて説明する。
【0041】まず、図4に、第1のイオン注入装置の概
略を示す。この第1のイオン注入装置は、イオン源20
において、例えばArガスをプラズマ化して、Ar+ イ
オン等を発生させる。そしてこのAr+ イオン等を、負
の電圧に印加された引出し電極22により、イオンビー
ムとして取り出すようになっている。
【0042】また、イオン源20から取り出されたイオ
ンビームは、質量分析器24により、特定の質量と電荷
の比をもつAr+ イオンビーム26とそれ以外の不要な
イオンビームとに分離される。そしてこうして選択的に
取り出されたAr+ イオンビーム26は、加速管28に
より、例えば150keVに加速される。加速管28に
よって加速されたAr+ イオンビーム26の進行方向に
は、中央に微小開口部を有するドーナツ型のアパーチャ
30が設置されており、更にこのアパーチャ30には、
このアパーチャ30をAr+ イオンビーム26の軸と垂
直方向の平面内に移動させるアパーチャ駆動系32と、
このアパーチャ駆動系32を制御するアパーチャ駆動制
御系34とが付設されている。そしてAr+ イオンビー
ム26がアパーチャ30に入射され、所定の形状に成形
されるようになっている。
【0043】また、アパーチャ30の下方にはステージ
36が設置されており、このステージ36上には、例え
ばX線近接露光用マスク10を搭載するようになってい
る。従って、アパーチャ30によって成形されたAr+
イオンビーム26は、ステージ36上に搭載したX線近
接露光用マスク10のX線吸収体薄膜を照射する。この
ように第1のイオン注入装置においては、アパーチャ駆
動系32及びアパーチャ駆動制御系34によってアパー
チャ30の機械的移動を制御することが可能である。例
えばアパーチャ30をステップ移動させて、その静止時
間を変化させたり、或いは連続移動させて、その移動速
度を変化させたりすることができる。これにより、Ar
+ イオンビーム26がX線近接露光用マスク10のX線
吸収体薄膜の各部を照射するイオンビーム照射時間を変
化させて、X線吸収体薄膜に注入されるAr+ イオン注
入量が所望の面内分布をもつように制御することができ
る。
【0044】従って、この第1のイオン注入装置を使用
して、X線吸収体薄膜へのAr+ イオン注入量をX線吸
収体薄膜の応力分布に対応した面内分布をもつように制
御することにより、上記実施例による薄膜の応力制御方
法を実施することが可能となる。尚、上記第1のイオン
注入装置においては、アパーチャ30にアパーチャ駆動
系32及びアパーチャ駆動制御系34を付設し、アパー
チャ30の機械的移動を制御することにより、Ar+ イ
オンビーム26がX線近接露光用マスク10のX線吸収
体薄膜の各部を照射する時間を変化させたが、アパーチ
ャ30の機械的移動の代わりに、ステージ36にステー
ジ駆動系及びステージ駆動制御系を付設し、ステージ3
6の機械的移動を制御することにより、Ar+ イオンビ
ーム26の照射時間を変化させてもよい。
【0045】次いで、図5に、第2のイオン注入装置の
概略を示す。尚、上記図4の第1のイオン注入装置と同
一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。この
第2のイオン注入装置は、イオン源20において、Ar
+ イオン等を発生させた後、引出し電極22により、イ
オンビームとして取り出し、更に質量分析器24によ
り、Ar+ イオンビーム26のみを選択的に取り出すよ
うになっている。
【0046】そしてこのAr+ イオンビーム26の進行
方向には、円形多重電極38が設置されており、更にこ
の円形多重電極38には、円形多重電極38の各電極の
電位を制御する電位制御系40が付設されている。尚、
イオン源20において発生したAr+ イオンには、その
発生の際にあるエネルギー分布、即ち速度分布が生じる
ため、質量分析器24から取り出されたAr+ イオンビ
ーム26もある速度分布をもっている。ここで、Ar+
イオンの質量をM、速度をv、質量をqとすると、Ar
+ イオンを停止させるために必要な電界Eは、 E=Mv2 /2q となる。つまり、この電界中では、速度vより遅いAr
+ イオンはトラップされ、速いAr+ イオンは通過する
ことになる。従って、電位制御系40により円形多重電
極38の各電極に異なる正の電位を印加すると、Ar+
イオンビーム26に対して所望の分布をもった減速電界
が生じ、この減速電界中を通過したAr+イオンビーム
26には、イオンビーム軸と垂直方向の面内に同心円状
に分布するイオン電流密度が生じる。
【0047】このようにして、質量分析器24から取り
出されたAr+ イオンビーム26がある速度分布をもっ
ていることを積極的に利用し、円形多重電極38の電位
を制御して所望の減速電界分布を作ることにより、ここ
を通過したAr+ イオンビーム26に所望の同心円状の
イオン電流密度分布を形成することができる。この同心
円状のイオン電流密度分布をもったAr+ イオンビーム
26は、加速管28によって加速され、更にこの加速管
28によって加速されたAr+ イオンビーム26は、ス
テージ36上に搭載したX線近接露光用マスク10のX
線吸収体薄膜に照射される。
【0048】このように第2のイオン注入装置において
は、円形多重電極38の電位を制御してAr+ イオンビ
ーム26に対する所望の減速電界分布を作ることによ
り、Ar+ イオンビーム26に所望の同心円状のイオン
電流密度分布を形成することができるため、X線吸収体
薄膜に注入されるAr+ イオン注入量が所望の同心円状
の面内分布をもつように制御することができる。
【0049】ところで、X線近接露光用マスク10のX
線吸収体薄膜に生じる応力は、通常、同心円状に分布す
る。従って、この第2のイオン注入装置を使用して、X
線吸収体薄膜へのAr+ イオン注入量をX線吸収体薄膜
の応力分布に対応した同心円状の面内分布をもつように
制御することにより、上記第1のイオン注入装置の場合
と同様に、上記実施例による薄膜の応力制御方法を実施
することが可能となる。 尚、上記第2のイオン注入装
置においては、電位制御系40により円形多重電極38
の各電極に異なる正の電位を印加して減速電界分布を生
じさせたが、逆に負の電位を印加して加速電界分布を生
じさせてもよいし、また正又は負の電位を印加して加減
速電界分布を生じさせてもよい。
【0050】次いで、図6に、第3のイオン注入装置の
概略を示す。尚、上記図5の第2のイオン注入装置と同
一の要素には同一の符号を付して説明を省略する。この
第3のイオン注入装置は、イオン源20において、Ar
+ イオン等を発生させた後、引出し電極22により、イ
オンビームとして取り出し、更に質量分析器24によ
り、Ar+ イオンビーム26のみを選択的に取り出した
後、加速管28により、加速するようになっている。
【0051】この加速管28によって加速されたAr+
イオンビーム26は、静電レンズ42とアパーチャ30
とからなるエネルギーフィルタ44により、その速度を
均一化される。即ち、Ar+ イオンビーム26は静電レ
ンズ42によって収束され、その収束されたAr+ イオ
ンビーム26がアパーチャ30に入射されて、その微小
開口部を通過することにより、その速度が均一化され
る。従って、このエネルギーフィルタ44を通過したA
r+ イオンビーム26の速度分布は殆ど均一となる。
【0052】この均一な速度分布をもつAr+ イオンビ
ーム26の進行方向には、正の電位に印加された円筒形
の偏向電極46が設置されており、この偏向電極46に
より、通過するAr+ イオンビーム26を部分的に偏向
して、所望の同心円状のイオン電流密度分布を形成する
ようになっている。ここで、イオン電流密度を所望の分
布に制御するためには、偏向電極46の形状、設置する
位置、印加する電位等を適当に設定し、この偏向電極4
6近傍を通過するAr+ イオンビーム26の偏向を制御
する必要がある。また、図中では、偏向電極46に、正
の電位を印加しているが、必ずしも正の電位に限定され
ることはない。従って、図示はしていないが、偏向電極
46をその軸方向又は動径方向に移動させる駆動系や、
偏向電極46への印加電圧を可変にする制御系を付設す
ることも考えられる。
【0053】こうして偏向電極46により同心円状のイ
オン電流密度分布をもったAr+ イオンビーム26は、
ステージ36上に搭載したX線近接露光用マスク10の
X線吸収体薄膜に照射される。このように第3のイオン
注入装置においては、エネルギーフィルタ44によって
速度分布が均一化されたAr+ イオンビーム26を偏向
電極46によって部分偏向させることにより、Ar+ イ
オンビーム26に所望の同心円状のイオン電流密度分布
を形成することができるため、X線吸収体薄膜に注入さ
れるAr+ イオン注入量が所望の同心円状の面内分布を
もつように制御することができる。
【0054】従って、この第3のイオン注入装置を使用
して、上記第2のイオン注入装置の場合と同様に、上記
実施例による薄膜の応力制御方法を実施することが可能
となる。次いで、図7に、第4のイオン注入装置の概略
を示す。尚、上記図6の第3のイオン注入装置と同一の
要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0055】この第4のイオン注入装置は、イオン源2
0において、Ar+ イオン等を発生させた後、引出し電
極22により、イオンビームとして取り出し、更に質量
分析器24により、Ar+ イオンビーム26のみを選択
的に取り出した後、加速管28により、加速するように
なっている。この加速管28によって加速されたAr+
イオンビーム26は、静電レンズ42とアパーチャ30
とからなるエネルギーフィルタ44により、その速度を
均一化される。そして例えば磁気レンズからなる収束レ
ンズ48により、Ar+ イオンビーム26がステージ3
6上に搭載したX線近接露光用マスク10のX線吸収体
薄膜に収束点をもって収束されるようになっている。
【0056】この収束レンズ48によって収束されるA
r+ イオンビーム26は、4重走査電極50及びそれを
制御する走査制御系52により、ステージ36上のX線
近接露光用マスク10のX線吸収体薄膜上を走査するよ
うになっている。このように第4のイオン注入装置にお
いては、4重走査電極50及び走査制御系52によって
X線吸収体薄膜に収束されるAr+ イオンビーム26の
走査する際に、例えばステップ移動させてその静止時間
を変化させたり、或いは連続移動させてその移動速度を
変化させたりすることができる。これにより、Ar+ イ
オンビーム26がX線吸収体薄膜の各部を照射するイオ
ンビーム照射時間を変化させて、X線吸収体薄膜へのA
r+ イオン注入量が所望の面内分布をもつように制御す
ることができる。
【0057】従って、この第4のイオン注入装置を使用
して、上記第1のイオン注入装置の場合と同様に、上記
実施例による薄膜の応力制御方法を実施することが可能
となる。尚、上記第4のイオン注入装置においては、走
査電極として4重走査電極50を使用したが、これに限
定されない。例えば更に走査精度を向上させるため、8
重の走査電極を使用してもよい。
【0058】また、4重走査電極50及び走査制御系5
2の代わりに、ステージ36にステージ駆動系及びステ
ージ駆動制御系を付設し、ステージ36の機械的移動を
制御することにより、Ar+ イオンビーム26がX線吸
収体薄膜の各部を照射する時間を変化させてもよい。次
に、本発明の第2の実施例によるX線近接露光用マスク
を作製する際のX線吸収体薄膜の応力制御方法を、図8
乃至図11を用いて説明する。
【0059】図8は本発明の第2の実施例によるX線近
接露光用マスクの製造方法を説明するための工程図、図
9は図8(b)に示すX線吸収体薄膜へのイオン注入工
程におけるイオン電流及びイオン注入量とX線吸収体薄
膜の表面温度との関係を示す表、図10は図8(b)に
示すX線吸収体薄膜へのイオン注入工程におけるイオン
注入量とイオン注入前後の応力変化量との関係を示すグ
ラフ、図11は図8(b)に示すX線吸収体薄膜へのイ
オン注入工程におけるイオン電流及びイオン注入量と歩
留りとの関係を示す表である。
【0060】まず、図8(a)に示されるように、X線
近接露光用マスク60を作製するため、例えば(11
1)面をもつSi基板62上に、LPCVD(減圧気相
成長)法を用いて、メンブレン材料である厚さ2.5μ
mのSiC膜64を成膜し、更にこのSiC膜64上
に、スパッタリング法を用いて、X線吸収体材料である
厚さ0.8μmのTa薄膜66を成膜する。
【0061】尚、このときのTa薄膜66のスパッタリ
ングは、スパッタガスAr、反応圧力5〜20mTorr、
DCパワー1kW、堆積速度133.3nm/分、基板
加熱なしの条件で行い、Ta/SiC/Siの積層膜か
らなるX線近接露光用マスク60におけるTa薄膜66
の応力が1〜2×109 dyn/cm2 程度になるよう
にする。
【0062】次いで、図8(b)に示されるように、通
常のイオン注入装置を用いて、例えばイオン電流100
μA、イオン注入量4×1015cm-2のAr+ イオンビ
ーム68を、X線近接露光用マスク60におけるTa薄
膜66に照射する。このイオン注入の工程において、イ
オン電流を100μAとしたのは、Ta薄膜66表面が
β相からα相へ相変化することを防止するためである。
即ち、図9の表に示されるように、イオン電流が100
μAの場合には、イオン注入量1〜5×1015cm-2
おけるTa薄膜66の表面温度が71〜76℃と低温で
あるため、Ta薄膜66表面のβ相からα相への相変化
が抑制されるからである。
【0063】尚、図9の表には、イオン電流が200μ
A及び400μAで、イオン注入量が1×1015cm-2
及び5×1015cm-2の場合についても併せて示してい
る。この表から、イオン電流が200μAで、イオン注
入量が1×1015cm-2の場合のTa薄膜66の表面温
度は93〜98℃に上昇し、このTa薄膜66の表面温
度はイオン電流が増大するにつれて更に高温となり、ま
たイオン注入量が増大するにつれて更に高温となること
が分かる。イオン電流が400μAで、イオン注入量が
5×1015cm-2の場合には、Ta薄膜66の表面温度
は176℃以上にまで上昇する。そしてこのようにTa
薄膜66の表面温度が高温になるにしたがって、Ta薄
膜66表面のβ相からα相への相変化が進行する。
【0064】また、図8(b)に示すイオン注入の工程
において、イオン注入量を4×10 15cm-2としたの
は、Ta薄膜66の応力をほぼ0にまで減少させるため
である。即ち、イオン注入量とイオン注入による応力変
化量との関係を示す図10のグラフ中の(a)のプロフ
ァイルから、スパッタリング後のTa薄膜66の1〜2
×109 dyn/cm2 程度の応力をほぼ0にまで減少
させるに必要なイオン注入量を求めると、この値にな
る。しかも、このイオン注入量4×1015cm-2は、図
9の表から分かるように、Ta薄膜66の表面温度が7
1〜76℃であり、Ta薄膜66表面のβ相からα相へ
の相変化が抑制される温度の範囲に納まっている。
【0065】尚、図10のグラフ中には、イオン電流が
200μA及び400μAの場合についても(b)及び
(c)のプロファイルとして併せて示している。このグ
ラフ中の(b)及び(c)のプロファイルから、イオン
電流が200μA、400μAと増大するにつれて、イ
オン注入量の増大に対する応力変化量の増加率が減少し
ていることが分かる。即ち、イオン電流の増大につれ
て、応力を変化させるためのイオン注入の効果が減少す
る傾向にある。一方、イオン電流が100μAの場合に
は、イオン注入量に応じて広範囲に応力変化を生じさせ
ることが可能である。
【0066】このようにイオン注入工程において、イオ
ン電流及びイオン注入量を制御することにより、イオン
注入時におけるTa薄膜66の表面温度をTa薄膜66
表面のβ相からα相への相変化が抑制される低温になる
ように制御している。そしてこの点に本実施例の特徴が
ある。次いで、図8(c)に示されるように、RIE法
を用いて、SiC膜64上のTa薄膜66を所定の形状
にパターニングする。このとき、Ta薄膜66表面はβ
相からα相への相変化が生じていないため、X線近接露
光用マスク60に大きな歪みが生じることはない。ま
た、上記図13に示されるような残滓が発生することも
ないため、パターニングしたTa薄膜66側壁が荒れる
こともなく、従って微細なパターンを形成することがで
きる。
【0067】ところで、本実施例の場合を含めて、イオ
ン電流が100μAでイオン注入量が2.0×1015
-2以下の場合及びイオン電流が100μAでイオン注
入量が2.0×1015cm-2を越える場合におけるX線
近接露光用マスク60の歩留りは、図11の表に示され
るように、それぞれ75.0%及び83.3%と十分に
高い値を実現している。尚、ここでの歩留りは、X線近
接露光用マスク60のTa薄膜66の応力が±2×10
8 dyn/cm2 以内になっている場合を良品としてカ
ウントしたものである。
【0068】また、図11の表には、イオン電流が20
0μA及び400μAでイオン注入量が2.0×1015
cm-2以下及び2.0×1015cm-2を越える場合につ
いても併せて示している。この表から、イオン注入量が
2.0×1015cm-2以下の場合、イオン電流が200
μA、400μAと大きいにも拘らず70%以上の歩留
りが得られている。これは、イオン電流が大きくともイ
オンビームの照射時間が短ければ、Ta薄膜66表面の
β相からα相への相変化がそれほど進行しないことによ
るものと考えられる。しかし、イオン注入量が2.0×
1015cm-2を越える場合には、イオン電流が100μ
Aから200μA以上へと増大すると、歩留りは83.
3%から14.3%へと急落する。これは、イオン電流
が大きくかつイオン注入量が大きければ、Ta薄膜66
表面のβ相からα相への相変化が急速に進行することに
よるものと考えられる。
【0069】このように本実施例によれば、Si基板6
2上に、SiC膜64及びTa薄膜66を順に成膜した
後、このTa薄膜66にAr+ イオンビーム68を照射
する際に、Ar+ イオンビーム68のイオン電流を10
0μA、イオン注入量を4×1015cm-2に制御するこ
とにより、イオン注入時におけるTa薄膜66の表面温
度が71〜76℃と低温になるように制御することがで
きるため、Ta薄膜66表面のβ相からα相への相変化
を抑制することができる。
【0070】従って、Ta薄膜66に大きな歪みが生じ
ることが防止されるため、またTa薄膜66のパターニ
ングの際に、Ta薄膜66の残滓が発生したり、パター
ニングしたTa薄膜66側壁が荒れたりすることもなく
なるため、Ta薄膜66の応力をAr+ イオン注入量に
応じて減少させると共に、Ta薄膜66の微細なパター
ニングを可能として、X線近接露光用マスク60の歩留
りを向上させることができる。
【0071】尚、上記第2の実施例においては、X線近
接露光用マスク60におけるTa薄膜66にAr+ イオ
ンビーム68を照射する際、通常のイオン注入装置を用
いているが、上記第1の実施例における第1乃至第4の
イオン注入装置を用いてもよい。この場合には、上記第
1の実施例によるTa薄膜の応力分布を均一化するとい
う効果と相乗された効果を奏することが可能となる。
【0072】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、イオン源
において発生させたイオンをイオンビームとして取り出
し、その中から所望のイオンビームのみを質量分析器に
よって選択し、そのイオンビームを試料に照射するイオ
ン注入法において、イオンビームが試料表面の各部を照
射する時間を変化させることにより、試料に注入される
イオン注入量が所望の面内分布をもつように制御するこ
とができる。また、イオンビームのイオン電流密度を変
化させることにより、試料に注入されるイオン注入量が
所望の面内分布をもつように制御することができる。
【0073】従って、薄膜の応力を制御方法において、
薄膜の応力分布に応じた面内分布をもつようにイオン量
を注入することにより、薄膜の各部の応力をイオン注入
量に応じて減少させることができるため、薄膜の応力分
布を均一にし、且つその応力を小さくすることができ
る。また、本発明によれば、イオン源において発生させ
たイオンをイオンビームとして取り出し、その中から所
望のイオンビームのみを質量分析器によって選択し、そ
のイオンビームを試料に照射するイオン注入法におい
て、イオンビームのイオン電流密度又はイオン注入量を
制御することにより、イオンビーム照射時の試料の表面
温度を制御することができる。
【0074】従って、例えばTa薄膜表面のβ相からα
相への相変化を抑制することにより、Ta薄膜に大きな
歪みが発生したり、パターニングしたTa薄膜側壁が荒
れたりすることを防止することができるため、Ta薄膜
の応力をイオン注入量に応じて減少させると共に、Ta
薄膜の微細なパターニングを可能として、X線近接露光
用マスクの歩留りを向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による薄膜の応力制御方
法を説明するための図(その1)である。
【図2】本発明の第1の実施例による薄膜の応力制御方
法を説明するための図(その2)である。
【図3】Ta薄膜へのAr+ イオン注入量とTa薄膜の
引張応力の減少値との関係を示すグラフである。
【図4】薄膜へのイオン注入量を所望の面内分布をもつ
ように制御することができる第1のイオン注入装置を示
す概略図である。
【図5】薄膜へのイオン注入量を所望の面内分布をもつ
ように制御することができる第2のイオン注入装置を示
す概略図である。
【図6】薄膜へのイオン注入量を所望の面内分布をもつ
ように制御することができる第3のイオン注入装置を示
す概略図である。
【図7】薄膜へのイオン注入量を所望の面内分布をもつ
ように制御することができる第4のイオン注入装置を示
す概略図である。
【図8】本発明の第2の実施例によるX線近接露光用マ
スクの製造方法を説明するための工程図である。
【図9】イオン注入工程におけるイオン電流及びイオン
注入量とX線吸収体薄膜の表面温度との関係を示す表で
ある。
【図10】イオン注入工程におけるイオン注入量とイオ
ン注入前後の応力変化量との関係を示すグラフである。
【図11】イオン注入工程におけるイオン電流及びイオ
ン注入量と歩留りとの関係を示す表である。
【図12】Ta薄膜の成長直後の初期応力分布を示すグ
ラフである。
【図13】従来のX線近接露光用マスクの製造方法を説
明するための工程図である。
【図14】Ta薄膜へのイオン注入前後におけるX線近
接露光用マスクのX線回折パターンを示すグラフであ
る。
【符号の説明】
10…X線近接露光用マスク 12…X線透過層 14…Ta薄膜 16…Ar+ イオンビーム 20…イオン源 22…引出し電極 24…質量分析器 26…Ar+ イオンビーム 28…加速管 30…アパーチャ 32…アパーチャ駆動系 34…アパーチャ駆動制御系 36…ステージ 38…円形多重電極 40…電位制御系 42…静電レンズ 44…エネルギーフィルタ 46…偏向電極 48…収束レンズ 50…4重走査電極 52…走査制御系 60…X線近接露光用マスク 62…Si基板 64…SiC膜 66…Ta薄膜 68…Ar+ イオンビーム 70…X線近接露光用マスク 72…Si基板 74…SiC膜 76…Ta薄膜 76a…α−Ta 76b…β−Ta 78…Ar+ イオンビーム 80…残滓
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/265 H01L 21/265 W F

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン源において発生させたイオンをイ
    オンビームとして取り出し、該取り出したイオンビーム
    の中から所望のイオンビームのみを質量分析器によって
    選択し、該選択したイオンビームを試料に照射するイオ
    ン注入法において、 イオンビームが前記試料表面の各部を照射するイオンビ
    ーム照射時間を変化させて、前記試料に注入されるイオ
    ン注入量が所望の面内分布をもつように制御することを
    特徴とするイオン注入方法。
  2. 【請求項2】 イオン源において発生させたイオンをイ
    オンビームとして取り出し、該取り出したイオンビーム
    の中から所望のイオンビームのみを質量分析器によって
    選択し、該選択したイオンビームを試料に照射するイオ
    ン注入法において、 イオンビームのイオン電流密度分布を変化させて、前記
    試料に注入されるイオン注入量が所望の面内分布をもつ
    ように制御することを特徴とするイオン注入方法。
  3. 【請求項3】 イオン源において発生させたイオンをイ
    オンビームとして取り出し、該取り出したイオンビーム
    の中から所望のイオンビームのみを質量分析器によって
    選択し、該選択したイオンビームを試料に照射するイオ
    ン注入法において、 イオンビーム照射時の前記試料の表面温度を制御するこ
    とを特徴とするイオン注入方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載のイオン注入法において、 イオンビームのイオン電流密度又はイオン注入量を制御
    して、イオンビーム照射時の前記試料の表面温度を制御
    することを特徴とするイオン注入方法。
  5. 【請求項5】 薄膜に所定のイオンを注入して、前記薄
    膜の応力を変化させる薄膜の応力制御方法において、 前記薄膜の各部の応力値を測定して、応力分布を読み取
    り、 請求項1又は2記載のイオン注入方法により、イオン注
    入量が前記薄膜の応力分布に応じた面内分布をもつよう
    に制御して、前記薄膜にイオン注入を行い、 前記薄膜の各部の応力をイオン注入量に応じて減少さ
    せ、前記薄膜の応力分布を均一にすることを特徴とする
    薄膜の応力制御方法。
  6. 【請求項6】 X線透過層上にX線吸収体薄膜が所定の
    形状にパターニングされているX線マスクの製造方法に
    おいて、 前記X線透過層上に、前記X線吸収体薄膜を成長させる
    工程と、 前記X線吸収体薄膜の各部の応力値を測定して、応力分
    布を読み取った後、請求項1又は2記載のイオン注入方
    法により、イオン注入量が前記X線吸収体薄膜の応力分
    布に応じた面内分布をもつように制御して、前記X線吸
    収体薄膜にイオン注入を行う工程とを有し、 前記X線吸収体薄膜の各部の応力をイオン注入量に応じ
    て減少させ、前記X線吸収体薄膜の応力分布を均一にす
    ることを特徴とするX線マスクの製造方法。
  7. 【請求項7】 X線透過層上にX線吸収体薄膜が所定の
    形状にパターニングされているX線マスクの製造方法に
    おいて、 前記X線透過層上に、前記X線吸収体薄膜を成長させる
    工程と、 請求項4記載のイオン注入方法により、前記X線吸収体
    薄膜の表面温度を前記X線吸収体薄膜表面が相変化する
    温度よりも低温になるように制御して、前記X線吸収体
    薄膜にイオン注入を行う工程とを有し、 前記X線吸収体薄膜表面の相変化を防止しつつ、前記X
    線吸収体薄膜の応力分布を均一にすることを特徴とする
    X線マスクの製造方法。
  8. 【請求項8】 請求項6記載のX線マスクの製造方法に
    おいて、 前記X線吸収体薄膜が、タンタル薄膜又はタングステン
    薄膜であることを特徴とするX線マスクの製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項7記載のX線マスクの製造方法に
    おいて、 前記X線吸収体薄膜が、タンタル薄膜であり、 前記X線吸収体薄膜にイオン注入を行う工程が、前記タ
    ンタル薄膜の表面温度を前記タンタル薄膜表面がβ相か
    らα相に相変化する温度よりも低温になるように制御し
    て、前記タンタル薄膜にイオン注入を行う工程であるこ
    とを特徴とするX線マスクの製造方法。
  10. 【請求項10】 イオンを発生させるイオン源と、 前記イオン源から取り出されたイオンビームの中から、
    特定の質量と電荷の比をもつ所望のイオンビームのみを
    選択する質量分析器と、 前記質量分析器によって選択されたイオンビームを加速
    する加速管と、 前記加速管によって加速されたイオンビームを成形する
    アパーチャと、 前記アパーチャによって成形されたイオンビームを照射
    する試料を搭載するステージと、 前記アパーチャ又は前記ステージをイオンビーム軸と垂
    直方向の平面内に移動させる駆動手段とを有し、 前記駆動手段により、イオンビームが前記試料表面の各
    部を照射するイオンビーム照射時間を変化させて、前記
    試料に注入されるイオン注入量が所望の面内分布をもつ
    ように制御することを特徴とするイオン注入装置。
  11. 【請求項11】 イオンを発生させるイオン源と、 前記イオン源から取り出されたイオンビームの中から、
    特定の質量と電荷の比をもつ所望のイオンビームのみを
    選択する質量分析器と、 前記質量分析器によって選択されたイオンビームに対す
    る所望の加減速電界を生じさせ、イオンビームに該加減
    速電界分布に応じたイオン電流密度分布を形成する円形
    多重電極と、 前記円形多重電極によってイオン電流密度分布が形成さ
    れたイオンビームを加速する加速管と、 前記加速管によって加速されたイオンビームを照射する
    試料を搭載するステージとを有し、 前記試料に注入されるイオン注入量が、前記円形多重電
    極によって生じたイオンビームのイオン電流密度分布に
    対応する面内分布をもつように制御することを特徴とす
    るイオン注入装置。
  12. 【請求項12】 イオンを発生させるイオン源と、 前記イオン源から取り出されたイオンビームの中から、
    特定の質量と電荷の比をもつ所望のイオンビームのみを
    選択する質量分析器と、 前記質量分析器によって選択されたイオンビームを加速
    する加速管と、 前記加速管によって加速されたイオンビームの速度を均
    一化するエネルギーフィルタと、 前記エネルギーフィルタによって速度が均一化されたイ
    オンビームに所望のイオン電流密度分布を形成する円形
    偏向電極と、 前記円形偏向電極によってイオン電流密度分布が生じた
    イオンビームを収束させる収束レンズと、 前記収束レンズによって収束されたイオンビームを照射
    する試料を搭載するステージとを有し、 前記試料に注入されるイオン注入量が、前記円形偏向電
    極によって形成されたイオンビームのイオン電流密度分
    布に対応する面内分布をもつように制御することを特徴
    とするイオン注入装置。
  13. 【請求項13】 イオンを発生させるイオン源と、 前記イオン源から取り出されたイオンビームの中から、
    特定の質量と電荷の比をもつ所望のイオンビームのみを
    選択する質量分析器と、 前記質量分析器によって選択されたイオンビームを加速
    する加速管と、 前記加速管によって加速されたイオンビームの速度を均
    一化するエネルギーフィルタと、 前記エネルギーフィルタによって速度が均一化されたイ
    オンビームを収束させる収束レンズと、 前記収束レンズによって収束されたイオンビームを照射
    する試料を搭載するステージと、 前記収束レンズによって収束されるイオンビームを前記
    試料上に走査させる走査手段又は前記ステージをイオン
    ビーム軸と垂直方向の平面内に移動させる駆動手段とを
    有し、 前記走査手段又は前記駆動手段により、イオンビームが
    前記試料表面の各部を照射する時間を変化させて、前記
    試料に注入されるイオン注入量を所望の面内分布をもつ
    ように制御することを特徴とするイオン注入装置。
  14. 【請求項14】 請求項11又は13記載のイオン注入
    装置において、 前記エネルギーフィルタが、イオンビームを収束させる
    静電レンズと、前記静電レンズによって収束されたイオ
    ンビームのうち所定のイオンビームのみを通過させるア
    パーチャとを有していることを特徴とするイオン注入装
    置。
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