JPH07789B2 - アミノホスファゼン系難燃加工剤 - Google Patents

アミノホスファゼン系難燃加工剤

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JPH07789B2
JPH07789B2 JP31910289A JP31910289A JPH07789B2 JP H07789 B2 JPH07789 B2 JP H07789B2 JP 31910289 A JP31910289 A JP 31910289A JP 31910289 A JP31910289 A JP 31910289A JP H07789 B2 JPH07789 B2 JP H07789B2
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良雄 堀内
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Shin Nakamura Chemical Co Ltd
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Wakayama Prefecture
Shin Nakamura Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、繊維に安定した難燃性を付与することができ
る難燃加工剤に関する。
【従来の技術】
糸や布などの繊維材料を難燃化する方法として、テトラ
キス(ハイドロキシメチル)ホスホニウムサルフェート
等と尿素の縮合物を用いたプロバン加工法やN−メチロ
ールジメチルホスホノプロピオンアミド(チバガイギー
社のピロバテックスCP)を用いた方法(以下、「ピロバ
テックスCP法」とのみ記す)などが従来より行われてい
る。
【発明が解決しようとする課題】
上記した方法のうち、プロバン加工法は、綿繊維のフィ
ブリルの中でプロバン・ポリマーを形成させることによ
り耐久性を持たせるようにしているため、耐洗濯性と強
力の向上があるが、ポリマー形成のためにアンモニアキ
ュアを行う特殊装置を必要とする。しかも、H2O2による
酸化工程が必要である。そのため、綿繊維の風合の劣化
をきたしたり、染色物の変色や耐光性の悪化があるた
め、反応染料などが用いられず、高価なバット染料のみ
しか使用できない。また、バット染料は色合が悪いと言
う問題や加工布から多量のホルムアルデヒドが遊離発生
すると言った問題もある。 他方、ピロバテックスCP法においては、メチロール化メ
ラミンを併用するため、繊維の強度低下、特に、引裂強
度の低下が大きく、強度保持率が50%程度に低下する
(東京都立繊維工業試験場研究報告第32号P.51(1984)
斉藤晋、秋山勝男著参照)。しかも、加工布から多量の
ホルムアルデヒドが遊離発生する事は勿論、加工中にお
いても、ホルムアルデヒドなどによる作業環境の悪化の
問題がある。また、加工工程中における、加工布の含水
率管理、キュア処理直後のアルカリソーピングなど、複
雑な工程管理を必要とするなどの問題もある。 その他に、綿繊維用難燃加工剤としてトリス(1−アジ
リジニル)ホスフィンオキシドを用いる方法、ポリエス
テル繊維用難燃加工剤としてトリス(2,3−ジブロムプ
ロピル)ホスフェイト、ビス(2,3−ジブロムプロピ
ル)ホスフェイト化合物等を用いる方法等が有ったが、
厚生省の「有害物質を含有する家庭用品の規制に関する
法律」(昭和48年法律第112号)により、防炎薬剤とし
て使用禁止となり、現在は全く使用されていない。ま
た、遊離ホルムアルデヒドについては、前述の法律によ
って、検出される数値が製品によってきびしく規制され
ている。 しかも、ポリエステル/綿混紡(以下、「E/C」と記
す)布の場合いわゆる枠組効果(scaffold effect)の
ためにポリエステル繊維の溶融滴下が妨げられる。その
ため、燃焼性がポリエステル繊維、綿繊維各々単独の場
合と比べて増大し、難燃加工がより困難となっており、
E/C布等においては、充分な耐洗濯性を有する難燃加工
剤がないのが現状である(大江昭二郎著 高分子加工2
3,76(1976)、勝浦嘉久次著 化繊月報12(4),58(1
974)参照)。
【課題を解決するための手段】
上記の問題を解決するために、本発明者らは、アミノホ
スファゼンを原料繊維に含浸させ乾燥後キュアすれば、
原料繊維に難燃性を付与できることを見出した。しか
し、アミノホスファゼンは、一般にクロロホスファゼン
とアンモニアから合成される。このような方法で合成さ
れたアミノホスファゼンは、58重量%程度の塩化アンモ
ニウムを含有しており、キュアを行った場合、この塩化
アンモニウムが酸触媒として働くため、引裂強度の低下
を起こしたり、染料の変色が起きたり、中温ワッシャー
法による洗濯後では難燃効果が低下する等の問題がある
ことが判り、本発明者は、先に精製されたアミノホスフ
ァゼン及びアミノホスファゼン誘導体を使用した難燃加
工方法(特公平1−49827号公報、特公平1−49828号公
報参照)を提案した。 上記発明の方法は、アミノホスファゼン濃度が高い難燃
加工剤を得ることができるとともに、引裂強度や防皺性
に優れた難燃繊維を得ることができ、かつ、ホルムアル
デヒドの発生もない優れたものであったが、加工剤の安
定性の点でさらに改良の余地があった。 そこで、安定性に優れ、繊維の難燃性を向上させること
ができる難燃加工剤を提供すべくさらに鋭意検討した結
果、本発明を完成するに到った。 すなわち、第1の発明にかかるアミノホスファゼン系難
燃加工剤は、アミノホスファゼンオリゴマー塩酸塩と、
アミン類,アミノアルコール類,炭酸グアニジン,尿素
とその誘導体,チオ尿素とその誘導体,アミド類,アミ
ノ酸類,ポリエチレンイミン,メラミンからなる群より
選ばれた少なくとも1つのアミノ基を有する化合物およ
び/または多価アルコール類とを含む水溶液であること
を特徴としている。 そして、上記水溶液にさらにpH調整剤を添加してpH7〜1
0に調整することが好ましい。 また、第2の発明にかかるアミノホスファゼン系難燃加
工剤は、アミノホスファゼンオリゴマー水和物と、酸触
媒と、アミン類,アミノアルコール類,炭酸グアニジ
ン,塩酸グアニジン,リン酸グアニジン,スルファミン
酸グアニジン,硝酸グアニジン,尿素とその誘導体,チ
オ尿素とその誘導体,アミド類,アミノ酸類,ポリエチ
レンイミン,メラミンからなる群より選ばれた少なくと
も1つのアミノ基を含む化合物および/または多価アル
コール類とを含む水溶液であることを特徴としている。
【作用】
本発明にかかるアミノホスファゼン系難燃加工剤によれ
ば、防皺性、特に湿防皺性が向上し、防縮性、耐ピリン
グ性、耐摩耗性が向上するとともに、染色物の染色堅牢
度や耐候堅牢度が向上するなどの効果があるが、特に、
引裂強度にすぐれ、耐水洗い洗濯性、耐ドライクリーニ
ング性に優れた風合の柔らかい耐久性難燃加工繊維材料
が得られる。しかも、加工布の変色や強度低下が無く、
工程中の加工布の安定性、および、加工布の安定性に優
れている。さらに、加工剤自体の安定性にも優れている
ことから、管理が容易であり、残液の再利用も可能で非
常に経済的である。また、アンモニアキュア法および酸
化工程を用いる必要がないため、反応染料の変色といっ
た問題などもなくなる。またホルムアルデヒドの発生も
全くないので、ホルムアルデヒドの発生に伴う諸問題も
解決する事ができる。
【実 施 例】
第1の発明にかかるアミノホスファゼン系難燃加工剤
(以下、「加工剤」とのみ記す)は、アミノホスファゼ
ンオリゴマー塩酸塩と、アミン類,アミノアルコール
類,炭酸グアニジン,尿素とその誘導体,チオ尿素とそ
の誘導体,アミド類,アミノ酸類,ポリエチレンイミ
ン,メラミンからなる群より選ばれた少なくとも1つの
アミノ基を有する化合物(以下、「化合物(1)と記
す)および/または多価アルコール類とを含む水溶液で
形成されている。 上記構成において、アミノホスファゼンオリゴマーと
は、下式 の化学式で示され、n=3〜15程度の分子あるいはそれ
らの混合物である。 アミノホスファゼンオリゴマー塩酸塩は出来るだけ純度
の高いものが好ましく、たとえば、粗製のアミノホスフ
ァゼンオリゴマーを同量から約5倍量の水に溶解し、こ
の水溶液の5倍量のメタノール等のアルコール中に投入
し、アミノホスファゼンオリゴマー塩酸塩のみを沈殿さ
せる方法や、粗製のアミノホスファゼンオリゴマーの粉
体を約10倍〜約25倍量のメタノール等のアルコール中に
投入し、0℃〜アルコールの沸点までの温度範囲内で、
短時間撹拌洗浄することで、塩化アンモニウムをアルコ
ール中に溶解し、アミノホスファゼンオリゴマー塩酸塩
のみを沈殿させる方法で得るようにすることが好まし
い。尚、アルコールによる洗浄は、少量で数回に分けて
実施しても同様の効果が得られる。上記の方法で得られ
たアミノホスファゼンオリゴマー塩酸塩は、水への溶解
度が著しく大きく、アミノホスファゼンオリゴマー濃度
が高い加工剤を得ることができる。 加工剤中のアミノホスファゼンオリゴマー濃度は、1〜
50重量%、好ましくは、5〜30重量%程度が良い。1重
量%以下で難燃効果は期待できず、5重量%以下では、
難燃効果は出来るものの耐久性が不足する傾向がある。
30重量%をこえると難燃効果は十分であるが、場合によ
って風合が硬くなる傾向がある。50重量%を越えると、
それ以上の難燃効果の向上はほとんど期待できない。 第1の発明では、アミノホスファゼンオリゴマー塩酸塩
を使用するため、この塩酸塩が酸触媒としても働く。す
なわち、酸触媒として作用する化合物を添加する必要が
ない。したがって、化合物(1)は、強酸として作用す
る強酸塩類を含まないものが使用される。 化合物(1)をより具体的に例示すると、アミン類とし
ては、ブチルアミン,sec−ブチルアミン,トリエチルア
ミン,ヘキサメチレンジアミン,トリエチレンテトラミ
ン等が挙げられる。 アミノアルコール類としては、2−アミノエタノール等
が挙げられる。 尿素とその誘導体としては、尿素,グリオキザール・尿
素付加化合物,N,N′−ジメチル尿素等が挙げられる。 チオ尿素とその誘導体としては、チオ尿素,エチレンチ
オ尿素等が挙げられる。 アミド類としては、ホルムアマイド,ジメチルホルムア
ミド,スクシンアミド,アクリルアミド,ポリアクリル
アミド等が挙げられる。 アミノ酸類としては、グリシン,アラニン等が挙げられ
る。 多価アルコール類としては、特に限定されないが、たと
えば、エチレングリコールなどの2価アルコール、グリ
セリンなどの多価アルコール、ジエチレングリコールな
どの2価又は多価アルコールのエーテル、糖類、デンプ
ン類、ポリビニルアルコール等が挙げられる。 アミノホスファゼンオリゴマー塩酸塩に化合物(1)或
いは多価アルコールを併用することにより、難燃加工剤
の付着率、難燃加工布の耐洗濯性などを向上させること
ができる。しかも、化合物(1)によりアミノホスファ
ゼンオリゴマーの加水分解が抑制されるので、加工剤と
して長期の使用に耐える。 すなわち、化合物(1)は、アミノホスファゼンオリゴ
マー塩酸塩から生じる過剰の塩酸と塩を形成し、酸濃度
を減少させ、適度に保つために、上記の効果があらわれ
るものと思われる。 化合物(1)の使用量については、水溶液中のアミノホ
スファゼンオリゴマーに対して、1重量%〜500重量%
程度にすることが好ましい。1重量%以下では、耐洗濯
性等の耐久性を向上させる効果や、難燃剤の繊維に対す
る付着率を向上させる効果がほどんど認められない。50
0重量%を越えると難燃剤の繊維に対する付着率が増加
しなくなる傾向が見られる。 また、上記加工剤は、pH調整剤をさらに添加してそのpH
を7〜10、好ましくは8〜9.5の範囲に調整しておくこ
とが好ましい。このようにpHを7〜10に調整しておくこ
とにより、アミノホスファゼンオリゴマー塩酸塩と化合
物(1)のバランスを変化させる事なく、さらに加工剤
の貯蔵安定性を良好にすると共に、難燃加工布の耐洗濯
性などを向上させることができる。 pH調整剤としては、たとえば、Na2CO3,K2CO3等の塩基性
塩又は、CH3COONa,CH3COONH4等の緩衝剤が挙げられ、こ
れらを単独で用いたり、併用することができる。 pH調整剤の使用量は、加工剤中0.1重量%から2.0重量%
程度が好ましい。0.1重量%以下ではpHのコントロール
効果が十分とは言えず、2.0重量%以上では、必要以上
のアルカリ成分が、アミノホスファゼンオリゴマーに作
用してその加水分解を促進させる危険性がある。 この加工剤は、所望の繊維材料に含浸されて乾燥された
のち、キュアされることにより、繊維材料を難燃化する
ことができる。 なお、含浸、乾燥、キュアの各工程は、特に限定されな
いが、通常のパッド−ドライ・キュア法を用いて、連続
的に行うことができる。 乾燥時の温度は、80〜150℃程度が好ましい。80℃を下
回ると、乾燥時間が長くなる傾向がある。 キュアは空気中で行われ、キュア時の温度は80〜200℃
程度が好ましい80℃を下回ると処理時間が長くなり、難
燃効果の耐洗濯性が低下する傾向がある。200℃を越え
ると、処理時間の短縮が難しくなり、強度低下や繊維が
変色する傾向がある。 この加工剤により難燃化できる材料としては、綿、麻、
レーヨン、絹、羊毛などの繊維素材からなる材料や木
材、合板、紙、イ草などのセルロース材料等が挙げられ
る。尚、一般に、上記繊維素材は糸や布などの繊維材料
の状態で難燃加工される。繊維材料は、混紡繊維や交編
織物などでも構わない。 次に、実施例について詳しく説明する。 (実施例1) 粗製のアミノホスファゼンオリゴマー(日本曹達(株)
製の商品名AA-1000、約58%の塩化アンモニウムと、約4
2%の純粋なアミノホスファゼンオリゴマーとを含み、
アミノホスファゼンオリゴマー中、n=3のもの65%,n
=4のもの15%,n=5〜15のもの15%〜20%を含有す
る)50gの粉体を300mlのメタノール中に投入して、液温
35℃で約30分間攪拌し、不溶解分を採取した。同様の操
作で、そのあと2回洗浄して、精製されたアミノホスフ
ァゼンオリゴマー塩酸塩26.2gを得た。元素分析結果P
=34.19%Cl=14.06%。 精製アミノホスファゼンオリゴマー塩酸塩20重量%、尿
素20重量%からなる水溶液で、綿サテンを1ディップ1
ニップして、絞り率101%に含浸後、100℃で3分間乾燥
した。そして、160℃で3分間キュアして、65℃で5分
間湯洗いし乾燥後、付着率18.68%の加工布を得た。次
にこの加工布を防炎協会指定の水洗い洗濯方法にて5
回、30回の洗濯した後、その炭化面積及び炭化長を測定
したが、変化はみられなかった。また、この加工布を恒
温恒湿槽内、60℃,95%RHの条件下にて、3日間、5日
間、7日間処理した後、65℃、5分間の湯洗後及び水洗
い洗濯(中温ワッシャー法)1回後の難燃性を測定した
が全く変化は見られなかった。その結果を第1表に示
す。 なお、洗濯法は「防炎性能に係る耐洗濯性能の基準」改
正昭和61年2月21日消防庁告示一号及び、「防炎製品の
性能試験基準」防炎製品認定委員会、改正昭和61年8月
1日の別記「防炎製品の前処理としての洗濯要領」の方
法によった。また、難燃性は「繊維製品の燃焼性試験方
法」JIS L 1091 A-1法45゜ミクロバーナ法の1分間加熱
によって測定した。 第1表より、この加工布は水洗い洗濯に対して優れた耐
久性を示すと共に65℃,95%RHで7日間処理した後も難
燃性が変化しないことから、長期間の使用に対しても、
加水分解による経時変化が非常に少なく、安定した十分
な難燃性が保持されることを示している。 (実施例2,3) 粗製のアミノホスファゼンオリゴマー(日本曹達(株)
製の商品名AA-1000)50gを125mlの水に溶解して水溶液
とし、750mlのエタノール中に投入して、23gの精製アミ
ノホスファゼンオリゴマー塩酸塩を得た。この精製アミ
ノホスファゼンオリゴマー塩酸塩と尿素とを第2表に示
す割合で水に溶解させた加工剤を作製し、繊維材料とし
ての綿サテンに2ディップ2ニップして含浸させた。そ
の後、実施例1と同様の操作にて、難燃加工布をそれぞ
れ得た。 (比較例1) 実施例2と同様の操作にて精製されたアミノホスファゼ
ンオリゴマー塩酸塩15重量%の水溶液にて、実施例2と
同じ加工方法で難燃加工布を得た。 (比較例2) 実施例2と同様の操作にて精製されたアミノホスファゼ
ンオリゴマー塩酸塩15重量%と85%りん酸2.0重量%と
からなる水溶液にて、実施例2と同じ加工方法で難燃加
工布を得た。 (比較例3) 実施例2と同様の操作にて精製されたアミノホスファゼ
ンオリゴマー塩酸塩15重量%と尿素7.5重量%及び85%
りん酸2.0重量%とからなる水溶液にて、実施例2と同
じ加工方法で難燃加工布を得た。 上記実施例2,3及び比較例1〜3で得られた加工布につ
いて、難燃剤の付着率、家庭洗濯後の難燃性を測定し
た。その結果を第2表に示す。 なお、洗濯法は「繊維製品の取扱いに関する表示記号及
びその表示方法」JIS L 0217(1)洗い方103に準じた
家庭洗濯法を用いた。また、難燃性は、実施例1と同様
の方法を用いて測定した。 第2表より、尿素の添加により付着量の向上が見られる
と共に、家庭洗濯20回後の難燃性に大きな差が生じてい
る事がわかる。 (実施例4) 実施例2と同様の操作にて精製されたアミノホスファゼ
ンオリゴマー塩酸塩20重量%と、エチレンチオ尿素3重
量%と、ホルムアマイド5重量%とを水に溶解して加工
剤を作製し、この加工剤を繊維材料としての綿サテンに
2ディップ2ニップして含浸させた後、実施例1と同様
にして加工布を得た。 (比較例4) エチレンチオ尿素3重量%と、ホルムアマイド5重量%
とを添加しなかった加工剤を用いた以外は、実施例4と
同様にして加工布を得た。 (比較例5) エチレンチオ尿素3重量%と、ホルムアマイド5重量%
とに代えて、85%りん酸を1重量%添加した加工剤を用
いた以外は、実施例4と同様にして加工布を得た。 上記実施例4および比較例4,5で得られた加工布につい
て、絞り率、難燃剤付着率、仕上がり加工布の難燃性、
水洗い洗濯50回後の難燃性、水洗い洗濯5回後に更にド
ライクリーニング5回実施後の難燃性、60℃95%RHの条
件化にて7日間処理し、65℃5分間の湯洗い後更に水洗
い洗濯5回後の難燃性をそれぞれ測定した。その結果を
第3表に示す。 なお、洗濯法は「防炎性能に係る耐洗濯性能の基準」改
正昭和61年2月21日消防庁告示一号及び、「防炎製品の
性能試験基準」防炎製品認定委員会、改正昭和61年8月
1日の別記「防炎製品の前処理としての洗濯要領」の方
法によった。また、難燃性は「繊維製品の燃焼性試験方
法」JIS L 1091 A-1法45゜ミクロバーナ法の1分間加熱
によって測定した。 (実施例5) 実施例1と同様にして得られた精製アミノホスファゼン
オリゴマー塩酸塩20重量%とヘキサメチレンジアミン5
重量%を水に溶解させて加工剤を得た。この加工剤を繊
維材料としてのポリノジックに2ディップ2ニップして
ピックアップ率90%で含浸させたのち実施例1と同様に
して加工布を得た。 (実施例6) 繊維材料としてスフモスリンを用いた以外は、実施例5
と同様にして加工布を得た。 実施例5,6で得られた加工布について難燃剤の付着率、
仕上がり布および水洗い洗濯5回後の炭化面積、炭化
長、LOI(限界酸素指数)をそれぞれ測定し、その結果
を第4表に示す。 なお、洗濯法および難燃性の測定方法は、実施例1と同
様の方法で行い、LOIは、「酸素指数法による高分子材
料の燃焼試験方法」JIS K 7201に基づいて測定した。 (実施例7〜10) 実施例2と同様の操作にて精製されたアミノホスファゼ
ンオリゴマー塩酸塩20重量%と尿素10重量%と、第5表
に示すような割合でpH調整剤として塩基性塩または緩衝
剤とを水に溶解混合して加工剤を得た。この加工剤を実
施例2と同様の方法にて繊維材料としての綿サテンに含
浸させたのち、乾燥,キュアを行い加工布をそれぞれ得
た。さらに、上記加工剤を一カ月間室温にて貯蔵したの
ち、同様の加工方法にて難燃加工布を得た。 (比較例6) 実施例2と同様の操作にて精製されたアミノホスファゼ
ンオリゴマー塩酸塩20重量%と尿素10重量%とを水に溶
解混合して加工剤を得た以外は、実施例7と同様にして
加工布を得た。 (比較例7) 実施例2と同様の操作にて精製されたアミノホスファゼ
ンオリゴマー塩酸塩20重量%と尿素10重量%と酸触媒と
しての85%りん酸2.0重量%とを水に溶解混合して加工
剤を得た以外は、実施例7と同様にして加工布を得た。 実施例7〜10および比較例6,7で得られた各加工布の難
燃剤付着率、仕上がり加工布の難燃性および家庭洗濯30
回後の難燃性をそれぞれ測定し、その結果を第5表に示
す。 なお、測定は、実施例2と同様の方法で行った。 第5表より、塩基性塩または緩衝剤を添加した加工剤で
加工された綿サテンは、家庭洗濯30回後でも十分な難燃
性を示し、また一カ月間貯蔵した加工剤でも同様な耐洗
濯性のある加工布が得られており、塩基性塩または緩衝
剤の添加により加工剤の安定性が良くなった。 (実施例11) 精製されたアミノホスファゼンオリゴマー塩酸塩20重量
%と尿素0.5重量%と炭酸カリウム1重量%とを水に溶
解させて加工剤を得た。この加工剤を繊維材料としての
綿サテンに1ディップ1ニップして含浸させた後、150
℃で30秒間乾燥を行い、160℃で3分間のキュアをし
た。その後、65℃で5分間湯洗いして乾燥を行い、加工
布を得た。 (実施例12) 精製されたアミノホスファゼンオリゴマー塩酸塩を15重
量%、尿素を45重量%とした以外は、実施例11と同様に
して加工布を得た。 (実施例13) 尿素を20重量%とした以外は、実施例11と同様にして加
工布を得た。なお、絞り率は93%であった。 実施例11〜13で得られた加工布について、難燃剤付着
率、仕上がり加工布の炭化面積および炭化長、第6表に
示す洗濯条件での洗濯後の加工布の炭化面積および炭化
長を測定し、その結果を第6表に併せて示す。 (実施例14) 粗製アミノホスファゼンオリゴマー50gを水100mlに溶解
し、この水溶液を500mlメタノール中に投入して、精製
アミノホスファゼンオリゴマー塩酸塩20.5gを得た。元
素分析の結果は、P=31.30%、N=38.93%、Cl=13.3
1%であった。 この精製アミノホスファゼンオリゴマー塩酸塩20重量%
と、ジエチレングリコール10重量%とを水に溶解させて
加工剤を得た。 この加工剤を繊維材料としての綿サテンに2ディップ2
ニップした。その絞り率は102%であった。さらに、こ
の綿サテンを100℃で3分間乾燥し、160℃で3分間キュ
アして加工布を得た。 (比較例8) ジエチレングリコールを添加しない以外は、実施例14と
同様にして加工布を得た。 上記実施例14および比較例8で得られた加工布につい
て、65℃で5分間湯洗いしたのちの難燃剤付着率(初期
付着率)、加工布を60℃,95%PHで3日間処理して家庭
洗濯1回を行って促進経時処理した後の加工布の難燃剤
付着率とLOI、および、60℃,95%RHで7日間処理して家
庭洗濯1回を行って促進経時処理した後の加工布の難燃
剤付着率とLOIを測定した。その結果を第7表に示す。 なお、綿サテン原布のLOIは18.1である。 第2の発明にかかる難燃加工剤は、アミノホスファゼン
オリゴマー水和物と、酸触媒と、アミン類,アミノアル
コール類,炭酸グアニジン,塩酸グアニジン,リン酸グ
アニジン,スルファミン酸グアニジン,硝酸グアニジ
ン,尿素とその誘導体,チオ尿素とその誘導体,アミド
類,アミノ酸類,ポリエチレンイミン,スルファニル
酸,メラミンからなる群より選ばれた少なくとも1つの
アミノ基を含む化合物(以下、「化合物(2)」と記
す)および/または多価アルコール類とを水に溶解する
ことにより得られる。 アミノホスファゼンオリゴマー水和物としては、出来る
だけ純度の高いものが好ましく、たとえば、粗製のアミ
ノホスファゼンオリゴマーを希アンモニア水に溶解した
後、これを多量のアルコール中に投入し沈澱させる方
法、或いは、粗製のアミノホスファゼンを濃アンモニア
水中に投入し、攪拌して塩化アンモニウムを溶解除去す
る方法を用いて得ることが好ましい。 なお、上記方法以外に、液化アンモニアにより塩化アン
モニウムを除去する方法とクロロホルム中ジエチルアミ
ンで長時間還流処理して塩化アンモニウムを除去する方
法等があるが、これらの方法は以下の点で問題があり好
ましくない。 すなわち、前者の方法では、−33℃の低温にする必要が
あるとともに、空気とアンモニアの混合によって爆発す
る危険性がある。一方、後者の方法では、処理に長時間
要するため、経済的に不利である。 アミノホスファゼンオリゴマー水和物は、水に対しての
溶解度が低いが、酸触媒の添加により高濃度にすること
ができる。 加工剤中のアミノホスファゼンオリゴマー水和物濃度
は、1〜50重量%、好ましくは、5〜30重量%程度が良
い。1重量%以下で難燃効果は期待できず、5重量%以
下では、難燃効果は出るものの耐久性が不足する傾向が
ある。30重量%をこえると難燃効果は十分であるが、風
合が硬くなる傾向がある。50重量%を越えると、それ以
上の難燃効果の向上はほとんど期待できない。 酸触媒としては、特に限定されないが、通常の樹脂加工
に用いられる酸触媒、たとえば、りん酸等のプロトン
酸、、硝酸亜鉛、ホウフッ化亜鉛、塩化亜鉛等の金属
塩、2-アミノ‐2-メチルプロパノール塩酸塩等の有機ア
ミン塩酸塩などが挙げられ、これらが単独で用いられた
り併用されたりする。 酸触媒の濃度は、0.1重量%〜10重量%程度が好まし
い。0.1重量%を下回ると難燃剤の耐洗濯性が低下す
る。また、10重量%を越えると難燃加工を施された繊維
材料の引裂強度が低下したり、変色したりする。すなわ
ち、酸触媒量には最適値が存在し、過剰の酸触媒は、却
ってアミノホスファゼンの加水分解を促進し、耐洗濯性
を低下させ経時変化により難燃性を低下させる。 第2の発明で使用する化合物(2)は、酸触媒から生じ
る酸と塩を形成し、酸濃度を適度に保つために、難燃加
工剤の付着率,難燃加工布の耐洗濯性などを向上させ、
そして加工浴中のアミノホスファゼンオリゴマーの加水
分解を抑制し、加工剤としての長期の使用に耐えるよう
にする。 この化合物(2)をより具体的に例示すると、アミン類
としては、ブチルアミン,sec−ブチルアミン,トリエチ
ルアミン,ヘキサメチレンジアミン,トリエチレンテト
ラミン等が挙げられる。 アミノアルコール類としては、2−アミノエタノール等
が挙げられる。 尿素とその誘導体としては、尿素,グリオキザール・尿
素付加化合物,N,N′−ジメチル尿素等が挙げられる。 チオ尿素とその誘導体としては、チオ尿素,エチレンチ
オ尿素等が挙げられる。 アミド類としては、ホルムアマイド,ジメチルホルムア
ミド,スクシンアミド,アクリルアミド,ポリアクリル
アミド等が挙げられる。 アミノ酸類としては、グリシン,アラニン等が挙げられ
る。 多価アルコール類としては、特に限定されないが、たと
えば、エチレングリコールなどの2価アルコール、グリ
セリンなどの多価アルコール、ジエチレングリコールな
どの2価又は多価アルコールのエーテル、糖類、デンプ
ン類、ポリビニルアルコール等が挙げられる。 (実施例15) 粗製アミノホスファゼン3量体50gを28%アンモニア水1
00ml中に投入し、1時間攪拌した。その後吸引濾過して
精製アミノホスファゼン3量体水和物11.2gを得た。元
素分析の結果、P=35.07%、N=46.95%であった。 このようにして得た精製アミノホスファゼン3量体水和
物20重量%と、酸触媒としてのりん酸3.0重量%と、尿
素3.0重量%とを水に溶解させて加工剤を得た。 (実施例16) 尿素3.0重量%の代わりにデキストリン10重量%とした
以外は、実施例15と同様にして加工剤を得た。 (実施例17) 粗製アミノホスファゼン3量体40gを5.7%(3N)のアン
モニア水250ml中に溶解し、この溶液をエタノール1125m
l中に投入し、その後濾過して精製アミノホスファゼン
3量体水和物15.4gを得た。元素分析の結果は、P=37.
50%、N=47.66%、Cl=2.94%であった。 このようにして得た精製アミノホスファゼン3量体水和
物20重量%と、酸触媒としてのりん酸3.0重量%と、グ
リセリン10重量%とを水に溶解させて加工剤を得た。 (比較例9) 尿素を添加しない以外は、実施例15と同様にして加工剤
を得た。 (比較例10) デキストリンを添加しない以外は、実施例16と同様にし
て加工剤を得た。 (比較例11) グリセリンを添加しない以外は、実施例17と同様にして
加工剤を得た。 実施例15〜17および比較例9〜11で得た加工剤をそれぞ
れ繊維材料としての綿サテンだ2ディップ2ニップした
のち、100℃で3分間乾燥しさらに160℃で3分間キュア
し、そして65℃で5分間湯洗いして加工布を得た。この
加工布の難燃剤付着率及びLOIと、60℃95%RHで3日間
の促進経時処理し、その後家庭洗濯1回を行った後およ
び60℃95%RHで7日間の促進経時処理し、その後家庭洗
濯1回を行った後の難燃剤付着率及びLOIをそれぞれ測
定した。その結果を第8表に示す。 第8表より、化合物(2)および多価アルコール類の添
加により、付着率は増加し耐久性のある難燃加工布を得
られることが判る。
【発明の効果】
以上のように構成されており、第1の発明にかかる難燃
加工剤も第2の発明にかかる難燃加工剤も、引裂強度
や、防皺性特に湿防皺性に優れ、風合が柔らかく、耐洗
濯性、耐ドライクリーニング性にも優れ、また難燃効果
も耐久性に優れた難燃加工布を得ることができる。しか
も、通常のパッド−ドライ−キュア法により加工でき、
反応染料の変色がなく、ホルムアルデヒドの発生もな
い。さらに、第1の発明にかかる難燃加工剤において
は、pH調整剤を添加しておけば、長期間保存してもその
効果を持続させることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 13/44 D06M 13/16

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アミノホスファゼンオリゴマー塩酸塩と、
    アミン類,アミノアルコール類,炭酸グアニジン,尿素
    とその誘導体,チオ尿素とその誘導体,アミド類,アミ
    ノ酸類,ポリエチレンイミン,メラミンからなる群より
    選ばれた少なくとも1つのアミノ基を有する化合物およ
    び/または多価アルコール類とを含む水溶液であること
    を特徴とするアミノホスファゼン系難燃加工剤。
  2. 【請求項2】請求項第1項記載の水溶液が、pH調整剤が
    添加されてpH7〜10に調整されてなるアミノホスファゼ
    ン系難燃加工剤。
  3. 【請求項3】アミノホスファゼンオリゴマー水和物と、
    酸触媒と、アミン類,アミノアルコール類,炭酸グアニ
    ジン,塩酸グアニジン,リン酸グアニジン,スルファミ
    ン酸グアニジン,硝酸グアニジン,尿素とその誘導体,
    チオ尿素とその誘導体,アミド類,アミノ酸類,ポリエ
    チレンイミン,メラミンからなる群より選ばれた少なく
    とも1つのアミノ基を含む化合物および/または多価ア
    ルコール類とを含む水溶液であることを特徴とするアミ
    ノホスファゼン系難燃加工剤。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008260031A (ja) * 2007-04-10 2008-10-30 Ribaasteel Kk 複数流路を有する棒状部材およびその製造方法

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