JPH0779031A - 磁電変換素子 - Google Patents
磁電変換素子Info
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- JPH0779031A JPH0779031A JP5222629A JP22262993A JPH0779031A JP H0779031 A JPH0779031 A JP H0779031A JP 5222629 A JP5222629 A JP 5222629A JP 22262993 A JP22262993 A JP 22262993A JP H0779031 A JPH0779031 A JP H0779031A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 ヘテロ接合ホール素子において、高感度化を
達成する。 【構成】 ヘテロ接合界面から感磁部層に向かって、全
体の層厚の20%以内の範囲の領域に歪層を与える。 【効果】 感磁部層の電子移動度を低下させずに高感度
のヘテロ接合ホール素子を安定的に提供できる。
達成する。 【構成】 ヘテロ接合界面から感磁部層に向かって、全
体の層厚の20%以内の範囲の領域に歪層を与える。 【効果】 感磁部層の電子移動度を低下させずに高感度
のヘテロ接合ホール素子を安定的に提供できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヘテロ接合を有するホー
ル素子に係わり、特に高感度の達成に関する。
ル素子に係わり、特に高感度の達成に関する。
【0002】
【従来の技術】磁界を検知し、その強度、即ち磁界強度
に応じて電気信号を発生する、いわゆる磁電変換素子の
一つとしてホール(Hall)素子が知られている。こ
のホール素子は磁場を印加した際に、ホール効果として
知られている半導体内の電子の運動によって発生するホ
ール(Hall)電圧を検知量とする一種のセンサーで
あり、磁気を検出対象とする回転検出センサー、位置検
出センサーなどとして産業界で広範囲に利用されてい
る。
に応じて電気信号を発生する、いわゆる磁電変換素子の
一つとしてホール(Hall)素子が知られている。こ
のホール素子は磁場を印加した際に、ホール効果として
知られている半導体内の電子の運動によって発生するホ
ール(Hall)電圧を検知量とする一種のセンサーで
あり、磁気を検出対象とする回転検出センサー、位置検
出センサーなどとして産業界で広範囲に利用されてい
る。
【0003】ホール素子用の半導体材料としてはシリコ
ン(Si)、ゲルマニウム(Ge)などの元素半導体の
他、アンチモン化インジウム(InSb),ヒ化インジ
ウム(InAs)やヒ化ガリウム(GaAs)等の元素
周期律表の第 III族と同じく第V族元素に属する元素を
化合してなる III−V族2元化合物半導体も使用され
る。しかし、従来の化合物半導体からなるホール素子を
見れば、用いる半導体の物性によってホール素子の特性
に一長一短が存在する。例えばGaAsからなるホール
素子は、GaAs半導体のバンドギャップが比較的大き
いことにより素子特性の温度特性変化は比較的少ないも
のの、逆に電子移動度が多少低いため積感度はInSb
からなるホール素子に比較して低いという欠点がある。
一方InSbホール素子はInSb半導体のバンドギャ
ップが低いため、特性の温度変化は大きいが高い積感度
が得られる利点を有している。
ン(Si)、ゲルマニウム(Ge)などの元素半導体の
他、アンチモン化インジウム(InSb),ヒ化インジ
ウム(InAs)やヒ化ガリウム(GaAs)等の元素
周期律表の第 III族と同じく第V族元素に属する元素を
化合してなる III−V族2元化合物半導体も使用され
る。しかし、従来の化合物半導体からなるホール素子を
見れば、用いる半導体の物性によってホール素子の特性
に一長一短が存在する。例えばGaAsからなるホール
素子は、GaAs半導体のバンドギャップが比較的大き
いことにより素子特性の温度特性変化は比較的少ないも
のの、逆に電子移動度が多少低いため積感度はInSb
からなるホール素子に比較して低いという欠点がある。
一方InSbホール素子はInSb半導体のバンドギャ
ップが低いため、特性の温度変化は大きいが高い積感度
が得られる利点を有している。
【0004】最近では、自動車エンジンの精密な回転制
御等、高温環境下に於ける精密センシング技術の必要性
が高まり、高いホール電圧を出力する能力を有し、且つ
温度による素子特性の変化を低く抑制した新たな高性能
ホール素子が要望されるに至っている。ここで、ホール
電圧は半導体材料のホール係数に依存し、ホール係数が
大きい程、ホール電圧の出力能力は高い。また、このホ
ール係数は半導体材料の電子移動度に比例して増加す
る。従って、高いホール出力電圧を得るには、即ち高感
度なホール素子を得るには高い電子移動度を発現する半
導体材料を使用する必要がある。
御等、高温環境下に於ける精密センシング技術の必要性
が高まり、高いホール電圧を出力する能力を有し、且つ
温度による素子特性の変化を低く抑制した新たな高性能
ホール素子が要望されるに至っている。ここで、ホール
電圧は半導体材料のホール係数に依存し、ホール係数が
大きい程、ホール電圧の出力能力は高い。また、このホ
ール係数は半導体材料の電子移動度に比例して増加す
る。従って、高いホール出力電圧を得るには、即ち高感
度なホール素子を得るには高い電子移動度を発現する半
導体材料を使用する必要がある。
【0005】このため、半導体材料の物性面からの検討
も進み、近年では2次元的に閉じ込められたいわゆる2
次元電子ガス(two-dimensional electron gas)により
顕現される高電子移動度特性を利用したホール素子も提
案されている(特公平3−25035)。しかしこのよ
うな2次元電子は、従来はSi半導体と二酸化珪素(S
iO2 )とのヘテロ接合界面に出現することが知られて
いる。いわゆるSiMOS(metal-oxide-semiconducto
r )構造により発現される2次元電子を利用したホール
素子は、既に1966年に報告されている(Solid-State El
ectronics Vol.9 P.571 〜P.580 )。さらにはSiMO
S構造を有するホール素子の理論的な研究も成されてい
る(Solid-State Electronics Vol.17 1974 P.1039〜 1
043)。また、上記のMOS構造による2次元電子の顕現
に加え、 III−V族化合物半導体でも三種類の元素を混
合させてなるヒ化ガリウム・アルミニウム(AlGaA
s)やヒ化ガリウム・インジウム(GaInAs)など
の化合物3元混晶とのヘテロ接合により2次元電子ガス
を形成する方法も知られている(特公昭59−5371
4)。このような公知の組合わせにもとずくヘテロ接合
により形成される2次元電子ガスを得るためのヘテロ接
合は、真性半導体とその真性半導体よりも高いバンドギ
ャップを備えているN形の半導体から構成されている。
このような半導体装置としては電界効果型トランジスタ
が知られている。
も進み、近年では2次元的に閉じ込められたいわゆる2
次元電子ガス(two-dimensional electron gas)により
顕現される高電子移動度特性を利用したホール素子も提
案されている(特公平3−25035)。しかしこのよ
うな2次元電子は、従来はSi半導体と二酸化珪素(S
iO2 )とのヘテロ接合界面に出現することが知られて
いる。いわゆるSiMOS(metal-oxide-semiconducto
r )構造により発現される2次元電子を利用したホール
素子は、既に1966年に報告されている(Solid-State El
ectronics Vol.9 P.571 〜P.580 )。さらにはSiMO
S構造を有するホール素子の理論的な研究も成されてい
る(Solid-State Electronics Vol.17 1974 P.1039〜 1
043)。また、上記のMOS構造による2次元電子の顕現
に加え、 III−V族化合物半導体でも三種類の元素を混
合させてなるヒ化ガリウム・アルミニウム(AlGaA
s)やヒ化ガリウム・インジウム(GaInAs)など
の化合物3元混晶とのヘテロ接合により2次元電子ガス
を形成する方法も知られている(特公昭59−5371
4)。このような公知の組合わせにもとずくヘテロ接合
により形成される2次元電子ガスを得るためのヘテロ接
合は、真性半導体とその真性半導体よりも高いバンドギ
ャップを備えているN形の半導体から構成されている。
このような半導体装置としては電界効果型トランジスタ
が知られている。
【0006】このような2次元電子ガスを発現する組合
わせには、ほかにGaInAsとInPとのヘテロ接合
が知られている(USP4,163,327)。さらに
はヘテロ接合を形成する真性半導体としては、上記の化
合物半導体に限らずゲルマニウムなどの単体半導体も挙
げられており、GaAsとのヘテロ接合の形成により2
次元電子ガスが得られるとされている。このような電子
親和力を異にする半導体材料の組合わせをもとに、単に
ヘテロ接合を形成すれば2次元電子ガスによる高電子移
動度を安定して得られるとは限らない。これを説明する
のに上記のAlGaAsとGaAsとのヘテロ接合を利
用したショットキー接合型の高電子移動型トランジスタ
を例に挙げる。このトランジスタにとって電子移動度は
相互コンダクタンス、雑音指数等の重要なトランジスタ
特性を左右する因子である。ところが単純にヘテロ接合
を形成したのみでは高い電子移動度が安定して得られる
とは限らない。これは2次元電子ガスが存在するか否か
はヘテロ界面の急峻性にも依存するが、2次元電子ガス
が存在したとしても、電子の散乱等の要因により高電子
移動度が阻害される場合があるからである。このため従
来から電子親和力の大きなGaAsと電子親和力のより
小さなAlGaAsとのヘテロ接合界面に、アンドープ
のAlGaAs層を挿入することが行なわれていた。こ
のアンドープ層は一般にスペーサー層と呼ばれ、AlG
aAs/GaAsヘテロ接合系に限らず、AlInAs
/GaAsヘテロ接合からなる高電子移動度トランジス
タ用の母体材料にも設けられていた。
わせには、ほかにGaInAsとInPとのヘテロ接合
が知られている(USP4,163,327)。さらに
はヘテロ接合を形成する真性半導体としては、上記の化
合物半導体に限らずゲルマニウムなどの単体半導体も挙
げられており、GaAsとのヘテロ接合の形成により2
次元電子ガスが得られるとされている。このような電子
親和力を異にする半導体材料の組合わせをもとに、単に
ヘテロ接合を形成すれば2次元電子ガスによる高電子移
動度を安定して得られるとは限らない。これを説明する
のに上記のAlGaAsとGaAsとのヘテロ接合を利
用したショットキー接合型の高電子移動型トランジスタ
を例に挙げる。このトランジスタにとって電子移動度は
相互コンダクタンス、雑音指数等の重要なトランジスタ
特性を左右する因子である。ところが単純にヘテロ接合
を形成したのみでは高い電子移動度が安定して得られる
とは限らない。これは2次元電子ガスが存在するか否か
はヘテロ界面の急峻性にも依存するが、2次元電子ガス
が存在したとしても、電子の散乱等の要因により高電子
移動度が阻害される場合があるからである。このため従
来から電子親和力の大きなGaAsと電子親和力のより
小さなAlGaAsとのヘテロ接合界面に、アンドープ
のAlGaAs層を挿入することが行なわれていた。こ
のアンドープ層は一般にスペーサー層と呼ばれ、AlG
aAs/GaAsヘテロ接合系に限らず、AlInAs
/GaAsヘテロ接合からなる高電子移動度トランジス
タ用の母体材料にも設けられていた。
【0007】しかし、スペーサー層を挿入することによ
って電子の散乱等の二次元電子の高移動度特性を阻害す
る要因の影響は緩和出来るものの、スペーサー層の層
厚、シートキャリア濃度、電子移動度が敏感に影響され
るため、逆にスペーサー層の膜厚の精密な制御が要求さ
れ、薄膜製造工程に新たに煩雑性を加える結果を招いて
いた。トランジスタに限らずホール素子においてもスペ
ーサーを入れる試みが行なわれている。例えばAlGa
AsとGaAsとからなるヘテロ接合ホール素子におい
て高抵抗のAlGaAsをスペーサーとして用いている
(電子情報通信学会論文誌 Vol.J70-C No.5 1987 )。
またGaInAsとAlInAsとのヘテロ接合ホール
素子においても高抵抗のAlInAsをスペーサーとし
て用いている(Technical Digest of The 11th Sensor
Symposium 1992)。いずれもスペーサーの層厚は10n
m未満で、通常は2〜5nm程度のきわめて薄い膜であ
る。このような極薄膜層を安定して得るためには、緻密
で精巧な成長技術を必要とし、この技術如何によって所
望の高電子移動度が得られるか否かが決まり、すなわち
2次元電子ガスによる高感度ホール素子の収率が左右さ
れることとなる。さらに、GaInAsをN形半導体と
し、InPを真性半導体としたヘテロ接合を用いた高感
度ホール素子(特公平3−25035)や、これとは逆
にGaInAsに真性半導体としての役割を負わせ、I
nPをN形半導体とした高感度ホール素子(応用物理学
会学術講演会予講集 1992)も報告されている。これら
のホール素子は従来と異なり、スペーサーを使用せずに
直接ヘテロ接合を形成する技術を採用している。
って電子の散乱等の二次元電子の高移動度特性を阻害す
る要因の影響は緩和出来るものの、スペーサー層の層
厚、シートキャリア濃度、電子移動度が敏感に影響され
るため、逆にスペーサー層の膜厚の精密な制御が要求さ
れ、薄膜製造工程に新たに煩雑性を加える結果を招いて
いた。トランジスタに限らずホール素子においてもスペ
ーサーを入れる試みが行なわれている。例えばAlGa
AsとGaAsとからなるヘテロ接合ホール素子におい
て高抵抗のAlGaAsをスペーサーとして用いている
(電子情報通信学会論文誌 Vol.J70-C No.5 1987 )。
またGaInAsとAlInAsとのヘテロ接合ホール
素子においても高抵抗のAlInAsをスペーサーとし
て用いている(Technical Digest of The 11th Sensor
Symposium 1992)。いずれもスペーサーの層厚は10n
m未満で、通常は2〜5nm程度のきわめて薄い膜であ
る。このような極薄膜層を安定して得るためには、緻密
で精巧な成長技術を必要とし、この技術如何によって所
望の高電子移動度が得られるか否かが決まり、すなわち
2次元電子ガスによる高感度ホール素子の収率が左右さ
れることとなる。さらに、GaInAsをN形半導体と
し、InPを真性半導体としたヘテロ接合を用いた高感
度ホール素子(特公平3−25035)や、これとは逆
にGaInAsに真性半導体としての役割を負わせ、I
nPをN形半導体とした高感度ホール素子(応用物理学
会学術講演会予講集 1992)も報告されている。これら
のホール素子は従来と異なり、スペーサーを使用せずに
直接ヘテロ接合を形成する技術を採用している。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしGaInAs/
InP系ヘテロ接合によって達成される高電子移動度を
利用した高感度ホール素子においても、安定して定常的
に所望の高感度特性が得られているわけではない。それ
はヘテロ接合において高電子移動度が発現される要因が
詳細には解明されておらず、ヘテロ接合を安定して形成
するのに必要な要件がいまだに明確になっていないこと
による。本発明はかかる事態を克服するために為された
もので、GaInAs/InPヘテロ接合を含む母体材
料がその高感度特性を遺憾なくかつ安定的に発揮するた
めに具備すべき要件を明確にして、従来の欠点を克服せ
んとするものである。
InP系ヘテロ接合によって達成される高電子移動度を
利用した高感度ホール素子においても、安定して定常的
に所望の高感度特性が得られているわけではない。それ
はヘテロ接合において高電子移動度が発現される要因が
詳細には解明されておらず、ヘテロ接合を安定して形成
するのに必要な要件がいまだに明確になっていないこと
による。本発明はかかる事態を克服するために為された
もので、GaInAs/InPヘテロ接合を含む母体材
料がその高感度特性を遺憾なくかつ安定的に発揮するた
めに具備すべき要件を明確にして、従来の欠点を克服せ
んとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は従来のごとくヘ
テロ接合に異種半導体膜からなるスペーサーを使用する
のではなく、ヘテロ接合を構成する半導体層中に歪層を
付与し、かつその歪層の存在する領域を特定の範囲に限
定することにより、高電子移動度特性を発揮させること
とした。ヘテロ接合の界面に歪層を介在させて高電子移
動度特性を得る技術は、既に電界効果型トランジスタで
は完成されている。このトランジスタは通常 pseudomor
phic型トランジスタと称され、低雑音の信号増幅用の素
子として利用されている。この型のトランジスタ用母体
材料の構成要素を見ると、GaAs層上に弾性的に閉じ
込めたGaInAs層を堆積し、さらにAlGaAsを
堆積させたヘテロ接合を含んでいるのが一般的である。
このGaAs層上に堆積させたAlGaAs層は、歪を
閉じ込める必要があることからその膜厚はおのずと限定
され、通常は10nm程度に設定されている。すなわち
AlGaAs層全体にわたって歪が存在していることに
なる。これにたいして本発明では、ヘテロ接合を構成す
る半導体層内に歪層を存在させ、しかもヘテロ接合界面
から感磁部層の膜厚の20%以内の領域に歪層を存在さ
せることにより、高電子移動度特性を安定的に発揮させ
ることができるようになった。
テロ接合に異種半導体膜からなるスペーサーを使用する
のではなく、ヘテロ接合を構成する半導体層中に歪層を
付与し、かつその歪層の存在する領域を特定の範囲に限
定することにより、高電子移動度特性を発揮させること
とした。ヘテロ接合の界面に歪層を介在させて高電子移
動度特性を得る技術は、既に電界効果型トランジスタで
は完成されている。このトランジスタは通常 pseudomor
phic型トランジスタと称され、低雑音の信号増幅用の素
子として利用されている。この型のトランジスタ用母体
材料の構成要素を見ると、GaAs層上に弾性的に閉じ
込めたGaInAs層を堆積し、さらにAlGaAsを
堆積させたヘテロ接合を含んでいるのが一般的である。
このGaAs層上に堆積させたAlGaAs層は、歪を
閉じ込める必要があることからその膜厚はおのずと限定
され、通常は10nm程度に設定されている。すなわち
AlGaAs層全体にわたって歪が存在していることに
なる。これにたいして本発明では、ヘテロ接合を構成す
る半導体層内に歪層を存在させ、しかもヘテロ接合界面
から感磁部層の膜厚の20%以内の領域に歪層を存在さ
せることにより、高電子移動度特性を安定的に発揮させ
ることができるようになった。
【0010】先ず、InP単結晶基板上にInP単結晶
基板からのFe不純物の拡散の抑制などを期して、In
Pをバッファ(buffer)層として堆積するのが一般的で
ある。このバッファ層を設けることにより結晶欠陥等の
エピタキシャル成長層への伝幡を抑制するなどの効果を
生じる。また、バッファ層にはInPに限らずヒ化アル
ミニウム・インジウム等の他の材料を用いてもよい。
基板からのFe不純物の拡散の抑制などを期して、In
Pをバッファ(buffer)層として堆積するのが一般的で
ある。このバッファ層を設けることにより結晶欠陥等の
エピタキシャル成長層への伝幡を抑制するなどの効果を
生じる。また、バッファ層にはInPに限らずヒ化アル
ミニウム・インジウム等の他の材料を用いてもよい。
【0011】InPバッファ層上に感磁部となるGax
In1-x As層を堆積する。GaxIn1-x Asの混晶
比xについては、0.37≦x≦0.57とするのが望
ましい。何故ならばInPに格子整合するGax In
1-x Asの混晶比x=0.47から混晶比がずれるに伴い、
Gax In1-x AsとInPとの格子定数の差、即ち格
子不整合度も顕著となり、多量の結晶欠陥等を誘発し結
晶性の低下を招くばかりか電子移動度の低下等の電気的
特性をも悪化させ、ホール素子の特性上積感度の改善に
多大な支障を来すからである。
In1-x As層を堆積する。GaxIn1-x Asの混晶
比xについては、0.37≦x≦0.57とするのが望
ましい。何故ならばInPに格子整合するGax In
1-x Asの混晶比x=0.47から混晶比がずれるに伴い、
Gax In1-x AsとInPとの格子定数の差、即ち格
子不整合度も顕著となり、多量の結晶欠陥等を誘発し結
晶性の低下を招くばかりか電子移動度の低下等の電気的
特性をも悪化させ、ホール素子の特性上積感度の改善に
多大な支障を来すからである。
【0012】また、Gax In1-x As層のキャリア濃
度は、高電子移動度を発揮させるためには1×1015c
m-3以上1×1017cm-3以下の範囲にすると好結果が
得られる。キャリア濃度が1×1015cm-3未満である
とホール素子とした場合に入力及び出力電極のオーミッ
ク特性の不安定性が増したり、電極抵抗の増大を招き、
素子特性の不安定性を来すからである。一方、1×10
17cm-3を越えると電子移動度の低下が顕著になり、高
感度ホール素子が得られなくなる。
度は、高電子移動度を発揮させるためには1×1015c
m-3以上1×1017cm-3以下の範囲にすると好結果が
得られる。キャリア濃度が1×1015cm-3未満である
とホール素子とした場合に入力及び出力電極のオーミッ
ク特性の不安定性が増したり、電極抵抗の増大を招き、
素子特性の不安定性を来すからである。一方、1×10
17cm-3を越えると電子移動度の低下が顕著になり、高
感度ホール素子が得られなくなる。
【0013】また、Gax In1-x As層の膜厚につい
ては特段の制限はない。但し、ホール素子の実際の製作
に当たっては素子間を電気的に絶縁するためメサエッチ
ングと称する特定領域の結晶層を除去するための工程が
一般的に採用されるが、この際、素子間絶縁のためにメ
サエッチングにより除去すべき導電性を呈する層の膜
厚、とりもなおさずエピタキシャル成長層の全体的な厚
みが増すと必然的にメサエッチングに要する時間の増大
を伴い、結晶方位に因るエッチング量並びにエッチング
形状に顕著な差異を生じさせる。このことがホール素子
の重要な特性の一つである不平衡率の増大をもたらし、
素子特性の高品位化を妨げると共に良品素子収率の低下
を招く。従って、本発明に記すヘテロ構造を構成するに
あたってはその構成要素であるGax In1-x As層や
InP層の合計の膜厚をおおよそ5μmより薄く設定す
ると好結果が得られる。
ては特段の制限はない。但し、ホール素子の実際の製作
に当たっては素子間を電気的に絶縁するためメサエッチ
ングと称する特定領域の結晶層を除去するための工程が
一般的に採用されるが、この際、素子間絶縁のためにメ
サエッチングにより除去すべき導電性を呈する層の膜
厚、とりもなおさずエピタキシャル成長層の全体的な厚
みが増すと必然的にメサエッチングに要する時間の増大
を伴い、結晶方位に因るエッチング量並びにエッチング
形状に顕著な差異を生じさせる。このことがホール素子
の重要な特性の一つである不平衡率の増大をもたらし、
素子特性の高品位化を妨げると共に良品素子収率の低下
を招く。従って、本発明に記すヘテロ構造を構成するに
あたってはその構成要素であるGax In1-x As層や
InP層の合計の膜厚をおおよそ5μmより薄く設定す
ると好結果が得られる。
【0014】次に、Gax In1-x As層の内部に歪層
を設けることによってさらに高電子移動度が達成され
る。本発明者が鋭意検討を加えた結果、ヘテロ接合界面
からGax In1-x As層厚さの20%以内の領域に歪
を与えるのが良い。本発明者の実験の結果を図3に示
す。図3はGa0.47In0.53As層とInP層とのヘテ
ロ接合において感磁部層全体の膜厚に占める歪層の厚さ
の割合と室温での電子移動度との関係を示したものであ
る。図3に示したように、全体の膜厚の20%を越える
と電子移動度は極端に低下してくる。
を設けることによってさらに高電子移動度が達成され
る。本発明者が鋭意検討を加えた結果、ヘテロ接合界面
からGax In1-x As層厚さの20%以内の領域に歪
を与えるのが良い。本発明者の実験の結果を図3に示
す。図3はGa0.47In0.53As層とInP層とのヘテ
ロ接合において感磁部層全体の膜厚に占める歪層の厚さ
の割合と室温での電子移動度との関係を示したものであ
る。図3に示したように、全体の膜厚の20%を越える
と電子移動度は極端に低下してくる。
【0015】ヘテロ接合界面から一定の範囲の領域に歪
層を設ける方法には幾つかの方法がある。例えばInP
バッファ層をエピタキシャル成長させ、次に感磁部層と
なるGax In1-x As層をエピタキシャル成長させ、
其の後に引続く冷却過程で冷却速度を適宜調節すること
により、比較的簡単に歪層を作ることができる。即ち、
MOVPE法におけるInP層とGax In1-x As層
の通常の成長温度である600℃前後から200℃に至
までを約20分の時間をかけて冷却する。即ち、毎分2
0℃前後の冷却速度で冷却すると比較的容易に歪を発生
させることができる。冷却速度をさらに早くすると歪が
存在する領域が広がる傾向にある。例えば冷却速度が3
5℃前後になると歪が存在する領域は40%にも達す
る。歪を発生させる手法にはGax In1-x As層の混
晶比をヘテロ接合界面から漸次変化させ、最終的にIn
Pと格子整合するx=0.47としてもよい。但し、こ
の場合異なる混晶比の極端に厚い層を介在させると歪の
存在する領域が適正範囲を越えるので、異なる混晶比の
層の厚さは最大でも10nmに留めておくべきである。
層を設ける方法には幾つかの方法がある。例えばInP
バッファ層をエピタキシャル成長させ、次に感磁部層と
なるGax In1-x As層をエピタキシャル成長させ、
其の後に引続く冷却過程で冷却速度を適宜調節すること
により、比較的簡単に歪層を作ることができる。即ち、
MOVPE法におけるInP層とGax In1-x As層
の通常の成長温度である600℃前後から200℃に至
までを約20分の時間をかけて冷却する。即ち、毎分2
0℃前後の冷却速度で冷却すると比較的容易に歪を発生
させることができる。冷却速度をさらに早くすると歪が
存在する領域が広がる傾向にある。例えば冷却速度が3
5℃前後になると歪が存在する領域は40%にも達す
る。歪を発生させる手法にはGax In1-x As層の混
晶比をヘテロ接合界面から漸次変化させ、最終的にIn
Pと格子整合するx=0.47としてもよい。但し、こ
の場合異なる混晶比の極端に厚い層を介在させると歪の
存在する領域が適正範囲を越えるので、異なる混晶比の
層の厚さは最大でも10nmに留めておくべきである。
【0016】このようにして得た歪層を内在したヘテロ
接合からなるエピタキシャルウエハのシート抵抗と室温
電子移動度の関係を図4に示す。ここでは感磁部層全体
の厚さは150nmであり、透過電子顕微鏡による観察
の結果、歪層の介在する範囲はヘテロ接合界面から約1
6nmの範囲であり、感磁部層全厚の約10%に相当す
る。また、図4には図3に対応する歪の介在領域が感磁
部層厚さ全体の20%から40%であるウエハについて
も示してある。図4によれば従来はシート抵抗の値にか
かわらず電子移動度は8,000cm2/V・S であったが、
本発明によればシート抵抗が1,000〜1,500Ω
/□のものでは、電子移動度は10,000cm2/V・S 〜
12,000cm2/V・S のものが得られる。
接合からなるエピタキシャルウエハのシート抵抗と室温
電子移動度の関係を図4に示す。ここでは感磁部層全体
の厚さは150nmであり、透過電子顕微鏡による観察
の結果、歪層の介在する範囲はヘテロ接合界面から約1
6nmの範囲であり、感磁部層全厚の約10%に相当す
る。また、図4には図3に対応する歪の介在領域が感磁
部層厚さ全体の20%から40%であるウエハについて
も示してある。図4によれば従来はシート抵抗の値にか
かわらず電子移動度は8,000cm2/V・S であったが、
本発明によればシート抵抗が1,000〜1,500Ω
/□のものでは、電子移動度は10,000cm2/V・S 〜
12,000cm2/V・S のものが得られる。
【0017】次に、上記のようにInP単結晶基板上に
成長させたInPバッファ層及びGaInAs感磁部層
から構成されるエピタキシャルウエハを母体材料とし
て、GaInAsホール素子を製作する。この製作に当
たっては公知のフォトリソグラフィ技術、エッチング技
術等の加工技術を駆使し、ホール素子としての機能を発
揮するGaInAs感磁部層並びにInPバッファ層に
いわゆるメサエッチングを施し、素子機能領域をメサ状
に加工する。このメサ加工に際し、十字形に交差する2
つの半導体薄メサ層は、各々互いに直交する<0バー1
1>並びに<0バー1バー1>方向に平行に設ける。
成長させたInPバッファ層及びGaInAs感磁部層
から構成されるエピタキシャルウエハを母体材料とし
て、GaInAsホール素子を製作する。この製作に当
たっては公知のフォトリソグラフィ技術、エッチング技
術等の加工技術を駆使し、ホール素子としての機能を発
揮するGaInAs感磁部層並びにInPバッファ層に
いわゆるメサエッチングを施し、素子機能領域をメサ状
に加工する。このメサ加工に際し、十字形に交差する2
つの半導体薄メサ層は、各々互いに直交する<0バー1
1>並びに<0バー1バー1>方向に平行に設ける。
【0018】然るメサエッチングを施した後、入力用並
びに出力用電極を形成する。この形成に当たってはメサ
エッチングされたウエハの表面全体に一般のフォトレジ
スト材を塗布する。然る後、電極を形成すべき領域を公
知のフォトリソグラフィー法によりパターニング(patt
erning)し入・出力電極を形成する領域に在るフォトレ
ジスト材のみを剥離除去し、直下に存在する感磁部層の
GaInAs層の表層を露出させる。
びに出力用電極を形成する。この形成に当たってはメサ
エッチングされたウエハの表面全体に一般のフォトレジ
スト材を塗布する。然る後、電極を形成すべき領域を公
知のフォトリソグラフィー法によりパターニング(patt
erning)し入・出力電極を形成する領域に在るフォトレ
ジスト材のみを剥離除去し、直下に存在する感磁部層の
GaInAs層の表層を露出させる。
【0019】次に電極材料となす金(元素記号:Au)
・ゲルマニウム(元素記号:Ge)合金を当該加工を施
したレジスト材上に真空蒸着する。次に、パッシベーシ
ョン膜とする絶縁性を有する二酸化珪素(SiO2 )膜
等を公知のプラズマCVD法によりウエハ表面を被覆す
る。上記の如く製作された二酸化珪素絶縁膜を一般的な
レジスト材で被覆する。然る後、ダイシングのために必
要なダイシングラインを形成する。所定位置に相当する
部分のレジスト材を公知のフォトリソグラフィー技術に
より除去し、直下のSiO2 絶縁膜を露出させる。更
に、露出したSiO2 絶縁膜をフッ化水素酸(化学式:
HF)に浸し、当該部分のSiO2 絶縁膜を溶解し除去
する。これにより入・出力電極の表面並びにダイシング
ラインの形成部にあっては、GaInAs層表面を露出
させる。ダイシングラインに相当する部分に露出してい
るGaInAs層を適当な無機酸を利用しエッチング除
去すれば良い。然る後、GaInAs層の直下にあるI
nP層を無機酸により除去する。通常は、更にエッチン
グを進行させInP単結晶基板の表層部の一部迄除去す
る。
・ゲルマニウム(元素記号:Ge)合金を当該加工を施
したレジスト材上に真空蒸着する。次に、パッシベーシ
ョン膜とする絶縁性を有する二酸化珪素(SiO2 )膜
等を公知のプラズマCVD法によりウエハ表面を被覆す
る。上記の如く製作された二酸化珪素絶縁膜を一般的な
レジスト材で被覆する。然る後、ダイシングのために必
要なダイシングラインを形成する。所定位置に相当する
部分のレジスト材を公知のフォトリソグラフィー技術に
より除去し、直下のSiO2 絶縁膜を露出させる。更
に、露出したSiO2 絶縁膜をフッ化水素酸(化学式:
HF)に浸し、当該部分のSiO2 絶縁膜を溶解し除去
する。これにより入・出力電極の表面並びにダイシング
ラインの形成部にあっては、GaInAs層表面を露出
させる。ダイシングラインに相当する部分に露出してい
るGaInAs層を適当な無機酸を利用しエッチング除
去すれば良い。然る後、GaInAs層の直下にあるI
nP層を無機酸により除去する。通常は、更にエッチン
グを進行させInP単結晶基板の表層部の一部迄除去す
る。
【0020】
【作用】ヘテロ接合界面から一定の範囲の距離内にある
Gax In1-x As層内に歪層を設けることにより、当
該ヘテロ接合の電子移動度を向上させる。
Gax In1-x As層内に歪層を設けることにより、当
該ヘテロ接合の電子移動度を向上させる。
【0021】
【実施例】本発明を実施例を基に詳細に説明する。図1
は本発明に係わるGaInAs結晶層を感磁部とするホ
ール素子の模式的な平面図である。また、図2は図1に
示した平面模式図の破線A−A’の方向に沿った垂直断
面の概略図である。エピタキシャルウエハの形成に当た
っては、鉄を添加した比抵抗が約106 Ω・cmの面方
位(100)の半絶縁性高抵抗InP単結晶基板(10
1)に、第一の層としてアンドープInP層(102)
を約100nmの厚さで成長させた。このInP層(1
02)のキャリア濃度をホール効果法により測定した結
果、約2×1015cm-3であった。
は本発明に係わるGaInAs結晶層を感磁部とするホ
ール素子の模式的な平面図である。また、図2は図1に
示した平面模式図の破線A−A’の方向に沿った垂直断
面の概略図である。エピタキシャルウエハの形成に当た
っては、鉄を添加した比抵抗が約106 Ω・cmの面方
位(100)の半絶縁性高抵抗InP単結晶基板(10
1)に、第一の層としてアンドープInP層(102)
を約100nmの厚さで成長させた。このInP層(1
02)のキャリア濃度をホール効果法により測定した結
果、約2×1015cm-3であった。
【0022】然る後、上記のInP結晶層(102)上
にキャリア濃度が2×1016cm-3で混晶比を0.47と
したアンドープn形Ga0.47In0.53As(103)を
250nmの厚さに堆積した。ここでは従来のようにス
ペーサーは挿入しておらず、InPバッファ層(10
2)とGa0.47In0.53As(103)とを直接ヘテロ
接合させた。尚、本実施例ではInP、GaInAs結
晶層の双方共に、結合価が一価のシクロペンタジエニル
インジウム(化学式:C5 H5 In)をIn源とする常
圧MOVPE法で成長させた。成長温度はいずれも61
0℃である。エピタキシャル成長が終了した後、成長温
度である610℃から200℃になるまでの範囲を20
分かけて、つまり毎分約20℃の冷却速度で冷却した。
この場合透過電子顕微鏡での観察では、歪層はヘテロ接
合界面から20nmの範囲に存在しており、GaInA
s層全体の厚さ150nmの約13%に相当する。
にキャリア濃度が2×1016cm-3で混晶比を0.47と
したアンドープn形Ga0.47In0.53As(103)を
250nmの厚さに堆積した。ここでは従来のようにス
ペーサーは挿入しておらず、InPバッファ層(10
2)とGa0.47In0.53As(103)とを直接ヘテロ
接合させた。尚、本実施例ではInP、GaInAs結
晶層の双方共に、結合価が一価のシクロペンタジエニル
インジウム(化学式:C5 H5 In)をIn源とする常
圧MOVPE法で成長させた。成長温度はいずれも61
0℃である。エピタキシャル成長が終了した後、成長温
度である610℃から200℃になるまでの範囲を20
分かけて、つまり毎分約20℃の冷却速度で冷却した。
この場合透過電子顕微鏡での観察では、歪層はヘテロ接
合界面から20nmの範囲に存在しており、GaInA
s層全体の厚さ150nmの約13%に相当する。
【0023】次に、GaInAs感磁部層(103)を
通常の有機フォトレジスト材で全面を被覆し、その後、
公知のフォトリソグラフィー技術とエッチング技術を駆
使し、入・出力電極を形成すべき領域並びに感磁部とな
す領域(104)をメサ形状に加工した。本実施例では
メサエッチング加工には無機酸を使用した。その後、G
aInAs層(103)の表面を再び有機レジスト材で
全面に亘り被覆した。次に各々一対をなす入力電極(1
05)と出力電極(106)を形成すべき領域に存在す
る上記レジスト材のみをフォトリソグラフィ技術を利用
して除去し、GaInAs層(103)の表面を露出さ
せた。然る後、Geを重量で約13%程度含むAu・G
e合金を真空蒸着した。その後、当該ウエハを有機溶剤
混合液に浸し、レジスト材を剥離すると同時に蒸着によ
ってレジスト材上に被着した素子の製作上不要となるA
u・Ge合金膜をいわゆるリフトオフ(lift-off)法で
除去した。次に、オーミック性電極を得るために電極と
なる合金膜を被着させたウエハを温度420℃で数分間
熱処理した。
通常の有機フォトレジスト材で全面を被覆し、その後、
公知のフォトリソグラフィー技術とエッチング技術を駆
使し、入・出力電極を形成すべき領域並びに感磁部とな
す領域(104)をメサ形状に加工した。本実施例では
メサエッチング加工には無機酸を使用した。その後、G
aInAs層(103)の表面を再び有機レジスト材で
全面に亘り被覆した。次に各々一対をなす入力電極(1
05)と出力電極(106)を形成すべき領域に存在す
る上記レジスト材のみをフォトリソグラフィ技術を利用
して除去し、GaInAs層(103)の表面を露出さ
せた。然る後、Geを重量で約13%程度含むAu・G
e合金を真空蒸着した。その後、当該ウエハを有機溶剤
混合液に浸し、レジスト材を剥離すると同時に蒸着によ
ってレジスト材上に被着した素子の製作上不要となるA
u・Ge合金膜をいわゆるリフトオフ(lift-off)法で
除去した。次に、オーミック性電極を得るために電極と
なる合金膜を被着させたウエハを温度420℃で数分間
熱処理した。
【0024】更に、当該入・出力用の電極(105及び
106)と電気的の連結させてパッド電極(107)を
各電極に設けた。該パッド電極(107)は、上記に如
くメサエッチングにより露出せしめたInP単結晶基板
(101)の表層部に載置した。これは熱処理時にGa
InAs感磁部層に直接、歪が導入されるのを防止する
ためである。更に、上記工程を経たヘテロ接合材料の表
面の入・出力電極部以外の領域を、プラズマCVD法を
使用して二酸化珪素膜(108)により被覆した。酸化
膜の堆積膜厚は約400nmとした。更に、素子の表面
全体を再び一般のフォトレジスト材で覆い、ウエハの全
面に形成されたホール素子を単体に分離しホール素子チ
ップとなすためのダイシングライン(110)を形成す
べくパターニングを施した。然る後、各層を順次エッチ
ングにより除去しダイシングライン(110)となし
た。
106)と電気的の連結させてパッド電極(107)を
各電極に設けた。該パッド電極(107)は、上記に如
くメサエッチングにより露出せしめたInP単結晶基板
(101)の表層部に載置した。これは熱処理時にGa
InAs感磁部層に直接、歪が導入されるのを防止する
ためである。更に、上記工程を経たヘテロ接合材料の表
面の入・出力電極部以外の領域を、プラズマCVD法を
使用して二酸化珪素膜(108)により被覆した。酸化
膜の堆積膜厚は約400nmとした。更に、素子の表面
全体を再び一般のフォトレジスト材で覆い、ウエハの全
面に形成されたホール素子を単体に分離しホール素子チ
ップとなすためのダイシングライン(110)を形成す
べくパターニングを施した。然る後、各層を順次エッチ
ングにより除去しダイシングライン(110)となし
た。
【0025】このホール素子の電気的特性、特に電子移
動度を従来のGaInAsホール素子のそれと比較し
た。結果を図5に示す。ここで言う従来のホール素子と
は、緩衝層並びに感磁部層内に存在する歪層の厚さが約
52nmと全体の層厚の約35%のGax In1-x As
/InPヘテロ接合ホール素子を指す。その結果、本発
明によるホール素子では平均の室温における電子移動度
は10,000cm2/V・S に達するのにたいして、従来例
では約6,100cm2/V・S と約40%の差異が現われ、
本発明の優位性が示された。
動度を従来のGaInAsホール素子のそれと比較し
た。結果を図5に示す。ここで言う従来のホール素子と
は、緩衝層並びに感磁部層内に存在する歪層の厚さが約
52nmと全体の層厚の約35%のGax In1-x As
/InPヘテロ接合ホール素子を指す。その結果、本発
明によるホール素子では平均の室温における電子移動度
は10,000cm2/V・S に達するのにたいして、従来例
では約6,100cm2/V・S と約40%の差異が現われ、
本発明の優位性が示された。
【0026】
【発明の効果】本発明によれば、高電子移動度特性を安
定して付与できる効果をもたらし、且つまた高感度のホ
ール素子の安定的な供給をもたらす。
定して付与できる効果をもたらし、且つまた高感度のホ
ール素子の安定的な供給をもたらす。
【図1】本発明に係わるホール素子の模式的な平面図で
ある。
ある。
【図2】図1に示すホール素子の平面模式図の破線A−
A’に沿った断面を模式的に示す図である。
A’に沿った断面を模式的に示す図である。
【図3】感磁部層全体の膜厚に対する歪の存在する割合
と、室温電子移動度との関係を示す図である。
と、室温電子移動度との関係を示す図である。
【図4】ヘテロ接合のシート抵抗と室温電子移動度との
関係を示す図である。
関係を示す図である。
【図5】本発明例と従来例との電子移動度を比較する図
である。
である。
(101) Fe添加高抵抗InP単結晶基板 (102) InP緩衝層 (103) GaInAs感磁部層 (104) メサ領域 (105) 入力電極 (106) 出力電極 (107) パッド電極 (108) 酸化膜 (109) ダイシングライン
Claims (3)
- 【請求項1】 III−V族化合物半導体のヘテロ接合を
具備してなる磁電変換素子において、感磁部層内のヘテ
ロ接合界面から感磁部層の膜厚の20%以内の領域に歪
層を存在させたことを特徴とする磁電変換素子。 - 【請求項2】 感磁部層がヒ化ガリウム・インジウム
(GaInAs)からなることを特徴とする請求項1記
載の磁電変換素子。 - 【請求項3】 ヘテロ接合がヒ化ガリウム・インジウム
(GaInAs)とヒ化アルミニウム・インジウム(A
lInAs)、リン化インジウム(InP)もしくはリ
ン化インジウムと格子整合する III−V族化合物半導体
のうちのいずれか1種であることを特徴とする請求項1
記載の磁電変換素子。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22262993A JP3395277B2 (ja) | 1993-09-07 | 1993-09-07 | 磁電変換素子 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22262993A JP3395277B2 (ja) | 1993-09-07 | 1993-09-07 | 磁電変換素子 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0779031A true JPH0779031A (ja) | 1995-03-20 |
| JP3395277B2 JP3395277B2 (ja) | 2003-04-07 |
Family
ID=16785451
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22262993A Expired - Fee Related JP3395277B2 (ja) | 1993-09-07 | 1993-09-07 | 磁電変換素子 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3395277B2 (ja) |
Citations (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS54114089A (en) * | 1978-02-24 | 1979-09-05 | Toshiba Corp | Hall element using gallium arsenide crystal |
| JPS60198877A (ja) * | 1984-03-23 | 1985-10-08 | Nippon Denso Co Ltd | ホ−ル素子 |
| JPS613464A (ja) * | 1984-06-18 | 1986-01-09 | Hitachi Ltd | 半導体装置 |
| JPS642384A (en) * | 1987-06-24 | 1989-01-06 | Seiichi Tanuma | Hall element |
| JPH04106988A (ja) * | 1990-08-27 | 1992-04-08 | Asahi Chem Ind Co Ltd | InAsホール素子 |
| JPH04298050A (ja) * | 1991-03-27 | 1992-10-21 | Hitachi Ltd | 歪付キャリア供給層を有するヘテロ構造素子 |
| WO1993002479A1 (fr) * | 1991-07-16 | 1993-02-04 | Asahi Kasei Kogyo Kabushiki Kaisha | Capteur a semiconductor et son procede de fabrication |
| JPH05218528A (ja) * | 1992-02-06 | 1993-08-27 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 磁電変換素子 |
| JPH0779032A (ja) * | 1993-09-07 | 1995-03-20 | Showa Denko Kk | GaInAs2次元電子ホール素子 |
-
1993
- 1993-09-07 JP JP22262993A patent/JP3395277B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS54114089A (en) * | 1978-02-24 | 1979-09-05 | Toshiba Corp | Hall element using gallium arsenide crystal |
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| JPH05218528A (ja) * | 1992-02-06 | 1993-08-27 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 磁電変換素子 |
| JPH0779032A (ja) * | 1993-09-07 | 1995-03-20 | Showa Denko Kk | GaInAs2次元電子ホール素子 |
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| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3395277B2 (ja) | 2003-04-07 |
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