JPH0779896B2 - 糸締り補正装置付きジグザグミシン - Google Patents

糸締り補正装置付きジグザグミシン

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JPH0779896B2
JPH0779896B2 JP17705087A JP17705087A JPH0779896B2 JP H0779896 B2 JPH0779896 B2 JP H0779896B2 JP 17705087 A JP17705087 A JP 17705087A JP 17705087 A JP17705087 A JP 17705087A JP H0779896 B2 JPH0779896 B2 JP H0779896B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明はジグザグミシンによる縫い目における下糸の片
寄りを防止するための上糸の調節装置に関する。
(従来技術及び発明が解決しようとする問題点) 本縫いミシンに於ける直線縫いの縫目は第21図に示す如
くのノーマルステッチと第22図に示す如くのヒッチステ
ッチとがあり、混入すると第23図の如く縫目の乱れを生
じ一般的には縫糸の撚り戻りの生じないノーマルステッ
チで縫うことが望まれる。ノーマルステッチとヒッチス
テッチの発生は第24図及び第25図に示す如く各種のステ
ッチの発生は下糸保持手段から引き出された下糸に対
し、縫いの進行方向正面から見て針が左右いずれの側に
落ちるかにより決まるものである。一般に回転する釜の
剣先が縫いの進行方向正面から見て下糸引出し点より前
側、即ち針の左側に下糸が来る状態の場合は第24図A〜
Gの如き経路でノーマルステッチとなり、逆に下糸引出
し点より後側、即ち針の右側に下糸が来る場合は第25図
の如き経路でヒッチステッチになる。従って一般的には
下糸の供給源を第24図の如く縫いの進行方向正面から見
て、下糸引出し点より前側、即ち針の左側に下糸が来る
ようにする為には下糸引出し点を第26a図の如く向かっ
て左側からとして下糸を供給することが効果的であり、
多くのミシンはこの方式によってヒッチステッチを回避
している。しかしながらこのような方式ではジグザグ縫
いに於いては27a図の如く下糸が片寄る現象が生じる。
この現象は縫目ピッチの小なる時に顕著であり、これを
解消して第27b図の如くの片寄らない縫目を得るために
は、従来第26b図の如く下糸引出し点をジグザグ縫いの
振幅の中央に設定する必要がある。
上記の如く下糸の片寄りを防止するために下糸に対して
下糸引出し口を直線縫いとジグザグ縫いとでは異なる位
置が適正位置であり、その位置に設定することが望まし
い。これに対して本出願人は実開昭56−23074号にて下
糸引出し口を振幅の中央としたミシンに於いて、直線縫
い時に下糸引出し口を左方に移動設定する移動部材を模
様選択部に連結し、直線縫い選択時に下糸に係合して左
方に案内するものを示した。
従来の例に於いては、模様選択により案内部材を左右動
して案内部材を直接下糸に作用して下糸引出し口を案内
するのであって下糸引出し口の切替えが明確に行なえる
点で優れているが直線縫いからジグザグ縫いへの切替え
に於ける下糸の解放については移動部材は直接下糸を制
御しないこと、下糸の復帰は縫目形成時の糸の引出し作
用に依存する為、その切替え時の下糸の解放による糸タ
ルミを発生し易く、又ジグザグ縫い選択時は移動部材が
上糸の糸抜け経路中に残るので、その形状及び仕上げに
制限されるなどの問題があった。
又、そのため下糸繰出し機構及び針の振幅とその位置に
対応するための調節装置を必要とするものであり、又針
板と釜とのせまいスキマの範囲に設定する必要があり、
構造も複雑となるものである。又、上糸の供給量を針の
振幅データ及び送りデータと共に予め記憶しておき、一
針毎に調節するものも提案されているが模様縫いなど模
様形成のために必要なデータの他に調節量を記憶するた
めに多くの記憶手段を必要とし、更に一針毎に供給量を
調節するための装置も複雑になるなどの欠点を有してい
た。
(問題点を解決するための手段) 本発明はこの下糸の片寄りの防止を縫い目の形成時の針
の振幅運動により駆動される上糸引込み手段により上糸
の供給量を変えて対応するものであり、左右動しかつ上
下動する針と該針と協働して本縫い縫い目を形成する上
糸捕捉手段と、前記針と同期して上下動する天秤と、上
軸回転位相の検出手段と、上糸の供給源と前記天秤との
間に配置される糸の張力調節手段である第1の上糸押圧
器と、該第1の上糸押圧器と前記天秤との間に配置され
上糸を間欠的に押圧する第2の上糸押圧器と、上糸経路
上で針の振幅駆動部材に連結される上糸案内体と該案内
体と協働して振幅範囲の片側で作用する如く配置される
作用体とでなる上糸引込み手段と、前記第2の上糸押圧
器の制御手段とで構成する。
(作用) 駆動軸回転による天秤上死点位置までの間、前記第2の
上糸押圧器を押圧状態として第1の上糸押圧器と第2の
上糸押圧器とによる強い押圧力として縫い目の糸締めを
行ない、天秤上死点直後の位相から針の針穴が布厚の略
中央に下降する位相の間は前記第2の上糸押圧器を解放
して前記第1の上糸押圧器のみによる弱い押圧力とし、
この位相間に補正する針位置側で前記上糸引込み手段の
作動による上糸引込みを行なう。なおこの間天秤の下降
による糸ユルメを生じさせないために糸ユルメ曲線を変
更した天秤、又は糸ユルメを吸収する別の糸引込み手段
を設けることにより、前記第1の上糸押圧器を経由して
糸の供給源からの上糸供給を行なう。
(実施例) 次に本発明の実施例を図面を参照して詳細に説明する。
第5図においてミシン機枠1には駆動部(図示せず)に
連結して回転を伝達される上軸2に連結する針棒3が上
下動可能に支承されている。該針棒3は前記ミシン機枠
1に回転可能に支承される上軸2の軸端に設けたクラン
ク7の一端に固着の針棒クランク8の軸部に回転可能の
連結するクランクロッド9の他端に回転可能な軸部を備
える針棒抱き10に挿通固着されており該針棒抱きの上部
と下部で針棒支持体11に挿通し、上下動可能に支持され
ている。該針棒支持体は前記ミシン機枠1に固着の軸12
に嵌装し上下動を規制されて回転のみ可能に支持されて
いる。前記針棒支持体11の他端は連結ロッド13の一端に
連結されており、該連結ロッドの他端は前記ミシン機枠
1に固着の針棒振幅用ステッピングモータ14の出力軸14
aに固着の腕15とリンク16を介して連結している。
前記送り歯19は前記上軸2により駆動される水平送り腕
21に固着されており、該水平送り腕の運動量の調節は水
平送り腕の揺動角を調節することで行なうが、揺動角調
節部材22が調節軸23の軸端に固着され、該揺動角調節部
材の回動により前記水平送り腕21への伝達量を調節する
ものであって、前記調節軸23の他端に固着の腕24と前記
ミシン機枠1に固着の送り調節用ステッピングモータ25
の出力軸に固着のクランク26とがリンク27を介して連結
している。
第5a図において32は前記上軸2に固着の回転板であっ
て、該回転板に形成されるスリットと前記ミシン機枠1
に固着のフォトインタラプタ33とにより、上軸2の回転
位相の検出装置を構成している。
34はリンク式の天秤であって前記上軸2とリンク35を介
して連結しており、第6a図で示す糸ユルメ曲線の特性を
有するものであり、図中点線で示す糸ユルメ曲線は従来
のものである。第3図において36は第1の上糸押圧器で
あって第4図に示す如く一対の糸挟持皿36a,36b間にバ
ネ圧を付与する公知の構造の糸調子器である。
該第1の上糸押圧器の糸調子ダイヤル37を回転すること
により前記一対の糸挟持皿36a,36bへの押圧力を変化せ
しめる如くなっており、前記糸調子ダイヤル37の目盛に
「オート」37aのポジションが設定されており、前記ミ
シン機枠1の表面に設けられた表示38に合致させること
により一般布に対応する押圧力が付与される。尚、この
機能は第2の上糸押圧器で行われてもよい。
39は第2の上糸押圧器であって、前記第1の上糸押圧器
36と前記天秤34との間の上糸経路上に配置され、縫い目
形成のワンサイクル中に上糸の押圧と解放とを行なう間
欠押圧器である。
該第2の上糸押圧器は第7図に示す如くの構造であって
前記ミシン機枠1に形成のネジ穴1aにつば付ネジ40のネ
ジ部40aが螺合しており、該つば付ネジの軸40cに中空穴
40aが開孔されている。
前記つば付ネジ40の軸部40cに一対の糸挟持皿41と42が
嵌装している。前記つば付ネジ40のつば部40bから軸部4
0cにかけてスリ割り溝40dが形成されており、該糸挟持
皿42は第8図に示す如くの形状であってスリ割り溝に嵌
合するリブ42aを備えて、回転を制御され軸方向移動の
み許容されている。該糸挟持皿42と前記つば付ネジ40の
つば部40bとの間にバネ43が配置されており、前記糸挟
持皿41と42を押圧し、皿間に挟持圧を与えている。尚前
記スリ割り溝40dを使用して前記つば付ネジ40を回転す
ることにより、前記ネジ部40aと前記ネジ穴1aとによ
り、前記つば部40bが軸方向移動して前記バネ43の押圧
力を調節することが出来る。なお前記つば部40bは前記
軸部40cに前記糸挟持皿42とバネ43を組付後接着剤等に
て一体化されている。
前記つば付ネジ40の中空穴40にピン44が前後動可能に挿
通されており、その一端は前記糸挟持皿42のリブ42aに
当接しており、他端は前記ミシン機枠1に固着のソレノ
イド45の出力軸45aの先端に当接している。
前記第2の上糸押圧器39と前記位相検出装置63は第2図
の如く中央演算装置64を介して連結されている。
46は糸引込み手段であって、上糸47を挿通する穴部48a
を備える案内体48と作用体49とで構成している。
前記案内体48は第9図に示す如くであって、該取付部48
bで前記針棒支持体11に固着されており穴部48aのある案
内部48cは前記ミシン機枠1の開口部から突出してい
る。
前記作用体49は前記案内体48の案内部48cの上下に配置
される作用部49aと主体部49bが形成されており、該主体
部に設けた長穴49cに一対の段ネジ50の段部が嵌合して
いる。該一対の段ネジは前記ミシン機枠1に固着されて
おり、前記作用体49は前記段ネジ50の段部に係合して、
該段ネジの配置方向に移動可能に支持されている。該作
用体の一端には前記ミシン機枠1に固着のソレノイド51
の出力軸51aが連結しており、該ソレノイドへの信号の
ない時は前記出力軸51aが矢印A方向に付勢される如
く、前記作用体49の一端と前記ミシン機枠1との間にバ
ネ52が配設されている。前記ソレノイド51は模様の選択
手段(図示せず)に連結している。
該ソレノイドの作動により前記出力軸51aの連結する前
記作用体49が前記段ネジ50に支持されて左右動して第10
図aとbとの二位置に設定される。即ちaでは前記案内
体48の案内部48cの左位置(図中実線で示す)、及び右
位置(図中点線で示す)を示し、前記作用体49の作用部
49aの作用位置(図中実線で示す)及び不作用位置(図
中点線で示す)を示すものである。a及びb図において
前記作用体49の作用部49aが図中点線位置の不作用位置
に設定された場合、前記案内体48の案内部48cがa,bいず
れの位置となっても、前記案内体48の穴部48aに挿通さ
れた上糸は第11図cの如く前記作用部49aに触れない不
作用状態となるものであって直線縫いのような縫目形成
時の位置である。
尚前記作用体49の作用部49aが図中実線で示す作用位置
に設定された場合、前記案内体48の穴部48aに挿通され
た上糸は前記案内体48の案内部48cが左位置では第11図
aの如く触れない位置であるが右位置では第11図bの如
く上糸を引込む。
次に上糸の制御について第1図及び第6付から第8図を
参照して説明する。第6図は糸ユルメ曲線図であって、
その第6図の横軸は前記上軸2の回転位相検出装置によ
って検出された針上死点位相θaを0゜とする、前記上
軸2の回転位相である。
又図中aは前記天秤34の作動によって変化する天秤糸ユ
ルメ曲線であり、Cは間欠押圧器である第2の上糸押圧
器39の作動線図であり、C1はその作動時、C2はその不作
動時である。
次に各作動部と糸の動きについて説明する。
まず前記天秤34は前記上軸2の回転により上下動して上
糸47に作用し第6図中aの如き天秤糸ユルメ曲線とな
る。前記第2の上糸押圧器39は天秤34の下降により上糸
の伸びが略消滅する位相から天秤上死点に至る位相θ1
までの間は、第7図の如くの前記バネ43の押圧による強
い挟持力T2が与えられ、その他の位相においては前記ソ
レノイド45を作動して前記ピン44を矢印G方向に押し出
す位置として、該ピンの一端に当接する。前記糸挟持皿
42のリブ42aに作用して該糸挟持皿を前記バネ43の押圧
力に抗して押し上げて上糸挟持圧を変化せしめる。その
変化させた挟持圧T2は前記ソレノイドの移動位置により
決定される。本実施例では該挟持圧は前記ソレノイドの
作動により解放される場合、即ちT2値が移動により0と
なる場合について説明する。位相θaで示す針上死点位
相に於いて、前述の如く布送りは行なわれておらず、前
記第2の上糸押圧器39はC1で示す作動時であって前記糸
挟持皿41と42の間で前記上糸47を保持している。
上軸の回転による次の天秤上死点位相θ1までの間この
状態を保つ一方前記天秤5は上昇することにより、上糸
経路の糸を吸収して上糸ユルミ量を減少せしめて位相θ
1で最少とし縫い目を引き締める。この時の上糸の糸経
路は第12図(イ)の状態であってミシン機枠1に固着の
糸案内53(e点)〜針穴17a(b点)〜布中の上下糸の
交絡点54(f点)の間の上糸は緊張を保っている。
天秤上死点位相θ1で縫い目の糸締め後、前記第2の上
糸押圧器39がC2の不作動時となって前記挟持皿41と42の
間の上糸47を解放する。そして前記針17の下降により針
穴17aが布厚の中央に到達する位相θ2までの間布が送
られて位相θ2で布送りを終了すると共に、前記第2の
上糸押圧器9がC1の作動時となって前記挟持皿41と42と
の間の上糸47を押圧保持する。この位相θ2は第12図ロ
の如くであって縫い目は布送り量mを送られた状態で前
記針17の針穴17a(g点)は布の中央にある。
従って前記位相θ1から位相θ2の間に図中で示す送り
量mと布厚tに相当する上糸47が必要となり、糸コマ55
から縫い目の間の上糸が緊張状態である場合は前記第2
の上糸押圧器39が挟持を解放していることから、布送り
によって上糸の供給源たる前記糸コマ55から引き出して
前記第1の上糸調子器による張力を付与されて供給され
る。
尚位相θ1から位相θ2の間は前記天秤糸ユルメ曲線は
糸ユルミを生じない。
このため位相θ1から位相θ2の間の上糸供給位相間の
上糸経路中の上糸は緊張状態であって前述の布送り作用
によって生じる不足分の上糸47が供給される。尚糸供給
後の位相θ2において、前記第2の上糸押圧器39はC1で
示す作動時となって前記ソレノイド45が励磁して前記上
糸47を押圧保持する。
尚、前述の位相θ1から位相θ2の間の上糸の供給量W
は位相θ1の前の縫い目の糸締めによる完成された状態
から位相θ2の前記針穴2aが布の中央部に下降するまで
の間に供給される糸量であって、第12図(ロ)中のe〜
g〜fで示す糸長さから第12図(イ)中のe〜h〜fで
示す糸長さを引いた量であるが、その量は第12図(ロ)
中のf〜gで示す送り量mに布厚tを加えた値であると
ころの縫い目形成に必要な上糸量をPとし、第12図
(イ)中のe〜h〜fで示す糸長さから第12図(ロ)中
のe〜gで示す糸長さを除いた糸長さを調整量Lとし前
記第1の糸調子器36によって与えられる上糸の伸びをk
とすると、位相θ1から位相θ2の間の供給量Wは次式
にて表すことが出来る。
W=P−(L+k) となって、上下糸の交絡点が布の中央部となる為の上糸
必要量Pに対してL+kだけ不足するが、この不足量の
内、Lは第12図(イ)に見る如く針中心iに対する前記
糸案内53のオフセット量n及び天秤上死点時の針穴17a
の高さvによって定まるそのミシン個々の値である。
又、糸の伸び量kは糸の種類及び前記微調節上糸調子器
6の押圧力の大きさによって異なる性質の値であり、そ
の伸びの補正については後に述べるとする。よって糸調
子を整える従来の上糸調子器と異なり前記間欠押圧器9
を解放している間に、この微調節上糸調子器以降への上
糸の流れ込みを防ぐだけの弱い張力を付与するものであ
る為、糸種間の糸の伸び量の差は少なく、Lで示す不足
量は各ミシン個々では略一定に扱える。この上糸量の不
足量の補正は第12図(ハ)に示す如く前記第2の上糸押
圧器39の位相θ2の作動位相に遅らせて、前記針穴17a
の位置が布厚の中央位置より所定の量rだけ下がった位
置まで解放しておくことで2rの糸量を余分に供給するこ
とが出来る。この所定の量rは…2r−L+kにより予め
算出、確認して設定することが出来る。この修正により
布送り量と布厚とにより定まる縫い目の消費量に相当す
る上糸量を正確に供給する事が出来る。
次に本実施例の縫い目形成時の伸びの動作の補正につい
て説明する。
第13図は横軸に縫い目形成サイクル中の天秤上死点位相
θ1における上糸47への押圧力と上糸の伸び量の関係を
示すものであり、横軸に上糸への押圧力を表し縦軸に天
秤の上昇時に発生する上糸の伸び量を表すものである。
図中Aは伸びが多く同じ糸調子条件では縫い目が第14図
(b)の如く、上吊り傾向となるポリエステルフィラメ
ント糸の場合、図中Bは伸びが少なく同じ糸調子条件で
は縫い目が第14図(c)の如く下吊り傾向となる綿糸の
場合を示す。
前記第1の上糸押圧器36は縫いサイクル中常に一定の挟
持力T1を与えるもので、前記第2の上糸押圧器39は天秤
34の下降により上糸の伸びが略消滅する位相から天秤上
死点に至る位相までの間は、第5図の如くの前記バネ43
の押圧による強い挟持力T2が与えられ、その他の位相に
おいては前記ソレノイドの作動により解放され、T2値が
移動により0となる。
従来の第1の上糸押圧器36のみにより一定圧T1を付与す
るものでは第13図に示す如く、縫いサイクル中の天秤上
死点時θ1の縫い目の糸締めに作用する上糸にはポリエ
ステルフィラメント糸ではl3,綿糸ではl1の伸びが生じ
ることとなる。天秤の上昇作用時には前記縫い目の糸締
めと共に前記第1の上糸押圧器36から針までの間の上糸
の供給作用が行なわれるが、伸びの発生分上糸の供給量
が減少した状態となり伸びの発生が多いものほど縫い目
が上吊り状態となるものである。これに対し本実施例で
は縫いサイクル中の天秤上死点位相θ1では前記第1の
上糸押圧器36による挟持圧T1前記第2の上糸押圧器39に
よる挟持圧T2とが加えられたT3の挟持圧で上糸を挟持す
ることとなり、天秤の上昇による縫い目の糸締めに作用
する上糸にはAで示すポリエステルフィラメント糸では
第13図の如くl4,綿糸ではl2の伸びが生じることとな
る。
天秤上死点後に前記第2の上糸押圧器39を開放したもの
では第13図に示す如く、前記第1の上糸押圧器36のみに
よる挟持圧T1となり糸の伸びはポリエステルフィラメン
ト糸ではl3、綿糸ではl1となるため、前記ソレノイド45
の作用により上糸47は天秤上死点時の伸び分l4,l2に対
し上死点直後の伸び分l3,l1となることにより、この差
分l4−l3,l2−l1分の縫い目の事前供給が前記上糸調子
器36から縫い目の間の上糸経路中に行なわれることとな
る。
この差のl4−l3の方がl2−l1よりも多くなる如くT2の値
を設定することによりl4−l3の特性を持つポリエステル
フィラメント糸の方がl2−l1の特性を持つ綿糸よりも多
量の上糸が前記第1の上糸押圧器36以降の上糸経路中に
供給されることとなって縫い糸の伸び特性の補正を行な
うことが出来る。
この糸種間の発生差がl3とl1との差に等しくなる如くT2
値を定めることにより、最も正確に補正させるものであ
る。なおこの第2の上糸押圧器39の作動位相は前記上軸
位相の検出装置による検知位相により前記ソレノイド45
を作動させるものである。
この糸供給作用に加えて、本発明による針の振幅位置に
対する供給量の補正は次のようにして行なわれる。
即ち、前記案内体48は前述の如く針棒3の振幅位置に連
動して移動される如くの構造であることから、ジグザク
縫い目を形成するための左右針落位置のいずれの場合も
天秤上死点位相θ1では第11図(a)に示す位置であっ
て、針が布に貫通する位相においては振幅位置により異
なり、左針落位置では第11図(b)に示す位置で、右針
落位置では第11図(c)に示す位置となる。
従って左針落位置では第11図(b)d〜e〜fにて示す
上糸47の屈曲分の糸繰りが行なわれるが、この位相では
第6図の如く上糸への押圧は開放され弱い上糸張力であ
ることから、この上糸繰り分は糸コマ側から供給される
こととなり、第11図(c)に示す右針落位置に比べて上
糸が多く供給され、第27図(a)の如き下糸の片寄り傾
向のジグザグ縫い目を第27図(b)の如く補正した縫い
目とする。
尚前記ソレノイド51は第3図で示す公知の模様選択手段
56に電気的に連結されており、下糸片寄りの補正を行な
おうとする模様の選択に対して、前記第10図実線で示す
作用位置に前記作用体49が位置する如く前記ソレノイド
51を制御し、下糸片寄りの補正を行なわない模様、例え
ば直線縫いの様な模様の選択に対して前記第10図点線で
示す不作用位置に前記作用対49が位置する如く前記ソレ
ノイド51を制御して対応する。
なお補正手段として本実施例では前記案内体48は前記針
棒支持体11に固着するものであって、前記作用体49をソ
レノイド駆動する構造のものを示したが、第15図に示す
如く前記案内体48の作用を針棒3に固着の針棒糸案内5
7、前記作用体49の作用を前記ミシン機枠1に固着の糸
掛け58に夫々第15図の如く配置して針の振幅により作動
させることにより行なわせるものであっても良い。
次に本発明の第2の実施例について第16図〜第20図を参
照して説明する。
本実施例においては第16図に示す如く前記コマ55から前
記針の針穴17aに至る上糸経路上に糸調子ダイヤル37を
備え一対の糸挟持皿36a,36bの間に挟持する上糸に張力
を付与する公知の糸調子器である第1の上糸押圧器36
と、第1の実施例の第2の上糸押圧器39と、第1の実施
例の補正手段と公知の上糸ユルミ曲線となる天秤134
と、更に前記第2の上糸押圧器39と同様の構造であっ
て、該第2の上糸押圧器よりも弱い上糸張力を上糸に間
欠的に付与する第3の上糸押圧器59とを配置している。
次に本実施例の各上糸押圧器の作動と上糸の供給につい
て説明する。
第17図においてaは天秤上糸ユルメ曲線であり、Cは前
記第2の上糸押圧器の作動線図、Dは前記第3の上糸押
圧器の作動線図を示すものであり、C1及びD1は作動時
(即ち押圧時)であってC2及びD2は不作動時(即ち開放
時)である。
伸び特性の差の補正については第1の実施例と同一であ
るので省略する。
本実施例における前述の上糸補正手段の糸引込作用につ
いては、前記第2の上糸押圧器39と前記第3の上糸押圧
器59との間に配置され第16図に示す如く、作用体149は
前記ミシン機枠1に回動可能に支持されるレバー体60の
一端に固着されており、該レバー体の他端は前記上軸2
に固着のカム61上に配設されており、バネ手段62により
常には前記カム61に当接する如く付勢されている。前記
レバー体60の端部には前記ミシン機枠1に固着のソレノ
イド151の出力軸が常には適当なスキマを有して対向し
ている。
前記作用体149の一端は開口部149aを備えており、該開
口部に前記針棒支持体11に固着の案内体148の先端が侵
入する位置に配置されている。
前記案内体148の先端には案内穴148aが設けられてお
り、該案内穴は前記針17の揺動に対して第19図、第20図
の如く、前記作用体149の開口部149a内を出没する。
前記作用体149は前記上軸2の回転により駆動され位相
に対応して作動するもので、天秤上死点位相θ1では第
19図実線で示す位置aとなり、針17の針穴17aが布厚の
略中央に至る位相θ2では第19図の点鎖線の位置bとな
り、前記案内体148はジグザグ縫い目を形成するための
左右針落位置のいずれの場合も天秤上死点位相θ1では
第19図(イ)に示す位置であって、針が布に貫通する位
相においては振幅位置により異なり、左針落位置では第
19図(ロ)に示す位置で右針落位置では第19図(ハ)に
示す位置となる。
従って左針落位置では位相θ1から位相θ2となった時
に前記作用体149は第19図aの位置から第19図bの位置
となり、前記案内体148は第19図(イ)の位置から第19
図の位置へと移動して第20図g〜h〜iにて示す屈曲分
の糸繰りが行なわれる。
この位相では第17図の如く前記第2の上糸押圧器39によ
る上糸への押圧は解放され、前記第1の上糸押圧器36に
よる弱い上糸押圧力であることから、この糸繰り分は糸
コマ側からの上糸供給となる。
一方右針落位置では位相θ1から位相θ2となった時に
前記作用体149は第19図aの位置から第19図bの位置と
なり前記案内体148は第19図(イ)の位置から第19図
(ハ)の位置となり第20図点線の如く糸の屈曲は行なえ
ない。
したがってジグザグ縫いにおいては右針落位置に比べて
左針落位置側は上糸が多く供給され、第27図aの如き下
糸の片寄り傾向のあるジグザグ縫い目を第27図bの如く
補正された縫い目とする。
尚前記ソレノイド151も第1の実施例と同様、前記模様
選択手段56に電気的に連結されており、下糸片寄りの補
正を行なおうとする模様の選択に対しては前記ソレノイ
ド151の出力軸が前記レバー体60に当接しない位置に制
御し、第19図cで示す下糸片寄りの補正を行なわない模
様、例えば直線縫いの様な模様選択に対して前記ソレノ
イド151を励磁して出力軸を矢印B方向に押し出して前
記レバー体60を矢印B方向に回動させて、前記作用体14
9の開口部149aを第19図cの位置とする。
前記案内体148の移動による糸引込作用に対して本実施
例の天秤糸ユルメ曲線a1は第17図に示す如く、第1の実
施例のものとは異なる従来のものであって、天秤上死点
位置θ1から針穴が布厚の略中央に位置する位相θ2ま
での間において、6図実線に対して点線で示す如くの糸
ユルメが第17図中に示す如く天秤の糸ユルメ作用がある
ため、前記案内体148を作動させて上糸を引込み左針落
位置の時に引込み量だけ上糸を糸コマ側から引出す作用
が天秤の糸ユルメにより相殺されることにより、糸コマ
よりの引出しとならないため本発明の下糸片寄りに対応
する糸供給が行なえない。このため本実施例では第17図
に示す如く前記第2の上糸押圧器39を解放した位相θ1
直後の位相θ3において、前記第3の上糸押圧器59を作
動状態として上糸を挟持せしめて前記天秤134の下降に
より生じる糸ユルメ作用を前記上糸補正手段の糸引込み
に影響させない如く作動させるものである。
(効果) 以上の如く本発明によれば針の振幅範囲の針落位置によ
り異なるジグザグ縫い目の下糸の片寄り現象に対応して
上糸の供給量を振幅位置に対応して上糸押圧力の弱い状
態で供給させて増加させることが出来ることにより、各
機構に負荷がかかることなく片寄りを防止出来る。
又、このための構成を用いて上糸の種類によって異なる
伸び特性に対応した上糸供給を行なうことも出来る。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の実施例に係り、第1図は補正機構の作動
の流れる説明図、第2図は制御構成説明図、第3図はミ
シンの外観図、第4図は第1の上糸押圧器の斜視図、第
5図は駆動機構の説明図、第6図は糸ユルメ曲線図、第
7図は第2の上糸押圧器の説明図、第8図はその挟持皿
の斜視図、第9図は上糸引込手段の斜視図、第10図は上
糸引込手段の引込み状態説明図、第11図は上糸引込手段
の作動説明図、第12図は上糸供給説明図、第13図は伸び
補正の説明図、第14図は上下糸交絡位置の説明図、第15
図は上糸引込手段の別実施例の説明図、第16図は第2の
実施例のミシンの外観図、第17図は糸ユルメ曲線図、第
18図は上糸引込手段の斜視図、第19図は上糸引込手段の
作動説明図、第20図は上糸引込手段の引込み状態説明
図、第21図はノーマルステッチ説明図、第22図はヒッチ
ステッチ説明図、第23図は縫い目の乱れの説明図、第24
図はノーマルステッチ発生行程説明図、第25図はヒッチ
ステッチ発生行程説明図、第26図は下糸引出し点と縫い
目の説明図、第27図はジグザグ縫いの下糸片寄り説明図
であり、11は振幅駆動部材でなる針棒支持体、17は針、
34は天秤、36は第1の上糸押圧器、39は第2の上糸押圧
器、48は上糸案内体、49は作用体、55は上糸の供給源た
る糸コマ、63は位相検出手段である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】左右動しかつ上下動する針と該針と協働し
    て本縫い縫い目を形成する上糸捕捉手段と、前記針と同
    期して上下動する天秤と、上軸回転位相の検出手段と、
    上糸の供給源と前記天秤との間に配置される糸の張力調
    節手段である第1の上糸押圧器と、該上糸押圧器と前記
    天秤との間に配置され上糸を間欠的に押圧する第2の上
    糸押圧器と、上糸経路上で針の振幅駆動部材に連結され
    る上糸案内体と該案内体と協働して振幅範囲の片側で作
    用する如く配置される作用体とでなる上糸引込み手段
    と、前記第2の上糸押圧器の制御手段とでなる糸締り補
    正装置付きジグザグミシン。
  2. 【請求項2】前記上糸引込み手段の作用体を作動と不作
    動の2状態位置に切換える切換手段が模様選択手段と連
    結されていることを特徴とする特許請求の範囲第1項に
    記載の糸締り補正装置付きジグザグミシン。
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