JPH0780794B2 - 炭化水素熱分解ガスの分離精製法 - Google Patents

炭化水素熱分解ガスの分離精製法

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JPH0780794B2
JPH0780794B2 JP59256124A JP25612484A JPH0780794B2 JP H0780794 B2 JPH0780794 B2 JP H0780794B2 JP 59256124 A JP59256124 A JP 59256124A JP 25612484 A JP25612484 A JP 25612484A JP H0780794 B2 JPH0780794 B2 JP H0780794B2
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雅彦 吉田
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明はナフサ、天然ガス等を熱分解するエチレン製造
装置から得られる炭化水素熱分解ガスの分離精製法に関
するものであり、特に炭化水素熱分解ガスの冷却方法に
関する。
〔発明の背景〕
熱分解によるエチレン製造装置から得られる炭化水素熱
分解ガスは水素、メタン(C1)、エチレン、エタン
(C2)、プロピレン、プロパン、ブチレン、ブタジエン
(C3+)等を含み、エチレン、プロピレン等は石油化学
の原料となり、特に重合原料用としては触媒に悪影響を
与えない為に極めて純度高く精製されねばならない。
従来の炭化水素熱分解ガスの分離精製法の代表的例のフ
ローシートを第3図に示す。水素,C1,C2,C3+炭化水
素からなる炭化水素熱分解ガスFはライン1から冷却工
程へ導入される。冷却工程では熱分解ガスは第1冷却器
E1、及び第2冷却器E2においてプロピレン冷凍冷媒によ
り冷却され、次にライン2により第1段気液分離槽D1に
導入される。第1段気液分離槽D1において凝縮されたC2
炭化水素、C3以上炭化水素の大部分はライン4により前
工程に戻され、残りはライン5を経て脱メタン塔T1に導
入される。第1段気液分離槽D1で冷却された水素,メタ
ン,エチレン,エタンからなる未凝縮ガスはライン3を
経て熱交換器E3に導入されエチレン冷凍冷媒により冷却
された後、ライン6を経て第2段気液分離槽D2に導入さ
れる。第2段気液分離槽D2で凝縮されたメタン,エチレ
ン,エタン,及び少量の水素からなる凝縮液はライン8
を経て、また前記第1段気液分離槽D1からのライン5の
凝縮液と合流して脱メタン塔T1に導入される。また未凝
縮ガスはライン7よりエチレン回収系に送られる。
次に脱メタン工程において、ライン8及びライン5から
の前記凝縮液は脱メタン塔T1に供給され、操作圧力約30
kg/cm2・Gで蒸留され、メタン留分は塔頂から、エチレ
ン・エタン留分は塔底から抜き出される。メタン留分は
ライン9からコンデンサE4に送られエチレン冷凍冷媒に
より冷却され、第3段気液分離槽D3で未凝縮ガスと凝縮
液に分離され、未凝縮ガスはライン11によりエチレン回
収系に送られ、凝縮液はライン10を経て脱メタン塔T1に
還流される。また、脱メタン塔T1で塔底液の一部はリボ
イラーE5によつてリボイルされる。
次に、エチレン分離工程において、脱メタン塔T1からの
塔底液はライン12を経て膨張器V1によつて減圧膨張され
て操作圧力約7kg/cm2・G、温度約−56℃程度にされ、
基体の割合が約44mol%の状態でライン13を経てエチレ
ン塔T2に供給される。エチレン塔T2で蒸留された未凝縮
ガスのエチレン留分はライン14を経てコンデンサE6で凝
縮され、一部は還流液としてライン15を経てエチレン塔
T2に戻され、残りはライン16を経て製品エチレンPとし
て取り出される。また、エチレン塔T2の塔底から分離さ
れたエタン留分はライン17を経て冷熱の回収後、熱分解
原料にリサイクルされる。尚、塔底液の一部はリボイラ
ーE7によつてリボイルされる。
上記の如く炭化水素熱分解ガスに含まれている水素,
C1,C2,C3以上炭化水素は極めて低沸点であるので分離
するには低温に冷却しなければならない。分離精製装置
の中で冷却工程は最も冷凍冷媒の使用量が多い工程であ
り、この工程での冷凍冷媒使用量を低減させるために現
在まで多くのプロセスが実施されている。冷凍冷媒とし
ては種々の温度レベルからなるエチレン又はプロピレン
等の冷凍冷媒が使用されるが、エチレン・エタン留分を
凝縮させる為にどうしても多量の冷凍冷媒を使用せざる
を得ず、特にエチレン冷凍冷媒は多量のエネルギーを必
要とする高価な冷媒であり、この使用量を低減する方法
が要望されていた。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、上記した従来技術の問題点を解決し、
炭化水素熱分解ガスの低温分解精製工程及び冷凍冷媒の
製造に使用する高価な冷凍冷媒に係る冷凍圧縮機の所要
動力を大巾に低減する炭化水素分解ガスの分離精製法を
提供するものである。
〔発明の概要〕
本発明の炭化水素熱分解ガスの分離精製法は、水素及び
C1,C2,C3以上炭化水素からなる炭化水素熱分解ガスを
冷却工程で冷却し、次に脱メタン工程で水素・メタン留
分とエチレン・エタン留分に分離し、次にエチレン分離
工程でエチレン留分とエタン留分に分離する精製法にお
いて、前記脱メタン工程で分離した高圧のエチレン・エ
タン留分を減圧膨張して低温度にし、この低温度のエチ
レン・エタン留分を冷媒として使用した後、前記エチレ
ン分離工程に導入する方法である。
更に本発明の方法について詳しく述べる。脱メタン工程
において脱メタン塔から塔底液として抜き出される主と
してエチレン、エタンからなる留分は操作圧力25〜35kg
/cm2・G、通常30kg/cm2・G前後、温度−15〜10℃、通
常−5℃前後の状態であるが、減圧膨張されることによ
り操作圧力5〜20kg/cm2・G、通常7kg/cm2・G前後、
温度−70〜−30℃、通常−50℃以下に大巾に温度が下げ
られる。この極めて低温度のエチレン・エタン留分を前
記冷却工程等の熱交換器の冷媒に使用し、冷凍冷媒の使
用量を大巾に低減するものである。エチレン・エタン留
分を冷媒として使用した場合、エンタルピーが増加し、
最終工程のエチレン分離工程のエチレン塔に導入したと
き還流液を増加せざる得なくなる。従つて従来は低温度
のエチレン・エタン留分を冷媒として使用することが考
えられなかつた。しかし、本発明者はエチレン塔の運転
条件の解析、この留分の導入条件による還流量の増加傾
向、及び熱分解ガスの分離精製装置全体のエネルギーバ
ランスを検討した結果、エチレン塔還流量はエチレン・
エタン留分が過度の過熱蒸気状態にならない範囲であれ
ば、エチレンエタン留分のエンタルピー増加に対し大
巾に増加しないことを明らかになった。
第2図にエチレン塔に導入されるエチレンエタン留分
のエンタルピー増加とエチレン塔還流量増加との関係を
示す。A点はエチレン・エタン留分を冷却工程等の冷媒
として使用しない場合、B及びC点は冷媒として使用し
た場合で、B点は後述の実施例の場合、C点はその留分
の全量が飽和蒸気になつた場合である。尚、A,B,C点の
ペーパ割合は夫々44,89,100mol%である。エチレン・エ
タン留分の冷熱を冷却工程の冷媒に使用し、その留分の
エンタルピー増加が全量飽和蒸気になるC点以下、好ま
しくはB点以下であればエチレン塔還流量の大巾な増加
はなく、炭化水素熱分解ガスの分離精製装置全体として
省エネルギーになる。
なお、脱メタン工程で分離した高圧のエチレン・エタン
留分を減圧膨張して得られる低温度の冷熱の有効な使用
方法としては、前記冷却工程の他、その他の低温分離精
製工程あるいは冷凍冷媒製造工程等に利用可能である
が、前記冷却工程で冷媒として使用することが好まし
い。
〔発明の実施例〕
本発明の分離精製装置のフローシートを第1図に示し、
その方法について述べる。本装置は従来装置の第3図に
比べ、冷却工程の第2冷却器E2と第1段気液分離槽D1と
の間、及び第1段気液分離槽D1と第3冷却器E3との間に
夫々塔底液第1熱交換器E8、塔底液第2の熱交換器E9が
設けられ、脱メタン塔T1から抜き出された塔底液エチレ
ン・エタン留分が膨張器V1で減圧膨張された後で冷媒と
して使用される装置である。
水素、及びC1,C2,C3以上炭化水素からなる炭化水素熱
分解ガスFはライン1から導入され、第1冷却器E1、第
2冷却器E2でプロピレン冷凍冷媒で冷却された後、塔底
液第1熱交換器E8に導入され、エチレン・エタン留分冷
媒によつて冷却され、第1段気液分離槽D1に導入され
る。次に第1段気液分離槽D1からの未凝縮ガスはライン
20を経て塔底液第2熱交換器E9に導入されエチレン・エ
タン留分冷媒によつて冷却される。冷媒としてのエチレ
ン・エタン留分は脱メタン塔T1から塔底液として抜き出
され、ライン12を経て膨張器V1によつて減圧膨張されて
低温にされ、ライン18を経て塔底液第2熱交換器E9を通
つた後、塔底液第1熱交換器E8に進み、蒸気割合が約90
mol%の状態になり、ライン19,13を経てエチレン塔T2に
導入される。一方、熱分解ガスの未凝縮ガスはライン20
を経ては塔底液第2熱交換器E9で冷却され、ライン21を
経て第3冷却器E3でエチレン冷凍冷媒で更に冷却され、
第2段気液分離槽D2に導入される。第2段気液分離槽D2
の凝縮液はライン8を経由し、また第1段気液分離槽D1
からの凝縮液の一部はライン5を経由して合流され、脱
メタンT1に導入される。第3冷却器E3の熱交換容量は塔
底液第1熱交換器E8及び塔底液第2熱交換器E9が設けら
れているので低減され、エチレン冷凍冷媒の使用量を減
少できる。脱メタン塔T1からのエチレン・エタン留分は
ライン12を経て膨張器V1によつて操作圧力31kg/cm2・G
から7.5kg/cm2・Gに減圧膨張され、温度−5.5℃から−
53℃に大きく低下され、前述のようにライン18を経て冷
却工程に導入され、冷媒として使用された後、ライン1
9,13を経てエチレン塔T2に導入される。エチレン塔T2で
製品のエチレン留分Pと原料にリサイクルされるエタン
留分17に分離される。
第1表はエチレン生産45万t/年規模の設備に於いて、同
一の炭化水素熱分解ガスを供給し、本発明と従来例との
場合を比較したものである。第1表から本発明の方法
は、最終的に冷凍冷媒として使用するエチレン量,プロ
ピレン量は減少し、冷凍圧縮機の所要動力の減少となつ
て示され、即ちエチレン冷凍圧縮機とプロピレン冷凍圧
縮機の所要動力の合計について本発明の場合は従来例よ
りも1600KWの動力の低減が図られたことが明らかであつ
た。
尚、上記の方法は本発明の1実施例であり、この方法以
外に次のように行なうこともできる。第1図に示す実施
例では冷却工程の第2冷却器E2と第1段気液分離槽D1の
間に塔底液熱交換器E8を設けたが、これを省いて塔底液
熱交換器E9だけでもよい。また、第1図では塔底液熱交
換器E8とE9の各々にエチレン・エタン留分冷媒をシリー
ズに通したが、その冷媒を2つに分けてパラレルに通し
ても良い。
また、減圧膨張され低温度になつたエチレンエタン留
分を上記の冷媒工程に使用する他に、ライン18から冷凍
冷媒製造工程(図示せず)に導入し、冷凍冷媒製造用の
冷媒として使用した後、エチレン塔T2に導入することも
できる。このとき冷凍冷媒製造工程の所要動力を大巾に
低減できる。
本発明の要はエチレン冷凍冷媒、プロピレン冷凍冷媒の
代りに減圧膨張したエチレン・エタン留分冷媒を過度の
過熱状態にならない範囲で、前記の冷却工程や他の一般
の冷却工程に有効に利用する方法である。
〔発明の効果〕
本発明の炭化水素熱分解ガスの分離精製方法は脱メタン
塔から抜き出したエチレン・エタン留分を減圧膨張して
極めて低温度にし、この低温度のエチレン・エタン留分
を熱分解ガスの冷却工程や冷凍冷媒製造工程等の熱交換
器の冷媒として使用する方法で、高価な冷凍冷媒の使用
量を大巾に減少し、また冷凍冷媒の製造に係る所要動力
を低減できるので、装置全体の省エネルギー効果が大
で、経済的効果も大きい。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の炭化水素熱分解ガスの分離精製装置の
フローシートを示し、第2図はエチレン・エタン留分の
エンタルピー増加とエチレン塔還流量増加の関係を示
し、第3図は従来の装置のフローシートを示す。 F……炭化水素熱分解ガス P……エチレン製品 E1……第1冷却器 E2……第2冷却器 E3……第3冷却器 E8……塔底液第1熱交換器 E9……塔底液第2熱交換器 D1……第1段気液分離槽 D2……第2段気液分離槽 T1……脱メタン塔 T2……エチレン塔 V1……膨張器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小針 信一郎 千葉県市原市有秋台東3−2 (72)発明者 高木 博志 千葉県市原市有秋台東3−2 (56)参考文献 特公 昭59−35895(JP,B2)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水素及びC1,C2,C3以上炭化水素からなる
    炭化水素熱分解ガスを冷却工程で冷却し、次に脱メタン
    工程で水素・メタン留分とエチレン・エタン留分に分離
    し、次にエチレン分離工程でエチレン留分とエタン留分
    に分離する精製法において、前記脱メタン工程で分離し
    たエチレン・エタン留分を減圧膨張して低温度にし、こ
    の低温度のエチレン・エタン留分を冷媒として使用した
    後、前記エチレン分離工程に導入することを特徴とする
    炭化水素熱分解ガスの分離精製法。
  2. 【請求項2】前記脱メタン工程で分離したエチレン・エ
    タン留分を減圧膨張して低温度にし、この低温度のエチ
    レン・エタン留分を前記冷却工程の冷媒として使用する
    ことを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の炭化水
    素熱分解ガスの分離精製法。
JP59256124A 1984-12-04 1984-12-04 炭化水素熱分解ガスの分離精製法 Expired - Lifetime JPH0780794B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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