JPH078198U - 舶用ラダープロペラ - Google Patents
舶用ラダープロペラInfo
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- JPH078198U JPH078198U JP3693393U JP3693393U JPH078198U JP H078198 U JPH078198 U JP H078198U JP 3693393 U JP3693393 U JP 3693393U JP 3693393 U JP3693393 U JP 3693393U JP H078198 U JPH078198 U JP H078198U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 あらゆる方向に推力が出せると共に、推進器
の制御系等を導通させる安価で製作の容易な導通孔構造
を具備した安価な推進器を提供する。 【構成】 主機により駆動する入力軸と、この入力軸に
より駆動するプロペラ軸を具備したプロペラ装置と、こ
のプロペラ装置を旋回させる舵取機とを有する舶用ラダ
ープロペラであって、前記プロペラ装置のケーシング9
と舵取機とを連結する舵軸3を船尾部から縦方向に設
け、前記入力軸端部を含むギヤボックスを船体横方向か
ら支持してこのギヤボックスと前記舵軸3とによって前
記プロペラ装置を回動自在に支持すると共に、前記舵軸
3を中空軸によって形成し、この中空軸内を多重管20
構造とすることにより複数の導通孔20a〜20cを形
成して船内と前記プロペラ装置ケーシング9内とを連通
させた。
の制御系等を導通させる安価で製作の容易な導通孔構造
を具備した安価な推進器を提供する。 【構成】 主機により駆動する入力軸と、この入力軸に
より駆動するプロペラ軸を具備したプロペラ装置と、こ
のプロペラ装置を旋回させる舵取機とを有する舶用ラダ
ープロペラであって、前記プロペラ装置のケーシング9
と舵取機とを連結する舵軸3を船尾部から縦方向に設
け、前記入力軸端部を含むギヤボックスを船体横方向か
ら支持してこのギヤボックスと前記舵軸3とによって前
記プロペラ装置を回動自在に支持すると共に、前記舵軸
3を中空軸によって形成し、この中空軸内を多重管20
構造とすることにより複数の導通孔20a〜20cを形
成して船内と前記プロペラ装置ケーシング9内とを連通
させた。
Description
【0001】
本考案は、舶用のラダープロペラに関し、更に詳しくはあらゆる方向に推力が 出せると共に、ラダープロペラ側と船内側とを導通させて制御流体等を供給する 導通孔が容易に形成できる舶用ラダープロペラに関するものである。
【0002】
従来から、あらゆる方向に推力を出せる推進器としては図8の断面図に示すよ うな旋回式スラスタTがあり、この旋回式スラスタTは、船体Hの開口部Oに設 置され、図示しない主機に連結された駆動軸51の動力を、入力軸52を介して クラッチ53,上部ベベルギヤ機構54,垂直出力軸55,下部ベベルギヤ機構 56,プロペラ軸57へと伝達してプロペラ58を駆動するように構成されてい る。この旋回式スラスタTの旋回機構は、油圧モータ59を駆動することにより 旋回ピニオン60を回動させ、旋回ギヤ61と一体的に形成されたストラットS と共にプロペラ58を含むダクト62を旋回させるものである。
【0003】 従って、旋回式スラスタTのストラットSあるいはケーシング63内には軸受 64や下部ベベルギヤ機構56等が設けられているため、これらを潤滑する潤滑 油を船体H側から供給する必要がある。
【0004】 また、旋回式スラスタTは垂直出力軸55をストラットS内に導設する構成上 及び強度上の観点から太いストラットSが用いられている。そして、上記潤滑油 系統もこのストラットS内の空間を利用して供給されている。
【0005】 なお、この種関連技術として実開昭58−152493号公報記載の考案があるが、こ の公報記載の考案は、プロペラ軸内を多重管構造として制御流体を供給するもの である。
【0006】
ところで、近年、船員不足による人員の減少から船の近代化が切望されており 、特に内航船における操船を1人で行うワンマンコントロールが可能となるよう に、ジョイスティックコントロール装置の標準装備等が検討されている。しかし 、ジョイスティックを用いて操船するためには、あらゆる方向に推力が出せるよ うな推進器の標準装備が必要となる。
【0007】 このような一般的な船舶における推進器に上記旋回式スラスタTを適用しよう とした場合、図9の側面図に示すように、船体H下部の機関室と旋回式スラスタ Tを据付ける船尾部Aとの高低差h1が大きいため、主機Eの出力軸65と旋回式 スラスタTの入力軸52とを連結するために動力伝達装置66を設ける必要が生 じて大幅な設備費用の増加が伴う。その上、船尾部Aに設ける旋回式スラスタT は、船体側からのオーバハングh2が大きくなるため、構造上の強度を十分確保す るためにストラットSの強度(外径)を上げなければならなくなる。
【0008】 また、図9における動力伝達装置66を不要とするために図10の側面図に示 すように主機Eを船体Hの上部に設けた場合、重量物である主機Eを船体上部に 設けるため、船体重心が上方に移行して船の安定が悪くなってしまう。その上、 この場合もオーバハングh2が大きくなるためにストラットSの強度(外径)を上 げなければならなくなると共に、大幅な設備費用の増加を伴う。
【0009】 このように従来の旋回式スラスタTを一般的な船舶に適用しようとした場合、 大幅な設備費用の増加あるいは強度アップ等を伴うため、一般的な船舶に適した 推進器とはいえない。
【0010】 そこで、本考案の第1実施例を示す図1の断面図のように、あらゆる方向に推 力を出せるラダープロペラRを発明した。このラダープロペラRは、図示しない 主機に連結された入力軸1が、船体Hの延設部2から横方向に支持されたギヤボ ックスGに支持されてプロペラ装置Pの下方に位置するように設けられ、船尾部 Aには縦方向に舵軸3が設けられてプロペラ装置Pのケーシング9上部と連結さ れている。そして、このプロペラ装置Pは、舵軸3の上部に設けられた舵軸軸受 4と、ギヤボックスGの上部に設けられたピントル軸受5とにより上下から回動 自在に支持されている。従って、プロペラ装置Pは、舵軸3とギヤボックスGと によって上下の2点で支持されているため、細い舵軸3でも十分な強度で支持さ れている。
【0011】 一方、上記ギヤボックスG内には入力軸側歯車機構12が設けられ、上記プロ ペラ装置P内にはプロペラ軸側歯車機構10が設けられており、これらの歯車機 構及びプロペラ軸8あるいはプロペラ装置Pを回動自在に支持するピントル軸受 5等が設けられている。従って、これらの軸受等を潤滑するための潤滑油を供給 する必要がある。また、プロペラ装置P内への海水進入防止のために、プロペラ 装置P内に重力油を供給する必要もある。その上、プロペラ装置Pに可変ピッチ プロペラ(以下、単にCPPという。)を採用した場合、翼角を変更するための 変節油の供給や翼角フィードバックの船内への取り出し等を必要とするため、ラ ダープロペラR側と船体H側とを導通させる導通孔が必要となる。
【0012】 このようにラダープロペラRは、船内とプロペラ装置ケーシング内とを導通さ せるための多くの導通孔を必要とするため、プロペラ装置Pを支持する舵軸3側 あるいはギヤボックスG側に導通孔を設ける必要がある。
【0013】 しかし、仮にこの導通孔を上記舵軸3に設けようとした場合、以下のような問 題を生じる。
【0014】 すなわち、ラダープロペラRの舵軸3は抵抗等を少なくするために細い長軸と なり、この長軸に小径の制御流体用の孔加工を施して設けることとなるが、長軸 への小径孔加工には限度があるため舵軸3への長い孔加工は技術上難しい。その ため、制御流体等を供給するための上記導通孔は、孔径を制御流体供給性能面か ら要求される最小径にするのではなく、加工技術面から可能な最小径にする必要 がある。
【0015】 また、上述したようにラダープロペラR側と船体H側との間では、潤滑油や翼 角変節油の供給あるいは翼角フィードバックの船内への取り出し等を必要とする ため、これらを導通させるためには複数の導通孔を設ける必要がある。従って、 舵軸3に加工技術面から可能な径の孔を複数加工しようとすると舵軸強度が低下 するため、必要な舵軸強度を得るためには舵軸を太くする必要がある。
【0016】 しかし、舵軸を太くすると転舵時に軸受部の摩擦トルクが増大するので、舵取 機の容量を大きくする必要を生じると共に、舵軸による船体抵抗の増加を伴うた め推進器としては極めて不適なものとなってしまう。また、これに伴ってそれぞ れの重量も増加してしまう。しかも、ラダープロペラRは、プロペラ装置Pを上 下2点支持することにより細い舵軸で支持することを可能とした推進器であるた め、ラダープロペラRそのものの意義を低下させてしまう。
【0017】 このように舵軸に複数の導通孔を設けようとした場合、舵軸及び舵取機の重量 が大幅に増加するため、コストアップと共に船体抵抗の増加を余儀なくされ、そ れに伴って舵取機の容量増加によるコストアップも生じてしまい、安価なラダー プロペラの実現も難しくなる。
【0018】 本考案は上記課題に鑑みて、あらゆる方向に推力が出せると共に、推進器の制 御系等を導通させる安価で製作の容易な導通孔構造を具備した安価な推進器を提 供することを目的とする。
【0019】
上記目的を達成するために、第1考案における舶用ラダープロペラは、主機に より駆動する入力軸と、該入力軸により駆動するプロペラ軸を具備したプロペラ 装置と、該プロペラ装置を旋回させる舵取機とを有する舶用ラダープロペラであ って、前記プロペラ装置のケーシングと舵取機とを連結する舵軸を船尾部から縦 方向に設け、前記入力軸端部を含むギヤボックスを船体横方向から支持して、該 ギヤボックスと前記舵軸とによって前記プロペラ装置を回動自在に支持すると共 に、前記舵軸を中空軸によって形成し、該中空軸内に複数の導通孔を形成して船 内と前記プロペラ装置ケーシング内とを連通させたことを特徴とするものである 。
【0020】 また、第2考案における舶用ラダープロペラは、第1考案におけるラダープロ ペラにおいて、中空軸内を多重管構造として複数の導通孔を形成したことを特徴 とするものである。
【0021】 更に、第3考案における舶用ラダープロペラは、主機により駆動する入力軸と 、該入力軸により駆動するプロペラ軸を具備したプロペラ装置と、該プロペラ装 置を旋回させる舵取機とを有する舶用ラダープロペラであって、前記プロペラ装 置のケーシングと舵取機とを連結する舵軸を船尾部から縦方向に設け、前記入力 軸端部を含むギヤボックスを船体横方向から支持して、該ギヤボックスと前記舵 軸とによって前記プロペラ装置を回動自在に支持し、前記舵軸に導通孔を設ける と共に外側軸方向に導通管を設け、該導通管と前記導通孔とを連結して船内と前 記プロペラ装置ケーシング内とを連通させたことを特徴とするものである。
【0022】 また、第4考案における舶用ラダープロペラは、主機により駆動する入力軸と 、該入力軸により駆動するプロペラ軸を具備したプロペラ装置と、該プロペラ装 置を旋回させる舵取機とを有する舶用ラダープロペラであって、前記プロペラ装 置のケーシングと舵取機とを連結する舵軸を船尾部から縦方向に設け、前記入力 軸端部を含むギヤボックスを船体横方向から支持して、該ギヤボックスと前記舵 軸とによって前記プロペラ装置を回動自在に支持し、前記ギヤボックスと前記プ ロペラ装置との間に旋回シールを設けると共に、前記船体から前記ギヤボックス 端部に向けて導通孔を設け、該導通孔と前記旋回シールとを連通させて船内と前 記プロペラ装置ケーシングとを連通させたことを特徴とするものである。
【0023】 更に、第5考案における舶用ラダープロペラは、主機により駆動する入力軸と 、該入力軸により駆動するプロペラ軸を具備したプロペラ装置と、該プロペラ装 置を旋回させる舵取機とを有する舶用ラダープロペラであって、前記プロペラ装 置のケーシングと舵取機とを連結する舵軸を船尾部から縦方向に設け、前記入力 軸端部を含むギヤボックスを船体横方向から支持して、該ギヤボックスと前記舵 軸とによって前記プロペラ装置を回動自在に支持すると共に、前記舵軸に導通孔 を形成して船内と前記プロペラ装置ケーシング内とを連通させ、前記ギヤボック スと前記プロペラ装置との間に旋回シールを設けると共に、前記船体から前記ギ ヤボックス端部に向けて導通孔を設け、該導通孔と前記旋回シールとを連通させ て船内と前記プロペラ装置ケーシングとを連通させ、該導通孔と前記導通孔との 間に油圧装置を設けて連結したことを特徴とするものである。
【0024】
上記第1考案の構成によれば、プロペラ装置は船尾部から縦方向に設けられた 舵軸と、船体から横方向に支持されたギヤボックスとによって回動自在に支持さ れているため、舵取機により転舵すればプロペラ装置が旋回して舵として機能し 、入力軸の動力はプロペラ軸に伝達され、プロペラ装置が推力を発生する推進器 として機能する。また、舵軸を中空軸で形成することにより該中空軸内に複数の 導通孔を形成して船内とプロペラ装置ケーシング内とを連通させるため、プロペ ラ装置内へ供給する潤滑油,重力油あるいはCPPにおける翼角制御油等の導通 孔が容易に形成できる。
【0025】 また、上記第2考案の構成によれば、上記第1考案における中空軸内を多重管 構造とすることにより複数の導通孔を形成するため、広い通路面積の導通孔を容 易に形成することができ、導通孔の製作も容易に行える。
【0026】 更に、上記第3考案の構成によれば、上記第1考案における舵及び推進器とし ての機能は同様に発揮し、舵軸に形成した導通孔と外側軸方向に設けた導通管と を連結することにより船内とプロペラ装置ケーシング内とを連通させているため 、容易に導通孔を形成することができる。
【0027】 また、上記第4考案の構成によれば、上記第1考案における舵及び推進器とし ての機能は同様に発揮し、船内とプロペラ装置ケーシング内とを連通させる導通 孔を、ギヤボックスとプロペラ装置との間に設けた旋回シールとギヤボックス端 部に向けて設けた導通孔とを連通させることにより形成しているので、ギヤボッ クス側から制御流体等をプロペラ装置へ供給する導通孔が容易に形成できる。
【0028】 更に、上記第5考案の構成によれば、上記第1考案における舵及び推進器とし ての機能は同様に発揮し、船内とプロペラ装置ケーシング内とを連通させる導通 孔を、舵軸に形成した導通孔と、ギヤボックスとプロペラ装置との間に設けた旋 回シールとギヤボックス端部に向けて設けた導通孔とを連通させることにより形 成し、これらの導通孔の間に油圧装置を設けているため、制御流体等を循環させ ることも可能な導通孔が容易に形成できる。
【0029】
以下、本考案の実施例を図面に基づいて説明する。 本考案のラダープロペラRの一実施例としては、図1の断面図に示すような構 成であり、図示しない主機に連結された入力軸1がプロペラ装置Pの下方に位置 するように設けられ、この入力軸1は船体延設部2の中を導設され、後端は船体 延設部2の後部横方向に設けられたギヤボックスGに支持されている。また、船 尾部Aには縦方向に舵軸3が設けられ、プロペラ装置Pのケーシング9上部と連 結されている。なお、舵軸3の上部は舵軸軸受4により支持され、その上部には 舵取機6が設けられている。そして、上記プロペラ装置Pは、舵軸3を介して舵 軸軸受4により上方から、ギヤボックスGの上部に設けられたピントル軸受5に より下方から略水平面内で回動自在に支持されている。
【0030】 一方、上記ギヤボックスG内には入力軸側歯車機構12が設けられ、上記プロ ペラ装置P内には主推進プロペラ7と連結されたプロペラ軸8を駆動するプロペ ラ軸側歯車機構10が設けられており、これらの歯車機構が上記舵軸3と同芯上 で縦方向に連結されている。なお、11は各軸を回動自在に支持する軸受である 。
【0031】 このように構成されたラダープロペラRは、上記舵取機6を転舵することによ り舵軸3を介してプロペラ装置Pが回動して舵として機能し、主機の動力は入力 軸1から入力軸側歯車機構12及びプロペラ軸側歯車機構10を介してプロペラ 軸8へと伝達され、主推進プロペラ7を駆動する主推進器として機能する。
【0032】 また、図示するラダープロペラRは、プロペラ装置PにCPPを採用している ため、上記プロペラ軸8の船首側にプロペラ翼ピッチを変更する変節油を供給す るための給油環13が設けられており、この給油環13に圧油を供給する導通路 Wが舵軸3内に設けられている。そして、CPPの翼角を検出するためのロッド 14がプロペラ軸8内に設けられており、このロッド14の船首側端部にはフィ ードバックレバー15が設けられ、舵軸3内に導設されたフィードバックチェー ン17を介して図示しない翼角検出器へと接続されている。なお、19は各摺動 部において水密シールをするシール部材である。
【0033】 以上のように構成されたラダープロペラRにおいて、船内Hとプロペラ装置ケ ーシング9内とにCPPの変節油2系統と重力油1系統と翼角フィードバック材 1系統の合計4系統を導通させる導通孔を以下に説明する。
【0034】 まず、ラダープロペラRの舵軸3に複数の導通孔からなる導通路Wを設けた第 1実施例を、図2に示す概略断面図と、図3(a),(b) に示す部分拡大断面図に基 づいて説明する。図示するように、舵軸3は中空部18を有する中空軸により形 成されており、この中空部18に多重管20が挿入されて導通路Wを構成してい る。この導通路Wは、外側パイプ21と内側パイプ22とにより形成された空間 と中空部18の外面とによって形成された空間からなっており、この実施例では 3系統の導通孔20a,20b,20cが形成されている。
【0035】 また、舵軸3の上部にはロータリーシール23が設けられており、このロータ リーシール23の各給油溝23a,23b,23cが上記各導通孔20a,20 b,20cと給油孔24a,24b,24cにより連通されている。
【0036】 一方、CPPの翼角を検出するためのロッド14の端部に設けられたフィード バックレバー15は、ロッド14の移動により軸16を中心に揺動するように構 成されている。そして、フィードバックレバー15の上端にはフィードバック材 たるフィードバックチェーン17が連結されており、アイドルプーリ25を介し て舵軸3中心を通って船内に設けられた継手部材26と連結されている。
【0037】 この継手部材26は、フィードバックチェーン17の上下方向の移動と舵軸3 の旋回による回動を上下方向の移動量のみに変換するものであり、この移動量か ら翼角を検出している。
【0038】 上記導通路Wの上下端における詳細な構成は、図3(a),(b) の拡大断面図に示 すように外側パイプ21と内側パイプ22とからなるパイプを、上部保持部材2 7Aと下部保持部材27Bに固着することにより一体化したものであり、このよ うに一体化することによりユニット化した多重管20を中空部18に挿入し、上 下端面を係止部材29で固定することにより導通路Wを形成している。
【0039】 また、上部保持部材27Aの上面にはフィードバックチェーン17の上端に設 けられた摺動部材26aをシールするためのシール部材30が設けられており、 下部保持部材27Bには、導通孔20a,20bからの連通孔28a,28bが 設けられている。なお、31は各部をシールするためのシール材である。
【0040】 以上のように構成された本考案の第1実施例によれば、ロータリーシール23 の給油溝23a,23bから供給されたCPPの変節油は、給油孔24a,24 bと舵軸3内の導通孔20a,20bを通って連通孔28a,28bからプロペ ラ装置Pのケーシング9内へと供給される。
【0041】 一方、ロータリーシール23から供給された重力油あるいは潤滑油は、フィー ドバックチェーン17の導通孔20cからプロペラ装置Pのケーシング9内へと 供給される。
【0042】 なお、上記第1実施例ではユニット化した多重管20を舵軸3内に挿入して導 通路Wを形成しているが、各パイプを別々に挿入して多重管構造を形成するよう にしてもよい。また、上記実施例では中空部18内に多重管構造で導通路Wを形 成しているが、中空部18内に複数の細いパイプを挿通して導通路Wを形成して もよく、使用条件等により適宜選択すればよい。
【0043】 更に、上記実施例では、4系統を導通させる例を示したが、プロペラ装置P内 に他の機器、例えばクラッチ等を組み込んだ場合、その制御流体の導通孔が必要 となるが、その場合にはパイプ数を増やして更に多重構造とすればよく、必要に 応じて適宜形成すればよい。
【0044】 次に、本考案の第2実施例を図4に示す断面図と図5に示すA−A断面図に基 づいて説明する。この実施例は、舵軸3の外側軸方向に制御流体用の導通管32 を設けると共にこの導通管32を覆うフェアリングカバー33を設けたものであ り、舵軸3の上部及び下部に導通孔34,35を設けて、これらの導通孔34, 35間を導通管32で連通させている。この場合、導通孔34,35は短いので 必要最小径の孔の加工ができ、舵軸3を太くする必要はない。
【0045】 また、この第2実施例では、変節油2系統の導通管32a,32bを舵軸3の 外側に設けているため、舵軸3の中空部18は小径でもよく、この中空部18に 図示しないフィードバックチェーン(図1参照)の導通孔32cが形成できれば よい。なお、この第2実施例でも、フィードバックチェーンの導通孔32cが重 力油等の導通孔を兼用している構成は上述した第1実施例と同様である。
【0046】 更に、導通管32はフェアリングカバー33で覆われており、このフェアリン グカバー33の上下端はシール材36で水密シールされている。このように導通 管32をフェアリングカバー33で覆うように構成すれば、このフェアリングカ バー33が舵軸3の保護と共に船体抵抗を減少させる働きをし、その上、フェア リングカバー33の上下端をシールしているので舵軸3の防錆カバーにもなる。
【0047】 なお、この第2実施例では転舵角の範囲が狭い、例えば180°程度の転舵角 を有する舵取機6(図1参照)を採用した場合を示しているため、ロータリーシ ール23(図2参照)を設けずに油圧ホース37を導通孔34に直接連結するよ うに構成している。この方式は他の実施例においても使用可能である。
【0048】 このように構成された第2実施例によれば、油圧ホース37から供給されたC PPの変節油は、導通孔34a,34bから舵軸3の外側軸方向に設けた導通管 32a,32bを通り、舵軸3下端の導通孔35a,35bからプロペラ装置P のケーシング9内へと供給される。
【0049】 一方、舵軸3の中空部18から供給された重力油あるいは潤滑油は、フィード バックチェーン17と同じ導通孔32cからプロペラ装置Pのケーシング9内へ と供給される。
【0050】 ところで、上記実施例ではいずれも舵軸3側に導通路Wを形成した実施例を示 したが、他の構成、例えばギヤボックスG側から供給するように構成した第3実 施例、あるいは舵軸3側から供給した潤滑油や重力油等をギヤボックスG側から 回収するように構成した第4実施例を以下に説明する。
【0051】 まず、図6の断面図に示す第3実施例は、ギヤボックスG側から供給する一例 であり、船体HからギヤボックスGの端部に向けて設けられた導通孔38と、ギ ヤボックスGの上部でプロペラ装置Pを支持するピントル軸受5近傍に設けられ た旋回シール39とを連通させて導通路Wを形成し、この導通路Wから制御流体 等をプロペラ装置Pのケーシング9内へ供給している。
【0052】 また、図7の断面図に示す第4実施例は、舵軸3側から供給した潤滑油や重力 油等をギヤボックスG側から回収する構成の一例であり、舵軸3側の導通路Wと ギヤボックスG側の導通路Wとの間に油圧装置Bを設け、舵軸3の導通路Wから 供給した潤滑油でプロペラ装置P内を潤滑し、その後ギヤボックスG内を潤滑し てギヤボックスG側に設けられた導通路Wを通って重力タンク40に戻し、そし て、油圧ユニット41からロータリーシール23へと供給して上記舵軸3の導通 路Wへと連続するような循環系統を形成したものである。
【0053】 このように油圧装置Bを設けて閉回路を構成すれば、ラダープロペラR全体を 容易に潤滑することができ、しかも重力油をかけることが容易に行える。
【0054】 以上のように、本考案によれば、舵取機6を転舵することにより舵軸3を介し てプロペラ装置Pが回動して舵として機能し、入力軸1から入力軸側歯車機構1 2及びプロペラ軸側歯車機構10を介してプロペラ軸8へと伝達された動力で、 主推進プロペラ7を駆動する主推進器として機能するラダープロペラRを容易に 構成することができ、また、このラダープロペラRにおいて船内とプロペラ装置 ケーシング9内とを導通させる導通路Wを、舵軸3の導通孔20a〜20cある いはギヤボックスG側に設けた導通孔38により形成しているので、これらの導 通路WによりラダープロペラRの制御流体や重力油,潤滑油等を容易に供給する ことができる。
【0055】 なお、上記実施例のようにラダープロペラRにCPPを採用した場合、フィー ドバック材を舵軸3中心に配置すれば船体との相対運動が小さくなるため、ラダ ープロペラRから船体Hへのフィードバックの取り出しが容易に行える。この場 合、上記実施例における翼角フィードバック材は機械式を例に説明したが、プロ ペラ装置P内に電気変換器を設けた電気式、あるいは油圧,空圧式フィードバッ クにしても同様であり、その場合にはフィードバック材は配線,配管等に変更さ れるが上述した実施例と同様に取り出し易い。
【0056】 また、上記実施例はいずれもプロペラ装置Pに可変ピッチプロペラ(CPP) を採用した例を説明したが、プロペラ装置Pは固定ピッチプロペラ(FPP)で あっても二重反転プロペラであってもよい。この場合、CPP制御油の供給はな くなるが他の構成は同一となる。
【0057】 更に、上記いずれの実施例でも、プロペラ装置P内を重力油で所定圧力に保っ ているが、プロペラ装置P内あるいはギヤボックスG内をドライにする場合、上 述した重力油に替えて圧縮空気を供給して空気圧で所定圧力を保つようにするこ とになる。
【0058】
本考案によれば、ラダープロペラが主推進プロペラとして機能すると共に舵と しても機能し、あらゆる方向に強力な推力を発生する推進器となる。また、この ラダープロペラへの複数の導通孔を中空軸の舵軸中空部に形成することにより、 細い舵軸で十分な通路面積を有する導通孔を形成することができ、安価なラダー プロペラが実現できると共に、安価で製作の容易な導通孔も実現できる。
【0059】 また、導通孔を多重管構造として形成すれば、大きな流体通路面積を確保する ことが容易に行え、その上、多重管を一体化してユニット製作すれば、舵軸に挿 入するだけで極めて容易に導通孔を形成することができる。
【0060】 更に、舵軸の中空部及び導通孔と共に中空軸の外側軸方向に導通管を設けるこ とにより、導通孔を容易に構成することができる。
【0061】 また、ギヤボックス側に設けた導通孔と旋回シールとを連通させて導通路を形 成することにより、ギヤボックス側からプロペラ装置への制御流体の供給が容易 に行える導通孔を形成することができる。
【0062】 更に、舵軸側に形成した導通孔とギヤボックス側に形成した導通孔とを油圧装 置で連結することにより、舵軸側から供給してギヤボックス側から排出するよう な循環系統が形成でき、潤滑油等の供給が容易に行える。
【図1】本考案に係るラダープロペラの第1実施例を示
す断面図である。
す断面図である。
【図2】図1のラダープロペラにおいて舵軸に導通路を
形成した概略断面図である。
形成した概略断面図である。
【図3】図2に示す導通路の部分拡大断面図であり、
(a) が上部,(b) が下部の拡大断面図である。
(a) が上部,(b) が下部の拡大断面図である。
【図4】本考案に係るラダープロペラにおいて舵軸に導
通路を形成した第2実施例を示す断面図である。
通路を形成した第2実施例を示す断面図である。
【図5】図4に示す第2実施例のA−A断面図である。
【図6】本考案に係るラダープロペラの第3実施例を示
す断面図である。
す断面図である。
【図7】本考案に係るラダープロペラの第4実施例を示
す断面図である。
す断面図である。
【図8】従来の旋回式スラスタを示す断面図である。
【図9】従来の旋回式スラスタを一般的な船舶に装備し
た例を示す側面図である。
た例を示す側面図である。
【図10】従来の旋回式スラスタを一般的な船舶に装備
した他の例を示す側面図である。
した他の例を示す側面図である。
1…入力軸 2…延設部 3…舵軸 4…舵軸軸受 5…ピントル軸受 6…舵取機 7…主推進プロペラ 8…プロペラ軸 9…ケーシング 10…プロペラ軸側歯車機構 11…軸受 12…入力軸側歯車機構 13…給油環 17…フィードバックチェーン 18…中空部 20…多重管 23…ロータリーシール 26…継手部材 32…導通管 33…フェアリングカバー 34,35,38…導通孔 39…旋回シール W…導通路 R…ラダープロペラ P…プロペラ装置 A…船尾部 G…ギヤボックス H…船体 B…油圧装置
Claims (5)
- 【請求項1】 主機により駆動する入力軸と、該入力軸
により駆動するプロペラ軸を具備したプロペラ装置と、
該プロペラ装置を旋回させる舵取機とを有する舶用ラダ
ープロペラであって、 前記プロペラ装置のケーシングと舵取機とを連結する舵
軸を船尾部から縦方向に設け、前記入力軸端部を含むギ
ヤボックスを船体横方向から支持して、該ギヤボックス
と前記舵軸とによって前記プロペラ装置を回動自在に支
持すると共に、前記舵軸を中空軸によって形成し、該中
空軸内に複数の導通孔を形成して船内と前記プロペラ装
置ケーシング内とを連通させたことを特徴とする舶用ラ
ダープロペラ。 - 【請求項2】 中空軸内を多重管構造として複数の導通
孔を形成したことを特徴とする請求項1記載の舶用ラダ
ープロペラ。 - 【請求項3】 主機により駆動する入力軸と、該入力軸
により駆動するプロペラ軸を具備したプロペラ装置と、
該プロペラ装置を旋回させる舵取機とを有する舶用ラダ
ープロペラであって、 前記プロペラ装置のケーシングと舵取機とを連結する舵
軸を船尾部から縦方向に設け、前記入力軸端部を含むギ
ヤボックスを船体横方向から支持して、該ギヤボックス
と前記舵軸とによって前記プロペラ装置を回動自在に支
持し、前記舵軸に導通孔を設けると共に外側軸方向に導
通管を設け、該導通管と前記導通孔とを連結して船内と
前記プロペラ装置ケーシング内とを連通させたことを特
徴とする舶用ラダープロペラ。 - 【請求項4】 主機により駆動する入力軸と、該入力軸
により駆動するプロペラ軸を具備したプロペラ装置と、
該プロペラ装置を旋回させる舵取機とを有する舶用ラダ
ープロペラであって、 前記プロペラ装置のケーシングと舵取機とを連結する舵
軸を船尾部から縦方向に設け、前記入力軸端部を含むギ
ヤボックスを船体横方向から支持して、該ギヤボックス
と前記舵軸とによって前記プロペラ装置を回動自在に支
持し、前記ギヤボックスと前記プロペラ装置との間に旋
回シールを設けると共に、前記船体から前記ギヤボック
ス端部に向けて導通孔を設け、該導通孔と前記旋回シー
ルとを連通させて船内と前記プロペラ装置ケーシングと
を連通させたことを特徴とする舶用ラダープロペラ。 - 【請求項5】 主機により駆動する入力軸と、該入力軸
により駆動するプロペラ軸を具備したプロペラ装置と、
該プロペラ装置を旋回させる舵取機とを有する舶用ラダ
ープロペラであって、 前記プロペラ装置のケーシングと舵取機とを連結する舵
軸を船尾部から縦方向に設け、前記入力軸端部を含むギ
ヤボックスを船体横方向から支持して、該ギヤボックス
と前記舵軸とによって前記プロペラ装置を回動自在に支
持すると共に、前記舵軸に導通孔を形成して船内と前記
プロペラ装置ケーシング内とを連通させ、前記ギヤボッ
クスと前記プロペラ装置との間に旋回シールを設けると
共に、前記船体から前記ギヤボックス端部に向けて導通
孔を設け、該導通孔と前記旋回シールとを連通させて船
内と前記プロペラ装置ケーシングとを連通させ、該導通
孔と前記導通孔との間に油圧装置を設けて連結したこと
を特徴とする舶用ラダープロペラ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3693393U JPH078198U (ja) | 1993-07-06 | 1993-07-06 | 舶用ラダープロペラ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3693393U JPH078198U (ja) | 1993-07-06 | 1993-07-06 | 舶用ラダープロペラ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH078198U true JPH078198U (ja) | 1995-02-03 |
Family
ID=12483564
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3693393U Pending JPH078198U (ja) | 1993-07-06 | 1993-07-06 | 舶用ラダープロペラ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH078198U (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN102470913A (zh) * | 2010-02-22 | 2012-05-23 | 贝克船舶系统有限公司 | 用于船舶的可摆动的螺旋桨喷管 |
| KR101236761B1 (ko) * | 2011-06-15 | 2013-02-25 | 삼성중공업 주식회사 | 선박의 추진장치 및 이를 갖춘 선박 |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5291292A (en) * | 1976-01-27 | 1977-08-01 | Kiyoshi Shima | Propulsive device of rudder that is used for ship at the same time |
| JPS62133379A (ja) * | 1985-12-05 | 1987-06-16 | Seiko Epson Corp | 電子時計 |
-
1993
- 1993-07-06 JP JP3693393U patent/JPH078198U/ja active Pending
Patent Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| JPS5291292A (en) * | 1976-01-27 | 1977-08-01 | Kiyoshi Shima | Propulsive device of rudder that is used for ship at the same time |
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| US9011088B2 (en) | 2010-02-22 | 2015-04-21 | Becker Marine Systems Gmbh & Co. Kg | Pivotable propeller nozzle for a watercraft |
| KR101236761B1 (ko) * | 2011-06-15 | 2013-02-25 | 삼성중공업 주식회사 | 선박의 추진장치 및 이를 갖춘 선박 |
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