JPH0782606A - ポリエチレン繊維成形用組成物 - Google Patents
ポリエチレン繊維成形用組成物Info
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- JPH0782606A JPH0782606A JP22555293A JP22555293A JPH0782606A JP H0782606 A JPH0782606 A JP H0782606A JP 22555293 A JP22555293 A JP 22555293A JP 22555293 A JP22555293 A JP 22555293A JP H0782606 A JPH0782606 A JP H0782606A
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- ethylene
- polyethylene
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 安定した生産性を有し、かつ高強度、高弾性
率を有する新規なポリエチレン繊維を成形するための組
成物を提供する。 【構成】 重量平均分子量が30万以上でプロピレン含
有量が炭素数1000個当たりの側鎖の数で表して平均
0.3ないし2個であるエチレン/プロピレン共重合体
(A)と、重量平均分子量が80万以上でプロピレン含
有量が炭素数1000個当たりの側鎖の数で表して平均
0.3ないし3個であるエチレン/プロピレン共重合体
(B)とを、(A)と(B)の分子量比(B/A)が
1.5以上で、(A):(B)=50:50ないし9
5:5(重量比)の割合で混合したことを特徴とするポ
リエチレン繊維成形用組成物。 【効果】 本発明によれば、低延伸倍率で高強度のポリ
エチレン繊維が得られ、かつ、このポリエチレン繊維
は、最高到達強度においても優れている。
率を有する新規なポリエチレン繊維を成形するための組
成物を提供する。 【構成】 重量平均分子量が30万以上でプロピレン含
有量が炭素数1000個当たりの側鎖の数で表して平均
0.3ないし2個であるエチレン/プロピレン共重合体
(A)と、重量平均分子量が80万以上でプロピレン含
有量が炭素数1000個当たりの側鎖の数で表して平均
0.3ないし3個であるエチレン/プロピレン共重合体
(B)とを、(A)と(B)の分子量比(B/A)が
1.5以上で、(A):(B)=50:50ないし9
5:5(重量比)の割合で混合したことを特徴とするポ
リエチレン繊維成形用組成物。 【効果】 本発明によれば、低延伸倍率で高強度のポリ
エチレン繊維が得られ、かつ、このポリエチレン繊維
は、最高到達強度においても優れている。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、安定した生産性を有
し、かつ高強度、高弾性率を有する新規なポリエチレン
繊維を成形するための組成物に関する。
し、かつ高強度、高弾性率を有する新規なポリエチレン
繊維を成形するための組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリエチレン繊維は軽くて耐薬品性に優
れ、比較的安価であるなど産業用繊維素材としての優れ
た性質を有している。近年、産業用繊維素材としてこれ
を使用する製品の省エネルギー化、高機能化に対応する
ため軽く、強度、弾性率の高い繊維素材が要求されてき
た。この要求を満足するポリエチレン繊維を製造する方
法として、重量平均分子量が数十万から数百万に達する
高分子量あるいは超高分子量のポリエチレンを原料とし
て、非常に高い強度と弾性率を有する繊維素材が開発さ
れている(例えば、特開昭56−15408号公報、特
開昭55−107506号公報等)。
れ、比較的安価であるなど産業用繊維素材としての優れ
た性質を有している。近年、産業用繊維素材としてこれ
を使用する製品の省エネルギー化、高機能化に対応する
ため軽く、強度、弾性率の高い繊維素材が要求されてき
た。この要求を満足するポリエチレン繊維を製造する方
法として、重量平均分子量が数十万から数百万に達する
高分子量あるいは超高分子量のポリエチレンを原料とし
て、非常に高い強度と弾性率を有する繊維素材が開発さ
れている(例えば、特開昭56−15408号公報、特
開昭55−107506号公報等)。
【0003】前記先行技術に開示された方法で得られ
る、高強度、高弾性率ポリエチレン繊維は、その特性故
に特に高い強度と高い弾性率が要求される産業用繊維用
途、例えばロープ、スリング、各種ゴム補強剤、各種樹
脂の補強剤及びコンクリート補強剤などに有用性が期待
されており、一部用途では実用化も進んでいる分野もあ
る。
る、高強度、高弾性率ポリエチレン繊維は、その特性故
に特に高い強度と高い弾性率が要求される産業用繊維用
途、例えばロープ、スリング、各種ゴム補強剤、各種樹
脂の補強剤及びコンクリート補強剤などに有用性が期待
されており、一部用途では実用化も進んでいる分野もあ
る。
【0004】しかしながら上記の方法では、高強度、高
弾性率を実現するために限界の延伸倍率に対して8割以
上の延伸倍率で延伸を行い、高強度及び高弾性率を実現
している。このため、繊維を生産する上における生産の
安定性はあまり良好であるとは言えず、その結果、生産
コストの増大を招くこととなる。
弾性率を実現するために限界の延伸倍率に対して8割以
上の延伸倍率で延伸を行い、高強度及び高弾性率を実現
している。このため、繊維を生産する上における生産の
安定性はあまり良好であるとは言えず、その結果、生産
コストの増大を招くこととなる。
【0005】超高分子量ポリエチレンから、高強度、高
弾性率を有する延伸フィラメントあるいは延伸テープを
製造する方法としては次のような方法がある。 (a)特公昭60−47922号公報:濃度1ないし3
0重量%の加熱ポリオレフィン溶液を紡糸する。 (b)特開昭60−101032号公報:ポリエチレン
の溶液を溶解して得られるゲル状粒子の集合体をその溶
解温度以下で圧縮成形する。 (c)特開昭58−217322号公報:濃度1%以下
のポリエチレン溶液から得られた単結晶集合体マットを
70ないし135℃で押し出し成形する。 (d)特公昭60−53690号公報:超高分子量ポリ
エチレンの溶融成形物を150℃以上の温度で延伸す
る。 (e)特開昭63−265619号公報:濃度51ない
し90%のポリエチレン混合物をその融点よりも低い温
度で圧力を加えて成形し、次に熱延伸を行う。
弾性率を有する延伸フィラメントあるいは延伸テープを
製造する方法としては次のような方法がある。 (a)特公昭60−47922号公報:濃度1ないし3
0重量%の加熱ポリオレフィン溶液を紡糸する。 (b)特開昭60−101032号公報:ポリエチレン
の溶液を溶解して得られるゲル状粒子の集合体をその溶
解温度以下で圧縮成形する。 (c)特開昭58−217322号公報:濃度1%以下
のポリエチレン溶液から得られた単結晶集合体マットを
70ないし135℃で押し出し成形する。 (d)特公昭60−53690号公報:超高分子量ポリ
エチレンの溶融成形物を150℃以上の温度で延伸す
る。 (e)特開昭63−265619号公報:濃度51ない
し90%のポリエチレン混合物をその融点よりも低い温
度で圧力を加えて成形し、次に熱延伸を行う。
【0006】上記特開昭63−265619号公報に開
示された方法では、高強度、高弾性率を実現するために
延伸倍率を15ないし16倍として、強度1.4ないし
1.6GPaであり、28倍としても2.0GPaの強
度しか得られていない。なおかつ限界の延伸倍率は明記
されていないが、最高の強度が得られた倍率が安定した
延伸を行うことの出来る限界の延伸倍率と考えられるの
で、限界の延伸倍率そのものも低いと考えられる。
示された方法では、高強度、高弾性率を実現するために
延伸倍率を15ないし16倍として、強度1.4ないし
1.6GPaであり、28倍としても2.0GPaの強
度しか得られていない。なおかつ限界の延伸倍率は明記
されていないが、最高の強度が得られた倍率が安定した
延伸を行うことの出来る限界の延伸倍率と考えられるの
で、限界の延伸倍率そのものも低いと考えられる。
【0007】これらの発明は、そのほとんどが原料は単
一原料を使用しており、原料の均一性のためにいかなる
分散剤を用いても、強度を発現させるために延伸段階で
は分散剤を抽出するので分子鎖の絡み合いの数によって
成形性が変化する。これを抑制及び改善する処方として
は、最初の未延伸糸を得る段階でポリエチレンの濃度を
極力低くすることが述べられている。しかしながら、こ
の方法では生産能力を低下させ、結果として成形性の改
善を目的とし、なおかつ、高強度、高弾性率を達成し得
ることの出来るポリエチレン繊維の製造法とは言えな
い。
一原料を使用しており、原料の均一性のためにいかなる
分散剤を用いても、強度を発現させるために延伸段階で
は分散剤を抽出するので分子鎖の絡み合いの数によって
成形性が変化する。これを抑制及び改善する処方として
は、最初の未延伸糸を得る段階でポリエチレンの濃度を
極力低くすることが述べられている。しかしながら、こ
の方法では生産能力を低下させ、結果として成形性の改
善を目的とし、なおかつ、高強度、高弾性率を達成し得
ることの出来るポリエチレン繊維の製造法とは言えな
い。
【0008】また、特開昭57−177036号公報で
提案されているように、分子量5000ないし2000
0の低分子量ポリエチレンを、超高分子量ポリエチレン
100重量部に対して10ないし60重量部添加する製
造法が知られているが、この方法においては、溶融押し
出し紡糸されたモノフィラメントを20倍以上の高倍率
には延伸できず、その結果、高強度、高弾性率のモノフ
ィラメントを得ることは出来ない。
提案されているように、分子量5000ないし2000
0の低分子量ポリエチレンを、超高分子量ポリエチレン
100重量部に対して10ないし60重量部添加する製
造法が知られているが、この方法においては、溶融押し
出し紡糸されたモノフィラメントを20倍以上の高倍率
には延伸できず、その結果、高強度、高弾性率のモノフ
ィラメントを得ることは出来ない。
【0009】2種類の超高分子量ポリエチレンをブレン
ドするものとして、特開昭64−38439号公報に
は、粘度平均分子量50万以上で主鎖の炭素原子100
0個あたり2個未満の分岐を有する超高分子量ポリエチ
レンと、粘度平均分子量50万以上で主鎖の炭素原子1
000個あたり4個以上の分岐を有する超高分子量ポリ
エチレンとのブレンド物から得られた成型物が耐クリー
プ高強力であることが開示されている。
ドするものとして、特開昭64−38439号公報に
は、粘度平均分子量50万以上で主鎖の炭素原子100
0個あたり2個未満の分岐を有する超高分子量ポリエチ
レンと、粘度平均分子量50万以上で主鎖の炭素原子1
000個あたり4個以上の分岐を有する超高分子量ポリ
エチレンとのブレンド物から得られた成型物が耐クリー
プ高強力であることが開示されている。
【0010】さらに、特開平1−162819号公報に
は、重量平均分子量が500万以上のポリエチレンを重
量平均分子量が60万以上のポリエチレンに5ないし5
0%混合し重量平均分子量を70万ないし400万とし
たポリエチレンの溶液を紡糸し、得られた未延伸糸を熱
延伸することによって高強度、高弾性率を有し、かつク
リープの低いポリエチレン繊維を得る方法が開示されて
いる。
は、重量平均分子量が500万以上のポリエチレンを重
量平均分子量が60万以上のポリエチレンに5ないし5
0%混合し重量平均分子量を70万ないし400万とし
たポリエチレンの溶液を紡糸し、得られた未延伸糸を熱
延伸することによって高強度、高弾性率を有し、かつク
リープの低いポリエチレン繊維を得る方法が開示されて
いる。
【0011】これらの先行技術に見られるように、複数
のエチレン系重合体を組み合わせて、高強度、高弾性率
を有し、かつ耐クリープ性のポリエチレン繊維を成型す
る試みは知られているが、これらの技術においては、い
ずれも、機械的強度の向上を目的にするもので、成形性
を改善して、高延伸を可能にする組成物を模索する試み
はなされていない。
のエチレン系重合体を組み合わせて、高強度、高弾性率
を有し、かつ耐クリープ性のポリエチレン繊維を成型す
る試みは知られているが、これらの技術においては、い
ずれも、機械的強度の向上を目的にするもので、成形性
を改善して、高延伸を可能にする組成物を模索する試み
はなされていない。
【0012】
【発明が解決しようとする問題点】本発明は、上記の観
点から、原料として使用するポリエチレンを成形性の改
善を主として担う構成と、高強度、高弾性率を発現させ
るための構成とに分けて考え、これらを混合して原料と
することによって、延伸における成形性あるいは生産性
を改善するとともに、高強度、高弾性率を持つポリエチ
レン繊維用の組成物が得られるという新たな知見を得る
に至った。そこで、本発明の目的は、延伸における成形
性あるいは生産性を改善するとともに、高強度、高弾性
率を持つポリエチレン繊維を成形するための組成物を提
供することにある。
点から、原料として使用するポリエチレンを成形性の改
善を主として担う構成と、高強度、高弾性率を発現させ
るための構成とに分けて考え、これらを混合して原料と
することによって、延伸における成形性あるいは生産性
を改善するとともに、高強度、高弾性率を持つポリエチ
レン繊維用の組成物が得られるという新たな知見を得る
に至った。そこで、本発明の目的は、延伸における成形
性あるいは生産性を改善するとともに、高強度、高弾性
率を持つポリエチレン繊維を成形するための組成物を提
供することにある。
【0013】
【問題点を解決するための手段】本発明は、前記目的を
達成するために提案されたものであって、特定の重量平
均分子量とプロピレン含有量を有する2種のエチレン/
プロピレン共重合体を特定の割合で混合した点に特徴を
有するものである。すなわち、本発明によれば、重量平
均分子量が30万以上でプロピレン含有量が炭素数10
00個当たりの側鎖の数で表して平均0.3ないし2個
であるエチレン/プロピレン共重合体(A)と重量平均
分子量が80万以上でプロピレン含有量が炭素数100
0個当たりの側鎖の数で表して平均0.3ないし3個で
あるエチレン/プロピレン共重合体(B)とを、(A)
と(B)の分子量比(B/A)が1.5以上で(A):
(B)=50:50ないし95:5(重量比)の割合で
混合した、高強度、高弾性率でなおかつ成形性に非常に
優れたポリエチレン繊維成形用組成物が提供される。
達成するために提案されたものであって、特定の重量平
均分子量とプロピレン含有量を有する2種のエチレン/
プロピレン共重合体を特定の割合で混合した点に特徴を
有するものである。すなわち、本発明によれば、重量平
均分子量が30万以上でプロピレン含有量が炭素数10
00個当たりの側鎖の数で表して平均0.3ないし2個
であるエチレン/プロピレン共重合体(A)と重量平均
分子量が80万以上でプロピレン含有量が炭素数100
0個当たりの側鎖の数で表して平均0.3ないし3個で
あるエチレン/プロピレン共重合体(B)とを、(A)
と(B)の分子量比(B/A)が1.5以上で(A):
(B)=50:50ないし95:5(重量比)の割合で
混合した、高強度、高弾性率でなおかつ成形性に非常に
優れたポリエチレン繊維成形用組成物が提供される。
【0014】
<エチレン/プロピレン共重合体(A)>本発明の組成
物に使用される原料エチレン/プロピレン共重合体
(A)は、チーグラー系触媒を用い、エチレンとコモノ
マーであるプロピレンとを、例えば有機溶媒中でスラリ
ー重合することによって得られる。このエチレン/プロ
ピレン共重合体(A)の代わりに、例えばエチレン単独
重合体を使用したときには、分子配向体の調製に際して
延伸性が極端に劣るという不都合を生じる。
物に使用される原料エチレン/プロピレン共重合体
(A)は、チーグラー系触媒を用い、エチレンとコモノ
マーであるプロピレンとを、例えば有機溶媒中でスラリ
ー重合することによって得られる。このエチレン/プロ
ピレン共重合体(A)の代わりに、例えばエチレン単独
重合体を使用したときには、分子配向体の調製に際して
延伸性が極端に劣るという不都合を生じる。
【0015】このエチレン/プロピレン共重合体(A)
の重量平均分子量は、30万Kg/Kmol以上、好ま
しくは50万Kg/Kmol以上である。すなわち、分
子末端は繊維強度に寄与せず、分子末端の数は分子量の
逆数であることから、分子量が大きいものほど高強度を
与える。この重量平均分子量は、デカリン溶液135℃
での極限粘度[η]から、例えばChangの式(J.
Polymer Sci.,Vol.36,91(19
59))で換算する事によって求めることができ、また
GPC・LALS等で直接測定することが出来る。
の重量平均分子量は、30万Kg/Kmol以上、好ま
しくは50万Kg/Kmol以上である。すなわち、分
子末端は繊維強度に寄与せず、分子末端の数は分子量の
逆数であることから、分子量が大きいものほど高強度を
与える。この重量平均分子量は、デカリン溶液135℃
での極限粘度[η]から、例えばChangの式(J.
Polymer Sci.,Vol.36,91(19
59))で換算する事によって求めることができ、また
GPC・LALS等で直接測定することが出来る。
【0016】本発明においては、成形性や強度、弾性率
を優れた物にするために、このエチレン/プロピレン共
重合体(A)のプロピレン含量が、エチレン鎖に導入さ
れたプロピレンのメチル側鎖の数として観察される個数
で表して主鎖炭素数1000個当たり平均0.3ないし
2個、好ましくは0.3ないし1個であることが望まし
い。
を優れた物にするために、このエチレン/プロピレン共
重合体(A)のプロピレン含量が、エチレン鎖に導入さ
れたプロピレンのメチル側鎖の数として観察される個数
で表して主鎖炭素数1000個当たり平均0.3ないし
2個、好ましくは0.3ないし1個であることが望まし
い。
【0017】このようなメチル基側鎖の数の定量は、赤
外分光光度計を用いて行うことが出来る。すなわち、エ
チレン鎖に取り込まれたメチル基の変角振動を表す13
78cm-1の吸光度を測定し、この吸光度を、あらかじ
め13C核磁気共鳴装置(NMR)にてモデル化合物を用
いて作成した検量線により、1000炭素原子当たりの
メチル分岐数に換算する事によって定量を行うことが出
来る。勿論、13CNMRで直接定量する事も可能であ
る。
外分光光度計を用いて行うことが出来る。すなわち、エ
チレン鎖に取り込まれたメチル基の変角振動を表す13
78cm-1の吸光度を測定し、この吸光度を、あらかじ
め13C核磁気共鳴装置(NMR)にてモデル化合物を用
いて作成した検量線により、1000炭素原子当たりの
メチル分岐数に換算する事によって定量を行うことが出
来る。勿論、13CNMRで直接定量する事も可能であ
る。
【0018】<エチレン/プロピレン共重合体(B)>
本発明においては、上述したエチレン/プロピレン共重
合体(A)とともに、エチレン/プロピレン共重合体
(B)を原料として使用する。
本発明においては、上述したエチレン/プロピレン共重
合体(A)とともに、エチレン/プロピレン共重合体
(B)を原料として使用する。
【0019】このエチレン/プロピレン共重合体(B)
は、前記共重合体(A)と同様に、チーグラー系触媒を
用い、例えば、有機溶媒中でスラリー重合することによ
って得られる。このエチレン/プロピレン共重合体
(B)の代わりに、例えばエチレン単独重合体を使用し
たときには、分子配向体の調製に際して延伸性が極端に
劣るという不都合を生じる。
は、前記共重合体(A)と同様に、チーグラー系触媒を
用い、例えば、有機溶媒中でスラリー重合することによ
って得られる。このエチレン/プロピレン共重合体
(B)の代わりに、例えばエチレン単独重合体を使用し
たときには、分子配向体の調製に際して延伸性が極端に
劣るという不都合を生じる。
【0020】このエチレン/プロピレン共重合体(B)
の重量平均分子量は、80万Kg/Kmol以上、好ま
しくは100万Kg/Kmol以上である。すなわち、
分子末端は繊維強度に寄与せず、分子末端の数は分子量
の逆数であることから、分子量が大きいものほど高強度
を与える。
の重量平均分子量は、80万Kg/Kmol以上、好ま
しくは100万Kg/Kmol以上である。すなわち、
分子末端は繊維強度に寄与せず、分子末端の数は分子量
の逆数であることから、分子量が大きいものほど高強度
を与える。
【0021】またこの共重合体(B)においても、成形
性や強度、弾性率を優れた物にするために、このエチレ
ン/プロピレン共重合体(B)のプロピレン含量が、エ
チレン鎖に導入されたプロピレンのメチル側鎖の数とし
て観察される個数で表して主鎖炭素数1000個当たり
平均0.3ないし3個、好ましくは0.3ないし1.5
個であることが望ましい。
性や強度、弾性率を優れた物にするために、このエチレ
ン/プロピレン共重合体(B)のプロピレン含量が、エ
チレン鎖に導入されたプロピレンのメチル側鎖の数とし
て観察される個数で表して主鎖炭素数1000個当たり
平均0.3ないし3個、好ましくは0.3ないし1.5
個であることが望ましい。
【0022】この数の定量は、前記共重合体(A)と同
様、赤外分光光度計を用いて行うことが出来る。すなわ
ちエチレン鎖に取り込まれたメチル基の変角振動を表す
1378cm-1の吸光度を測定し、この吸光度を、あら
かじめ13C核磁気共鳴装置(NMR)にてモデル化合物
を用いて作成した検量線により、1000炭素原子当た
りのメチル分岐数に換算する事によって定量を行うこと
が出来る。勿論、13CNMRで直接定量する事も可能で
ある。
様、赤外分光光度計を用いて行うことが出来る。すなわ
ちエチレン鎖に取り込まれたメチル基の変角振動を表す
1378cm-1の吸光度を測定し、この吸光度を、あら
かじめ13C核磁気共鳴装置(NMR)にてモデル化合物
を用いて作成した検量線により、1000炭素原子当た
りのメチル分岐数に換算する事によって定量を行うこと
が出来る。勿論、13CNMRで直接定量する事も可能で
ある。
【0023】本発明における最も重要な技術的特徴は、
延伸成形性に優れる共重合体(A)と、強度及び弾性率
等機械的物性に優れた特性を持つ共重合体(B)とを適
切な条件でブレンドすることにより、成形性と引張り特
性のバランスの高いポリエチレン繊維を得るに適した適
度な組成分布を持つ原料組成物を見出した点にある。
延伸成形性に優れる共重合体(A)と、強度及び弾性率
等機械的物性に優れた特性を持つ共重合体(B)とを適
切な条件でブレンドすることにより、成形性と引張り特
性のバランスの高いポリエチレン繊維を得るに適した適
度な組成分布を持つ原料組成物を見出した点にある。
【0024】すなわち、本発明の組成物は、重量平均分
子量は異なるが、組成の近い2種類の共重合体をブレン
ドすることによって、適度な組成分布及び分子量分布を
持たせることでき、これによって、成形性と引っ張り特
性のともに優れたポリエチレン繊維を得ることができ
る。
子量は異なるが、組成の近い2種類の共重合体をブレン
ドすることによって、適度な組成分布及び分子量分布を
持たせることでき、これによって、成形性と引っ張り特
性のともに優れたポリエチレン繊維を得ることができ
る。
【0025】本発明の組成物を用いて成形したポリエチ
レン繊維は、上述した共重合体(A)と(B)とが、
(A)と(B)の分子量比が1.5以上で、(A):
(B)=50:50ないし95:5(重量比)、好まし
くは70:30ないし90:10(重量比)の割合で混
合されたブレンド物を溶融成形し、得られた成形体を延
伸することによって製造することが出来る。例えば、前
記共重合体(A)の使用量が上記範囲よりも多い場合に
は引っ張り特性の劣るものとなり、また上記範囲よりも
少ない場合には成形性が低下するという傾向にある。
レン繊維は、上述した共重合体(A)と(B)とが、
(A)と(B)の分子量比が1.5以上で、(A):
(B)=50:50ないし95:5(重量比)、好まし
くは70:30ないし90:10(重量比)の割合で混
合されたブレンド物を溶融成形し、得られた成形体を延
伸することによって製造することが出来る。例えば、前
記共重合体(A)の使用量が上記範囲よりも多い場合に
は引っ張り特性の劣るものとなり、また上記範囲よりも
少ない場合には成形性が低下するという傾向にある。
【0026】この溶融成形においては、上記共重合体
(A)及び(B)とともに希釈剤が使用される。このよ
うな希釈剤としては、高分子量エチレン共重合体に対す
る溶剤や、高分子量エチレン共重合体に対して分散性を
有する各種ワックス状物が好適に用いられる。
(A)及び(B)とともに希釈剤が使用される。このよ
うな希釈剤としては、高分子量エチレン共重合体に対す
る溶剤や、高分子量エチレン共重合体に対して分散性を
有する各種ワックス状物が好適に用いられる。
【0027】溶剤は、好ましくは前記重合体の融点以
上、さらに好ましくは融点+20℃以上の沸点を有する
溶剤である。
上、さらに好ましくは融点+20℃以上の沸点を有する
溶剤である。
【0028】かかる溶剤としては、具体的にはn−ノナ
ン、n−デカン、n−ウンデカン、n−ドデカン、n−
テトラデカン、n−オクタデカンあるいは流動パラフィ
ン、灯油等の脂肪族炭化水素系溶媒、キシレン、ナフタ
リン、テトラリン、ブチルベンゼン、p−シメン、シク
ロヘキシルベンゼン、ジエチルベンゼン、ベンチルベン
ゼン、ドデシルベンゼン、ビシクロヘキシル、デカリ
ン、メチルナフタリン、エチルナフタリン等の芳香族炭
化水素系溶媒あるいはその水素化誘導体、1,1,2,
2−テトラクロロエタン、ペンタクロロエタン、ヘキサ
クロロエタン、1,2,3,−トリクロロプロパン、ジ
クロロベンゼン、1,2,4,−トリクロロベンゼン、
ブロモベンゼン等のハロゲン化炭化水素溶媒、パラフィ
ン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香
族系プロセスオイル等の鉱油が挙げられる。
ン、n−デカン、n−ウンデカン、n−ドデカン、n−
テトラデカン、n−オクタデカンあるいは流動パラフィ
ン、灯油等の脂肪族炭化水素系溶媒、キシレン、ナフタ
リン、テトラリン、ブチルベンゼン、p−シメン、シク
ロヘキシルベンゼン、ジエチルベンゼン、ベンチルベン
ゼン、ドデシルベンゼン、ビシクロヘキシル、デカリ
ン、メチルナフタリン、エチルナフタリン等の芳香族炭
化水素系溶媒あるいはその水素化誘導体、1,1,2,
2−テトラクロロエタン、ペンタクロロエタン、ヘキサ
クロロエタン、1,2,3,−トリクロロプロパン、ジ
クロロベンゼン、1,2,4,−トリクロロベンゼン、
ブロモベンゼン等のハロゲン化炭化水素溶媒、パラフィ
ン系プロセスオイル、ナフテン系プロセスオイル、芳香
族系プロセスオイル等の鉱油が挙げられる。
【0029】ワックス類としては、脂肪族炭化水素化合
物あるいはその誘導体が使用される。
物あるいはその誘導体が使用される。
【0030】脂肪族炭化水素化合物としては、飽和脂肪
族炭化水素化合物を主体とするもので、通常分子量が2
000以下、好ましくは1000以下、さらに好ましく
は800以下のパラフィン系ワックスと呼ばれるもので
ある。これら脂肪族炭化水素化合物としては、具体的に
はドコサン、トリコサン、テトラコサン、トリアコンタ
ン等の炭素数22以上のn−アルカンあるいはこれらを
主成分とした低級n−アルカンとの混合物、石油から分
離精製された所謂パラフィンワックス、エチレンあるい
はエチレンと他のα−オレフィンとを共重合して得られ
る低分子量重合体である中・低圧法ポリエチレンワック
ス、高圧法ポリエチレンワックス、エチレン共重合ワッ
クスあるいは中・低圧法ポリエチレン、高圧法ポリエチ
レン等のポリエチレンを熱減成等により分子量を低下さ
せたワックスおよびそれらのワックスの酸化物あるいは
マレイン酸変性等の酸化ワックス、マレイン酸変性ワッ
クス等が挙げられる。
族炭化水素化合物を主体とするもので、通常分子量が2
000以下、好ましくは1000以下、さらに好ましく
は800以下のパラフィン系ワックスと呼ばれるもので
ある。これら脂肪族炭化水素化合物としては、具体的に
はドコサン、トリコサン、テトラコサン、トリアコンタ
ン等の炭素数22以上のn−アルカンあるいはこれらを
主成分とした低級n−アルカンとの混合物、石油から分
離精製された所謂パラフィンワックス、エチレンあるい
はエチレンと他のα−オレフィンとを共重合して得られ
る低分子量重合体である中・低圧法ポリエチレンワック
ス、高圧法ポリエチレンワックス、エチレン共重合ワッ
クスあるいは中・低圧法ポリエチレン、高圧法ポリエチ
レン等のポリエチレンを熱減成等により分子量を低下さ
せたワックスおよびそれらのワックスの酸化物あるいは
マレイン酸変性等の酸化ワックス、マレイン酸変性ワッ
クス等が挙げられる。
【0031】脂肪族炭化水素化合物誘導体としては、た
とえば、脂肪族炭化水素基(アルキル基、アルケニル
基)の末端もしくは内部に1個またはそれ以上、好まし
くは1ないし2個、特に好ましくは1個のカルボキシル
基、水酸基、カルバモイル基、エステル基、メルカプト
基、カルボニル基等の官能基を有する化合物である炭素
数8以上、好ましくは炭素数12ないし50、または分
子量130ないし2000、好ましくは200ないし8
00の脂肪酸、脂肪族アルコール、脂肪酸アミド、脂肪
酸エステル、脂肪族メルカプタン、脂肪族アルデヒド、
脂肪族ケトン等を挙げることができる。
とえば、脂肪族炭化水素基(アルキル基、アルケニル
基)の末端もしくは内部に1個またはそれ以上、好まし
くは1ないし2個、特に好ましくは1個のカルボキシル
基、水酸基、カルバモイル基、エステル基、メルカプト
基、カルボニル基等の官能基を有する化合物である炭素
数8以上、好ましくは炭素数12ないし50、または分
子量130ないし2000、好ましくは200ないし8
00の脂肪酸、脂肪族アルコール、脂肪酸アミド、脂肪
酸エステル、脂肪族メルカプタン、脂肪族アルデヒド、
脂肪族ケトン等を挙げることができる。
【0032】具体的には、脂肪酸としてカプリン酸、ラ
ウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、オレイン酸、脂肪族アルコールとしてラウリルアル
コール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ス
テアリルアルコール、脂肪族アミドとしてカプリンアミ
ド、ラウリンアミド、パルミチンアミド、ステアリルア
ミド、脂肪族エステルとしてステアリル酢酸エステル等
を例示することができる。
ウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン
酸、オレイン酸、脂肪族アルコールとしてラウリルアル
コール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ス
テアリルアルコール、脂肪族アミドとしてカプリンアミ
ド、ラウリンアミド、パルミチンアミド、ステアリルア
ミド、脂肪族エステルとしてステアリル酢酸エステル等
を例示することができる。
【0033】高分子量ポリオレフィンと希釈剤との比率
は、これらの種類によっても相違するが、一般的にいっ
て3:97ないし80:20、特に15:85ないし6
0:40の重量比で用いるのがよい。希釈剤の量が上記
範囲よりも低い場合には、溶融粘度が高くなりすぎ、溶
融混練や溶融成形が困難となると共に、成形物の肌荒れ
が著しい。一方、希釈剤の量が上記範囲よりも多いと、
やはり溶融混練が困難となり、また成形品の延伸性が劣
るようになる。
は、これらの種類によっても相違するが、一般的にいっ
て3:97ないし80:20、特に15:85ないし6
0:40の重量比で用いるのがよい。希釈剤の量が上記
範囲よりも低い場合には、溶融粘度が高くなりすぎ、溶
融混練や溶融成形が困難となると共に、成形物の肌荒れ
が著しい。一方、希釈剤の量が上記範囲よりも多いと、
やはり溶融混練が困難となり、また成形品の延伸性が劣
るようになる。
【0034】溶融混練は、一般に150ないし300
℃、特に170ないし270℃の温度で行うのが望まし
く、上記範囲よりも低い温度では、溶融粘度が高すぎ
て、次の工程の溶融成形が困難となり、また上記範囲よ
りも高い場合には、熱減成により高分子量ポリオレフィ
ンの分子量が低下して高弾性率および高強度の成形体を
得る事が困難となる。なお、配合はヘンシェルミキサ
ー、V型ブレンダー等による乾式ブレンドで行ってもよ
いし、単軸あるいは多軸押出機を用いる溶融混合で行っ
てもよい。
℃、特に170ないし270℃の温度で行うのが望まし
く、上記範囲よりも低い温度では、溶融粘度が高すぎ
て、次の工程の溶融成形が困難となり、また上記範囲よ
りも高い場合には、熱減成により高分子量ポリオレフィ
ンの分子量が低下して高弾性率および高強度の成形体を
得る事が困難となる。なお、配合はヘンシェルミキサ
ー、V型ブレンダー等による乾式ブレンドで行ってもよ
いし、単軸あるいは多軸押出機を用いる溶融混合で行っ
てもよい。
【0035】溶融成形は、一般に溶融押出成形により行
われる。たとえば、紡糸口金を通して溶融押出すること
により、延伸用フィラメントが得られ、またフラットダ
イあるいはリングダイを通して押し出すことにより延伸
用テープが得られる。この際、紡糸口金より押し出され
た溶融物にドラフト、すなわち溶融状態での引き伸ばし
を加えることもできる。溶融樹脂のダイ・オリフィス内
での押出速度V0 と冷却固化した未延伸物の巻き取り速
度Vとの比をドラフト比として次式で定義することがで
きる。 ドラフト比=V/V0 このようなドラフト比は、混合物の温度及び高分子量エ
チレン系重合体の分子量等により変化するが、通常は3
以上、好ましくは6以上とすることができる。
われる。たとえば、紡糸口金を通して溶融押出すること
により、延伸用フィラメントが得られ、またフラットダ
イあるいはリングダイを通して押し出すことにより延伸
用テープが得られる。この際、紡糸口金より押し出され
た溶融物にドラフト、すなわち溶融状態での引き伸ばし
を加えることもできる。溶融樹脂のダイ・オリフィス内
での押出速度V0 と冷却固化した未延伸物の巻き取り速
度Vとの比をドラフト比として次式で定義することがで
きる。 ドラフト比=V/V0 このようなドラフト比は、混合物の温度及び高分子量エ
チレン系重合体の分子量等により変化するが、通常は3
以上、好ましくは6以上とすることができる。
【0036】このようにして得られた高分子量ポリエチ
レンの未延伸成形体を延伸処理する。延伸操作は一段あ
るいは二段以上の多段で行うことが出来る。延伸倍率
は、2ないし10倍、特に3ないし8倍の延伸倍率とな
るように延伸操作を行うことが可能である。なお、延伸
槽の温度は一段で行う場合は、105ないし147℃と
し、二段以上で行う場合は、第一延伸槽の温度を105
ないし145℃とし、隣接する後段の延伸槽の温度を順
次1℃以上、好ましくは2ないし10℃高温になるよう
に設定することが望ましい。
レンの未延伸成形体を延伸処理する。延伸操作は一段あ
るいは二段以上の多段で行うことが出来る。延伸倍率
は、2ないし10倍、特に3ないし8倍の延伸倍率とな
るように延伸操作を行うことが可能である。なお、延伸
槽の温度は一段で行う場合は、105ないし147℃と
し、二段以上で行う場合は、第一延伸槽の温度を105
ないし145℃とし、隣接する後段の延伸槽の温度を順
次1℃以上、好ましくは2ないし10℃高温になるよう
に設定することが望ましい。
【0037】延伸操作は、前述したように、熱媒、オー
ブン内、熱板、遠赤外線、あるいはマイクロ波の照射等
の熱源を利用して行われるが、特に、熱媒を用いて行う
方法が正確に安定した温度制御ができる点で好ましく推
奨される。前記熱媒としては、たとえば、n−デカン、
トリエチレングリコール、パラフィン系プロセスオイ
ル、シリコンオイル等が例示できる。
ブン内、熱板、遠赤外線、あるいはマイクロ波の照射等
の熱源を利用して行われるが、特に、熱媒を用いて行う
方法が正確に安定した温度制御ができる点で好ましく推
奨される。前記熱媒としては、たとえば、n−デカン、
トリエチレングリコール、パラフィン系プロセスオイ
ル、シリコンオイル等が例示できる。
【0038】かくして得られる高分子量ポリエチレン繊
維は、所望により拘束条件下に熱処理する事ができる。
この熱処理は、一般に140ないし180℃、特に15
0ないし175℃の温度で、1ないし20分間、特に3
ないし10分間行うことができる。熱処理により、配向
結晶部の結晶化が一層進行し、結晶融解温度の高温側移
行、強度及び弾性率の向上及び高温での耐クリープ性の
向上がもたらされる。
維は、所望により拘束条件下に熱処理する事ができる。
この熱処理は、一般に140ないし180℃、特に15
0ないし175℃の温度で、1ないし20分間、特に3
ないし10分間行うことができる。熱処理により、配向
結晶部の結晶化が一層進行し、結晶融解温度の高温側移
行、強度及び弾性率の向上及び高温での耐クリープ性の
向上がもたらされる。
【0039】成形体における分子配向の過程は、X線回
折法、複屈折法、蛍光偏光法等で知ることができる。本
発明の高分子量エチレン系重合体の延伸フィラメントの
場合、たとえば呉祐吉、久保揮一郎:工業化学雑誌第3
9巻、929頁(1939)に詳しく述べられている半
値巾による配向度、すなわち、式 式中、H゜は赤道線上最強のパラトロープ面のデバイ環
に沿っての強度分布曲線の半値巾(゜)である。で定義
される配向度(F)が0.90以上、特に0.95以上
となるように分子配向されていることが、機械的性質の
点で望ましい。
折法、複屈折法、蛍光偏光法等で知ることができる。本
発明の高分子量エチレン系重合体の延伸フィラメントの
場合、たとえば呉祐吉、久保揮一郎:工業化学雑誌第3
9巻、929頁(1939)に詳しく述べられている半
値巾による配向度、すなわち、式 式中、H゜は赤道線上最強のパラトロープ面のデバイ環
に沿っての強度分布曲線の半値巾(゜)である。で定義
される配向度(F)が0.90以上、特に0.95以上
となるように分子配向されていることが、機械的性質の
点で望ましい。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、延伸における成形性あ
るいは生産性を改善するとともに、成形性と強度のバラ
ンスに優れたポリエチレン繊維を得るための原料組成物
が提供される。
るいは生産性を改善するとともに、成形性と強度のバラ
ンスに優れたポリエチレン繊維を得るための原料組成物
が提供される。
【0041】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、こ
れは、本発明の好適な実施の態様を説明するためのもの
であり、発明の技術思想を超えない限り、これによって
本発明が制限されるものではない。
れは、本発明の好適な実施の態様を説明するためのもの
であり、発明の技術思想を超えない限り、これによって
本発明が制限されるものではない。
【0042】<実施例1ないし3> <使用原料>エチレン/プロピレン共重合体(A)とし
て、重量平均分子量が7.3×10 5 であり、プロピレ
ン含量が炭素数1000個当たりの側鎖の数で表して平
均1.0個である物を使用する。
て、重量平均分子量が7.3×10 5 であり、プロピレ
ン含量が炭素数1000個当たりの側鎖の数で表して平
均1.0個である物を使用する。
【0043】またエチレン/プロピレン共重合体(B)
として、重量平均分子量が1.5×106 であり、プロ
ピレン含量が炭素数1000個当たりの側鎖の数で表し
て平均1.0個であるものを使用する。
として、重量平均分子量が1.5×106 であり、プロ
ピレン含量が炭素数1000個当たりの側鎖の数で表し
て平均1.0個であるものを使用する。
【0044】上記共重合体(A)と(B)とを、下記表
1の重量比で混合して原料1ないし3を調製した。
1の重量比で混合して原料1ないし3を調製した。
【0045】<紡糸−延伸工程>溶融後、90℃に保っ
たパラフィンワックス(商品名:ルバックス、日本精蝋
製、融点=69℃)と各原料を重量比で20:80の割
合で混合し、以下の条件で溶融紡糸を行った。
たパラフィンワックス(商品名:ルバックス、日本精蝋
製、融点=69℃)と各原料を重量比で20:80の割
合で混合し、以下の条件で溶融紡糸を行った。
【0046】まず、この混合物にプロセス安定剤として
3,5−ジメチル−tert−ブチル−4−ヒドロキシ
トルエンを原料1ないし3100重量部に対して0.1
重量部配合した。次いで、同方向回転二軸スクリュー式
押出機(プラスチック工学研究所製:スクリュー径=3
9mm、L/D=42)を用いて、設定温度を供給部9
0℃、その他の部分で195℃とし、スクリュー回転数
を100r.p.m.、滞留時間を5分として、溶融混
練をおこなった。引続き、得られた混合溶融物をオリフ
ィス2.0mm、100穴のダイ(温度175℃)より
押し出し紡糸した。紡糸繊維は150cmのエアーギャ
ップで45倍のドラフト比で引き取り、室温の空気にて
冷却固化し、未延伸糸とした。
3,5−ジメチル−tert−ブチル−4−ヒドロキシ
トルエンを原料1ないし3100重量部に対して0.1
重量部配合した。次いで、同方向回転二軸スクリュー式
押出機(プラスチック工学研究所製:スクリュー径=3
9mm、L/D=42)を用いて、設定温度を供給部9
0℃、その他の部分で195℃とし、スクリュー回転数
を100r.p.m.、滞留時間を5分として、溶融混
練をおこなった。引続き、得られた混合溶融物をオリフ
ィス2.0mm、100穴のダイ(温度175℃)より
押し出し紡糸した。紡糸繊維は150cmのエアーギャ
ップで45倍のドラフト比で引き取り、室温の空気にて
冷却固化し、未延伸糸とした。
【0047】こうして得られた紡糸原糸100本を巻き
取り、下記の条件で延伸して延伸繊維を得た。
取り、下記の条件で延伸して延伸繊維を得た。
【0048】すなわち、4台のゴデットロールを用いて
n−デカンを熱媒とした延伸槽にて二段延伸を行った。
第1延伸槽の温度は105℃であり、第2延伸槽の温度
は115℃であった。
n−デカンを熱媒とした延伸槽にて二段延伸を行った。
第1延伸槽の温度は105℃であり、第2延伸槽の温度
は115℃であった。
【0049】この時の延伸比は、第1延伸槽で6.0倍
で、第2延伸槽で1.25倍であり、槽の有効長は第1
延伸槽および第2延伸槽のいずれも6mであった。
で、第2延伸槽で1.25倍であり、槽の有効長は第1
延伸槽および第2延伸槽のいずれも6mであった。
【0050】延伸に際しては、第1ゴデットロールの回
転速度を5m/分として、第2および第3ゴデットロー
ルの回転速度を適宜変更することにより、所望の延伸比
の延伸繊維を得た。また、第3ゴデットロールと第4ゴ
デットロールの間に、温度110℃、有効長50mの乾
燥ゾーンを設け、繊維中のn−デカンの量を高分子量ポ
リエチレン繊維に対して1重量%とした後、巻き取っ
た。
転速度を5m/分として、第2および第3ゴデットロー
ルの回転速度を適宜変更することにより、所望の延伸比
の延伸繊維を得た。また、第3ゴデットロールと第4ゴ
デットロールの間に、温度110℃、有効長50mの乾
燥ゾーンを設け、繊維中のn−デカンの量を高分子量ポ
リエチレン繊維に対して1重量%とした後、巻き取っ
た。
【0051】<再延伸工程>上記のようにして巻き取ら
れた延伸繊維を3台のゴデットロールを用いて、トリエ
チレングリコールを熱媒として用いた延伸槽にて二段延
伸を行った。この際、第三延伸槽の温度は145℃であ
り、第四延伸槽の温度は148℃であった。延伸倍率は
給糸速度と巻き取り速度の比であり、最終ゴデットロー
ルの回転速度を変更することによって、所望の延伸比の
繊維を得た。槽の有効長は第三延伸槽、第四延伸槽とも
に5mであった。また、給糸速度は37.5m/分で行
った。
れた延伸繊維を3台のゴデットロールを用いて、トリエ
チレングリコールを熱媒として用いた延伸槽にて二段延
伸を行った。この際、第三延伸槽の温度は145℃であ
り、第四延伸槽の温度は148℃であった。延伸倍率は
給糸速度と巻き取り速度の比であり、最終ゴデットロー
ルの回転速度を変更することによって、所望の延伸比の
繊維を得た。槽の有効長は第三延伸槽、第四延伸槽とも
に5mであった。また、給糸速度は37.5m/分で行
った。
【0052】得られた延伸繊維の限界延伸倍率及び引っ
張り特性(最高強度、2.5GPaの強度を与える延伸
倍率)を測定し、その結果を表2に示した。
張り特性(最高強度、2.5GPaの強度を与える延伸
倍率)を測定し、その結果を表2に示した。
【0053】得られた延伸繊維の引張強度、引張弾性率
及び破断点伸びはインテスコ万能試験機2005型(イ
ンテスコ社製)を用いて室温(23℃)にて測定した。
クランプ間の試料長は254mmとし、引張速度254
mm/分とした。ただし、引張弾性率は初期弾性率であ
る。計算に必要な繊維断面積は、ポリエチレンの密度を
0.96g/cm3 として繊維の重量と長さを測定して
求めた。
及び破断点伸びはインテスコ万能試験機2005型(イ
ンテスコ社製)を用いて室温(23℃)にて測定した。
クランプ間の試料長は254mmとし、引張速度254
mm/分とした。ただし、引張弾性率は初期弾性率であ
る。計算に必要な繊維断面積は、ポリエチレンの密度を
0.96g/cm3 として繊維の重量と長さを測定して
求めた。
【0054】
【0055】<比較例> <使用原料>原料として、エチレン/プロピレン共重合
体であり、重量平均分子量が7.3×105 、プロピ
レン含量が炭素数1000個当たりの側鎖の数で表して
平均1.0個である物を使用した。
体であり、重量平均分子量が7.3×105 、プロピ
レン含量が炭素数1000個当たりの側鎖の数で表して
平均1.0個である物を使用した。
【0056】<紡糸−延伸工程>実施例の方法と同様に
して、高分子量ポリエチレン繊維の紡糸・延伸を行っ
た。
して、高分子量ポリエチレン繊維の紡糸・延伸を行っ
た。
【0057】<再延伸工程>実施例の方法と同様にし
て、高分子量ポリエチレン繊維の再延伸を行った。得ら
れた糸の物性を表3に示す。
て、高分子量ポリエチレン繊維の再延伸を行った。得ら
れた糸の物性を表3に示す。
【0058】
【0059】実施例ならびに比較例の結果から明らかな
ように、特定の2種類のエチレン/プロピレン共重合体
をブレンドした物を原料とした方が低延伸倍率で高強度
が得られるので、成形性が単一原料よりもはるかに優れ
ていることがわかる。また、最高到達強度においてもブ
レンド原料の方が上回ることが理解される。
ように、特定の2種類のエチレン/プロピレン共重合体
をブレンドした物を原料とした方が低延伸倍率で高強度
が得られるので、成形性が単一原料よりもはるかに優れ
ていることがわかる。また、最高到達強度においてもブ
レンド原料の方が上回ることが理解される。
Claims (1)
- 【請求項1】 重量平均分子量が30万以上でプロピレ
ン含有量が炭素数1000個当たりの側鎖の数で表して
平均0.3ないし2個であるエチレン/プロピレン共重
合体(A)と、重量平均分子量が80万以上でプロピレ
ン含有量が炭素数1000個当たりの側鎖の数で表して
平均0.3ないし3個であるエチレン/プロピレン共重
合体(B)とを、(A)と(B)の分子量比(B/A)
が1.5以上で、(A):(B)=50:50ないし9
5:5(重量比)の割合で混合したことを特徴とするポ
リエチレン繊維成形用組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22555293A JPH0782606A (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | ポリエチレン繊維成形用組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP22555293A JPH0782606A (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | ポリエチレン繊維成形用組成物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0782606A true JPH0782606A (ja) | 1995-03-28 |
Family
ID=16831085
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP22555293A Pending JPH0782606A (ja) | 1993-09-10 | 1993-09-10 | ポリエチレン繊維成形用組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0782606A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2017538837A (ja) * | 2014-12-29 | 2017-12-28 | ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー | エチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーを形成する方法 |
-
1993
- 1993-09-10 JP JP22555293A patent/JPH0782606A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2017538837A (ja) * | 2014-12-29 | 2017-12-28 | ダウ グローバル テクノロジーズ エルエルシー | エチレン/アルファ−オレフィンインターポリマーを形成する方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030408 |