JPH0783889A - 超音波顕微鏡装置 - Google Patents

超音波顕微鏡装置

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JPH0783889A
JPH0783889A JP5233039A JP23303993A JPH0783889A JP H0783889 A JPH0783889 A JP H0783889A JP 5233039 A JP5233039 A JP 5233039A JP 23303993 A JP23303993 A JP 23303993A JP H0783889 A JPH0783889 A JP H0783889A
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JP
Japan
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ultrasonic
acoustic lens
transducer
ultrasonic wave
acoustic
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Withdrawn
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JP5233039A
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English (en)
Inventor
Yasuo Sasaki
靖夫 佐々木
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ビーム径を小さくでき、エネルギ強度を増大さ
せることができて、分解能の向上を図ることができる超
音波顕微鏡装置を提供すること。 【構成】高周波信号を超音波送受手段に与え、収束超音
波に変換して試料に照射し、また、反射超音波をこの超
音波送受手段により高周波電気信号に戻して受信信号と
し、この受信信号より超音波反射波のレベル対応の映像
信号を得るようにした超音波顕微鏡装置であって、超音
波送受手段は超音波を伝播させて収束させる音響レンズ
30とこの音響レンズに設けられる高周波信号‐超音波変
換用の電気‐音響変換素子40より構成される超音波顕微
鏡装置において、上記音響レンズは超音波出射端部側に
凹球面部30a を形成すると共に、当該超音波出射端部側
に対向する他端面30b 側は球面若しくは放物面に形成
し、当該他端面に電気‐音響変換素子を形成する構成と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超音波顕微鏡装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】反射型超音波顕微鏡(R‐USM)は音
響レンズから液体(カップラ液体)中に収束超音波を入
射させ、上記液体中に配した試料の表面に収束させてそ
の反射波を観測するのが基本原理である。
【0003】このように、反射型超音波顕微鏡は試料の
状態を音波ビームの反射波で観測するものであり、その
基本構成を説明すると図10に示す如く、所定周波数の
高周波信号(電気的パルス)を発生する送信機1があ
り、この送信機1からの出力高周波信号を分配器である
サーキュレータ2に導き、サーキュレータ2はこの高周
波信号を音響レンズ3へと送り出す。音響レンズ3は後
述するカップリング液体より音伝搬速度の大きい固体物
質でできている。音響レンズ3には電気信号‐音波相互
変換機能を有するトランスデューサ(電気‐音響変換素
子)4が設けてあり、サーキュレータ2から出力された
高周波信号はこのトランスデューサ4に与えられて、ト
ランスデューサ4はこの印加された高周波信号に対応し
た振動を起こす。すなわち、電気的パルスをパルス音波
に変える。
【0004】そして、トランスデューサ4からの当該振
動は超音波UWとして音響レンズ3に伝播し、この音響
レンズ3により所定の焦点f位置で収束されるように偏
向されて出射してゆく。この音響レンズ3から出射する
超音波UWを観察対象である試料5に当て、反射波を観
測する。音響レンズ3は円柱状であり、その超音波出射
端面が凹球面3aとなっており、トランスデューサ4で
変換された超音波UWは音響レンズ3を伝搬して凹球面
3a部分にて偏向され、収束される。反射超音波UWは
出射ルートと逆のルートを辿り、トランスデューサ4に
入る。
【0005】ところで音波は気体中では減衰が大きいか
ら、この減衰を無くすために、音響レンズ3と試料5を
カップラ液体(カップリング液体)6中に配置する。そ
して、この音響レンズ3の焦点f位置に試料(サンプ
ル)5を配置しておくと、音響レンズ3から出射した超
音波UWは、この試料5にぶつかった際に出射超音波は
反射され、再び音響レンズ3に戻る。そして、音響レン
ズ3を伝播してトランスデューサ4に達し、このトラン
スデューサ4を振動させる。
【0006】これにより、トランスデューサ4は受けた
振動に対応した電気信号を発生する。このトランスデュ
ーサ4の発生した電気信号はサーキュレータ2に送ら
れ、サーキュレータ2はこれを受信機7側に送り出す。
受信機7ではこの電気信号を処理して反射超音波に対応
した輝度の信号にし、CRT表示器等の映像表示装置8
に送る。
【0007】試料5を送信超音波に対してXY走査すれ
ば、超音波は試料5の表面をXY走査(2次元平面走
査)することになるから、その走査範囲の反射超音波を
収集することができ、これをXY走査位置に対応してフ
レームメモリ上の該当画素位置に記憶して、映像表示装
置の表示走査に同期させながら読出して輝度信号化する
ことにより、映像表示装置に当該走査範囲の反射超音波
による映像を表示することができる。
【0008】9はそのためのXY駆動装置であり、コン
トローラ10の制御のもとに、試料5を送信超音波UW
に対してXY走査する。また、音響レンズ3から出射し
た超音波UWの焦点f位置に試料5が来るように、音響
レンズ3の試料5に対する位置を調整する合焦装置11
があり、コントローラ10の制御のもとに、試料5に対
する音響レンズ3の離間距離を調整する。
【0009】コントローラ10は、送信機1や受信機7
の送受信制御、XY駆動装置9によるXYスキャン、合
焦装置11による合焦位置の制御、XYスキャンに伴う
反射超音波の受信信号をデータに変換して上記XYスキ
ャン位置対応にフレームメモリ上の該当画素位置に記憶
する書き込み制御、輝度信号(映像信号)化のために映
像表示装置8の表示走査タイミングに合わせてフレーム
メモリからデータを読出す制御等を行う。
【0010】このように反射型超音波顕微鏡は音響レン
ズから液体(カップラ液体)中に収束超音波を入射さ
せ、液体中に配した試料の表面に収束させてその反射波
を観測することで、超音波伝播に基づく試料の表面若し
くは内部の物理的構造や物理的性質の情報を得るのが基
本原理である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】超音波顕微鏡は図10
のようになっており、送信機より電気パルスを発生し、
音響レンズに取り付けたトランスデューサで音波に変換
し、音響レンズの先端の凹球面部分で収束されて出射さ
れた超音波はカップリング液体中を通って、サンプル上
またはサンプル内部で合焦し、反射して同じ経路を辿っ
て、音響レンズのトランスデューサに戻り、トランスデ
ューサで電気信号に戻されてから、受信機に送られ、こ
こで受信処理されて記憶される。
【0012】このプロセスを、サンプルに対して超音波
照射域がXYスキャン(2次元平面走査)されるように
XY駆動装置でスキャン制御しながら繰り返すことによ
って超音波反射波に基づく画像を得る。
【0013】ところで、このシステムでは超音波は音響
レンズの出射端面開口径の範囲に集まるようにトランス
デューサを配置しなければならない。すなわち、トラン
スデューサは平面状の音響レンズの後端面に配設されて
おり、平板状で面積を有している。そして、音波は平板
状のトランスデューサ全面から発生して音響レンズを伝
播するから、音響レンズの出射端面(入出射端面)にあ
る凹球面部に収まるような位置関係にあるもののみ、凹
球面部から収束されて出力することになり、他は雑音成
分となってしまう。
【0014】そして、従来の音響レンズ3は背面端部が
平坦面であり、ここにトランスデューサ4を設ける構成
であるから、凹球面部分に収束超音波を入射してやるに
は、凹球面部分の領域の直上にトランスデューサ4を配
置する必要がある。つまり、音響レンズ3は背面端部が
平坦面であり、ここにトランスデューサ4を設ける構成
であるから、トランスデューサ4を設けることのできる
位置は音響レンズ3の背面端部側の平坦面における凹球
面部分対向位置(凹球面部分の直上領域)である。
【0015】また、特定角度を以て凹球面部分から超音
波ビームの入出射をしたいと云う要求があるが、そのよ
うなある特定の角度による超音波ビームの入出射をする
ためには、図11に示すように、音響レンズ3のレンズ
開口径(出射端部の凹球面部の径)より遥かに小さいト
ランスデューサ4を使わねばならず、加工精度がより厳
しくなってコストアップに繋がる他、選べる入出射角度
の範囲も極めて僅かな範囲となる。
【0016】また、D.Rugarと云う人は文献
“J.Appl.Phys.vol.56,(198
4)1338p.”に発表しているように、超音波のパ
ルスのエネルギレベルをあげると非線型効果により分解
能が向上することを示しているが、トランスデューサの
面積を大きくすれば、出射超音波の全パワーは大きくな
るが、トランスデューサの面積はレンズの開口径で決ま
り、それ以上に大きくすることはできないので問題解決
とはならない。
【0017】すなわち、レンズの開口径は同じ開口角で
比較するとレンズの焦点距離に比例するが、レンズの焦
点距離は超音波がカップリング液体中を通るときの吸収
が大きいため長くすることができない。従って、開口径
も大きくすることができない。
【0018】そこで、この発明の目的とするところは、
エネルギ強度を増大させることができて、S/Nの向上
を図ることができ、かつ、これを低コストで実現できる
ようにした超音波顕微鏡装置を提供することにある。ま
た、所望の角度で超音波の入出射を可能にする超音波顕
微鏡装置を提供することにある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明はつぎのように構成する。すなわち、第1に
は高周波信号を超音波送受手段に与え、収束超音波に変
換して試料に照射し、また、反射超音波をこの超音波送
受手段により高周波電気信号に戻して受信信号とし、こ
の受信信号より超音波反射波のレベル対応の映像信号を
得るようにした超音波顕微鏡装置であって、超音波送受
手段は超音波を伝播させて収束させる音響レンズとこの
音響レンズに設けられる高周波信号‐超音波変換用の電
気‐音響変換素子より構成される超音波顕微鏡装置にお
いて、上記音響レンズは超音波出射端部側に凹球面部を
形成すると共に、当該超音波出射端部側に対向する他端
面側は球面に形成し、当該他端面に電気‐音響変換素子
を形成する構成とした。また、音響レンズは超音波出射
端部側に対向する他端面側に形成された球面と、上記超
音波出射端部側の凹球面は同心配置とするようにした。
【0020】また第2には、上記音響レンズは超音波出
射端部側は平面に形成すると共に中央に凹球面部を形成
し、当該超音波出射端部側に対向する他端面側は放物面
に形成すると共に、上記超音波出射端部側の平面部分に
電気‐音響変換素子を配設する構成とした。また、音響
レンズはその超音波出射端部側に対向する他端面側に形
成された放物面と、上記超音波出射端部側の凹球面は焦
点位置が同位置配置構造とした。
【0021】
【作用】このような構成において、上記第1の構成の場
合は、上記他端面側に設けた電気‐音響変換素子はその
方向が凹球面部に向き、しかも、伝播する超音波は凹球
面部に収束する方向となる。しかも、電気‐音響変換素
子を設ける位置により、凹球面部に入射する超音波の角
度は種々選択できることになる。
【0022】よって、電気‐音響変換素子は超音波ビー
ムを細くしつつも、面積を大きくすることが可能であ
り、エネルギレベルの高い、しかも、細い超音波ビーム
を所望の角度で凹球面部より出射することができるよう
になる。
【0023】また、球面を使用しているので、音響レン
ズの焦点距離は変えずにトランスデューサの面積を増加
させることができ、収束超音波のパワーアップと微細な
超音波ビームの照射を可能にして、しかも、サンプルに
対し、ある特定の角度より収束超音波を照射することが
できて、高分解能な、かつ、加工精度を必要以上確保す
る必要がないので、低コスト化が図れる等の特徴を有す
る超音波顕微鏡を提供できる。また、電気‐音響変換素
子を複数有する複雑な構成の音響レンズも容易に作成で
きる。
【0024】また、上記第2の構成の場合、平面部分に
配設した電気‐音響変換素子より音響レンズの放物面に
向けて超音波を発生すれば、音響レンズを伝播した超音
波は放物面にて反射されて凹球面部に向かう。従って、
電気‐音響変換素子は超音波ビームを細くしつつも、面
積を大きくすることが可能であり、エネルギレベルの高
い、しかも、細い超音波ビームを所望の角度で凹球面部
より出射することができるようになる。
【0025】また、放物面を使用して凹球面部分に超音
波を集め、凹球面部分から出射させるようにしているの
で、音響レンズの焦点距離は変えずにトランスデューサ
の面積を増加させることができ、収束超音波のパワーア
ップと微細な超音波ビームの照射を可能にして、しか
も、サンプルに対し、ある特定の角度より収束超音波を
照射することができて、高分解能な、かつ、加工精度を
必要以上確保する必要がないので、低コスト化が図れる
等の特徴を有する超音波顕微鏡を提供できる。また、電
気‐音響変換素子を複数有する複雑な構成の音響レンズ
も容易に作成できる。
【0026】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
して説明する。 (第1実施例)図1は本発明による超音波顕微鏡装置の
概略的な構成を示すブロック図である。図において、1
は送信機であり、所定周波数の高周波信号(パルス)を
発生するものである。2はサーキュレータであり、入出
力される信号を分配するものであって、送信機1からの
出力高周波信号を当該サーキュレータ2に導き、サーキ
ュレータ2はこの高周波信号を本発明による音響レンズ
30へと送り出す。音響レンズ30はカップリング液体
より音伝搬速度の大きい固体物質でできている。
【0027】音響レンズ30には電気信号‐音波相互変
換機能を有するトランスデューサ(電気‐音響変換素
子)40が設けてあり、サーキュレータ2から出力され
た高周波信号はこのトランスデューサ40に与えられ、
当該トランスデューサ40はこの印加された高周波信号
に対応した振動を起こす。
【0028】そして、トランスデューサ40からの当該
振動は超音波UWとして音響レンズ30に伝播し、この
音響レンズ30の出射端より所定の焦点f位置で収束さ
れるように偏向されて出射してゆく。この音響レンズ3
0から出射する超音波UWを観察対象である試料5に当
て、反射波を観測する。
【0029】なお、トランスデューサはLiNbO3
ZnOなどをスパッタまたは接着して形成する。本実施
例において使用する音響レンズ30は背面端部が球面の
円錘柱状であり、その超音波出射端面(超音波入出射端
面)が凹球面30aとなっており、トランスデューサ4
0で変換された超音波UWは音響レンズ30を伝搬して
凹球面30a部分にて偏向され、収束される。反射超音
波UWは出射ルートと逆のルートを辿り、トランスデュ
ーサ40に入る。
【0030】音響レンズ30の出射端と試料(サンプ
ル)5はカップラ液体(カップリング液体)6中に配置
する。そして、この音響レンズ30の焦点f位置に試料
5を配置しておくと、音響レンズ30から出射した超音
波UWは、この試料5にぶつかった際に出射超音波は反
射され、再び音響レンズ30に戻る。そして、音響レン
ズ30を伝播してトランスデューサ40に達し、このト
ランスデューサ40を振動させる。
【0031】これにより、トランスデューサ40は受け
た振動に対応した電気信号を発生する。このトランスデ
ューサ40の発生した電気信号はサーキュレータ2に送
られ、サーキュレータ2はこれを受信機7側に送り出
す。受信機7ではこの電気信号を処理して反射超音波に
対応した輝度の信号にし、CRT表示器等の映像表示装
置8に送る。
【0032】試料5を送信超音波に対してXY走査すれ
ば、超音波は試料5の表面をXY走査することになるか
ら、その走査範囲の反射超音波を収集することができ、
映像表示装置に当該走査範囲の反射超音波による映像を
表示することができる。
【0033】すなわち、画像表示用のフレームメモリを
用意し、超音波ビームで試料5の表面をXY走査する際
に収集した反射超音波を、レベル対応のデータに変換
し、これをXY走査位置に対応してフレームメモリ上の
該当画素位置に記憶し、映像表示装置の表示走査に同期
させながら読出して輝度信号化することにより、映像表
示装置に当該走査範囲の反射超音波による映像を表示す
ることができる。
【0034】9はそのXY走査のためのXY駆動装置で
あり、コントローラ10の制御のもとに、試料5を送信
超音波UWに対してXY走査する。また、音響レンズ3
0から出射した超音波UWの焦点f位置に試料5が来る
ように、音響レンズ30の試料5に対する位置を調整す
る合焦装置11があり、コントローラ10の制御のもと
に、試料5に対する音響レンズ30の離間距離を調整す
る。
【0035】コントローラ10は、送信機1や受信機7
の送受信制御、XY駆動装置9によるXYスキャン、合
焦装置11による合焦位置の制御、XYスキャンに伴う
反射超音波の受信信号をデータに変換して上記XYスキ
ャン位置対応にフレームメモリ上の該当画素位置に記憶
する書き込み制御、輝度信号(映像信号)化のために映
像表示装置8の表示走査タイミングに合わせてフレーム
メモリからデータを読出す制御等を行う。
【0036】本発明の超音波顕微鏡装置は基本的には従
来技術で説明した図10の構成のものと変わらず、ま
た、音響レンズ30に取り付けるトランスデューサ40
も基本的な考え方は図11を踏襲している。そして、図
11の構成のトランスデューサ40の基本的な考え方は
従来技術で説明したような問題点があるので、これを本
発明では音響レンズ30の構造を含めて改善することに
より、解決した。
【0037】従って、本発明の最も重要な部分である音
響レンズ30の構造をトランスデューサ40の構造を含
めてもう少し詳しく説明する。本発明の音響レンズ30
の原理的構造を説明すると図2の如きである。すなわ
ち、図2(a)のように背面端面30bが球面に加工さ
れ、出射端面30aが凹球面状の円錘柱状の構造のレン
ズで、音響レンズ30の背面端面30bに取り付けるト
ランスデューサは音響レンズ30の背面端部30bの面
積より小さい面積のトランスデューサ40a,40bを
用いる。
【0038】トランスデューサ40aは超音波送信用の
ものであり、トランスデューサ40bは超音波受信用の
ものである。従って、トランスデューサ40aを送信ト
ランスデューサ、トランスデューサ40bは受信トラン
スデューサと呼ぶことにする。
【0039】図2の如く、音響レンズ30の背面端部3
0bは面形状を球面としてあり、円錘台状の出射端面の
先端の符号30aを付して示す部分は凹球面状としてあ
る。そして、球面と凹球面は互いに同心としてあり、球
面状の背面端面30bに上述したトランスデューサ40
a,40bを設ける。
【0040】音響レンズ30の凹球面30aにおける特
定の角度範囲に音波を送信するときに、音響レンズ背面
端部を球面としたところにトランスデューサを設けるの
と、音響レンズ背面端部を平面としたところに設けるの
とでは、音響レンズ背面端部を球面とした方がトランス
デューサの面積が遥かに大きくとれる。
【0041】これは球面の方が超音波ビームを収束方向
に向かわせるからであり、従って、音響レンズ30の凹
球面30aにおける特定の角度範囲に音波を入射させる
目的で40a,40bのように小面積のトランスデュー
サを設けるときは、図11で説明した従来の方式に比べ
て遥かに大面積を確保できるようになることから、トラ
ンスデューサ40a,40bの製造も容易となり、ま
た、高出力(高出力エネルギレベル)のトランスデュー
サとすることができる。
【0042】本発明に使用する音響レンズ30に設ける
送信トランスデューサ40aと受信トランスデューサ4
0bは、音響レンズ30の背面端部の面に対して、取付
角度θを試料5における観察したい特定の領域の構成物
質の表面波励起の臨界角に合わせる。物質が等方体の場
合ではレイリー波の臨界角がある(図3)。
【0043】図3は等方体に対する超音波ビームの入射
角と反射率の大きさの関係を示す図である。等方体にお
いて超音波ビームの入射角をレイリー臨界角の前後のA
で示す範囲に納めると、表面が特定の物質Xで覆われて
いる部分では反射信号が弱くなる。
【0044】レイリー臨界角は物質により固有のもので
あり、物質により異なるから、たとえば、探査目的のあ
る特定の物質のレイリー臨界角で音波を出すような位置
関係に送信トランスデューサ40aを設けた音響レンズ
30を製作する。また、この送信トランスデューサ40
aからの送信超音波の反射波を受信できるような位置に
受信ランスデューサ40bを設けた音響レンズ30とす
る。
【0045】上記特定の物質X中に不純物が混じった試
料(サンプル)5をこの音響レンズ30を用いた超音波
顕微鏡装置で測定してみる。超音波ビームは円錘状であ
ると仮定できから、その断面の位置によりビーム角度が
幾分異なることにより、ビーム入射角はビーム断面の中
心位置から離れるに従い、レイリー臨界角よりずれる。
従って、試料5を前記音響レンズ30を用いた超音波顕
微鏡装置で測定してみると、表面が前記特定の物質Xで
覆われている部分では試料5からの超音波反射信号はそ
の位相が図3におけるレイリー臨界角を中心とする反射
率のように変形するため、受信信号はこの変形された反
射率の範囲で積分したものになり、互いに打ち消し合っ
て弱くなる。
【0046】一方、物質X以外の不純物の部分ではこの
ようなことが起らないため、不純物のところが明るくな
るような画像が得られ、試料5における物質Xの分布解
析ができる。
【0047】等方体では、直入射からθ度傾いた位置か
ら出射した音波は、図2の(b)におけるψ(超音波ビ
ームの物質入射面に対する広がり方向(放射方向)での
入射角度)に無関係に、同じ信号が戻って来るので、図
2の原理的構成を発展させて図4に示すような環状(リ
ングドーナツ状)の送受トランスデューサ40を送信用
および受信兼用のトランスデューサ(送受トランスデュ
ーサ)として採用すれば同じ結果が得られる。
【0048】そして、環状としたことにより、得ること
のできる対凹球面入射角θも図2のものと変わらないば
かりか、図2のように小さなトランスデューサ40a,
40bを音響レンズ30に取り付ける構成のように、ト
ランスデューサ面積が小さくなる問題(エネルギ強度が
低い、製作が難かしい)を解消する。
【0049】しかもこの場合、送受トランスデューサ4
0は図2の原理的構成のものに比べてその面積が広くな
った分、信号対雑音比(S/N)が良い。そして、送受
トランスデューサ41が取り付けられる音響レンズ30
の背面端部は球面になっているため、送受トランスデュ
ーサ40の面積が大きくなっても音響レンズ30内では
出射端部に向かって収束するように伝搬するので、音響
レンズ30の出射端部からは、その凹球面部分より収束
されて出射されるようになる。
【0050】故に、より大きなエネルギレベルでの超音
波ビームの送信ができ、音響レンズ30の加工精度を従
来と同じものとした場合に、従来のものより高いS/N
を有する超音波顕微鏡装置を低コストで実現できる。
【0051】なお、図5に符号41を付して示すよう
に、音響レンズ30の凹球面部分に対する超音波ビーム
入射角度位置が種々とれるように、球面の背面端面の種
々の位置に送受トランスデューサを設けた複数組構成の
送受トランスデューサ構成として、これら複数の送受ト
ランスデューサ41のうち、所望の一つを選択して送受
信に使用できるような構成にしておくと、試料に対する
様々な超音波ビーム出射角度が選べるようになるので、
様々な臨界角に合わせて超音波ビーム照射角度が選べる
ようになり、組成が異なる様々な試料(サンプル)5の
測定に対応できるようになる。
【0052】以上、第1実施例は音響レンズの背面端部
を球面にすると共に、当該音響レンズの背面端部に設け
る送受トランスデューサを環状として、従来技術の問題
点を解消したものである。
【0053】(第2実施例)第2実施例は音響レンズ3
0の背面端面のトランスデューサを、図6のように円板
状の送受トランスデューサ40Aとしたものである。
【0054】円板状の送受トランスデューサ40Aとす
ることにより、大面積トランスデューサとすることがで
きる。この大面積送受トランスデューサ40Aを使用す
ると、カップリング液体で収束した音波のパワーが強く
なり、非線型効果で分解能が一層向上する。
【0055】(第3実施例)つぎに超音波顕微鏡装置に
用いる音響レンズ30を、送受トランスデューサを含め
て図7のような構成とすることもできる。図7において
は、背面端部を放物面30bとすると共に、出射端部側
の面を平面とし、出射端部側の平面中央に凹球面30a
を形成した音響レンズとする。そして、凹球面30aと
放物面30bは共通の焦点fを持つようにする。
【0056】そして、図7に示すように、送信用および
受信用のトランスデューサ42,43を音響レンズ30
の出射端部側の平面に配置する。音響レンズ30の凹球
面30aと放物面30bは共通の焦点fを持つように構
成されているので、送信用のトランスデューサ42から
発生された超音波は音響レンズ30内を伝播して放物面
30bにぶつかると再び音響レンズ30内を凹球面30
aの焦点位置方向へと向かい、凹球面30aから外部へ
と出射する。そして、反射波は音響レンズ30の凹球面
30aより音響レンズ30内に入射し、音響レンズ30
内を伝播してその放物面30bにぶつかり、放物面30
bで反射されて受信用のトランスデューサ43へと入っ
て電気信号に変換される。
【0057】このように、凹球面30aと放物面30b
の焦点が共通の焦点fとなるようにした音響レンズ30
では、下部の平面部(出射端部側の平面)に送信用およ
び受信用のトランスデューサ42,43を設けることに
より、第1実施例と同じ効果を持つ音響レンズを作るこ
とができる。この場合、トランスデューサ設置面は平面
なので、スパッタによりZnO(酸化亜鉛)によるトラ
ンスデューサを形成するときには、曲面に形成するより
も効率の良いトランスデューサの形成工程を実現でき
る。そして、このことは、装置のコストダウンに反映さ
れる。
【0058】送信用トランスデューサ42と受信用トラ
ンスデューサ43を別々に形成すると、発生させること
ができる超音波のエネルギレベルを十分、あげられない
心配がある。この場合には、これを解決するために、ト
ランスデューサ42,43を図8(a),(b)に示す
ように図4の場合と同様、環状トランスデューサ40と
して送受兼用として、音響レンズ30の出射端部側の平
面部に形成する構成を採用すると良い。
【0059】図8(a),(b)に示すような構成にす
ると、それぞれ先の実施例で説明したものと同様の効果
が得られると共に、トランスデューサの形成は平面部に
施されるので、形成容易であると云った効果も得られる
ことになる。
【0060】発生させることができる超音波のエネルギ
レベルに問題がなければ、勿論、図8(c)に示すよう
な位置を異ならせてトランスデューサを複数配置する構
成とすることもでき、この場合、図5で説明したと同様
の効果が得られることになる。
【0061】(第4実施例)つぎに第3実施例のような
構造の音響レンズ30を用いた超音波顕微鏡装置の応用
例を第4実施例として説明する。第3実施例のような共
通の焦点fを持つ凹球面30aと放物面30bを有する
音響レンズ30では、送信用のトランスデューサ42と
受信用のトランスデューサ43を音響レンズ30に対し
て移動可能な構成とすれば、凹球面30aからの超音波
出射角度θを自由に調整することが可能になり、また、
反射波を受信用のトランスデューサ43で捕らえること
ができる。
【0062】これは送信用のトランスデューサ42と受
信用のトランスデューサ43のようにトランスデューサ
が送受別体となったものばかりでなく、送受兼用のトラ
ンスデューサとした場合も同様であり、従って、環状、
円形状の送受兼用のトランスデューサにも適用できる。
【0063】図9に示すように、第3実施例のような構
造の音響レンズ30の下面、出射端部側の平面側に、ト
ランスデューサ40を移動機構51付の別体として配設
し、音響レンズ30は固定支持装置52により別途保持
させる。移動機構51はトランスデューサ40を音響レ
ンズ30の下面側における出射端部側の平面側に沿って
位置移動が可能なように保持しており、測定者の望む位
置にトランスデューサ40を移動調整することが可能で
ある。
【0064】音響レンズ30の下面側にはトランスデュ
ーサ40の位置より遠方に試料(サンプル)5が配置さ
れる。そして、トランスデューサ40を試料5に対して
超音波ビーム入射方向が所望の角度θとなるように、ま
た、角度θで反射波を受信でいる位置に移動して固定す
る。
【0065】もちろん、トランスデューサ40と音響レ
ンズ30との間、音響レンズ30と試料5との間にはカ
ップリング液体6を介在させて超音波伝播を確保する。
また、図9(b)に符号53を付して示す反射防止膜を
音響レンズ30に付けて、当該反射防止膜53とトラン
スデューサ40との間、反射防止膜53と試料5との間
間を6カップリング液体で満たすようにしても良い。
【0066】この方法によれば、試料に対して超音波ビ
ーム入射方向が所望の角度θをとることができるので、
任意の成分の試料の観察に利用できる。以上のように、
本発明は超音波を伝播させる音響レンズの超音波伝播方
向軸線一端側を背面部、他端側を超音波出射端部面と
し、これらのうち、上記背面部を球面状に突出させて形
成し、上記背面部に対向する音響レンズの超音波出射端
部面には凹球面部を形成すると共に、上記背面部には電
気信号‐振動に変換するトランスデューサを形成して構
成したものである。また、音響レンズは超音波出射端部
側に対向する他端面側に形成された球面と、上記超音波
出射端部側の凹球面は同心配置とするようにしたもので
ある。
【0067】従って、上記背面部側に設けた電気‐音響
変換素子はその方向が凹球面部に向き、しかも、伝播す
る超音波は凹球面部に収束する方向となる。しかも、電
気‐音響変換素子を設ける位置により、凹球面部に入射
する超音波の角度は種々選択できることになる。
【0068】よって、音響レンズは超音波ビームの入出
射端面である凹球面部の開口径が同じであっても、電気
‐音響変換素子は面積をより大きくすることが可能であ
り、エネルギレベルの高い、しかも、超音波ビームを所
望の角度で凹球面部より出射することができるようにな
る。また、音響レンズは球面若しくは放物面を使用して
いるので、トランスデューサの面積を増加させることが
できて、しかも、サンプルに対し、所望のある特定の角
度より収束超音波を照射する構成とすることが容易にで
きて、S/Nの改善を図ることができ、所望の物質の分
布測定なども容易に行うことができる装置を、低コスト
で実現できるようになる。
【0069】また、上記背面部を放物面状に突出させて
形成し、上記背面部に対向する音響レンズの超音波出射
端部面は平坦面にすると共に、当該平坦面の中央には凹
球面部を形成し、上記放物面と凹球面とは同一焦点位置
となるように構成し、上記平坦面に電気‐音響変換素子
は配設した。
【0070】そして、平面部分に配設した電気‐音響変
換素子より音響レンズの放物面に向けて超音波を発生す
れば、音響レンズを伝播した超音波は放物面にて反射さ
れて凹球面部に向かうことになり、従って、電気‐音響
変換素子は面積を大きくすることが可能となって、エネ
ルギレベルの高い、しかも、所望の角度で凹球面部より
超音波ビームを出射することができるようになる。
【0071】従って、本発明によれば、高S/Nな観測
が可能で、かつ、加工精度を必要以上確保する必要がな
いので、低コスト化が図れる他、所望角度で超音波入出
射が可能である等の特徴を有する超音波顕微鏡を提供で
きる。
【0072】なお、本発明は上述した実施例に限定する
ことなく、その要旨を変更しない範囲内で適宜変形して
実施し得るものである。例えば、上述した放物面は焦点
f位置からの信号がその面で反射して近似的に平面波に
なるような球面などとすることも可能である。
【0073】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明によれ
ば、トランスデューサの面積を大きく確保することがで
き、出射超音波ビームのエネルギ強度を増大させること
ができて、S/Nの向上を図ることができ、かつ、これ
を低コストで実現できると共に、所望の角度から超音波
ビームの入出射できるようにした超音波顕微鏡装置を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を説明するための図であって、
本発明の第1実施例の全体構成を示すブロック図。
【図2】本発明の実施例を説明するための図であって、
本発明の第1実施例における要部構成を説明するための
図。
【図3】本発明の実施例を説明するための図であって、
物質の超音波反射率における臨界角の例を説明するため
の図。
【図4】本発明の実施例を説明するための図であって、
第1実施例に使用する環状(リングドーナツ状)の送受
トランスデューサ40を用いた音響レンズを示す斜視
図。
【図5】本発明の実施例を説明するための図であって、
球面の背面端面の種々の位置に送受トランスデューサを
設けた複数組構成の送受トランスデューサを有する音響
レンズの構成例を示す斜視図。
【図6】本発明の実施例を説明するための図であって、
円板状の送受トランスデューサを用いた音響レンズを示
す斜視図。
【図7】本発明の実施例を説明するための図であって、
背面端部を放物面とすると共に、出射端部側の面を平面
とした構造の音響レンズを示す斜視図。
【図8】本発明の実施例を説明するための図であって、
背面端部を放物面とすると共に、出射端部側の面を平面
とした構造の音響レンズに使用するトランスデューサの
構成例を示す斜視図。
【図9】本発明の実施例を説明するための図であって、
第4実施例を説明するための概略的な構成図。
【図10】従来技術を説明するための図であって、従来
の超音波顕微鏡装置の構成を示すブロック図。
【図11】従来技術を説明するための図であって、従来
の超音波顕微鏡装置に適用する微細超音波ビームを所望
角で送出するための音響レンズおよびトランスデューサ
の構成を説明する図。
【符号の説明】
1…送信機 2…サーキュレータ 5…試料(サンプル) 6…カップラ液体(カップリング液体) 7…受信機 8…映像表示装置 9…XY駆動装置 10…コントローラ 11…合焦装置 30…音響レンズ 30a…凹球面 30b…放物面 40,40A,42,40a,40b,43…トランス
デューサ 51…トランスデューサの移動機構 52…固定支持装置 f…焦点 UW…超音波

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高周波信号を超音波送受手段に与え、収
    束超音波に変換して試料に照射し、また、反射超音波を
    この超音波送受手段により高周波電気信号に戻して受信
    信号とし、この受信信号より超音波反射波のレベル対応
    の映像信号を得るようにした超音波顕微鏡装置であっ
    て、超音波送受手段は超音波を伝播させて収束させる音
    響レンズとこの音響レンズに設けられる高周波信号‐超
    音波変換用の電気‐音響変換素子より構成される超音波
    顕微鏡装置において、 上記音響レンズは超音波出射端部側に凹球面部を形成す
    ると共に、当該超音波出射端部側に対向する他端面側は
    球面若しくは放物面に形成し、当該他端面に電気‐音響
    変換素子を形成することを特徴とする超音波顕微鏡装
    置。
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