JPH0786071A - 焼結磁石の製造方法 - Google Patents

焼結磁石の製造方法

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JPH0786071A
JPH0786071A JP18728593A JP18728593A JPH0786071A JP H0786071 A JPH0786071 A JP H0786071A JP 18728593 A JP18728593 A JP 18728593A JP 18728593 A JP18728593 A JP 18728593A JP H0786071 A JPH0786071 A JP H0786071A
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pulse magnetic
capacitor
pulse
sintered magnet
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JP18728593A
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Katashi Takebuchi
確 竹渕
Hiroshi Yanaga
宏 矢永
Kazuo Sato
和生 佐藤
Koichi Yajima
弘一 矢島
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22FWORKING METALLIC POWDER; MANUFACTURE OF ARTICLES FROM METALLIC POWDER; MAKING METALLIC POWDER; APPARATUS OR DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR METALLIC POWDER
    • B22F3/00Manufacture of workpieces or articles from metallic powder characterised by the manner of compacting or sintering; Apparatus specially adapted therefor ; Presses and furnaces
    • B22F3/02Compacting only
    • B22F3/087Compacting only using high energy impulses, e.g. magnetic field impulses

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 焼結磁石の製造工程において、配向度の良好
な成形体を短時間で効率よく製造する。 【構成】 2回以上のパルス磁界を印加しながら成形を
行なう際に、コイルに接続されているコンデンサを放電
することにより第一パルス磁界を発生させるとともにコ
ンデンサを逆方向に充電し、次いで、コイルとコンデン
サとの接続の極性を逆転した後、放電することにより第
二パルス磁界を発生させるとともにコンデンサを逆方向
に充電する。その後、充電回路によりコンデンサを充電
し、さらに第一パルス磁界および第二パルス磁界を印加
する。1回の充電で2回のパルスが発生できる上に、再
充電時間が短くて済む。そして、各パルス磁界の持続時
間を10μs 〜30msとするので、立ち下がりが急峻と
なってコイルの発熱が著減する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁場中成形法を用いて
焼結磁石を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高性能を有する希土類磁石としては、粉
末冶金法によるSm−Co系磁石でエネルギー積32MG
Oeのものが量産されている。また、近年Nd−Fe−B
磁石やNd−Fe−Co−B磁石等のR−T−B系磁石
(TはFe、またはFeおよびCo)が開発され、特開
昭59−46008号公報には焼結磁石が開示されてい
る。焼結法による磁石では、従来のSm−Co系の粉末
冶金プロセス(溶解→鋳造→インゴット粗粉砕→微粉砕
→成形→焼結→磁石)を適用でき、また、高い磁気特性
を得ることも容易である。
【0003】異方性焼結磁石を製造する際には、成形を
磁場中で行なう。異方性焼結磁石の残留磁束密度を向上
させるためには、磁場中成形の際の配向度を向上させる
ことが重要である。配向度が高くなれば、角形性が向上
して高残留磁束密度が得られ、着磁率も改善される。
【0004】湿式成形法では、乾式成形法に比べて高い
配向度が得られるが、希土類磁石、特にR−T−B系磁
石は酸化され易いため湿式成形の際に有機溶剤を用いる
必要があるので、磁石中の炭素量が多くなって高い磁気
特性が得られなくなってしまう。
【0005】このため、希土類磁石の製造に際しては、
一般に乾式成形法を用い、印加磁界強度を大きくして配
向度を向上させる方法が採用される。しかし、磁界発生
コイルの発熱が大きくなるため、極端に大きな磁界を印
加することは難しい。このため、磁界印加時間の短いパ
ルス磁界を利用して強力な磁界を印加する方法が提案さ
れている(特開昭61−208809号等)。また、本
出願人は、パルス磁界を利用した成形方法の改良を提案
している(特願平4−72581号)。
【0006】しかし、従来提案されているパルス磁界成
形方法は、生産性を高くすることが難しく、また、エネ
ルギー効率が悪い。従来のパルス磁界発生装置では、コ
ンデンサに充電した電荷を一回のパルス磁界発生のため
に完全に放電させており、このときのパルス磁界は図3
の下段に示すように立ち上がりは急峻であるが立ち下が
りが鈍くなり、磁石粉末の配向に有効な磁界強度を下回
った後、完全に減衰するまでに長時間を要する。このた
め、配向に寄与しない余分なエネルギーを多量に消費す
ることになり、成形完了までのコイル発熱量が著しく多
くなってしまう。また、完全放電したコンデンサを充電
する必要があるため、パルス磁界を複数回印加する場合
には、成形に長時間を要する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、焼結磁石の
製造工程において、配向度の良好な成形体を短時間で効
率よく製造することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このような目的は、下記
(1)〜(7)の本発明により達成される。 (1)少なくとも2回のパルス磁界からなるパルス磁界
群を磁石粉末に印加しながら磁石粉末の成形体を作製す
る工程において、磁界発生用コイルに接続されているコ
ンデンサを放電することにより第一パルス磁界を発生さ
せるとともに前記コンデンサを逆方向に充電し、次い
で、前記磁界発生用コイルと前記コンデンサとの接続の
極性を逆転した後、前記コンデンサを放電することによ
り第二パルス磁界を発生させるとともに前記コンデンサ
を逆方向に充電する工程を有し、前記第一パルス磁界の
持続時間および前記第二パルス磁界の持続時間を10μ
s 〜30msecとすることを特徴とする焼結磁石の製造方
法。 (2)前記第二パルス磁界発生後、充電回路により前記
コンデンサを充電し、さらに、前記第一パルス磁界およ
び前記第二パルス磁界を発生させる上記(1)の焼結磁
石の製造方法。 (3)前記第二パルス磁界の最大強度が前記第一パルス
磁界の最大強度の50%以上である上記(1)または
(2)の焼結磁石の製造方法。 (4)前記第一パルス磁界の最大強度が20kOe 以上で
ある上記(1)ないし(3)のいずれかの焼結磁石の製
造方法。 (5)前記磁界発生用コイルとの接続の極性を逆転させ
ずに前記コンデンサの放電を続けることにより、減衰す
る交流パルス磁界を発生させて前記成形体の脱磁を行な
う上記(1)ないし(4)のいずれかの焼結磁石の製造
方法。 (6)磁石粉末の圧粉体の相対密度が25〜55%の範
囲内にあるときに、少なくとも3回のパルス磁界を圧粉
体に印加する上記(1)ないし(5)のいずれかの焼結
磁石の製造方法。 (7)前記磁石粉末がR(RはYを含む希土類元素の少
なくとも1種である)および遷移元素を含有する上記
(1)ないし(6)のいずれかの焼結磁石の製造方法。
【0009】
【作用および効果】図1の中段に、成形装置の磁界発生
用コイルに印加される電圧の時間的推移を、実線(本発
明法)および破線(従来法)で示す。
【0010】図1の下段に、パルス磁界の大きさを実線
(本発明法)および破線(従来法)で示す。
【0011】図1の上段に、成形装置の上パンチの位置
の時間的推移を、実線(本発明法)および破線(従来
法)で示す。上パンチの位置は、金型に磁石粉末を充填
するときの位置を原点とし下側を正として表示してあ
る。
【0012】従来法では1回のパルス磁界を印加するご
とにコンデンサを完全に放電させているので、図1の中
段に示されるようにコンデンサの充電に要する時間が長
い。一方、本発明では、第一パルス磁界発生のためのコ
ンデンサ放電のとき同時に逆方向にコンデンサが充電さ
れ、磁界発生用コイルとコンデンサとの接続の極性を逆
転させた後、逆方向に充電されたコンデンサを放電する
ことにより第二パルス磁界を発生させる。すなわち、1
回の充電で2回のパルス磁界を発生させることができ
る。このため、図示されるように、第一パルス磁界と第
二パルス磁界とを短い間隔で印加することができる。し
かも、第二パルス磁界発生時にもコンデンサは逆方向に
充電されるので、さらにパルス磁界を印加する必要があ
る場合、減少分だけ充電すれば済む。このため、2回以
上、特に3回以上のパルス磁界を印加する必要のある場
合に、成形完了までの時間が著しく短縮される。
【0013】本発明法によるパルス磁界の波形と従来法
によるパルス磁界の波形とを、図3に示す。従来のパル
ス磁界は立ち下がりが鈍いため配向に寄与しない余分な
エネルギーを多量に消費するが、本発明法ではパルス磁
界の持続時間を所定範囲とするため、立ち上がりおよび
立ち下がりが急峻となって磁石粉末の配向に寄与しない
エネルギーが極めて少なくなり、磁界発生用コイルの発
熱も著しく減少する。油冷式の磁界発生用コイルをもつ
磁場中成形装置を用いて、図3に示す本発明法のパルス
磁界と従来法のパルス磁界とを比較したときの結果を、
図4に示す。一回のパルス磁界発生のためにコンデンサ
を完全に放電させる従来法では、成形体を5個(パルス
磁界30回)作製したときに磁界発生用コイルの温度は
60℃を超えており、コイルの温度を低下させるために
成形を一時中断する必要があったが、本発明法では成形
体を200個(パルス磁界1200回)連続して作製し
たときにも磁界発生用コイルの温度は50℃未満で安定
している。
【0014】本発明では、第二パルス磁界の強度が第一
パルス磁界よりも低くなるが、これによる成形体の配向
度の低下は小さい。第一パルス磁界に対する第二パルス
磁界の強度を変化させたときのNd−Fe−B系磁石の
配向度の変化を、図5に示す。図5のグラフの横軸は第
一パルス磁界に対する第二パルス磁界の強度を示すが、
参考として、第一パルス磁界と同強度のパルス磁界を2
回印加したときを100%として示し、第二パルス磁界
を印加しなかったとき、すなわちパルス磁界の印加回数
が1/2のときを0%として示してある。また、縦軸の
配向度の割合は、第一パルス磁界と同強度のパルス磁界
を2回印加したときの配向度を100%として表示して
ある。同図に示されるように、第二パルス磁界が第一パ
ルス磁界の50%以上の強度であった場合には、第一パ
ルス磁界と同強度のパルス磁界を2回印加した場合に対
し、98%以上の配向度が得られている。
【0015】本発明の好ましい態様では、磁石粉末の圧
粉体が所定の密度範囲にあるときに、少なくとも3回の
パルス磁界を印加する。これにより、配向度の極めて高
い成形体が得られ、残留磁束密度の極めて高い焼結磁石
が実現する。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0017】本発明が適用される磁石の種類は特に限定
されず、希土類磁石や酸化物磁石等のいずれであっても
よく、また、本発明は乾式成形を用いる場合にも湿式成
形を用いる場合にも適用できるが、特に、成形時に強力
な磁界を印加する必要のある希土類磁石に対して好適で
あり、また、同様な理由により乾式成形法を用いる場合
に好適である。
【0018】以下、乾式成形法を用いて希土類焼結磁石
を製造する場合について説明する。
【0019】<磁石粉末>磁石粉末の組成は特に限定さ
れず、希土類元素および遷移元素を含むものであれば特
に制限はないが、本発明は特に、R−T−B系焼結磁石
(RはYを含む希土類元素の少なくとも1種、TはF
e、またはFeおよびCo)またはR−Co系焼結磁石
の製造に好適である。
【0020】R−T−B系の磁石粉末は、通常、Rを2
7〜38重量%、Tを51〜72重量%、Bを0.5〜
4.5重量%含有することが好ましい。R含有量が少な
すぎると鉄に富む相が析出して高保磁力が得られなくな
り、R含有量が多すぎると高残留磁束密度が得られなく
なる。B含有量が少なすぎると高保磁力が得られなくな
り、B含有量が多すぎると高残留磁束密度が得られなく
なる。なお、T中のCo量は30重量%以下とすること
が好ましい。さらに、保磁力を改善するために、Al、
Cr、Mn、Mg、Si、Cu、C、Nb、Sn、W、
V、Zr、Ti、Moなどの元素を添加してもよいが、
添加量が6重量%を超えると残留磁束密度が低下してく
る。
【0021】磁石粉末中には、これらの元素の他、不可
避的不純物あるいは微量添加物として、例えば炭素や酸
素が含有されていてもよい。
【0022】このような組成を有する磁石粉末は、実質
的に正方晶系の結晶構造の主相を有する。そして、通
常、体積比で0.5〜10%程度の非磁性相を含むもの
である。
【0023】磁石粉末の製造方法は特に限定されない
が、通常、母合金インゴットを鋳造し、これを粉砕して
製造するか、還元拡散法によって得られた合金粉末を粉
砕して製造する。磁石粉末の平均粒子径は、通常、1〜
10μm 程度とする。
【0024】R−Co系の磁石粉末は、Rと、Fe、N
i、MnおよびCrから選ばれる1種以上の金属と、C
oとを含有する。この場合、好ましくは前記に加えさら
にCuまたは、Nb、Zr、Ta、Hf、TiおよびV
から選ばれる1種以上の金属を含有し、特に好ましくは
前記に加えさらにCuと、Nb、Zr、Ta、Hf、T
iおよびVから選ばれる1種以上の金属とを含有する。
これらのうち特に、SmとCoとの金属間化合物、好ま
しくはSm2 Co17金属間化合物を主相とし、この主相
が実質的にロンボヘドラルの結晶構造を有するものが好
ましい。この場合、粒界には、SmCo5 系を主体とす
る副相が存在する。具体的組成は、製造方法や要求され
る磁気特性等に応じて適宜選択すればよいが、例えば下
記の組成が好ましい。
【0025】R:20〜30重量%、特に22〜28重
量%程度、 Fe、Ni、MnおよびCrの1種以上:1〜35重量
%程度、 Nb、Zr、Ta、Hf、TiおよびVの1種以上:0
〜6重量%、特に0.5〜4重量%程度、 Cu:0〜10重量%、特に1〜10重量%程度、 Co:残部。
【0026】前記希土類元素の具体例としては、例え
ば、Y、La、Ce、Pr、Nb、Sm、Eu、Gd、
Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu等を挙げる
ことができ、特に、Smおよび/またはCeを含むこと
が好ましい。
【0027】Fe、Ni、MnおよびCrの1種以上と
しては、Feが好ましく、特に、Feを含み必要に応じ
Ni、MnおよびCrの1種以上を含むことが好まし
い。
【0028】Nb、Zr、Ta、Hf、TiおよびVの
1種以上としてはZrが好ましく、特に、Zrを含み必
要に応じNb、Ta、Hf、TiおよびVの1種以上を
含むことが好ましい。
【0029】また、必要に応じて前記元素の他、Si、
Mo、Ca、O、C等の他の元素の1種以上を全体の3
重量%程度以下添加してもよい。なお、これらは不純物
として全体の3重量%程度以下含まれていてもよい。
【0030】R−Co系磁石粉末の製造方法は、特に限
定されない。
【0031】<成形工程>本発明は、少なくとも2回の
パルス磁界からなるパルス磁界群を磁石粉末に印加しな
がら磁石粉末の成形体を作製する磁場中成形法に適用さ
れる。
【0032】図2に、本発明に好ましく用いられるパル
ス磁界発生装置の回路の基本構成図を示す。この回路で
は、コンデンサCがサイリスタSCR1およびSCR2
を介して充電回路に接続されており、Cには磁界発生用
コイルおよびサイリスタSCR3、SCR4、SCR
5、SCR6、SCR7、SCR8を含む放電回路が接
続されている。これらのサイリスタは、ゲート電流を制
御することによりオン状態(導通状態)またはオフ状態
(遮断状態)をとる。
【0033】放電回路のSCR3〜SCR8をいずれも
オフ状態としてCを放電回路から遮断しておき、SCR
1およびSCR2をオン状態とすれば、Cは充電され
る。
【0034】次いで、SCR1およびSCR2をオフ状
態にしてCを充電回路から遮断した後、SCR3および
SCR4をオン状態にする。このときSCR3、磁界発
生用コイルおよびSCR4に電流が流れ、第一パルス磁
界が発生するとともにCは逆方向に充電される。磁界発
生用コイルに印加される電圧はCの放電につれて減少
し、Cの当初の充電量や磁界発生用コイルの特性などに
応じて決まる所定の電圧まで減少したときに放電は停止
するが、SCR3およびSCR4のはたらきにより逆方
向の放電は生じない。
【0035】放電停止後、SCR5およびSCR6をオ
ン状態、他のサイリスタをオフ状態とすることにより、
Cに対する磁界発生用コイルの接続の極性を逆転させ
る。これにより、サイリスタSCR5、磁界発生用コイ
ルおよびSCR6にCから電流が流れ、第二パルス磁界
が発生するとともにCは逆方向(第一パルス磁界発生前
の充電方向)に充電される。磁界発生用コイルに印加さ
れる電圧がCの充電量や磁界発生用コイルの特性などに
応じて決まる所定の値まで減少したときに放電は停止す
るが、SCR5およびSCR6のはたらきにより逆方向
の放電は生じない。
【0036】このように、第一パルス磁界発生時にCを
逆方向に充電して第二パルス磁界のエネルギーとするの
で、Cへの1回の充電により2回のパルス磁界を発生さ
せることができる。第二パルス磁界印加後、さらにパル
ス磁界を印加する必要がある場合、充電回路によりCを
再び完全に充電する必要があるが、第二パルス磁界発生
時にもCは逆方向(第一パルス磁界発生前の充電方向)
に充電されるので、完全充電までの時間が短縮できる。
【0037】本発明では、第一パルス磁界と第二パルス
磁界とからなる磁界群だけを1回ないし2回以上印加す
ることが好ましいが、前記磁界群の前後あるいは磁界群
間に単独のパルス磁界を印加してもよい。
【0038】なお、第二パルス磁界発生後、充電するこ
となく続いて第三パルス磁界を印加することもできる。
その場合、第二パルス磁界のための放電が終了した後、
SCR3およびSCR4をオン状態、他のサイリスタを
オフ状態とし、第一パルス磁界と同様にして第三パルス
磁界を発生させる。
【0039】本発明において、第二パルス磁界は第一パ
ルス磁界よりも強度が低くなるが、第二パルス磁界の最
大強度が第一パルス磁界の最大強度の20%以上、特に
50%以上となるように回路を設計することが好まし
い。第二パルス磁界の強度が低くなりすぎると、磁石粉
末の配向が不十分となりやすい。なお、最大磁界強度は
最大印加電圧に対応する。
【0040】第一パルス磁界の強度は、好ましくは20
kOe 以上、より好ましくは30kOe以上とする。第一パ
ルス磁界の強度が前記範囲未満となると磁石粉末の配向
が不十分となる傾向にある。なお、パルス磁界の強度の
上限は特にないが、磁界発生装置が大型化することや、
50kOe を超える強度としても配向度の向上は殆どみら
れないことなどから、通常、50kOe 以下とする。
【0041】各パルス磁界の持続時間は、10μs 〜3
0ms、好ましくは0.5〜20msとする。持続時間が短
すぎると配向が不十分となり、持続時間が長すぎると磁
界印加用コイルの発熱が大きくなりすぎる。本明細書に
おいて持続時間とは、磁界印加の開始から終了までの時
間である。なお、パルス磁界の持続時間は、コンデンサ
Cの容量や磁界発生用コイルのインダクタンスを適宜選
択することにより調整すればよい。
【0042】本発明法は従来法とは異なり2回目のパル
ス磁界のための充電が不要なので、図1に示すように、
第一パルス磁界と第二パルス磁界とを短い間隔で印加す
ることができる。また、上パンチを移動させずに短時間
に連続的に印加することもできる。なお、パルス磁界群
を複数回印加する場合、パルス磁界群同士の間隔、すな
わち第二パルス磁界とそれに続く次の第一パルス磁界と
の間隔は特に限定されない。
【0043】本発明では、磁石粉末の圧粉体の相対密度
が25〜55%、好ましくは30〜45%の範囲内にあ
るときに、少なくとも3回のパルス磁界を圧粉体に印加
することが好ましい。本明細書において相対密度とは、
実測密度を理論密度で除した値の百分率である。実測密
度は、成形装置の成形空間内に充填した磁石粉末の重量
と、成形空間の内容積から算出する。圧粉体の相対密度
が前記範囲以外のときに印加されたパルス磁界は、磁石
粉末の配向度向上に対する寄与率が低い。従って、パル
ス磁界の印加回数が3回以上であっても、圧粉体相対密
度が前記範囲であるときに少なくとも3回のパルス磁界
が印加されなければ、十分な配向度が得られにくい。
【0044】なお、圧粉体の密度を増加させながら少な
くとも3回のパルス磁界を印加してもよく、圧粉体の密
度をほぼ一定に保って少なくとも3回のパルス磁界を印
加してもよい。また、圧粉体の相対密度が前記範囲外で
あるときにも磁界を印加してよい。すなわち、前記密度
範囲においてパルス磁界を印加する前および/または印
加した後に、パルス磁界や、定常磁界、断続的な磁界な
どを印加してもよい。
【0045】成形圧力は、圧粉開始から終了まで一定で
あってもよく、漸増または漸減してもよく、不規則変化
してもよい。成形圧力に特に制限はない。成形圧力が低
いほど配向性は良好となるが、成形圧力が低すぎると成
形体の強度が不足してハンドリングに問題が生じるた
め、通常、1〜3t/cm2 程度とすることが好ましい。圧
粉体の最終的な相対密度、すなわち成形体の相対密度
は、通常、50〜60%程度である。
【0046】磁界中で成形した後、成形体は金型内にお
いて脱磁される。脱磁の際には、図2に示される回路に
おいてSCR3、SCR4、SCR7およびSCR8を
オン状態、SCR5およびSCR6をオフ状態にして、
Cを放電させればよい。このときには、SCR3、磁界
発生用コイルおよびSCR4にCから電流が流れてパル
ス磁界が発生するとともにCが逆方向に充電され、磁界
発生用コイルに印加される電圧が所定の値となったとき
に放電は停止する。続いて、SCR7、磁界発生用コイ
ルおよびSCR8にCから電流が流れてパルス磁界が発
生するとともにCが逆方向に充電される。このときに発
生するパルス磁界は、直前のパルス磁界に対し極性が逆
転した磁界である。このようにして極性が逆の放電が交
互に繰り返され、成形体には減衰する交流パルス磁界が
印加されて脱磁が行なわれる。
【0047】本発明は、圧力印加方向と磁界印加方向と
がほぼ直交するいわゆる横磁場成形法にも、圧力印加方
向と磁界印加方向とがほぼ一致するいわゆる縦磁場成形
法にも適用することができる。横磁場成形法では高い異
方性を有する磁石が得られるが、適用可能な成形体形状
に制限があり、また、成形装置が複雑となってしまう。
本発明による配向度改善効果は、縦磁場成形法において
特に高くなる。
【0048】本発明に用いる成形装置は、上記したよう
なパルス磁界を発生できる手段を有するものであればよ
く、その他の構成は特に制限されない。なお、成形装置
のパンチやダイスなどが飽和してしまうような高強度の
磁界を印加する場合、パンチやダイスなどを非磁性材で
構成した空芯コイルタイプの磁場成形装置を用いること
が好ましい。
【0049】<焼結工程>上記のようにして得られた成
形体は、焼結されて磁石化される。焼結時の各種条件に
特に制限はないが、例えば1000〜1200℃で0.
5〜12時間、特に1〜5時間程度焼結し、その後、急
冷することが好ましい。なお、焼結雰囲気は、真空中ま
たはArガス等の非酸化性ガス雰囲気であることが好ま
しい。
【0050】焼結後、時効処理、着磁処理等が必要に応
じて施される。
【図面の簡単な説明】
【図1】成形装置の上パンチの位置の時間的推移と、磁
界発生用コイルに印加される電圧の時間的推移と、パル
ス磁界の強度とを示すグラフである。
【図2】本発明法に好ましく用いられるパルス磁界発生
装置の回路の基本構成図である。
【図3】本発明法によるパルス磁界の波形と従来法によ
るパルス磁界の波形とを示すグラフである。
【図4】パルス磁界の印加回数と磁界発生用コイルの温
度との関係を示すグラフである。
【図5】第一パルス磁界の強度に対する第二パルス磁界
の強度と、配向度との関係を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 矢島 弘一 東京都中央区日本橋一丁目13番1号 ティ ーディーケイ株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2回のパルス磁界からなるパ
    ルス磁界群を磁石粉末に印加しながら磁石粉末の成形体
    を作製する工程において、 磁界発生用コイルに接続されているコンデンサを放電す
    ることにより第一パルス磁界を発生させるとともに前記
    コンデンサを逆方向に充電し、次いで、前記磁界発生用
    コイルと前記コンデンサとの接続の極性を逆転した後、
    前記コンデンサを放電することにより第二パルス磁界を
    発生させるとともに前記コンデンサを逆方向に充電する
    工程を有し、前記第一パルス磁界の持続時間および前記
    第二パルス磁界の持続時間を10μs 〜30msecとする
    ことを特徴とする焼結磁石の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記第二パルス磁界発生後、充電回路に
    より前記コンデンサを充電し、さらに、前記第一パルス
    磁界および前記第二パルス磁界を発生させる請求項1の
    焼結磁石の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第二パルス磁界の最大強度が前記第
    一パルス磁界の最大強度の50%以上である請求項1ま
    たは2の焼結磁石の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第一パルス磁界の最大強度が20kO
    e 以上である請求項1ないし3のいずれかの焼結磁石の
    製造方法。
  5. 【請求項5】 前記磁界発生用コイルとの接続の極性を
    逆転させずに前記コンデンサの放電を続けることによ
    り、減衰する交流パルス磁界を発生させて前記成形体の
    脱磁を行なう請求項1ないし4のいずれかの焼結磁石の
    製造方法。
  6. 【請求項6】 磁石粉末の圧粉体の相対密度が25〜5
    5%の範囲内にあるときに、少なくとも3回のパルス磁
    界を圧粉体に印加する請求項1ないし5のいずれかの焼
    結磁石の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記磁石粉末がR(RはYを含む希土類
    元素の少なくとも1種である)および遷移元素を含有す
    る請求項1ないし6のいずれかの焼結磁石の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP0706190A1 (en) * 1994-10-07 1996-04-10 Sumitomo Special Metals Company Limited Fabrication methods for R-Fe-B permanent magnets

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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