JPH0788401A - 清澄機 - Google Patents

清澄機

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JPH0788401A
JPH0788401A JP23437593A JP23437593A JPH0788401A JP H0788401 A JPH0788401 A JP H0788401A JP 23437593 A JP23437593 A JP 23437593A JP 23437593 A JP23437593 A JP 23437593A JP H0788401 A JPH0788401 A JP H0788401A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐震性に優れ、軸受寿命が長く、信頼性が高
く、保守性が良いこと。 【構成】ケーシング20の上方にモータ架台22が設けら
れ、ケーシング20内に被処理液が遠心分離される分離胴
24が収容されている。分離胴24をドライブシャフト30に
接続し、ドライブシャフト30を支持装置に支持し、ドラ
イブシャフト30とモータ架台22の間に復元力を与えるコ
イルスプリング40と、油圧ダンパ41とゴムダンパ42を直
列に組合せて減衰力を与えるダンピング要素を付与する
緩衝装置43を設ける。ドライブシャフト30とガイド筒49
との間に隙間をもって振れ止め55を取り付け、分離胴24
内に被処理液を供給する給液ノズル56と清澄液を排出す
る清澄液出口ノズル57を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は清澄機に係り、特に例え
ば原子力発電所または核燃料サイクル施設等の放射性溶
液中に懸濁状態になっている固体を分離するに適した遠
心式清澄機に関する。
【0002】
【従来の技術】医薬品、化学、食料品等の分野では、液
体中に懸濁された固形分の除去または回収が頻繁に要求
される。懸濁された固形分の分離除去、回収には固液分
離装置が用いられるが、このような固液分離には、大別
して濾過、蒸発乾燥、遠心沈降分離等の方式がある。
【0003】なかでも遠心沈降分離方式は、濾過方式の
ようなフィルタの目詰まりがなく、フィルタの交換が不
要であったり、また、蒸発乾燥方式のようなヒータ等の
熱源が要らず、省エネルギーであるという利点により広
く利用されている。
【0004】従来の代表的な遠心式清澄機としては図8
および図9に示すものが知られている。このような遠心
分離技術には、例えば実開昭62-118541 号公報、特開昭
62-254856 号公報、特開昭63-16064号公報、特開昭64-7
0157号公報、特開平1-139160号公報および特公平1-3718
1 号公報等が知られている。
【0005】図8および図9に示す遠心式清澄機は垂直
軸円筒型遠心沈降分離機の典型的な構造を示したもの
で、この遠心式清澄機は筒状ケーシング1内に円筒形の
分離胴2を収容しており、この分離胴2には穴の開いた
上端板3と下端板4が装着され、分離胴2内で遠心分離
が行われるようになっている。ケーシング1は複数の支
持脚5に支持杆およびスプリング6を介して吊り下げら
れ、弾性的に柔に支持される。
【0006】一方、分離胴2の下端板4はリブ7を介し
てドライブシャフト8に接続される。ドライブシャフト
8は電動モータや油圧モータ等のモータ駆動装置9によ
り回転駆動されて、分離胴2が回転する。ドライブシャ
フト8の回転部分の支持はケーシング1に垂設された軸
受ハウジング10内に設けた一対の軸受11により行われ
る。 ケーシング1には、分離胴2内に被処理液を供給
する給液ノズル12、清澄液の出口ノズル13、沈降分離し
たケーキ19を掻き落とすための掻取羽根14と、この掻取
羽根14を取付部材18を介して移動させるエアシリンダ等
の移動装置15、掻き取られたケーキ19を排出するための
ケーキ排出口16が設けられる。給液ノズル12には、ケー
キを洗浄する水洗液ノズル17が接続される。
【0007】この遠心式清澄機はモータ駆動装置9のモ
ータ駆動により分離胴2が所定の回転数まで上昇する。
分離胴2内には給液ノズル12により被処理液をその下部
に供給する。供給された被処理液は遠心力により分離胴
2の内面に保持される。
【0008】分離胴2内に保持される被処理液は回転遠
心力の作用を受け、分離胴2内を流れる間に、比重の大
きな固形分は分離胴2の周壁面に沈降分離されて沈殿
し、ケーキ19となる。
【0009】固形分が分離された清澄液は、図10に示す
ように、上端板13からオーバーフローし、ケーシング1
の内周面と分離胴2との間を伝わって流下し出口ノズル
13から放出される。
【0010】一定量の被処理液の固液分離処理を行う
と、分離胴2の内面にケーキ19が増加してくるので、固
液分離運転を中止し、ケーキ19の排出操作を行う。この
固液分離運転において、液体側に有効成分が含まれる場
合には、ケーキ19に含まれる有効成分の回収のため、水
洗操作を行う。また固体側に有効成分が含まれる場合、
ケーキ19中に残る液を追い出して純度を高めるため、ま
ず水洗操作を行うことが多い。
【0011】水洗操作は、給液を停止した後、分離胴2
を回転させたままで、水洗液ノズル17より水洗液を供給
することにより行われる。分離胴2内の被処理液が水洗
液で置換された後、回転を停止する。ケーキ19は通常圧
着されているので、分離胴2内に付着したままの状態と
なっている。
【0012】そこで、次に図11に示すように掻取羽根14
を用い、分離胴2をゆっくりと回転させながら、内面に
付着したケーキ19を掻き取る。掻き取られたケーキはケ
ーキ排出口16から下部に排出され、一連の固液分離操作
が終了する。
【0013】この遠心分離機で遠心分離操作を続けると
ケーキ19が増加していきアンバランスが生じ、分離胴2
に作用するアンバランス力が増える。アンバランス力が
生じると軸受11に過大な力が作用し、装置破損の原因に
もなるため、装置全体をスプリング6により支え、アン
バランス振動を吸収している。
【0014】スプリングの剛さは、一般に定格回転数と
の共振を防止するため、装置全体の固有振動数が数Hzの
低い範囲となるよう柔らかいものとし、起動、停止時に
は、この固有振動数範囲を速やかに通過できるようにす
る(例えば、特開平1-139160号公報に、弾性支持装置に
支持された堅型遠心分離機が述べられている) 。
【0015】他の従来例として、装置全体を剛に支持し
たものもあるが、この場合でも、アンバランス振動吸収
のため、回転体は柔らかく、自由に動けるように支持す
る。例えば、特公平4-37397 号公報記載の「核燃料再処
理用遠心分離機における回転ボウルの支持装置」では、
「遮蔽壁と、前記遮蔽壁の上側に固定されたフレーム
と、下端に回転ボウルが固定され、前記遮蔽壁を貫通し
て上部が前記フレーム内に突出した回転軸と、前記フレ
ーム内において前記回転軸を支持する2つの軸受と、前
記フレームに固定され前記回転軸の上端に結合してこれ
を回転駆動する駆動手段とを備えた核燃料再処理用遠心
分離機における回転ボウルの支持装置において、前記回
転軸の前記2つの軸受に支持された部分の径を、これよ
り下方の部分の径の1/3〜1/5にし、前記2つの軸
受のうちの上の軸受を前記フレームに固定し、しかも下
の軸受を前記フレームに弾性部材を介して実質的に水平
方向に移動可能に取付けたことを特徴とする核燃料再処
理用遠心分離機における回転ボウルの支持装置」が述べ
られており、下の軸受をスプリングにより支持すること
を特徴としている。
【0016】また、特開平4-247251号公報の「固液分離
装置」には、「ケーシング上に設けられたモータ架台
と、このモータ架台に取り付けられたモータ駆動装置
と、前記ケーシング内に収容され、被処理液が遠心分離
される分離胴と、この分離胴を上方から吊設する一方、
前記モータ駆動装置の出力側にフレキシブルに接続され
たドライブシャフトと、このドライブシャフトを振り子
状の回転が可能なように支持する支持装置と、上記ドラ
イブシャフトとモータ架台の間に、復元力を与えるバネ
要素と減衰力を与えるダンピング要素を付与する緩衝装
置と、前記分離胴内に被処理液を供給する給液装置と、
清澄液を排出する装置と、分離胴内面に沈降分離された
固形分を洗い落とす洗浄スプレ装置とを有し、前記分離
胴内に軸方向に伸びるバッフル板を複数設けたことを特
徴とする固液分離装置」が述べられている。
【0017】この装置でもドライブシャフトと分離胴か
らなる回転系を振り子状の振動を付与され得るように支
持し、緩衝装置により、回転系全体の一次危険速度が5
Hz以下の低い回転数となるよう柔らかく支持することに
より、アンバランスを吸収できるよう工夫している。同
様の例として、特公平1-49549 号公報の「遠心分離機」
がある。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】従来の遠心沈降分離機
は、アンバランス力を吸収するため柔らかく支持してい
る。このため、地震時に地震力との共振が生じ、装置の
破損、回転体と静止体との接触による損傷を生じる恐れ
があった。地震波の装置が設置される場所の卓越周波数
は、一般的に10Hz以下、通常は1〜6Hz程度であり、装
置との共振を極めて生じ易い範囲にある。
【0019】したがって、地震波が増幅され、装置破損
に至る恐れが高い。これは、特に危険物を取扱う装置、
例えば化学原料の精製、有害物質の分離、核燃料再処理
等では極めて重要な課題となっている。
【0020】地震による破損を防ぎ、耐震性向上のた
め、例えばスプリングを強くして、地震と共振させない
方法、ダンパにより減衰力を高める方法、地震波を検知
してばねまたはダンパを一時的に強くする方法等が考案
されている。しかし、スプリングを強くした場合、危険
速度も高くなり、アンバランスによる共振が高速で生ず
ることとなり問題がある。
【0021】一般に回転のエネルギーは回転数の2乗に
比例するため、例えば従来3Hzの支持系だったものを、
地震波と共振しない10Hz以上の支持系にした場合、回転
のエネルギーは10倍以上となり、アンバランス振動によ
る影響が増大するため好ましくない。
【0022】また、1968年12月号の「Transactions of
the ASME, Journal of Applied Mechanics」に掲載され
た論文「Whirl Dynamics of a Rotor Partially Filled
With Liquid」 676〜 682頁によれば、回転角速度ωと
試験速度ω0 との比ω/ω0が1を超えたある一定範囲
において流体振動による不安定領域(上記論文中図13参
照)が存在することが指摘されている。
【0023】最近の研究では、この不安定領域がかなり
広範囲に亘って存在することが明らかになってきてお
り、スプリング6を強くするとこの不安定領域に入り、
不安定振動を起こすことが多い。
【0024】一方、ダンパにより減衰力を高める方法
は、前述の特開平4-247251号公報にも記載されている
が、これは通常時の回転特性上最適な値があることを述
べており、地震力との共振を防ぐ程度の強いダンパを用
いた場合には軸受荷重が過大となり、軸受寿命低下を招
くという課題があった。
【0025】地震波を検知して、ダンピング力を強化す
ることにより、通常運転時の軸受荷重を軽減する試み
が、例えば特開平4-118064号公報あるいは特開平4-2818
70号公報に述べられている。
【0026】例えば、地震検出装置を備えた架台に分離
容器本体を垂設し、上記架台の軸受台に軸受ハウジング
を設け、この軸受ハウジングに回転軸を上記架台を貫通
して上記分離容器本体内へ片持ちで回転自在に軸装し、
この回転軸に分離容器を軸着し、上記軸受台および上記
軸受ハウジングとの間に制振バネおよび磁性流体ダンパ
を介装し、この磁性流体ダンパに電磁石を上記地震検出
装置へ接続すると共に地震時に通電するように設けてい
る。
【0027】この例では地震時の大きな外力を受けた時
のみ、上記地震検出装置からの信号に基づき上記電磁石
に通電して励磁して上記磁性流体ダンパの磁性流体を励
磁して制振機能を強化して制振できるばかりでなく、こ
ろがり軸受の寿命を大幅に長くしてころがり軸受の交換
を低減すると共に、ころがり軸受の信頼性および安全性
の向上を図ることができる等の優れた効果を有するもの
である。
【0028】しかしながら、この場合、地震検出装置や
磁性流体ダンパを用いるため、システムが複雑となって
高価なばかりでなく、万一地震検出装置が故障した場
合、停電の場合に作動せず、信頼性に課題がある。
【0029】本発明は上記課題を解決するためになされ
たもので、構造がシンプルで、信頼性が高く、かつ耐震
性と保守性に優れた遠心沈降式の清澄機を提供すること
を目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明は、ケーシング上
に設けられたモータ架台と、このモータ架台に取り付け
られたモータ駆動装置と、前記ケーシング内に収容さ
れ、被処理液が遠心分離される分離胴と、この分離胴を
上方から吊設する一方、前記モータ駆動装置の出力側に
フレキシブルに接続されたドライブシャフトと、このド
ライブシャフトを振り子状の回転が可能なように支持す
る支持装置と、前記ドライブシャフトとモータ架台の間
に復元力を与えるばね要素と、前記ドライブシャフトと
モータ架台間に設けられて油圧ダンパとゴムダンパを直
列に組合せて減衰力を与えるダンピング要素を付与する
緩衝装置と、前記ドライブシャフトと固定部材との間
に、隙間をもって取り付けられる振れ止めと、前記分離
胴内に被処理液を供給する給液装置と、清澄液を排出す
る装置とを設けたことを特徴とする。
【0031】また、本発明は請求項2に記載したよう
に、ドライブシャフトとドライブシャフト貫通孔との間
に、前記ドライブシャフト側にころがり軸受を隙間をも
たせてなる振れ止めとしたものである。さらに、本発明
は請求項3に記載したように、ドライブシャフトと固定
部材との間に表面に固体潤滑を施したリング状振れ止め
を、ころがり軸受の振れ止めより大きい振幅で接触する
ような隙間をもたせて設けたものである。
【0032】
【作用】本発明の清澄機は、分離胴をドライブシャフト
により振り子状で回転自由となるように吊り下げ(例え
ば、回転系の一次危険速度を5Hz以下、二次危険速度を
定格回転数の 120%以上)、ドライブシャフトに油圧ダ
ンパとゴムダンパを直列に組合せた緩衝装置を設けた簡
単な構造のもので、地震時の振幅を減少させ、かつ通常
運転時の軸受荷重を低減させることができる。
【0033】また、ドライブシャフトと遮蔽床のドライ
ブシャフト貫通孔との間に、隙間を持たせてドライブシ
ャフト側にころがり軸受を設けることで、より大きい地
震に対してドライブシャフトおよび分離胴の変位を制限
でき、回転体と静止体との接触による破損を防止でき
る。特に振れ止めをころがり軸受としたことにより、振
れ止めが接触した時の接線方向荷重が打消され、振れ回
り力がほとんど生じないため、より安全である。
【0034】また、前記ころがり軸受をドライブシャフ
ト側に設けたことにより、ころがり軸受自体を小径化で
き、この部位の振れ止め全体をコンパクト化でき、配置
しやすくなると共に、ころがり軸受の回転慣性質量が小
さくなるので、振れ止めが接触した時のころがり軸受の
応答性が良くなり、振れ回り力のよりいっそうの低減が
図れる。
【0035】バックアップとして、固体潤滑を施したリ
ング状振れ止めをより大きい振幅時に作用するように設
けることによってさらにいっそう耐震性が高まる。特に
有害物質や放射性物質等の危険物を扱う清澄機の場合
は、ころがり軸受からなる振れ止めをケーシングの外部
等のアクセス可能な部分に、またリング状振れ止めをケ
ーシングの内側の回転体重心近くに設けることによって
保守性の向上が図れる。
【0036】また、前記ころがり軸受をドライブシャフ
ト側に設けたことにより、モータ駆動装置と共に取外
し、メンテナンス等を行うことが可能となり、よりいっ
そうの保守性の向上が図れる。
【0037】
【実施例】本発明に係る清澄機の実施例について図面を
参照して説明する。図1は本発明を遠心沈降式の清澄機
に適用した第1実施例を示すものである。この清澄機
は、核燃料再処理施設、原子力発電プラント等の放射性
物質を取扱うものである。
【0038】遮蔽床21を挟み、その下部に設置した筒状
のケーシング20を有し、また遮蔽床21の上部にはモータ
架台22がベース板23を介して設置される。ケーシング20
内には円筒状の分離胴24が回転可能に収容される。
【0039】分離胴24はチタンあるいはチタン合金(T
i−6A1−4V合金)で作られる一方、分離胴24の上
下端には上端板25と下端板26がそれぞれ取り付けられ
る。分離胴24内にはその軸方向に伸びるバッフル板27が
周方向に等ピッチ間隔をおいて複数枚、例えば4枚設け
られる。バッフル板27は例えば6枚あるいは8枚であっ
てもよい。下端板26にはトーラス状の液溜め28を凹設し
ている。
【0040】一方、下端板26は中央ボス部29がドライブ
シャフト30に支持される。ドライブシャフト30はフラン
ジ軸継手31を介して上部シャフト32と一体的に接合さ
れ、これらのシャフト30,32との分離胴24とにより回転
系を構成している。
【0041】上部シャフト32は電動モータや油圧モータ
等のモータ駆動装置33の出力軸34にフレキシブル継手35
を介して連結される。分離胴24はモータ駆動装置33の駆
動により回転駆動せしめられる。
【0042】回転系は上部アンギュラ軸受等の上部軸受
36によりスラスト荷重が支持され、ラジアル荷重は上部
軸受36と下部軸受37の両方で支持される。各軸受36,37
は円筒(スリーブ)状の軸受ハウジング38内に納めら
れ、この軸受ハウジング38は球面軸受39を介してモータ
架台22に支持されており、球面軸受39を中心Oに自由に
振り子状の振動ができるようになっている。
【0043】一方、軸受ハウジング38は、コイルスプリ
ング40を介してモータ架台22と弾性支持されるととも
に、オイルダンパ41とゴムダンパ42とを直列に結合させ
た緩衝装置43を介してナット締めによりモータ架台22に
接続される。
【0044】コイルスプリング40は、回転系(ドライブ
シャフト30と分離胴24)全体の一次危険速度が5Hz以
下、好ましくは3Hz以下となるようにばね定数を選定す
る。また、緩衝装置43はオイルダンパ41とゴムダンパ42
とを組合せた状態でのダンピング特性が、回転系全体の
一次危険速度付近の周波数で最大ピークを有するような
組合せを選定し、そのピーク値でのダンピング係数比が
0.2〜 0.6、定格回転数時の値が 0.1〜 0.3となるよう
に選定するのが望ましい。
【0045】また、分離胴24内には、給液装置としての
給液ノズル44、および洗浄スプレ装置としてのケーキ洗
浄スプレ管45とケーキ洗浄スプレ46が設けられるととも
に、下端板26上の液溜め28内に液吸上げ装置としての複
数のスラッジ吸上管47が設けられる。この吸上管47の先
端には攪拌羽根48が取り付けられている。
【0046】スラッジ吸上管47は分離胴24内およびガイ
ド筒49内を上動して分離胴24の上方から半径方向外方に
曲げられてケーシング20外に突出した後、全体として逆
U字型に曲げられ、他端は液溜め28より低いレベルに設
けられた気密のスラッジ回収缶50に案内される。この回
収缶50内は減圧管51により図示しない真空ポンプ等によ
り減圧される。
【0047】図1に示すような固液分離装置は例えば分
離胴24の回転有効半径r2 =0.45m、回転角速度ω=21
0rad/sに設定した場合、分離胴24の周速は95m/sec.
程度となる。
【0048】遮蔽床21のドライブシャフト30が貫通する
貫通孔52の上端に、上部シャフト32にころがり軸受から
形成された上部振れ止め53を設置する。この上部振れ止
め53は、フランジ軸継手31と上記シャフト32の間に、上
部振れ止めスリーブ68と隙間g1 をもって取り付けられ
る。上部振れ止めスリーブ68の内面にはかじり防止処
理、例えば金コーティング層69等の表面処理を施す。
【0049】また、ドライブシャフト30の下端の回転系
の重心近傍にスリーブ54を取り付けこのスリーブ54と対
向する部分にスリーブ54と隙間g2 をもって下部振れ止
め55を設置する。下部振れ止め55はガイド筒49を介して
遮蔽床21に固定される。
【0050】下部振れ止め55は金属リングの内面に固体
潤滑を施したものである。本実施例では、耐放射線性、
耐薬品性を考慮し、ステンレス鋼製リングの内面に金コ
ーティングを施したものとしている。分離胴24内にはケ
ーシング20の側面を貫通して給液ノズル56が設けられ、
また、ケーシング20の側面には清澄液出口ノズル57が接
続されている。
【0051】図2は本実施例の緩衝装置43の構成を示し
ている。オイルダンパ41は円筒形シリンダ58内に、オリ
フィス孔59を有するピストン60とピストンロッド61が左
右に動けるように設けられる。シリンダ58の外側にケー
ス62が一定の空間をあけて設けられ、ピストンロッド61
とケース62の間にシール63を有する。ケース62内にはオ
イルが充填される。シリンダ58内をピストン60が動くと
きオイルの粘性により減衰力を得る一般的なものであ
る。
【0052】このオイルダンパ41の両端にはゴムブロッ
ク64,65が取り付けられ、ゴムブロック64,65を介し
て、それぞれモータ架台22、軸受ハウジング38と接続さ
れている。本実施例ではショア硬さ70のゴムを選定し、
図5に示す周波数特性を得た。
【0053】図3は上部振れ止め53の近傍を拡大して示
したものである。すなわち、図3において、遮蔽床21の
貫通孔52内側に、上部シャフト32側にころがり軸受66と
その対向する部位に、上部振れ止めスリーブ68を設けて
いる。ころがり軸受66には無潤滑使用のため鉛コーティ
ングが施され、上部振れ止めスリーブ68の表面にはかじ
り防止のため金コーティングが施されている。
【0054】図4は下部振れ止め55の部分を拡大して示
したものである。下部振れ止め55のスリーブ54と接触す
る部分には金コーティング層67が施されている。またド
ライブシャフトは上方にある球面軸受を中心として傾斜
するので、金コーティング層の内面はスリーブ54が均一
に当たるようにするため、上方をわずかに内側に傾斜さ
せている。なお、ドライブシャフト30が振動したとき、
まず最初にg2 の隙間が接触するような寸法としてあ
る。
【0055】図6は図1に示す固液分離装置に用いられ
るコイルスプリング40のばね定数設定例を示すものであ
る。地震の卓越周波数に係わりなく、回転特性上最適と
なるばね定数を選定する。
【0056】図6のグラフは、横軸にコイルスプリング
40のばね定数、縦軸に回転系の固有振動数を採ったもの
であり、図中の曲線は伝達マトリックス法より求めた一
次および二次の危険程度を示している。
【0057】一次危険速度を本実施例では3Hz以下に選
定することとしている。この場合、コイルスプリング40
のばね定数kは約7×102 kgf/mmとすればよい。一
方、分離胴24の回転数は約34Hzとなるので、34× 1.2=
40.8Hz以上の二次危険速度となるばね定数は、約102 k
gf/mmとなる。したがって、この間の最適な値を選定す
ればよい。
【0058】次に、この固液分離装置の固液分離作用を
説明する。固液分離装置はモータ駆動装置33を駆動させ
ることにより運転が開始され、このモータ駆動により分
離胴24は所定の回転数、例えば回転角速度ω=630rad /
sec.程度まで上昇する。分離胴24の有効回転半径(内半
径)r2 が例えば 0.2mである。
【0059】固液分離装置の運転が開始されると、給液
ノズル56により分離胴24内下部に被処理液が供給され
る。供給された被処理液は分離胴24の回転に伴う遠心力
やバッフル板27の補助を受けて、分離胴24の内面に保持
される。
【0060】分離胴24内に保持された被処理液は、回転
遠心力の作用を受け、分離胴24内を流れる間に比重の大
きな固形分は分離胴24の内壁面に沈降分離されて沈殿
し、ケーキとなる。固形分が分離された清澄液は上端板
25の開口を通ってオーバーフローし、ケーシング20と分
離胴24の間を通って清澄液出口ノズル57から外部に放出
される。
【0061】一定量の被処理液の固液分離処理を行う
と、分離胴24の内面に付着するケーキが増加してくるの
で、固液分離運転を中止し、ケーキの排出操作を行う。
一定量の被処理液を処理し、分離胴24内にケーキが堆積
したら、まずゆっくり回転を止める。
【0062】ケーキは分離胴24の内壁面に付着したまま
となり、上澄液が液溜め28に落下する。この上澄液は複
数あるスラッジ吸上管47のうちの1本により吸上げら
れ、スラッジ回収缶50に集められる。
【0063】このとき、スラッジ回収缶50は減圧管51か
ら真空ポンプ等により減圧することにより、スラッジ吸
上管47がサイフォンとして作用し、液をスラッジ回収缶
50にスムーズに移すことができる。回収された液には、
固形分(および有効成分)が含有されているので、図示
しない戻しラインにより被処理液タンクに戻す。
【0064】次に、モータ駆動装置33により分離胴24を
ゆっくり回転させながら、ケーキ洗浄スプレ46から高圧
水を分離胴24の内面に向けて噴射する。これによりケー
キは剥離され、洗浄水とともに液溜め28に落下する。分
離胴24が1〜2回転し、全てのケーキが落下したら、次
にモータ駆動装置33の回転を10〜40rpm も上げる。
【0065】液溜め28内に設けた攪拌羽根48はケーシン
グ20に固定されているので、液の方が回転し、攪拌され
ることとなる。この攪拌によりケーキの粒子中に含まれ
ていた被処理液が洗浄させる。
【0066】次に、モータ駆動装置33による分離胴24の
回転を定格の高速回転まで上げる。このとき、液溜め28
中の洗浄水および固形分は液溜めの側面を形成する斜面
28aを上り、分離胴24内で再び遠心沈降分離が行われ
る。この運転を充分沈降が行われる時間A(通常5〜10
分)行い、分離胴24の内壁にケーキを形成させる。
【0067】次に、分離胴24の回転を止め、液溜28に落
下した洗浄水をスラッジ吸上管47により吸い上げ、戻し
ラインにより被処理液タンクに戻す。続いて、分離胴24
をゆっくり回転させながら、ケーキ洗浄スプレ46により
ケーキを液溜め28内に落下させる。
【0068】このケーキ中には、殆ど被処理液の成分は
残っていない。したがって、10〜40rpm で回転させ、攪
拌しながら別のスラッジ吸上管47により、スラリー状に
なった固体分を吸い上げ、スラッジ回収缶50に回収す
る。
【0069】次にアンバランスを生じた場合の作用につ
いて説明する。アンバランスを生じた場合、ばね定数が
小さい(柔らかい)こと、および図5に示すように緩衝
装置43にゴムブロック64,65が付いているため、このゴ
ムの変形により、定格回転数での高い周波数範囲での減
衰力が、強すぎることなく適正なレベルとなっているこ
とから、軸受に加わるアンバランス荷重を小さくでき、
寿命が延びる。
【0070】また、加速・減速時に一先危険速度を通過
する際の、比較的大きい振動に対してはオイルダンパ41
の作用により図5でわかるように、減衰力のほぼピーク
の周波数であるため、有効に振動を抑えることができ
る。
【0071】一方、地震時の作用について説明する。地
震の卓越周波数(この場合は約5Hz程度)に対しても、
図5より減衰力が大きいため、地震による回転体の振動
を小さいレベルに抑制し、通常の地震時には静止体との
接触、破損を防止できる。この場合は、地震後も全く問
題なく運転が可能である。
【0072】また、より大きい地震(例えば電気技術指
針原子力発電所耐震設計技術指針JEAG4601に示される設
計用最強地震の基準地震動S1 程度の、プラント設備寿
命中に起こる可能性のある大地震)に対しては、前記緩
衝装置43による振幅抑制だけでは充分ではない。この場
合、上部振れ止め53により振幅が制限されるため、回転
体の接触、破損を防止できる。
【0073】この時、上部振れ止め53はころがり軸受を
使用していることから接触時の回転力を逃がし、振れ回
りを生じることがない。また、径が小さいので周速の小
さいドライブシャフト30に当てることとしているため、
より安全である。
【0074】また、ころがり軸受66のボール表面に鉛コ
ーティングが施されているため、グリース等の潤滑剤を
使うことなく、長期間滑らかに回転する機能を保持でき
る。さらに、上部振れ止め53は、遮蔽床21の上部のモー
タ駆動装置33の上部シャフト32に設置されているので、
地震後の点検、交換が極めて容易であり、保守性に優れ
ている。
【0075】S1 地震以上の地震(例えばJEAG4601に記
された設計用限界地震S2 )が生ずる恐れがほとんどな
いため、通常は以上述べた構造で充分な耐震性を有する
が、本実施例では、放射性物質を取扱う重要性から、さ
らに下部振れ止め55が設けてある。
【0076】下部振れ止め55の隙間g2 は、上部振れ止
め53の接触した後、さらに強い地震力がドライブシャフ
ト30が変形して、はじめて接触するように設定してある
ため、S1 地震までの地震では、点検、交換の必要はな
い。
【0077】これは、高放射能を扱う場合、下部振れ止
め55の部分の線量が高いため、メンテナンス上極めて有
効である。そして、S1 より大きい地震のときにバック
アップとして作用し、機器の破損を防止できる。
【0078】また、表面に金コーティング層67が施して
あるため、接触時に潤滑作用があり、回転力による振れ
回りを防止することができる。金は耐放射線性、耐蝕性
に優れるため、長期間メンテナンス不要である。
【0079】図7は、試験装置を使い、加振台上で地震
波を加え耐震試験を行った結果を示す。横軸に上部振れ
止め隙間g1 をとり、縦軸に加えた地震力をとったもの
で、黒丸は上部振れ止めの接触点、白丸は下部振れ止め
の接触点を示す。下部振れ止め隙間は10mmとした。この
試験結果よりS1 地震で下部振れ止めに接触しない範囲
としてg1 = 1.7mm以下の隙間を選定すればよいことが
わかる。
【0080】
【発明の効果】本発明によれば、分離胴をドライブシャ
フトにより振り子状の回転自由となるように吊り下げ、
かつオイルダンパとゴムダンパとを組合せた緩衝装置を
設けたことにより、通常運転時の軸受荷重を軽減し、長
寿命化させることができるとともに、地震時の変位を抑
制し、耐震性を向上できる。
【0081】また、遮蔽床の上面のアクセスできる部分
に上部振れ止めを設けることにより地震時の静止体と回
転体との直接接触および振れ回りを防止でき、耐震性が
向上し、地震後の点検、交換も容易になる。さらに、回
転体の重心近くに下部振れ止めを設けることにより、万
一の大地震時の機器保護と安全性向上が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る清澄機の第1実施例を示す縦断面
図。
【図2】図1における緩衝装置を示す縦断面図。
【図3】図1における上部振れ止めを示す縦断面図。
【図4】図1における下部振れ止めを示す縦断面図。
【図5】図1における緩衝装置の特性を示すグラフ図。
【図6】図1に示された清澄機でスプリングのばね定数
を求めるグラフ図。
【図7】図1に示された清澄機の加振試験結果と、振れ
止め隙間を求めるグラフ図。
【図8】従来の清澄機を示す縦断面図。
【図9】図8のX−X線に沿う断面図。
【図10】図8の作用を示す縦断面図。
【図11】図10から進んだ作用を示す縦断面図。
【符号の説明】
1…ケーシング、2…分離胴、3…上端板、4…下端
板、5…支持脚、6…スプリング、7…リブ、8…ドラ
イブシャフト、9…モータ駆動装置、10…軸受ハウジン
グ、11…軸受、12…給液ノズル、13…出口ノズル、14…
掻取羽根、15…移動装置、16…ケーキ排出口、17…水洗
液ノズル、18…取付部材、19…ケーキ、20…ケーシン
グ、21…遮蔽床、22…モータ架台、23…ベース板、24…
分離胴、25…上端板、26…下端板、27…バッフル板、28
…液溜め、29…ボス部、30…ドライブシャフト、31…フ
ランジ軸継手、32…上部シャフト、33…モータ駆動装
置、34…出力軸、35…フレキシブル継手、36…上部軸
受、37…下部軸受、38…軸受ハウジング、39…球面軸
受、40…コイルスプリング、41…オイルダンパ、42…ゴ
ムダンパ、43…緩衝装置、44…給液ノズル、45…ケーキ
洗浄スプレ管、46…ケーキ洗浄スプレ、47…スラッジ吸
上管、48…攪拌羽根、49…ガイド筒、50…スラッジ回収
缶、51…減圧管、52…貫通孔、53…上部振れ止め、54…
スリーブ、55…下部振れ止め、56…給液ノズル、57…清
澄液出口ノズル、58…円筒形シリンダ、59…オリフィス
孔、60…ピストン、61…ピストンロッド、62…ケース、
63…シール、64,65…ゴムブロック、66…ころがり軸
受、67…金コーティング層、68…上部振れ止めスリー
ブ、69…金コーティング層。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ケーシング上に設けられたモータ架台
    と、このモータ架台に取り付けられたモータ駆動装置
    と、前記ケーシング内に収容され、被処理液が遠心分離
    される分離胴と、この分離胴を上方から吊設する一方、
    前記モータ駆動装置の出口側にフレキシブルに接続され
    たドライブシャフトと、このドライブシャフトを振り子
    状の回転が可能なように支持する支持装置と、前記ドラ
    イブシャフトとモータ架台の間に復元力を与えるばね要
    素と、油圧ダンパとゴムダンパを直列に組合せて減衰力
    を与えるダンピング要素を付与する緩衝装置と、前記ド
    ライブシャフトと前記モータ架台を固定する遮蔽床のド
    ライブシャフト貫通孔との間に隙間を有して前記ドライ
    ブシャフト側に設けたころがり軸受からなる振れ止めと
    を具備したことを特徴とする清澄機。
  2. 【請求項2】 前記ドライブシャフトと前記遮蔽床のド
    ライブシャフト貫通孔との間に前記ドライブシャフト側
    にころがり軸受からなる振れ止めと、前記貫通孔にリン
    グ状振れ止めとを各々隙間をもたせて設けたことを特徴
    とする請求項1記載の清澄機。
  3. 【請求項3】 前記ころがり軸受からなる振れ止めにお
    いて、前記貫通孔上部の貫通孔側にその表面に軟質の金
    属皮膜をメッキまたはコーティング層を施してなる着脱
    自在なスリーブを設けたことを特徴とする請求項1記載
    の清澄機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7694540B2 (en) 2003-09-10 2010-04-13 Jun Lin Device and method for damping vibration of rotating shaft system
CN117696275A (zh) * 2023-12-29 2024-03-15 北京中凯达自动化工程有限公司 一种用于加速沉降的分离装置
CN119857597A (zh) * 2025-03-24 2025-04-22 连云港市第一人民医院 一种医院检验科的检验用离心设备

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