JPH0788529B2 - リードフレーム用フェライト系ステンレス鋼の製造方法 - Google Patents

リードフレーム用フェライト系ステンレス鋼の製造方法

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JPH0788529B2
JPH0788529B2 JP62020407A JP2040787A JPH0788529B2 JP H0788529 B2 JPH0788529 B2 JP H0788529B2 JP 62020407 A JP62020407 A JP 62020407A JP 2040787 A JP2040787 A JP 2040787A JP H0788529 B2 JPH0788529 B2 JP H0788529B2
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正 井上
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    • C21METALLURGY OF IRON
    • C21DMODIFYING THE PHYSICAL STRUCTURE OF FERROUS METALS; GENERAL DEVICES FOR HEAT TREATMENT OF FERROUS OR NON-FERROUS METALS OR ALLOYS; MAKING METAL MALLEABLE, e.g. BY DECARBURISATION OR TEMPERING
    • C21D8/00Modifying the physical properties of ferrous metals or ferrous alloys by deformation combined with, or followed by, heat treatment
    • C21D8/02Modifying the physical properties of ferrous metals or ferrous alloys by deformation combined with, or followed by, heat treatment during manufacturing of plates or strips

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Description

【発明の詳細な説明】 「発明の目的」 (産業上の利用分野) 繰返し曲げ特性に優れたリードフレーム用フェライト系
ステンレス鋼の製造法。
(従来の技術) 高信頼性が要求されるICリードフレーム材料(特に気密
性の要求される一部のセラミックパッケージを除く)と
しては、強度が高く、曲げ特性が良好で、熱的軟化温度
も高くて耐食性、耐熱性に優れ、AuまたはAgメッキ性の
良好な42Ni合金が従来において広く用いられている。
ところで近時においては、このリードフレーム材料に対
し、より一層の低価格化の要求から耐食性、耐熱性が優
れ、熱的軟化温度が高くて、前記42Niよりも安価なステ
ンレス鋼が注目されて来たが、この材料は表面に緻密な
酸化膜を形成するためメッキ性が好ましくないという欠
点を有している。そこで最近、例えば特開昭56−4374
7、特開昭59−200795、201455、219195、特開昭60−196
962、4259、特開昭52−1865号のように表面処理技術が
進歩し、ステンレス表面に純金属およびそれらの合金を
被覆してメッキ性を良好にした材料が多数開発されてい
る。
又例えば特開昭60−91659、130848号のようにリードフ
レームに要求される強度を確保し、曲げ特性も良好なも
のも開発されている。即ち特開昭60−91659のものは冷
延後、実質的フェライト単相組織となる温度で燒鈍し、
次いで50%以下の圧下率での最終仕上圧延を行うもので
あり、又特開昭60−130849のものは最終仕上冷延後400
〜800℃の温度で燒鈍するものである。
(発明が解決しようとする問題点) しかし上記のような従来の技術においては近年における
ICのより高密度実装化に伴う薄肉化と打抜き特性の如き
に適切に即応し難い。即ちICがより高密度、実装化され
るに伴いリードフレーム材料自体も薄肉化が強く望ま
れ、斯うして素材を薄肉化すると高速プレス打抜きライ
ン通板時に素材の波打ち現象が発生し、金型内に引掛る
などしてプレス加工が困難となり、内抜き時のパターン
精度も劣化するなどの難点を生ずる。
このような問題を解決するには素材の剛性を現状より更
に高める必要があり、剛性を高めるには調圧率(最終次
冷延率)を高くする方法が採られるが、この場合は前記
特開昭60−91659号の発明において記載されているよう
に曲げ特性の確保に必要な伸びの低下を伴う。従って従
来の技術では曲げ特性を確保し且つ剛性を備えた現状よ
り薄肉のリードフレーム原板を製造することは極めて困
難である。
「発明の構成」 (問題点を解決するための手段) 本発明は上記したような従来のものの問題点を解消する
ように検討を重ねて創案されたもので、剛性と繰返し曲
げ特性が共に優れ、スポットメッキ性が良好で、従来よ
りも薄肉化が可能なリードフレーム用フェライト系ステ
ンレス鋼原板を提供することに成功したものであって、 (1) C:0.05wt%以下、Mn:1.0wt%以下、Cr:8〜13wt
%、S:0.003wt%以下、Al:0.01wt%以下、O:0.006wt%
以下、Si:0.1〜0.5wt%、 を含有し、残部が実質的にFeからなるステンレス鋼を仕
上温度800℃以上で熱延し、650℃以上で巻取った鋼帯を
中間燒鈍をはさむ1次、2次の各冷延を行い、2次冷延
後軟化燒鈍してから調質圧延、応力除去燒鈍して原板コ
イルを得るに当り、前記1次冷延率(CR1%)と2次冷
延率(CR2%)が下記するI〜III式の関係を満たすこと
を特徴とするリードフレーム用フェライト系ステンレス
鋼の製造方法である。
40≦CR1≦75% ……I 40≦CR2≦75% ……II CR1+CR2≦130% ……III (作用) wt%(以下単に%という)で、Crを8〜13%含有するフ
ェライト系ステンレスを対象とし、このCr量を8%以上
とすることによりリードフレーム素材に要求される耐食
性を確保する。一方13%を超えて含有すると、表面に形
成される緻密な酸化膜のため、スポットメッキ性、場合
により全面メッキされるときのメッキ性が損われること
から、上記した上限および下限が規定される。
Cは、強度を高める元素であり、素材の強化には有利で
あるが、0.05%を超えると繰返し曲げ特性の劣化度が大
きくなるので0.05%を上限としてこの繰返し曲げ特性を
得しめる。なお下限については特に定めないが溶製上の
経済性から好ましくは0.006%以上である。
Siは、強化に有効な元素であり、又リードフレーム材料
ではアルミナ系介在物を嫌うため脱酸剤としても用いら
れる。即ちこの合金ではAlが用いられないためSiで脱酸
を行うことが基本となるので0.1%以上とし、これ未満
では脱酸が不十分となって介在物が多くなり、しかもメ
ッキ性が劣化するので下限値を0.1%とすべきである。
しかしこのSiが0.5%を超えると燒鈍時にスポットメッ
キ性に有害なSi酸化膜を形成するため好ましくないこと
になり、またSiの酸化物系介在物が多くなって繰り返し
曲げ特性にも悪影響を与えるので、この0.5%を上限と
してこれらの不利を回避する。
Mnも強化に有効な元素で、好ましくは0.1%以上として
素材強化を図り、又熱間加工時の庇発性を抑える。しか
し1.0%を超えて含有すると素材中の偏析によって組織
が不均一になり、スポットメッキ性が劣化したり機械的
性質のばらつきが大きくなると共に燒鈍時にスポットメ
ッキ性に有害な酸化膜を形成するので、この1%を上限
としてこれらを避ける。
S、Al、Oは、鋼中に介在物を生成し、繰返し曲げ特性
をを劣化させるので何れも低減することが必要であり、
またスポットメッキ性を良好とするためにも低減する。
即ちSは、0.0030%以上になると、鋼中MnSが多くな
り、メッキの密着性が劣化し、ダイボンデング時にフク
レが生じ易くなるため0.003%を上限とする。又Alは0.0
10%を超えると鋼中のAl2O3が多くなり、密着性を劣化
し、フクレの原因となるため0.010%を上限とし、更に
Oは製鋼時にAl、Siと結合して酸化物を生成し、鋼中に
介在物が多くなり、メッキ性を劣化させるので0.0060%
を上限とすることにより、これらの不利のないリードフ
レーム素材を得しめる。
次に本発明者等は上記したような成分範囲の供試材を用
い、繰返し曲げ特性に及ぼす冷延燒鈍条件を検討し、特
に硬質化のための最終冷延前の冷延を中間燒鈍をはさむ
2回冷延とし、しかもそれら2回の冷延率が特定の条件
を満たすことにより繰返し曲げ特性の向上することを見
出した。
即ち、第1図は熱延仕上げ温度を870℃、巻取り温度を7
00℃とした後述第1表のC鋼による各供試材を、1回冷
延法(冷延率88%)および2回冷延法(1次冷延率70
%、2次冷延率60%、中間燒鈍750℃)で夫々0.23mmの
板厚とし、750℃の軟化燒鈍を行い、その後36%の冷延
をなして最終板厚(0.15mm)となし、次いで450℃で応
力除去燒鈍を経しめた供試材について圧延方向に対し0
゜、45゜および90゜の各角度を採って第2図に示したよ
うに基部1の幅が1.5mmで先端部2の幅を0.5mmとしたピ
ン形状のサンプルを打抜き、MIL STANDARDに従って繰
返し曲げ試験を実施した結果を示すもので、各サンプル
引張強度の面内異方性をも併せて示した。
即ちリートブレームピンの打抜き方向に対応するL、C
方向で見ると、2回冷延材の曲げ特性は、従来材に相当
する1回冷延材に比較して著しく優れていることが明ら
かで、特にL方向では繰返し曲げ17回以上であり、42ア
ロイの同一強度材がこの繰返し曲げで10回であるのと比
較しても優れていることが明白である。強度面でも2回
冷延材の面内異方性が1回冷延材と比較してかなり小さ
く、強度レベルにおいても70kg f/mm2以上と高強度を示
している。
なお曲げ特性の面内異方性をみると、1回冷延材ではD
方向(45゜方向)が最も高い逆V字型を示すのに対し、
2回冷延材はL方向が最も高いV字型を示し、圧延方向
と平行にリードフレームを得る常法に従うことにより好
ましい製品の得られることは明らかである。
然して本発明者等は上記のように冷延条件によって繰返
し曲げ特性の面内異方性が隔段に異る原因について検討
を重ねた。即ち前記したC鋼の1回冷延材と2回冷延材
の各サンプルに関する(100)極点図は第3図の(A)
(B)に示す如くであって、何れの場合も{111}<11
>、{112}<10>がみられるが、大きく異る点
は1回冷延材で{100}<011>が強くなっている点であ
って、両材の曲げ特性差はその集合組織の差に大きく支
配されていると考えられる。又本発明成分範囲の第1表
A、B鋼についてもこの第3図のものと同様の集合組織
的な傾向が認められた。即ち本発明者等はこのような検
討の結果としてL、C方向での曲げ特性を向上させるた
めには集合組織の制御、つまり{100}<011>成分を弱
くすることが必要であることを確認した。
茲で、さらに2回冷延法で曲げ特性が向上する冷延条件
を、本発明成分範囲の鋼(前記第1表のB鋼)による熱
延板を用い、1次冷延率、2次冷延率を夫々変化し検討
した。なお1次冷延後、2次冷延後の燒鈍は何れも750
℃とし、2次冷延−燒鈍後に36%の冷延を行い、続いて
450℃の応力除去燒鈍を行った供試材のL方向より第2
図に示したようなピン状のサンプルを打抜き、繰返し曲
げ試験を行った結果は第4図に示す如くである。即ちこ
の第4図の結果によるときは1次冷延率(CR1)、2次
冷延率(CR2)が共に40〜75%であり、しかもCR1とCR2
の和が130%以下(下限は80%)のときに繰返し曲げ特
性において何れにしても15回以上の優れた特性を得しめ
ることを知った。1次冷延率(CR1)、2次冷延率(C
R2)が共に40%未満であると燒鈍組織の粗大化、混粒化
を招き、集合組織的にもL方向の曲げ特性が劣ることと
なるものと認められ、繰返し曲げ特性は何れにしても低
下する。
また上記したような本発明成分範囲の鋼では冷延率が高
くなると、冷延集合組織として{100}<011>が強くな
り、それが再結晶後でも引き継がれると考えられる。こ
のためCR1とCR2の影響は加算的に効き、CR1とCR2のうち
少くとも一方が75%を超えるとき、あるいはCR1とCR2
和が130%を超えるならば{100}<100>が強くなり、
L方向の曲げ特性が劣化し、繰返し曲げ特性が12〜13回
以下の如くとなることは第4図に示す通りである。
さらに本発明者等は繰返し曲げ特性の向上する製造因子
について研究した結果、熱延の仕上げ温度も重要な制御
因子であることを見出した。即ち第5図はこの熱延仕上
げ温度と最終冷延、燒鈍後におけるL方向の繰返し曲げ
特性の関係を示すもので、供試鋼は前記した第1のB鋼
およびC鋼の熱延板であって、1次冷延(70%)−燒鈍
(750℃)−2次冷延(60%)−燒鈍(750℃)−36%冷
延−応力除去燒鈍(450℃)の工程を経たものである。
何れの鋼においても繰返し曲げ特性は、仕上げ温度が85
0℃以上で優れているが、それ以下の温度では低下傾向
が認められる。つまり本発明においてはこのような結果
から仕上げ温度の下限を850℃と定めた。前記B鋼は熱
延中には基本的にγ相であるが熱延仕上げ後のアーステ
ナイトが再結晶した状態でフェライト変態すると熱延板
の集合組織もランダムとなるため、それ以後の冷延条件
を本発明範囲とすれば{100}<011>成分を弱くするこ
とができると考えられ、850℃はオーステナイトが仕上
げ圧延後に充分再結晶する臨界温度であると推定され
る。一方C鋼も熱延中では大部分がオーステナイトであ
り、このオーステナイトが熱延仕上げ後に十分再結晶す
る臨界温度が850℃であると考えられる。なお仕上げ温
度の上限は特に規定しなかったが、熱延加熱温度を必要
以上高めることは熱損失につながり不経済である。又熱
延仕上げ後の再結晶オーステナイトの粒度が大きくな
り、変態後のフェライト組織も粗粒となるため、冷延燒
鈍後の機械的性質に影響を及ぼすので好ましくは1000℃
以下である。また巻取温度は650℃以上ならば巻取後に
オーステナイトがフェライト+炭化物に分解するが、65
0℃未満ではマルテンサイトの生成により熱延コイルが
硬質化し、以降の冷延時におけるミル負荷が大きくなり
好ましくない。又この場合、熱延板燒鈍を行えば軟質化
は達成されるが製造工程が多くなり、熱コストが掛るな
どの理由によって不経済であり、これらの理由から巻取
温度の下限を650℃と定めた。
なお本発明の実施に当っては、1次、2次冷延後の燒鈍
は再結晶軟化を目的としたものであり、その燒鈍温度を
Fe−Cr−C系状態図におけるフェライト+オーステナイ
ト域まで高めるならば、冷却条件によってはマルテンサ
イトの生成により以降の冷延におけるミル負荷が高くな
り、必要以上の燒鈍温度とすることにより熱経済性も悪
くなるという問題が生ずるため製造コストの面から燒鈍
をフェライト単相の温度域で行うことは自明である。
本発明の意図するところは集合組織制御による繰返し曲
げ特性の向上であるから燒鈍温度自体はそれが再結晶す
るに十分な温度であればよく、このような燒鈍条件は本
発明の効果を何ら阻害するものでない。同様に2次冷延
燒鈍後に行われる調質圧延(最終圧延)も、フェライト
系ステンレスを硬質化するためには、その材料のもって
いる加工硬化特性に応じた圧延を行うという意味からは
通常採られている方法である。
本発明で意図する集合組織制御という点からは、この最
終次冷延率が50%未満なら本発明の効果を何等阻害され
ることなく発揮される。
本発明で対象としている冷延素材は熱延材であるが、本
発明において目的とする繰返し曲げ特性の向上は集合組
織制御により達成されるので、冷延素材は熱延材に限定
されるものでなく、溶鋼から直後に冷延素材を鋳造する
ストリップキャスティングまたはストリップキャスティ
ングにより鋳造された鋼帯を熱延軽圧下することにより
冷延素材を製造する工程を経たものでも本発明の効果は
十分に発揮される。なおこの場合、その冷素材はその製
造工程で、十分再結晶しオーステナイトからフェライト
変態した、集合組織的にランダムなものであることが前
提となることは言うまでもない。
実施例 (実施例1) 次の第2表に示すような本発明合金および比較例たる合
金を真空炉において溶製した。
これらの合金は分塊−熱延(仕上げ温度880℃、巻取り
温度720℃)を経たものを表面研削して素材とし、この
ようにして得られた素材を2回冷延法(1次冷延率70
%、中間燒鈍750℃、2次冷延率60%)で板厚0.23mmと
し、750℃で軟化燒鈍してから36%の最終冷延をなし、
0.15mmの最終板厚となしたものを450℃で応力除去燒鈍
を行い、得られた供試材について繰返し曲げ特性、引張
強度および銀メッキ性を調査した結果は次の第3表の如
くである。
繰返し曲げ試験は供試材の圧延方向(L方向)および幅
方向(C方向)より前記した第2図に示すピン形状に打
抜き、MIL STANDARDに従って行い、引張り強度はL方
向で測定し、銀メッキ性はサンプルを脱酸洗浄後酸洗を
行い、下地ストライクメッキを施し、その上に厚さ3μ
mの銀のスポットメッキを行い、後に450×5分の加熱
処理を行って表面性状の観察により調査した。
合金No.1〜No.8の各材は、C、Si、Mn、S、Al、Oの各
量とも本発明範囲にある合金で、熱延条件、冷延・燒鈍
条件とも本発明範囲であり、引張強さ70kg f/mm2以上と
高強度で、繰返し曲げ特性もL方向で17回以上、C方向
で15回以上と比較例と比べて優れている。また、銀メッ
キ後加熱しても変色、フクレとも見られず、メッキ性は
良好であった。
合金No.9及びNo.10材はSi、Mn、S、Al、Oの各量とも
本発明範囲で、Cが本発明範囲を超えるもので、本発明
範囲内の熱延条件、冷延・燒鈍条件を採っており、引張
強さ70kg f/mm2以上と高強度であり、メッキ性も良好で
あるが、繰返し曲げ特性は発明例に比べてL、C方向と
も劣っている。
合金No.11、No.12及びNo.13の各材は、それぞれ、O、
S、Al量が本発明の規定を超えるものであり、その他の
成分は本発明範囲内の合金で、熱延条件、冷延・燒鈍条
件とも本発明範囲にあり、引張強さ70kg f/mm2と高強度
であるが、繰返し曲げ特性は本発明例に比べてL方向、
C方向とも劣っており、銀メッキ後の加熱でもフクレが
発生し、銀メッキ性が劣化している。
合金No.14はC、Mn、S、Alの各量が本発明範囲にある
が、Si量が本発明で規定した下限値未満のもので、O量
も本発明の規定を超える合金であり、熱延条件、冷延・
燒鈍条件とも本発明範囲内にあり、引張強さは69kg f/m
m2と他の合金に比べて強度はわずかに低く、繰返し曲げ
特性は本発明例に比べてL方向、C方向とも劣ってお
り、銀メッキ後の加熱でもフクレが発生していて、銀メ
ッキ性に劣っている。
合金No.15はC、Si、S、Al、Oの各量が本発明範囲に
あるが、Mnが本発明で規定した上限値を超える合金であ
り、熱延条件、冷延・燒鈍条件とも本発明範囲にあり、
引張強さは70kg f/mm2以上と高強度であるが、繰返し曲
げ特性は本発明例と較べて、L方向で同レベルにある
が、C方向で劣っている。また銀メッキ後の加熱でもフ
クレが多く発生しており、銀メッキ性に劣っている。
合金No.16はC、Mn、S、Al、Oの各量が本発明範囲に
あるが、Siが本発明で規定した上限値を超える合金であ
って、熱延条件、冷延・燒鈍条件とも本発明範囲にあり
引張強さは70kg f/mm2以上と高強度であるが、繰返し曲
げ特性は本発明例と比べて、L方向、C方向とも劣って
おり、銀メッキ後の加熱でもフクレが多く発生してお
り、銀メッキ性に劣っていることは明かである。
以上の如く、高強度かつ繰返し曲げ特性に優れ、メッキ
性が良好なフェライト軽ステンレスは、熱延条件、冷延
燒鈍条件を本発明範囲とし、かつC、Si、Mn、S、Al、
Oの各量を本発明成分範囲内に制御した時のみ達成され
ることが理解される。
(実施例2) 前記した第2表に示されたNo.1〜3の本発明合金による
分塊スラブを、次の第4表に示すような熱延仕上げ温度
で仕上げ、730℃で巻取ったものを表面研削して素材と
なし、これらの素材を第4表に示した冷延、燒鈍条件で
最終板厚0.18mmとしたものの繰返し特性および引張強度
を実施例1と同じに調査した結果は第4表の右側に示す
通りであった。
即ち符号1〜6の各材は熱延仕上げ温度が本発明範囲内
であり、1次および2次の冷延率の単独および和とも本
発明範囲内の場合であって、繰返し曲げ特性はL方向で
16回以上、C方向で14回以上と比較例より優れたもので
あり、引張強さも70kg f/mm2以上と高強度を示してい
る。
これに対し、符号7、16の各材は熱延仕上げ温度が本発
明範囲外であり、その他は本発明範囲内にあって、引張
強度は70kg f/mm2以上と高強度を示すものの、繰返し曲
げ特性はL方向、C方向とも発明例に達していない、又
符号11、12の各材は熱延仕上げ温度が本発明範囲内であ
るが、1回冷延のみによる場合で、その1次冷延率は本
発明上限75%より遥かに高く、引張強さは70kg f/mm2
上と高強度であっても繰返し曲げ特性は10回以下で極め
て劣っている。
符号9、15の各材は熱延仕上げ温度および1次と2次の
冷延率単独は本発明範囲内であるが、この1次と2次の
冷延率の和が本発明範囲外の場合であって、引張強さは
高いが、繰返し曲げ特性はやはり劣っている。符号8、
13のものは1次冷延率および2次冷延率の単独が本発明
範囲を超えた場合で、繰返し曲げ特性の劣っていること
は上記同様である。更に符号10、14の各材は本発明製造
条件における1次冷延率および2次冷延率の単独が本発
明範囲に達しない場合であって、このときも引張強度は
70kg f/mm2以上であるが、繰返し曲げ特性は劣ったもの
となっている。
即ち1次および2次冷延率の各個および和の何れもが本
発明の条件を満足することが繰返し曲げ特性に大きな影
響を及ぼすことが確認された。
「発明の効果」 以上説明したような本発明によるときは剛性と繰返し曲
げ特性がともに優れ、メッキ性も良好なリードフレーム
用フェライト系ステンレス原板を適切に提供し得るもの
であり、リードフレーム材料の薄肉化に充分に対応せし
め、例えばフラッドパッケージなどの多ピン高密度用リ
ードフレーム材料やデュアルインラインパッケージなど
の一般的ICパッケージ、更にはダイオード、トランジス
ターなどの一般素子用の如きに関してもリードフレーム
を一層薄肉化し材料コストの低減を図り得るものであっ
て、工業的にその効果の大きい発明である。
【図面の簡単な説明】
図面は本発明の技術的内容を示すものであって、第1図
は繰返し曲げ特性、引張り強さの面内異方性に及ぼす冷
延条件の影響を示した図表、第2図は繰返し曲げ試験片
の構成についての説明図、第3図は1回冷延材と2回冷
延材の(100)極点図、第4図は本発明における1次冷
延率と2次冷延率の範囲を要約して示した図表、第5図
は繰返し曲げ特性と仕上げ温度の関係を要約して示した
図表である。 なお、前記第2図において、1は基部、2は先端部を示
すものである。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−9149(JP,A) 特開 昭60−103158(JP,A) 特開 昭62−287045(JP,A) 特開 昭62−287048(JP,A) 特公 昭61−54863(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】C:0.05wt%以下、Mn:1.0wt%以下、Cr:8〜
    13wt%、S:0.003wt%以下、Al:0.01wt%以下、O:0.006w
    t%以下、Si:0.1〜0.5wt%、 を含有し、残部が実質的にFeからなるステンレス鋼を仕
    上温度800℃以上で熱延し、650℃以上で巻取った鋼帯を
    中間燒鈍をはさむ1次、2次の各冷延を行い、2次冷延
    後軟化燒鈍してから調質圧延、応力除去燒鈍して原板コ
    イルを得るに当り、前記1次冷延率(CR1%)と2次冷
    延率(CR2%)が下記するI〜III式の関係を満たすこと
    を特徴とするリードフレーム用フェライト系ステンレス
    鋼の製造方法。 40≦CR1≦75% ……I 40≦CR2≦75% ……II CR1+CR2≦130% ……III
JP62020407A 1987-02-02 1987-02-02 リードフレーム用フェライト系ステンレス鋼の製造方法 Expired - Lifetime JPH0788529B2 (ja)

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