JPH0789925B2 - 強耐熱性プルラナーゼ - Google Patents
強耐熱性プルラナーゼInfo
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- JPH0789925B2 JPH0789925B2 JP21832387A JP21832387A JPH0789925B2 JP H0789925 B2 JPH0789925 B2 JP H0789925B2 JP 21832387 A JP21832387 A JP 21832387A JP 21832387 A JP21832387 A JP 21832387A JP H0789925 B2 JPH0789925 B2 JP H0789925B2
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Description
【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は耐熱性に優れたプルラナーゼに関する。
(従来の技術) アミロペクチン,グリコーゲン,分岐オリゴ糖などのα
−1,6−結合のみを加水分解する酵素(α−1,6−グルコ
シダーゼ)としては,プルラナーゼやイソアミラーゼな
どが知られている。これらは,例えばグルコアミラーゼ
との併用により澱粉性基質からグルコースの製造に,そ
して,β−アミラーゼやマルトトリオース以上のマルト
オリゴ糖生成酵素との併用により澱粉性基質からマルト
ース,マルトトリオース,マルトテトラオース,マルト
ペンタオース,マルトヘキサオースなどのマルトオリゴ
糖の製造において,これらの糖の増収に有効であること
が認められている。澱粉性基質からの上記糖の製造時の
反応温度は,反応速度,基質溶解性および微生物汚染防
止などの点から,高いことが望ましい。しかし,これま
で知られるα−1,6−グルコシダーゼの至適温度および
安定温度範囲は低く,通常40℃から50℃前後である。高
温で作用するこの種の酵素としては,わずかに,バシラ
ス アシドプルリティクス(Bacillus acidopullulytic
us)およびクロストリジウム サーモヒドロスルフリウ
ム(Clostridium thermohydrosulfurium)由来のプルラ
ナーゼが知られているにすぎない(それぞれ特公昭62−
25037号公報;およびApplied and Environmental Micro
biology(1985)49巻,1168〜1173頁)。前者の酵素の至
適温度は約65℃〜70℃であり,後者の至適温度は約85℃
であることが知られている。これらの他にも高温で好適
に働き,耐熱性に優れたα−1,6−グルコシダーゼが求
められている。
−1,6−結合のみを加水分解する酵素(α−1,6−グルコ
シダーゼ)としては,プルラナーゼやイソアミラーゼな
どが知られている。これらは,例えばグルコアミラーゼ
との併用により澱粉性基質からグルコースの製造に,そ
して,β−アミラーゼやマルトトリオース以上のマルト
オリゴ糖生成酵素との併用により澱粉性基質からマルト
ース,マルトトリオース,マルトテトラオース,マルト
ペンタオース,マルトヘキサオースなどのマルトオリゴ
糖の製造において,これらの糖の増収に有効であること
が認められている。澱粉性基質からの上記糖の製造時の
反応温度は,反応速度,基質溶解性および微生物汚染防
止などの点から,高いことが望ましい。しかし,これま
で知られるα−1,6−グルコシダーゼの至適温度および
安定温度範囲は低く,通常40℃から50℃前後である。高
温で作用するこの種の酵素としては,わずかに,バシラ
ス アシドプルリティクス(Bacillus acidopullulytic
us)およびクロストリジウム サーモヒドロスルフリウ
ム(Clostridium thermohydrosulfurium)由来のプルラ
ナーゼが知られているにすぎない(それぞれ特公昭62−
25037号公報;およびApplied and Environmental Micro
biology(1985)49巻,1168〜1173頁)。前者の酵素の至
適温度は約65℃〜70℃であり,後者の至適温度は約85℃
であることが知られている。これらの他にも高温で好適
に働き,耐熱性に優れたα−1,6−グルコシダーゼが求
められている。
(発明の目的) 本発明の目的は,反応の至適温度が高く,かつ耐熱性に
優れたα−1,6−グルコシダーゼを提供することにあ
る。本発明の他の目的は,上記優れた性質を有し,マル
トオリゴ糖の製造に有効なプルラナーゼを提供すること
にある。
優れたα−1,6−グルコシダーゼを提供することにあ
る。本発明の他の目的は,上記優れた性質を有し,マル
トオリゴ糖の製造に有効なプルラナーゼを提供すること
にある。
(発明の要旨) 本発明の強耐熱性プルラナーゼは,次の性質を有する。
作用および基質特異性:プルランに作用し,主として
マルトトリオースを生成する。また,アミロペクチン,
β−限界デキストリンおよび可溶性澱粉のα−1,6−グ
ルコシド結合を分解する。
マルトトリオースを生成する。また,アミロペクチン,
β−限界デキストリンおよび可溶性澱粉のα−1,6−グ
ルコシド結合を分解する。
至適pH範囲:6.2〜6.5 安定pH範囲:35℃において3.2〜9.5である。
作用適温の範囲:5%プルランを基質とした場合の至適
温度は75〜80℃;そして5%可溶性澱粉を基質とした場
合の至適温度は80〜85℃である。
温度は75〜80℃;そして5%可溶性澱粉を基質とした場
合の至適温度は80〜85℃である。
熱安定性:pH6.8において10分間保持した場合90℃まで
安定である。
安定である。
分子量:ソジウムドデシルサルフェイド電気泳動によ
る分子量は55,000である。
る分子量は55,000である。
プルランに対するミハエリス定数(Km):5.1mg/ml。
本発明のプルラナーゼは,バシラス(Bacillus)属菌,
特に高度好熱菌バシラス フラボカルダリウス(Bacill
us flavocaldarius)KP1228株(微工研菌寄第9542号;FE
RM P−9542)により生産される。この菌株は本発明者ら
により伊豆峰自噴泉から分離・採取された新菌株である
(昭和59年度日本農芸化学大会講演要旨集542頁)。こ
の菌株は,本発明のプルラナーゼとは別に耐熱性のエキ
ソ−オリゴ−1,6−グルコシダーゼを産生することが発
明者らにより明らかにされている(昭和60年度日本農芸
化学大会講演要旨集375頁)。この菌株の菌学的性質を
表1に示す。表1において特に記載のない限り培養温度
は60℃である。
特に高度好熱菌バシラス フラボカルダリウス(Bacill
us flavocaldarius)KP1228株(微工研菌寄第9542号;FE
RM P−9542)により生産される。この菌株は本発明者ら
により伊豆峰自噴泉から分離・採取された新菌株である
(昭和59年度日本農芸化学大会講演要旨集542頁)。こ
の菌株は,本発明のプルラナーゼとは別に耐熱性のエキ
ソ−オリゴ−1,6−グルコシダーゼを産生することが発
明者らにより明らかにされている(昭和60年度日本農芸
化学大会講演要旨集375頁)。この菌株の菌学的性質を
表1に示す。表1において特に記載のない限り培養温度
は60℃である。
培養条件 上記菌株の培地は格別である必要はなく,通常と培地が
用いられる。炭素源としては,可溶性澱粉,アミロペク
チン,アミロース,デキストリンなどが用いられる。コ
ーン,馬鈴薯,甘露などを用いることもできる。窒素源
としてはペプトン,酵母エキス,肉エキス,大豆粉,コ
ーンディスティラーズソリュブルなどが用いられる。無
機塩類としては,K2HPO4,KH2PO4,CaCl2,MgSO4,Na2HPO4,
(NH4)2HPO4などが用いられる。例えば,次の培地が好
適に用いられる。
用いられる。炭素源としては,可溶性澱粉,アミロペク
チン,アミロース,デキストリンなどが用いられる。コ
ーン,馬鈴薯,甘露などを用いることもできる。窒素源
としてはペプトン,酵母エキス,肉エキス,大豆粉,コ
ーンディスティラーズソリュブルなどが用いられる。無
機塩類としては,K2HPO4,KH2PO4,CaCl2,MgSO4,Na2HPO4,
(NH4)2HPO4などが用いられる。例えば,次の培地が好
適に用いられる。
培養pHは6.3〜8.7,好ましくは6.8〜8.0,培養温度は51〜
82℃,好ましくは76℃前後であり,約18時間好気的に攪
拌または振盪しながら培養を行う。本発明のプルラナー
ゼは主として細胞内に蓄積される。
82℃,好ましくは76℃前後であり,約18時間好気的に攪
拌または振盪しながら培養を行う。本発明のプルラナー
ゼは主として細胞内に蓄積される。
酵素の採取法 上記培養液から本発明酵素を採取・精製するには既知の
精製法が単独もしくは併用して利用されうる。例えば,
培養液中の菌体を破砕し,抽出を行った後,硫安などに
よる塩析を行う。これをCM−セファデックス,ハイドロ
キシアパタイト,フェニルセファロースなどのカラムに
かけて精製を行う。精製法の一例を次に示す。
精製法が単独もしくは併用して利用されうる。例えば,
培養液中の菌体を破砕し,抽出を行った後,硫安などに
よる塩析を行う。これをCM−セファデックス,ハイドロ
キシアパタイト,フェニルセファロースなどのカラムに
かけて精製を行う。精製法の一例を次に示す。
(1)培養液から菌体を遠心分離によって集め,アルミ
ナ粉砕を行い,適当な緩衝液で抽出を行う。(2)得ら
れた抽出液を硫酸アンモニウム(0.2〜0.5M)で塩析す
る。(3)得られた粗酵素を,DEAE−セファデックスA
−50カラムクロマトグラフィー(pH8.0)にかける。
(4)次に,CM−セファデックスC−50カラムクロマト
グラフィーにかける(pH6.0;0〜0.8M NaCl濃度勾配)。
(5)ハイドロキシアパタイト(バイオゲルHTP)クロ
マトグラフィーにかける(pH6.8;リン酸緩衝液5〜300m
M濃度勾配)。(6)フェニルセファロースCL−4Bカラ
ムクロマトグラフィーにかける(pH6.8〜7.5;エチレン
グリコール0〜50%,(NH4)2SO41〜0Mの濃度勾配)。
(7)CM−セファデックスC−50カラムクロマトグラフ
ィーにかける(pH6.0;0〜0.3M NaCl濃度勾配)。このよ
うな方法で精製したときの各ステップにおける酵素の純
化の度合を表2に示す。表2における活性は後述の活性
測定法により測定した値である。ステップ1の値は菌体
732g(湿重量)をアルミナ粉砕し,抽出し遠心分離にか
けて得られる上清液を濃縮し,これを試料としたときの
測定値である。このようにして,ステップ7では11.5単
位/mg蛋白質の(当初の酵素上清液に比較して1040倍に
鈍化された)精製酵素が得られる。以下,後述の酵素の
性質は,この精製酵素を用いて調べられた。
ナ粉砕を行い,適当な緩衝液で抽出を行う。(2)得ら
れた抽出液を硫酸アンモニウム(0.2〜0.5M)で塩析す
る。(3)得られた粗酵素を,DEAE−セファデックスA
−50カラムクロマトグラフィー(pH8.0)にかける。
(4)次に,CM−セファデックスC−50カラムクロマト
グラフィーにかける(pH6.0;0〜0.8M NaCl濃度勾配)。
(5)ハイドロキシアパタイト(バイオゲルHTP)クロ
マトグラフィーにかける(pH6.8;リン酸緩衝液5〜300m
M濃度勾配)。(6)フェニルセファロースCL−4Bカラ
ムクロマトグラフィーにかける(pH6.8〜7.5;エチレン
グリコール0〜50%,(NH4)2SO41〜0Mの濃度勾配)。
(7)CM−セファデックスC−50カラムクロマトグラフ
ィーにかける(pH6.0;0〜0.3M NaCl濃度勾配)。このよ
うな方法で精製したときの各ステップにおける酵素の純
化の度合を表2に示す。表2における活性は後述の活性
測定法により測定した値である。ステップ1の値は菌体
732g(湿重量)をアルミナ粉砕し,抽出し遠心分離にか
けて得られる上清液を濃縮し,これを試料としたときの
測定値である。このようにして,ステップ7では11.5単
位/mg蛋白質の(当初の酵素上清液に比較して1040倍に
鈍化された)精製酵素が得られる。以下,後述の酵素の
性質は,この精製酵素を用いて調べられた。
活性測定法 5mMのエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)を含有する4
0mM K−リン酸バッファー(pH6.8)に基質としてプルラ
ンが1%となるように添加し,これに活性が未知の酵素
液0.1ml(0.02〜0.05単位)を加え,総量を0.25mlとす
る。これを75℃で20分間インキュベートし,冷却して酵
素反応を停止させる。還元力の上昇をソモギーネルソン
(SomogyiNelson)法で測定する。酵素の1単位は,1分
間に1μmolのホルミル基を生成する酵素量とする。
0mM K−リン酸バッファー(pH6.8)に基質としてプルラ
ンが1%となるように添加し,これに活性が未知の酵素
液0.1ml(0.02〜0.05単位)を加え,総量を0.25mlとす
る。これを75℃で20分間インキュベートし,冷却して酵
素反応を停止させる。還元力の上昇をソモギーネルソン
(SomogyiNelson)法で測定する。酵素の1単位は,1分
間に1μmolのホルミル基を生成する酵素量とする。
酵素の性質 本発明酵素の理化学的性質を以下に示す。
作用および基質特異性 −1基質特異性 プルランの代わりに下記基質を含有するリン酸緩衝液に
それぞれ本酵素を加えて,活性測定法に準じて酵素反応
を行い,生じたホルミル基のモル数を測定した。ただ
し,α−限界デキストリン(1)と(2),デキストリ
ンは3,5−ジニトロサリチル酸法で,パノース,イソマ
ルトースはグルコースBテスト試薬(和光純薬)を用
い,その他の基質の場合は,ソモギーネルソン法により
生成ホルミリ基のモル数を測定した。種々の基質を用い
て実験を行った結果を表3に示す。
それぞれ本酵素を加えて,活性測定法に準じて酵素反応
を行い,生じたホルミル基のモル数を測定した。ただ
し,α−限界デキストリン(1)と(2),デキストリ
ンは3,5−ジニトロサリチル酸法で,パノース,イソマ
ルトースはグルコースBテスト試薬(和光純薬)を用
い,その他の基質の場合は,ソモギーネルソン法により
生成ホルミリ基のモル数を測定した。種々の基質を用い
て実験を行った結果を表3に示す。
表3において,α−限界デキストリン(1)はヒト睡液
腺α−アミラーゼを用いて,そしてα−限界デキストリ
ン(2)はバシラス サチリス(Bacillus subtilis)
の生産するα−アミラーゼを用いて,それぞれ調製され
た。
腺α−アミラーゼを用いて,そしてα−限界デキストリ
ン(2)はバシラス サチリス(Bacillus subtilis)
の生産するα−アミラーゼを用いて,それぞれ調製され
た。
−2作用機作 プルランを基質として同様の条件下で酵素反応を行い,2
0分後,40分後および60分後に反応液を採取してペーパー
クロマトグラフィーを行った。展開溶媒としては,n−ブ
タノール−ピリジン−H2O(6:4:3)を用いた。その結果
を第1図に示す。第1図において,G1〜G6は,それぞれ
グルコース数が1〜6個のマルトオリゴ糖の展開位置を
示す。IG2はイソマルトースの,そしてPAはパノースの
展開位置を示す。第1図から,本酵素はプルランに作用
し,主としてマルトトリオースを生成し,パノースおよ
びイソマルトースは生成しないことがわかる。
0分後,40分後および60分後に反応液を採取してペーパー
クロマトグラフィーを行った。展開溶媒としては,n−ブ
タノール−ピリジン−H2O(6:4:3)を用いた。その結果
を第1図に示す。第1図において,G1〜G6は,それぞれ
グルコース数が1〜6個のマルトオリゴ糖の展開位置を
示す。IG2はイソマルトースの,そしてPAはパノースの
展開位置を示す。第1図から,本酵素はプルランに作用
し,主としてマルトトリオースを生成し,パノースおよ
びイソマルトースは生成しないことがわかる。
次に,プルランを基質として,別に同様の条件下で酵素
反応を行い,10分後,60分後および120分後にそれぞれ反
応液10μlを採取して高速液体クロマトグラフィーにか
けた。高速液体クロマトグラフィーのカラムとしてはJa
sco Finepak SIL NH2カラムを使用し,溶離液としては
アセトニトリル−H2O(6:4)を用いた。溶離液を1ml/分
の割合で流し,Jasco RID−300 R1検出器で検出した。得
られたチャートを第2図(a),(b)および(c)に
示す。第2図において,1はマルトトリオースのピーク
を,そして2は63−α−マルトトリオシルマルトトリオ
ースのピークを示す。
反応を行い,10分後,60分後および120分後にそれぞれ反
応液10μlを採取して高速液体クロマトグラフィーにか
けた。高速液体クロマトグラフィーのカラムとしてはJa
sco Finepak SIL NH2カラムを使用し,溶離液としては
アセトニトリル−H2O(6:4)を用いた。溶離液を1ml/分
の割合で流し,Jasco RID−300 R1検出器で検出した。得
られたチャートを第2図(a),(b)および(c)に
示す。第2図において,1はマルトトリオースのピーク
を,そして2は63−α−マルトトリオシルマルトトリオ
ースのピークを示す。
前記−1(基質特異性)および−2(作用機作)の
実験結果から,本酵素は,プルラン,アミロペクチン,
β−限界デキストリン,可溶性澱粉などの澱粉様α−グ
ルカンに作用することがわかる。良好な基質はプルラン
およびβ−限界デキストリンである。プルランからはマ
ルトースおよび少量の63−α−マルトトリオシルマルト
トリオースを生成する。アミロース,グリコーゲン,α
−限界デキストリン,パノース,イソマルトースおよび
デキストリンは分解しない。本酵素は,上記基質および
生成物の特性から,イソプルラナーゼとは異なり典型的
なプルラナーゼであることがわかる。生成物としては,
マルトトリオースのダイマーである63−α−マルトトリ
オシルマルトトリオースの存在が確認されていることか
ら,本酵素は基質をエンドタイプに加水分解することが
わかる。
実験結果から,本酵素は,プルラン,アミロペクチン,
β−限界デキストリン,可溶性澱粉などの澱粉様α−グ
ルカンに作用することがわかる。良好な基質はプルラン
およびβ−限界デキストリンである。プルランからはマ
ルトースおよび少量の63−α−マルトトリオシルマルト
トリオースを生成する。アミロース,グリコーゲン,α
−限界デキストリン,パノース,イソマルトースおよび
デキストリンは分解しない。本酵素は,上記基質および
生成物の特性から,イソプルラナーゼとは異なり典型的
なプルラナーゼであることがわかる。生成物としては,
マルトトリオースのダイマーである63−α−マルトトリ
オシルマルトトリオースの存在が確認されていることか
ら,本酵素は基質をエンドタイプに加水分解することが
わかる。
至適pH範囲および安定pH範囲 本酵素を用い,pH3.0〜9.2の範囲のpH条件下で活性測定
法の方法に準じて酵素反応を行った。但し,使用したバ
ッファーは,pH3.0〜7.2の範囲ではマクルベインバッフ
ァー(Mcllvain's buffer),そしてpH6.5〜9.2の範囲
では50mMグリシン−NaCl−NaOHバッファーである。その
相対活性を第3図に示す。第3図から,至適pHは75℃に
おいて約6.2〜6.5であることがわかる。
法の方法に準じて酵素反応を行った。但し,使用したバ
ッファーは,pH3.0〜7.2の範囲ではマクルベインバッフ
ァー(Mcllvain's buffer),そしてpH6.5〜9.2の範囲
では50mMグリシン−NaCl−NaOHバッファーである。その
相対活性を第3図に示す。第3図から,至適pHは75℃に
おいて約6.2〜6.5であることがわかる。
本酵素を所定のpHのバッファーに溶解し35℃で15時間保
持した後,残存活性を測定した。pHは第4図に示す12種
に設定した。その結果を第4図に示す。使用したバッフ
ァーは,pH2.5〜7.2ではマクルベインバッファー,pH7.5
〜9.5では50mMグリシン−NaCl−NaOHバッファーであ
る。マクルベインバッファーの反応系での測定値を第7
図に●で,グリシン−NaCl−NaOHバッファーの反応系で
の測定値を第7図に▲で示す。安定pH範囲は35℃で3.2
〜9.5であることがわかる。
持した後,残存活性を測定した。pHは第4図に示す12種
に設定した。その結果を第4図に示す。使用したバッフ
ァーは,pH2.5〜7.2ではマクルベインバッファー,pH7.5
〜9.5では50mMグリシン−NaCl−NaOHバッファーであ
る。マクルベインバッファーの反応系での測定値を第7
図に●で,グリシン−NaCl−NaOHバッファーの反応系で
の測定値を第7図に▲で示す。安定pH範囲は35℃で3.2
〜9.5であることがわかる。
作用適温の範囲 本酵素を用いプルラン(5%)を基質とし,35〜100℃の
範囲において14種類の温度条件下で,活性測定法に準じ
て酵素反応を行った。その相対活性を第5図に実線で示
す。第5図からプルラン(5%)を基質としたときの至
適温度は75〜80℃であることがわかる。
範囲において14種類の温度条件下で,活性測定法に準じ
て酵素反応を行った。その相対活性を第5図に実線で示
す。第5図からプルラン(5%)を基質としたときの至
適温度は75〜80℃であることがわかる。
次に,可溶性澱粉(5%)を基質とし,45〜100℃の範囲
において11種類の温度条件下で,同様に酵素反応を行っ
た。その相対活性を第5図に破線で示す。第5図から可
溶性澱粉(5%)を基質としたときの至適温度は80〜85
℃であることがわかる。
において11種類の温度条件下で,同様に酵素反応を行っ
た。その相対活性を第5図に破線で示す。第5図から可
溶性澱粉(5%)を基質としたときの至適温度は80〜85
℃であることがわかる。
94℃において,プルランを基質とした場合には,至適活
性の67%,可溶性澱粉を基質とした場合には,至適活性
の55%の活性を示す。反応温度が100℃近くとなっても
いずれの場合にも至適活性の約50%の活性を示す。
性の67%,可溶性澱粉を基質とした場合には,至適活性
の55%の活性を示す。反応温度が100℃近くとなっても
いずれの場合にも至適活性の約50%の活性を示す。
pH,温度などによる失活の条件 本酵素は,第4図から,35℃においてpH3.0以下で15時間
で失活することが明らかである。
で失活することが明らかである。
本酵素をpH6.8のリン酸バッファーに溶解させ所定温度
で10分間保持した後,その残存活性を測定した。保持温
度は,第6図に示す6種類に設定された。それぞれの残
存活性を第6図に示す。第6図からこの酵素は上記条件
下で90℃まで安定であることがわかる。100℃近くにお
いても約50%の活性が残存することがわかる。
で10分間保持した後,その残存活性を測定した。保持温
度は,第6図に示す6種類に設定された。それぞれの残
存活性を第6図に示す。第6図からこの酵素は上記条件
下で90℃まで安定であることがわかる。100℃近くにお
いても約50%の活性が残存することがわかる。
分子量 ソジウムドデシルサルフェイト(SDS)電気泳動におい
て,単一のタンパクバンドが検出される。SDS電気泳動
法による分子量は約55000である。
て,単一のタンパクバンドが検出される。SDS電気泳動
法による分子量は約55000である。
Km値 プルランを基質とした場合のKm値は5.1mg/mlである。但
し酵素反応は活性測定法に準じて行った。
し酵素反応は活性測定法に準じて行った。
既知酵素との比較 本酵素と,これまでに報告されているプルラナーゼとの
比較を行った。
比較を行った。
表4に本酵素および各種プルラーゼの特徴(分子量,至
適pH,至適温度および安定温度)を示す。
適pH,至適温度および安定温度)を示す。
表4から,本酵素は,反応の至適温度が75〜85℃と高い
ため,バシラス アシドプルリティクス由来のプルラナ
ーゼ以下6種の酵素とは異なることがわかる。本酵素
は,クロストリジウム サーモヒドロスルフリウム由来
のプルラナーゼと至適温度において類似するが,pH6.8に
おいて10分間保持したときの熱安定性が90℃と該プルラ
ナーゼの80℃よりも10℃高い。さらに至適pHが6.2〜6.5
であり,クロストリジウム サーモヒドロスルフリウム
由来のプルラナーゼよりも中性側であることが異なる。
このように,本発明のプルラナーゼは,既知のプルラナ
ーゼのいずれとも異なる新規酵素であり,かつ最も耐熱
性が高く高温で機能するプルラナーゼであることが明ら
かになった。
ため,バシラス アシドプルリティクス由来のプルラナ
ーゼ以下6種の酵素とは異なることがわかる。本酵素
は,クロストリジウム サーモヒドロスルフリウム由来
のプルラナーゼと至適温度において類似するが,pH6.8に
おいて10分間保持したときの熱安定性が90℃と該プルラ
ナーゼの80℃よりも10℃高い。さらに至適pHが6.2〜6.5
であり,クロストリジウム サーモヒドロスルフリウム
由来のプルラナーゼよりも中性側であることが異なる。
このように,本発明のプルラナーゼは,既知のプルラナ
ーゼのいずれとも異なる新規酵素であり,かつ最も耐熱
性が高く高温で機能するプルラナーゼであることが明ら
かになった。
実施例 (A)Bacillus flavocaldarius KP1228株の培養:デキ
ストリン2.0%,ペプトン1.2%,酵母エキス0.3%,肉
エキス0.05%,K2HPO40.3%,KH2PO40.1%およびCaCl20.0
1mMを含有する溶液(pH7.5)を培地とし,Bacillus flav
ocaldarius KP1228株の培養を行った。培養は76℃で約1
8時間,回転振盪培養法により行った。
ストリン2.0%,ペプトン1.2%,酵母エキス0.3%,肉
エキス0.05%,K2HPO40.3%,KH2PO40.1%およびCaCl20.0
1mMを含有する溶液(pH7.5)を培地とし,Bacillus flav
ocaldarius KP1228株の培養を行った。培養は76℃で約1
8時間,回転振盪培養法により行った。
(B)酵素の採取および調製:(A)項で得られた培養
液を遠心分離にかけ,菌体732g(湿重量)を得た。これ
をアルミナ粉砕した後,リン酸緩衝液(pH7.0)で抽出
を行った。抽出液を濃縮し,得られた粗酵素液を硫酸ア
ンモニウム(0.2〜0.5M)で塩析にかけた。得られた粗
酵素をまず,DEAE−セファデックスA−50カラムクロマ
トグラフィー(pH8.0)にかけ,次に,CM−セファデック
スC−50カラムクロマトグラフィーにかけた(pH6.0;0
〜0.8M NaCl濃度勾配)。さらに,ハイドロキシアパタ
イト(バイオゲルHTP)クロマトグラフィー(pH6.8;リ
ン酸緩衝液5〜300mM濃度勾配),フェニルセファロー
スCL−4Bカラムクロマトグラフィー(pH6.8〜7.5;エチ
レングリコール0〜50%,(NH4)2SO41〜0Mの濃度勾
配),およびCM−セファデックスC−50カラムクロマト
グラフィー(pH6.0〜0.3M NaCl濃度勾配)に順次かけ
て,精製酵素を得た。この酵素は,上記活性測定法を用
いて測定すると11.5単位/mg蛋白質であることがわかっ
た。蛋白の定量はLowryらの方法を採用した。
液を遠心分離にかけ,菌体732g(湿重量)を得た。これ
をアルミナ粉砕した後,リン酸緩衝液(pH7.0)で抽出
を行った。抽出液を濃縮し,得られた粗酵素液を硫酸ア
ンモニウム(0.2〜0.5M)で塩析にかけた。得られた粗
酵素をまず,DEAE−セファデックスA−50カラムクロマ
トグラフィー(pH8.0)にかけ,次に,CM−セファデック
スC−50カラムクロマトグラフィーにかけた(pH6.0;0
〜0.8M NaCl濃度勾配)。さらに,ハイドロキシアパタ
イト(バイオゲルHTP)クロマトグラフィー(pH6.8;リ
ン酸緩衝液5〜300mM濃度勾配),フェニルセファロー
スCL−4Bカラムクロマトグラフィー(pH6.8〜7.5;エチ
レングリコール0〜50%,(NH4)2SO41〜0Mの濃度勾
配),およびCM−セファデックスC−50カラムクロマト
グラフィー(pH6.0〜0.3M NaCl濃度勾配)に順次かけ
て,精製酵素を得た。この酵素は,上記活性測定法を用
いて測定すると11.5単位/mg蛋白質であることがわかっ
た。蛋白の定量はLowryらの方法を採用した。
(C)マルトトリオースの調製: (C)−1プルランを1%の割合で含有する40mMリン酸
バッファー(pH6.8)0.25mlに(B)項で得られた酵素
液(酵素0.05単位を含有する)を加えて,活性測定法に
準じて2時間酵素反応を行った。反応液を高速液体クロ
マトグラフィーにかけたところ,マルトトリオースおよ
び微量の63−α−マルトトリオシルマルトトリオースの
存在が確認された。
バッファー(pH6.8)0.25mlに(B)項で得られた酵素
液(酵素0.05単位を含有する)を加えて,活性測定法に
準じて2時間酵素反応を行った。反応液を高速液体クロ
マトグラフィーにかけたところ,マルトトリオースおよ
び微量の63−α−マルトトリオシルマルトトリオースの
存在が確認された。
(C)−2プルランを1%の割合で含有する40mMリン酸
バッファー(pH6.8)0.25mlに(B)項で得られた酵素
液(酵素0.05単位を有する)を加え,75℃で2時間反応
を行った。反応液の酵素を失活させた後,脱塩し,濃縮
して無色透明な澱粉糖液を得た。この澱粉糖液の生成物
組成を高速液体クロマトグラフィーで確認したところ,
マルトトリオースの含量は,全含有炭水化物に対する重
量%で88%であった。
バッファー(pH6.8)0.25mlに(B)項で得られた酵素
液(酵素0.05単位を有する)を加え,75℃で2時間反応
を行った。反応液の酵素を失活させた後,脱塩し,濃縮
して無色透明な澱粉糖液を得た。この澱粉糖液の生成物
組成を高速液体クロマトグラフィーで確認したところ,
マルトトリオースの含量は,全含有炭水化物に対する重
量%で88%であった。
(発明の効果) 本発明によれば,このように,バシラス フラボカルダ
リウス KP1228株から,新規プルラナーゼが得られる。
本酵素は,耐熱性が90℃と非常に高く,これまでに知ら
れているプルラナーゼのうちでは最も耐熱性に優れた酵
素である。この酵素の至適pHは,中性付近であるため,
例えば,中性付近で好適に作用するアミラーゼを組み合
わせて,澱粉系基質からマルトオリゴ糖(食品用,試薬
用,医薬用などに使用される)を製造するのに有利であ
る。高温で効果的に働くため反応温度として高温を採用
し,効果的にマルトオリゴ糖を製造することが可能であ
る。
リウス KP1228株から,新規プルラナーゼが得られる。
本酵素は,耐熱性が90℃と非常に高く,これまでに知ら
れているプルラナーゼのうちでは最も耐熱性に優れた酵
素である。この酵素の至適pHは,中性付近であるため,
例えば,中性付近で好適に作用するアミラーゼを組み合
わせて,澱粉系基質からマルトオリゴ糖(食品用,試薬
用,医薬用などに使用される)を製造するのに有利であ
る。高温で効果的に働くため反応温度として高温を採用
し,効果的にマルトオリゴ糖を製造することが可能であ
る。
第1図は,プルランを基質とし本酵素を用いて酵素反応
を行ったときの反応液のペーパークロマトグラフィーの
結果を示す図,第2図はプルランを基質とし本酵素を用
いて酵素反応を行ったときの反応生成物を経時的に示す
高速液体クロマトグラフィーのチャート,第3図は本発
明酵素の至適pHを示すグラフ,第4図は本酵素の安定pH
範囲を示すグラフ,第5図は本酵素の至適温度を示すグ
ラフ,そして第6図は本酵素の安定温度範囲を示すグラ
フである。
を行ったときの反応液のペーパークロマトグラフィーの
結果を示す図,第2図はプルランを基質とし本酵素を用
いて酵素反応を行ったときの反応生成物を経時的に示す
高速液体クロマトグラフィーのチャート,第3図は本発
明酵素の至適pHを示すグラフ,第4図は本酵素の安定pH
範囲を示すグラフ,第5図は本酵素の至適温度を示すグ
ラフ,そして第6図は本酵素の安定温度範囲を示すグラ
フである。
Claims (3)
- 【請求項1】次の性質を有する耐熱性に優れたプルラナ
ーゼ。 作用および基質特異性:プルランに作用し,主として
マルトトリオースを生成する。また,アミロペクチン,
β−限界デキストリンおよび可溶性澱粉のα−1,6−グ
ルコシド結合を分解する。 至適pH範囲:6.2〜6.5 安定pH範囲:35℃において3.2〜9.5である。 作用適温の範囲:5%プルランを基質とした場合の至適
温度は75〜80℃;そして5%可溶性澱粉を基質とした場
合の至適温度は80〜85℃である。 熱安定性:pH6.8において10分間保持した場合90℃まで
安定である。 分子量:ソジウムドデシルサルフェイド電気泳動によ
る分子量は55,000である。 プルランに対するミハエリス定数(Km):5.1mg/ml。 - 【請求項2】バシラス(Bacillus)属菌から得られる特
許請求の範囲第1項に記載のプルラナーゼ。 - 【請求項3】バシラス フラボカルダリウス(Bacillus
flavocaldarius)KP1228株から得られる特許請求の範
囲第1項または第2項に記載のプルラナーゼ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21832387A JPH0789925B2 (ja) | 1987-08-31 | 1987-08-31 | 強耐熱性プルラナーゼ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21832387A JPH0789925B2 (ja) | 1987-08-31 | 1987-08-31 | 強耐熱性プルラナーゼ |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6460378A JPS6460378A (en) | 1989-03-07 |
| JPH0789925B2 true JPH0789925B2 (ja) | 1995-10-04 |
Family
ID=16718048
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21832387A Expired - Lifetime JPH0789925B2 (ja) | 1987-08-31 | 1987-08-31 | 強耐熱性プルラナーゼ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0789925B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN119351379B (zh) * | 2024-12-11 | 2025-10-31 | 昆明理工大学 | 一种普鲁兰酶PulW310B及其在合成高聚合度麦芽寡糖中的用途 |
-
1987
- 1987-08-31 JP JP21832387A patent/JPH0789925B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6460378A (en) | 1989-03-07 |
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